Choice 2016

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『ジェルジュ・リゲティ - レ・シエクル』

Actes Sud ASM26 contemporary/classical


フランスの指揮者、フランソワ=グザヴィエ・ロト François-Xavier Roth(1971–)は、2011年のシーズンから5年間、バーデン=バーデン・フライブルク SWR 交響楽団の首席指揮者を務め、2015年9月、ケルン市の音楽総監督(GMD)に就任しました。ロトと彼の主宰するピリオド楽器アンサンブル、レ・シエクル Les Siècles のライヴ録音をリリースする Actes Sud のシリーズ。ルーマニア生まれ、ハンガリーのリゲティ György Ligeti の作品を3曲収録したアルバムが制作されました。11楽章から構成されるソロ・ピアノのための作品《ムジカ・リチェルカータ》(1951–53)から〈アレグロ・コン・スピリト〉〈アダージョ。メスト〉など6つの楽章を選び、木管五重奏のために編曲した《6つのバガテル(Sechs Bagatellen)》。「トーンクラスター」や「ミクロポリフォニー」などの技法も用い、時間と空間、テクスチュアと色彩に対するリゲティの創造性が存分に発揮された、フルート(アルトフルート、ピッコロと持ち替え)、オーボエ(オーボエダモーレ、コールアングレと持ち替え)、クラリネット、ファゴット(バソン)、ホルンの木管五重奏のための《10の小品(Zehn Stücke)》。12人の弦楽器奏者(または弦楽オーケストラ)のための《ラミフィカシヨン(Ramification)》(分岐)を書いた翌年の作品、フルート(ピッコロと持ち替え)、オーボエ(オーボエダモーレ、コールアングレと持ち替え、クラリネット、バスクラリネット(クラリネットと持ち替え)、ホルン、トロンボーン、チェンバロ(兼ハモンドオルガン)、ピアノ(兼チェレスタ)と弦楽四重奏のための《室内協奏曲》。木管五重奏作品を演奏するレ・シエクルのメンバーは、マリオン・ラランクール(フルート)、エレーヌ・ムロ(オーボエ)、クリスティアン・ラボリ(クラリネット)、ミカエル・ロラン(バソン)、ピエール・ルジェリ(ホルン)。今日一般的な「フォゴット(バスーン)」の木管五重奏ではなく、「バソン・フランセ」を加えたアンサンブルによる「響き」も興味をそそる点のひとつです。 

ジェルジュ・リゲティ(1923–2006)
 6つのバガテル(1953)(木管五重奏のための)
 13人の奏者のための室内協奏曲(1969–70)
 10の小品(1968)(木管五重奏のための)
  レ・シエクル フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮) 

録音 2016年4月12日–14日 メジャン礼拝堂(アルル)、シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)(ライブ録音)
 
価格 ¥2,450(本体価格) 

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『マシュー・シェパード考察(Considering Matthew Shepard)』

Harmonia Mundi HMU807638 2SACD's hybrid(Multichannel/stereo) classical/crossover


1998年10月6日夜、ワイオミング州ララミーに近い草原でひとりの青年がフェンスに縛りつけられ、激しい暴行を加えられた。6日後の10月12日、ワイオミング大学の学生、マシュー・シェパードは救急搬送先の病院で死亡した。逮捕、起訴されたアーロン・マッキニーとラッセル・ヘンダソンは、同性愛者ということを理由にシェパードを殺害した罪で終身刑の判決を受けた。2009年10月、ヘイトクライム(憎悪犯罪)防止のための「マシュー・シェパード法」が合衆国上院を通過。10月28日、オバマ大統領が署名し、法案が成立する……。クレイグ・ヘッラ・ジョンソン Craig Hella Johnsonの《マシュー・シェパード考察》は、このひとりの青年の死を考えた、ひとつの答として作られました。 

《マシュー・シェパード考察》は、J・S・バッハの「マタイ(マシュー)の福音書」による《受難曲》に倣った、独唱、合唱、器楽アンサンブルで演奏されるオラトリオ形式で書かれ、三部から構成されています。〈牛、馬、空、牧草(Cattle, Horses, Sky and Grass)〉〈普通の少年(Ordinary Boy)〉〈それぞれが語ろう(We Tell Each Other Stories)〉の「プロローグ」。最初の〈朗読(Recitation)〉と〈柵(事件前)(The Fence(before))〉から、〈柵(その後)(The Fence(after))/風(The Wind)〉と〈巡礼(Pilgrimage)〉まで、事件の経緯を描く「受難曲(Passion)」。〈僕とここで会ってくれ(Meet Me Here)〉〈ありがとう(Thank You)〉〈わたしたちみな(All of Us)〉、そして冒頭のカウボーイソング〈牛、馬、空、牧草〉が再び現れる「エピローグ」。テクストは、ブルックリン生まれの作家レズリーア・ニューマン Lesléa Newman(1955–)とイギリスからアメリカに渡った詩人マイケル・デニス・ブラウン Michael Dennis Browne(1940–)、そしてジョンソン自身が書いた詩を中心に、ヒルデガルト、ウィリアム・ブレイク、インドの詩人タゴール、イランのハーフェズたちの詩がはさまれます。10の〈朗読(Recitation)〉にはニュースやメディア報道から採った断片が使われました。 

異なる価値観と多様性の調和を実現する社会への願いという作品のテーマは、ジョンソンの採った音楽スタイルにも反映されています。カントリー&ウェスタン、ヨーデル、単旋聖歌、ゴスペル、ブルース、ジャズ、ソンドハイム・スタイルのミュージカル、アメリカやイギリスやスカンディナヴィアのクラシカル音楽、ロックミュージックなど、多様な音楽ジャンルが、全曲の統一感を計りつつ、テクストと内容に合わせて選ばれています。器楽アンサンブルの編成は、クラリネット、パーカッション、ギター、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス。独唱と朗読はコンスピラーレのメンバーが分担、作品のアンダトーンともいえるバッハの《前奏曲 ハ長調》をはじめ、ピアノの部分は、初演と同じく、ジョンソンが担当しています。 

《マシュー・シェパード考察》は、2016年2月20日、テキサス州オースティンで初演。アルバムの録音セッションは、4月2日のハーヴァード大学での東海岸初演に先立ち、2月29日から3月3日にかけてインディアナ州のゴーシェン大学で行われました。ロビーナ・G・ヤング Robina G. Young の制作、ブラッド・マイケル Brad Michel のエンジニアリング。マシュー・シェパード基金のジェイソン・マーズデンのメッセージ、作曲者のノート、作曲家ロバート・カイアが執筆したライナーノート「苦痛と記憶と希望」、レズリーア・ニューマンの『October Morning: A Song for Matthew Shepard(10月の朝:マシュー・シェパードの歌)』の「序文」が、英語歌詞と合わせてブックレットに掲載されています。 

オースティンを本拠とするコンスピラーレ Conspirare は、1991年、夏のフェスティヴァルのために指揮者のクレイグ・ヘッラ・ジョンソン(1962–)が創設した合唱アンサンブル。1999年から定期的なコンサート活動を始め、芸術性の高い、創造力に富むプロフェッショナルの合唱団として国際的にも知られるようになりました。イギリスのタリク・オレガンの作品を歌った『夜の入り口(Threshold of Night)』(2008)(HMU807490)から Harmonia Mundi (USA)への録音が始まり、『ロシアの精霊(Sacred Spirits of Russia)』(HMU807526)で2015年グラミー賞の最優秀合唱アルバムを受賞しました。『マシュー・シェパード考察』は、スピリチュアルを歌った『歌え自由を!(Sing Freedom!)』(2011)(HMU807525)、サミュエル・バーバー作品集(2012)(HMU807522)、ケヴィン・プッツ作品集(2013)(HMU907580)、ロバート・カイア作品集(2014)(HMU807525)につづくアメリカ音楽アルバムです。
 
クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(1962–) 
 マシュー・シェパード考察(Considering Matthew Shepard)(2016)
 (独唱、合唱、ピアノと器楽アンサンブルのための) 
  コンスピラーレ
  クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(指揮、ピアノ)

録音 2016年2月29日–3月3日 ゴーシェン大学ソーダー・コンサートホール(ゴーシェン、インディアナ州) 
制作 ロビーナ・G・ヤング 
録音 ブラッド・マイケル
 
価格 ¥4,700(本体価格) 

"Cattle, Horses, Sky and Grass" "We Tell Each Other Stories" 

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『ガーシュウィン - ハーモニー・アンサンブル・ニューヨーク』

Harmonia Mundi HMU907658 classical


《ラプソディ・イン・ブルー》をグローフェ初演のジャズバンド版で演奏した録音(HMU907492)が話題になったスティーヴン・リッチマン Steven Richman と1979年に彼が創設したハーモニー・アンサンブル・ニューヨーク Harmonie Ensemble/New York によるガーシュウィン第2作。前作同様、新しいアルバムの4曲も、ワシントンの国会図書館所蔵のオリジナル手稿譜を研究した成果を反映、「ガーシュウィンの作品が書かれた1920年代と30年代の贅肉のない、感傷的でないスタイル」と彼が考えた版が演奏に使われました。《君がために歌わん》の序曲は、ロバート・ラッセル・ベネットによる1931年オーケストレーション版(オリジナル版)ではなく、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組のためにガーシュインが用意した短縮版。ガーシュウィン自身がオーケストレーションを行い、イギリスの作曲家ウイリアム・ウォルトンからも賞賛されたという《ピアノ協奏曲 ヘ調》は、作曲者の死後、フランク・キャンベル=ワトソンの校訂により出版された楽譜ではなく、ガーシュウィンの意図を実現するため手稿譜に立ち返ってリッチマンが復元した版で演奏。ピアノのための《3つの前奏曲》は、ポール・ホワイトマン楽団のピアニスト、アレンジも担当したロイ・バージー Roy Bargy がオーケストレーションを施した版。《パリのアメリカ人》も、キャンベル=ワトソンが変更したサクソフォーン・パートとその他の細かい部分をすべてオリジナルに戻して演奏しています。そのため、1929年にナサニエル・シックレットがビクター交響楽団を指揮したこの作品の初録音に似た響きと疾走感のある演奏が再現されました。《君がために歌わん》序曲は初めてのスタジオ録音。《3つの前奏曲》は世界初録音です。録音セッションは、聖ルカ管弦楽団が2011年に建設したリハーサルと録音のための施設、ディメナ・センター・フォー・クラシカルミュージック DiMenna Center for Classical Music で行なわれました。アダム・エイブズハウス Adam Abeshouse がエンジニアリングを担当。ハーモニー・アンサンブル・ニューヨークの演奏するガーシュウィンを、「今」の録音のクオリティがありながら、かつてのラジオ放送の雰囲気もイメージさせる音に収録しています。

ジョージ・ガーシュウィン(1898–1937) 
 ミュージカル《君がために歌わん(Of Thee I Sing)》序曲(1931)
 (1934年ラジオ番組版) 
 ピアノ協奏曲 ヘ調(Concerto in F)(1925)* 
 3つの前奏曲(Three Preludes)(1926)
 (ロイ・バージー(1894–1974)編曲)
 パリのアメリカ人(An American in Paris)(1928) 
  ハーモニー・アンサンブル・ニューヨーク
  スティーヴン・リッチマン(指揮) 
  リンカン・マヨーガ(ピアノ)*

録音 2014年6月22日–24日 ディメナ・センター・フォー・クラシカルミュージック(ニューヨーク・シティ) 
制作 スティーヴン・リッチマン、アダム・エイブズハウス
録音 アダム・エイブズハウス 
制作総指揮 ロビーナ・G・ヤング

価格 ¥2,600(本体価格) 

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『ケヴィン・プッツ 交響曲第2番』

Naxos 8.559794 contemporary/classical


American Classics シリーズ。2012年にピューリッツァー賞を受賞したケヴィン・プッツの作品が3曲、マリン・オールソップ Marin Alsop 指揮のピーボディ交響楽団による演奏で録音されました。プッツ Keven Puts はミズーリ州セントルイス生まれ。イーストマン音楽学校の学士号と修士号、イェール大学の博士号を取得、現在、ピーボディ音楽院作曲科教授とミネソタ管弦楽団の主宰する作曲スクールのディレクターを務めています。 

交響曲第2番は、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件をきっかけに、世界が、豊かな経済を謳歌した幸せな時代を忘れ、恐怖と復讐の時代に入るという「価値観の劇的変化」を音楽に描いた単一楽章の作品。「至福、強い愛国心をもったラプソディ……激変……希望の織り交ざる期待と不確実性の内省的エピローグ」。コープランド、ジョン・ウィリアムズやジェリー・ゴールドスミスたちの「アメリカーナ」も映る音楽は、バーロウ音楽基金の委嘱で作曲され、2002年4月、シンシナティ交響楽団がパーヴォ・ヤルヴィの指揮で初演しました。 

2004年9月、レナード・スラトキン指揮で初演された《流れ激しき川》は、セントルイス交響楽団の委嘱作。「ミシシッピ川のことを考えていたと思う」と作曲者が言う情景が、「画家がキャンバスの上で絵の具を混ぜ合わせるのとほとんど同じように、異なる調性から自由に直感的に選んだ長調と短調の和音を組み合わせた」繊細な色彩とテクスチュアで描かれます。 

フルート協奏曲は、プッツのもっとも新しい作品のひとつ。第1楽章「With great sincerity and affection; flexible, with motion(とても真剣に大いなる優しさをもって、しなやかに動きながら)」は、トム・ソーヤーとハックルベリー・フィンの世界でも垣間見るような気分。第2楽章「アンダンテ」についてプッツは、モーツァルトのピアノ協奏曲ハ長調K.467の緩徐楽章が頭にあったと言います。「三連符でつづく長三和音、ピッツィカートで演奏される簡素な低声部、その上を漂うメロディ。モーツァルトは、たったそれだけのものからマジックを紡いだ」(プッツ)。第3楽章「Very fast, with tremendous energy(きわめて速く、巨大なエネルギーをもって)」。プッツが2007年に作曲した交響曲第4番(Harmonia Mundi HMU907580)の「踊り」を連想させる瞬間があります。この協奏曲は、マリン・オールソップが音楽監督を務めるカリフォルニア州サンタクルーズのカブリロ現代音楽フェスティヴァルのパトロン、ベティ・ハーシュとジョー・ハーシュから委嘱された作品です。この作品の初演者、2009年に21歳でロンドン交響楽団の首席奏者に就任したイギリスのフルーティスト、アダム・ウォーカー Adam Walker(1987–)が、この録音でもソロを担当しています。 

ピーボディ交響楽団は、ボルティモア市、ジョンズ・ホプキンズ大学附属のピーボディ音楽院のアンサンブル。メンバーは、主に音楽院の卒業生と上級クラスの学生から選抜されたプレーヤーにより構成されています。 

2015年の4月と10月に行われたセッションは、ピーボディ音楽院のレコーディング・アーツ&サイエンス科の学生が、制作、録音エンジニアリング、録音助手を担当しました。オーケストラのタペストリーが目の前に広がるスタイルの録音。プッツの音楽が充実した美しい響きとともに表現されます。3曲とも初録音です。

ケヴィン・プッツ(1972–)
 交響曲第2番(2002)
 流れ激しき川(River’s Rush)(2004) 
 フルート協奏曲(2013 rev.2014)* 
  ピーボディ交響楽団 マリン・オールソップ(指揮
  アダム・ウォーカー(フルート)*

録音 2015年10月22日–23日(交響曲)、10月21日(川)、4月9日、11日(協奏曲) ジョンズ・ホプキンズ大学ピーボディ音楽院 ミリアム・A・フリードバーグ・コンサートホール(ボルティモア、メリランド州) 
制作 カレン・チェスター 
録音 エドワード・テトロー 

価格 ¥1,100(本体価格)

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『メンデルスゾーン 弦楽四重奏曲全集 第3集 』

BIS SACD2160 SACD hybrid(5.0 surround/stereo) classical


ニューヨーク市を拠点とするアンサンブル、オランダのグラフィックアーティスト、M・C・エッシャーの名をグループ名とするエッシャー弦楽四重奏団 Escher String Quartet は、2005年、マンハッタン音楽学校に学んだ音楽家たちにより結成されました。ヴァイオリンのアダム・バーネット=ハート Adam Barnett-Hart とアーロン・ボイド Aaron Boyd、ヴィオラのピエール・ラポワント Pierre Lapointe、チェロのデイン・ジョーハンセン Dane Johansen の創設メンバーによる活動が続いています。トゥーレ・ブリンクマン Thore Brinkmann が制作と録音を担当するメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲シリーズ。2015年にリリースされた、第1番と第4番に生前に出版されなかった変ホ長調の曲を加えた第1集(SACD1960)と第2番と第3番を収録した第2集(SACD1990)は、メンデルスゾーンの音楽に深い共感を寄せる演奏スタイルが高く評価され、音楽ファンの注目を集めました。全曲録音の最後となる第3集で演奏されるのは、1838年に作曲された第5番と1847年の第6番、そして、第2集で〈アンダンテ〉と〈スケルツォ〉が演奏された《弦楽四重奏のための4つの小品》の残り2曲〈カプリッチョ〉と〈フーガ〉。前2作と同じ、イングランド、サフォーク州のポットンホールでのセッション録音です。
  
フェリクス・メンデルスゾーン(1809–1847)
 弦楽四重奏曲全集 第3集 
 弦楽四重奏曲第5番 変ホ長調 Op.44-3 
 弦楽四重奏のための4つの小品 Op.81
 - カプリッチョ ホ短調 フーガ 変ホ長調 
 弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調 Op.80 
  エッシャー弦楽四重奏団 
   アダム・バーネット=ハート(第1ヴァイオリン)
   アーロン・ボイド(第2ヴァイオリン) 
   ピエール・ラポワント(ヴィオラ)
   デイン・ジョーハンセン(チェロ) 

録音 2015年5月 ポットンホール(サフォーク、イングランド) 
制作・録音 トゥーレ・ブリンクマン
 
価格 ¥2,650(本体価格)

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『アメリカ最初のソナタ』

Danacord DACOCD774 classical


デンマークのレーベル、Danacord の新しいシリーズ「アメリカ・ピアノ音楽アンソロジー」。18世紀から21世紀にかけて作曲されたピアノのソロ作品から、忘れられたり過小評価されたりしてしまっていた作品に再び光を当てようという試みです。第1集では、アメリカ音楽の最初期のソナタが4曲、取り上げられました。アレクサンダー・ライナグル Alexander Reinagle は、1756年、イギリスのポーツマス生まれの作曲家、オルガニスト。1786年にアメリカに渡り、ニューヨークから、当時の首都だったフィラデルフィアに移りました。ハイドンやモーツァルトの音楽を紹介し、《ロビン・フッド、またはシャーウッドの森(Robin Hood, or Sherwood Forest)》をはじめとする多くの劇場作品を作曲しました。ニ長調のソナタは、彼がフィラデルフィアに着いてまもないころに作曲したことから《フィラデルフィア・ソナタ》とも呼ばれる4曲のひとつです。ロマンティックなピアノ協奏曲第2番で知られるエドワード・マクダウェル Edward MacDowell の曲から、《悲劇的》の副題をもつト短調の第1番。チャールズ・グリフス Charles T. Griffes は、ニューヨーク州エルマイラ生まれ。ベルリンの音楽院で学び、1907年に帰国、大流行したインフルエンザのため35歳で亡くなるまで音楽学校の校長を務めました。フランスの印象主義に傾倒、アメリカ印象主義のもっとも名高い作曲家と言われます。完成させた唯一のピアノソナタは、代表作のひとつとされます。エリー・シーグマイスター Elie Siegmeister は、ニューヨーク・シティ生まれ。コロンビア大学でセス・ビンガムに音楽理論を学びました。L・E・スウィフト L. E. Swift の別名で知られる彼は、ジャズ、ブルース、フォークミュージックなどアメリカ生まれの音楽言語を作品に使い、その発展に務めました。オペラ、交響曲を含む管弦楽曲、室内楽曲と器楽曲、合唱曲と歌曲と、幅広く作曲。《アメリカ・ソナタ》の曲名で出版されたソナタ第1番は、第二次世界大戦中の1944年に作曲されました。フィリピン生まれ、フィラデルフィアのカーティス音楽学校でルドルフ・ゼルキン、シーモア・リプキン、ミェチスワフ・ホルショフスキに学んだセシル・リカド Cecile Licad の演奏です。 

アメリカ・ピアノ音楽アンソロジー 第1集『アメリカ最初のソナタ(American First Sonatas)』
アレクサンダー・ライナグル(1756–1809)
 ソナタ ニ長調
 《フィラデルフィア・ソナタ第1番(Philadelphia  Sonata I)》
エドワード・マクダウェル(1860–1908)
 ソナタ第1番 ト短調 Op.45《悲劇的(Tragica)》
チャールズ・グリフス(1884–1920)
 ピアノソナタ(Sonata for Piano)(1917–18 rev.1919)
エリー・シーグマイスター(1909–1991)
 アメリカ・ソナタ(American Sonata)(ピアノソナタ第1番)
  セシル・リカド(ピアノ) 

録音 2015年7月1日–3日 American Academy of Arts and Letters(ニューヨーク)
制作・録音 ジュディス・シャーマン

価格 ¥2,450(本体価格)

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『バタワース 管弦楽作品集』

BIS SACD2195 SACD hybrid(5.0 surround/stereo) classical


ロンドン生まれのヨークシャー育ち、第一次世界大戦中の1916年8月5日にフランスのソンムで戦死した作曲家ジョージ・バタワース George Butterworth の作品集。1913年に作曲され、彼のもっとも愛されている作品のひとつ《緑鮮やかな柳の堤(青柳の堤)》。A・E・ハウスマン A. E. Houseman(1859-1936)の詩集『シュロプシャーの若者』(1896年出版)から選んだ詩による《『シュロプシャーの若者』の6つの歌》。この歌曲集の「管弦楽エピローグ」として作られた《『シュロプシャーの若者』ラプソディ》。1911年の《2つのイギリス牧歌》。ウイリアム・アーネスト・ヘンリー William Ernest Henley(1849–1903)の詩に作曲、バタワース自身が管弦楽共演版を作っておいた《風が吹くように愛が》。管弦楽のための《幻想曲》は、バタワースが大戦勃発前に着手、92小節を書いたところで作曲が止まっていた作品です。入隊を控えた彼が内容に不満のある作品を破棄した際、この作品は捨てられず、手書きのフルスコアが残されました。作曲家でもある指揮者のクリス・ラスマンは、残された92小節の手稿譜を基に「バタワースのオリジナルの着想を展開させ、彼の他の作品を分析した追加素材を結合」し、約9分の作品に作り上げました。管弦楽版の初演は2015年11月19日。マーティン・ブラビンズがBBCスコットランド交響楽団を指揮しています。この作品と、ラスマンがオーケストレーションを施した《『シュロプシャーの若者』の6つの歌》と弦楽オーケストラ用に編曲した5楽章の《弦楽四重奏のための組曲》は、初めての録音です。クリス・ラスマン Kriss Russman は、バルトークとコダーイに教わったハンガリーの Béla de Csilléry に学び、ロンドンの王立音楽大学を卒業、ケンブリッジ大学で音楽博士号を取得しました。指揮をヨルマ・パヌラとノーマン・デルマー、作曲は王立音楽大学のアラン・リドゥーに学んでいます。BBC TV にプロデューサーとして在職中、ラトビア国立オペラの《ラ・トラヴィアータ》と《道化師》で初めてオペラを指揮。現在、指揮者、作曲家として国際的に活躍しています。2つの歌曲集のソロを歌うジェームズ・ラザフォード James Rutherford はイギリスのバリトン歌手。《『シュロプシャーの若者』の6つの歌》のオリジナルのピアノ共演版やバタワースと親しかったヴォーン・ウィリアムズの《旅の歌》などを歌った『Most Grand to Die』(SACD1610)を2012年にリリースしています。BBC Radio3、BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団、BISの共同制作。

バタワース、管弦楽作品集
ジョージ・バタワース(1885–1916)
 牧歌《緑鮮やかな柳の堤(The Banks of Green Willow)》
 『シュロプシャーの若者』の6つの歌
 (Six Songs from 'A Shropshire Lad')
 (オーケストレーション:クリス・ラスマン)
 『シュロプシャーの若者』ラプソディ
 (Rhapsody 'A Shropshire Lad')
 2つのイギリス牧歌(Two English Idylls)
 弦楽四重奏のための組曲(Suite for String Quartette)
 (弦楽オーケストラ版編曲:クリス・ラスマン)
 歌曲集《風が吹くように愛が(Love Blows as the Wind Blows)》
 管弦楽のための《幻想曲(Fantasia)》(補筆完成:クリス・ラスマン)
  ジェームズ・ラザフォード(バリトン)
  BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団 クリス・ラスマン(指揮)

価格 ¥2,650(本体価格)

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『水上の音楽』

Harmonia Mundi HMC902216 classical/early music


1717年7月17日水曜日のロンドン、国王ジョージ一世と王族たちが楽しんだ、ホワイトホールからチェルシーまで、テムズ河の舟遊びのためヘンデルが作曲した合奏の音楽《水上の音楽》。ピリオド楽器アンサンブル、ベルリン古楽アカデミー(AKAMUS) Akademie für Alte Musik Berlin は、1982年、当時の東ベルリンに創設されました。室内楽規模の作品から大規模の作品まで、年間に100回程度のコンサートで演奏し、アジアや北アメリカをはじめとする海外ツアーを行っています。多くの音楽家を客演に迎え、特にルネ・ヤーキプスとは30年を超えるパートナーシップを続けています。ヤーコプスが録音したモーツァルトの《後宮からの誘拐》(HMC902214/15)や《魔笛》(HMC902068/70)もベルリン古楽アカデミーが演奏を担当しまた。第1組曲(10曲)、第2組曲(5曲)、第3組曲(6曲)の版による《水上の音楽》。21世紀の人間が、時を超え、ロンドンの川遊びに立ち会っているかのような、色彩豊かで溌剌とした、瑞々しい音楽が展開していきます。ゲオルク・カルヴァイト Georg Kallweit がコンサートマスター。2015年11月、ベルリンのテルデクス・スタジオ Teldex Studio でのセッション録音です。

ジョージ・フレデリック・ヘンデル(1685–1759)
 水上の音楽(Water Music)
  組曲第1番 ヘ長調 HWV.348
  組曲第2番 ニ長調 HWV.349
  組曲第3番 ト長調 HWV.350
  ベルリン古楽アカデミー
  ゲオルク・カルヴァイト(コンサートマスター) 

録音 2015年11月5日 テルデクス・スタジオ(ベルリン)
芸術監督 マーティン・ザウアー
録音 ルネ・メラー
 
価格 ¥2,600(本体価格)

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『C・P・E・バッハ フルートのためのソナタ』

Hänssler Classic 98 057 2CD's classical


ドイツの Hänssler Classic がJ・S・バッハの全集につづいて進める大きなプロジェクト、C・P・E・バッハの音楽。フルートのためのソナタの作品集がリリースされます。ドロテア・セール  Dorothea Seel は、ザルツブルク・モーツァルテウムを卒業、トロッシンゲンの音楽大学でアーリーミュージックの学位を取得。イングリッシュ・コンサート、エイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団、ロンドン・クラシカル・プレーヤーズ、キングズ・コンソート、シャンゼリゼ管弦楽団、ロンドン・バロックでキャリアを積みました。ミュンヘン室内管弦楽団をはじめとするオーケストラと共演、テキサス、シンガポール、ノルウェー、ウィーンなどでマスタークラスを行っています。彼女が2010年に創設したミュンヘン・バロック・ソロイスツと録音したヴィヴァルディとヨーハン・ザッハの協奏曲の録音は、高い評価を獲得しました。ミュンヘン音楽演劇大学で学び、2009年から2013年にかけてノーステキサス大学(UNT)音楽学部で教授として「歴史的鍵盤楽器」演奏を教えたクリストフ・ハンマー Chrisoph Hammer(1966–)の共演。C・P・E・バッハの時代のフラウトラヴェルソとフォルテピアノ(ハンマーフリューゲル)のコピー楽器を使った、優美で多彩な表情の音楽をゆったりと楽しむアルバム。

C・P・E・バッハ(1714–1788) フルートのためのソナタ 
[CD1] 7つのフルートソナタ  ト長調 Wq.123
  ホ短調 Wq.124 変ロ長調 Wq.125 ニ長調 Wq.126 
  ト長調 Wq.127 イ短調 Wq.128 ニ長調 Wq.129 
 フルートソナタ 変ロ長調 Wq.130 フルートソナタ ニ長調 Wq.131
 無伴奏フルートソナタ イ短調 Wq.132 
[CD2] フルートソナタ ト長調 Wq.133
 フルートソナタ ト長調 Wq.134 
 チェンバロ・オブリガートとフルートのためのソナタ ニ長調 Wq.83 
 チェンバロ・オブリガートとフルートのためのソナタ ホ長調 Wq.84 
 チェンバロ・オブリガートとフルートのためのソナタ ト長調 Wq.85 
 チェンバロ・オブリガートとフルートのためのソナタ ト長調 Wq.86 
 チェンバロ・オブリガートとフルートのためのソナタ ハ長調 Wq.87 
  ドロテア・セール(フラウトトラヴェルソ)
  クリストフ・ハンマー(フォルテピアノ)

[楽器] フラウトトラヴェルソ:Jacob Denner, c.1720, by Rudolf Tutz, Innsbruck, 1994
 フォルテピアノ:Gottfriel Silbermann, Freiburg 1749, by Kerstin Schwarz, 2013 

録音 2015年2月9日–12日 Barocker Stadtsaal(チロル、オーストリア) 
アーティスティック・ディレクター(Tonmeiser) ユルゲン・ブルンナー、ヴォルフガング・プラクスマーラー

 価格  ¥3,700(本体価格)

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『プロコフィエフ ピアノ協奏曲第2番・第5番』

Harmonia Mundi HMU807631 SACD hybrid(Multichannel/stereo) classical


ヴァディム・ホロデンコ Vadym Kholodenko(1986–)。ウクライナのキエフ生まれ。2013年の第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンペティションのゴールドメダルと、室内楽と新作(委嘱作)演奏の最優秀賞を合わせて受賞。北アメリカ、ヨーロッパ、アジアと活動の場を広げ、2014/15年のシーズンからフォートワース交響楽団が新しく設けた「アーティスティック・パートナー」を3年契約で務めています。このコラボレーションでは、室内楽のプロジェクトとともにプロコフィエフのピアノ協奏曲の全曲演奏が行われ、そのコンサートを「ライヴ」収録する Harmonia Mundi(USA)の最初のアルバムがリリースされます。 

第1集に収録されるのは2曲。プロコフィエフが1912年から1913年の冬の間に作曲し、1913年の4月に自殺した親友マックス・シュミットホフの思い出に捧げた第2番。「暗い色合い、しかし眩い」。アンダンティーノ=アレグレットの楽章と「嵐のように激しい」アレグロの楽章が、ヴィヴァーチェの〈スケルツォ〉とアンダンテ・モデラートの〈間奏曲〉を挟む4楽章の構成。第5番は5楽章の作品。「生気あふれる」アレグロ、「はっきりと見分けられる」モデラートの「風刺のきいた行進曲」、「火のような情熱」のアレグロの〈トッカータ〉、唯一の緩徐楽章〈ラルゲット〉、ヴィーヴォ。1932年の作曲、フルトヴェングラーとベルリン・フィルハーモニーの共演で初演されました。いずれも、プロコフィエフ自身が初演のソロを弾いた、高度な技巧と表現技術を要求される作品です。

指揮者のミゲル・ハース=ベドーヤ Miguel Harth-Bedoya(1968–)はペルー生まれ。カーティス音楽学校とジュリアード音楽学校で学び、15シーズンに渡りフォートワース交響楽団の音楽監督を務め、オーケストラの水準向上に力を発揮してきたといわれます。「Gramophone」の Editor’s Choice に選ばれたグリーグとサン=サーンスの第2番の協奏曲(HMU907629)で、首席指揮者を務めるノルウェー放送管弦楽団を指揮してホロデンコと共演しました。Harmonia Mundi(USA)の芸術監督で第一プロデューサー、ノルウェーの録音で制作を統括したロビーナ・G・ヤング Robina G. Young が制作、『歌え自由を!』(HMU807525)、『1865年』(HMU807549)、『イギリスのオーボエ協奏曲』(HMU807573)などで彼女と仕事をしたブラッド・マイケル Brad Michel が録音を担当しています。

セルゲイ・プロコフィエフ(1891–1953) 
 ピアノ協奏曲第2番 ト短調 Op.16
 ピアノ協奏曲第5番 ト長調 Op.55 
  ヴァディム・ホロデンコ(ピアノ)
  フォートワース交響楽団 ミゲル・ハース=ベドーヤ(指揮)

録音 2014年10月(第2番)、2015年3月(第5番) ベース・パフォーマンスホール(フォートワース、テキサス州)(ライヴ) 
制作 ロビーナ・G・ヤング 
録音 ブラッド・マイケル  

価格 ¥2,650(本体価格)

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