2020年9月 

『You Should Have Told Me(言ってくれればよかったのに)』

Prophone PCD204 jazz


スウェーデンのヴォーカリスト、エレン・アンデション Ellen Andeersson(1991–)は、2016年にデビュー・アルバム『I’ll Be Seeing You』(PCD165)を発表。デンマーク最古の音楽雑誌『GAFFA』から「ダイアナ・クロールの1993年のデビュー・アルバム以来、もっとも注目すべき、将来を期待させるデビュー作」と評され、2017年、ジャズ雑誌『OrkesterJunalen』の主宰するスウェーデンでもっとも栄誉あるジャズ・アウォードのひとつ「ゴールデン・ディスク(Gyllene Skivan)」に選ばれました。Prophone レーベルのアルバム第2作。ドリス・デイが1946年に録音した『You Should Have Told Me(言ってくれればよかったのに)』をアルバム・タイトルにとり、前作と同じようにスタンダート・ナンバーを9曲歌っています。ブロッサム・ディアリー、トニー・ベネット、モニカ・セッテルルンド、バーブラ・ストライサンドたちが歌ったミシェル・ルグランの《Once Upon a Summertime》。ランディ・ニューマンが『トイ・ストーリー』の主題歌として作詞、作曲した《You’ve Got a Friend in Me》(邦題《君はともだち》)。デューク・エリントンとリー・ゲインズの《Just Squeeze Me》(きつく抱いてもいいけど、本気じゃなきゃいや)。ナット・キング・コールが歌ってミリオンセラーを果たし、ダニー・オズモンドのレコードも国際的にヒットしたシドニー・リップマンとシルヴィア・ディーの《Too Young》。瑞々しかった恋の終わりを歌う《The Thrill Is Gone》は、1931年のブロードウェイ・ミュージカルから生まれたナンバーです。ダイアナ・クロール(クラール)が『パリ・ライヴ』で歌った《‘Deed I Do》。黒人女性を「黒い鳥」になぞらえたと言われるビートルズの《ブラックバード》。チェット・ベイカーの歌で親しまれているホーギー・カーマイケルの《I Get Along without You Very Well》。セッションに参加したミュージシャンは、前作の「カルテット」のアントン・フォシュベリ Anton Forsberg、『Dreamers』(PCD178)『A Better Place』(PCD200)のヨエル・リュサリデス Joel Lyssarides とニクラス・フェーンクヴィスト Niklas Fernqvist、『All My Septembers』(PCD205)のペーテル・アスプルンド Peter Asplund とユーハン・ローヴクランツ・ラムジー Johan Löfcrantz Ramsay。いくつかの曲は、ユハンナ・ターヴェリーン Johanna Tafvelin たちの弦楽四重奏を加えて演奏されています。

『You Should Have Told Me(言ってくれればよかったのに)』
 You Should Have Told Me(Bobby Barnes/Redd Evans/Lewis Bellin)
 Once Upon a Summertime(Michel Legrand/Eddie Barclay)
 You’ve Got a Friend in Me(Randy Newman)
 Just Squeeze Me(Duke Ellington/Lee Gaines)
 Too Young(Sidney Lippman/Sylvia Dee)
 The Thrill Is Gone(Ray Henderson/Lew Brown)
 ‘Deed I Do(Fred Rose/Walter Hirsch)
 Blackbird(John Lennon/Paul McCartney)
 I Get Along without You Very Well
 (Hoagy Carmichael/Jane Brown Thompson)
  エレン・アンデション(ヴォーカル)
  ヨエル・リュサリデス(ピアノ)
  アントン・フォシュベリ(ギター)
  ニクラス・フェーンクヴィスト(ベース)
  ユーハン・ローヴクランツ・ラムジー(ドラム)
  ペーテル・アスプルンド(トランペット)
  ユハンナ・ターヴェリーン(ヴァイオリン)
  ニーナ・ソーデルベリ(ヴァイオリン)
  イェニー・アウスティンソン(ヴィオラ)
  フローリアン・エーペルディング(チェロ)

価格 ¥2,350(本体価格)

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『Tributes』

ACT Music ACT9051-2 jazz


ノルウェー出身のサックス・プレーヤーで作曲家のマリウス・ネセット Marius Neset(1985–)は、21世紀初頭からデンマークで活動、国際的にも名を知られるようになり、『Downbeat』誌の2016年7月号の特集「未来を担う25人」のひとりに選ばれました。リーダーとしての録音も積極的に行い、2014年の『Lion』(ACT9031-2)に始まり、『Pinball』(ACT9032-2)『Snowmelt』(ACT9035-2)『Circle of Chimes』(ACT9038-2)『Vaiaduct』(ACT9048-2)と、それぞれに評価の高いアルバムを ACT Music に録音してきました。そして、彼は、2019年、新たなステップのためノルウェーに帰国。その直前にデンマーク放送ビッグバンドと共演したアルバム『Tributes』をコペンハーゲンのスタジオで録音、17年におよぶデンマーク生活の「最終章」としました。アルバムの曲は、すべてネセットの作曲した作品です。「世界でもっとも自転車に優しい都市」コペンハーゲンでよく乗ったという自転車の「リズム」をメロディのモチーフにした《Bicycle Town》。ベートーヴェンの第7交響曲とマーラーの《アダージョ》を引用、クイーン、グリーグ、ブラッド・メルドーの暗喩をこめた《Tribute》。コペンハーゲンに別れを告げる《Farewell》と《Leaving the Dock》。タイトルから想像される、快活な《Children’s Play》でアルバムを閉じます。ネセットとともに「未来を担う25人」に選ばれたひとり、狭間美帆 Miho Hazama が、エーリク・アイレットセン、ペーター・フールサング、カスパー・ヴァズホルト、サーアン・フロストたち、腕利きのプレーヤーを集めたデンマーク放送ビッグバンドを指揮。ネセット、そしてジェラード・プレゼンサー Gerard Presencer たちが、各曲のソロを演奏しています。

『Tributes』
 Bicycle Town Part 1(Marius Neset)*
 Bicycle Town Part 2(Marius Neset)
 Tribute(Marius Neset)** Farewell(Marius Neset)
 Leaving the Dock(Marius Neset)***
 Children’s Play Part 1(Marius Neset)†
 Children’s Play Part 2(Marius Neset)††
 Children’s Play Part 3(Marius Neset)
  マリウス・ネセット(テナーサックス、ソプラノサックス)
  デンマーク放送ビッグバンド 狭間美帆(指揮)
   ソロ・プレーヤー
    ジェラード・プレゼンサー(トランペット)††
    マス・ラクーア(トランペット) ***)
    ハンス・ウルリク(テナーサックス、ソプラノサックス、
     バスクラリネット) **
    フレデリク・メンジーズ(テナーサックス、クラリネット)†
    アナス・ゴーオマン(バリトンサックス) ••
    ペーテル・ダールグレーン(トロンボーン)*
    ペア・ゲーゼ(ギター)†  ヘンリク・ゴネ(ピアノ)***  

録音 2019年3月 デンマーク放送(DR)第3スタジオ(コペンハーゲン)
制作 マリウス・ネセット
録音 Morten BuDchart
ミクシング オシアン・リューナー

価格 ¥2,350(本体価格)

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『モーツァルト ピアノ協奏曲全集』

BIS SACD2544 12 SACD’s hybrid(5.0 surround/stereo) classical


ロナルド・ブラウティハム Ronald Brautigam(1954–)は、高い演奏技術と音楽的才能とともに、音楽に対する広い興味を反映した音楽作りにより、オランダでもっとも敬愛される音楽家のひとりに挙げられています。彼は、1995年からスウェーデンの BIS レーベルに録音を始め、以来、ベートーヴェン、モーツァルト、ハイドンの鍵盤楽器の独奏曲全曲録音など、これまでに60を超す数のアルバムを完成させました。深い見識と洞察を背景に制作されたこれらのアルバムは、高い評価を獲得し、「音楽を聴くよろこび」を実感する機会を与えてきました。モーツァルトのピアノ協奏曲は、2006年から2015年にかけて録音が行われたシリーズです。ソロ・ピアノの協奏曲、2曲の《ロンド》、ピアノのオブリガートが美しいレチタティーヴォとアリア「どうしてあなたを忘れられようか…恐れないで、愛しい人よ」は、ケルン・アカデミーとマイケル・アレグザンダー・ウィレンズ Michael Alexandeer Willens(1952–)が共演。2台と3台の協奏曲は、アレクセイ・リュビーモフ Alexei Lubimov とマンフレート・フス Manfred Huss、ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーンが共演しました。ブラウティハムは、音楽の様式にふさわしい演奏楽器の選択に気を配り、モーツァルトのこのシリーズではポール・マクナルティ Paul McNulty がアントン・ヴァルター Anton Walter(1752–1826)をモデルに製作したレプリカを使っています。「マクナルティは、古い楽器を研究し、その成果を新しい楽器に作り上げてくれる。彼の手になるレプリカを演奏すると、演奏と解釈の面でも新しいインスピレーションを得ることができる」。2016年9月、第1番から第4番までの4曲を収めた最後のディスクがリリースされ、今回、12枚の SACD hybrid ディスクが「全集」にまとめられました。

『モーツァルト ピアノ協奏曲全集』
W・A・モーツァルト(1756–1791)
[Disc 1(BIS SA 2094)]
 ピアノ協奏曲第3番 ニ長調 K.40 [カデンツァ:モーツァルト]
 ピアノ協奏曲第1番 ヘ長調 K.37 [カデンツァ:ブラウティハム]
 ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 K.39 [カデンツァ:ブラウティハム]
 ピアノ協奏曲第4番 ト長調 K.41 [カデンツァ:ブラウティハム]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) ケルン・アカデミー
  ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンス(指揮)
 [楽器 Paul McNulty 2007, after Johann Andreas Stein 1788]
[Disc 2(BIS SA 2084)]
 ピアノ協奏曲第5番 ニ長調 K.175
 [カデンツァ:モーツァルト(第1楽章)、ブラウティハム(第3楽章)]
 ピアノ協奏曲第6番 変ロ長調 K.238 [カデンツァ:モーツァルト]
 3つのピアノ協奏曲 K.107
 (J・C・バッハの《ピアノソナタ》 Op.5の3曲の編曲)
 [カデンツァ:モーツァルト(第1番)、ブラウティハム(第2番・第3番)]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
  ピーター・ハンソン(ヴァイオリン)
  マリー=ルイーズ・ハルトマン(ヴァイオリン)
  アルベルト・ブリュッヘン(チェロ)
  ケルン・アカデミー ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンス(指揮)
 [楽器 Paul McNally, after Anton Walter c.1792(K.175, K.238)、
   Paul McNally, after Johann Andreas Stein 1788(K.107)]
[Disc 3(BIS SA 1618)]
 2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365/316a(第10番)
 3台のピアノのための協奏曲 ヘ長調 K.242(第7番)
 2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365/316a(第10番)
 (クラリネット、トランペット、ティンパニを含む版)
  ロナルド・ブラウティハム
  (フォルテピアノ Piano 2, K.365/Piano 1, K.242)
  アレクセイ・リュビーモフ
  (フォルテピアノ Piano 1, K.365/Piano 2, K.242)
  マンフレート・フス(フォルテピアノ Piano3, K.242、指揮)
  ハイドン・シンフォニエッタ・ウィーン
 [楽器 Paul McNally, Prague, after A. Walther(Brautigam)、
   Robert Brown, Salzburg, after A. Walther(Lubimov)、
   Alfred Watzek, Vienna, After J. Schantz(Huss)]
[Disc 4(BIS SA 2074)]
 ピアノ協奏曲第13番 ハ長調 K.415/387b [カデンツァ:モーツァルト]
 ピアノ協奏曲第11番 ヘ長調 K.413/387a [カデンツァ:モーツァルト]
 ピアノ協奏曲第8番 ハ長調 K.246 [カデンツァ:モーツァルト]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) ケルン・アカデミー
  ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンス(指揮)
 [楽器 Paul McNulty 2013, after Anton Walter und Sohn c.1802]
[Disc 5(BIS SA 1794)]
 ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K.271《ジュノム(Jeunehomme)》
 ピアノ協奏曲第12番 イ長調 K.414/385p
 ピアノと管弦楽のためのロンド イ長調 K.386
 [カデンツァ:ブラウティハム]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) ケルン・アカデミー
  マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ(指揮)
 [楽器 Paul McNulty 1992, after Anton Walter und Sohn c.1795]
[Disc 6(BIS SA 2054)]
 ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467 [カデンツァ:ブラウティハム]
 レチタティーヴォとアリア「どうしてあなたを忘れられよう
 (Chi’o mi scordi di te)」 K.505
 ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 K.449 [カデンツァ:モーツァルト]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
  キャロリン・サンプソン(ソプラノ)
  ケルン・アカデミー マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ(指揮)
 [楽器 Paul McNulty 2012, after Walter und Sohn c.1805]
[Disc 7(BIS SA 2064)]
 ピアノ協奏曲第16番 ニ長調 K.451 [カデンツァ:モーツァルト]
 ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調 K.450 [カデンツァ:モーツァルト]
 ピアノと管弦楽のためのロンド ニ長調 K.382 [カデンツァ:モーツァルト]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) ケルン・アカデミー
  マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ(指揮)
 [楽器 Paul McNulty 2011, after Anton Walter und Sohn c.1805]
[Disc 8(BIS SA 1944)]
 ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K.453 [カデンツァ:モーツァルト]
 ピアノ協奏曲第26番 ニ長調 K.537《戴冠式(Krönung)》
 [カデンツァ:ブラウティハム]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) ケルン・アカデミー
  マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ(指揮)
 [楽器 Paul McNulty 1992, after Anton Walter c.1795]
[Disc 9(BIS SA 2044)]
 ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調 K.456 [カデンツァ:モーツァルト]
 ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K.482 [カデンツァ:ブラウティハム]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) ケルン・アカデミー
  マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ(指揮)
 [楽器 Paul McNulty 1992, after Anton Walter c.1795]
[Disc 10(BIS SA 1964)]
 ピアノ協奏曲第19番 へ長調 K.459 [カデンツァ:モーツァルト]
 ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488 [カデンツァ:モーツァルト]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) ケルン・アカデミー
  マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ(指揮)
 [楽器 Paul McNulty 1992, after Anton Walter c.1795]
[Disc 11(BIS SA 2014)]
 ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466 [カデンツァ:ブラウティハム]
 ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595 [カデンツァ:モーツァルト]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) ケルン・アカデミー
  マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ(指揮)
 [楽器 Paul McNulty 2011, after Walter und Sohn c.1802]
[Disc 12(BIS SA 1894)]
 ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.466 [カデンツァ:ブラウティハム]
 ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503 [カデンツァ:ブラウティハム]
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ) ケルン・アカデミー
  マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ(指揮)
 [楽器 Paul McNulty 1992, after Anton Walter und Sohn c.1795]

録音 2006年9月 フローリアン教会(シュトラーデン、オーストリア)(Disc 3)、2015年8月(Disc 1)、2014年12月(Disc 2)、2014年7月(Disc 4)、2009年11月(Disc 5)、2013年7月(Disc 6)、2013年12月(Disc 7)、2011年7月(Disc 8)、2012年12月(Disc 9)、2011年12月(Disc 10)、2012年7月(Disc 11) ドイツ放送室内楽ホール(ケルン)、2010年12月 インマヌエル教会(ヴッパタール、ドイツ)(Disc 12)

価格 ¥13,500(本体価格)

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『ラウニ・グランデールの遺産(The Launy Grøndhal Legacy) 第2集』

Danacord DACOCD882 2CDR's for price of 1 classical


指揮者、作曲家としてデンマーク放送交響楽団の発展に貢献したラウニ・ヴァルデマ・グランデール Launy Valdemar Grøndahl(1886–1960)の「遺産」シリーズ。カール・ニルセン、ベートーヴェンとハイドンの作品を指揮した録音による最初のアルバム(DACOCD881)に続く第2集では、グランデールの「作曲家」としての創作に焦点が当てられます。グランデールは、ヴァイオリンを学ぶ傍ら、後期ロマンティシズムの作曲家ルドルフ・ニルセンに作曲法を教わりました。1908年に最初の曲を作り、1915年にはギリシャ神話を題材にした《パンとシューリンク》をカール・ニルセンの同名の曲に先立って作曲。1916年11月のデンマーク・コンサート協会シリーズの一環として、作曲者で指揮者のルイ・グラスの指揮で初演されました。

グランデールの作風は、カール・ニルセンやメンデルスゾーンとのつながりをもち、フランス印象主義の香りももちわせていると言われます。グランデールは、1916年から1917年にかけて《ヴァイオリン協奏曲》を作曲しました。この曲は、1917年1月、ペーザー・ムラーがソロを弾いてティヴォリ・コンサートホールのコンサートで初演された後、作品を献呈されたモーウンス・ハンセンがデンマーク放送のコンサートで何度か演奏しています。〈間奏曲(Intermezzo)〉を中央に置く3つの部分で構成した単一楽章の「ラプソディック」なスタイルで書かれた《交響曲》も初期の作品のひとつ。1919年の春に作曲が終わり、1923年10月、デンマーク・コンサート協会シリーズでペーザー・グラムが指揮して初演されました。

1924年、グランデールは、カール・ニルセンと王立デンマーク管弦楽団の指揮者だったゲーオー・フベアの推挙によりコペンハーゲン・オーケストラ協会の奨学金を獲得することが決まり、「この上ない喜び」の勢いで《トロンボーン協奏曲》の第1楽章をその日のうちに作曲したと言います。奨学金を得て訪れていたイタリアで「アンダンテ・グラーヴェ」の第2楽章〈伝説曲風の(Quasi una leggenda)〉と「マエストーゾ-ロンド」の第3楽章〈終曲(Filane)〉を作曲。作品を献呈されたヴィルヘルム・オークローウが、1925年6月30日、グランデールの39歳の誕生日に初演。その後、この作品は、何度か改訂の手が入れられ、トマス・ダウスゴー指揮のデンマーク国立交響楽団と共演して録音した(Dacapo 6.220526)イェスパー・ユールをはじめとするプレーヤーたちから愛される、20世紀を代表する「トロンボーン協奏曲」の一作になりました。

1925年、グランデールがデンマーク放送管弦楽団の指揮者に就任してからは、作曲する時間が限られていたものの、1942年には《ファゴット協奏曲》、1954年から1955年には彼の最後の作品となる《ホルン協奏曲》を作曲しています。カール・ブロク Carl Block に献呈された《ファゴット協奏曲》は、1943年5月3日、グランデール指揮デンマーク国立交響楽団の共演によるラジオ放送で初演され、グランデールの引退直前の1956年6月3日、このアルバムに収録された演奏がデンマーク放送第1スタジオで録音されました。《ホルン協奏曲》は、1942年から1969年までデンマーク放送のオーケストラのメンバー、1957年からは王立デンマーク音楽アカデミーの教授も務めたイングバト・ミケルセン Ingbert Michelsen(1917–1991)のために作曲。1957年6月1日に行われた初演の録音が、このアルバムに収められています。

このアルバムに収録された《トロンボーン協奏曲》のソリスト、トーキル・グロー・ヤーアンセン Thorkild Graae Jørgensen は、デンマークマーク放送管弦楽団の首席奏者。《ヴァイオリン協奏曲》のソロを弾いたミルトン・サイベク Milton Seibæk は、王立デンマーク管弦楽団のヴァイオリニストです。6曲すべて、初めてリリースされる録音です。

『ラウニ・グランデールの遺産(The Launy Grøndahl Legacy)第2集』
ラウニ・グランデール(1866–1960)
[Disc 1]
 トロンボーン協奏曲(1924)*
 [録音 1954年8月12日 デンマーク放送第1スタジオ(コペンハーゲン)]
 ヴァイオリン協奏曲 Op.6(1916–17)**
 [録音 1956年8月8日 デンマーク放送第1スタジオ(コペンハーゲン)]
 ファゴット協奏曲(1942)***
 [録音 1956年6月3日 デンマーク放送第1スタジオ(コペンハーゲン)]
[Disc 2]
 交響詩《パンとシューリンクス(Pan og Syrinx )》 Op.5(1915)
 [録音 1956年6月3日 デンマーク放送第1スタジオ(コペンハーゲン)]
 ホルン協奏曲(1954–55)†
 [録音 1957年6月1日 デンマーク放送第1スタジオ(コペンハーゲン)]
 交響曲 Op.9(1919)
 [録音 1956年6月3日 デンマーク放送第1スタジオ(コペンハーゲン)]
  トーキル・グロー・ヤーアンセン(トロンボーン)*
  ミルトン・サイベク(ヴァイオリン)**
  カール・ブロク(ファゴット)***
  イングバト・ミケルセン(ホルン)†
  デンマーク放送交響楽団 ラウニ・グランデール(指揮) 

復刻 クラウス・ビューリト [mono recordings]

価格 ¥2,450(本体価格)

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。 

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『チェンバロのための協奏曲 第4集』

Aeolus AE10107 SACD hybrid(Multichannel/stereo) early music/classical


 
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
 3台のチェンバロのための協奏曲第1番 ニ短調 BWV.1063
 3台のチェンバロのための協奏曲第2番 ハ長調 BWV.1064
 4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調 BWV.1065
ヨハン・ゴットフリート・ミューテル(1728–1788)
 2台のクラヴィコードのための二重奏曲 変ホ長調
  アーポ・ハッキネン(チェンバロ、クラヴィコード、指揮)
  ミクローシュ・シュパーニ(チェンバロ、クラヴィコード)
  クリスティアーノ・ホルツ(チェンバロ)
  アンナ=マーリア・オラモ(チェンバロ)
  ヘルシンキ・バロック管弦楽団

録音 フィンランド、スウェーデン 
 
価格 ¥2,700(本体価格)

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『ケニンシュ 交響曲第1番・2つの協奏曲』

Ondine ODE1350-2 contemoprary/classical


ラトビア出身のターリヴァルディス・ケニンシュ Tālivaldis Ķeniņš(1919– 2008)の名は、作曲家としての長い国際的キャリアにも関わらず、あまり知られていないと言われます。このアルバムでは、ラトビアの20世紀を代表する作曲家のひとりに挙げられるケニンシュの管弦楽作品が3曲、グンティス・クズマ Guntis Kuzma とアンドリス・ポガ Andris Poga の指揮するラトビア国立交響楽団とラトビアで活動する音楽家による演奏で紹介されます。 

ケニンシュは、1940年から1944年までラトビア音楽院のアーベレ・ヴィートリスとヤーゼプス・ヴィートリスの作曲クラス、1945年から1950年までパリ音楽院のトニー・オーバンとオリヴィエ・メシアンのクラスで学びました。1951年にカナダに移住。トロントのセントアンドルーズ教会のオルガニストと指揮者を務め、1984年までトロント大学音楽学部で教えました。室内楽曲、交響曲と管弦楽曲、カンタータ、合唱曲、声楽曲、各国の民謡の編曲などを主に作曲。カナダの音楽生活に大きな影響力をもつ音楽家とされ、さまざまな賞も受けました。《室内協奏曲第1番》は、ピアノが、フルート、クラリネットと弦楽四重奏のアンサンブルと共演する作品です。モーツァルトの協奏曲をモデルとしながら作曲し、バルトークを思わせるページも持った音楽は、「室内楽は芸術の最高の形」と考えたケニンシュの室内楽に対する深い愛情の示された一作に挙げられています。 

ピアノ、弦楽オーケストラと打楽器のために書かれた《ピアノ協奏曲》は、1990年、1940年代に祖国を離れた彼が初めてラトビアを訪れた直後の作品です。「ソビエト連邦」の崩壊にともない独立を目指したラトビアが大きな混乱を経験していた時代を反映するかのような、緊迫した悲劇的な雰囲気のある音楽。1959年の《交響曲第1番》は、ラトビア民俗音楽の要素と現代音楽の要素を融合した、強い表現力をもった作品です。

ターリヴァルディス・ケニンシュ(1919– 2008) 
 室内協奏曲(Concerto di camera)第1番(1981)
 (ピアノと室内アンサンブルのための)* 
 ピアノ協奏曲(1990)(ピアノ、弦楽オーケストラと打楽器のための)** 
 交響曲第1番(1959)*** 
  アグネセ・エグリニャ(ピアノ)*/**
  トマーソ・プラトーラ(フルート)* 
  マールティンシュ・ツィルツェニス(クラリネット)*
  エドガルス・サクソンス(打楽器)** 
  ラトビア国立交響楽団
  グンティス・クズマ(指揮)*/**
  アンドリス・ポガ(指揮)***

録音 2010年6月1日–4日 ラージ・ギルド・ホール(リガ、ラトビア)

価格 ¥2,350(本体価格)

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『あなたは光であり朝だ(You Are Light and Morning)』

Ondine ODE1363-2 contemporary/classical


エストニアの人気作曲家のひとり、トヌ・コルヴィツ(トゥヌ・クルヴィッツ) Tõnu Kõrvits(1969–)の《あなたは光であり朝だ(You Are Light and Morning/Sei la luce e il mattino)》は、イタリアの詩人チェザーレ・パヴェーゼ Cesare Pavese(1908–1950)の詩に基づく、合唱と弦楽オーケストラのための作品です。〈Fade in(フェードイン(Fade in)〉(弦楽のための)、第1曲〈Tu sei come una terra(あなたは誰も口にしたことのない国のよう)〉(合唱と弦楽のための)、第2曲〈To C. From C.(C. から C. へ)〉(合唱と弦楽のための)、第3曲〈Paesaggio VIII(情景 8)〉(合唱と弦楽のための)、第4曲〈La Casa(家)〉(女声合唱と弦楽のための)、第5曲〈Anche tu sei l’amore(あなたもまた愛)〉(合唱、独奏チェロと弦楽のための *)、第6曲〈Verrà la morte e avrà i tuoi occhi(死はあなたの目とともにやってくる)〉(合唱と弦楽のための)、〈フェードアウト(Fade out)〉(独奏ヴィオラと弦楽のための)、パヴェーゼが1950年8月にトリノのホテルで服毒自殺する前、4月11日に書いた詩による第7曲〈Last Blues, to Be Read Some Day(最後のブルース、いつの日か読まれるように)〉(メゾソプラノ独唱と弦楽のための **)、〈後奏曲.情景(Postludium. Landscapes)〉(合唱と弦楽のための)、そして、他の多くの詩と同じく、彼の恋人、アメリカの女優コンスタンス・ダウリングに寄せた『In the Morning You Always Come back(朝になれば、あなたはいつも戻ってくる)』による第8曲(合唱と弦楽のための)。2019年6月16日、タリンの「ハウス・オブ・ブラックヘッズ(House of Blackheads)」で初演され、神秘的で美しい旋律が印象的な音楽は、「コルヴィツの最大の業績」の賛辞を受けました。

『あなたは光であり朝だ(You Are Light and Morning)』
トヌ・コルヴィツ(1969–)
 あなたは光であり朝だ
 (Sei la luce e il mattino/You Are Light and Morning)(2019)
 (合唱と弦楽のための)
  エストニア・フィルハーモニック室内合唱団
  タリン室内管弦楽団 リスト・ヨースト(指揮)
  レホ・カリン(チェロ)* ヘレ=マル・レーゴ(ソプラノ)*
  マールヤ・ヘルステイン(アルト)* ラウル・ミクソン(テノール)*
  オット・カスク(バス)* マリアンネ・パルナ(アルト)** 

録音 2019年6月18日–21日 ハウス・オブ・ブラックヘッズ(タリン、エストニア)

価格 ¥2,350(本体価格)

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『Bluu Afroo』

SteepleChase SCCD31904 jazz


デンマークのギタリスト、作曲家、バンドリーダーのピエール・ドゥーウ Pierre Dørge(1946–)と彼の主宰する「 ニュー・ジャングル・オーケストラ(Pierre Dørge & New Jungle Orchestra)」(NJO)は、2020年に40周年を迎えます。彼らは、1986年、シカゴ・ジャズフェスティヴァルに招待され、アート・ファーマー、ベニー・ゴルソン、サラ・ヴォーンたちと同じプログラムで6万人の聴衆を沸かせ、国際的に注目される存在になりました。その後、世界中を演奏旅行で周り、60ヶ国以上で2500以上のコンサートを行っています。アメリカのテナーサックス奏者、スティーヴン・ライリー(ステファン・ライリー) Stephen Riley(1975–)をフィーチャーしたこのアルバムでは、西アフリカの伝統音楽を掛け合わせることをコンセプトに演奏を展開。ドゥーウとグループのキーボードを担当するイレーネ・ベカー Irene Becker の作曲した11曲が、2019年に彼らがデンマーク各地で行ったコンサート中のライヴ録音で収録されました。 

『Bluu Afroo』
 Aburu Kuwa(Pierre Dørge) Mingus’ Birthday Party(Pierre Dørge)
 Elefante Imposante(Pierre Dørge) Sister(Irene Becker)
 Ka Wa Ku Wo(Pierre Dørge)
 Rocking at Planet Pluto(Pierre Dørge) Mama Asili(Pierre Dørge)
 Dancing in the Jungle(Irene Becker) Blue Afriki(Pierre Dørge)
 Witchdoctor in the Burial Mound(Pierre Dørge)
 Fulani(Pierre Dørge)
  ピエール・ドゥーウ & ニュー・ジャングル・オーケストラ
   トビアス・ヴィークルンド(トランペット)
   ヤコブ・ミューギン(テナーサックス、アルトサックス) 
   アナス・バンケ(テナーサックス、クラリネット、バスクラリネット) 
   ケネト・エーヤホルム(トロンボーン)
   イレーネ・ベカー(ピアノ、シンセサイザー) 
   トミー・アンデション(ベース)
   アイ・ソロモン(コンガ、パーカッション) 
   マーティン・アナセン(ドラム) 
  スティーヴン・ライリー(テナーサックス)

価格 ¥2,450(本体価格)

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