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『マトヴェイェフ、リンコラ 管弦楽のための音楽』

Alba ABCD364 SACD hybrid (5.0 multichannel/stereo) classical/contemporary


ヴィッレ・マトヴェイェフとユッカ・リンコラ。フィンランドの今の音楽シーンでもっとも多彩な活動をするふたりの作品集。マトヴェイェフ Ville Matvejeff はシベリウス・アカデミーとエスポー音楽学校に学び、指揮者、作曲家、ピアニストとして活躍しています。「作曲家」マトヴェイェフの名を一躍高めた作品が《アド・アストラ(星へ)》です。夜、赤い色の海に裸の若い女性が金色の髪をなびかせ、月を背に立っている。見つめているのは天の高み。フィンランドの画家アクセリ・ガッレン=カッレラの『アド・アストラ』の一作から受けた強い感情が、復活祭の真夜中のミサの「明るい光」のイメージと結びついた、「光と星へ向かう旅と復活」の音楽。ギリシア=ビザンティンの賛美歌《来たりて光を受けよ》に基づく主題が使われています。フィンランドの新聞「ヘルシンキ・サロマット」から「21世紀フィンランド管弦楽のヒット作」と讃えられたという作品です。

チェロ協奏曲はフィンランド放送交響楽団とフィンランド室内管弦楽団の共同委嘱により作曲されました。「チェロと管弦楽のための協奏的作品」のアイデアは、フィンランド放送交響楽団の首席奏者、友人のトゥオマス・レヘト Tuomas Lehto (1985–) の提案でした。美しい「カンティレーナ」の楽器チェロ。フィンランドのヘヴィロック・チェロアンサンブル「アポカリプティカ」の音楽からヘヴィメタルの楽器として注目されるようになったチェロ。チェロという楽器の性格を「交差」させたこの作品は、フリートリヒ・グルダのチェロ協奏曲にみられる「ロックスタイル」の表現も意識していると言われます。一楽章の「ヘヴィスタイルのファンタジー」。「音楽は、大きな弧を描きながら自由に呼吸する。その間、チェロは、暗く、ややメランコリックな世界を彷徨する」。この協奏曲は、2009年秋、ラッペーンランタ市管弦楽団により初演され、2010年上海国際博覧会(EXPO2010)でフィンランド国立バレエの音楽に使われました。

リンコラ Jukka Linkola は、ジャズピアニストからキャリアをスタートさせ、管弦楽曲、合唱曲、オペラ、ジャズ作品と、広いジャンルに作品を発表してきました。独奏楽器とオーケストラのための協奏曲は、彼の作品リストの中でもっとも重要な位置を占め、トランペット、ユーフォニアム、テューバをはじめとする12の作品がこれまでに作曲されています。ピアノ協奏曲第1番はトゥルク・フィルハーモニックの委嘱作です。「急流を見下ろす河岸高く、古い、荒れ果てているようにも見える城が立っている。城が姿を現してから歳月が経つが、それがいつだったか、誰も思い出せない……この城の住人は常に裕福だった。今の主も金をもっているが、身なりは質素だ。何につけ、城下にあるかなり大きな町の住人と同じ生活を送ろうとしている。主と夫人は宴が好きだ。秋の夕べ、仮面舞踏会が盛大に開催されることになった。夜空は澄み、秋色が輝く。町の名士たちとともに、さまざまの芸術家、船乗り、腕の立つ職人といった、ごく普通の人たちも招かれた……」。協奏曲は、この仮面舞踏会をインスピレーションに作曲されました。〈城の夕べ〉〈ヴォードヴィルと悲しい道化〉〈河の鏡〉〈老船乗りと踊るマリオネット〉〈舞踏会〉の5楽章。「歌う旋律の主題、きらきら輝くテクスチュアのピアノ、打ちつけるリズム」。演奏時間42分のこの協奏曲には、作品が完成するまでの5年間にリンコラが手がけた4つのオペラと2つのミュージカルの音楽が、そのまま反映していると言います。ピアノソロを担当するヘンリ・ シーグフリードソン Henri Sigfridsson (1974–) は、フィランドの彼の世代を代表するピアニストのひとり。ラフマニノフの第2番と第3番の協奏曲とシベリウスの管弦楽曲のピアノトランスクリプション集を hänssler CLASSIC に録音しています。

このディスクに収録された3曲はすべて初録音です。トゥルク・フィルハーモニックを指揮するスロボデニュク Dima Slobodeniouk はモスクワ生まれ。フィンランドに移りシベリウス・アカデミーでアトソ・アルミラ、セーゲルスタム、パヌラをはじめとする指揮者に学び、2005年から2008年までオウル交響楽団の芸術監督を務めました。

ヴィッレ・マトヴェイェフ (1986–)
 アド・アストラ (Ad Astra) (2008–09)
 チェロ協奏曲《交差点 (Crossroads)》(2009)
 (ヘヴィスタイルのファンタジー)
ユッカ・リンコラ (1955–)
 ピアノ協奏曲第1番《仮面舞踏会 (Naamiaiset)》(2011)
  トゥオマス・レヘト(チェロ) ヘンリ・ シーグフリードソン(ピアノ)
  トゥルク・フィルハーモニック管弦楽団
  ディーマ・スロボデニュク(指揮)

録音 2011年10月10日–11日(ピアノ協奏曲)、2012年5月10日–11日
制作・録音 マルック・ヴェイヨンスオ

価格 ¥2,300(本体価格)

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『ハイドン、フンメル、ネルダ トランペット協奏曲 — クリステンセン』

Danacord DACOCD742 classical


デンマークのトランペット奏者、コペンハーゲンの王立オペラで演奏する王立デンマーク管弦楽団 Det Kongelige Kapel の首席を務めるケティル・クリステンセン Ketil Christensen (1952–) がトランペット協奏曲のアルバムを録音しました。ヨーゼフ・ハイドン、フンメル、ネルダ。トランペットのスタンダード・レパートリー3曲です。クリステンセンは、王立デンマーク音楽アカデミーでクアト・ペーザセンとオーレ・アナセンに学び、パリ、ロンドン、ニューヨークに留学しました。オーゼンセ交響楽団で短期間演奏した後、1972年に王立デンマーク管弦楽団の第2ソロ・トランペット奏者に就任し、1982年から現在のポストを務めています。1981年からコペンハーゲンのコレギウム・ムジクムのメンバー。共同で創設した王立デンマーク・ブラスアンサンブルで1978年から1989年まで演奏し、1989年からトランペット奏者のラース・オーレ・スミット(シュミット)をパートナーとするコンサートシリーズを続けています。クリステンセンと共演するのは、ラトビアのリエパーヤ交響楽団アンバーサウンド・オーケストラです。1881年にバルト・フィルハーモニックとして創設された、バルト三国最古のオーケストラです。指揮者のアトヴァルス・ラクスティーガラ Atvars Lakstigala は、ラトビア音楽アカデミーで金管楽器を学び、1997年から2010年までラトビア国立オペラでホルンを演奏し、現在は指揮者として活動しています。国立オペラの2010/2011年のシーズンに《トラヴィアータ》《マクベス》《エフゲニ・オネーギン》とバレエ《眠りの森の美女》を指揮し、オペラの90周年を祝うコンサートでは急病のマリス・ヤンソンスの代役を務めました。2010年からリエパーヤ交響楽団アンバーサウンド・オーケストラの首席指揮者と芸術リーダーを務め、その業績に対して、ラトビア最高の栄誉とされる2010年 “The Great Music Award” を受賞しています。トランペットとオーケストラの共演が瑞々しく美しいアルバムです。

ケティル・クリステンセン — トランペット協奏曲集
ヨーゼフ・ハイドン (1732–1809) トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.VIIe/1
ヨハン・ネーポムク・フンメル (1778–1837)
 トランペット協奏曲 変ホ長調 S.49 (1803)
ヨハン・バプティスト・ゲオルク・ネルダ (1706–1780)
 トランペット協奏曲 変ホ長調 (c.1770)
  ケティル・クリステンセン(トランペット)
  リエパーヤ交響楽団アンバーサウンド・オーケストラ
  アトヴァルス・ラクスティーガラ(指揮)

録音 2012年5月29日–31日 リガ放送(ラトビア)
録音 ノルムンズ・スラーヴァ
マスタリング ハンス・ニルセン

価格 ¥2,450(本体価格)

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『優しきフランス(Deuce France)』

naïve V5343 2CD's special price classical/chanson


スウェーデンのメゾソプラノ、フォン・オッター Anne-Sofie von Otter が「私と同じ哲学をもっている」と契約したフランスのレーベル naïve。ブラッド・メルドーとのデュオアルバム『愛の歌 (Love Songs)』(V5241) につづいて録音した『優しきフランス』は「フランスの歌に捧げるオマージュ」として企画されました。ディスク2枚のアルバム。最初のディスクは、レイナルド・アーンの歌曲集《灰色の歌》の〈いみじき時〉に始まり、サン=サーンス、フォーレ、ラヴェルの歌曲、ドビュッシーの《ビリティスの3つの歌》、アメリカの作曲家レフラーのフランス語の詩による歌曲が歌われ、次のディスクでは、バルバラ、ルマルク、ハジダキス、ムスタキたち、20世紀フランスのシャンソンが歌われます。レオ・フェレの《ミラボー橋》、イヴ・モンタンの歌で知られるジョゼフ・コスマの《枯葉》、エディット・ピアフが歌ったグランツベルクの《パダム・パダム》、シャルル・トレネの《ブン!》、ルイギとマルグリート・モノの書いた《バラ色の人生》、いずれもシャンソンのスタンダードナンバーです。『シェルブールの雨傘』につづいてミシェル・ルグランがジャック・ドミと共同作業したミュージカル映画『ロシュフォールの恋人たち』の2曲もプログラムに組まれ、映画でフランソワーズ・ドルレアックとカトリーヌ・ドヌーヴの姉妹が歌った〈双子姉妹の歌〉は、リアル・グループで歌っていたヴォーカリスト、マルガレータ・ベンクトソン Margareta Bengtson がフォン・オッターとデュオで歌います。ピアニストのベンクト・フォシュベリ Bengt Forsberg、ギタリストのマッツ・ベリストレム Mats Bergström、パーカッション奏者のペール・エークダール Per Ekdahl をはじめとする、フォン・オッターの音楽を愛するミュージシャンたちが共演。シャンソンの録音は、ストックホルムの「伝説的スタジオ」、ABBAやエルヴィス・コステロも使ったアトランティス・スタジオでセッションが行われました。「芸術歌曲もシャンソンも歌の性格をみれば、ひとつのファミリー」(フォン・オッター)。ゆたかな感受性、テクストの知的な解釈、フランス語の美しいディクション。かつてバルバラ、レオ・フェレ、トレネが歌ったシャンソンは、ノスタルジックな想いに誘うとともに「今の歌」として新しい衣装をまとっています。フランスの魂とも言うべき歌の遺産をフォン・オッターがひとつひとつ、慈しみながら歌う素敵なアルバムです。
 
『優しきフランス(Douce France)』
[CD1] 歌曲
レイナルド・アーン(1875–1947) いみじき時(L'heure exquise)
 もっとも美しき今(Le plus beau présent)
カミーユ・サン=サーンス(1835–1921) 月の光(Claire de lune)
 私に何も言うことがないのなら(Si vous n'avez rien à me dire)
 行け、行け、船よ(Vogue, vogue la galère) *
レイナルド・アーン(1875–1947)
 離れ家に閉じ込められたとき(Quand je fus pris au pavillon)
 私はくちづけをしたから(Puisque'j’ai mis ma lèvre)
 田舎の墓地(Cimetière de campagne)
ガブリエル・フォーレ(1845–1924) 秘めごと(Le secret) Op.23–3
モーリス・ラヴェル(1875–1937)
 スピネットを歌うアンヌへの(D'Anne jouant de l'espinette)
 愛に死せる王女のためのバラード(Ballade de la reine morte d'aimer)
クロード・ドビュッシー(1862–1918)
 ビリティスの3つの歌 (Trois chansons de Bilitis)
チャールズ・マーティン・レフラー(1861–1935)
 4つの詩(4 Poems) Op.5 – ひびわれた鐘(La cloche fêlée) **
  セレナード(Sérénade) **
カミーユ・サン=サーンス(1835–1921) 死の舞踏(Danse macabre) **
  アンネ=ソフィ・フォン・オッター(メゾソプラノ)
  ベンクト・フォシュベリ(ピアノ)
  ビョーン・イェーヴルト(ハルモニウム)*
  アントワーヌ・タムスティ(ヴィオラ)**
[CD2] シャンソン
バルバラ(1930–1997) ゲッティンゲン(Göttengen)
ノルベルト・グランツベルク(1910–2001)
 パダム・パダム(Padam padam)
レオ・フェレ(1916–1993)
 サン=ジェルマン=デ=プレ(Á Saint-Germain-des-Prés)
バルバラ(1930–1997)
 なんて美しい季節(9月)(Quel joli temps (Septembre))
フランシス・ルマルク(1917–2002) パリで(Á Paris)
マノス・ハジダキス(1925–1994) 若い郵便屋さん(Le facteur)
ミシェル・ルグラン(1932–)
 ロシュフォールの恋人たち(Les Demoiselles de Rochefort)
  – 双子姉妹の歌(Chanson des jumeilles)
  君なしで生きていく(Je vivrai sans toi)
ジョゼフ・コスマ(1905–1969) 枯葉(Les feuilles mortes)
レオ・ショーリアック(1913–1977)/シャルル・トレネ(1913–2001)
 優しきフランス(Douce France)
シャルル・トレネ(1913–2001) ブン!(Boum!)
レオ・フェレ(1916–1993) ミラボー橋(Le Pont Mirabeau)
ジョルジュ・ムスタキ (1934–2013)
 タンドル国の地図(La carte du Tendre)
レイナルド・アーン(1875–1947) 秋の歌(Chanson de l'automne)
ルイギ(1916–1991)/マルグリート・モノ(1903–1961)
 バラ色の人生(La vie en rose)
レオ・ショーリアック(1913–1977)/シャルル・トレネ(1913–2001)
 残されし恋には(Que reste-t-il de nos amours?)
ジャン・ルノワール(1891–1976)
 聞かせてよ愛の言葉を(Parlez-moi d'amour)
  アンネ=ソフィ・フォン・オッター(メゾソプラノ)
  ペール・エークダール(バーカッション) カール・バッゲ(ピアノ)
  ベンクト・フォシュベリ(ピアノ) マッツ・ベリストレム(ギター)
  ウッレ・リンデル(ベース) ベンガン・ヤンソン(アコーディオン)
  マルガレータ・ベンクトソン(ヴォーカル、ハープ)
  ペール・グレバッケン(クラリネット、バスクラリネット、アルトサックス)
  カール・ウーランデション(トランペット)
  マグヌス・ヴィークルンド(トロンボーン)
  ウルス・フォシュベリ(ヴァイオリン)
  アンデシュ・ヤコブソン(ヴァイオリン)
  マーリン・ブルーマン(ヴィオラ) カティ・ライティネン(チェロ)
 [編曲 ペール・エークダール、カール・バッゲ、ベンガン・ヤンソン、
   マルガレータ・ベンクトソン]

録音 2013年2月 ベールヴァルド・ホール(ストックホルム)(CD1)、2013年5月 アトランティス・スタジオ(ストックホルム)(CD2)
制作 ジャン=ピエール・ロワジル(CD1)、ペール・エークダール、アンネ=ソフィ・フォン・オッター(CD2)
録音 トマス・ダッペロ(CD1)、ヤンネ・ハンソン(CD2)

価格 ¥2,850(本体価格)

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『ラ・ボエーム』

Electric Picture EPC02 DVD-video/EPC02 Blu-ray video classical


ノルウェーのアーティストふたり、ステファン・ヘールハイム Stefan Herheim(1970–) の演出、アイヴィン・グッルベルグ・イェンセン Eivind Gullberg Jensen(1972–)の指揮によるノルウェー国立オペラの新しいプロダクション。「演出を担当したステファン・ヘールハイムは、豊かな知性とみごとな劇場感覚により、ノルウェー国立オペラが過去に上演した伝統的舞台の《ラ・ボエーム》を解体し、理にかなった別の手を使って、古いものと新しいものを織り交ぜた作品に創造した。がんに冒されたミミの死から始まり、 オペラは、事実を認めることを拒むロドルフォのシュールで、心を揺さぶる物語に変更された」(「ニューヨーク・タイムズ」ザカリー・ウールフ)。ヘールハイムの演出は、ブノワ、アルチンドロ、パルピニョル、鼓士長、門番を歌うテノールのスヴァイン・エーリク・サーグブローテン Svein Erik Sagbråten に全幕を通じて「死」を演じさせ、このプロダクションのテーマを明確に示します。 ひとつの完成形といわれるミラノ・スカラ座のフランコ・ゼッフィレッリ演出とは違った「思考」による《ラ・ボエーム》。メキシコ出身のテノール、ディエゴ・トッレ Diego Torre、 ノルウェーのマリータ・ソルベルグ Marita Sølberg、ボリショイ劇場のソロバリトン、ヴァシーリー・ラデューク Vasily Ladjuk、アメリカのジェニファー・ロウリー Jennifer Rowley をはじめとする歌手、「群衆」の合唱と「子供たち」の児童合唱。プッチーニの和声、カンタービレ、オーケストレーションを的確に把握し、「イタリアオペラ」の音楽を内面的な、美しい姿に示すグッルベルグ・イェンセンの指揮。プッチーニの音楽と「ボヘミアン」に共感を寄せるオーケストラのプレーヤーたち。ニューヨーク・タイムズの言う「心を揺さぶる」は、演出、歌、演奏のすべてについて語っているのでしょう。王立デンマーク・オペラが上演したワーグナーの《ニーベルングの指輪》、いわゆる『コペンハーゲン・リング』とともに、北欧のオペラハウスの「音楽」と「芸術」を示す最良のディスク。「ニューヨーク・タイムズ」の「2012年最優秀クラシカル・レコーディング」の一枚に選ばれました。

ジャコモ・プッチーニ (1858–1924) 歌劇《ラ・ボエーム》
  ディエゴ・トッレ(テノール、ロドルフォ)
  マリータ・ソルベルグ(ソプラノ、ミミ)
  ヴァシーリー・ラデューク(バリトン、マルチェッロ)
  ジェニファー・ロウリー(ソプラノ、ムゼッタ)
  ジョヴァンニ・バッティスタ・パローディ(バス、コッリーネ)
  エスペン・ラングヴィーク(バリトン、ショナール)
  スヴァイン・エーリク・サーグブローテン
  (テノール、ブノワ、 アルチンドロ、パルピニョル、鼓士長、門番、死)
  ノルウェー国立オペラ管弦楽団・合唱団・少年少女合唱団
  アイヴィン・グッルベルグ・イェンセン(指揮)

演出 ステファン・ヘールハイム
収録 2012年1月31日、2月4日 オスロ・オペラハウス(ライヴ)

[ドキュメンタリー 出演者インタビュー]
[DVD: NTSC 16:9 Color Region All (0) 127min(ドキュメンタリー部含む) LPCM2.0/DTS Digital 5.1 字幕:英、独、仏、西、伊]
[Blu-ray: 1080i Full HD 16:9 Color Region All (ABC) 127min(ドキュメンタリー部含む) LPCM2.0/DTS-HD MA 5.1 字幕:英、独、仏、西、伊]

価格 ¥3,400(本体価格)

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『昔(Autrefois)』

Alba ABCD350 classical/contemporary


パーヴォ・ヘイニネン Paavo Heininen はエーリク・ベリマンやウスコ・メリライネンとともにフィンランド音楽を代表するモダニストと言われてきました。1958年の作品、十二音技法による表現主義の交響曲第1番がオーケストラの演奏拒否に遭い、全曲初演されなかったことは、フィンランド音楽史に残るスキャンダルとして語られます。しかし、みずからの音楽に必要と考えれば決して妥協しないという気概をもったヘイニネンは、数多くの輝かしい作品を生みつづけきました。室内アンサンブルのための《夏の音楽(Musique d'été)》、ヴァイオリンソナタ、交響曲第3番、3つのピアノ曲と弦楽四重奏曲第1番から構成される Op.32、《ナイフ(Veitsi)》と日本の能に題材を求めた《綾の鼓(Silkkirumpu/The Damask Drum)》の2つのオペラなど、いずれも20世紀フィンランド音楽に欠かせない作品です。ヘイニネンが作曲を学んだアーレ・メリカントの《交響的習作(Symphonic Study)》と弦楽六重奏曲を補筆完成させたことも、大きな業績とみなされています。

フルート協奏曲《昔》は、 フィンランドでもっとも大きな湖、フィンランド南東部のサイマー湖畔にあるラッペーンランタ市のオーケストラ、サイマー・シンフォニエッタ Saimaa Sinfonietta の委嘱により作曲されました。ヘイニネンは副題について、「子供のころシベリウスの《昔むかし(Autrefois)》を初めて聴いた時、その作品と曲名がずっと印象に残っていた」と語り、フィンランド語の別名として《Haikeus II (悲しい II)》を考えていたことを明かします。「イギリス人ならダウランドのことが頭をよぎるかもしれない」。〈スケルツォとエレジー(Scherzo et Elegia)〉〈ソナタ(Sonata)〉〈子守歌とデュオニソス賛歌(Berceuse et Dithyrambos)〉の3楽章。《昔》の音楽は、ヘイニネンの他の作品とかなり異なり、協和音、半音階は薬味程度、全音階の優位な旋律、複雑にならないリズムで、親しみやすく素朴に書かれています。自由に音楽を奏でるフルート、節約しながらも色彩のパレットを自在に使ったオーケストレーションのオーケストラ。美しい、情感のある音楽は、フィンランド・デザインの洗練に通じます。ミカエル・ヘラスヴオ Mikael Helasvuo(1948-)のフルート、ティボル・ボガーニ Tibor Bogányi 指揮サイマー・シンフォニエッタ。2010年9月30日、ラッペーンランタのホールで初演されました。

カール・ニルセン Carl Nielsen のフルート協奏曲は、コペンハーゲン木管五重奏団のホルガー・ギルバート=イェスパセン(1890-1975)に捧げられた高雅でユーモアをもった作品です。アレグロ・モデラートの第1楽章、アレグレット、ウン・ポコの第2楽章。このアルバムには、ニルセンが終結部を付け加えた、現在一般に演奏される版とは別に、1926年10月21日、パリのサル・ガヴォーで行われたカール・ニルセン・コンサートで初演された際のオリジナル版の第2楽章も合わせて収録されました。オリジナル版はこれが初録音です。ニルセンとこのフルート協奏曲についてヘイニネンが楽しそうに語る一文が英訳でブックレットに掲載されています。

『昔(Autrefois)』
パーヴォ・ヘイニネン(1938–)
 フルート協奏曲 《昔 (Autrefois)》 (2008/10)
カール・ニルセン(1865–1931) フルート協奏曲 FS119(1926)
 アレグレット、ウン・ポコ(Allegretto, un poco)(1926)
 (フルート協奏曲 第2楽章、オリジナル版)
  ミカエル・ヘラスヴオ(フルート)
  サイマー・シンフォニエッタ ティボル・ボガーニ(指揮)

録音 2011年8月16日–18日 カレリア・ホール(イマントラ、フィンランド)
制作 ヴィーヴェ・マエメツ
録音 エンノ・マエメツ

価格 ¥2,300(本体価格)

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『ムンク組曲』

Simax PSC1322 classical/contemporary


2013年はエドヴァルド・ムンク Edvard Munch(1863–1944)の生誕150周年にあたります。その記念の年、ヴァイオリニストのヘンニング・クラッゲルード Henning Kraggerud (1973–)がユニークなアルバムをリリースします。『ムンク組曲』。10カ国、15人の作曲家がムンクの絵画15点からインスピレーションを得て作曲したヴァイオリン・ソロのための小品を「組曲」としてまとめた作品です。

この企画は、ヴェストフォル県に1991年に創設されたヴェストフォル音楽祭 Vestfoldfestspillene のディレクター、スヴェン・エーリクセン Sven Eriksen の発案によるものです。オスロ・フィヨルドに面したヴェストフォルはムンクと縁が深く、オースゴールストランの町は、ムンクがたびたび訪れ、その景観が彼にインスピレーションを与え、また、作品の背景となったところです。エーリクセンは、トンスベルグにあるハウガル・ヴェストフォル美術館で2010年に『愛の岸辺(Kærlighetens strand)』と題したムンク展が開催されることを知り、ムンクの作品を音楽と結びつけることを考えました。ムンクの絵画に基づく音楽のコンサートを美術館で行う。美術館のスペースは限られており、ヴァイオリンのソロによるコンサートがよさそうだ。エーリクソンからアイデアを聞かされたクラッゲルードが興味を示し、プロジェクトがスタートしました。

スイスのファビアン・ミュラー Fabian Müller、アメリカのアーロン・ジェイ・カーニス Aaron Jay Kenis、イギリスのピーター・シーボーン Peter Seabourne、ノルウェーのマルクス・パウス Marcus Paus、フランスのローラン・プティジラール Lauent Pethitgirard……。ムンクの絵画に自由に想像をめぐらせ、ムンクを生んだノルウェーの優れた音楽家のための作品を作る。委嘱を打診された15人の作曲家からは「熱い」返事が寄せられたといいます。2010年6月5日、ムンクの絵が展示された美術館の一室に60席が設けられ、クラッゲルードが1744年製ガルネリ・デル・ジェスを弾いて『ムンク組曲』を初演しました。

その後も『ムンク組曲』は、オスロの国立美術館でのコンサートをはじめ、さまざまな機会に演奏されてきました。ホールのコンサートは、プロジェクターで映し出されたムンクの絵を背にクラッゲルードが演奏するスタイルで行われます。この Simax のアルバムは、210×152×42ミリの大きさの黒マット仕上げの紙パッケージに、ムンクの絵を表に、作曲者と作品の紹介を裏に印刷したポストカードが15枚、CDと一緒に収められ、『ムンク組曲』コンサートを自宅で疑似体験できるよう工夫されています。

アルバムの録音セッションは、2012年の12月、オスロのレインボー・スタジオで行われました。ショーン・ルイス Sean Lewis がプロデュースと編集にあたり、クラッゲルードが信頼を寄せるヤン・エーリク・コングスハウグ Jan Erik Kongshaug がバランス・エンジニアリングを担当しました。

アルバム『ムンク組曲』は、ネット配信はなく、CDアルバムとして限定リリースされます。ノルウェーを代表する芸術家のひとり、クラッゲルードのディスコグラフィを栄誉とともに美しく飾るアルバムの誕生です。

『ムンク組曲(Munch Suite)』
ファビアン・ミュラー(1964–)
 ムンクの夢(トラウマ)(Munch's Traum(a))(『女(The Woman)』)
アーロン・ジェイ・カーニス(1960–)
 生命の踊り(A Dance of Life)
 (『 生命の踊り(The Dance of Life)』)  
ピーター・シーボーン(1960–)
 出会い(Meeting)(『 出会い(The Meeting)』)
マルクス・パウス(1979–)
 橋の上の女性たち(The Ladies on the Bridge)
 (『橋の上の女性たち(The Ladies on the Bridge)』)
ストーレ・クライベルグ(1958–) 灰(Ashes)(『 灰(Ashes)』)
オンジェイ・クカル(1964–)
 夕べのひととき(Aftenstund)(『 夕べ(Evening)』)
ナジ・ハキム(1955–)
 『海辺の若者たち』による幻想曲
 (Fantasia over "Unge mennesker på stranden")
 (『海辺の若者たち(Young People on the Beach)』)
アリッサ・フィルソヴァ(1986–)
 海の月明かり(Moonlight over the Sea)
 (『海辺の月明かり(Moonlight on the Beach)』)
ロルフ・マッティンソン(1956–)
 景色(Landscape)(『 海辺(Beach)』)
ゲイブリエル・カヘイン(1981–)
 エチュード:コバルト治療(Étude: Cobalt Cure)
 (『水浴する女と子供たち(Bathing Woman and Children)』)
アナスタシア・ツァノウ(1971–)
 海の眺望(Blick auf das Meer)
 (『浜辺にいる二人の女(Two Women on the Shore)』)
ダニエル・ネルソン(1965–)
 海辺の男と女(Man and Woman on the Beach)
 (『海辺の男と女(Man and Woman on the Beach)』)
マリア・コーヴァル
 ふたり。孤独な者(Two People. The Lonely)
 (『人間ふたり。孤独な人たち
  (Two Human Beings. The Lonely Ones)』)
オラヴ・アントン・トンメセン(1946–)
 月明かりの海辺の接吻(Kiss on the Beach in Moonlight)
 (『浜辺の接吻/月明かりの接吻(Kiss on the Shore by Moonlight)』)
ローラン・プティジラール(1950–)
 海辺の木々(Trees on the Beach)
 (『海辺の木々(Trees by the Beach)』)
  ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)

録音 2012年12月21日–23日 レインボー・スタジオ(オスロ)
制作 ショーン・ルイス
録音 ヤン・エーリク・コングスハウグ

価格 ¥2,450(本体価格)

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『深き淵より(De Profundis)

BIS SACD2053 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical/contemporary


北欧でもっとも古い大学のあるスウェーデンの都市ウプサラ。1853年、この街に男声合唱団のオルフェイ・ドレンガル(OD)が結成されてから160年が経ちました。作曲家として知られるアルヴェーン、合唱指揮者のエーリク・エーリクソンとロベルト・スンドの後、2008年からセシーリア・リューディンゲル・アリーン Cecilia Rydinger Alin(1961–)が芸術監督を務め、20歳から55歳まで、約80名の歌手が集まった「ヴォーカル・シンフォニー」は、「オルフェウスの僕(しもべ)たち」として、さらなる深みを目指した活動を続けています。

ODのコンサートでは、「カプリース」に代表される愉しいステージとともに、宗教作品もプログラムに取り上げられます。『深き淵より』は、彼らの宗教作品のレパートリーから16曲を選び、「一夜のコンサート」のスタイルに制作したアルバムです。プログラムは、オルガニストのイーデンスタム Gunnar Idenstam が編曲したエストニアの賛美歌に始まり、クレーク Cyrillus Kreek、エースペレ René Eespere、レムバ Andres Lemba と、エストニアの作曲家の美しい作品、躍動する作品がつづいて歌われます。後期ロマンティズム時代スウェーデンのセーデルマン August Söderman のラテン語のミサ曲から2曲。国際的に人気が高く、スウェーデンでもっとも多作の作曲家とされるスヴェン=ダーヴィド・サンドストレム Sven-David Sandström は、近年、バッハの伝統に倣った一連の宗教作品を発表しています。《サンクトゥス》は、ODとリューディンゲル・アリーンのために作曲され、彼らの国内と海外のツアーの曲として定着しました。

ルーマニア生まれ、ハンガリーのジェルジュ・オルバーン Geörgy Orbán の《忍び寄る悪魔》は、中世の賛美歌がテクスト。ノルウェーのグリーグは、豊かなハーモニーの優美な音楽で聖母マリアを讃えます。31歳で亡くなったエーディト・セーデルグランの詩を同じフィンランドのフォウグステット Nils-Eric Fougstedt が合唱曲にした《夜のマドンナ》では、聖母マリアと御子イエスの最初のクリスマスの情景が描かれます。フランツ・クサヴァー・ビーブル Franz Xaver Biebl の《アヴェ・マリア》は、バスとテノールのソロをともなう男声合唱が歌う、天使の受胎告知と聖母マリアへの祈り。美しい和声進行の音楽です。

「主の家に行こう、と人々が言ったとき、わたしはうれしかった」(詩編122番・新共同訳による)をテクストとするミヨーの曲。ロッシーニ《祈り》はイタリア語による、室内楽の雰囲気をもった作品です。「聖所で 神を賛美せよ……息あるものはこぞって 主を賛美せよ」(新共同訳)。この詩編150番をフランスのオルガニストで作曲家のラングレ Jean Langlais はオルガンをともなう内省的な歌に作りました。イギリスの作曲家チルコット Bob Chilcott の《ニュートンの『アメージング・グレース』》は、南米ガイアナの詩人ジョン・アガード John Agard (1949–) がジョン・ニュートン作詞の《アメージング・グレース》に触発されて書いた詩に曲を書いた2節を《アメージング・グレース》とひとつにした作品です。カナダの男声合唱団コール・レオーニとODが共同委嘱し、ODとリューディンゲル・アリーンに献呈されました

「深い淵の底から、主よ、あなたを呼びます」(新共同訳)。さまざまな作曲家にインスピレーションを与えた「詩編130番」をペルトが男声合唱のために書いた作品を歌い、プログラムを閉じます。

アルバムの録音セッションは、ウプサラのベーリンゲ教会で行われました。DSD録音。中世に建立され、改修を重ねながらも昔日の面影を残す教会の雰囲気を伝えます。

このプログラムでとりわけ美しい2曲、エースペレの《栄化》はエストニア国立男声合唱団 (Christophorus CHR77233)、ビーブルの《アヴェ・マリア》はスヴァンホルム・シンガーズ (Svanholm Singers SvS1) の録音がありました。ビーブルの曲は、オリジナルの男声合唱曲の他、作曲者自身が編曲した混声合唱と女声合唱の版があり、今世紀になってからはウィンドアンサンブルやオーケストラのための編曲も行われたといいます。ODの録音が加わったことで、両曲が「合唱ファン」の愛好曲にとどまらずジャンルを超えて聴かれるようになればと思います。

『深き淵より(De Profundis)』
エストニアの賛美歌(グンナル・イーデンスタム(1961–)編曲)
 おおキリストよ、汝は光なり(Oh Kristus valgus oled sa)
 (男声合唱とオルガンのための)
キリルス・クレーク(1889–1962)
 ダヴィデの詩編137番(Taaveti laul nr.137)
ルネ・エースペレ(1955–)
 栄化(Glorificatio)(ソプラノ、男声合唱とオルガンのための)*
アンドレス・レムバ(1968–) グローリア(Gloria)
アウグスト・セーデルマン(1832–1876)
(エイナル・ラルフ(1888–1971) 編曲)
 キリエ(Kyrie) * ドミネ(Domine)
スヴェン=ダーヴィド・サンドストレム(1942–) サンクトゥス(Sanctus)
ジェルジュ・オルバーン(1947–) 忍び寄る悪魔(Daemon irrepit callidus)
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
 アヴェ・マリス・ステッラ(Ave Maris Stella)
ニルス=エーリク・フォウグステット(1910–1961)
 夜のマドンナ(Nattlig Madonna)
フランツ・クサヴァー・ビーブル(1906–2001)
 アヴェ・マリア(主の天使)(Ave Maria(Angelus Domini))
 (7部の男声合唱のための)**
ダリユス・ミヨー(1892–1974) 詩編121番(Psaume 121)
ジョアキーノ・ロッシーニ(1792–1868) 祈り(Preghiera)
ボブ・チルコット(1955–)
 ニュートンの『アメージング・グレース』(Newton's Amazing Grace)
ジャン・ラングレ(1907–1991)
 詩編150番「主を賛美せよ」(Psalm 150 "Praise the Lord") W.57
 (3人の男声(TTB)とオルガンのための)
アルヴォ・ペルト(1935–)
 深き淵より(De Profundis)
 (男声合唱、オルガンと任意の打楽器のための)†
  オルフェイ・ドレンガル男声合唱団
  セシーリア・リューディンゲル・アリーン(指揮)
  アンドリュー・カニング(オルガン) エリーン・ロムブー(ソプラノ)*
  ウッレ・エングルンド(テノール)** エーリク・ハートマン(バス)**
  マグヌス・エイナション(打楽器)†

録音 2013年2月 ベーリンゲ教会(ウプサラ、スウェーデン)
制作・録音 エリーサベト・シェムペル

価格 ¥2,650(本体価格)

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『ピーターと狼(Peter & ulven)』

Grong GMP1222 classical


スタヴァンゲルはノルウェー第4の都市。北海油田の基地として知られます。スタヴァンゲル交響楽団は、1938年、1880年代から活動する管弦楽協会をベースに創設されました。1990年代にはドミトリーエフとブリュッヘンのふたりを芸術監督に迎え、今日ではオスロとベルゲンのフィルハーモニック、トロンハイムの交響楽団とともにノルウェーを代表するオーケトラに成長しました。2Lレーベルを主宰するモッテン・リンドベルグが録音を担当したドミトリーエフ指揮のドビュッシーとラヴェルの管弦楽作品集(Victoria VCD19081)(1993年録音)をはじめ、CD録音も多く、ドミトリーエフとルードの指揮でBISレーベルに録音したノルウェーの作曲家セーヴェルーの交響曲シリーズは国際的にも高い評価を受けました。現在はファビオ・ビオンディとスティーヴン・スローンが芸術監督を務め、2013年秋のシーズンからはベネズエラの若い指揮者クリスチャン・バスケスがスローンに代わり就任することが決まっています。プロコフィエフの《ピーターと狼》とアメリカの作曲家ジョージ・クラインシンガー George Kleinsinger(1914–1982) の《テューバのタビー》は、スタヴァンゲル交響楽団が積極的に行っている子供と家族のためのコンサートの曲目です。「テューバも歌えるんだよ(You know, tubas can sing, too)」。オーケストラのさまざまな楽器をクロースアップして紹介する音楽はブリテンの《青少年のための管弦楽入門》を想わせます。オイヴィン・グロング Øyving Grong がオーケストラの管楽器奏者たちと一緒に自慢げに、楽しそうにテューバを演奏。1977年からソロ・クラリネット奏者を務めるホーコン・ヴェストリ Håkon Vestly(1957–)がふたつの音楽物語のナレーションを担当しました。

セルゲイ・プロコフィエフ(1891–1953)
 ピーターと狼(Peter og ulven)
ジョージ・クラインシンガー(1914–1982)
 テューバのタビー(Tubaen Tubby/Tubby the Tuba)
  ホーコン・ヴェストリ(ナレーション)
  オイヴィン・グロング(テューバ)
  スタヴァンゲル交響楽団

ナレーション ノルウェー語
制作・録音 オイヴィン・グロング

価格 ¥2,350(本体価格)

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『最後の春(Last Spring)』

ACT Music ACT9526-2 jazz/classical


彼の世代を代表するノルウェーのヴァイオリニスト、ヘンニング・クラッゲルード Henning Kraggerud(1973–)と、同じノルウェーのジャズピアニスト、ブッゲ・ヴェッセルトフト Bugge Wesseltoft(1964–)のコラボレーション。ドイツのレーベル、ACTのオーナー、シッギ・ロッホ Siggi Loch が、2011年のはじめ、ババリア・アルプスの麓にあるホテル、エルマウ城 Schloss Elmau で行われたクラッゲルードのコンサートを聴き、実現しました。「毎年12月の初めから1月の終わりまでずっと家の中で流れている」とヘンニングが語る、伝説的クリスマスアルバム『It's Snowing on My Piano』のピアニストとの共演。「いまひとたび 冬が去り 春に道をゆずるのが目に映る ウワミズザクラの咲いていた生け垣に ふたたび花が咲く……」。A・O・ヴィンニェの詩『春(Våren)』による歌曲をグリーグみずから弦楽オーケストラのための編曲した〈最後の春(Siste vår)〉がアルバムのタイトルに選ばれました。「ブローマン、ブローマン、僕の山羊」と少年が歌う、ノルウェーの代表的な民謡に始まり、ブラームスの《子守歌》に終わるプログラム。ヘンニングをはじめノルウェーのヴァイオリニストのレパートリーに欠かせないオーレ・ブルの《セーテルの娘の日曜日》も演奏されます。ふたりのセッションは『It's Snowing on My Piano』と同じオスロのレインボースタジオで2011年11月に行われ、ヤン・エーリク・コングスハウグ Jan Erik Kongshaug が録音を担当しました。クラッゲルードの家でヴェッセルトフトのクリスマスアルバムが流れていない「他の月のために」企画されたディスクです。

『最後の春(Last Spring)』
 ブローマン(Blåmann)(Anne Haavie)
 夕べに(Om Kvelden)(Traditional)
 マルギット・ユクセ(Margit Hjukse)(Traditional)
 ステーヴの調べ(Stevtone)(Traditional)
 Hei hu(Traditional)
 寝過ごしてしまった(Jeg lagde meg så silde)(Traditional)
 百合(Lilja)(Øyonn Groven Myhren)
 最後の春(Last Spring)(Edvard Grieg)
 子守歌(Byssan lull)(ビュッサン・リュル)
 最初の歌(Den fyrste song)(Lars Søraas, Sr.)
 イェンディーネの子守歌(Gjendines Bådnlåt)(Traditional)
 マリアはいばらの茂みを行く(Maria durch ein Dornwald ging)
 (Traditional)
 セーテルの娘の日曜日(Sæterjentens Søndag)(Ole Bull)
 『ラ・フォリア』による即興(Improvisation over La Folia)
 青春に(Til Ungdommen)(Otto Mortensen)
 子守歌(Wiegenlied)(Johannes Brahms)
  ブッゲ・ウェッセルトフト(ピアノ)
  ヘンニング・クラッゲルード
  (ヴァイオリン、ヴィオラ、ヴィオラ・コンコルダ)

録音 2011年11月22日–23日 レインボー・スタジオ(オスロ)
制作 シギ・ロッホ
録音 ヤン・エーリク・コングスハウグ

価格 ¥2,350(本体価格)

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