ウェブサイトで過去に紹介した北欧と北欧以外のディスクからピックアップして掲載するページです。

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『詩人は語る(The Poet Speaks)』
Simax PSC 1303 classical  

 
ロベルト・シューマン(1810–1856) 子供のためのピアノ曲集
 子供のためのアルバム(Album für die Jugend) Op.68 から
  第4曲 コラール(Ein Choral) 第15曲 春の歌(Frühlingsgesang)
  第17曲 小さな朝の散歩(Kleiner Morgenwanderer)
  第5曲 小さな曲(Stückchen) 第29曲 異国の人(Fremder Mann)
  第18曲 草刈りの歌(Schnitterliedchen)
  第20曲 田舎風の歌(Ländliches Lied)
  第8曲 乱暴な騎手(Wilder Reiter) 第26曲 (題名なし)
  第24曲 収穫の歌(Ernteliedchen)
  第10曲 楽しき農夫(Fröhlicher Landmann)
  第9曲 民謡(Volksliedchen) 第1曲 メロディ(Melodie)
  第19曲 小さなロマンス(Kleine Romanze)
  第23曲 騎手の曲(Reiterstück)
  第13曲 五月、愛しい五月(Mai, Lieber Mai) 第21曲 (題名なし)
  第33曲 「ぶどう狩りの時-喜びの時」('Weinlesezeit - Fröhliche Zeit!’)
  第3曲 くちずさむ歌(Trällerliedchen)
  第11曲 シチリアーナ(Sizilianisch) 第22曲 輪唱歌(Rundgesang)
  第12曲 サンタクロース(Knecht Ruprecht)
  第2曲 兵士の行進(Soldatenmarsch)
  第7曲 狩人の歌(Jägerliedchen)
  第36曲 イタリア人船乗りの歌(Lied Italienischer Marinari)
  第30曲 (題名なし) 第38曲 冬の時 その1(Winterszeit I)
  第6曲 あわれな孤児(Armes Waisenkind)
  第14曲 小さな練習曲(Kleine Studie)
  第16曲 最初の喪失(Erster Verlust)
  第28曲 思い出(Erinnerung) 第41曲 北欧の歌(Nordisches Lied)
  第42曲 装飾的コラール(Figurierter Choral)
 子供の情景(Kinderszenen) Op.15
  リヴ・グラーセル(フォルテピアノ)
 
[楽器 Fortepiano: Gottlieb Hafner, Vienna, c.1830, restored by Edwin Beunk and Johan Wennink in 1994]
 
録音 2009年9月20日–24日 ヴァクスダール教会(ヴァクスダール、ヴェストラン、ノルウェー)
制作、録音、編集 エーリク・ガルド・アムンセン

 
リヴ・グラーセル Liv Glaser(1935–)は、1960年代、明日を期待されるノルウェーの若いピアニストとしてグリーグの《抒情小曲集》の最初の全曲録音に起用されました。2010年、75歳を迎えた彼女のため、モーツァルトのソナタ全集をはじめとする数々の録音に携わってきたプロデューサー、エーリク・ガルド・アムンセン Erik Gard Amundsen が素敵な企画を用意しました。ロベルト・シューマンが、愛するクララ・ヴィークのために書いた《子供の情景》と、結婚したふたりの間に生まれたマリーの7歳の誕生日に贈るために作った《子供のためのアルバム》。グラーセルが、シューマン一家の生活を垣間見るようなと言う、2つのピアノ曲集を合わせたアルバムの制作です。
 
グラーセルは、まだ子供だったころ、《子供のためのアルバム》と初めて出逢いました。祖母が大切にしていた1887年にライプツィヒの Breitkopf und Härtel から出版された革装幀の楽譜。「最初の曲〈メロディ〉は、わたしの小さな手にぴったりでした。短い〈コラール〉は、クリスマスのホームコンサートで弾くためにでも書いたのかしら。〈サンタクロース〉は、大暴れするように弾いたって許してもらえたわ。〈最初の喪失〉は、涙をこらえるのがむずかしいこともありました」とグラーセルは語り、《子供のためのアルバム》初版の43曲から選んだ33曲を、四季を描くビネットのように配置して演奏しました。そして《子供の情景》。詩人は語る……。
 
グラーセルは、クレメンティのソナタとソナティナを集めた『あらゆる世代のためのクレメンティ(Clementi for All Ages)』(PSC1258)で、クレメンティ工房で作られたフォルテピアノのレプリカ楽器を使い、《抒情小曲集》から選んだ18曲を作曲者の生涯に重ねた『エドヴァルド・グリーグの抒情の旅へ(Lyrical Travels with Edvard Grieg)』(PSC1291)は、1853年製エラール・グランドピアノで録音しました。このシューマンでは、ウィーンのゴットリープ・ハフナー製作の楽器を弾いています。ピアノにまつわる優しい想いを愛するすべての人にグラーセルが贈るアルバムです。
 
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円) 

『エドヴァルド・グリーグの抒情の旅へ(Lyrical Travels with Edvard Grieg)』
Simax PSC 1291 classical 

 
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907) 抒情小曲集
 昔むかし(Det var engang) Op.71 no.1
 ガンガル(歩き踊り)(Gangar) Op.54 no.2
 蝶々(Sommerfugl) Op.43 no.1 夜想曲(Notturno) Op.54 no.4
 民謡(Folkevise) Op.38 no.2 ハリング(Halling) Op.38 no.4
 羊飼いの少年(Gjætergut) Op.54 no.1
 アリエッタ(Arietta) Op.12 no.1 ゲーゼ(Gade) Op.57 no.2
 青年時代より(Fra ungdoms dagene) Op.65 no.1
 トロールハウゲンの婚礼の日(Bryllupsdag på Troldhaugen) Op.65 no.6
 孤独なさすらい人(Ensom vandrer) Op.43 no.2
 山の夕べ(Aften på høyfjellet) Op.68 no.4
 子守歌(ゆりかごの歌)(Bådnlåt) Op.68 no.5
 小さなトロル(小妖精)(Småtrold) Op.71 no.3
 感謝(Takk)(1886) Op.62 no.2 家路(Hjemad) Op.62 no.6
 鐘の音(Klokkeklang) Op.5 no.–6
  リヴ・グラーセル(ピアノ)
 
[楽器 Piano: Érard grand piano, 1853 London]
 
録音 2006年11月27日–29日 ヤール教会(バールム、ノルウェー)
制作 エーリク・ガルド・アムンセン
録音 アウドゥン・ストリーペ

 
1960年代の半ば、アメリカの RCA Records は、グリーグの《抒情小曲集》を初めての全曲録音することを企画しました。演奏は、ノルウェーの若いピアニストに委ねられることが決まり、リヴ・グラーセル Liv Glaser(1935–)がその「幸せ者」に選ばれました。「《無言歌》がメンデルスゾーンの名と結びついているように、グリーグと言えば10集の《抒情小曲集》。グリーグが人生の34年をかけた作品。しばらくの間、グリーグの人生と作品にきわめて近い生活がつづき、そこから今なお変わらぬ愛情が生まれた」(リヴ・グラーセル)。グリーグのピアノ音楽を当初、「風変わりだがおいしい、雪のつまったピンク色のボンボンの味」とみなしていたというドビュッシーにも大きな影響を与えることになった《抒情小曲集》。このアルバムのためリヴ・グラーセルは、全66曲から18曲を選びました。ひとつひとつの小品を通して作曲者の人生のさまざまな局面に思いを馳せる「モノローグと対話」を意図、第10集の《昔むかし》から第5集の《鐘の音》まで、彼女が特別な愛着をもつという《山の夕べ》《孤独なさすらい人》《羊飼いの少年》《夜想曲》の4曲を挟みながら、作曲順にとらわれない構成にしています。アルバムの録音には、ノルウェー国立音楽大学所蔵の1853年にロンドンで作られたエラール・グランドピアノが使われました。「グリーグはなんども出かけたコンサートツアーでエラール・ピアノに出会い……エラール・ピアノの特質は声域(音域)の選択に影響を与えたに違いない」(グラーセル)。エラール・ピアノの音色と響きとともに「エドヴァルド・グリーグの抒情の旅へ」。ノルウェーの人々に愛され、ベストセラーとなったアルバムです。
 
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円) 

『エドヴァルド・グリーグ』
2L 2L 45 SACD SACD hybrid (5.0 multichannel/stereo) classical

 
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907) 合唱のための作品集
 男声合唱のためのアルバム(Album for mandssang) Op.30
 子供の歌(Barnlige sange) Op.61
  子供の歌(Bådn–Låt/Barnlåt) 家畜を呼ぶ声(Lok)
  ハリング(Halling)
  働きものの馬のためのおやすみの歌(Kveld–sang for Blakken)
  クヴォーリングのハリング(Kvålings Halling) 海(Havet)
  クリスマスツリーに寄せる歌(Sang til Juletræet)
  この世で一番愚かなこと(Dæ æ den største Dårleheit)
  スプリングダンス「夜になって出かけると」
  (Springdans "Går e ut ein kveld”)
  若者オーレ(Han Ole) 漁師の歌(Fiskervise)
  もっとも美しい女(ひと)(Dejligste blandt Kvinder)
  大きな白い群(Den store, hvide Flok)
  ならず者(Fantegutten) ロットナムのクヌート(Røtnams Knut!)
  ノルウェーの山(De norske fjeld)
  夜更けて床についた(寝過ごしてしまった)(Jeg lagde mig så sildig)
  祖国を讃える歌(Fædrelands–salme) 小さなトーラ(Torø liti)
 春(Våren) Op.33 no.2(トマス・ベック 編曲)
 聖霊降臨祭(ペンテコステ)の賛美歌(Pinsesalme) Op.23 no.25
 アヴェ・マリス・ステッラ(Ave, maris stella) EG150
 4つの詩篇(4 Salmer fritt efter gamle norske Kirkemelodier) Op.74
  美しきかな神の子よ(Hvad est du dog skjøn)
  神の子は安らぎを与え給えり(Guds søn har gjordt mig fri)
  イエス・キリストはよみがえり給えり(Jesus Christus er opfaren)
  天つみ国に(I Himmelen)
  グレクス・ヴォーカリス カール・ホグセット(指揮)
  マグヌス・スターヴェラン(テノール)
 
録音 2007年2月、5月 リス教会(オスロ、ノルウェー)
制作 モッテン・リンドベルグ
録音 モッテン・リンドベルグ、ハンス・ペーテル・ロランジュ

 
グリーグ Edvard Grieg(1843–1907)の合唱作品には、最初の作品、ライプツィヒ学生時代に作った《ドナ・ノビス・パーチェム(Dona Nobis Pacem)》(1862)と「白鳥の歌」となった 《4つの詩篇》では、44年の開きがあります。その間に彼の音楽がどう展開し、どのように発展していったか。土の香りのする音楽から、ノルウェー伝承の宗教歌を新しい音楽に再生した芸術作品まで、これらの曲には、ピアノのための作品や歌曲と同じように、作曲家グリーグの人生がそのまま反映しています。
 
『大いなる神秘(Magnum Mysterium)』(2L 26SACD)でノルウェーと世界の人々の心をとらえたグレクス・ヴォーカリス Grex Vocalis とカール・ホグセット Carl Høgset(1941–)のグリーグ・アルバム。《男声合唱のためのアルバム》とグリーグによる女声合唱のための編曲《子供の歌》は、グリーグの「ルーツ」をうかがわせる作品です。〈子供の歌〉から〈小さなトーラ〉まで、2つの曲集の19の歌を組み替えて歌うことで、人生の歓びと悲しみの表情がくっきりと浮かび上がってきます。《春》と《アヴェ・マリス・ステッラ》は「エバーグリーン」。《ペール・ギュント》の終幕近くで歌われる〈聖霊降臨祭(ペンテコステ)の賛美〉。「ノルウェー民俗音楽の隠れたハーモニー」に気づかせられる《4つの詩篇》。熟考されたアルバム構成により、グリーグという作曲家のダイナミックな姿が見えてきます。
 
セッションは、オスロのリス教会(Ris–kirke)で行われ、「アナログ」クオリティをもたらすとされる DXD(Digital eXtreme Definition)フォーマットで録音されました。教会に響いた音楽が臨場感と空気感をもって伝わってくる素晴らしい録音です。
 
価格 3,630円(税込価格)(本体価格 3,300円)

『The Schubert Connection』
2L 2L 093 SABD Pure Audio Blu-ray+SACD hybrid (5.1 surround/stereo) classical  

 
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D810 《死と乙女(Der Tod und das Mädchen)》
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
 弦楽四重奏曲 ト短調 Op.27
  オスロ弦楽四重奏団
   ゲイル・インゲ・ロツベルグ(第1ヴァイオリン)
   リヴ・ヒルデ・クロック(第2ヴァイオリン)
   アーレ・サンバッケン(ヴィオラ)
   オイスタイン・ソンスタード(チェロ)
 
録音 2012年6月 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
制作 ヴォルフガング・プラッゲ  録音 ビアトリス・ヨハンネセン
 
[DXD(24bit/352.8kHz) 録音]
[Blu-ray: 5.1 DTS–HD MA(24bit/192kHz), 2.0 LPCM(24bit/192kHz), mShuttle: MP3 & FLAC, Region ABC]

 
グリーグは3曲の弦楽四重奏曲を作曲しました。1曲は楽譜が紛失。1891年のヘ長調の作品(EG117)は未完に終わり、後にリーヴォ・チリンギリアンやオスロ弦楽四重奏団のオイスタイン・ソンスタードが補筆完成を行いました。Op.27として出版されたト短調の弦楽四重奏曲は、完成した姿で残された唯一の作品です。ロフトヒュスの作曲小屋で1877年から1878年にかけて作曲。両親をなくした後に書いたピアノのための《バラード》(Op.24)と同様、強い感情を表現するために用いられることの多いト短調の調性がとられています。「開始のモティーフによって全曲は構築されている……リストが適用し始めたアイデアだったが、グリーグはこれほどの一貫した水準で大規模な作品にこれを用いた最初の作曲家であった。ドビュッシーが彼の弦楽四重奏曲ト短調で同様のことをする十五年前のことである」(アーリング・ダール『グリーグ その生涯と音楽』(小林ひかり・訳)(音楽之友社) p.156)。
 
オスロ弦楽四重奏団の新しいアルバムには「グリーグの弦楽四重奏曲とシューベルトの《死と乙女》の出会い」のコピーがつけられています。独創性にあふれたグリーグの四重奏曲をシューベルトの作品とならべてみることで、2つの曲に何かおもしろいつながりが見つかるかも知れない……。グリーグの四重奏曲を彼らが録音するのは二度目です。1993年3月にオスロのノルウェー放送局で録音された最初のディスク(Naxos 8.550879)では創立メンバーのペール・クリスチャン・スカルスタードが第2ヴァイオリンを弾き、新しい録音では、ステーンハンマルの弦楽四重奏曲集(cpo 777 426–2)の録音後に新たに加わったリヴ・ヒルデ・クロック Liv Hilde Klokk が第2ヴァイオリンを担当しています。第1ヴァイオリンのロツベルグ Geir Inge Lotsberg(1969–)、ヴィオラのサンバッケン Are Sandbakken(1967–)、チェロのソンスタード Øystein Sonstad(1970–)は、創立以来のメンバーです。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『in folk style(民謡の調子で)』
2L 2L 068 SABD Pure Audio Blu–ray+SACD hybrid (5.1 surround/stereo) classical /traditional

 
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
 組曲《ホルベアの時代から(Fra Holbergs tid)》 Op.40
 2つのノルウェーの旋律(To nordiske melodier) Op.63
  民謡の調子で(I folketonestil)
  牛寄せの歌と農夫の踊り(Kulokk og stabbelåten)
エミリア・アムペル(1981–)(ヨハンネス・レオナルド・ルステン(1984–) 編曲)
 ニッケルハルパと弦楽オーケストラのための民謡組曲《Abrégé(短縮)》
イェルムン・ラーシェン(1981–)
 フィドルと弦楽オーケストラのための民謡組曲《卒業証書(Diplom)》
  エミリア・アムペル(ニッケルハルパ)
  イェルムン・ラーシェン(フィドル)
  トロンハイム・ソロイスツ
  ゲイル・インゲ・ロツベルグ(ヴァイオリン、コンサートマスター)
  オイヴィン・ギムセ(チェロ、音楽監督)
 
録音 2009年9月 セルビュ教会(セルビュ、ノルウェー)
制作・録音 モッテン・リンドベルグ
 
[DXD(24/352.8kHz) 録音]
[Blu–ray: 5.1 surround DTS HD MA(24bit/192kHz), 7.1 surround DTS HD MA(24bit/96kHz), 2.0 stereo LPCM(24bit/192kHz)]

 
トロンハイム・ソロイスツ Tronheimsolistene は、1988年、トロンハイム音楽院で弦楽器を学ぶ学生たちにコンサート経験の場を与えるためビャルネ・フィスクムが創設したアンサンブルです。アンサンブルは、イギリスとスカンディナヴィアを含むツアーを行い、経験を重ねるうちにノルウェーを代表する室内オーケストラのひとつに挙げられるまでになりました。ノルウェーのスペルマン賞の最優秀クラシカルCDを受賞した、マリアンネ・トーシェンがソロを弾くモーツァルトのヴァイオリン協奏曲集(2L 38 SACD)と、2009年アメリカ・グラミー賞の最優秀小アンサンブル演奏部門にノミネートされた、世界初の Pure Audio Blu-Ray アルバム『Divertimenti』(2L 50 SABD)につづく2Lレーベル第3作は『in folk style(民謡の調子で)』。ヨーロッパの伝統とノルウェーの響きを融合させた《ホルベアの時代から》と、グリーグが愛したノルウェーの音のパレット《2つのノルウェーの旋律》。創設以来レパートリーとしてきた「会うたびに友情の深まる」2曲に、フォークミュージシャンふたりの作品を加えたプログラムは、彼らが長年温めてきた企画です。
 
スウェーデンの民俗楽器、ノルウェーでも演奏されたニッケルハルパと弦楽オーケストラのための《Abrégé(短縮)》は、スウェーデンのニッケルハルパ奏者エミリア・アムペル Emilia Amper(1981–)が作曲、トロンハイム交響楽団のコンサートマスターを務めるヨハンネス・レオナルド・ルステン Johannes Leonard Rusten(1984–) が、自身も参加するトロンハイム・ソロイスツのために編曲した作品。〈カプテーン・カプシュール(Kapten Kapsyl)〉〈オーレポルスカ(Årepolska)〉〈バルカンポルスカ(Balkanpolskan)〉〈おばあちゃんへ(Till farmor)〉と〈バムボダンス(Bambodansarna)〉の5曲からなる民謡組曲です。《卒業証書(Diplom)》は、〈トラッド(Trad)〉、トロンハイムに近い半島の名をとった〈アーベルヴァール(Abelvær)〉、ソロイスツのメンバーが行きつけのパブにちなむ〈クラムビュポルカ(Krambupolka)〉の3曲の組曲。フィドル奏者イェルムン・ラーシェン Gjermund Larsen(1981–) の作品です。音楽の愉しみ、音楽の情熱。「民謡の調子」に欠かせない要素、野性の自然と北欧の光は、トロンハイム・ソロイスツの心のよりどころでもあります。
 
アルバムの録音セッションは、トロンハイムに近いセルビュ Selbu にある12世紀に建てられた教会で行われました。音楽監督オイヴィン・ギムセ Øyvind Gimse(1968–)が信頼を置くモッテン・リンドベルグ Morten Lindberg が制作とエンジニアリングを担当、コンサートマスターのゲイル・インゲ・ロツベルグ Geir Inge Lotsberg(1969–)とオイヴィン・ギムセも編集作業に参加しました。音楽の生まれる現場にいる感覚になる、すばらしくリアルで美しい録音です。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『ディヴェルティメンティ(Divertimenti)』
2L 2L 050 SABD Pure Audio Blu–ray+SACD hybrid (5.1 surround/stereo) classical  

 
ベーラ・バルトーク(1881–1945)
 弦楽のためのディヴェルティメント(1939)
グラジナ・バツェヴィチ(1909–1969)
 弦楽のための協奏曲(1948)
テリエ・ビョルクルン(1945–)
 カルミナ(Carmina)(1993–94)(弦楽オーケストラのための)
ベンジャミン・ブリテン(1913–1976)
 シンプル・シンフォニー(Simple Symphony) Op.4
  トロンハイム・ソロイスツ
  オイヴィン・ギムセ(チェロ、リーダー)
  ゲイル・インゲ・ロツベルグ(ヴァイオリン、アシスタントリーダー)
  アンデシュ・シェルベリ・ニルソン(ヴァイオリン、アシスタントリーダー)
 
録音 2007年11月 セルビュ教会(セルビュ、ノルウェー)
制作 モッテン・リンドベルグ
録音 ハンス・ペーテル・ロランジュ、モッテン・リンドベルグ
 
[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
[Blu-ray: 5.1 DTS-HD(24bit/192kHz), Dolby True HD 5.1 surround/Dolby Digital 5.1 surround, 2.0 LPCM(24bit/192kHz), Region ABC]
[SACD DXD(5.1 surround, 2.0 stereo DSD/CD 2.0 stereo(16 bit/44.1 kHz)]

 
「トロンハイム・ソロイスツ Trondheim Solistene」は、1988年、ノルウェーの古都、トロンハイムの音楽学校と音楽院の弦楽器奏者たちにトレーニングの場を提供することを目的にビャルネ・フィスクムが設立した室内オーケストラです。コンサート、レコード録音と実績を重ね、ヨーロッパ、アメリカ、日本、ブラジルへのコンサートツアーにより国際的名声も獲得してきました。2002年、チェリストのオイヴィン・ギムセ Øyvind Gimse(1968–)が芸術監督に就任。バロックとロマンティシズム時代の音楽にタンゴ、ジャズ、ロック、現代の作品をレパートリーに加え、より広い展開を目指すようになりました。代表的録音のひとつがマリアンネ・トーシェン Marianne Thorsen と共演したモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番・第4番・第5番(2L 38SACD)。演奏とプロダクションの高いクオリティを各国のメディアが支持。アメリカの雑誌「Sterophile」は「Record to Die for(欲しくてたまらないレコード)」と評しています。
 
トロンハイム・ソロイスツの最新アルバムは、弦楽オーケストラのスタンダード・レパートリーになったバルトークとブリテンの2曲など、イニシャルが「B」の作曲家たちの弦楽オーケストラ作品集です。グラジナ・バツェヴィチ Grazyna Bacewicz(1909–1969)はポーランドの女性作曲家、ヴァイオリニスト。ルトスワフスキとシマノフスキの音楽語法の跡をとどめながら独創性を発揮した音楽は近年、国際的に高く評価されてきています。《弦楽のための協奏曲》は、ポーランド国家賞受賞作。各国の弦楽オーケストラにより演奏され、北欧のグループでは聖ミケル弦楽オーケストラ(ミッケリ市管弦楽団)が録音を行っています(Alba ABCD 173)。
 
テリエ・ビョルクルン Terje Bjørklund(1945–)はノルウェーの作曲家です。ジャズピアニストとしてノルウェーの音楽シーンに貢献した後、本格的に作曲活動に入りました。フィン・モッテンセンに作曲を学んでいます。合唱曲、管弦楽曲、室内楽曲が主なジャンル。ハーモニーを中心とした作品が多くみられます。《カルミナ》は、チリンギリアン弦楽四重奏団からの委嘱作。1994年ノルウェーのリレハンメルで開催された第17回冬季オリンピックで初演されました。古代ギリシアのオリンピック勝者を讃える頌歌を書いた抒情詩人ピンダルス Pindar(c.522BC–443BC) の詩集『ピンダリ・カルミナ(Pindari Carmina)」に因み、《カルミナ》(歌集(Songs))のタイトルがつけられました。古代に想いを馳せるような崇高なページと、生命力にみちたパッセージをもつ音楽。このアルバムの録音のため作曲者自身が弦楽オーケストラ版の編曲を行いました。オリジナル版の録音は、チリンギリアン弦楽四重奏団による演奏がビョルクルンのポートレート・アルバム(Hemera HCD 2923)に収録されています。
 
トロンハイム・ソロイスツは、アンスネス、アントンセン、テレフセンたちノルウェーのアーティストの他、国外の音楽家とも積極的に共演を重ねてきました。ヴァイオリニストのアンネ=ゾフィー・ムターがソロを弾いたバッハの協奏曲も最近リリースされ、そのアルバムのプロモートも兼ね、この5月と6月、トロンハイム・ソロイスツとムターのアジア・日本ツアーが行われます。2Lの新しいアルバムに録音された曲も、そのプログラムに取り上げられる予定です。
 
録音セッションは、トロンハイムに近いセルビュ市の教会で行われました。教会の空間と楽器の質感の両方が巧みにとらえられ、若いミュージシャンたちの息づかいまで聞こえるようなリアルさがあります。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『グリーグ・アルバム』
Grappa GRCD 4264 classical 

 
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
 アリエッタ(Arietta) Op.12 no.1
 ノルウェー舞曲第2番(Norske danser nr.2) Op.35 no.2
 ソールヴェイの歌(Solveigs sang) Op.23 no.19
 アニトラの踊り(Anitras dans) Op.46 no.3 春(Våren) Op.33 no.2
 小さなヒシュテン(Liden Kirsten) Op.60 no.1
 待つうちに(Mens jeg venter) Op.60 no.3
 牛寄せの歌と農夫の踊り(Kulokk og stabbelåten) Op.63 no.2
 一輪の桜草をもって(Med en Primula veris) Op.26 no.4
 口をきかないナイチンゲール(Die verschwiegene Nachtigale) Op.48 no.4
 はじめての出会い(Det første møte) Op.21 no.1
 牛寄せの声(Ku–Lok) EG152L 老いた母(Gamle Mor) Op.33 no.7
 民謡(Folkevise) Op.12 no.5 君を愛す(Jeg elsker dig) Op.5 no.3
 茶色のふたつの瞳(To brune øjne) Op.5 no.1
 山の夕べ(Aften på høyfjellet) Op.68 no.4
 ヴェスレモイ(Veslemøy) Op.67 no.2
 スプリングダンス(Springdans) ハ長調 Op.17 no.1
 ルンダーネで(Ved Rondane) Op.33 no.9
 働きものの馬のためのおやすみの歌(Kveld–sang for Blakken) Op.61 no.5
 スプリングダンス(Springdans) イ短調 Op.17 no.3
 この前の土曜日の夕べ(Den siste lørdagskvelden) Op.17 no.15
 ソールヴェイの子守歌(Solveigs vuggesang) Op.23 no.26
 私は可愛い少女を知っている(Eg veit ei lita jente) Op.17 no.16
 イェンディーネの子守歌(Gjendines Bådnlåt) Op.66 no.19
  シーグムン・グローヴェン(ハーモニカ)
  イーヴァル・アントン・ヴォーゴール(ピアノ、フェンダーローズ)
  コーレ・ノールストーガ(オルガン)
  ノルウェー放送管弦楽団 ペーテル・シルヴァイ(指揮)
 
編曲 シーグムン・グローヴェン、イーヴァル・アントン・ヴォーゴール、コーレ・ノールストーガ、オイヴィン・ヴェストビューー、ペーテル・シルヴァイ
 
録音 2007年4月23日–24日 レインボースタジオ(オスロ)、5月2日 ノルウェー放送第11スタジオ(オスロ)、4月27日 ヤール教会(バールム、ノルウェー)
制作 シーグムン・グローヴェン、ジェフ・マイルズ、コーレ・ノールストーガ
録音 ヤン・エーリク・コングスハウグ、モッテン・ヘルマンセン、ハンス・ペーテル・ロランジュ

 
ノルウェーで人気の高いハーモニカ奏者、シーグムン・グローヴェン Sigmund Groven(1946–)は、民俗音楽を研究したことで知られる作曲家アイヴィン・グローヴェンの甥にあたる音楽家です。彼のグリーグ・アルバムでは、ノルウェーの自然に思いを巡らせたくなる音楽、グリーグが「革新的で創意に富んだ」作曲家だったことを示す音楽、さまざまなスタイルの曲が演奏されます。ピアノとオルガンのほか、ペーテル・シルヴァイ Peter Szilvay の指揮するオーケストラとの共演もあります。ノルウェーの遺産をひとりでも多くの人たちに楽しんでもらいたいというグローヴェンの願いから生まれたアルバムです。 
 
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円) 

『アリア(Aria)』
Grappa GRCD 4250 classical 

 
フランツ・シューベルト(1797–1828)(クヌート・アンデシュ・ヴェスタード 編曲)
 アヴェ・マリア(Ave Maria)
G・F・ヘンデル(1685–1759)
 涙の流れるままに(Lascia ch'io pianga)
 (オペラ《リナルド(Rinaldo)》 から)
 (ヴァイオリン・ソロと管弦楽のための)
カール=アンドレーアス・ネース(1969–)
 今、天の客がこの世に(Nå gjester himlen jorden)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872–1958)(レイフ・グリーヴズ 編曲)
 グリーンスリーヴズ(Greensleeves)
 (ヴァイオリン・ソロと管弦楽のための)
ジョン・ラター(1945–)
 Som en brudgom til sin hjertenskjær(選ばれた花婿のように)
ヴィリアム・クリストフェシェン(1951–)(ヘンニング・ソンメロ 編曲)
 クリスマスの笛(Julefløyten)
ピエトロ・マスカーニ(1863–1945)
 オペラ《カヴァレリア・ルスティカーナ》 – 間奏曲(Intermezzo)
クニュート・ニューステット(1915–)
 Peace I Leave with You(わたしは、平和をあなたがたに残し) Op.43 no.2
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)
 レクイエム(Requiem) K.626 - Lacrimosa(ラクリモーザ)
カタルーニャ民謡(オイヴィン・ヴェストビュー、アルヴェ・テレフセン 編曲)
 鳥の歌(El cant dels Ocells)
チャールズ・H・H・パリー(1848–1918)
 O Gud vår Fader i himmelen(天にいますわれらが父なる神よ)
エギル・ホーヴラン(1924–)
 ダヴィデの家の小さな子(Et lite barn av Davids hus)
アンデシュ・オールヴァル(1932–)(編曲)(オーケストレーション:クヌート・アンデシュ・ヴェスタード)
 クリスマスの朝が輝くと(När juldagmorgon glimmar)
ヨハネス・ブラームス(1833–1897)(オイヴィン・ヴェストビュー 編曲)
 子守歌(Wiegenlied) Op.49 no.4
リチャード・ロジャーズ(1902–1979)(オイヴィン・ヴェストビュー 編曲)
 You'll Never Walk Alone(ミュージカル《回転木馬(Carousel)》 から)
  アルヴェ・テレフセン(ヴァイオリン)
  アドリアン・スコール・ヘストネス(ボーイソプラノ)
  ニーダロス大聖堂少年合唱団
  トロンハイム交響楽団員
   フローデ・ホフ(コンサートマスター)
   ダーグ・ルーネ・ローヴベルグ(チェロ・ソロ)
   トーレ・ヴィーダル・オドネス(フルート・ソロ)
   アルヌルヴ・ヨハンセン(オーボエ・ソロ)
  ビョルン・ムー(指揮)
  ペール・フリチョフ・ボンサクセン(チェンバロ) 
  シェティル・ビェルケストラン(オルガン)
  カーリ・フリスヴォル(オルガン)
 
録音 メルヒュース教会(トロンハイム、ノルウェー)
録音 ペール・エスペン・ユーシュフィヨルド、シュヴェル・フロイスリ
ミクシング、マスタリング エーリク・コングスハウグ(レインボスタジオ)

 
トロンハイムはノルウェー第3の都市。オラヴ・トリグヴァソンが基礎を作り、中世ノルウェーの首都として栄えました。町のシンボルとなっているのが聖オラヴ二世を祀ったニーダロス大聖堂です。バロック様式のこの大聖堂には彫刻家ヴィーゲランの作品や、ストーレ・クライベルグ Ståle Kleiberg(1958–)が室内アンサンブルと朗読のための作品(Hemera HCD2932)を書いた「ばらの窓(Rosevinduet)」と呼ばれるステンドグラスをはじめとする美術品が多く、「芸術の殿堂」とての役割も担っています。ニーダロス大聖堂少年合唱団 Nidarosdomens guttekor は、市立の音楽学校で教育を受けた45人のボーイソプラノとボーイアルトに成人のテノールとバス25人を加えて編成され、900年の歴史をもっています。アルバム『Aria』にはノルウェーを代表するヴァイオリニスト、トロンハイム生まれのアルヴェ・テレフセン Arve Tellefsen(1936–)が、トロンハイム交響楽団のメンバーと一緒に参加しました。アドリアン・スコール・ヘストネス Adrian Skaar Hestnes がソプラノ・ソロを歌う《アヴェ・マリア》に始まり、リチャード・ロジャーズとオスカー・ハマースタイン二世のミュージカル《回転木馬》のナンバー《You’ll Never Walk Alone(ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン)》 に終わるプログラム。最後の《You'll Never Walk Alone》は、イングランドのリヴァプールFCのクラブ・アンセムとなり、今では世界各地のサッカーチームのサポーターたちに歌われています。日本ではFC東京のサポーターソングです。
 
ニーダロス大聖堂で定期的に行われるコンサートのアットホームな雰囲気を想像させるアルバムです。
 
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円)

『モーツァルト ヴィオラのための音楽』
Simax PSC 1290 classical 

 
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)
 クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
 (ヴィオラのための編曲、1802年 ヨハン・アンドレ出版)
 クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
 (ヴィオラのための編曲、1803年 ヨハン・アンドレ出版)
  ラーシュ・アンデシュ・トムテル(ヴィオラ)
  ノルウェー室内管弦楽団 アルヴィド・エンゲゴール(指揮)
  ヘンニング・クラッゲルード (ヴァイオリン)
  ヤン・ビョーランゲル(ヴァイオリン)
  カスリーン・ブロック(ヴィオラ)
  クリスチャン・ポルテラ(チェロ)
 
録音 2006年9月17日 オスロ大学講堂(協奏曲)(ライヴ)、12月20日–21日 ノルウェ国立音楽大学 リンデマンホール(オスロ)
制作 トニー・ハリソン
録音 ジェフ・マイルズ

 
1991年に設立。ノルウェーと海外から優秀な芸術家を集め毎年開かれるリソール室内楽フェスティヴァル Risør Kammermusikkfest は、オスロやベルゲンのフェスティヴァルとともにノルウェーの活発な音楽活動の一翼を担う存在になりました。フェスティヴァルの弦楽オーケストラに参加したミュージシャンたちは、ノルウェーの管弦楽団やアンサンブルのメンバーとして活動の場をさらに広げています。現在、ピアニストのアンスネスとヴィオラ奏者のトムテルがフェスティヴァルの音楽監督です。Simax Classics が世界で初めて録音したモーツァルトの「ヴィオラ」 協奏曲と「イ長調」の弦楽五重奏曲は、今年のフェスティヴァルで紹介され、大きな成功を収めました。
 
《ヴィオラ協奏曲》と《弦楽五重奏曲 イ長調》は、それぞれ、モーツァルトがアントン・シュタートラーのために書いたクラリネット協奏曲とクラリネット五重奏曲がオリジナルです。「ヴィオラ」編曲版は、協奏曲が1802年、五重奏曲が1803年、いずれもオッフェンバッハ・アン・マインのヨハン・アンドレ Johann André が楽譜を出版。ともに編曲者不詳とされているものの、協奏曲は、ベートーヴェンかフンメルが編曲した、と推測する音楽学者もいます。
 
五重奏曲では、クラリネット・ソロのパートをヴィオラ・ソロと第1ヴァイオリンが、分担します。5つの弦楽器が交わす優雅な会話。モーツァルトがJ・S・バッハの音楽を研究したことの証言とも言われる第1楽章の展開部。この編曲のおかげで、高度な対位法の書法が際立って聞こえるという指摘もされています。「五重奏曲は弦楽だけの曲としても立派に通用する」というコメントが、エグゼクティヴ・プロデューサー、Simax Classics のエーリク・ガルド・アムンセン Erik Gard Amundsen から寄せられました。この音楽を聴くと、その言葉に共感する人も少なくないでしょう。
 
ラーシュ・アンデシュ・トムテル Lars Anders Tomter(1959–) はソロイストとして世界各地で活躍するヴィオラ奏者。ライフ・ヨルゲンセン、マックス・ロスタル、シャンドル・ヴェーグの下で学びました。1590年製 Gasparo da Salo を弾いています。ノルウェー室内管弦楽団は、テリエ・トンネセンとアイオナ・ブラウンに育てられ、現在はトンネセンがリーダーを任され、首席客演指揮者をアンスネスが務めています。弦楽器の透明な響きと、音楽的フレージングに特色があります。アルヴィド・エンゲゴール Arvid Engegård(1963–)はザルツブルクのモーツァルテム室内管弦楽団のコンサートマスター、オルランド四重奏団などを経て、みずからの四重奏団を設立。指揮者としての活動も始めました。
 
五重奏曲の共演者は、ヘンニング・クラッゲルート Henning Kraggerud(1973–)、ヤン・ビョーランゲル Jan Bjøranger(1968–)、オスロ・フィルハーモニックの首席ヴィオラ奏者を務めるイギリス出身のカスリーン・ブロック Catherine Bullock(1976–)、スイス人のクリスチャン・ポルテラ Christian Poltéra(1977–)。リソール室内楽フェスティヴァルゆかりのアーティストたちです。
 
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円)

『エヴァへ(Til Eva)- エヴァ・サーシュ・ナンセンへの捧げ物
Simax PSC 1238 classical 

 
アガーテ・バッケル・グロンダール(1847–1907)
 歌曲集《海辺の歌(Sange ved Havet)》 Op.17
 – 琥珀(Rav) 夜更けて(Sildig)
 歌曲集《10の詩(Ti Sange)》 Op.31 – ヴァルプルギスの夜(Valborgsnat)
 鳥が鋭く鳴いた(Der skreg en fugl)
 歌曲集《子供の春の日(Barnets Vaardag)》 Op.42 – 夕暮れに(Mot kveld)
 歌曲集《母さんが歌う(Mor Synger)》 Op.52
 – 蝶々を追って(Efter en sommerfugl) かささぎ(Skjærer)
 歌曲集《5つの花飾り模様(Fem Blomstervignetter)》 Op.23
  菩提樹(Lind) りんごの花(Æbleblomst)
  白と青のアネモネ(Hvit og blaa Anemone) 睡蓮(Aakande)
  すみれ(Viol)
ハルフダン・シェルルフ(1815–1868)
 お前が道を知ってさえいたなら(Vidste du vei)(1852)
 魅惑の調べ(Lokkende toner)(1854)
 歌曲集《ビョルンスチェーネ・ビョルンソンの5つの歌
 (Fem Sange af Bjørnstjerne Bjørnson)》 Op.14
  夕べの想い(Aftenstemning) まどろみ(Søvnen)
  秘めし愛(Dulgt kjærlighed) 湖畔にて(Ved Søen)
  どうすればいいだろう(O, vidste du vare!)
 歌っておくれ、愛しいナイチンゲールよ(Syng, syng nattergal du)(1851)
 夕べの想い「静かで明るい日が」
 (Aftenstemning "Naar en stille solklar dag")(1861)
 歌曲集《8つのノルウェーの歌(Otte norske viser)》 Op.6
 – シュンノヴェの歌(Synnøves sang) イングリーの歌(Ingrids vise)
  ヴェネヴィル(Venevil) 高い山を越え(Over de høie fjelde)
リカルド・ノルドローク(1842–1866)
 木は芽吹き葉をつけ(Treet stod færdigt med blad og med knop)
 音楽「日がな一日、若者は森をさすらい」
 (Tonen "I skogen smågutten gikk dagen lang")
  イーサ・カタリーナ・ ゲーリケ(ソプラノ)
  クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ)
 
録音 2008年5月2日–4日 ポールホーグダ(リサーケル、ノルウェー)]
制作 ヨールン・ペーデシェン
録音 ジェフ・マイルズ

 
エヴァ・サーシュ・ナンセン Eva Sars Nansen(1858–1907)は、フラム号に乗って北極を探険、外交官そしてヒューマニストとして尊敬されノーベル平和賞を受賞した科学者フリチョフ・ナンセン Fridtjof Nansen(1861–1930)の妻。クリスチャニア大学の動物学教授ミケール・サーシュの子に生まれ、ベルリンに留学してオペラを学んだ後、歌手として活躍しました。エドヴァルド・グリーグとも親交があり、アルネ・ガルボルグの詩による歌曲集《ハウグトゥッサ》は、1899年に彼女が初演しました。ガルボルグは、この初演の歌を聴き、すぐさまグリーグに宛てて熱狂的な手紙を書き送ったと言われます。
 
イーサ・カタリーナ・ ゲーリケ Isa Katharina Gericke(1973–)とクリスチャン・イーレ・ハドラン Christian Ihle Hadland(1983–)のふたりがエヴァ・サーシュを偲ぶアルバム。彼女のレパートリーだった歌から、グリーグの親友リカルド・ノルドローク Rikard Nordraak、ハルフダン・シェルルフ Halfdan Kjerulf、アガーテ・バッケル・グロンダール Agathe Backer Grøndahl の作品が歌われています。エヴァ・ナンセンの音楽の夕べを再現するため、オスロ郊外のリサーケルにあり、フリチョフ・ナンセン研究所(Fridtjof Nansens Institutt/The Fridtjof Nansen Institute) となったナンセン夫妻の家ポールホーグダ(Polhøgda)で録音が行われました。
 
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円)

『イギリス組曲』
Simax PSC 1329 2CD's  classical

 
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750) 
 イギリス組曲第1番 イ長調 BWV.806 イギリス組曲第2番 イ短調 BWV.807
 イギリス組曲第3番 ト短調 BWV.808 イギリス組曲第4番 ヘ長調 BWV.809
 イギリス組曲第5番 ホ短調 BWV.810 イギリス組曲第6番 ニ短調 BW.V811
  シェティル・ハウグサン(チェンバロ)
 
[楽器 Double-manual Harpsichord in German Style, Martin Skowroneck, Bremen, 1985]
 
録音 2012年4月23日–26日、5月7日–10日 ドイツ放送(DLF)室内楽ホール(ケルン)
制作 フランソワ・エケール
録音 クリストフ・リーゼベルク

 
2011年にリリースしたフォルクレの全集(PSC 1317)が高く評価された、ノルウェーを代表するチェンバロ奏者、シェティル・ハウグサン Ketil Haugsand が、J. S. バッハの《イギリス組曲》を録音しました。BWV.806–811の作品番号がつけられたこの6つの曲は、「あるイギリスの貴族のために作曲された」という理由から《イギリス組曲》の名で呼ばれるものの、実際は、「二分の三拍子のフランス風クラント、舞曲ドゥーブル、装飾音に彩られた高貴なサランバンドをもち、イタリア的色彩が多々見られる《フランス組曲》よりも明らかにフランスの伝統に根ざした」(クリストフ・ルセ)曲集です。この6曲はこれまで、バッハの後期の作品とされてきましたが、近年の研究では、1720年に完成したという説のある《無伴奏チェロ組曲》とほぼ同じ時期、1718年から1720年頃の作曲だろうと言われています。過去の《ゴルトベルク変奏曲》(PSC 1192)や《6つのパルティータ》(PSC 1086)の録音でハウグサンは、音楽の瑞々しい魅力を最大限にひきだすため、作品の様式と作曲の時代を考慮しながら慎重に楽器を選んできました。「三十代のバッハ書いたフランス風音楽」の録音に彼が選んだ楽器は、ブレーメン在住のマルティン・スコヴロネック Martin Skowroneck(1926–)が1985年に製作したドイツ様式の2段鍵盤チェンバロです。
 
価格 3,520円(税込価格)(本体価格 3,200円)

『L’espace entre nous(私たちの間にある空間) – フルートとギターのための作品集』
Simax PSC 1268 contemoporary/classical

 
ノエル・ザーラー(1951–)
 L'espace entre nous(私たちの間にある空間)
ニキータ・コシュキン(1956–)
 オラトリウム・ラクリメ(Oratorium Lacrimae )
エジソン・デニーソフ(1929–1996)
 フルートとギターのためのソナタ(1977)
ロウウェル・リーバマン(1961–)
 ソナタ Op.25(フルートとギターのための)
  グルー・サンヴィーク(フルート)
  スタイン=エーリク・オールセン(ギター)
 
録音 2008年2月29日–3月3日、2009年4月10日–12日 ヴァクスダール教会(ホルダラン、ノルウェー)
制作 アルネ・アクセルベルグ、グルー・サンヴィーク、スタイン=エーリク・オールセン
録音 アルネ・アクセルベルグ

 
マルセル・モイーズ、バド・バイヤーに学び、1967年から2005年までベルゲン・フィルハーモニックの首席フルート奏者を務めたグルー・サンヴィーク Gro Sandvik。ベルゲンとオスロで学んだ後、パリでアレクサンドル・ラゴヤのクラスに参加、Simax Records に多くのアルバムを録音したスタイン=エーリク・オールセン Stein–Erik Olsen(1953–)。ベルゲン大学グリーグ・アカデミーで教えるふたりが、フルートとギターのためのオリジナル曲ばかりのアルバムを作りました。
 
「木と弦の楽器と金属の楽器の間にある "空間" を瞑想する愉しみ」の音楽、《L'espace entre nous(私たちの間にある空間)》は、この録音のための委嘱作です。作曲したノエル・ザーラー Noel Zahler(1951–) は、ピッツバーグのカーネギー・メロン音楽大学の学長。アメリカ作曲家フォーラムの理事も務めています。ニキータ・コシュキン Nikita Koshkin(1956–) は、モスクワ音楽院とロシア音楽アカデミーで学び、ギタリスト、音楽教師、作曲家として活動しています。《オラトリウム・ラクリメ(涙のオラトリオ)》は、〈アヴェ・マリア〉〈ディエス・イレ〉〈トゥーバ・ミルム〉〈クレド〉〈グローリア〉からなる宗教的内容の組曲。サンヴィークとオールセンに献呈された作品です。ショスタコーヴィチ後のロシア音楽をリードするひとりとみなされるエジソン・デニーソフ Edison Denisov(1929–1996) がエクハルト・ハウプトとモニカ・レーストのために書いた〈対話〉〈ノットゥルノ〉〈セレナード〉の3楽章のソナタ、ニューヨーク生まれの作曲家、指揮者、ピアニスト、ロウウェル・リーバマン Lowell Liebermann(1961–) がポーラ・ロビソンとエリオット・フィスクに捧げた〈ノットゥルノ〉と〈アレグロ〉の2楽章のソナタ。いずれもヴィルトゥオジティと芸術性の共存する作品です。フルートとギターのデュオの親密な雰囲気、音色のバランス、抒情表現。エンジニアのアルネ・アクセルベルグが、サンヴィーク、オールセンと一緒に制作を担当しています。
 
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円)

『メシアン 初期のオルガン作品集』
Simax PSC 1170 SACD hybrid (5.1 surround/stereo) classical 

 
オリヴィエ・メシアン(1908–1992)
 キリストの昇天(L'Ascension)(1934)
 二枚折の絵 – 地上の生と至福の永遠性に関するエッセイ
 (Diptyque – Essai sur la vie terrestre et l'èternité bienheureuse)(1929)
 前奏曲(Prélude)(c.1930s pub.2002)
 聖体秘蹟への捧げ物(Offrande au Saint Sacrement)(c.1930s pub.2001)
 天上の宴(La banquet céleste)(1928 rev.1960)(第2版)
 永遠の教会の出現(Apparition de l'église éternelle)(1932)
  インゲル=リーセ・ウルスルード(オルガン)
 [聖ニコライ教会(ハルムスタード、スウェーデン)のPels & van Leeuwen
  オルガン(スヘルトーヘンボス、オランダ)(2003年)]
 
録音 2008年9月14日–16日 聖ニコライ教会(ハルムスタード、スウェーデン)
制作 アルネ・アクセルベルグ、インゲル=リーセ・ウルスルード
録音 アルネ・アクセルベルグ

 
20世紀の音楽の展開にさまざまな影響を与えたオリヴィエ・メシアン Olivier Messiaen(1908–1992)。サントトリニテ教会のオルガニストに就任する前の1928年にメシアンはオルガンのための作曲を始めており、このジャンルの作品を探ることで、彼の音楽が展開していくプロセスをたどることができると言われます。メシアンの初期オルガン作品集。1933年に発表した管弦楽のための作品を編曲し、新たに第3楽章を作曲した《キリストの昇天》。後に第2部が《世の終わりのための四重奏曲》に使われた《二枚折の絵》。《前奏曲》と《聖体秘蹟への捧げ物》は、遺品の中から見つかり、1930年代に書かれた作品と推測されています。最初に出版されたオルガン曲《天上の宴》は1960年の第2版による演奏です。
 
インゲル=リーセ・ウルスルード Inger–Lise Ulsrud(1963–)はノルウェー生まれ。ノルウェー国立音楽大学で教会音楽の学士号を取得した後、アンデシュ・ボンデマン(即興)、エドガー・クラップ(オルガン演奏)、アルムート・レッスラーに学びました。1996年、オスロ・コンサートホールでコンサートオルガニストとしてデビュー。ノルウェー国立音楽大学、トロンハイム音楽院、ベルゲンのグリーグ・アカデミーで教えながら、オスロのウラニエンボルグ教会の首席オルガニストを務めています。オスロ・フィルハーモニックのトランペット奏者、ヨーナス・ハルティアと共演した『Pebbles』(Pro Musica PPC 9058)がこれまでの代表的録音です。多くの優秀録音で高名なエンジニア、アルネ・アクセルベルグ Arne Akselberg が共同制作と録音・編集を担当。スウェーデン西海岸の都市ハルムスタードの聖ニコライ教会で録音セッションが行われました。宗教作品にふさわしい清澄なオルガンの音も、このアルバムの愉しみのひとつでしょう。メシアンの曲についてのライナーノーツは、ウルスルード自身が執筆しました。
 
[廃盤]

『ダーグ・ヴィレーン』
Daphne DAPHNE 1021 classical

 
ダーグ・ヴィレーン(1905-1986) 弦楽四重奏曲集
 弦楽四重奏曲第2番 Op.9(1935) 弦楽四重奏曲第3番 Op.18(1941-45)
 弦楽四重奏曲第4番 Op.28(1952-53) 弦楽四重奏曲第5番 Op.41(1970)
  リュセル四重奏団
   ベルント・リュセル(ヴァイオリン)
   ペール・サンドクレフ(ヴァイオリン)
   トマス・スンドクヴィスト(ヴィオラ)
   ミーケル・シェーグレーン(チェロ)
 
録音 2003年10月(第3番)、2004年9月(第4番)、2005年2月(第2番、第5番) ベールヴァルドホール(ストックホルム)
録音 モーリス・モガール

 
ダーグ・ヴィレーン Dag Wirén(1905-1986)は、ルーセンベリ、ラーション、ニューストレムとともに20世紀スウェーデンを代表する作曲家のひとりです。世界中で演奏されている弦楽のための《セレナード》、バレエ、映画や劇のための音楽、チェロをはじめとする3つの協奏曲とフルート小協奏曲と、魅力的な作品を多く手がけました。しかし、19世紀風のロマンティシズムを嫌い、構成のしっかりした簡潔な音楽を書くことを理想としたヴィレーンにとっては、弦楽四重奏と交響曲が大きな挑戦だったと言われ、実際、この2つのジャンルに見事な作品群を残しています。
 
弦楽四重奏曲は、学生時代の習作(第0番、第1番)を加え、6曲を書いたとされます。ベールヴァルド、ステーンハンマルの作品とともにスウェーデン弦楽四重奏曲の代表作といわれる第2番は、ニューストレムに誘われて行ったフランスから帰国、アイルランド人チェリストのノエル・フランクスとの新婚の時代に作曲されました。ヴィレーンの得意な軽快で牧歌風の音楽に、幸せだった時代が感じられる作品です。第3番は、ヴィレーンが、ひとつの主題を「変容」させ、再使用することで楽章間の統一を図ることを初めて試みた作品。「この世のものとは思えぬ微光(eteriskt skimmer)を感じさせる」(カタリーナ・リンドブラード)第4番。作曲家のヤン・カールステットが「魂の内へ向かう旅が、息をのむような経験」と表現した、寡黙で内省的な第5番。
 
リュセル四重奏団 Lysellkvartetten によるアルバムは、ヘンリク・ペッテションたちによる第2番とフェッロ四重奏団による第5番(Caprice CAP 21413)以来の録音です。美しく、輝かしいアンサンブルにより4つの作品の個性が適確に描きわけられています。ヴィレーン生誕100年の記念アルバムです。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『モーツァルト ダンツィ ベートーヴェン - ピアノと木管楽器の音楽』
LAWO Classics LWC 1187 classical   

 
W・A・モーツァルト(1756–1791)
 五重奏曲 変ホ長調 K.452
 (ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための)
フランツ・イグナーツ・ダンツィ(1763–1826)
 五重奏曲 ニ短調 Op.41
 (ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための)
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770–1827)
 五重奏曲 変ホ長調 Op.16
 (ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための)
  クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ)
  オスロ・カンマーアカデミー
   ダーヴィト・フリーデマン・シュトルンク(オーボエ)
   ピエール・ゾニュー(クラリネット)
   スタイナル・グランモ・ニルセン(ナチュラルホルン)
   アレッサンドロ・カプロッティ(ファゴット)
 
録音 2018年6月12日14日 フレドリクスタ大聖堂(フレドリクスタ、ノルウェー)
制作 ヴェーガル・ランドース
録音 トマス・ヴォルデン [DXD(24bit/352.8kHz)録音] 

 
オスロ・カンマーアカデミー Oslo Kammerakademi は、2009年、オスロ・フィルハーモニックをはじめとするアンサンブルのプレーヤーが室内楽を楽しむために結成されました。創設から10年。オスロの音楽シーンを彩る彼らの音楽は、ベートーヴェンの木管八重奏曲(LWC1036)やモーツァルトの木管八重奏曲(LWC1141)など LAWO Classics に録音した4枚のアルバムでも親しまれてきました。節目の年にリリースするアルバム。オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットにピアノを加えた編成によるアンサンブルのために書かれた3曲が演奏されます。モーツァルトが1784年に書いた創意と興趣にあふれた作品、ベートーヴェンがモーツァルトの作品からインスピレーションを得て作曲したとも言われる同じ変ホ長調の作品、そして、古典的なたたずまいの2曲とは打って変わって、ロマンティシズムを予感させる寒々しい雰囲気の漂うダンツィのニ短調の作品です。
 
このアルバムのメンバーは、リーダーを務める、オスロ・フィルハーモニックの首席オーボエ奏者ダーヴィト・フリーデマン・シュトルンク David Friedemann Strunck、クラリネットの首席奏者ピエール・ゾニュー Pierre Xhonneux、ノルウェー放送管弦楽団のファゴット奏者アレッサンドロ・カプロッティ Alessandro Caprotti、ノルウェー・ウィンドアンサンブルで演奏するナチュラルホルンの名手、スタイナル・グランモ・ニルセン Steinar Granmo Nilsen。ゲスト・ピアニストとしてクリスチャン・イーレ・ハドラン Christian Ihle Hadland が参加しています。古典時代から現代まで、多彩なレパートリーでノルウェーの新しい世代をリードするひとり。プーランクのピアノ協奏曲(LWC1173)の素晴らしい録音が LAWO Classics からリリースされ、人気を呼びました。エストフェル県のフレドリクスタに1880年に建てられたレンガ造りの大聖堂でのセッション録音です。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『ヘルマン・ヨハン・ベーレンス』
Intim Musik IMCD 107  classical 

 
ヘルマン・ヨハン・ベーレンス(父)(1826–1880)
 3つの弦楽三重奏曲 Op.85(1871)
  第1番 ニ長調 第2番 ハ短調 第3番 ヘ長調
  シリアクス=ペーション=ライティネン三重奏団
   セシリア・シリアクス(ヴァイオリン)
   ヨハンナ・ペーション(ヴィオラ)
   カティ・ライティネン(チェロ)
 
録音 2006年2月28日–29日、5月1日 スウェーデン放送第3スタジオ(ストックホルム)
制作 ヤン・ユーハンソン、ウルバン・ヘッグルンド
録音 ペーテル・ルンディン

 
ヘルマン・ヨハン・ベーレンス(父) Hermann Johan Berens, d.ä.(1826–1880)はドイツ生まれの音楽家。スウェーデン王室に仕えるためストックホルムに移住。優秀な音楽教師、指揮者としてスウェーデン音楽史に名を残しました。王立音楽アカデミーは、1867年、ストックホルム音楽院に設けられることになった作曲科の初代主任教授にベーレンスを任命したものの、「多忙を理由に」断られたため、フランス・ベールヴァルド Franz Berwald(1796–1868)が代わりに就任したというエピソードがあります。ベーレンスは、4曲のオペラをはじめとする多くの作品を書いたものの、作曲家としてはほとんど忘れられてしまっています。
 
3つの弦楽三重奏曲は1871年に書かれ、作曲後まもなく、「Op.85」としてハンブルクとライプツィヒで出版されました。モーツァルトやベートーヴェンらの影響を受けた旋律ゆたかな音楽は、新鮮な魅力をもっています。3曲すべて初録音。シトコヴェツキー編曲のJ. S. バッハ《ゴルトベルク変奏曲》(Caprice CAP 21695, CAP 21772)を素敵に聴かせたシリアクス=ペーション=ライティネン三重奏団の演奏。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『ノルウェーの偉大な演奏家たち 1945年–2000年 第3集 – カミラ・ウィックス』
Simax PSC 1832 classical  

 
アレクサンドル・グラズノフ(1865–1936)
 ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op.82
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872–1958)
 ロマンス《揚げひばり(The Lark Ascending)》(1914–20)
  カミラ・ウィックス(ヴァイオリン)
  ベルゲン・フィルハーモニック管弦楽団
  カシュテン・アンデシェン(指揮)
ヨハネス・ブラームス(1833–1897)
 ヴァイオリンソナタ第1番 ト長調 Op.78
 – ヴィヴァーチエ、マ・ノン・トロッポ(第1楽章)
  カミラ・ウィックス(ヴァイオリン) ローベット・レヴィン(ピアノ)
ビャルネ・ブルースタ(1895–1978)
 ヴァイオリン・ソロのための組曲(1969)
  カミラ・ウィックス(ヴァイオリン)
パブロ・デ・サラサーテ(1844–1908)
 マラゲーニャ(Malagueña) Op.21 no.1(《スペイン舞曲集》から)
  カミラ・ウィックス(ヴァイオリン) ローベット・レヴィン(ピアノ)
 
録音 1985年1月17日(グラズノフ、ヴォーン・ウィリアムズ)(ライヴ)、1975年6月25日(ブラームス)、1969年7月9日(ブルースタ)、1950年11月9日(サラサーテ) ノルウェー放送(NRK)アーカイヴの音源(Stereo & Mono)
マスタリング トム・クヴォールスヴォル、エーリク・ガルド・アムンセン

 
ノルウェーの音楽は第2次世界大戦後、芸術的に大きく成長したと言われます。その時代の記録を全10作のアルバムにより紹介するシリーズは、ノルウェー文化評議会、ノルウェー国立音楽アカデミー、ノルウェー放送(NRK)、Simax Classics の共同プロジェクトです。
 
カミラ・ウィックス Camilla Wicks(1928–2020)は、ノルウェー出身のヴァイオリニストで音楽教師のイングヴァル・ヴィックス Ingwald Wicks を父にアメリカで生まれました。1942年にニューヨークでデビュー。ロサンジェルス・フィルハーモニック、シカゴ交響楽団、ニューヨーク・フィルハーモニックといったメジャーオーケストラとの共演がつづきます。1946年、一家は父イングヴァルの愛するノルウェーに渡り、このときウィックスは初めて、父の祖国でステージに立ちました。ヨーロッパでは4月に88回のコンサートをこなし、第2次世界大戦で疲弊した人々を勇気づけたと、伝わっています。
 
ソリストとしての名声を高めたウィックスは1975年、ノルウェー国立音楽大学の教授に就任。2年間に渡り、若いヴァイオリニストの育成に力を尽くしました。アメリカに戻ってからのウィックスはミシガン大学、ライス大学、イーストマン音楽学校の教授を歴任。その間、彼女を慕って多くの若者がノルウェーからアメリカに渡り、その彼らが今日、ノルウェーの音楽シーンで活躍しています。2008年に日本デビューしたヴァイオリニスト、ヘンニング・クラッゲルード Henning Kraggerud(1973–)もウィックスに教わった若者のひとりです。
 
ウィックスは、セーヴェルーとエッゲの協奏曲をニューヨークで世界初演、ノルウェーやノルウェー音楽との深い関係はずっと保たれていました。このアルバムは、ノルウェー放送のアーカイヴに保存されていた録音を集めて作られました。グラズノフの協奏曲とヴォーン・ウィリアムズの《揚げひばり》は、ベルゲンのコンサートのライヴ録音。ブルースタ Bjarne Brustad の組曲は、ウィックスに献呈された作品です。
 
「ステージでは演奏者として、教室では教師として、人間のなかの人間として –– 彼女は輝く光」 。ライナーノーツを書いたコルビョルン・ホルテ Kolbjørn Holthe はウィックスの特質をそう表しています。「ひばりは、舞い上がり旋回を始める、彼は、切れ目なくずっとつながる、銀色の音の鎖を落とす……」。ウィックスの弾く《揚げひばり》は、深いところ、心象の空間から生まれた音楽に聴こえます。もし、プリマドンナ気取りのヴァイオリニストたちがこの演奏を聴くことがあったとして、彼女らは何を思うでしょうか。
 
[追記]
カミラ・ウィックスは、2020年11月25日、フロリダのウェストンで亡くなりました。92歳。国際的なキャリアを確立した最初の女性ヴァイオリニストのひとりでした。
 
ヴォーン・ウィリアムズの《The Lark Ascending》の一般的な邦題「揚げひばり」は、”fried lark” をイメージしてしまいそうですが、「空高く舞い上がって鳴くひばり」の意味で使われ俳句の春の季語にもなっていると知りました。
 
[廃盤]

『正装した民俗音楽 第3集(Folkmusik i Frack 3)』
Intim Musik IMCD 109 classical/traditional 

 
『正装した民俗音楽 第3集(Folkmusik i Frack 3)』
フレードリク・ヤコブソン(サミュエル・ユーハンソン 編曲)
 空っぽの財布のワルツ(Empty Wallet Waltz)
ジョン・ダウランド(1563–1626)(ペール=オーケ・ヴェンネルベリ 編曲)
 ご婦人方をつかむこつ(Fine knacks for ladies)
アイルランド伝承歌(サミュエル・ユーハンソン 編曲)
 Flowers of Magherallyho
ファールン伝承歌(ペール=オーケ・ヴェンネルベリ 編曲)
 Mördar–Kajsas Polska
マリア・キーオヘイン、マット・ハレック(マット・ハレック 編曲)
 結婚の歌(Bröllopslåt)
オランダ伝承歌(ヘイノ・ハレック 編曲)
 オランダの3つの旋律(Tre melodier från Nederländerna)
  G'lyck den grootsten Rapsack Schoon dat ik onder t'Groen De Reus
スモーランド、テヴェルソス伝承歌(グンナル・ハーン 編曲)
 Var det Du eller Jag
カール・リンドブラードにならったヘルシングランド伝承曲(ペール=オーケ・ヴェンネルベリ 編曲)
 ホルガローテン(Horgalåten)
ジョン・ダウランド(1563–1626)(ペール=オーケ・ヴェンネルベリ 編曲)
 あふれよわが涙(Flow my tears)
メーデルパッド伝承曲(ペール=オーケ・ヴェンネルベリ 編曲)
 水の精のポルスカ(Näckpolska)
カール・ミーケル・ベルマン(1740–1795)
(ペール=オーケ・ヴェンネルベリ 編曲)
 En Bellmanhistoria(ベルマンの物語)
ダーラナ地方ノース (ペール=オーケ・ヴェンネルベリ 編曲)
 Nåsragan
ペール・ホールベリ(ヘイノ・ハレック 編曲)
 クリスマスのポルスカ(Julpolskan)
ジョン・ダウランド(1563–1626)(サミュエル・ユーハンソン 編曲)
 おお今こそ(Now and now)
フランス伝承曲(ヘイノ・ハレック 編曲)
 Branle des Cheveaux
ジョン・ダウランド(1563–1626)(ヘイノ・ハレック 編曲)
 もしも私のうけた苦しみが情熱を動かすなら
 (If my complaints could passions move)
ヘルシングランド伝承曲(ギタン・グランス 編曲)
 Persapojkarna
ケント・レオナルドソン(ギタン・グランス 編曲)
 木の歌(Trädets visa)
  ユーネ五重奏団
  マリア・マリア・キーオヘイン(ヴォーカル)
  カルロッタ・サヴァンデル(クラリネット)
 
録音 2007年8月14日–16日 ビュールベクス教会
制作 ヤン・ユーハンソン
録音 トゥルビョーン・サミュエルソン

 
『正装した民俗音楽(Folkmusik i Frack)』は、スウェーデンのスモーランド地方とヨンショーピングのミュージシャンたちが弦楽アンサンブルで民俗音楽を演奏するシリーズです。第1集(Naxos(Sweden) 8.553529)と第2集(Intim Musik IMCD 095)につづく第3集には、スウェーデンのソプラノ歌手、マリア・キーオヘイン Maria Keohane が参加しています。《空っぽの財布のワルツ》のもの悲しいメロディから始まるプログラム。スモーランド、アイルランド、オランダ、フランスの伝承曲の他にダウランドの曲も歌われます。ミュージシャンとつながりのあるプロデューサーと録音エンジニア。響きの美しい録音が、教会で行われたセッションの雰囲気をそのまま伝えます。 
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『Dreamer(夢をみる人)』
Prophone PCD178 jazz 

 
『Dreamer(夢をみる人)』
 Semblance(Joel Lyssarides) Guadalquivir(Joel Lyssarides)
 Self Portrait(Joel Lyssarides) Dreamer(Joel Lyssarides)
 Silhouettes(Joel Lyssarides) Mirages(Joel Lyssarides)
 Longing for Labrador(Niklas Fernqvist) Umbra(Joel Lyssarides)
 Transcendence(Joel Lyssarides)
 When You With Upon a Star(Leigh Harline/Ned Washington)
 Silent Agreement(Joel Lyssarides)
  ヨエル・リュサリデス(ピアノ)
  ニクラス・フェーンクヴィスト(ベース)
  ラスムス・スヴェンソン・ブリクスト(ドラム)
 
録音 2017年11月28日–30日 ニレント・スタジオ(コッレレード、スウェーデン)
制作 ヨエル・リュサリデス
録音 ミーケル・ダールヴィド

 
ピアニストで作曲家、ヨエル・リュサリデス Joel Lyssarides のデビュー・アルバム。リュサリデス Joel Lyssarides は、1992年、ストックホルムに生まれました。マイルズ・デイヴィス、チャーリー・パーカー、セロニアス・モンクたちのレコードを聴いて育ち、ボストンのバークリー音楽大学と密接な関係をもつストックホルムの南ラテン音楽高等学校からストックホルム音楽大学に進学。ジャズ・ピアノとともにクラシカル音楽を学びました。ピアニスト、セッション・ミュージシャン、アレンジャーとして活動。アンネ・ソフィ・フォン・オッター、ニルス・ランドグレーン、スヴァンテ・ヘンリソン、オルフェイ・ドレンガル(OD)、ノルボッテン・ビッグバンドをはじめとする音楽家やアンサンブルと共演してきました。美しく深い響きのピアノとスウェーデンの抒情。アルバム『Dreamer(夢をみる人)』のセッションは、2017年11月、ヨーテボリ近郊のニレント・スタジオ Nilento Studio で行われました。新しく結成した、ニクラス・フェーンクヴィスト Niklas Fernqvist のベース、ラスムス・スヴェンソン・ブリクスト Rasmus Svensson Blixt のドラムによるトリオで演奏。クラシカル音楽、ジャズ、スウェーデンの自然とともに育まれた民俗音楽を背景にリュサリデスの作曲した9曲、フェーンクヴィスト作曲の《Longing for Labrador(ラブラドルへの憧れ)》、リー・ハーラインの《星に願いを》が録音されました。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『A Woman's Voice』
Prophone PCD 203 jazz

 
『A Woman's Voice』
 Throw It Away(Abbey Lincoln)
 Infant Eyes(Wayne Shorter/Jean Carn)
 Lighthouse(Johan Björk)
 Imorron(Estate)(Bruno Martino/Bruno Brighetti/Hans Alfredsson)
 Tales(Martin Sjöstedt/Isabella Lundgren)
 Here's to Life(Artie Butler/Phyllis Molinary)
 Yesterdays(Jerome Kern/Otto Harbach)*
 I Think It's Goinna Rain Today(Randy Newman)*
  ヴィヴィアン・ブチェク(ヴォーカル)
  ノルボッテン・ビッグバンド
  マッティン・ショーステット(指揮、ピアノ)
  ホーカン・ブルーストレム(ソプラノサックス・ソロ、
   アルトサックス・ソロ)
  ミケール・トーマーシュチク(トロンボーン・ソロ)
  ローベット・ヌードマルク(テナーサックス・ソロ)
  ダン・ユーハンソン(フリューゲルホルン・ソロ)
  アンデシュ・ラーション(トロンボーン・ソロ)
 
録音 Kulturens Hus(文化の家)(ルレオ、スウェーデン)(* ライヴ)
制作 マッティン・ショーステット、ポール・スヴェンレ
録音 マッツ・ルンドクヴィスト
ミクシング 、編集 ポール・スヴェンレ
マスタリング トマス・エーベリエル

 
エラ・フィッツジェラルドへのオマージュ・アルバム『Ella lives』(2017)(PCD168)をリリースしたスウェーデンのジャズ・ヴォーカリスト、ヴィヴィアン・ブチェク Vivian Buczek の新作。「女性としての自分の視点と経験から人生を語る」をコンセプトに、敬愛する女性ヴォーカリストたちのレパートリーを中心にした選曲のアルバムです。前作にトリオで参加したマッティン・ショーステット Martin Sjöstedt の指揮する「ノルボッテン・ビッグバンド Norrbotten Big Band」が共演しています。「……捨ててしまう 捨ててしまって 愛をあげて、あなたの人生を生きる 来る日来る日、一日一日 両手を大きく広げ 輝く陽の光を呼びよせる……」と歌うアビー・リンカンの《Throw It Away》、ウェイン・ショーターとジーン・カーンの《Infant Eyes》(子供の瞳)、スウェーデンのシンガーソングライター、ユーハン・ビョルクの《Lighthouse(灯台)》、ブルーノ・ブリゲッティ作詞、ブルーノ・マルティーノ作曲の《エスターテ(夏)》をハンス・アルフレードソンがスウェーデン語の歌に作り、モニカ・セッテルルンドが歌った《Imorron(明日(あした))》、ショーステットがイサベラ・ルンドグレーンの詩に作曲した《Tales(物語)》、フィリス・モリナリー作詞、アーティー・バトラー作曲、シャーリー・ホーンのトレードマーク曲になった《Here's to Life》(人生に乾杯)。ジェローム・カーンの《Yesterdays》(過ぎた日々)とランディ・ニューマンの《I Think It's Gonna Rain Today/I Think It's Going to Rain Today》(今日は雨が降るだろう)は、「ライヴ」で歌った録音が収録されています。ビッグバンドのための編曲はすべて「スウェーデンで最高の音楽家でアレンジャーのひとり」ショーステットが行いました。「人生そのもの、とりわけ、私の子ベンヤミンに捧げる」(ヴィヴィアン・ブチェク)。 
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

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