ウェブサイトで過去に紹介した北欧と北欧以外のディスクからピックアップして掲載するページです。

『雪の鐘(Snowbells)』
Dacapo 6.220629 SACD hybrid (Multichannel/stereo) contemporary/classical 

 
ベント・サーアンセン(1958–)
 雪の鐘(Sneeklokken/Snowbells)(2009 rev.2014)(独唱のための)*
 雪の鐘(Sneeklokken/Snowbells)(2009-10)
 (合唱と教会の鐘のための8楽章)
  ヴィボー(Viborg) トーニング(Thorning) ヴラス(Vrads)
  ナーア・スネーゼ(Nørre Snede)
  ウスタ・ニューキアケ(Øster Nykirke) イェルス(Jels)
  オーベンロー(Åbenrå) クリプレウ(Kliplev)
 灰色誕生(Gråfødt/Greyborn)(2009)(合唱のための)
 生と死(Livet og døden)(2009)(合唱のための)
 3つのモテット(1985)(合唱のための)
  移ろい行く影のように(Sicut umbra cum declinat)(詩篇109番)
  牧場は羊の群れに装われ(Induti sunt arietes ovum)(詩篇65番)
  わたしの生涯は移ろう影(Dies mei sicut umbra declinaverunt)(詩篇102番)
 ラクリモーサ(Lacrimosa)(1985)(合唱のための)
 「そして太陽は沈む」(“og solen går ned”)(2008)(合唱のための)
 ベネディクトゥス(Benedictus)(2006)(合唱のための)
 海はこれほどまで輝き穏やかに(Havet står så blankt og stille)(2005)
 (合唱のための)
  デンマーク国立ヴォーカルアンサンブル ポール・ヒリヤー(指揮)
  エーダム・リース(テノール)*
 
録音 2013年10月30日–31日、11月1日–2日 DR(デンマーク放送)コンサートホール 第2スタジオ(コペンハーゲン)、2014年2月5日 ガーニソン教会(コペンハーゲン)*
制作・録音 プレーベン・イーヴァン

 
ポール・ヒリヤー Paul Hillier とデンマーク国立ヴォーカルアンサンブルによるベント・サーアンセン Bent Sørensen の合唱のための作品集。初録音の《雪の鐘》は、夏緑樹林の一部を白雪の冬の森に変えてみせるアート・インストレーション(芸術展示)「白い森(The White Forest)」の「音」として作曲されました。「人の声」の表現する超自然的な風景に、あらかじめ録音した、森を囲む村の教会の鐘の音を編み合わせた作品です。『詩篇』をテクストとする《3つのモテット》、ミサ典礼文による《ラクリモーサ》と《ベネディクトゥス》。そして、ロマンティシズム期から今日までのデンマーク詩による4曲。「聖と俗」のプログラムです。
 
価格 2,475円(税込価格)(本体価格 2,250円)

『イングマール・ベルイマン監督作品の音楽』
BIS SACD 2377 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical 

 
『イングマール・ベルイマン監督作品の音楽(Ingmar Bergman – Music from the Films)』
J・S・バッハ(1685–1750)
 サラバンド(《無伴奏チェロ組曲第5番 ハ短調》 BWV.1011 から)
 『Viskningar och rop & Saraband/Cries and Whispers & Saraband』
 (邦題『叫びとささやき』『サラバンド』)[BIS CD803]
ロベルト・シューマン(1810–1856)
 飛翔(Aufchwung)(《幻想小曲集》 Op.12 から)
 『Musik i mörker & Somarnattens leende/Music in Darkness & Smiles of a Summer Night』
 (『闇の中の音楽』『夏の夜は三たび微笑む』)
フレデリク・ショパン(1818–1849)
 夜想曲 嬰ハ短調 Op.27 no.1
 『Fanny och Alexander/Fanny and Alexander』
 (『ファニーとアレクサンデル』)
 前奏曲 ニ短調 Op.28 no.24
 『Musik i mörker』(『闇の中の音楽』)
J・S・バッハ(1685–1750)
 サラバンド(《無伴奏チェロ組曲第4番 変ホ長調》 BWV.1010 から)
 『Höstsonaten/Autumn Sonata』(『秋のソナタ』)[BIS CD803]
W・A・モーツァルト(1756–1791)
 幻想曲 ハ短調 K.475
 『Ansikte mot ansikte/Face to Face』(『鏡の中の女』)
フレデリク・ショパン(1818–1849)
 マズルカ イ短調 Op.17 no.4
 『Viskningar och rop』(邦題『叫びとささやき』)
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 アンダンテ・ソステヌート(《ピアノソナタ 変ロ長調》 D.960 第2楽章)
 『Larmar och gör sig till/In the Presence of a Clown』
 (テレビ映画『大騒ぎしてごまをする』)
ドメニコ・スカルラッティ(1685–1757)
 ソナタ ニ長調 K.535
フレデリク・ショパン(1818–1849)
 前奏曲 イ短調 Op.28 no.2
 『Höstsonaten』(邦題『秋のソナタ』)
ドメニコ・スカルラッティ(1685–1757)
 ソナタ ホ長調 K.380
J・S・バッハ(1685–1750)
 第25変奏(《ゴルトベルク変奏曲》 BWV.988 から)
 『Tystnaden/The Silence』(『沈黙』)
J・S・バッハ(1685–1750)
 サラバンド(《無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調》 BWV.1008 から)
 『Såsom i en spegel/Through a Glass Darkly』
 (『鏡の中にある如く』)[BIS CD803]
ロベルト・シューマン(1810–1856)
 イン・モード・ドゥナ・マルチア(In modo d'una marcia)
 (《ピアノ五重奏曲 変ホ長調》 Op.44 第2楽章)
 『Fanny och Alexander』(『ファニーとアレクサンデル』)
  ローランド・ペンティネン(ピアノ)
  ステーンハンマル四重奏団 [シューマン:ピアノ五重奏曲]
   ペーテル・オーロフソン(ヴァイオリン)
   ペール・オーマン(ヴァイオリン)
   トニー・バウアー(ヴィオラ)
   マッツ・オーロフソン(チェロ)
  トゥールレイフ・テデーン(チェロ) [バッハ:サラバンド]
 
録音 2017年12月 グリューネヴァルトホール、ストックホルム・コンサートホール(スウェーデン)、1995年-1996年 レンナ教会(スウェーデン)(サラバンド)
プロジェクト・コンセプト カミラ・ヴィークルンド、ローランド・ペンティネン
制作・録音 ノーラ・ブランデンブルク、ハンス・キプファー(サラバンド) 

 
『イングマール・ベルイマン監督作品の音楽』。イングマール・ベルイマン Ingmar Bergman(1918–2007)は、監督、脚本家、プロデューサー、作家として、映画、テレビ、ラジオ放送、劇場の分野で活動。『不良少女モニカ』『夏の夜は三たび微笑む』『第七の封印』『野いちご』といった1950年代に手がけた作品が国際的に評価され、スウェーデンを代表する映画監督とみなされるようになりました。スウェーデンの音楽家たちがベルイマンの生誕100年を記念して制作した「オマージュ」アルバム。「映画と劇場の演出家になっていなかったら、指揮者になりたいと思っていただろう」と、ベルイマンは常々語り、スウェーデン放送のために制作した『魔笛(Trollflöjten)』のようなオペラの映像化にかぎらず、彼の作品ではクラシカル音楽が沈黙とともに表現の重要な要素として使われました。『闇の中の音楽』や『秋のソナタ』はピアニスト、『Till glädije/To joy』(邦題『歓喜に向かって』)はヴァイオリニストが物語の主人公。『夏の夜は三たび微笑む』では登場人物のひとり、ヘンリクがチェロを弾き、ベルイマンの最後のドラマ作品『サラバンド』には主人公がブルックナーの交響曲第9番を大音量で聴いている場面が現れます。ペンティネン Roland Pöntinen(1963–)のアイデアから生まれたこのアルバムでは、彼がシューマンやショパンのピアノ曲を弾き、最後に演奏されるシューマンのピアノ五重奏曲の楽章にステーンハンマル四重奏団が加わります。ペンティネンの友人テデーン Torleif Thedéen(1962–)が演奏するバッハの〈サラバンド〉は《無伴奏チェロ組曲》全曲(CD803)の録音がリマスターして使われました。 
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『トヴェイト ピアノ協奏曲第1番・第5番』
Naxos 8.555077 classical  

 
ゲイル・トヴェイト(1908-1981)
 ピアノ協奏曲第1番 ヘ長調 Op.1(1927)
 ピアノ協奏曲第5番 Op.156(1954)
  ホーヴァル・ギムセ(ピアノ)
  ロイヤル・スコットランド・ナショナル管弦楽団
  ビャッテ・エンゲセット(指揮)
 
録音 2000年4月17日–18日 ヘンリー・ウッド・ホール(グラスゴー、スコットランド)
制作・録音 ティム・ハンドリー

 
ノルウェーのトヴェイト(ヤイル・トヴァイト) Geirr Tveitt は、ピアノと管弦楽のための協奏曲を7曲書いたとされています。うち1曲は、2台のピアノと管弦楽のための《ハルダンゲル民謡による変奏曲》(1949)(8.555761/BIS-1252)です。このディスクで演奏される第5番は楽譜が出版され、LP録音も行われましたが、第1番と第4番《北極光》(復元版)は手稿譜のみ。1933年にイーヴァル・ヨンセン Ivar Jonsen と作曲者による2台のピアノ版で初演された第2番《ラヴェルへのオマージュ》は楽譜が行方不明、トヴェイト自身がソロを弾いた1947年の録音(Simax PSC 1805)のある第3番 《ブラームスへのオマージュ》も楽譜は失われ、第6番は、1970年7月12日、彼の自宅だった農場の火事によって300を超す他の作品とともに焼失したと考えられています。
 
《ピアノ協奏曲第1番》は、トヴェイトが学んでいたライプツィヒで作曲されました。心に長く残るメロディに始まるラプソディックな気分の〈トランクィッロ〉、ノルウェーの舞曲のハリングないしガンガルの性格をもった主題による「スケルツォ」〈ジョコーゾ〉、「ラフマニノフ風」のクライマックスから優しくフェードアウトしてゆく〈レント〉の3楽章で構成される音楽は、十代を脱したばかりの学生の「成熟した書法」が評価されるとともに、「高原を渡る風」を想わせる音楽は「最良のトヴェイト」のひとつとして愛されています。
 
《ピアノ協奏曲第5番》は、第1番とは対照的に「ピアニスト」トヴェイトのヴィルトゥオーゾ性が際立った作品です。
〈「スプリンガル」のテンポで〉〈青い釣鐘草の踊り(Danse aux campanules bleue)〉〈「ハリング」のテンポで〉の3楽章。1954年5月12日、ジャン・マルティノン指揮ラムルー管弦楽団のシャンゼリゼ劇場のコンサートにトヴェイトがピアニストとして出演し、チャイコフスキーとブラームスの「第1番」の協奏曲につづいて演奏。「ル・モンド」紙が「稲妻が輝き、彼の指がハリケーンを解き放つ」と評したと言われます。
 
ホーヴァル・ギムセ Håvard Gimse(1966-) は、ノルウェーの音楽シーンで「伝統スタイル」のピアニストとして最高の評価を受けるとともに、音楽家仲間からも信頼され室内楽の共演依頼がつづいているといいます。彼が Naxos レーベルに録音したシベリウスのソロ・ピアノ作品(8553899/8.554808/8.554814/8.555363/8.555853)は、国際的な評価が高く、音と響きの美しさとシベリウスの音楽への洞察から、このジャンルの「レファレンス」ともみなされています。ギムセのほか、ヴァイオリニストのヘンニング・クラッゲルードも信頼を寄せるビャッテ・エンゲセット Bjarte Engeset(1958-)が、ロイヤル・スコットランド・ナショナル管弦楽団を指揮して共演しています。 
 
価格 1,210円(税込価格)(本体価格 1,100円)

『ステーンハンマル ピアノ協奏曲第1番・第2番』
Naxos 8.572259 classical 

 
ヴィルヘルム・ステーンハンマル(1871–1927)
 ピアノ協奏曲第2番 ニ短調 Op.23(1904–07)
 ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 Op.1(1893)
  ニクラス・シヴェレーヴ(ピアノ)
  マルメ交響楽団 マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮)
 
録音 2009年8月25日–29日 マルメ・コンサートホール(マルメ、スウェーデン)
制作・録音 ショーン・ルイス

 
交響曲第2番、管弦楽のための《セレナード》、弦楽四重奏曲、ヴァイオリンソナタ、《森で》をはじめとする数々の歌曲で知られる作曲家ステーンハンマル Wilhelm Stenhammar は、若いころ、もっぱらヴィルトゥオーゾ・ピアニストと指揮者として名を知られていました。《ピアノ協奏曲第1番》は、1893年の作品です。1894年3月17日、ステーンハンマルがソロを弾いてストックホルムで初演されました。〈モルト・モデラート・エ・マエストーゾ〉〈ヴィヴァチッシモ〉〈アンダンテ〉〈アレグロ・コモード〉の「4楽章」の構成や壮大な響きなどから、ブラームスの第1番の協奏曲を思わせるといわれるものの、ピアノの書法や、ソロピアノが木管楽器、金管楽器、弦楽器と会話を交わすページからは、明らかな「ステーンハンマルの声」が聞こえてきます。
 
《ピアノ協奏曲第2番》は、1904年から1907年にかけて作曲され、1908年にヨーテボリで初演されました。〈モデラート〉〈アダージョ〉〈テンポ・モデラート〉の3楽章で書かれ、祝祭的な気分とロマンティックな気分の音楽が技巧的なピアノの音楽とともに展開していきます。この作品は、スカンディナヴィアのピアニストたちから愛され、グリーグのイ短調協奏曲をのぞき、北欧のピアノ協奏曲ではもっとも演奏されることの多い作品だと言われます。
 
ニクラス・シヴェレーヴ Niklas Sivelöv(1968–)は、スウェーデンのピアニスト、作曲家です。ステーンハンマルのピアノ作品集(Naxos 8.553730)、ペッテション=ベリエルの《フローセの花》(8.554343)、20世紀前期スウェーデンの曲を集めた『夏のスケッチ(Sommarcroquiser/Summer Sketches)』(Phono Suecia PSCD 718)、シューマンの《クライスレリアーナ》《アラベスク》(CAP 21518)といった録音で親しまれています。クリアなタッチのピアノの音色と響きが美しく、このアルバムでは、マリオ・ヴェンツァーゴ Mario Venzago の指揮するマルメ交響楽団とともにステーンハンマルの音楽に共感を寄せた演奏を聴かせます。
 
クラッゲルード、トムテル、リヒテルの共演したモーツァルトの《ディヴェルティメント 変ホ長調》(8.572258) のショーン・ルイス Sean Lewis が、制作と録音を担当しました。
 
価格 1,210円(税込価格)(本体価格 1,100円)

『ブラームス クラリネットのための室内楽作品集』
Simax PSC 1259 2CD’s classical  

 
ヨハネス・ブラームス(1833–1897)
 クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op.115(1891)
 クラリネット三重奏曲 イ短調 Op.114(1891)
 クラリネットソナタ第1番 ヘ短調 Op.120 no.1(1894)
 クラリネットソナタ第2番 変ホ長調 Op.120 no.2(1894)
  ハンス・クリスチャン・ブレイン(クラリネット)
  ホーヴァル・ギムセ(ピアノ) ビョルグ・ヴェルネス(チェロ)
  アトレ・スポンベルグ(ヴァイオリン)
  ペール・クリスチャン・スカルスタード(ヴァイオリン)
  ノラ・タクスダール(ヴィオラ)
  アンネ・ブリット・セーヴィグ・オーダル(チェロ)
 
録音 2003年3月、2004年12月 ソフィエンベルグ教会 (オスロ)
制作 ヨルン・ペーデシェン
録音 アルネ・アクセルベルグ

 
ブラームスは、晩年、「幻想曲」や「間奏曲」といったピアノのソロ曲と室内楽曲を集中して手がけ、多くの作品が彼の音楽を代表する名品とみなされています。最後の室内楽曲となったクラリネットのための4曲は、マイニンゲンのオーケストラの首席クラリネット奏者、リヒャルト・ミュールフェルト Richard Mühlfeld(1856–1907)の芸術性に触発されたことが知られています。クラリネット奏者ハンス・クリスチャン・ブレインを中心とするノルウェーの音楽家たちによる全曲録音。ハンス・クリスチャン・ブレイン Hans Christian Bræin(1948–)は、オスロ・フィルハーモニック管弦楽団、デンマークのエスビェア・アンサンブル、オスロ・シンフォニエッタ、ノルウェー室内管弦楽団、チカーダ・アンサンブルなどで演奏、2013年までノルウェー国立音楽大学で教授として教えました。彼が55歳と56歳の時に行ったセッションには、当時、オスロで活躍していた音楽家たちが参加しています。ノルウェーを代表する「伝統的」スタイルのピアニストのひとり、ホーヴァル・ギムセ Håvard Gimse(1966–)。ヴェルターヴォ弦楽四重奏団で演奏していたビョルグ・ヴェルネス Bjørg Værnes とオスロ弦楽四重奏団の創設メンバーのペール・クリスチャン・スカルスタード Per Kristian Skalstad(1972–)。ノルウェー放送管弦楽団のコンサートマスター、アトレ・スポンベルグ Atle Sponberg(1964–)。ヴィオラのノラ・タクスダール Nora Taksdal とチェロのアネ・ブリット・セーヴィグ・オーール Anne Britt Sævig Årdal は、録音当時、オスロ・フィルハーモニックで演奏していました。日常的に室内楽を楽しんでいるメンバーによる演奏です。
 
価格 5,390円(税込価格)(本体価格 4,900円)

『グリーグ、ブラームス』
Myrios Classics MYR 007 SACD hybrid (5.0 multichannel/stereo) classical 

 
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
 弦楽四重奏曲 ト短調 Op.27
ヨハネス・ブラームス(1833–1897)
 クラリネット五重奏曲 ロ短調 Op.115
  ハーゲン四重奏団
   ルーカス・ハーゲン(第1ヴァイオリン)
   ライナー・シュミット(第2ヴァイオリン)
   ヴェロニカ・ハーゲン(ヴィオラ)
   クレメンス・ハーゲン(チェロ)
  イェルク・ヴィトマン(クラリネット)
 
録音 2011年6月 ドイツ放送(DLF) 室内楽ホール(ケルン)
制作・録音 シュテファン・カーエン

 

『モーツァルト、ベートーヴェン、ヴェーベルン』(MYR 006)で「ECHO Klassik」賞を受けたハーゲン四重奏団の「結成30周年」を記念するアルバムの第2作。グリーグが「心の狭い者を喜ばせるための作品」ではなく「広がりと跳躍、そして何よりも弦楽器のための響きを追求」するために書いたト短調の弦楽四重奏曲。「演奏されることは少ないもののきわめて独特なグリーグの四重奏曲を、私たちの別の一面を見せるため、30周年記念2枚目のアルバムで録音したかった」(ルーカス・ハーゲン)。そして、憧れを感じさせる主題を変奏曲に展開した楽章を「終曲」に置いたことからモーツァルトの五重奏曲へのオマージュとして書いたともみなされている、死の予兆ともとれる暗い気分をもったブラームスのクラリネット五重奏曲。「ザルツブルクで私たちが共演したブラームスの五重奏曲が特別な経験だったため、ただ録音しておかねばならない、とにかくやるしかないと思った」(イェルク・ヴィトマン)という2曲のプログラム。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『シューベルト男声合唱曲集』
BIS CD 1033 classical

 
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 森の夜の歌(Nachtgesang im Walde) D.913(男声合唱と4本のホルンのための)
 夜(Die Nacht) D.983C(男声合唱のための)
 ゴンドラ漕ぎ(Der Gondelfahrer) D.809(男声合唱とピアノのための)
 あこがれ(Sehnsucht) D.656(男声合唱のための)
 時の流れのうちに(Im Gegenwärtigen Vergangenes) D.710
 (男声合唱、テノールとピアノのための)
 愛(Liebe) D.983A(男声合唱のための)
 セレナード(Ständchen) D.920(男声合唱、アルトとピアノのための)
 墓と月(Grab und Mond) D.893(男声合唱のための)
 詩篇23番(Der 23. Psalm) D.706(男声合唱とピアノのための)
 隠遁所(Die Einsiedelei) D.337(男声合唱のための)
 夜の明るみ(Nachthelle) D.892(男声合唱、テノールとピアノのための)
 14世紀の酒宴の歌(Trinklied aus dem 14ten Jahrhundert) D.847
 (男声合唱のための)
 孔子曰く、時に三相あり(Dreifach ist der Schritte der Zeit) D.69
 (男声合唱のための)
 愛の精霊(Geist der Liebe) D.747(男声合唱とピアノのための)
 水の上の精霊の歌(Gesang der Geister über den Wassern) D.714
 (男声合唱と弦楽のための)
  オルフェイ・ドレンガル(OD) ローベット・スンド(指揮)
  フォルケ・アリーン(ピアノ)
  マレーナ・エルンマン(アルト)
  ユーナス・デーゲルフェルト(テノール)
  スウェーデン放送交響楽団員
  王立ストックホルム・フィルハーモニック管弦楽団員
 
録音 1999年4月、2000年3月 スウェーデン放送 第2スタジオ (ストックホルム)
制作・録音 ウルフ・シュナイダー

 
「OD」の名で親しまれているスウェーデンの「オルフェイ・ドレンガル Orpheu Drängar」は、1987年の『OD Highlights for male-voice choir(男声合唱のための OD ハイライツ)』(BIS-383)以後、BIS Records に継続してアルバムを録音してきました。2000年にリリースされたシューベルトの男声合唱作品集は、BIS アルバムの第7作です。芸術歌曲、ピアノ曲、室内楽曲、交響曲の作曲家としてもっぱら知られるシューベルトは、100を超す数の男声合唱のための歌を作曲していながら、OD より10年早い1843年にウィーンに創設された「男声合唱クラブ(Männergesangverein)」の監督だったヨハン・ヘルベックが、1866年に『Chöre von Franz Schubert』を出版するまで、シューベルトのサークルの外では忘れられたままになっていた言われます。かつては男声四重唱で歌われていた曲も今では男声合唱団の古典的レパートリーとして歌われ、OD のコンサートでも日常的に取り上げられています。このアルバムでは、「シンプルで美しい、だが、あまりにも単純だったり平凡だったりしない」いかにも「シューベルト」という作品が15曲、歌われます。アルトのマレーナ・エルンマン Malena Ernman とテノールのユーナス・デーゲルフェルト Jonas Degerfeldt、スウェーデン放送交響楽団と王立ストックホルム・フィルハーモニック管弦楽団のプレーヤーがセッションに参加。ホルンの合奏に始まる《森の夜の歌》から弦楽をともなう《水の上の精霊の歌》まで、「北欧の響き」が美しい、青春の喜びにみちたシューベルトを楽しむことのできるアルバムです。
 
価格 2,805円(税込価格)(本体価格 2,550円)

『すべては薄明のなかで(All in Twilight)』
BIS CD 1075 classical 

 
武満徹(1930–1996) ギター独奏のための作品全集
 All in Twilight – Four pieces for guitar
 (すべては薄明のなかで - ギターのための4つの小品)(1987)
 《12の歌》(ギターのための編曲)から
  Secret Love(シークレット・ラブ)(Sammy Fain)
  Yesterday(イエスタデイ)(John Lennon/Paul CcCartney)
  Hey Jude(ヘイ・ジュード)(John Lennon/Paul CcCartney)
  Michelle(ミッシェル)(John Lennon/Paul CcCartney)
  Here, There and Everywhere(ヒア・ゼア・アンド・エヴェリホエア)
  (John Lennon/Paul CcCartney)
  Summertime(サマータイム)(George Gershwin)
 Equinox(エキノクス)(1993)(ギターのための)
 Folios(フォリオス)(1974)(ギターのための)
 In the Woods – Three pieces for guitar
 (森のなかで - ギターのための3つの小品)(1995)
 《12の歌》(ギターのための編曲)から
  A Song of Early Spring(早春譜)(Akra Nakata)
  What a Friend(Charles C. Converse)
  Amours Perdues(Joseph Kosma)
  Over the Rainbow(虹の彼方に)(Harold Arlen)
  The International(Pierre Degeyter)
  Londonderry Air(ロンドンデリーの歌)(Irish Folksong)
 The Last Waltz(ラストワルツ)(Les Reed/Barry Mason)
 (ギターのための編曲)
  フランツ・ハラース(ギター)
 
[楽器 Simon Marty, Australia]
 
録音 2000年1月 レンナ教会(レンナ、スウェーデン)、2000年2月 バンベルク・コンサートホール(ドイツ)(ラストワルツ)
制作・録音 ハンス・キプファー、マリオン・シュヴェーベル(ラストワルツ)

 
アメリカ生まれ、ドイツのギタリスト、フランツ・ハラース Franz Halász の BIS Records 第6作。武満徹が、1970年代から作曲を始め、彼の作品群のなかでも重要な位置を占めるといわれる、ギター独奏のための作品の全曲を演奏したアルバムです。ジュリアン・ブリームから委嘱され、パウル・クレーの同名の絵がインスピレーションになったという《All in Twilight (すべては薄明のなかで)》。サミー・カーンの《シークレット・ラブ》や《イエスタデイ》をはじめとするビートルズの曲といった「ポピュラーな」歌を簡素に編曲した《12の歌》と《The Last Waltz(ラストワルツ)》。「黄道と天の赤道が交わる天球上の点」と「昼と夜の長さがほぼ等しくなる昼夜平分時、春分、秋分」の意味をもつ科学用語を曲名にした《Equinox(エキノクス)》。「ロマンティックであってモダニスティックな」《Folios(フォリオス)》。絵画や自然から着想を得た〈Wainscot Pond - after a painting by Cornelia Foss(ウェインスコット・ポンド-コーネリア・フォスの絵画から)〉〈Rosedale(ローズデール)〉〈Muir Woods(ミュア・ウッズ)〉の3曲の《In the Woods(森のなかで)》。
 
価格 2,805円(税込価格)(本体価格 2,550円)

『アメリカの交響曲(American Symphonies)』
BIS  SACD 2118 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) contemporary/classical 

 
『アメリカの交響曲(American Symphonies)』
ウォルター・ピストン(1894–1976)
 交響曲第6番(1955)
サミュエル・ジョーンズ(1935–)
 交響曲第3番《パロ・デュロ・キャニオン(Palo Duro Canyon)》(1992)
スティーヴン・アルバート(1941–1992)
 交響曲第2番(1992)
  ロンドン交響楽団 ランス・フリーデル(指揮)
 
録音 2017年4月 ヘンリー・ウッド・ホール(ロンドン)
制作 ロバート・サフ
録音 ファビアン・フランク

 
ウォルター・ピストン Walter Piston(1894–1976)の交響曲第6番は、1955年の作曲。ボストン交響楽団が創立75周年を記念して委嘱、クーセヴィツキーと夫人ナタリーの思い出に献呈された作品です。「フルエンド・エスプレシーヴォ」「レジェリッシモ・ヴィヴァーチェ」「アダージョ・セレーノ」「アレグロ・エネルジーコ」。彼のネオクラシカルな作風の代表的作品に挙げられ、セントルイス交響楽団とレナード・スラトキンのアメリカ音楽シリーズの一枚(RCA 60798-2-RC)をはじめとする録音でも知られます。
 
サミュエル・ジョーンズ Samuel Jones(1935–)は、ミシシッピ州インヴァネス生まれ。イーストマン音楽学校で作曲をハワード・ハンソン、バーナード・ロジャーズ、ウェイン・バーロウに学んでいます。交響曲第3番は、テキサスの州立公園「パロ・デュロ・キャニオン」の広大な風景を「アメリカーナ」の気分も漂わせる、ソナタ形式の一楽章の「描画」にとらえた作品です。
 
スティーヴン・アルバート Stephen Albert(1941–1992)は、ニューヨーク生まれの作曲家。イーストマン音楽学校でバーナード・ロジャーズに作曲を学び、ストックホルムでカール=ビリエル・ブルムダールに師事しました。ジェームズ・ジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』から副題を採った交響曲第1番《Riverrun(川流れ河岸)》が、1985年ピュリツァー賞の音楽賞に選ばれています。交響曲第2番は、創立150周年のためニューヨーク・フィルハーモニックから委嘱を受けて作曲されました。「きわめてロマンティックな雰囲気。不透明なテクスチュアはシベリウスを連想させる」(ランス・フリーデル)音楽に始まる第1楽章、「マーラーの第9交響曲の『ロンド=ブルレスケ』を思い起こさせる」スケルツォの第2楽章、最初の楽章の素材を劇的に展開した第3楽章。アルバートが、1992年12月27日、自宅のあるマサチューセッツのケープコッドで自動車事故に遭い亡くなったため、作曲家のセバスチャン・カリアー Sebastian Currier(1959–)がオーケストレーションを完成させ、初演されました。
 
クラシカル、フィルムスコアと、ジャンルを問わず輝かしい演奏で知られるロンドン交響楽団と、アメリカの指揮者ランス・フリーデル Lance Friedel による演奏。 
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『ケヴィン・プッツ 管弦楽作品集』
Naxos 8.559794 contemporary/classical

 
ケヴィン・プッツ(1972–)
 交響曲第2番(2002)
 流れ激しき川(River’s Rush)(2004)
 フルート協奏曲(2013 rev.2014)*
  ピーボディ交響楽団 マリン・オールソップ(指揮)
  アダム・ウォーカー(フルート)*
 
録音 2015年10月22日–23日(交響曲)、10月21日(川)、4月9日、11日(協奏曲) ジョンズ・ホプキンズ大学ピーボディ音楽院 ミリアム・A・フリードバーグ・コンサートホール(ボルティモア、メリランド州)
制作 カレン・チェスター
録音 エドワード・テトロー

 
American Classics シリーズ。2012年にピュリツァー賞を受賞したケヴィン・プッツの作品が3曲、マリン・オールソップ Marin Alsop 指揮のピーボディ交響楽団による演奏で録音されました。プッツ Keven Puts はミズーリ州セントルイス生まれ。イーストマン音楽学校の学士号と修士号、イェール大学の博士号を取得、現在、ピーボディ音楽院作曲科教授とミネソタ管弦楽団の主宰する作曲スクールのディレクターを務めています。
 
交響曲第2番は、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件をきっかけに、世界が、豊かな経済を謳歌した幸せな時代を忘れ、恐怖と復讐の時代に入るという「価値観の劇的変化」を音楽に描いた単一楽章の作品。「至福、強い愛国心をもったラプソディ……激変……希望の織り交ざる期待と不確実性の内省的エピローグ」。コープランド、ジョン・ウィリアムズやジェリー・ゴールドスミスたちの「アメリカーナ」も映る音楽は、バーロウ音楽基金の委嘱で作曲され、2002年4月、シンシナティ交響楽団がパーヴォ・ヤルヴィの指揮で初演しました。
 
2004年9月、レナード・スラトキン指揮で初演された《流れ激しき川》は、セントルイス交響楽団の委嘱作。「ミシシッピ川のことを考えていたと思う」と作曲者が言う情景が、「画家がキャンバスの上で絵の具を混ぜ合わせるのとほとんど同じように、異なる調性から自由に直感的に選んだ長調と短調の和音を組み合わせた」繊細な色彩とテクスチュアで描かれます。
 
フルート協奏曲は、プッツのもっとも新しい作品のひとつ。第1楽章「With great sincerity and affection; flexible, with motion(とても真剣に大いなる優しさをもって、しなやかに動きながら)」は、トム・ソーヤーとハックルベリー・フィンの世界でも垣間見るような気分。第2楽章「アンダンテ」についてプッツは、モーツァルトのピアノ協奏曲ハ長調K.467の緩徐楽章が頭にあったと言います。「三連符でつづく長三和音、ピッツィカートで演奏される簡素な低声部、その上を漂うメロディ。モーツァルトは、たったそれだけのものからマジックを紡いだ」(プッツ)。第3楽章「Very fast, with tremendous energy(きわめて速く、巨大なエネルギーをもって)」。プッツが2007年に作曲した交響曲第4番(Harmonia Mundi HMU907580)の「踊り」を連想させる瞬間があります。この協奏曲は、マリン・オールソップが音楽監督を務めるカリフォルニア州サンタクルーズのカブリロ現代音楽フェスティヴァルのパトロン、ベティ・ハーシュとジョー・ハーシュから委嘱された作品です。この作品の初演者、2009年に21歳でロンドン交響楽団の首席奏者に就任したイギリスのフルーティスト、アダム・ウォーカー Adam Walker(1987–)が、この録音でもソロを担当しています。
 
ピーボディ交響楽団は、ボルティモア市、ジョンズ・ホプキンズ大学附属のピーボディ音楽院のアンサンブル。メンバーは、主に音楽院の卒業生と上級クラスの学生から選抜されたプレーヤーにより構成されています。
 
2015年の4月と10月に行われたセッションは、ピーボディ音楽院のレコーディング・アーツ&サイエンス科の学生が、制作、録音エンジニアリング、録音助手を担当しました。オーケストラのタペストリーが目の前に広がるスタイルの録音。プッツの音楽が充実した美しい響きとともに表現されます。3曲とも初録音です。 
 
価格 1,210円(税込価格)(本体価格 1,100円)

『マシュー・シェパードを考える』
Harmonia Mundi HMU807638 2SACD’s hybrid (Multichannel/stereo) contemporary/classical 

 
クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(1962–)
 マシュー・シェパードを考える(Considering Matthew Shepard)(2016)
 (独唱、合唱、ピアノと器楽アンサンブルのための)
  コンスピラーレ クレイグ・ヘッラ・ジョンソン(指揮、ピアノ)
 
録音 2016年2月29日–3月3日 ゴーシェン大学ソーダー・コンサートホール(ゴーシェン、インディアナ州)
制作 ロビーナ・G・ヤング
録音 ブラッド・マイケル

 
1998年10月6日夜、ワイオミング州ララミーに近い草原でひとりの青年がフェンスに縛りつけられ、激しい暴行を加えられた。6日後の10月12日、ワイオミング大学の学生、マシュー・シェパードは救急搬送先の病院で死亡した。逮捕、起訴されたアーロン・マッキニーとラッセル・ヘンダソンは、同性愛者ということを理由にシェパードを殺害した罪で終身刑の判決を受けた。2009年10月、ヘイトクライム(憎悪犯罪)防止のための「マシュー・シェパード法」が合衆国上院を通過。10月28日、オバマ大統領が署名し、法案が成立する……。クレイグ・ヘッラ・ジョンソン Craig Hella Johnsonの《マシュー・シェパードを考える》は、このひとりの青年の死を考えた、ひとつの答として作られました。
 
《マシュー・シェパードを考える》は、J・S・バッハの「マタイ(マシュー)の福音書」による《受難曲》に倣った、独唱、合唱、器楽アンサンブルで演奏されるオラトリオ形式で書かれ、三部から構成されています。〈牛、馬、空、牧草(Cattle, Horses, Sky and Grass)〉〈普通の少年(Ordinary Boy)〉〈それぞれが語ろう(We Tell Each Other Stories)〉の「プロローグ」。最初の〈朗読(Recitation)〉と〈柵(事件前)(The Fence(before))〉から、〈柵(その後)(The Fence(after))/風(The Wind)〉と〈巡礼(Pilgrimage)〉まで、事件の経緯を描く「受難曲(Passion)」。〈僕とここで会ってくれ(Meet Me Here)〉〈ありがとう(Thank You)〉〈わたしたちみな(All of Us)〉、そして冒頭のカウボーイソング〈牛、馬、空、牧草〉が再び現れる「エピローグ」。テクストは、ブルックリン生まれの作家レズリーア・ニューマン Lesléa Newman(1955–)とイギリスからアメリカに渡った詩人マイケル・デニス・ブラウン Michael Dennis Browne(1940–)、そしてジョンソン自身が書いた詩を中心に、ヒルデガルト、ウィリアム・ブレイク、インドの詩人タゴール、イランのハーフェズたちの詩がはさまれます。10の〈朗読(Recitation)〉にはニュースやメディア報道から採った断片が使われました。
 
異なる価値観と多様性の調和を実現する社会への願いという作品のテーマは、ジョンソンの採った音楽スタイルにも反映されています。カントリー&ウェスタン、ヨーデル、単旋聖歌、ゴスペル、ブルース、ジャズ、ソンドハイム・スタイルのミュージカル、アメリカやイギリスやスカンディナヴィアのクラシカル音楽、ロックミュージックなど、多様な音楽ジャンルが、全曲の統一感を計りつつ、テクストと内容に合わせて選ばれています。器楽アンサンブルの編成は、クラリネット、パーカッション、ギター、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス。独唱と朗読はコンスピラーレのメンバーが分担、作品のアンダトーンともいえるバッハの《前奏曲 ハ長調》をはじめ、ピアノの部分は、初演と同じく、ジョンソンが担当しています。
 
《マシュー・シェパードを考える》は、2016年2月20日、テキサス州オースティンで初演。アルバムの録音セッションは、4月2日のハーヴァード大学での東海岸初演に先立ち、2月29日から3月3日にかけてインディアナ州のゴーシェン大学で行われました。ロビーナ・G・ヤング Robina G. Young の制作、ブラッド・マイケル Brad Michel のエンジニアリング。マシュー・シェパード基金のジェイソン・マーズデンのメッセージ、作曲者のノート、作曲家ロバート・カイアが執筆したライナーノート「苦痛と記憶と希望」、レズリーア・ニューマンの『October Morning: A Song for Matthew Shepard(10月の朝:マシュー・シェパードの歌)』の「序文」が、英語歌詞と一緒にブックレットに掲載されています。
 
オースティンを本拠とするコンスピラーレ Conspirare は、1991年、夏のフェスティヴァルのために指揮者のクレイグ・ヘッラ・ジョンソン(1962–)が創設した合唱アンサンブル。1999年から定期的なコンサート活動を始め、芸術性の高い、創造力に富むプロフェッショナルの合唱団として国際的にも知られるようになりました。イギリスのタリク・オレガンの作品を歌った『夜の入り口(Threshold of Night)』(2008)(HMU807490)から Harmonia Mundi (USA)への録音が始まり、『ロシアの精霊(Sacred Spirits of Russia)』(HMU807526)で2015年グラミー賞の最優秀合唱アルバムを受賞しました。『マシュー・シェパードを考える』は、スピリチュアルを歌った『歌え自由を!(Sing Freedom!)』(2011)(HMU807525)、サミュエル・バーバー作品集(2012)(HMU807522)、ケヴィン・プッツ作品集(2013)(HMU907580)、ロバート・カイア作品集(2014)(HMU807525)につづくアメリカ音楽アルバムです。
 
価格 5,170円(税込価格)(本体価格 4,700円)

『Sound the Bells!(鐘よ高鳴れ!)』
Harmonia Mundi HMU807556 SACD hybrid (Multichannel/stereo) contemporary/classical 

 
『Sound the Bells!(鐘よ高鳴れ!)』
ジョン・ウィリアムズ(1932–)
 Sound the Bells!(雅の鐘)(1993)
 Fanfare for a Festive Occasion(祝典のためのファンファーレ)(1980)
 Aloft…To the Royal Masthead!(マストを上げろ!)(1992)
マイケル・ティルソン・トマス(1944–)
 Street Song(街の歌)(1988 arr. 1996)
モーテン・ローリゼン(1943–)
 金管五重奏のためのファンファーレ(Fanfare fot Brass Sextet)(2002)
 おお、大いなる神秘(O Magnum Mysterium)(1994 arr. 2001)
ブルース・ブロートン(1945–)
 ファンファーレ、マーチ、賛歌とフィナーレ
 (Fanfares, Marches, Hymns & Finale)(2002)
ケヴィン・プッツ(1972–)
 金管のためのエレジー(Elegy for Brass)(2009)
スコット・ヒルツィク(1962–)
 スパイラル(Spirals)(2005)
  ベイ・ブラス アラスデア・ニール(指揮)
  マイケル・ティルソン・トマス(指揮)
  ロバート・ウォード(指揮) ジェフリー・ブーディン(指揮)
  ブルース・ブロートン(指揮)
  ポール・ウェルカマー(指揮) チャールズ・フロイド(指揮)

 

サンフランシスコ交響楽団、バレエとオペラで演奏する金管楽器プレーヤーのアンサンブル「ベイ・ブラス The Bay Brass」の2011年リリースのアルバム。アメリカのブラス・ミュージックの初録音作品を9曲演奏しています。『スター・ウォーズ』をはじめとする映画のための音楽で知られるジョン・ウィリアムズ John Williams(1932–)は、自由の女神像の建立100年を祝って委嘱された《Liberty Fanare(自由のファンファーレ)》、1984年夏のオリンピックや NBC News のテーマ曲、このディスクで演奏される《祝典のためのファンファーレ》や《マストを上げろ!》など、さまざまな音楽も多く手がけています。《Sound the Bells!(雅の鐘)》は、1993年、雅子皇太子妃の結婚祝いとして「金管と打楽器のための」音楽として作曲され、2002年、ソルトレークの冬季オリンピックのために管弦楽版に編曲されました。ポール・ラヴェンダーが管弦楽版をウィンドオーケストラに編曲した作品は「鐘よ高鳴れ!」の邦題で演奏されています。オリジナルの「金管と打楽器版」の初録音です。
 
ティルソン・トマス Michael Tilson Thomas(1944–)の《Street Song(街の歌)》は、1988年にエンパイア・ブラスのために作曲され、後に、金管五重奏版と大編成の金管アンサンブルの版が作られました。中世の世界と現代、東洋と西洋、20世紀アメリカのハーモニーの「優しい不協和音」の音楽、ヨーデル風のホルンソロに始まる部分、「踊り」の音楽の3つの部分が続けて演奏されます。モーテン・ローリゼン Morten Lauridsen(1943–)の《おお、大いなる神秘》は、混声合唱の曲(2L 26 他)の編曲。ブルース・ブロートン Bruce Broughton(1945–)は、映画畑を中心に活躍、アカデミー賞にノミネートされた『Silvarado(シルバラード)』の音楽、『Young Sherlock Holmes(ヤング・シャーロック ピラミッドの謎)』や『Homeward Bound: the Incredible Journey(奇跡の旅)』のスコアで知られています。ケヴィン・プッツ Kevin Putts(1972–)は、《交響曲第2番》《フルート協奏曲》(Naxos 8.559794)が人気の作曲家。スコット・ヒルツィク Scott Hiltzik(1962–)は、ジャズ、ミュージカル、クラシカル音楽の作曲家、ピアニスト、音楽教師として活動しています。2012年グラミー賞の “Best Small Ensemble Performance” 部門にノミネートされたアルバムです。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『As We Are』
Prophone PCD 094 jazz 

 
『As We Are』
 Remember(Nils Lindberg/Christina Rosetti)
 B.B. Blues(Nils Lindberg)
 As you are(素顔の君を)(Nils Lindberg/Red Mitchell)
 Springtime(Nils Lindberg)
 I Remember Krelia(カレリアの丘)(Karjalan kunnailla)
 (trad./arr. Nils Lindberg)
 Santa Barbara(Nils Lindberg/Jan Öman)
 Skylark(Hoagy Carmichael/Johnny Mercer)
 Tingsmarschen(レークサンドの行進歌)(trad./arr. Nils Lindberg)
 Tomorrow(Jan Öman/arr. Nils Lindberg)
 Dry Martini(Jan Öman/arr. Nils Lindberg)
 Blues for Bill(Nils Lindberg)
 Shall I Compare Thee(きみを夏の一日にくらべたらどうだろう)
 (Nils Lindberg/William Shakespeare)
 Epilogue(エピローグ)(Nils Lindberg)
  マルガレータ・ベンクトソン(ヴォーカル)
  ヤン・アッラン(トランペット)
  アンデシュ・パウルソン(ソプラノサックス)
  Saxes Galore
   ハンス・オーケソン(アルトサックス)
   ホーカン・ブルーストレム(アルトサックス)
   アンデシュ・パウルソン(ソプラノサックス、テナーサックス)
   ヨアキム・ミルデル(テナーサックス)
   アルベルト・ピントン(バリトンサックス)
  ヤン・アーデフェルト(ベース)
  ベンクト・スタルク(ドラムズ)
  ニルス・リンドベリ(ピアノ、指揮)
 
制作 ニルス・リンドベリ  録音 モーリス・モガール

 
ヴォーカリストのマルガレータ・ベンクトソン(マルガリータ・ヤルケーウス) Margareta Bengtson は、ストックホルム王立音楽大学で学び、ここで出会った歌手たちが1984年に結成した「リアル・グループ Real Group」に参加。20年以上に渡りメンバーを務めた後、ソロ活動のためにグループを離れました。リアル・グループのメンバーだったころ、作曲家としても高名なジャズ・ピアニストのニルス・リンドベリ Nils Lindberg が、ビッグバンド、合唱と独唱者のために作曲した《レクイエム》(Phono Suecia PSCD 78)に参加、以来、共演を重ねてきました。レッド・ミッチェル作詞、ニルス・リンドベリ作曲の《As We Are》をタイトルにしたこのアルバムは、マルガレータと一緒にアルバムを作りたいというニルスの長年の夢を実現させた作品です。友人のヤン・アッラン Jan Allan、ヤン・アーデフェルト Jan Adefelt、ベンクト・スタルク Bengt Stark が参加。ニルスが1960年に作った最初のアルバムからプレーしてきた「Saxes Galore」は、ハンス・オーケソン Hans Åkesson とホーカン・ブルーストレム Håkan Broström のアルトサックス、アンデシュ・パウルソン Anders Paulsson のソプラノサックスとテナーサックス、ヨアキム・ミルデル Joakim Milder のテナーサックス、アルベルト・ピントン Alberto Pinton のバリトンサックスという顔ぶれで参加しました。マルガレータ・ベンクトソンは、ニルスの「名刺がわり」の曲のひとつ、シェイクピアのソネットに作曲した《Shall I Compare Thee(きみを夏の一日にくらべたらどうだろう)》をはじめとするヴォーカル・ナンバーを素敵な歌で歌っています。セッションはなごやかな気分で進められたといい、アルバムの最後、《Epilogue》がニルスの即興で演奏されます。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『Kärlek i vått & torrt(愛はウェットに、愛はドライに)』
Prophone PCD 209 jazz 

 
『Kärlek i vått & torrt(愛はウェットに、愛はドライに)』
 Monicas vals(Waltz for Debby)(モニカのワルツ)
 (Gene Lees/Bill Evans/Beppe Wolgers)
 Nu är det gott att leva(楽しきかな人生)(Olle Adolphson)
 Om du nånsin kommer fram till Samarkand
 (サマルカンドへ来ることがあったなら)(Thorstein Bergman)
 Säg det igen(もう一度言って)(Lisa Nilsson/Henrik Janson)
 Skulle jag bli kär(When I fall in love)(あなたに恋したら)
 (Edward Heyman/Victor Young/Ninne Olsson)
 Att angöra en brygga(舟を桟橋へ)
 (Hans Alfredson/Tage Danielsson/Lars Färrnlöf)
 Så skimrande var aldrig havet(あれほど海がキラキラ光ったことはない)
 (Evert Taube)
 Nu kan jag gå ut och möta världen(さあ外に出て世間と向き合おう)
 (Mikael Wiehe)
 Störst av dem är kärlek(なによりも大きいものは愛)
 (Py Bäckman/Mats Wester)
 I den stora sorgens famn(大きな悲しみに抱かれ)
 (Kenneth Gärdestad/Ted Gärdestad)
 Tillägnan(献呈)(Lars Forssell/Monica Dominique)
  エレオノル・オーエリュード(ヴォーカル)
  ヨエル・リュサリデス(ピアノ)
 
録音 2019年3月 ニレント・スタジオ(コッレレード、スウェーデン)
制作 エレオノル・オーエリュード
録音 ミケール・ダールヴィド、ラーシュ・ニルソン

 
ジャズ・アカペラグループ「Vocation(ヴォケーション)」で歌い、現在、フォークロック・バンド「Rå(ロー)」のヴォーカルを担当するエレオノル・オーエリュード Eleonor Ågeryd(1975–)と、2018年にデビュー・アルバム『Dreamer(夢をみる人)』(PCD178)をリリースしたストックホルム生まれのピアニスト、ヨエル・リュサリデス Joel Lyssarides(1992–)のデュオによる「さまざまな愛の歌」。ビル・エヴァンズの《Waltz for Debby》をモニカ・セッテルルンドがスウェーデン語の歌詞で歌った《Monicas vals(モニカのワルツ)》とドリス・デイの歌でヒットしたビクター・ヤングの曲にスウェーデン語歌詞がつけられた《Skulle jag bli kär(あなたに恋したら)》。モニカ・セッテルルンドが主演した同名のコメディ映画の主題歌《Att angöra en brygga》。夏の日、太陽が沈む夕まぐれの美しさと恋する人との初めての口づけを歌った、人気シンガソングライター、エーヴェルト・トーブの《Så skimrande var aldrig havet》は、「リアル・グループ」の歌でも知られる「クラシック」ナンバーです。ビートルズ・ファンだというシンガーソングライター、ミケール・ヴィーエ Mikael Wiehe が、ジョン・レノンのラブソングの心で作ったという《Nu kan jag gå ut och möta världen》。《Störst av dem är kärlek》を作詞、作曲したピュー・ベクマン Py Bäckman とマッツ・ヴェステル Mats Wester は、エレオノルが参加する Rå のメンバーです。プログラムの最後は、ジャズ・ピアニストのモニカ・ドミニクがラーシュ・フォシェルの歌詞に作曲、モニカ・セッテルルンドやリアル・グループも歌い、結婚パーティになくてはならないといわれるほどスウェーデンの人たちに親しまれている《Tillägnan(献呈)》。知らない街の小さなクラブに入ってみたら、優しい歌が聞こえてきた……。そうした雰囲気のあるアルバムです。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『ひとつのことをずっと考えている(Jag har funderat på en sak)』
Ladybird 79556846 jazz 

 
『ひとつのことをずっと考えている(Jag har funderat på en sak)』
 I de många valens land(選ぶ国がたくさんあって)(Amanda Ginsburg)
 Vem är du?(あなたは誰?)(Amanda Ginsburg)
 En romantisk komedi(ロマンティック・コメディ)(Amanda Ginsburg)
 Flykten från vardagen(日常からの逃避)(Amanda Ginsburg/Andy Fite)*
 Står vid mitt ord(私は前言をひるがえしたりしない)(Amanda Ginsburg)
 En blå dag(ブルーな一日)(Amanda Ginsburg)
 Saknar dig ändå(それでもあなたがいないと寂しい)(Amanda Ginsburg) 
 En kväll i september(九月の夕べ)(Amanda Ginsburg/Filip Ekestubbe)
 Vargtimma(狼の時)(Amanda Ginsburg)
 Havsmelodi(海のメロディ)(Amanda Ginsburg)
 Yaqui(Trad./Bengt Erik Ginsburg)
  アマンダ・ギンスブーリ(ヴォーカル)
  フィリップ・エーケストゥッベ(ピアノ、アコーディオン)
  ルードヴィーグ・エーリクソン(ベース)
  ルードヴィーグ・グスタフソン(ドラム)
  ヨエル・カールソン(バスクラリネット、テナーサックス)
  ニルス・ランドグレーン(トロンボーン)*
 
録音 2016年6月1日–2日 Small House、2017年9月7日 Park Studios(ストックホルム、スウェーデン)
制作 アマンダ・ギンスブーリ
録音 エーリク・リンデボリ、ニクラス・リンドストレム

 
スウェーデンのシンガーソングライター、アマンダ・ギンスブーリ(ギンスブルグ) Amanda Ginsburg のデビューアルバム。アマンダは、2017年春、最初のシングル《Havsmelodi》を発表、スウェーデン放送 P2 の Jazzkatten の最優秀新人にノミネートされ、そのあと、次のシングル《Flykten från vardagen》をリリースしました。個人的な思いを綴った歌詞を、ジャズであったりバラードであったり、彼女自身の音色で彩った音楽に乗せるスタイル。ヤン・ユーハンソンたちが1960年代に展開した懐かしいスウェーデン伝統のジャズの響きを残しながらポップな感触も備えた歌には「北欧メランコリー」の気分が感じられます。このアルバムでは、シングル・リリースされた2曲、トロンボーンのニルス・ランドグレーン Nils Landgren がゲスト参加した《Flykten från vardagen(日常からの逃避)》と、モニカ・セッテルルンド主演のコメディ映画『Att angöra en brygga』(『Docking the Boat』)の主題歌に「目くばせ」してみせる《Havsmelodi(海のメロディ)》など、11曲が歌われます。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『We’ve Just Begun』
Stunt Records STUCD 19132 jazz 

 
『We’ve Just Begun』
 We’ve Just Begun(Sinne Eeg/Mark Winkler/S. Nyman)
 Like a Song(Sinne Eeg)
 Those Ordinary Things(Sinne Eeg/Helle Hansen)
 Talking to Myself(Snakker med mig selv)(Otto Francker/L. Freeman)
 Hvorfor er lykken så lunefuld(Karen Jönsson/Carl Viggo Meincke)
 My Favorite Things(Richard Rodgers/Oscar Hammerstein II)
 Samba em Comum(Sinne Eeg/C. Adolfo/Helle Hansen)
 Detour Ahead(Herb Ellis/Johnny Frigo/Lou Carter)
 Comes Love(Sam H. Stept/Lew Brown/Charles Tobias)
 To a New Day(M. Schack/Sinne Eeg)
  シネ・エーイ(ヴォーカル)
  デンマーク放送ビッグバンド ニコライ・ブーイロン(指揮)
 
[編曲 イェスパー・リース、ペーター・イェンセン、ローワー・ノイマン]
 
録音 2019年1月28日–31日 DR(デンマーク放送)コンサートホール、スタジオ3(コペンハーゲン)
制作 アンドレ・フィッシャー、シネ・エーイ
共同制作 デンマーク放送ビッグバンド
録音 ラース・C・ブルーン、アンドレ・フィッシャー

 
デンマークのヴォーカリスト、シネ・エーイ(シーネ・エイ) Sinne Eeg とデンマーク放送ビッグバンド Danish Radio Big Band の長年にわたるコラボレーションは、ファンの間でよく知られています。彼女のもっとも大編成のアルバムのひとつに挙げられる『We’ve Just Begun』(始めたばかり)は、2019年11月と2020年5月に予定された彼らのツアーに先立って録音が行われました。プログラムは、このアルバムのためにシネ・エーイたちが作ったオリジナル曲が5曲、スタンダード・ナンバーの《My Favorite Things(私のお気に入り)》《Detour Ahead》と《Comes Love》、デンマークのポピュラーソングの《Hvorfor er lykken så lunefuld》(なぜ幸せは気まぐれなの)と英語歌詞で歌われる《Talking to Myself(Snakker med mig selv)》(わたしのひとり言)。ビッグバンドのメンバーには、トランペットのマス・ラ・クーア、トロンボーンのペーテル・ダールグレーン、サックスのペーター・フールサング、ハンス・ウルリク、ヤン・ハーベク、ピアノのヘンリク・ゴネ、ギターのペア・ゲーゼ、ベースのカスパー・ヴァズホルト、ドラムのセーアン・フロストといった、ソロやリーダー・アルバムで知られるプレーヤーたちが参加しています。レイ・チャールズ、ナット・キング・コール、フランク・シナトラ、ポール・マッカートニーのアルバムを手がけたアメリカのエンジニア、89歳のアル・シュミット Al Schmidt がミクシングを担当しています。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『Aurum(黄金)』
heilo HCD 7252 traditional 

 
『Aurum(黄金)』
 Menuett(メヌエット) Drømmeland(夢の国)
 Vals til Hans(ハンスのワルツ) Aurum(黄金)
 Vals i Desember(十二月のワルツ) Bachslått(バッハの歌)
 Solbønn(太陽の祈り) Kjerkeslått(教会の歌)
 Rosenkransvals(ロザリオのワルツ) Dada(ダダ)
 Brudemarsj(婚礼行列の曲) Dans(ダンス)
 Emanuelvals (エマヌエルワルツ)
  イェルムン・ラーシェン・トリオ
   イェルムン・ラーシェン(フィドル)
   アンドレーアス・ユートネム(ピアノ、リードオルガン)
   ソンドレ・マイスフィヨルド(ベース)
  ヘルゲ・ノルバッケン(パーカッション)
 
録音 2010年4月15日–16日、19日–21日 レインボー・スタジオ(オスロ)
制作 ヨールン・フルーゲ・サムエルセン
録音 ヤン・エーリク・コングスハウグ

 
「ノルウェー中部、ノルトロンデラグに伝わる音楽を基礎に自身の新しい音楽宇宙を創造する」というフィドル奏者で作曲家のイェルムン・ラーシェン Gjermund Larsen(1981–)が、アンドレーアス・ユートネム Andreas Utnem、ソンドレ・マイスフィヨルド Sondre Meisfjord と組んだトリオ。2008年スペルマン賞(ノルウェー・グラミー賞)を受けたアルバム『到着(Ankomst)』(HCD 7235)から2年、新しいアルバムがリリースされました。グーブランスダールのフィドル奏者、ハンス・W・ブリーミ(1917–1998)の音楽からインスピレーションを得たという哀愁のワルツ。J・S・バッハ、ビーバーの《ロザリオのソナタ》からインスピレーションを授かったスロット(ノルウェーの歌)とワルツ。ノルウェー・ソロイスツ合唱団のために作曲した《太陽の祈り》。アルネ・ムーデンの《教会の歌(Kyrklåt)》を念頭におき、スウェーデンのダーラナ地方の晴れた夏の日を想って書いたという曲。13曲すべてラーシェンが作曲しました。オスロのレインボー・スタジオでセッションが行われ、ヤン・エーリク・コングスハウグが録音を担当した、すばらしく臨場感のある録音です。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『ダフニスとクロエ』
Harmonia Mundi HMM 905280 classical 

 
モーリス・ラヴェル(1875–1937)
 バレエ《ダフニスとクロエ(Daphnis et Chloé)》(1909–12)
  レ・シエクル アンサンブル・エデス
  フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
 
録音 2016年 フィルハーモニー・ド・パリ、シテ・ド・ラ・ミュジーク・ド・ソワソン、コンビエーニュ帝国劇場、セナール劇場、アミアン・カルチャーセンター、ライスハレ(ハンブルク)、スネイプ・モルティングズ・コンサートホール(オールドバラ)(ライヴ録音)
アーティスティック・ディレクション イジー・ヘーガー
録音 Alix Ewald(アリックス・エヴァルド)、Bergame Periaux(ベルガーム・ペリオー)

 
バーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団の首席指揮者を務め、ケルン市の音楽総監督(GMD)に就任したフランスの指揮者、フランソワ=グザヴィエ・ロト François-Xavier Roth(1971–)と、彼の主宰するピリオド楽器アンサンブル「レ・シエクル Les Siècles」のシリーズ。リゲティの作品集(Actes Sud ASM 26)までのディスクの制作してきたアルルの出版社「Actes Sud」に代わり、配給を担当してきた Harmonia Mundi レーベルが制作、リリースすることになりました。その最初のアルバムとして、彼らが2016年に各地で行ったコンサートをライヴ収録、編集した《ダフニスとクロエ》の「全曲」がリリースされます。3つの部分で構成された1幕のバレエ《ダフニスとクロエ(Daphnis et Chloé)》は、1909年から1912年にかけて作曲され、1912年6月8日、パリのシャトレ座でピエール・モントゥの指揮で初演されました。シリーズの一連の作品と同様、ラヴェルが作曲した時代の楽器やコピー楽器を使い、出版譜の見直しやさまざまな考察を重ねた上で行われました。思いがけない発見もある、新鮮な演奏です。 
 
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)

『マ・メール・ロワ』
Harmonia Mundi HMM 905281 classical 

 
モーリス・ラヴェル(1875–1937)
 バレエ《マ・メール・ロワ(Ma mère l’Oye)》 (1911)
 夢幻劇の序曲《シェエラザード(Shéhérazade)》 (1898)
 組曲《クープランの墓(Le tombeau de Couperin)》 (1919)
  レ・シエクル フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮) 
 
録音 2016年10月31日 フィルハーモニー・ド・パリ、11月2日 サウスバンク・センター(ロンドン)、11月4日 シテ・ド・ラ・ミュジーク・ド・ソワソン(パリ)(マ・メール・ロワ)、2017年5月20日、9月9日、9月17日 フィルハーモニー・ド・パリ(シェエラザード)、8月13日 ブローニュ=ビヤンクール、ラ・セーヌ(パリ)(クープラン)(ライヴ録音)
アーティスティック・ディレクション イジー・ヘーガー
録音 Alix Ewald(アリックス・エヴァルド)

 
フランソワ=グザヴィエ・ロト François-Xavier Roth と、彼の主宰するピリオド楽器アンサンブル「レ・シエクル Les Siècles」のシリーズ。Harmonia Mundi レーベルの第2作も、最初の《ダフニスとクロエ》(HMM 905280)と同じラヴェル作品の特集です。《マ・メール・ロワ》は、『マザー・グース』を基にした4手のピアノのための5曲をオーケストレーション、〈前奏曲(Prélude)〉〈紡ぎ車の踊りと情景(Danse du rouet et scène)〉と5つの〈間奏曲〉を追加してバレエ音楽とした作品。《シェエラザード》は、『アラビアン・ナイト』を題材とする夢幻劇(féerie)の音楽として予定され、序曲だけが完成、1898年5月に作曲者の指揮で初演されました。《クープランの墓》は、1914年から1917年にかけて書かれたピアノ独奏曲から〈フーガ〉と〈トッカータ〉を外した4曲の管弦楽組曲。シリーズのこれまでの録音と同様、初演当時の楽器とコピー楽器による演奏です。 
 
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)

『イタリアのハロルド』
Harmonia Mundi HMM 902634 classical  

 
エクトル・ベルリオーズ(1803–1969)
 イタリアのハロルド(Harold en Italie) Op.16 *
 歌曲集《夏の夜(Les nuits d'été)》Op.7 **
  タベア・ツィンマーマン(ヴィオラ)*
  ステファヌ・ドグー(バリトン)**
  レ・シエクル フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
 
録音 2018年3月2日–3日 フィルハルモニー・ド・パリ(Op.16)、8月15日–16日 イル=ド=フランス国立オーケストラホール(アルフォールヴィル、フランス)
アーティスティック・ディレクション イジー・ヘーガー
録音 Alix Ewald(アリックス・エヴァルド)

 
フランソワ=グザヴィエ・ロト François-Xavier Roth(1971–)と「レ・シエクル Les Siècles」の新しいアルバム。2019年が没後150年のベルリオーズの作品が2曲、収録されています。《イタリアのハロルド》は、パガニーニの依頼で作曲が始められ、南イタリアのアブルッツォを旅した作曲者ベルリオーズの思い出をバイロンの『チャイルド・ハロルドの遍歴』のメランコリックな夢想家の旅に重ねて描いた、ヴィオラ独奏をともなう4楽章の交響曲です。コリン・デイヴィスと共演した録音(LSO Live)のあるタベア・ツィンマーマン Tabea Zimmermann が、ヴィオラのソロ。ベルリオーズの時代の楽器を弾き、作曲者の思い描いた響きをレ・シエクルとともにたどる演奏を進めていきます。《夏の夜》は、若い恋人たちの無邪気さから喪失と新たな出発まで、恋の展開をテーマとする、テオフィル・ゴーティエの6つの詩に作曲した作品。異なる声域の曲を集め、メゾソプラノで歌われることの多いこの作品が、ロトの考えによりバリトンのステファヌ・ドグー Stéfane Degout ひとりで歌われます。タベア・ツィンマーマンのヴィオラと、「作曲者の時代」の楽器やコピー楽器の創りだす「響き」は、どこか懐かしく、《イタリアのハロルド》という作品の美しさを初めて知った気がします。
 
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)

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