ウェブサイトで過去に紹介した北欧と北欧以外のディスクからピックアップして掲載するページです。

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『ヨーロッパ巡り(European Tour)』
2L 2L 128SABD Blu-ray Audio Disc + SACD hybrid early music/contemporary

 
ハンス・ペッテル・スタングネス(編曲)
 組曲《ヨーロッパ巡り(European Tour)》
  Mundus et Musica et Totus Concentus
  (バルトロメオ・ラモス・デ・パレーハ(1440–1522))
  Dit le Bourguygnon(17世紀作者不詳)
  「ラ・スパーニャ」による舞曲(Danza Alta sobre “la Spagna”)
  (フランシスコ・デ・ラ・トレ(1483–1504))
  Hopper Dancz “Routi Bouilli”(ヨハン・ヴェック(c.1495–1536))
フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(1584–1654)
(スチャン・オーレスキョル 編曲)
 モラーレスのバッタリア(Battalla de Morales)
クリストバル・デ・モラーレス(c.1500–1553)
(スチャン・オーレスキョル 編曲)
 慈悲深き主イエスよ(Pie Jesu Domine)
ミヒャエル・プレトーリウス(1571–1621)
(ハンス・ペッテル・スタングネス 編曲)
 組曲《テルプシコーレ(Terpsichore)》
  導入とガヴォット(Intro & Gavotte)
  ブランル・ゲイ・セメル(Bransle gay semel)
  ガイヤルド(Galliard) バレエ(Ballet)
  ブランル・ゲイ(Bransle gay)
  王のバレエ(Ballet du Roy) ヴォルテ(Volte)
カルロ・ジェズアルド(c.1560–1613)
(ハンス・ペッテル・スタングネス 編曲)
 私の心は死ぬほど悲しい(Triste est anima mea)
モーウンス・ペーザセン(c.1585–1623)/ジョン・ダウランド(1563–1626)
(ハンス・ペッテル・スタングネス 編曲)
 クリスチャン四世の宮廷の音楽(Music from the court of Christian IV)
  春が来た(Ecco La Primavera) 流れよ我が涙(Flow My Tears)
  デンマーク王のガイヤルド(The King of Denmark’s Gaillard)
クリストバル・デ・モラーレス(c.1500–1553)
(スチャン・オーレスキョル 編曲)
 死の悲しみが私を取り囲み(Circumdede me runt)
ティールマン・スザート(c.1500–c.1564)
(スチャン・オーレスキョル 編曲)
 戦いのパヴァーヌ(Pavane la Battaglia)
マテオ・フレチャ(c.1481–1553)
(スチャン・オーレスキョル 編曲)
 早口のおしゃべり(Jerigonza)
アントニー・ホルボーン(c.1547–1602)
(スチャン・オーレスキョル 編曲)
 《ホルボーン組曲(Holborne Suite)》
  夜警(Nightwatch) 子守歌(Lullabie) アルメイン(Almaine)
  葬送(The Funerals) 妖精のラウンド(The Fairie Round)
カルロ・ジェズアルド(c.1560–1613)
(ハンス・ペッテル・スタングネス 編曲)
 わが愛しの人よ(Dolcissima mia vita)
アンドレ=ダニカン・フィリドール(c.1647–1730)
(スチャン・オーレスキョル 編曲)
 ルイ十三世の宮廷の音楽(Music from the court of Louis XIII)
  王太子の幼年時代の音楽(Musique de l’enfance du Dauphin)
  リベルタス(Liebertas)
  王の戴冠式のための音楽(Musique pour le Sacre de Roy)
クロード・ル・ジュヌ(1528/30–1600)
(ハンス・ペッテル・スタングネス 編曲)
 春がめぐり来て(Revecy Venir du Printans)
アドリアーノ・バンキエリ(1568–1634)
(ハンス・ペッテル・スタングネス 編曲)
 ラ・バッタリア(戦い)(La Battaglia)
ティールマン・スザート(c.1500–c.1564)
(スチャン・オーレスキョル 編曲)
 スザート組曲(Susato Suite)
  ノルディック・ブラスアンサンブル
 
録音 2014年8月 ヤール教会(ベールム、ノルウェー)
制作・バランスエンジニア・編集 ヨルン・シメンスタ
録音エンジニア ビアトリス・ヨハンネセン
ミクシング・マスタリング モッテン・リンドベルグ
 
[DXD(24bit/352.8kHz)録音]
[Disc 1: SACD hybrid (5.1 multichannel DSD/2.0 stereo DSD) /MQA CD]
[Disc 2: Blu-ray: 5.1 DTS HD-MA 24bit/192kHz, 2.0 LPCM 24bit/192kHz, mShuttle:  MP3 + MQA Region: ABC worldwide]

 
ルネサンスの始まりは一般に14世紀中期とされています。中世後期のヨーロッパは、戦争、疫病の発生、政治の激変、時には他文化との血なまぐさい衝突を経験し、ローマ帝国時代から引き継がれてきた社会構造と思考様式は決定的に引き裂かれてしまいました。そして、黒死病の灰の中から根本的な変化を遂げた社会が出現したころ、芸術、建築、哲学に変革をもたらす「ルネサンス」の運動がイタリアに生まれました。ノルディック・ブラスアンサンブルの『ヨーロッパ巡り』は、歴史をたどると14世紀オスマン帝国の歩兵軍団イェニチェリの音楽隊メフテルに行き着くという「管楽器」のアンサンブルによって、ルネサンス時代の音楽を俯瞰するアルバムとして企画されました。
 
最初に演奏されるのは、スペインに生まれ、イタリアで活動したバルトロメオ・ラモス・デ・パレーハとフランシスコ・デ・ラ・トレの曲、ドイツのヨハン・ベックの曲、作者不詳の17世紀の曲で構成する組曲《ヨーロッパ巡り》。プレトーリウスの舞曲集《テルプシコーレ》の音楽、デンマーク王室に仕えたジョン・ダウランドとデンマークのモーウンス・ペーザセン Mogens Pedersøn の曲による《クリスチャン四世の宮廷の音楽》、アンドレ=ダニカン・フィリドールが作曲したルイ十三世の宮廷のための音楽による組曲とつづき、最後がパンキエリの《ラ・バッタリア(戦い)》とスザートの組曲。ルネサンス発祥のフィレンツェ、フランス、イングランド、ドイツ、スペインの音楽を中心とするプログラムです。
 
ノルディック・ブラスアンサンブル Nordic Brass Ensemble は1993年に創設されました。オスロ、ベルゲン、ストックホルムのフィルハーモニック、ヨーテボリ交響楽団など北欧のオーケストラに所属し、「一緒に室内楽をやりたい」というプレーヤーたちの集まりです。メンバーは、トランペット4人、ホルン1人、トロンボーン4人、テューバ/チンバッソ1人、打楽器/ティンパニ1人。ルネサンスから「われらの時代」まで、広いレパートリーをもち、年に2回程度集まっては、コンサートとツアーを楽しんでいます。『ヨーロッパ巡り』の音楽は、このアンサンブルのトランペット奏者ふたり、ハンス・ペッテル・スタングネス Hans Petter Stangnes とスチャン・オーレスキョル Stian Aareskjold が手がけた編曲で演奏されます。
 
録音セッションの会場は、オスロに近いバールムのヤール教会。2Lレーベルを創設した共同経営者のひとり、ヨルン・シメンスタ Jørn Simenstad が制作と編集を担当しました。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『金管の織物(Woven Brass)』
2L 2L 143SABD Blu-ray Audio Disc + SACD hybrid contemporary/classical

 
ビョルン・モッテン・クリストフェシェン(1976–)
 The Wind Blows Where it Desires(風は思いのままに吹く)
 (トランペット三重奏のための)
 A Brass Chat(金管の雑談)(金管三重奏のための) 
 Passing Scherzo(通りすがりのスケルツォ)(金管五重奏のための)
 Air(アリア)(金管三重奏のための)
 Sliding March(滑走する行進曲)(金管五重奏のための)
 Circo Dodecafonico(十二音技法の輪)(金管三重奏のための)
 Balloon Music(風船音楽)(金管五重奏のための)
 Sentimental Pebbles(感傷に浸る小石たち)(金管五重奏のための)
 Theme without Variations(変奏されない主題)(金管五重奏のための)
 Ohrwurmer Fantasies(ハサミムシの幻想)(金管三重奏のための)
 Octatonic Song(オクタトニックの歌)(金管三重奏のための)
 Intersubject(被験者間の)(金管五重奏のための)
 Chaconne(シャコンヌ)(独奏トランペットのための)
 Woven Brass Quintet(金管織物の五重奏)(金管五重奏のための)
  オスロ・フィルハーモニック・ブラス
   ユーナス・ハルティア(トランペット、リーダー)
   アクセル・ショーステット(トランペット)
   ブリンヤル・コルベルグスルード(トランペット)
   ヤン=オラヴ・マッティンセン(ホルン)
   トールビョルン・ロンモー(トロンボーン)
   フローデ・アムンセン(テューバ)   
 
録音 2017年6月 ヤール教会(バールム、ノルウェー)
制作・バランスエンジニア モッテン・リンドベルグ
録音エンジニア イェルムン・スコーグ
 
[DXD(24bit/352.8kHz)録音]
[Disc 1: SACD hybrid (5.1 multichannel DSD/2.0 stereo DSD) /MQA CD]
[Disc 2: Blu-ray: 5.1 DTS HD-MA 24bit/192kHz, 9.1 Dolby Atmos 48kHz, 2.0 LPCM 24bit/192kHz,  9.1 Auro-3D 96kHz, mShuttle: MP3 + MQA Region: ABC worldwide]

 
オスロ・フィルハーモニック・ブラスのアルバム『金管の織物』は、ふたりの音楽家の友情から生まれました。「物語性」を持った音楽をさまざまなジャンルに書きつづける作曲家のビョルン・モッテン・クリストフェシェン Bjørn Morten Christophersen(1976–)と、スウェーデン生まれのトランペット奏者、1990年からオスロ・フィルハーモニック管弦楽団で演奏するユーナス・ハルティア Jonas Haltia(1966–)。きっかけは、2003年、クリストフェシェンが兄の結婚式のために作曲した《感傷に浸る小石たち(センティメンタル・ペブルズ)》のトランペットを新郎新婦の知り合いだったハルティアが担当したこと。この曲を気に入ったハルティアは、トランペットとオルガンのための音楽集『Pebbles(小石たち)』(Pro Musica PPC 9058)の一曲に選び、それ以来、クリストフェシェンに作曲の依頼を続けてきました。
 
『金管の織物』で演奏される作品は14曲。『ヨハネによる福音書』(3章8節)からタイトルをとった《風は思いのままに吹く》、ハルティアのトランペット、マッティンセンのホルン、ロンモーのトロンボーンの金管三重奏が演奏する4つの「バガテル」《金管の雑談》《アリア》《十二音技法の輪》《オクタトニックの歌》、金管五重奏のために編曲された《感傷に浸る小石たち》、ハルティアのソロのための《シャコンヌ》。音楽による30秒程度の短い格言、14分近い作品と、折々に書かれた作品が約1時間の「音楽物語」に作り上げられています。
 
スロ・フィルハーモニック・ブラス Oslo Philharmonic Brass の6人は、オスロ・フィルハーモニック管弦楽団のメンバー。ノルウェー・ブラス・エクスポ Norwegian Brass Expo で金管アンサンブルを楽しむ音楽家たちです。  
 
録音セッションは、ノルウェー軍音楽隊のアルバム『凱旋路』(2L 086SABD)と同じバールムのヤール教会で行われました。金管楽器それぞれのテクスチュアと音楽の温もりを伝える録音。グラミー賞のノミネートが続くモッテン・リンドベルグ Morten Lindberg が制作とバランス・エンジニアリングを担当しました。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

Pure Audio Blu-ray ディスクと、SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクは通常のCDプレーヤーでも再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクは Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『管楽器のためのシンフォニー』
2L 2L 102SABD Blu-ray Audio Disc + SACD hybrid  classical/contemporary

 
パウル・ヒンデミット(1895–1963)
 協奏音楽(Konzertmusik)Op.41(1926)
アルノルト・シェーンベルク(1874–1951)
 主題と変奏 ト短調 Op.43a(1943)
イーゴリ・ストラヴィンスキー(1882–1971)
 管楽器のためのシンフォニー(1918-20 rev.1945-47)
パウル・ヒンデミット(1895–1963)
 交響曲 変ロ調(1951)
ロルフ・ヴァリーン(1957–)
 変化(Changes)(1984)
  王立ノルウェー海軍音楽隊 インガル・ベルグビュー(指揮)
 
録音 2013年4月 ヤール教会(バールム、ノルウェー)
制作・バランスエンジニア モッテン・リンドベルグ
録音エンジニア ビアトリス・ヨハンネセン
 
[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
[Disc 1: SACD hybrid (5.1 multichannel DSD/2.0 stereo DSD) ]
[Disc 2: Blu-ray: 5.1 DTS HD-MA 24bit/192kHz, 2.0 LPCM 24bit/192kHz, mShuttle:  FLAC + MP3 Region: ABC worldwide]
 

ノルウェーはウィンドミュージックの長い歴史と伝統を誇る国のひとつ。ウィンドオーケストラ、シンフォニックバンド、ウィンドバンドがそれぞれの地方でさまざまの活動を行っています。ノルウェー王国の軍隊も、国王近衛兵音楽隊をはじめ、5つのプロフェッショナル・バンドを抱えています。Pure Audio Blu-ray のパイオニアとして名を高めてきたノルウェーの 2L レーベルから、ノルウェー軍音楽隊によるフランスのウィンド作品集『凱旋路(La Voie Triomphale)』(2L 086SABD)につづき、王立ノルウェー海軍音楽隊のアルバムがリリースされます。
 
王立ノルウェー海軍音楽隊(Kongelige norske marines musikkorps/Marinemusikken)は1820年に創設されました。現在の隊員は29名。オスロフィヨルドのホーテンを本拠とし、国内と国外、年間130回から150回のコンサートに出演しています。2008年から王立ノルウェー海軍音楽隊の首席指揮者を務めるのはインガル・ベルグビュー Ingar Bergby(1964–)。ノルウェー国立音楽大学でクラリネットを学び、同アカデミーのカシュテン・アンデシェンとシベリウス・アカデミーのヨルマ・パヌラの下で指揮法を修めました。ベルゲンの現代音楽グループ BIT 20 Ensemble の首席指揮者、スウェーデンのヴェルムランド・オペラの音楽監督、ベルゲン・フィルハーモニックの首席客演指揮者、ノルウェー放送管弦楽団の「プロフィール指揮者」を経験しています。
 
アルバム『管楽器のためのシンフォニー(Symphonies of Wind Instruments)』には「新しい音楽」の探求者4人の作品が5曲収録されています。〈協奏的序曲〉〈歌曲『高貴な騎士、オイゲン王子』による7つの変奏〉〈行進曲〉の3曲からなるヒンデミットの《協奏音楽》。ソナタ形式の第1楽章、抒情的な音楽とスケルツォの第2楽章、「フーガ」の終楽章をもつ、同じくヒンデミットの1951年の交響曲。シェーンベルクの《主題と変奏》は「様式化された行進曲」の主題とさまざまな楽器の組み合わせによる「和声の旅」。曲名がアルバムのタイトルに使われたストラヴィンスキーの《管楽器のためのシンフォニー》には「ドビュッシー追悼(in Memoriam A.-C. Debussy)」の副題がつけられています。曲名の「シンフォニー(symphonies)」は、いくつかの楽章から構成されるいわゆる「交響曲(symphony)」ではなく、「アンサンブルの中にあるアンサンブル」が一緒に(syn)なって生まれる音(phone)、それぞれに独自の響きをもつ異なる楽器群の相互作用(インタープレイ)がイメージされたと言われます。1945年から1947年にかけて改訂された版による演奏です。ノルウェーの作曲家ロルフ・ヴァリーン Rolf Wallin の《変化》は、「変化の書(the Book of Changes)」といわれる中国の『易経(I Ching)』の考えを基に、いろいろな「変化」を精密なテクスチュアをもつ透明な音の描画とした作品です。
 
録音セッションは、オスロに近いバールムのヤール教会で行われました。「新しい録音」の試みを意欲的に進める 2L のスタッフの手で王立ノルウェー海軍音楽隊の音楽が臨場感のある音に捉えられています。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『初期ロマンティシズムのホルンソナタ(Early Romantic Horn Sonatas)』
2L 2L 113SABD Blu-ray Audio Disc + SACD hybrid classical 

 
フェルディナント・リース(1784–1838)
 大ソナタ ヘ長調 Op.34(1811)
フランツ・ダンツィ(1763–1826)
 ソナタ 変ホ長調 Op.28(1804)
ニコラウス・フォン・クルフト(1779–1818)
 ソナタ ホ長調(1812)
  スタイナル・グランモ・ニルセン(ナチュラルホルン)
  クリスティン・フォスハイム(フォルテピアノ)
 
[楽器 Andreas Jungwirth(2000)(Lausmann(Bohemia c.1800)のコピー(ナチュラルホルン)、Kenneth Bakeman(1983)(Walter(Vienna 1805) のコピー(フォルテピアノ)]
 
録音 2014年6月 ヤール教会(バールム、ノルウェー)
制作・バランスエンジニア モッテン・リンドベルグ
録音エンジニア ビアトリス・ヨハンネセン
 
[DXD(24bit/352.8kHz)録音]
[Disc 1: SACD hybrid (5.1 multichannel DSD/2.0 stereo DSD) ]
[Disc 2: Blu-ray: 5.1 DTS HD-MA 24bit/192kHz, 2.0 LPCM 24bit/192kHz, mShuttle:  FLAC + MP3 Region: ABC worldwide]

 
雷雨が去ったあとの景色。ショームを手にする羊飼いと二人の女性が、空にかかる虹を眺めている。山なみの上空にアーチを描く虹は、地上の人と動物、村を結び、大きな円となる……。フェルディナント・リース、フランツ・ダンツィ、ニコラウス・フォン・クルフトのホルンソナタを集めたアルバムには、ヨーゼフ・アントン・コッホが1805年に描いた『虹のある英雄的な景色』をジャケットのアートワークに使われています。ブックレットのノーツを書いたアネッテ・ナウマンは、その意味を「細部に至るまで正確に組み立てられ、統一感された世界……自然と文化の領域の調和……コッホの絵は、ネオクラシカルな規律の構造をもちながら、自然に対する新しい、ロマンティックな意識を示唆する……時代は新しい自由へと芸術を導いていく」と述べています。
 
絶対主義が崩壊したその余波と戦って手に入れた「新しい自由」の時代に居合わせた音楽家たち。フェルディナント・リース Ferdinand Ries(1784–1838)は、ボン生まれ。ベートーヴェンにピアノを学び、1801年10月、ウィーンに行き、ベートーヴェンの庇護の下、作曲を行い、交響曲、オペラ、オラトリオ、管弦楽曲、室内楽曲、ピアノ曲を含む、180近い作品を残しています。シュヴェツィンゲン生まれのフランツ・ダンツィ Franz Danzi(1763–1826)は、イタリア家系のドイツ人音楽家ではもっとも重要な作曲家とみなされています。交響曲、協奏曲、オペラ、教会音楽、歌曲と、広い分野に多くの曲を作り、室内楽のための音楽、とりわけ木管アンサンブルのための作品が知られています。ニコラウス・フォン・クルフト Nikolaus von Krufft(1779–1818)は、ウィーン生まれ。ウィーン大学で哲学と法律を修め、アルブレヒツベルガーの下で作曲を学びました。外相メッテルニヒに仕え、公務のかたわら作曲したホルンソナタ、ファゴットソナタ、歌曲が、彼の遺産です。
 
ノルウェーのスタイナル・グランモ・ニルセン Steinar Granmo Nilsen は、ナチュラルホルンの名手の一人に挙げられるプレーヤーです。トロンハイム音楽院のスタイン・ヴィランゲル、フライブルク州立大学のアイフォー・ジェイムズ、オスロのノルウェー国立音楽大学でフロイディス・レー・ヴェクレに学びました。1999年からノルウェー軍音楽隊のホルン奏者を務め、現在はノルウェー・ウィンドアンサンブルに所属。ノルウェー国立音楽大学でナチュラルホルンを教え、各地のアーリーミュージック・アンサンブルと共演しています。ベートーヴェンのソナタ(Op.17)(2L 079SACD)と、ノルウェー軍音楽隊と共演したマドセンの《航海への誘い》(Pro Musica PPC 9049)が代表的録音です。新しいアルバムでも彼は、コントロールのむずかしいナチュラルホルンを巧みに操り、楽譜を正しく音にするとともに、ロマンティシズムが芽生え育ちゆく時代の作品を瑞々しい、活き活きした音楽に表現していきます。この録音では、ボヘミアのラウスマン Lausmann が1800年頃に製作した楽器をアンドレーアス・ユングヴィルト Andreas Jungwirth が2000年に複製したナチュラルホルンを演奏しています。
 
ベートーヴェンのソナタでもニルセンと共演したクリスティン・フォスハイム Kristin Fossheim(1963–)は、ノルウェー国立音楽大学で教え、学内で行われるアーリーミュージックのコンサートではリヴ・グラーセルの後任としてフォルテピアノを担当しています。彼女がこのアルバムで弾いているフォルテピアノは、ウィーンのヴァルター Walter の1805年モデルをケネス・ベイクマン Kenneth Bakeman が複製した1983年の楽器です。
 
録音セッションは、制作を担当したモッテン・リンドベルグ Morten Lindberg が響きの良さを気に入っている録音場所のひとつ、アーケシュフース県バールムのヤール教会で行われました。DXD(352.8kHz/24bit)録音。教会の空間に響くナチュラルホルンの音が程よい距離感で捉えられ、リアルなテクスチュアを感じさせるフォルテピアノとともに美しい音楽を作り上げています。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『ノルウェーのスケッチ(Sketches of Norway)』
Pro Musica PPC 9049 contemporary/classical 

 
トリグヴェ・マドセン(1940–)
 ノルウェーのスケッチ(Sketches of Norway) Op.65
 (トランペットとシンフォニックバンドのための)
 航海への誘い(Invitation to a Voyage) Op.93
 (ホルンとシンフォニックバンドのための)
 ユーフォニアムとシンフォニックバンドのための小協奏曲 Op.123
 序奏とアレグロ(Introduksjon og Allegro) Op.50
 (テューバとシンフォニックバンドのための)
 トランペットとシンフォニックバンドのための小協奏曲 Op.118
  ニルス・ハリー・ビェルク(トランペット)
  ビョルン・エドガル・ベヴェルリ(テューバ)
  スヴェッレ・スタクストン・オールスルード(ユーフォニアム)
  スタイナル・グランモ・ニルセン(ホルン)
  ノルウェー軍音楽隊 ビョルン・サグスタード(指揮)
 
録音 2002年11月8日–9日、13日–15日 ロンメダーレン教会(バールム、ノルウェー)
制作 トニー・ハリソン
録音エンジニア ジェフ・マイルズ

 
ノルウェー軍音楽隊(Forsvarets stabsmusikkorps)(FSMK)は、幅広い層の聴衆と一緒に音楽を楽しむという長い伝統を誇っています。1860年代にはすでに、市民の有志の募金によって野外コンサートを行い、経済的余裕に恵まれない人が音楽に接する機会を設けました。彼らの活動に共感を寄せる音楽家も多く、作曲家ヨハン・スヴェンセンは、管楽器に関する「内部情報」を FSMK に提供したと言われます。
 
アルバム『ノルウェーのスケッチ』では、FSMK が大切にしているとというトリグヴェ・マドセン Trygve Madsen の作品から「金管楽器とシンフォニックバンドのための作品」を5曲演奏しています。オーレ・エドヴァルド・アントンセンのために「トランペットとブラスアンサンブル」版として作曲された、ノルウェー民謡を色濃く映す《ノルウェーのスケッチ》の「シンフォニックバンド」共演版。フロイディス・レー・ヴェクレのアメリカ・ツアーに際して、ホルンを愛した作曲家リヒャルト・シュトラウスへのオマージュとして作曲された《航海への誘い》。この録音のソリスト、スヴェッレ・オールスルード Sverre Olsrud のために書かれた《ユーフォニアムとシンフォニックバンドのための小協奏曲》。《序奏とアレグロ》は、ストックホルム・フィルハーモニックなどスウェーデンでの活動が長いデンマークのテューバ奏者ミケール・リンのために書かれた、「楽器の限界」に挑戦する作品。《トランペットとシンフォニックバンドのための小協奏曲》は、このアルバムのニルス・ハリー・ビェルク Nils Harry Bjerk の委嘱で作曲され、彼に献呈された作品です。
 
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円)

『青春の魅力と情熱(Charm & Passion of Youth)』
Alba ABCD 102 classical  

 
ジャン・シベリウス(1865–1957)
 序曲(Overture) ヘ短調 JS 146(1889–91)(金管七重奏のための)
 小組曲(Petite Suite)(1889–91)(金管七重奏のための)
 アレグロ(Allegro) JS 25(1889)(金管七重奏のための)
 音詩《ティエラ(Tiera)》 JS 200(1892)(金管七重奏と打楽器のための)
ウスコ・メリライネン(1930–2004)
 金管楽器のためのパルティータ(Partita for Brass)(1954)
エイノユハニ・ラウタヴァーラ(1928–2016)
 われらの時代のレクイエム(Requiem in Our Time) Op.3(1953)
  フィンランド・ブラス・アンサンブル
   トランペット
    ヨウコ・ハルヤンネ ペルッティ・クルク トウコ・ルンデル
    ヴェリ=サカリ・シヒヴォ ミカ・トゥオミサロ
   ホルン
    ミスカ・ミエットゥネン ハンヌ・パユオラ
    トンミ・ヴィエルトネン ヨルマ・ヴオレンマー
   テナー、トロンボーン
    テッポ・アレスタロ
   バリトン、トロンボーン
    シモ・カネルヴァ ヨン・コトカ
   テューバ、トロンボーン
    トム・ビルド
   テューバ
    ライモ・ペソネン
   打楽器
    ユッカ・コスキ トミ・ヴィークストレム
  ユッカ=ペッカ・サラステ(指揮)
 
録音 1993年3月22日、9月1日–2日 文化ホール(ヘルシンキ)
制作 ティモ・ルオッティネン
録音エンジニアリング JKK-Audio

 
「フィンランド・ブラス・アンサンブル Finnish Brass Ensemble/Suomalainen Vaskiyhtye」は、主にフィンランドの新旧の金管楽器アンサンブル作品を演奏するため1981年に創設されました。フィンランド放送交響楽団、ヘルシンキ・フィルハーモニック管弦楽団、フィンランド国立歌劇場管弦楽団のプレーヤーが参加。通常、5つのトランペット、4つのトロンボーン、テューバという編成で演奏しています。エリ・クラス、エサ=ペッカ・サロネン、ヨルマ・パヌラ、オスモ・ヴァンスカ、ユッカ=ペッカ・サラステたちが指揮して国内と国外で活動してきました。
 
『青春の魅力と情熱』と題したアルバムでは、「ブラスアンサンブルのためのフィンランド作品」が6曲演奏されます。作曲家としての道を歩み始めたシベリウスが「金管七重奏のため」に作曲した、音詩《ティエラ》をはじめとする「オリジナル」曲。ウスコ・メリライネン Usko Meriläinen が、シベリウス・アカデミー在学中の1954年にアメリカのシンシナティで行われたソー・ジョンソン・コンペティションに応募するために作曲して第2位に選ばれ、このジャンルのスタンダード曲になった《金管楽器のためのパルティータ》。そして、シベリウス・アカデミーでアーレ・メリカントに学んでいたエイノユハニ・ラウタヴァーラ Einojuhani Rautavaara が、同じコンペティションのために作曲して第1位を獲得、各国のグループによって演奏される人気曲の《われらの時代のレクイエム》。
 
サラステが最初のシベリウス交響曲全集を録音した「文化ホール(文化の家)」でセッションが行われ、アンサンブルのリーダー的存在のヨウコ・ハルヤンネ Jouko Harjanne が、プロデュサーのティモ・ルオッティネン Timo Ruottinen とともに最終の編集作業にあたりました。
 
価格 2,255円(税込価格)(本体価格 2,050円)

『ブラスアンサンブルのための音楽』
BIS CD 248 classical 

 
ヴィクトール・エヴァルド(エーヴァリト)(1860–1935)
 五重奏曲第3番
ウジェーヌ・ボザ(1905–1991)
 ソナティネ(1951)(金管五重奏のための)
ヴァウン・ホルムボー(1909–1996)
 五重奏曲 Op.79(1961)(金管五重奏のための)
サー・マルコム・アーノルド(1921–2006)
 五重奏曲(1961)(金管五重奏のための)
  スウェーデン金管五重奏団
   ウルバン・エーリクソン(トランペット)
   ケント・ヨンソン(トランペット)
   アンデシュ・ガーペレド(ホルン)
   クリスチャン・リンドベリ(トロンボーン)
   クリステル・パルム(テューバ)
ゲイル・クービック(1914–1984)
 センチュリーのためのファンファーレ(Fanfare for the Century)(1968)
レイモンド・プレムルー(1934–1998)
 ティッシントン変奏曲(Tissington Variations)(1970)
クリステル・ヘルマンソン(1943–)
 影の戯れ(Shadow–play)(1969)
  マルメ・ブラスアンサンブル
   ロルフ・ティリ(トランペット)
   ブー・ニルソン(トランペット)
   ヤン=オーロヴ・イェルム(トランペット)
   トマス・シェルデーン(ホルン)
   ルーゲル・リンドベリ(トロンボーン)
   レイフ・アンデション(トロンボーン)
   モーウンス・アンドレーセン(トロンボーン)
   アンデシュ・ハンソン(バストロンボーン)
   トシュテン・オーストレム(テューバ)
 
録音 1983年8月15日–17日 ポースカラヴィーク教会(オシュカシュハムン)(SBQ)、1974年6月 テューゲルシェー教会(マルメ、スウェーデン)(MBE)
制作 ローベット・フォン・バール(SBQ)、マルメ・ブラスアンサンブル(MBE)
録音エンジニア ローベット・フォン・バール(SBQ)、ラーシュ・フィンストレム(MBE)

 
スウェーデン金管五重奏団は王立ストックホルム音楽大学のヨン・エーリクソンの下で学んでいた学生を集めて1976年に創設されました。1980年、奨学金を得て、フィリップ・ジョーンズ・ブラスアンサンブルに学ぶためイギリスに留学。1980年代初頭からコンサート、ワークショップ、録音と多忙な日々を送りました。このアルバムでは、金管五重奏の「スタンダード曲」を4曲演奏しています。
 
マルメ・ブラスアンサンブルはマルメ交響楽団のメンバー9人が結成したグループです。オクラホマ生まれのアメリカの作曲家ゲイル・クービック Gail Kubik がニューヨークのセンチュリー・アソシエーションのガラコンサートのために作曲した《センチュリーのためのファンファーレ》。アメリカのレイモンド・プレムルー Raymond Premuru は、ビバップのモダンジャズが盛んだった時代に育ち、イギリスに渡ってからはトロンボーン奏者としてフィルハーモニア管弦楽団とニューフィルハーモニア管弦楽団で長年演奏しました。無調を基本に調性をの可能性も残したスタイルは、ベルク、ストラヴィンスキー、アイヴズを思わせると言われます。《ティッシントン変奏曲》は、フィリップ・ジョーンズ・ブラスアンサンブルのための作品のひとつです。クリステル・ヘルマンソン Christer Hermansson も作曲とトロンボーン奏者として活動。《影の戯れ》は、金管楽器のアンサンブルが弦楽オーケストラと同等の機敏さと多くの能力を備えていることを示してみせた作品です。
 
価格 2,805円(税込価格)(本体価格 2,550円)

『ブラス・フェスティヴァル(Brass Festival)』
BIS CD 265 classical 

 
ベンクト・ハルベリ(1932–2013)
 鍛冶屋の調べ(Blacksmith’s Tune)(1984)
ヴァウン・ホルムボー(1909–1996)
 金管楽器のための協奏曲 Op.157(1983)
トリグヴェ・マドセン(1940–)
 金管楽器と打楽器のためのディヴェルティメント Op.47(1984)
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)(ジェフリー・エマソン 編曲)
 リカルド・ノルドロークのための葬送音楽
 (Sørgemarsj  til minne om Rikard Nordraak)(1866)
アッツォ・アルミラ(1953–)
 Te Pa Te Pa Op.26(1984)
クリステル・ダニエルソン(1942–1989)
 金管楽器と打楽器のための組曲第3番(1984)
ノルウェー民謡(トリグヴェ・マドセン(1940–)編曲)
 フィドル弾きペール(Per the Fiddler)
  スカンディナヴィア・ブラスアンサンブル
   クラース・ストロムブラード(トランペット)
   グンナル・シュミット(トランペット)
   オーレ・エドヴァルド・アントンセン(トランペット)
   アルヌルヴ・ナウル・ニルセン(トランペット)
   イプ・ランスキ=オト(ホルン)
   フロイディス・レー・ヴェクレ(ホルン)
   イーヴァル・オールセン(ホルン)
   シェル・エーリク・アルネセン(ホルン)
   ルーネ・ブーディーン(トロンボーン)
   アリーネ・ニースタ(トロンボーン)
   インゲマル・ルース(トロンボーン)
   オーラ・ロンノヴ(バストロンボーン)
   マーク・ナイト(テューバ)
   ミケール・リン(テューバ)
   ラッセ・エルッキラ(打楽器)
   カレヴィ・オヘノヤ(打楽器)
   ラース・ヴィンター(打楽器)
  ヨルマ・パヌラ(指揮)
 
録音 1984年5月31日、6月1日 ヨーテボリ・コンサートホール(ヨーテボリ、スウェーデン)
制作 レッナールト・デーン
録音エンジニア ミーケル・ベリエク

 
「スカンディナヴィア・ブラスアンサンブル Scandinavia Brass Ensemble」は、1984年にインディアナ州のブルーミントンで行われた第2回国際ブラス・コングレスに北欧を代表して参加するために結成されました。ストックホルムとオスロとヘルシンキのフィルハーモニック、スウェーデンとフィンランドとデンマークの放送交響楽団、ヨーテボリ交響楽団の「トップ」プレーヤーたちが参加。トランペットのオーレ・エドヴァルド・アントンセン Ole Edvard Antonsen、ホルンのイプ・ランスキ=オト Ib Lanzky-Otto とフロイディス・レー・ヴェクレ Frøydis Ree Wekre、テューバのミケール・リン Michael Lind といった「スター」プレーヤーの名前も見られます。グリーグ、ダニエルソン、アルミラ、ホルムボー、マドセン、ハルベリといった人たちの作品をヨルマ・パヌラ Jorma Panula の指揮で「これがブラスミュージック!」という美しく精緻で楽しい音楽として演奏しています。
 
価格 2,805円(税込価格)(本体価格 2,550円)

『ヴェネツィアを歌え(Canta la Serenissima)』
Alba ABCD 360 SACD hybrid (5.0 multichannel/stereo) early music

 
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567–1643)
 主よ、われは心より汝に感謝せん(第1)(Confitebor primo)
 (《4声のミサ曲と詩編曲(Messa a quattro voci et Salmi, 1650)》)
ダリオ・カステッロ(c.1590–c.1658)
 2つのヴァイオリンとファゴットのためのソナタ第11番
 (Undecima sonata a due violini e fagotto)
 (《現代様式のソナタ・コンチェルターテ 第2巻
  (Sonate concertate in stil moderno, Libro II, 1629)》)
アレッサンドロ・グランディ(1586–1630)
 優しきわがイエスよ(Jesu mi dulcissime)
 (《シンフォニアつきの1声と2声のモテット集 第2巻
  (Motetti a 1 et 2 voci con sinfonie, Libro II, 1625)》
ビアージョ・マリーニ(1594–1663)
 ラ・フォスカリーナ(La Foscarina)
 (《アフェッティ・ムジカーリ(Affetti musicali, 1617)》)
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567–1643)
 主をほめ讃えよ(Laudate Dominum)
 (《倫理的・宗教的な森(Selva morale e spirituale, 1641)》)
ジョヴァンニ・ピッキ(1572–1643)
 パス・エ・メゾ(Pass’ e mezzo)
 (《チェンバロのための舞曲集(Intavolatura di balli d’arpicordo, 1621)》)
アレッサンドロ・グランディ(1586–1630)
 おお、いかに美しきことかな(O quam speciosa)
 (《1声、2声と4声のモテット集
  (Motetti a Una, Due e Quattro Voci, Libro, 1637)》)
ダリオ・カステッロ(c.1590–c.1658)
 ソプラノ・ソロのためのソナタ第1番(Sonata prima a soprano solo)
 (《現代様式のソナタ・コンチェルターテ 第2巻
  (Sonate concertate in stil moderno, Libro II, 1629)》)
タルキニオ・メールラ(1594/5–1665)
 すべての者よ、主に向かいて喜ばん(Gaudeamus omnes)(1630)
ビアージョ・マリーニ(1594–1663)
 ヴァイオリン、コルネットと通奏低音のためのソナタ
 (Sonata a violino o cornetto e basso )
 (《教会ソナタと室内ソナタ(Sonate da chiesa e da camera, 1655)》)
ナターレ・モンフェラート(1603–1685)
 救い主を育てた母(救い主のうるわしき母)(Alma redemptoris mater)
クラウディオ・メールロ(1533–1604)
 ラ・コルテーゼ(La Cortese)
 (《オルガン・タブラチュアのカンツォーネ集 第1巻
  (Canzoni d’intavolatura d’organo, Libro I, 1592)》)
ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチョ(1609–1621 活躍)
 天の元后(めでたし天の后)(Ave regina caelorum)
 (《神聖賛歌 第3巻(Il terzo libro dei divine lodi, 1620)》)
  アルゴ
   カイサ・ダールベク(ソプラノ)
   トゥオモ・スニ(ヴァイオリン)
   ドラ・アステシュタード(ヴァイオリン)
   ヘイディ・ペルトニエミ(チェロ)
   ヤニ・スンナルボリ(ドゥルシアン)
   アンナ=マーリア・オラモ(チェンバロ)
 
録音 2012年5月21日-23日、9月17日-19日 聖カテリーナ教会(カルヤー、フィンランド)
制作 マッティ・ヘイノネン、 アンナ=マーリア・オラモ
録音エンジニア マッティ・ヘイノネン

 
北イタリア、アドリア海に面した港湾都市ヴェネツィア共和国は、7世紀の終わりから1797年まで、1000年を超えて栄え、かつては「もっとも高貴なヴェネツィア共和国(Serenìsima Repùblica de Vèneta)」とも「もっとも高貴な共和国(La Serenissima)」と呼ばれました。ヴェネツィアはイタリアとヨーロッパの文化の拠点でもあり、多くの音楽家を擁したサン・マルコ大聖堂(サン・マルコ寺院)はヴェネツィア文化の中心のひとつとして、とりわけ16世紀と17世紀には音楽の改革に大きな役割を果たしました。Alba Records のアルバム『ヴェネツィアを歌え』は、「もっとも高貴な共和国」がもっとも美しかった時代を偲び企画されました。ßマントヴァ公国に仕え、1613年にヴェネツィアに移りサンマルコ大聖堂の楽長を務めたモンテヴェルディ Claudio Monterverdi、宗教声楽音楽の大家とされるアレッサンドロ・グランディ Alessandro Grandi、サン・マルコのヴァイオリニスト、ビアージョ・マリーニ Biagio Marini、管楽器アンサンブルを率いたダリオ・カステッロ Dario Castello。ヴェネツィアの守護聖人、聖母マリアを讃える曲も選ばれています。
 
フィンランドのバロック・アンサンブル「アルゴ Argo」は、ヨーロッパ各地のバロック・オーケストラとアンサンブルで演奏するピリオド楽器のプレーヤーと歌手が集まり2008年に結成されました。プログラムによってメンバーが替わり、このアルバムではトゥオモ・スニ Tuomo Suni とドラ・アステシュタード Dora Asterstad がヴァイオリン、ヘイディ・ペルトニエミ Heidi Peltoniemi がチェロ、アンナ=マーリア・オラモ Anna-Maaria Oramo がチェンバロ、現代のファゴットの原型、ドゥルシアンをヤニ・スンナルボリ Jani Sunnarborg が演奏しています。声楽曲のソロを歌うソプラノのカイサ・ダールベク Kajsa Dahlbäck は、2005年にシベリウス・アカデミーの教会音楽科を卒業、2005年から2006年にかけてヨーテボリのオペラ大学で学んだ後、トム・クラウセ、イルモ・ランタをはじめとする教師に室内楽の歌唱と歌曲、デーム・エマ・カークビーの下でバロック歌唱を学んでいます。
 
価格 2,255円(税込価格)(本体価格 2,050円)

『魅せられた音(Spellbound Tones)』
Alba ABCD 218 classical 

 
ペール・ヘンリク・ノルドグレン(1944–2008) ギターのための作品集
 Come da lontano(コメ・ダ・ロンターノ) Op.122(2003)
 (ギター独奏のための)
 Spellbound Tones(魅せられた音) Op.132(2005)
 (ギター、ホルンとチェロのための)
 ギターと弦楽四重奏のための五重奏曲 Op.119(2003)
 ギター協奏曲 Op.126(2004–05)
  ペトリ・クメラ(ギター) テロ・トイヴォネン(ホルン) 
  トマス・ユプショバッカ(チェロ) テンペラ四重奏団
  ラップランド室内管弦楽団 ヨン・ストゥールゴールズ(指揮)
 
録音 2005年4月28日-29日 インコー教会(Op.122, 132)、5月15日 カルヤー教会(Op.119)、2月26日 ロヴァニエミ教会(フィンランド)
制作 ラウラ・ヘイキンヘイモ
録音エンジニア マッティ・ヘイノネン

 
フィンランドのギタリスト、ペトリ・クメラ Petri Kumela は、ソロ活動とともに、アヴァンティ!室内アンサンブル、タンペレ・ロー・アンサンブルなどと共演し、室内楽の分野でも活動しています。このアルバムでは、フィンランドの作曲家ノルドグレン Pehr Henrik Nordgren が「親友」クメラのために彼の技巧と「音楽」を念頭に書いた作品を演奏しています。シベリウスの弦楽四重奏曲を全曲録音(BIS 1376/BIS 1476/BIS 1466)したテンペラ四重奏団、ヴァイオリニストとしても活動し、アヴァンティ!室内アンサンブルの指揮者として来日したヨン・ストゥールゴールズ John Storgårds が音楽監督を務めるラップランド室内管弦楽団が共演。すべて初めてのCD録音です。
 
価格 2,255円(税込価格)(本体価格 2,050円)

『フリーメーソンの儀式音楽』
BIS CD 1977 classical 

 
ジャン・シベリウス(1856-1957)
 フリーメーソンの儀式音楽(Rituaallmusiikki/Musique réligieuse) Op.113
 (テノール、男声合唱とオルガンのための)
  ハンヌ・ユルム(テノール) ヘルシンキ大学男声合唱団(YL)
  マッティ・ヒュオッキ(指揮) ハッリ・ヴィータネン(オルガン)
 [ヘルシンキ大聖堂のマークセン・オルガン][BIS CD 1936/38]
ジャン・シベリウス(1856-1957)(ヤーコ・クーシスト(1974–2022) 編曲)
 フリーメーソンの儀式音楽(Rituaallmusiikki/Musique réligieuse) Op.113
 (テノール、管弦楽とオルガンのための)
  ミカ・ポホヨネン(テノール)
  パウリ・ピエティライネン(オルガン)
  ラハティ交響楽団 ヤーコ・クーシスト(指揮)

 
18世紀の中期、スウェーデン経由でフィンランドに伝わった友愛団体フリーメーソンは、ロシア支配の時代には禁止され、独立後の1922年初頭、「フィンランド・ロッジ」(Suomi Loosi 1)が新たに設置されることになりました。最初のメンバー27人のひとりだったシベリウスは、ロッジの設立当初はオルガニストも務め、モーツァルト、ベートーヴェン、ヘンデルの曲や即興を演奏していました。
 
シベリウスがフィンランド・フリーメーソンの委嘱を受けた儀式音楽は、交響詩《タピオラ》(1926)の翌年の作品です。〈冒頭の讃歌〉〈思考はわれらが励み〉〈行列と讃歌「若葉は緑なれど」〉〈行列と讃歌「パンに涙を流したことのなきもの」〉〈なんと美しき大地〉〈サレム「進め、兄弟よ〉〈憧れ熱き魂はみな〉〈葬送行進曲〉が1927年1月12日に初演され、1946年、彼の最後の創作とされる〈友愛の讃歌「ともにする兄弟のすばらしさよ」〉と〈讃歌「御名を讃える声よ響け」〉の2曲が追加されました。
 
《フリーメーソンの儀式音楽》は、ハルモニウムの伴奏する歌を中心に書かれ、その後、男声合唱のための版を含む改訂も行われました。手稿譜と出版譜によって曲と曲順が異なり、ハンヌ・ユルム Hannu Jurmu、ハッリ・ヴィータネン Harri Viitanen、マッティ・ヒュオッキ Matti Hyökki 指揮のヘルシンキ男声合唱団は、別の機会に作曲された〈頌歌「高きところの主よ」〉と、初演のソロを歌い作品を献呈されたヴァイノ・ソラの詩による〈フィンランディア讃歌〉を加えた「12曲」をダールストレムのシベリウス作品目録の順序で演奏しています。
 
この新しいディスクには、そのシベリウス作品全集第13集(CD1936/38) の録音と、シベリウスホールで行われる祝賀コンサートのためフリーメーソンがヤーコ・クーシスト Jaakko Kuusisto に編曲を依頼したテノール独唱、管弦楽とオルガンのための版の新録音が合わせて収録されています。
 
価格 2,805円(税込価格)(本体価格 2,550円)

『ハイセの男声合唱のための歌』
Dacapo 6.220598 SACD hybrid (Multichannel/stereo) classical 

 
ペーター・アーノル・ハイセ(1830-1879)
 序奏とワルツ(Introduktion og vals)(c.1874)
 舞い上がるメロディ(Tonernes flugt) 三匹の猫(Tre katte)(1858)
 ユラン(Jylland)(1860) 酒神バッコスに(Til Bacchus)
 冬よさらば(Afsked med vinteren) 目覚める春(Det vågnende forår)
 春と夏(Forår og sommer)(1878)
 (2人のソプラノ、アルト、バリトンとピアノのための)
  春に(I foråret) 野バラの茂み(Den vilde rosenbusk)
  夏の歌(Sommervise) 夏の歓び(Sommerlyst)
 野バラの茂み(Den vilde rosenbusk)(男声四重唱のための)
 森(I skoven) 秋だ(Det er efterår)(1855)
 女王の墓のほとりで歌うジプシーの歌
 (Sigøjnernes sang ved deres dronnings grav)
 ロマンス「暗い井戸のほとりで」(Romance: ”Ved den dunkle brønd”)
 城の乙女(Borgjomfruen) 美しきもの(De smukke)
 婚礼の歌(Bryllupssang) デンマークのために(For Danmark)
 デンマークの巨大な墓(Danmarks kæmpegrave)(1850)
 シェイクスピアの『シンベリーン』の悲歌
 (Gravsang af Shakespeares “Cymbeline”)
  デンマーク国立ヴォーカルアンサンブル
  デンマーク国立コンサート合唱団
  ミケール・シュンヴァント(指揮)
  アメーリェ・マリング(ピアノ)
 
録音 2012年9月11日、12日、14日、15日、10月29日 デンマーク放送コンサートホール(コペンハーゲン)
制作・録音エンジニア プレーベン・イーヴァン
[DXD(32bit/352.8kHz)録音]

 
歌曲とロマンス、室内楽作品、劇場のための音楽で知られるハイセ Peter Arnold Heise(1830-1879)は、デンマーク文化の黄金時代を彩った作曲家のひとり。彼は、ライプツィヒ留学から帰国後、学生合唱協会 Studenter-Sanforeningen に参加し、後に指揮者も務めたこともあって、かなりの数の男声合唱や男声四重唱のための歌を作曲しています。芸術、自然、祖国、「ご婦人」を歌う。合唱曲がオリジナルの〈春に〉、歌曲の編曲を集めた4曲の曲集《春と夏》など、デンマーク・ロマンティシズムのもっとも美しい姿をハイセの男声合唱作品に見ることができると言われます。デンマーク国立ヴォーカルアンサンブルとコンサート合唱団を、カール・ニルセンの交響曲や歌劇、王立オペラ公演の《ニーベルングの指輪》で知られるシュンヴァント Michael Schønwandt(1953–) が指揮。ピアノを担当したマリング Amalie Malling(1948–) はシェーンヴァントの友人。彼女がシューマンの《フモレスケ》と《ダーヴィト同盟舞曲集》を弾いたアルバム(Kontrapunkt 32201) のジャケットにシュンヴァントが撮影した写真が使われていました。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『華やかなる宴』
Dacapo 6.220637–38 2SACD’s hybrid (Multichannel/stereo)  classical 

 
ポウル・シアベク(1888–1949)
 歌劇《華やかなる宴(Fête galante)》 Op.25(1923–30 rev.1931–32)
  ボー・スコウフス(バリトン) デニース・ベク(ソプラノ)
  ミケール・ヴァイニウス(テノール)
  アンドレア・ペレグリーニ(メゾソプラノ)
  パレ・クヌセン(バリトン)
  ヤコブ・ブロク・イェスパセン(バスバリトン)
  マティアス・ヘーゼゴー(テノール)
  モーテン・フランク・ラーセン(バリトン)
  ゲアト・ヘニング=イェンセン(テノール)
  デンマーク国立合唱団 デンマーク国立ヴォーカルアンサンブル
  デンマーク国立交響楽団
  ミケール・シュンヴァント(指揮)
 
録音 2012年6月11日–22日 デンマーク放送コンサートホール(コペンハーゲン)

 
ポウル・シアベク Poul Schiebeck(1888–1949) はコペンハーゲンの医者の家に生まれました。一家は音楽をこよなく愛していたと言われます。大学で法律の研究を始めたものの、カール・ニルセンとトマス・ラウプに作曲、パウル・ヘルムートにオルガン、ヘンリク・クヌセンにピアノをいずれも私的に学びました。1915年に初めて作品を発表。翌年、スコウスホーヴェズ教会のオルガニストに任命され、1949年に没するまでこの職にとどまります。1919年、シアベクは奨学金を得て、ロンドンとパリを経てイタリアに学びます。スイスとドイツを経由して帰国。代表作のひとつ、交響曲第1番(Danacord DACOCD 417)は、この時期に作曲されました。
 
1923年から1930年に作曲されたオペラ《華やかなる宴》は、早くからオーケストレーションに優れた作曲家と言われるシアベクの才能とセンスが発揮された、これも代表作に挙げられる作品です。ヴェルサイユを舞台に放蕩者の貴族が真に愛する人を見つけるまでを描く物語をマックス・ローベダンスが台本に執筆しました。この作品は1931年9月に王立劇場で初演され、その後もしばしば上演されたものの、劇場の指示で若干のカットと改訂が施された後、レパートリーから外れてしまいました。そしてシアベクが亡くなってから11年が経った1960年、このオペラは再び上演されました。抒情と喜劇の要素が音楽的に絶妙なバランスを保っているといわれる作品。スカンディナヴィアの歌手を集めデンマーク放送のコンサートホールで行われたセッションを指揮したシュンヴァント Michael Schønwandt は、シアベクのオペラについて、「シュトラウスが《ばらの騎士》で使ったのと同じ、巧いやり方をしている」と語っています。
 
価格 5,060円(税込価格)(本体価格 4,600円)

『ヤーアン・イェアシル』
Dacapo 8.226072 classical

 
ヤーアン・イェアシル(1913–2004)
 弦楽四重奏曲(Quartetto per archi)(1980)
 セレナード《森で音楽を(At spille i skoven)》(1947)
 (フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットとホルンのための)
 3つの演奏会小品(Trois piéces en concert)(1945)(ピアノのための)
  タンブラン(Tambourin) ロマネスク(Romanesque)
  ファランドール(Farandole)
 四重奏曲(1934)
 (ヴァイオリン、ヴィオラ、クラリネットとファゴットのための)
  アンサンブル・ミトヴェスト
 
録音 2013年1月14日–15日、6月5日–7日、11日–13日 HEART(ヘアニング現代美術館)(ヘアニング、デンマーク)
制作・録音エンジニア プレーベン・イーヴァン
[DXD(32bit/352.8kHz) 録音]

 
ヤーアン・イェアシル Jørgen Jersild はコペンハーゲン生まれ。〈私の大好きな谷〉〈夜の雨〉〈荒涼とした冬が去り〉の《3つのロマンティックな合唱曲》が各国の合唱団の歌で親しまれ、ハープ協奏曲や弦楽オーケストラのための《田園詩》は録音(DCCD 9108)で紹介されました。イェアシルの室内楽作品集。ヴァイオリン、ヴィオラ、クラリネットとファゴットのために作曲された初期の《四重奏曲》から、出世作となったピアノのための《3つの演奏会小品》と木管五重奏のためのセレナード《森で音楽を》を経て、1980年の弦楽四重奏曲まで、彼が独自のスタイルを確立していく過程をアンサンブル・ミトヴェスト Ensemble MidtVest の演奏でたどります。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『ソンライフ・ラスムセン』
Dacapo 6.220643 SACD hybrid (Multichannel/stereo) contemporary/classical

 
ソンライフ・ラスムセン(1961–)
 モーション/エモーション(Motion/Emotion)(2010/2011)
 (木管五重奏のための)
 アンダラグ第1番(Andalag #1)(2010)
 (フルートとクラリネットのための)
 4つの庭(Four Gardens)(2003)
 (木管五重奏、ピアノ四重奏のための)
  Furioso Tranquillo Furioso Espressiveo
 アンダラグ第3番(Andalag #3)(2010)
 (クラリネットとホルンのための)
 北風の歌(Cantus Borealis)(1995)(木管五重奏のための)
 冬の描画(Vetramyndir)(1990)(木管五重奏とピアノのための)
 アンダラグ第11番(Andalag #11)(2011)
 (アルトフルートとファゴットのための)
  ラップランド室内管弦楽団木管五重奏団
  ラップランド室内管弦楽団
  ヨン・ストゥールゴールズ(指揮)
 
録音 2012年4月13日–14日 コルンディ・ホール(ロヴァニエミ、フィンランド)
制作・録音エンジニア プレーベン・イーヴァン
[DXD(32bit/352.8kHz) 録音]

 
ソンライフ・ラスムセン Sunleif Rasmussen は、1961年フェロー諸島生まれ。1990年から1995年まで王立デンマーク音楽アカデミーでイブ・ネアホルムに作曲、イーヴァル・フロウンベアに電子音楽を学びました。アカデミー入学後は、それまでのロックとジャズを背景とした作風から、「自然」を色濃く反映する音楽のスタイルに移り、その代表的な一作、交響曲第1番《海洋の日々》(dacapo 6.220506)で2002年のNOMUS(北欧音楽委員会)賞を受賞しました。現在、北欧でもっとも注目される作曲家のひとりとして、コペンハーゲンとフェロー諸島を行き来して作曲活動を行っています。一時期ノルウェーに住んだこともある彼は、フィンランドとも緊密な関係があり、とりわけ、ラップランド室内管弦楽団の芸術監督を務める指揮者、ヴァイオリニストでもあるヨン・ストゥールゴールズ John Storgård(1963–)とは音楽を通じた友情で結ばれているといいます。ラスムセンの最新アルバムは、そのストゥールゴールズとラップランド室内管弦楽団(ロヴァニエミ市管弦楽団)の委嘱により作曲した2011年の《モーション/エモーション》、コペンハーゲンの学生時代の《冬の描画》と《北風の歌》(BIS CD 1085)、フェローの詩人ヴィリアム・ハイネセンの短編によるラスムセンの室内オペラ《狂人の庭(The Madman’s Garden)》に因んだタイトルをもつ《4つの庭》、木管楽器のデュオのための3曲の《アンダラグ》(室内楽作品集『踊る雨だれ』(8.226567)に2つのフルートのための第2番、収録)が演奏されています
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『ブラームスの弦楽五重奏曲』
Daphne DAPHNE 1045 classical

 
ヨハネス・ブラームス(1833–1897)
 弦楽五重奏曲第1番 ヘ長調 Op.88
 弦楽五重奏曲第2番 ト長調 Op.111
  ウプサラ・チェンバーソロイスツ
   ベルント・リュセル(ヴァイオリン、ヴィオラ)
   スサンネ・マグヌソン (ヴィオラ)
   エーリク・ヴァールグレーン(チェロ)
   クララ・ヘルグレーン(ヴァイオリン)
   ニルス=エーリク・スパルフ(ヴァイオリン、ヴィオラ)
 
録音 2011年9月9日–11日(第2番)、2012年6月4日–5日 文化ホール(イッテルイェーナ、スウェーデン)
制作 ビューン・ウッデーン
録音エンジニア ビョーン・ヌレーン

 
スウェーデンでもっとも人気の高い弦楽アンサンブルに数えられるウプサラ・チェンバーソロイスツが、ブラームスの2曲の弦楽五重奏曲を録音しました。彼の作品を多数出版していたジムロックへの手紙に「これほど美しい作品をあなたに送るのは初めてです」と書き、クララ・シューマンに「わたしの最良の作品のひとつ」と言ったという、 明るく愉しいヘ長調。ブラームスが計画していた第5番ないし第6番の交響曲の素材に着想していたといわれる堂々とした主題に始まるト長調。交響曲や協奏曲とは違う、個人的で、愛すべき表情を見せるブラームス。第1番はリュセル Bernt Lysell が第1ヴァイオリンでスパルフ Nils–Erik Sparf が第2ヴィオラ、第2番ではふたりが入れ替わって演奏しています。
 
価格 2,640円(税込価格)(本体価格 2,400円)

『星がひとつ煌めき(A Star is Shining)』
Opus 3 CD 22041 SACD hybrid (Multichannel/stereo) classical 

 
ジョン・ラター(1945-)
 降誕のキャロル(Nativity Carol)
 キャンドルライトのキャロル(Candlelight Carol)
バスク地方のキャロル(デイヴィッド・ウィルコックス 編曲)
 ガブリエルのみ告げ(Gabriel's Message)
伝承曲(オット・オールソン 編曲)
 昔のクリスマスの歌(Gammal Julvisa)
スウェーデン・ブーダ地方(13世紀)/ヴィッテンベルク伝承曲(1533)
 主の道をととのえよ(Bereden väg för Herran)
 /甘き喜びのうちに(In dulci jubilo)
モーテン・ローリゼン(1943-)
 おお大いなる神秘(O Magnum Mysterium)
スウェーデン・オイェビン地方の伝承曲
 祝福された日(Den signade dag)
ダーヴィド・ヴィーカンデル(1884-1955)
 星がひとつ煌めき(Det brinner en stjärna)
イーヴァル・ヴィデーン(1871-1951)
 ベツレヘムの星(Betlehems stjärna)
オット・オールソン(1897-1964)
 星がひとつ煌めき(Det brinner en stjärna)(オルガンのための)
 クリスマス、輝くクリスマス(Jul, jul strålade jul)
アルフレッド・ホリンズ(1865-1942)
 クリスマスの子守歌(Christmas Cradle Song)(オルガンのための)
ミヒャエル・プレトーリウス(1571-1621)/ヤン・サンドストレム(1953-)
 一輪のばらが咲いた(Det är en ros utsprungen)
ケルン伝承曲(1599)
 一輪のばらが咲いた(Det är en ros utsprungen)
カール・ニルセン(1865-1931)
 語るもふしぎな(Förunderligt och märkligt/Forunderligt at sige)
フーゴ・ディストラー(1908-1942)
 クリスマス物語(Weihnachtsgeschichte) Op.10
 - 一輪のばらが咲いた(Es ist ein Ros entsprungen)
フランツ・グルーバー(1787-1863)(ダーヴィド・ヴィーカンデル 編曲)
 聖しこの夜(Den heliga natten)
  エーリク・ヴェストベリ・ヴォーカルアンサンブル
  エーリク・ヴェストベリ(指揮)
  マヤ・ルンドベック(ソプラノ)
  マッティアス・ヴァーゲル(オルガン)
  ダニエル・ペッテション(ニッケルハルパ)
  アンデシュ・オストランド(打楽器)
 
録音 2004年1月 ルーレオー大聖堂(ルーレオー、スウェーデン)
制作 マッツ・シセル、グンナル・アンデション
録音エンジニア ヤン=エーリク・ペーション

 
雪に埋もれ、冷たく暗いスウェーデン北部のルーレオー。この町の大聖堂にキャンドルが灯ります。スウェーデンのクリスマスに欠かせない《ベツレヘムの星》と《クリスマス、輝くクリスマス》、ヤン・サンドストレムがプレトーリウスの単旋聖歌をもとに作曲し、スウェーデンの合唱団の愛唱曲になった《一輪のばらが咲いた》、そしてラターの曲。『ムジカ・サクラ』(CD 19516) と『希望の橋を渡り』(CD 22012) が人気の「エーリク・ヴェストベリ・ヴォーカルアンサンブル」に『ヴァトナヨークトル・ライヴ』(CD 19802) のマッティアス・ヴァーゲルとアンデシュ・オストランド、ニッケルハルパ(キーフィドル)奏者のダニエル・ペッテションたちが加わり、静かな、暖かいクリスマスの気分を醸すアルバムです。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『マイ・ラヴ(My Love)』
BIS-NL CD 5020 classical/jazz

 
ジャコモ・ロッシーニ(1792–1868)
 今の歌声は(Una voce poco fa)(歌劇《セヴィリャの理髪師》から)
ジョルジュ・ビゼー(1838–1875)
 ハバネラ「恋は野の鳥」(Habanera “L’amour est un oiseau rebelle”)
 (歌劇《カルメン》から)
 セギディーリャ「セビーリャの城壁の近くに」
 (Seguidilla “Près des remparts de Séville”)(歌劇《カルメン》から)
モーリス・ラヴェル(1874–1937)
 ハバネラ形式のヴォカリーズ・エチュード
 (Vocalise-étude en forme de Habanera)
ミシェル・ルグラン(1932–2019)
 The Summer Knows(『おもいでの夏(Summer of ’42)』から)
W・A・モーツァルト(1756–1791)
 自分で自分がわからない(Non so più cosa son, cosa faccio)
 (歌劇《フィガロの結婚》から)
 恋の悩みを知る君は(Voi che sapete)(歌劇《フィガロの結婚》から)
 ラウラに寄せる夕べの想い(Abendempfindung an Laura) K.523
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 星(Die Sterne) D 684 春に(Im Frühling) D 882
 野ばら(Heidenröslein) D 257
 万霊節の日のための連祷(Litanei auf das Fest Aller Seelen) D 343
デューク・エリントン(1899–1974)
 Heaven Come Sunday Almighty God My Love
ニルス・リンドベリ(1933–)
 きみを夏の一日にくらべたら(Shall I compare thee to a summer's day)
ブー・ニルソン(1937–)
 マヨラナのワルツ(Vals i mejram) 紅色の秋(Röda höst)
 もちろん電話は本当だ(Det finns ju faktiskt telefon)
  マレーナ・エルンマン(メゾソプラノ)
  マッツ・ベリストレム(ギター)
  マグヌス・リンドグレーン(クラリネット、フルート)
  ハンス・バッケンロート(ベース)
 
編曲 マッツ・ベリストレム
録音 2002年4月、6月 レンナ教会(ノルテリエ、スウェーデン)
制作・録音エンジニア リタ・ヘルマイエル

 
ウプサラ生まれのメゾソプラノ歌手マレーナ・エルンマン Malena Ernman の歌うバラード、リート、キャバレーソング、ジャズナンバー。ギタリストのマッツ・ベリストレム Mats Bergström、サックスを中心にした木管楽器のプレーヤー、マグヌス・リンドグレーン Magnus Lindgren、ベーシストのハンス・バッケンロート Hans Backenroth というスウェーデンの音楽シーンで活躍する「友人たち」が参加したセッションで録音した「やすらぎ」のアルバム。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,550円)

『Close to You』
Stunt Records STUCD 04132 jazz

 
『Close to You』
 The Look of Love(恋の面影)(Bacharach/David)
 Just Close Your Eyes(Madsen/Hansen)
 And I Love Her(Lennon/McCartney)
 Close to You(Bacharach/David)
 Save Your Love for Me(Johnson)
 In a Sentimental Mood(Ellington)
 Angel Eyes(Dennis/Brent arr. Jesper Riis)
 The Very Thought of You(Noble)
 Be Still My Heart(Madsen/Freeman)
 Once upon a Summertime(Legrand/Barlcay/Mercer)
 Go Now(Madsen)
  カトリーネ・マセン(ヴォーカル)
  ステファノ・ボラーニ(ピアノ)
  イェスパー・ボーディルセン(ベース)
  モーテン・ロン(ドラム、パーカッション)
  ハンス・ウルリク(テナーサックス、アルトフルート、ハーモニカ)
  モッテン・ルンドグレーン(トランペット)
 
録音 2003年12月14日–15日 Sun Studio(コペンハーゲン)、2004年3月3日 Focus Recording(コペンハーゲン)、2004年4月 Pelle’s Room(コペンハーゲン)
制作 イェスパー・ボーディルセン
録音エンジニア ビャーネ・ハンセン、ハンス・ニルセン、ペレ・フリデル

 
デンマークのカトリーネ・マセン Katrine Madsen は北欧を代表する人気ヴォーカリスト。『Close to You』は、彼女のアルバム第6作です。バート・バカラック、レノン/マッカートニー、デューク・エリントンたちのスタンダード曲とバラード、自作の3曲を歌っています。バックグラウンドは、ステファーノ・ボラーニ Stefano Bolani、モーテン・ロン Morten Lund、カトリーネのご主人イェスパー・ボーディルセン Jesper Bodilsen のシンプルなピアノトリオ。デンマークのトップ・プレーヤーのひとり、ハンス・ウルリク Hans Ulrik とスウェーデンのトランペッター、モッテン・ルンドグレーン Mårten Lundgren がセッションに参加しています。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

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