ウェブサイトで過去に紹介した北欧と北欧以外のディスクからピックアップして掲載するページです。
『エドヴァルド・グリーグ合唱団 グリーグを歌う』
Chandos CHSA 5232 SACD hybrid (Multichannel/stereo) classical
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
4つの詩篇(Fire Salmer fritt efter gamle norske Kirkemelodier) Op.74(1906)
(混声合唱とバリトン独唱のための)*
美しきかな神の子よ(Hvad est du dog skjøn)
神の子は安らぎを与え給えり(Guds søn har gjordt mig fri)
イエス・キリストはよみがえり給えり(Jesus Christus er opfaren)
天つみ国に(I Himmelen)
オーレ・ブル(1810–1880)(ポール・ロビンソン 編曲 arr.2014)†
セーテルの娘の日曜日(Sæterjentens Søndag)(c.1850)
(混声合唱とアルト独唱のための)
ノルウェー伝承曲(ポール・ロビンソン 編曲 arr.2014)
夜更けて床についた(Jeg lagde mig saa sildig)(混声合唱のための)†
アガーテ・バッケル・グロンダール(1847-1907)
(ポール・ロビンソン 編曲 arr.2015)
夜は静まり(Aftnen er stille) Op.3 no.1(1870–73)
(混声合唱、ソプラノとバリトン独唱のための)†
デイヴィッド・ラング(1957–)
最後の春(Last Spring)(2015)(室内合唱または8声の独唱のための)**
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
アヴェ・マリス・ステッラ(Ave Maris Stella) EG150(1893 arr.1899)
(8部の混声合唱のための)**
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
(ジョナサン・ラスボーン(1957–)編曲 arr.2014)
組曲《ホルベアの時代から(Fra Holbergs tid)》 Op.40(1885)
(8部の混声合唱のための)†
エドヴァルド・グリーグ合唱団
ホーコン・マッティ・スクレーデ(指揮)*/**
ポール・ロビンソン(音楽監督)†
アウドゥン・イーヴェシェン(バリトン)*
トゥーリド・モーベルグ(アルト)
ヒルデ・ヴェスレモイ・ハーゲン(ソプラノ)
オルヤン・ハットヴァイト(バリトン)
録音 2018年6月11日–14日 ベルゲン大聖堂(ベルゲン、ノルウェー)
制作 エイドリアン・ピーコック
録音 ラルフ・カズンズ
録音助手 グンナル・ヘルライフ・ニルセン(ノルウェー放送 NRK)
ヴォーカルアンサンブル「エドヴァルド・グリーグ合唱団 Edvard Grieg Kor」は、グリーグ博物館「トロールハウゲン」のレジデント・アカペラアンサンブルとしてベルゲンに創設されました。メンバーは8人。ベルゲン・フィルハーモニックと定期的に共演、高い評価を受けたベルリオーズの《レクイエム》(CHSA 5219)やヤナーチェクの《グラゴールミサ》(CHSA 5165)の録音にも参加しています。ベルゲン国立歌劇場合唱団に核となるアンサンブルとして参加。サイモン・ラトルとベルリン・フィルハーモニーの《グレの歌》や《戦争レクイエム》など海外のコンサートにも出演してきました。エドヴァルド・グリーグ合唱団が単独で録音する最初のアルバム。混声合唱のオリジナル曲と新しい編曲、作曲によるプログラムが組まれています。
《ノルウェー伝承宗教歌の自由な編曲による4つの詩篇》は、ピアノのための《スロッテル》(Op.72)とともに、「ノルウェー伝承の音楽を『芸術音楽』に再生する」という志をグリーグが実現させた最後の大作。聖母マリアを賛美する《アヴェ・マリス・ステッラ》(めでたし海の星)は、カトリックの伝統に沿って歌曲として書いた作品をグリーグ自身が8部の混声合唱用に編曲した作品です。
弦楽オーケストラの音楽として親しまれている《ホルベアの時代から》(前奏曲、サラバンド、ガヴォット、アリア、リゴドン)は、イギリスのジョナサン・ラスボーン Jonathan Rathbone がエドヴァルド・グリーグ合唱団のためヴォーカル作品に編曲しました。スヴェンセンによるヴァイオリンと管弦楽のための編曲で知られるオーレ・ブル Ole Bull の《セーテルの娘の日曜日》。ノルウェー民謡を代表する一曲、グリーグも男声合唱の曲にした(Op.30 no.1)《夜更けて床についた》。バッケル・グロンダール Backer Grøndahl の《5つの歌》の第1曲〈夜は静まり〉。この3曲は、2015年にエドヴァルド・グリーグ合唱団に加わったイギリスのテノール歌手、ポール・ロビンソン Paul Robinson の編曲で歌われます。
アメリカの作曲家デイヴィッド・ラング David Lang の《最後の春》は、グリーグがヴィニエの詩に作曲した歌曲《春(Våren)》(Op.33 no.2)の曲とテクストを素材にした作品です。エドヴァルド・グリーグ合唱団のために書かれ、この曲の作曲中に急逝したアメリカのキュレーター、マリオン・”キッピー”・ボウルトン・ストラウドを追悼する作品とされました。
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円)
『Wolfgang on My Mind』
Phono Suecia PSCD 176 jazz
『Wolfgang on My Mind』
ゲオルグ・リーデル(1934–)
四季(Årstiderna)
冬-春-夏(Vinter–Vår–Sommar) 秋(Höst)
コーダ(Coda) ユーハン・ペッテル(Johan Petter)
スウェーデン放送ジャズグループ
クラース・ルーセンダール(フルート・ソロ)
ヤン・ユーハンソン(ピアノ・ソロ)
ヤン・アッラン(トランペット・ソロ)
レッナールト・オーベリ(テナーサックス・ソロ)
エギル・ユーハンセン(ドラム・ソロ)
ルーネ・グスタフソン(ギター・ソロ)
アルネ・ドムネールス(アルトサックス・ソロ)
録音 1967年12月5日、1968年5月13日、2月12日 スウェーデン放送
(ストックホルム)第2スタジオ
制作 インゲ・ダール、ボッセ・ブルーベリ
録音 グンナル・シーグルドソン、ヨーテ・ニルソン
わが心のヴォルフガング(Wolfgang on My Mind)*
スウェーデン放送ジャズグループ
ボボ・ステーンソン(ピアノ・ソロ)
ニルス・ランドグレーン(トロンボーン・ソロ)
アンデシュ・シェルベリ(ドラム・ソロ)
ベンクト・スタルク(パーカッション・ソロ)
ユーハン・アレニウス(アルトサックス・ソロ)
録音 1991年12月15日 スウェーデン放送(ストックホルム)
第2スタジオ
制作 ボッセ・ブルーベリ
録音 ベンクト・ニュークヴィスト
チェコ出身のベーシスト、ゲオルグ・リーデル Georg Riedel(1934–)。バリトンサックス奏者ラーシュ・グッリンと共演してプロ・ミュージシャンとしてのスタートを切った後、アルネ・ドムネールスのバンドに参加しました。独学で作曲法を会得し、ジャズとミュージカルの分野でスウェーデンを代表する作曲家として活躍しています。《長靴下のピッピ(Pippi Langstrump)》を初めとする、児童文学作家アストリッド・リンドグレーンとの共同作業による音楽やミュージカル《はだしの生活(Barfotaliv)》(Caprice CAP 22024)などで一般に広く名前が知られています。
映画のための音楽を書き直した《四季》。アメリカの振付師アルヴィン・エイリーのバレエのために予定されながら実現せず、独立した曲となった《コーダ》。息子の名を曲名とする《ユーハン・ペッテル》。モーツァルトの《ジュピター》交響曲、終楽章の4音の主題をモチーフに始まる大曲《わが心のヴォルフガング》。スウェーデンのジャズシーンで活躍したプレーヤーたちが参加したスウェーデン放送ジャズグループが、リーデルの音楽をダイナミックに、色彩豊かに演奏しています。
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円)
『ベートーヴェン』
2L 2L 007 classical
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770-1827)
チェロソナタ第1番 ヘ長調 Op.5 no.1
チェロソナタ第3番 イ長調 Op.69
チェロソナタ第5番 ニ長調 Op.102 no.2
ビョルン・ソールム(チェロ)
クリスティン・フォスハイム(フォルテピアノ)
[楽器 Cello: Domenicus Montagnana, 1740/Fortepiano: Paul McNulty restored by Edwin Beunk, after Walter, 1790(Op.5)/Alois Graf, 1825 Vienna (Op.69/Op.102)
録音 2001年6月18日–22日 ノルウェー国立音楽大学 レヴィンホール(オスロ)
制作 モッテン・リンドベルグ
バランスエンジニア ハンス・ペーテル・ロランジュ
ノルウェーのチェリスト、ビョルン・ソールムの初めてのソロ・アルバム。ベートーヴェンが異なる時期に作曲した3つのソナタによるプログラムです。《第1番 ヘ長調》(1796年)《第3番 イ長調》(1807-08年)《第5番 ニ長調》(1815年)。ベートーヴェンの作曲の推移と内面の軌跡をたどり、「楽聖ベートーヴェン」という劇画的な身振りではなく、作曲者の思索のあとを探りつつ、演奏者自身が作品から感じたことを聴き手に語る。内省的なアプローチを根底におきながら、第3番の終楽章のアレグロ・ヴィヴァーチェの部分では、チェロとフォルテピアノがスリリングに絡みをみせます。
ビョルン・ソールム Bjørn Solum(1957–)はオスロ・フィルハーモニック管弦楽団の副首席チェロ奏者。マグヌス・ヘーグダール、レヴィ・ヒンダル、フランス・ヘルメション、ウィリアム・プリースに師事。1980年にオスロでデビューコンサートを行い、ノルウェー放送管弦楽団と契約。ノルウェー室内管弦楽団の創設にも助力しました。1989年からオスロ・フィルハーモニックで演奏しながら。バラット=ドゥーエ音楽学校とノルウェー国立音楽大学で教えています。
フォルテピアノを弾くクリスティン・フォスハイム Kristin Fossheim(1963–)はリサイタル活動のほか、国立音楽大学で伴奏者を務め、ソリストとしてノルウェー国内のオーケストラと共演しています。インゲル・ヨハンネ・オプダール、キング・ボズワース、イェンス・ハーラル・ブラトリ、リヴ・グラーセル、ホーコン・アウストボーに師事しました。
適度の距離をとった等身大のチェロとフォルテピアノが目の前に浮かぶ録音。アルバム制作のすべてに北欧センスが感じられるディスクです。
価格 3,025円(税込価格)(本体価格 2,750円)
『ベートーヴェン Vol.II』
2L 2L 079SACD SACD hybrid (5.1 surround/stereo) classical
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770–1827)
チェロソナタ第2番 ト短調 Op.5 no.2
ホルンソナタ ヘ長調 Op.17
チェロソナタ第4番 ハ長調 Op.102 no.1
ビョルン・ソールム(チェロ)
スタイナル・グランモ・ニルセン(ナチュラルホルン)
クリスティン・フォスハイム(フォルテピアノ)
[楽器 Cello: Domenicus Montagnana, 1740/Natural horn: Andreas Jungwirth, 1991, after Marcel Auguste Raoux, 1820/Fortepiano: Paul McNulty restored by Edwin Beunk, after Walter, 1790/Alois Graf, 1825 Vienna (Op.102)]
録音 2010年6月28日–7月2日 ノルウェー国立音楽大学 レヴィンホール(オスロ)
制作・バランスエンジニア モッテン・リンドベルグ
録音エンジニア ビアトリス・ヨハンネセン
第1番、第3番、第5番の第1集(2L 007)につづくソールムとフォスハイムのデュオによるベートーヴェンのチェロソナタ集。ベートーヴェンが英雄的スタイルのモデルしたとも言われるヘンデルの《ユダス・マカベウス》に関連した主題をもつ「アダージョ・ソステヌート・エ・エスプレッシヴォ」に始まる《第2番》。ベートーヴェンに学んだピアニストのチェルニーが第1楽章「アンダンテ–アレグロ・ヴィヴァーチェ」の音楽を「愛情と悲しさをもって演奏されねばならない」とベートーヴェンの追想録に記した《第4番》。ベートーヴェン自身が後にチェロ用に編曲したヘ長調のソナタは、原曲どおりナチュラルホルンとピアノによる演奏です。
チェロのビョルン・ソールム Bjørn Solum(1957–)は、1989年からオスロ・フィルハーモニック管弦楽団副首席チェロ奏者。ノルウェー室内管弦楽団の創設メンバーのひとりです。室内楽の活動も行い、2003年にはトルルス・モルクの招待を受け、スタヴァンゲルで行われた国際室内楽フェスティヴァルに参加しました。
スタイナル・グランモ・ニルセン Steinar Granmo Nilsen は、1999年からノルウェー軍音楽隊のホルン奏者を務めています。トロンハイム音楽院からフライブルクの州立音楽大学に進みアイフォー・ジェイムズに師事、ノルウェー国立音楽大学でフロイディス・レー・ヴェクレに室内楽とソロ演奏を学びました。バロック期から今日までの音楽がレパートリー。室内楽とソロの活動をしながら母校でナチュラルホルンを教えています。彼のナチュラルホルンの音が、ベートーヴェンの時代、森に響く狩の角笛をしのばせます。
フォルテピアノを弾くクリスティン・フォスハイム Kristin Fossheim(1963–)は、1996年からノルウェー国立音楽大学ーで教え、リヴ・グラーセルの後任として学内のコンサートシリーズでアーリーミュージックのコンサートに出演しています。第1集の3曲も含めた6曲を簡潔に解説したブックレットのライナーノーツ(英語、ノルウェー語)は、彼女が執筆しました。
録音セッションは国立音楽大学のレヴィンホールで行われました。チェロとフォルテピアノのデュオ、ナチュラルホルンの吹く颯爽とした主題に始まり、チェルニーが「優雅で輝かしい作品」と呼んだホルンとフォルテピアノの音楽を 2L のモッテン・リンドベルグ Morten Lindberg が自然な音色とバランスに収録しています。
価格 3,630円(税込価格)(本体価格 3,300円)
『マタイ受難曲』
Harmonia Mundi HMM 902691 3CD’s early music
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
マタイ受難曲(Mattäus-Passion) BWV.244
ピグマリオン
ラファエル・ピション(指揮)
ユリアン・プレガルディエン(テノール、福音史家)
ザビーヌ・ドゥビエル(ソプラノ1、ピラトの妻)
ルシール・リシャルドー(アルト1、召使1)
レイノウド・ファン・メヘレン(テノール1)
ステファーヌ・ドゥグー(バス1、イエス)
ハナ・ブラシコヴァー(ソプラノ2)
ティム・ミード(アルト2、証人1)
エミリアーノ・ゴンザレス=トロ(テノール2、証人2)
クリスチャン・イムラー(バス2、カイアファス、ピラト)
ラジオ・フランス女声合唱
録音 2021年4月 フィルハルモニー・ド・パリ ピエール・ブーレーズ・ホール(パリ、フランス)
合唱と器楽のアンサンブル「ピグマリオン Pygmalion」は、2006年、パリ国立高等音楽舞踊学校の学生だったラファエル・ピション Raphaël Pichon によって創設されました。ピリオド楽器で演奏するバロック音楽をレパートリーに活動し、「古典」を内面から見つめなおした「新しい衣装」の作品が聴き手にあらためて音楽の喜びをもたらしてきました。『マタイ受難曲』は、『聖母マリアの夕べの祈り』(HMM 932710)や『レクイエム』(HMM 902729)に先立つ録音です。全編が「導入-受難への準備-園の場面-大祭司の場面-ピラトの場面-埋葬-エピローグ」と場面わけされ、「叙事詩」にも似た劇として示されます。
価格 4,785円(税込価格)(本体価格 4,350円)
『ホルムボー ギター作品集』
dacapo 8.226143 classical
ヴァウン・ホルムボー(1909–1996)
ギターのためのソロ作品と室内楽作品集
ギターソナタ第1番 Op.141(1979)
ギターソナタ第2番 Op.142(1979)
5つの間奏曲(Intermezzi) Op.149(1981)(ギターソロのための)
二重協奏曲(Duo Concertato)Op.167(1986)
(ヴァイオリンとギターのための)
ギターソロのための5つの小品
《よもやま話(Parlare del più e del meno)》Op.176(1988)
歌と踊り(Canto e Danza) Op.191(1992)
(リコーダーとギターのための) *
7つのフォークバラード(7 Folk Ballads)(1983)
(リコーダーとギターのための) *
イェスパー・シーヴェベク(ギター)
ヨハネス・スー・ハンセン(ヴァイオリン)
ボレテ・ローズ(リコーダー) [* 初録音]
録音 2011年3月、7月、2012年2月 王立デンマーク音楽大学コンサートホール(コペンハーゲン)
制作 クラウス・ドゥーウ
録音エンジニア マーク・フォード
マスタリング プレーベン・イーヴァン
20世紀デンマークを代表する作曲家のひとり、ヴァウン・ホルムボー Vagn Holmboe(1909–1996)は、交響曲、シンフォニア、弦楽四重奏曲、合唱のための《リベル・カンティコルム(歌の本)》など、広いジャンルに多くの作品を手がけました。ギターのための音楽を彼が初めて作ったのは作曲活動に入ってから半世紀経ったころでした。古い伝統をもつ楽器に魅せられたホルムボーは、2曲のソナタを書き、つづいてギターソロの小品、ヴァイオリンやその他の楽器とのデュエットを作曲しました。
このアルバムでは彼のギター・レパートリーから7作品が演奏されます。イェスパー・シーヴェベク Jesper Sivebæk は、オーゼンセの音楽アカデミーでヤーアン・ビャアスレウに学んだ後、スウェーデンのマルメ音楽大学のペール=オーロフ・ヨンソンのソロイストクラスに入りました。このホルムボー作品集は、ポウル・ルーザスの作品(8.226542)(2008)に次ぐアルバムです。同じデンマークのプレーヤー、ヴァイオリンのヨハネス・スー・ハンセン Johannes Søe Hansen とリコーダーのボレテ・ローズ Bolette Roed が共演しています。プログラムの最後に演奏される《7つのフォークバラード》は、イギリス、イスラエル、フランスとウクライナの民謡をホルムボーがギターとリコーダーのデュエットのために編曲した作品です。この曲と《歌と踊り》は初めて録音で紹介されます。
価格 2,200円(税込価格)(本体価格 2,000円)
『カフカの審判』
dacapo 8.226042–43 2CD's contemporary/classical
ポウル・ルーザス(1949–)
歌劇《カフカの審判(Proces Kafka/Kafka's Trial)》(2005)
ヨニー・ヴァン・ハル(テノール、ヨーゼフ・K)
マリアネ・ラアホルム(アルト、モンターク嬢/グレータ・ブロッホ/
レーニ)
ゲアト・ヘニング=イェンセン(テノール、監査官/書記/
ティトレッリ)
ミケール・クリステンセン(テノール、副支配人/
ビジネスマン・ブロック)
ボー・アンカー・ハンセン(バリトン、支配人/フルト弁護士)
ギセラ・スティレ(ソプラノ、ビュルストナー嬢/
フェリーチェ・バウアー)
ヨハン・ロイター(バリトン、審問官/アルベルト叔父)
ハンス・ラヴェツ(バス、フランツ看守)
アナス・ヤコブソン(バス、ヴィレム看守)
ハネ・フィシャー(メッツォソプラノ、洗濯女/せむし)
オーレ・ヘゼゴー(テノール、むち打ち役/司祭)
王立デンマーク・オペラ合唱団
王立デンマーク管弦楽団
トマス・スナゴー(指揮)
録音 2005年3月、4月4日、4月9日 コペンハーゲン・オペラハウス(ライヴ)
制作 ヘンリク・スライボー
録音エンジニア ペーター・ボー・ニルセン
マーガレット・アトウッドの小説をオペラ化した《侍女の物語》が欧米で絶賛されたポウル・ルーザス Poul Ruders(1949–)とポール・ベントリー Paul Bentley による新作。ベントリーがフランツ・カフカの小説『審判(Prozess)』を基に台本を執筆。「理由もなく逮捕、告発され、裁判にかけられた銀行員」の物語に、カフカがふたりの女性(グレータ・ブロッホとフェリーチェ・バウアー)と交わした手紙のエピソードを重ね、悲劇と喜劇の混在する展開の早い作品に作りました。ルーザスの曲は、《侍女の物語》のクールな音世界とは違った響きをもち、躍動感のある軽快なテンポの音楽を基本にポイントとなる個所では引用や伝統的アリアの形式も使われます。ルーザスは「モダニストのアルバン・ベルクでさえ、安っぽいトリックを次から次へと使っている」と語り、「オペラに娯楽性は欠かせない」という考えを明確に示しました。コペンハーゲン・オペラハウスの新築こけら落としシーズンのための委嘱作。カーアン・ホフマン Karen Hoffmann の翻訳によるデンマーク語歌詞で歌われます。
価格 3,740円(税込価格)(本体価格 3,400円)
『String against String』
dacapo 8.226044 contemporary/classical
ソンライフ・ラスムセン(1961–) 弦楽器のための作品集
弦楽四重奏曲第1番(1989)
弦楽四重奏曲第2番 《Sunshine and Shadows(陽光と影)》(2001)
シェラン弦楽四重奏団
グラーヴェ、カーステン・ホイダル追悼(Grave – in Memoriam Karsten Hoydal)(1990)
(クラリネット、弦楽と打楽器のための)
ヴァイオリン協奏曲第1番 《Songs of Seasons(四季の歌)》(2004)
オストロボスニア室内管弦楽団
ユハ・カンガス(指揮)
Echoes of the Past(過去の余韻)(1992)(ヴァイオリン独奏のための)
ヨン・ストゥールゴールズ(ヴァイオリン)
録音 2007年2月21日–22日 ブランスホイ教会(コペンハーゲン、デンマーク)(四重奏曲)、2006年5月2日–4日 スネルマンホール(コッコラ、フィンランド)
制作・録音エンジニア プレーベン・イーヴァン
デンマーク自治領フェロー諸島の作曲家、ソンライフ・ラスムセン Sunleif Rasmussen は、交響曲第1番 《海洋の日々(Oceanic Days)》で北欧音楽委員会(NOMUS)賞を受賞(2002年)、国際的な注目を集めました。民俗音楽、エレクトロ=アクースティック音楽、スペクトラルミュージック、ジャズ、伝統のクラシカル音楽。ラスムセンの作品ではさまざまな要素が複雑に絡み合っています。交響曲第1番とサクソフォーン協奏曲《光に向かって(Dem Licht entgegen)》(6.220506)に次ぐ作品集。響き、形式、自然、歴史をキーワードとする、"弦" のための5つの作品。暗い海、砂丘、ハマムギ、吹き荒れる風といったフェロー諸島の自然がイメージされるかもしれません。
価格 1,485円(税込価格)(本体価格 1,350円)