October 2021
『待降節と降誕節のための音楽』
Accentus Music ACC 30505CD early music/classical
ミヒャエル・プレトーリウス(1571–1621)
全地よ、主をたたえよ(Jubilate Domino)
メルヒオール・ヴルピウス(1570–1615)
一輪のばらが咲いた(Es ist ein Ros’ entsprungen)(4声のカノン)
ミヒャエル・プレトーリウス(1571–1621)
いざ来たれ、異教徒の救い主よ(Nun komm' der Heiden Heiland)
高き天より、われは来たり(Vom Himmel hoch, da komm' ich her
マニフィカト(Magnificat)
一輪のばらが咲いた(Es ist ein Ros’ entsprungen)
羊飼いたちのほめたたえし人(Quem pastores laudavere)
暁の星はさし昇りて(Der Morgenstern ist aufgedrungen)
天使は羊飼いに言った(Angelus ad pastores alt)
賛美の声を響かせよ(Resonet in laudibus)
御子はベツレヘムに生まれたもう(Puer natus in Bethlehem)
暁の星のいと美しきかな(Wie schön leuchtet der Morgenstern)
栄光は父と死者のうちから(Deo patri sit gloria)
ドレスデン室内合唱団 器楽奏者たち
ハンス=クリストフ・ラーデマン(指揮)
イザベル・シュケタンツ(ソプラノ)
ヨナタン・マイエンシャイン(カウンターテナー)
クリストファー・レンツ(テノール)
マルティン・シュケタンツ(バス)
録音 2021年7月 ラーデベルク教会(Stadkirche Radeberg “Zum heiligen Namen Gottes”)(バウツェン、ザクセン、ドイツ)
制作 パウル・スマチュニ
録音、編集、ミクシング アキ・マトゥシュ
ドイツのミヒャエル・プレトーリウス Michael Praetorius(1571–1621)は、2021年に生誕450年と没後400年を迎えました。南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブルとマーカス・クリードによる作品集『甘き喜びのうちに』(SWR Classics SWR 19109)につづき、ドレスデン室内合唱団(Dresdner Kammerchor)と創設者ハンス=クリストフ・ラーデマン Hans-Christoph Rademann の録音したプレトーリウスの「待降節と降誕節のための音楽」がリリースされます。
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
『テレマン ヴィオラ・ダ・ガンバのための幻想曲』
Alba ABCD 503 early music/classical
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681–1767)
幻想曲第1番 (ハ短調) TWV 40:26 幻想曲第2番 (ニ長調) TWV 40:27
幻想曲第3番 (ホ短調) TWV 40:28 幻想曲第6番 (ト長調) TWV 40:31
幻想曲第7番 (ト短調) TWV 40:32 幻想曲第8番 (イ長調) TWV 40:33
幻想曲第9番 (ハ長調) TWV 40:34 幻想曲第10番 (ホ長調) TWV 40:35
幻想曲第11番 (ニ短調) TWV 40:36
マルクス・クイッカ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
[楽器 Viola da gamba: after Collichon by Tilman Muthesius, 1997, bow by Luis Emilio Rodriguez Carrington, 2007]
録音 2018年8月26日–28日 カッリオ=クニンカラ、レオノーレ・ホール(ヤルヴェンパー、フィンランド)
制作 マルクス・クイッカ、ミトラ・ヴィルタペルコ
録音、編集、ミクシング 、マスタリング オッリ・オヴァスカイネン
テレマンは、ヴィオラ・ダ・ガンバのための「幻想曲(ファンタジア)」を12曲書き、1735年に《Fantasies pour la Basse de Violle》としてハンブルクで出版しました。この曲集は、作品目録には掲載されているものの、出版された楽譜は失われてしまったとされていました。2015年、北ドイツ、オスナブリュックのレーデンブルク城(Schloss Ledenburg)の個人図書館に現存する出版譜が見つかり、翌年、音楽学者でもあるガンバ奏者のトマス・フリッチュによって演奏、初めての録音も行われました。「これらの幻想曲からは、当時の有名な作品の断片が聞こえてくるだろう。音楽仲間や一家の親しい友人たちへの贈り物として書かれた作品だということは、間違いない」(マルクス・クイッカ)。
マルクス・クイッカ Markus Kuikka は、シベリウス・アカデミーでチェロを専攻、クオピオ交響楽団で30年間、首席チェロ奏者として演奏しました。1990年代の初め、カタルーニャの著名なヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の演奏に接して感銘を受け、シベリウス・アカデミーのヴェリ=マルクス・タピオの下でリラ・ヴィオールのレパートリーを研究しました。2009年にアカデミーの博士号を取得。アルフレート・レッシングとジェレミー・ブルッカーに個人的に師事、アルペッジョーネとバリトンを学びました。古楽の「バロッキ=クオピオ・フェスティヴァル」を創設、2005年から2016年まで芸術監督を務めました。現在、「ジェイ・コンソート・ヘルシンキ(Jaye Consort Helsinki)」で演奏し、ヘルシンキ芸術大学シベリウス・アカデミーの DocMus Doctoral School で教えています。
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)
『パーセル・ファンタジア(Purcell Fantazias) 』
BIS SACD 2583 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) early music/classical
ヘンリー・パーセル(c.1659–1695)
6声のファンタジア ト短調 Z.746《イン・ノミネ》*
4声のファンタジア ト短調 Z.735
4声のファンタジア 変ロ長調 Z.736
ロンドー 変ロ長調(歌劇《妖精の女王》から)
4声のファンタジア ヘ長調 Z.737 4声のファンタジア ハ短調 Z.738
4声のファンタジア イ短調 Z.740
グラウンドによる3声のシャコンヌ
(歌劇《預言者、またはダイオクリージャンの物語》から)
4声のファンタジア ホ短調 Z.741 4声のファンタジア ト長調 Z.742
4声のファンタジア ニ短調 Z.743 4声のファンタジア イ短調 Z.744
1音に基づく5声のファンタジア ヘ長調 Z.745
3声のファンタジア ニ短調 Z.732 3声のファンタジア ヘ長調 Z.733
3声のファンタジア ト短調 Z.734 シャコニー ト短調 Z.730
7声のファンタジア ト短調 Z.747 **
チェリス・ヴィオール・コンソート
イブラヒム・アジズ(トレブル・ヴィオール)
アリソン・キンダー(トレブル・ヴィオール、テナー・ヴィオール)
ケイト・コンウェイ(テナー・ヴィオール)
サム・スタドレン(テナー・ヴィオール、バス・ヴィオール)
ジェニファー・ブロック(バス・ヴィオール)
エミリ・アシュトン(テナー・ヴィオール)*/**
ハリー・バーコック(テナー・ヴィオール)**
録音 2019年8月14日–16日 ガートン・カレッジ・チャペル(ケンブリッジ、イングランド)
制作 マシュー・ベネット
録音 デイヴ・ローウェル
マイケル・イーストの「ヴィオールと声のための音楽」を集めた『Amavi(私は愛した)』(BIS SA–2503)をフィエリ・コンソートとのコラボレーションで録音した「チェリス・ヴィオール・コンソート(Chelys Consort of Viols)」(チェリス・コンソート・オブ・ヴァイオルズ)の新作。大英図書館の所蔵する自筆譜に1680年6月10日から8月31日までの日付が書き込まれている、パーセルが20歳の時に作ったとされる《ファンタジア》の全曲。『Amavi』と同じガートン・カレッジ・チャペルでのセッション録音です。
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)
『エスクアロ5+ピアソラ』 Selection
BIS SACD 2605 SACD hybrid (4.0 surround/stereo) classical
アストル・ピアソラ(1921–1992)
ブエノスアイレスの春(Primavera Porteña) 孤独(Soledad)
タンゴ組曲(Tango Suite)(ギターとピアノのための編曲)
バンドネオン、ギターとベース(Bandoneón, Guitarra y Bajo)
アディオス・ノニーノ(Adiós Nonino) フラカナーパ(Fracanapa)
タンゴの歴史(Histoire du Tango)
(アコーディオン、ギターとコントラバスのための編曲)
コントラバス(Contrabajisimo)
エスクアロ5
ヤソン・ケラミディス(ヴァイオリン)
アレクサンダー・クラリオノク(アコーディオン)
フランツ・ハラース(ギター)
デボラ・ハラース(ピアノ)
フィリップ・シュトゥーベンラウフ(コントラバス)
録音 2021年2月25日–28日 十字架教会 アルベルト・レンプ・ホール(シュヴァービング、ミュンヘン)
制作 デボラ・ハラース( バンドネオン、タンゴの歴史)、アレクサンダー・クラリオノク(組曲)、セバスティアン・ブラウン(他作品)
録音 セバスティアン・ブラウン
ピアソラ生誕100周年を記念する「ピアソラ・アルバム」。バンドネオン、ヴァイオリン、ピアノ、ギター、コントラバスというピアソラの「キンテート・タンゴ・ヌエボ(Quinteto Tango Nuevo)」に倣った楽器編成によるアンサンブルにはドイツ在住の「ピアソラを愛する」音楽家たちが結集、ピアソラの曲《Escualo(鮫)》にちなみ「エスクアロ5(Escualo5)」を名乗りました。ヤソン・ケラミディス Iason Keramidis は、ミュンヘン・フィルハーモニーの副コンサートマスター。ギリシアに生まれ、インゴルフ・トゥルバンとウルフ・ヘルシャーにヴァイオリン、ミヒャエル・ウーデとマルクス・シュタンゲに室内楽を学びました。アレクサンダー・クラリオノク Alexander Kuralionok は、ロシア・アコーディオンの伝統を引き継ぐ、若い世代を代表するアコーディオン奏者のひとりと言われます。ベラルーシ国立音楽大学でヴァレンティン・シャバンに学び、ミュンヘンで修士号を取得。現代音楽を中心とする演奏家、編曲者、作曲家として活動しています。バイエルン放送交響楽団のソロ・コントラバス奏者、フィリップ・シュトゥーベンラウフ Philipp Stubenrauch は、バイエルン放送交響楽団アカデミーで学んだ後、ジュネーヴのフランコ・ペトラッキに師事しました。グバイドゥーリナの作品集『悔い改め』(BIS SA-2056)でハラースたちと共演しています。そして、フランツと Franz Halász とデボラ Débora Halász のハラース夫妻。
このアルバムのプログラムは、ピアソラを代表する作品で組まれました。彼の最初のタンゴ・クインテット(1960–74)のために書かれた、「学術的西洋エリート音楽の規範に適うことを意図した」とされる《ブエノスアイレスの春》。ピアソラ の「ノスタルジックな憧れの悲しみを描いた」音楽を代表する《孤独》。デボラ・ハラースが「ギターとピアノのため」に編曲した、セルジオとオダイルの「アサド兄弟」のギター・デュオのための《タンゴ組曲》。「チャーミングなエンタテインメント・ミュージック」《バンドネオン、ギターとベース》。1959年、父の訃報に接したピアソラが、アルゼンチンでの葬儀から戻り、ニューヨークの部屋に籠もって作曲した《アディオス・ノニーノ》。ピアソラのライヴァルのひとり、伝統的タンゴのフランシスコ・カナロの「ヴェローナの仮面舞踏会のマスク」を意味するニックネームを曲名にした《フラカナーパ》。彼が作曲したもっとも急進的な作品のひとつ《コントラバス》。エスクアロ5による「アコーディオン、ギターとコントラバス」の編曲で演奏する《タンゴの歴史》が、「売春宿 1900(Bordel 1900)」「カフェ 1930(Café 1930)」「ナイトクラブ 1960(Nightclub 1960)」「今日のコンサート(Concert d’aujourd’hui)」のそれぞれの場所と時代の空気をリアルに伝えます。ハラースの『スペイン』(BIS SA 2565)と同じミュンヘンの十字架教会内のホールでの録音です。
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)
『トマス・イェンセンの遺産(Thomas Jensen Legacy) 第4集』
Danacord DACOCD 914 2CDR’s for price of 1 classical
『トマス・イェンセンの遺産(Thomas Jensen Legacy) 第4集』
[Disc 1]
カール・ニルセン(1865–1931)
交響曲第1番 ト短調 FS16(Op.7)(1889–94)
[録音 1952年6月14日–15日 デンマーク放送コンサートホール
(コペンハーゲン)][Decca ACL 279]
小組曲(Lille suite) FS6(Op.1)(1888 rev.1889)(弦楽のための)*
[録音 1941年1月31日、2月22日 オッドフェロー・パレス
(コペンハーゲン)][HMV DB 5256–57]
交響曲第2番 ロ短調 FS29(Op.16)
《四つの気質(De fire Temperamenter)》(1901–02)
[録音 1947年10月3日 デンマーク放送コンサートホール
(コペンハーゲン)][HMV Z 7000–03]
[Disc 2]
ヘアマン・D・コペル(1908–1998)
祝祭序曲(Fest-Overture) Op.33(1939)
[録音 1958年6月11日 デンマーク放送コンサートホール
(コペンハーゲン)(ライヴ放送)]
ヴァウン・ホルムボー(1909–1996)
墓碑銘(Epitaph) Op.68 M189(1956)(交響的変容第1番)
[録音 1959年5月22日 デンマーク放送コンサートホール
(コペンハーゲン)(ライヴ放送)]
スヴェン・エーリク・タープ(1908–1994)
交響曲第2番 変ホ長調 Op.50(1949)
[録音 1962年3月 ヘルシンキ(ライヴ録音)
(1962年7月22日 ラジオ放送)]
ポウル・シアベク(1888–1949)
ラルゴ(Largo) Op.33(1935)(弦楽オーケストラのための)
《デンマークに生まれて》によるパラフレーズ
(Omskrivning over “I Danmark er jeg født”) Op.43(1938)
[録音 1959年2月15日 デンマーク放送コンサートホール
(コペンハーゲン)(ライヴ放送)]
夜(Natten) Op.41(1938)(管弦楽とピアノのための交響的情景)**
魔女(Häxa) Op.48(1939)(ソプラノ、管弦楽とオルガンのための)***
[録音 1958年6月5日 デンマーク放送コンサートホール
(コペンハーゲン)(ライヴ放送)]
デンマーク放送交響楽団 王立管弦楽団 * トマス・イェンセン(指揮)
ボリス・リンデルーズ(ピアノ)**
キアステン・シュルス(ソプラノ)***
復刻 クラウス・ビューリト
デンマークの指揮者トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898–1963)の「遺産」シリーズの第4作。カール・ニルセンの作曲家としてのキャリアの第一歩となった3つの作品が「Disc 1」、ニルセンの音楽から影響を受け、自身の音楽との融合を図りながら作曲を行なったニルセンの次の世代の作曲家4人の作品が「Disc 2」に収められています。イェンセンが、第二次世界大戦後、デンマーク放送交響楽団を指揮して Decca と HMV のために録音したニルセンの《交響曲第1番》と《交響曲第2番》は、「デンマークに生まれた音楽」を印象づける「筆遣い」と「情熱」をもった、「もっとも信頼できる」という評価が今も変わらない演奏。クラウス・ビューリト Claus Byrith により、角のとれたゆったりとした音にリマスタリングされています。弦楽のための《小組曲》は、デンマークがドイツ軍に占領された第二次世界大戦中、コペンハーゲンのオッドフェロー・パレスでイェンセンが王立管弦楽団を指揮した HMV の録音。
ヘアマン・D・コペル Heraman D. Koppel の《祝祭序曲》は、プロコフィエフとショスタコーヴィチの「ロシア・モダニズム」とニルセンに倣った「和声の転回」を交えた作品。ホルムボー Vagn Holmboe の《墓碑銘》は、彼の「メタモルフォーゼ」スタイルで書かれた4曲の『交響的変容』の最初の作品。1959年にコペンハーゲンで開催された「バレエと音楽」のフェスティヴァルの一環として行われたイェンセンとデンマーク放送交響楽団によるラジオ放送が収録されています。タープ Sven Erik Tarp は、パリのいわゆる「Les Six(六人組)」のネオクラシカル・スタイルに関心を寄せながらも、「ニルセン」を意識する作品を発表したと言われています。《交響曲第2番》は〈Meditativo(瞑想に耽り)〉〈Animato(活力にあふれ)〉〈Sereno(晴れやかに)〉の3楽章の作品です。カール・ニルセンとトマス・ラウプに作曲を学んだポウル・シアベク Poul Schierbeck の作品が3曲。H・C・アンデルセンの詩に作曲した彼の歌曲《デンマークに生まれて》による「パラフレーズ」。バレエのために書いた音楽をピアノと管弦楽のために改作した《夜》。スウェーデン系フィンランドの詩人、エーリク・アクセル・カールフェルトの「魔女のサバト」を詠んだ詩をテクストにした《魔女》は、シアベクのもっともよく演奏される作品のひとつです。「Disc 2」の録音はすべて、今回初めてCD化されます。
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。
『レイグラーフ・アーカイヴ 第2集』
dB Productions DBCD 201 classical
フレデリク・ショパン(1818–1849)
マズルカ第14番 ト短調 Op.24 no.1 マズルカ第15番 ハ長調 Op.24 no.2
マズルカ第16番 変イ長調 Op.24 no.3 マズルカ第17番 変ロ短調 Op.24 no.4
マズルカ第30番 ト長調 Op.50 no.1 マズルカ第31番 変イ長調 Op.50 no.2
マズルカ第32番 嬰ハ短調 Op.50 no.3 マズルカ第50番 イ短調 Op.posth
ロベルト・シューマン(1810–1856)
アラベスク(Arabeske) ハ長調 Op.18 - Leicht und zart
3つの幻想的小品(3 Fantasiestücke) Op.111
ヨハネス・ブラームス(1833–1897)
3つの間奏曲(Drei Intermezzi) Op.117
第1番 変ホ長調 第2番 変ロ短調 第3番 嬰ハ短調
ハンス・レイグラーフ(ピアノ)
録音 1969年4月15日(ショパン)、1971年6月26日(ブラームス)、1993年3月1日(シューマン) スウェーデン放送局(SR)(ストックホルム)
スウェーデンのピアニスト、ハンス・レイグラーフ Hans Leygraf(1920–2011)がスウェーデン放送(SR)の番組のために弾いた演奏を放送局のアーカイヴ録音でリリースするシリーズ。ブラームスの《ピアノ協奏曲第1番》と《幻想曲集》(DBCD 183)につづく、ショパン、シューマンとブラームスはすべて、初めてCD化される録音です。
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
『ノルウェー・オペラ序曲集(Norwegian Opera Overtures)』
LAWO Classics LWC 1218 classical
ヴァルデマル・トラーネ(1790–1828)
歌劇《山の物語(Fjeldeventyret)》(1824)- 序曲
マッティン・アンドレーアス・ウードビュー(1820–1889)
歌劇《平和の少女(Fredkulla)》(1859)- 序曲
ヨハンネス・ホールクロウ(1847–1925)
歌劇《イスタンブールのヴァイキング(Væringene i Miklagard)》
(1897–1900)- 序曲
オーレ・オールセン(1850–1927)
歌劇《ライヤ(Lajla)》(1893)- 序曲
シーグヴァルト・アスペシュトラン(1856–1942)
歌劇《リュシュコウスハイドの英雄(Der Recke von Lyrskovsheid)》
(1901)- 序曲
カタリヌス・エリング(1858–1942)
歌劇《コサック兵たち(Kosakkenes)》(1894)- 序曲 バレエ(Danser)
ヤルマル・ボルグストレム(1864–1925)
歌劇《リーモルのトーラ(Thora paa Rimol)》(1894)- 序曲
アルネ・エッゲン(1881– 1955)
歌劇《オラヴ・リリエクランス(Olav Lljekrans)》(1931–40)
- バレエ(Danser)
ノルウェー国立オペラ管弦楽団 インガル・ベルグビュー(指揮)
録音 2020年1月20日–24日、3月10日 オスロ・オペラハウス(ノルウェー国立オペラ・バレエ団)オーケストラ・リハーサル・ホール(オスロ)
制作・編集 ヴェーガル・ランドース
録音・マスタリング トマス・ヴォルデン [DXD(24bit/352.8kHz)録音]
グリーグやスヴェンセンが優れた作品を次々と発表した1860年代の終わり、ノルウェーの文化生活は黄金時代を迎えたといわれます。LAWO Classics のこのアルバムでは、グリーグたちの以前、ノルウェー音楽の基礎が作られた時代と、その後の時代に作曲されたノルウェーの「文化遺産」ともいうべきオペラの序曲とバレエが、ノルウェー国立オペラ管弦楽団とインガル・ベルグビュー Ingar Bergby の演奏で紹介されます。
ヴァルデマル・トラーネ Waldemar Thrane(1790–1828)の《山の物語》は、ヘンリク・アンケル・ビェッレゴーの1927年に映画化もされた同名の劇に基づく作品。マッティン・アンドレーアス・ウードビュー Martin Andreas Udbye(1820–1889)の《平和の少女》は、12世紀のノルウェー王マグヌス三世と結婚したスウェーデン王女マルガレータ・フレドクッラ(平和の少女)が題材にとられたオペラです。ワーグナーの音楽からインスピレーションを得たヨハンネス・ホールクロウ Johannes Haarklou(1847–1925)の《イスタンブールのヴァイキング》。交響詩《アスゴールの騎行》や交響曲ト長調(Sterling CDS 1086-2)のオーレ・オールセン Ole Olsen(1850–1927)の《ライヤ》。シーグヴァルト・アスペシュトラン Sigwardt Asperstrand(1856–1942)の「バレエつき4幕」の歌劇《リュシュコウスハイドの英雄》は、全曲の演奏がまだ行われていない作品です。ニコライ・ゴーゴリの小説『タラス・ブーリバ』を基にエドヴァルド・ハーゲルプ・ブルが執筆した台本によるカタリヌス・エリング Catharinus Elling(1858–1942)の《コサック兵たち》。イプセンの戯曲によるアルネ・エッゲン Arne Eggen(1881– 1955)の《オラヴ・リリエクランス》。これらの作品がほとんど知られていない一方、ホーコン・ヤールのメルフス訪問を題材にしたヤルマル・ボルグストレム Hjarmar Borgstrøm(1864–1925)の《リーモルのトーラ》は、復活上演され、全曲録音(Simax PSC 1230)も制作されています。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『モーツァルト「ハイドン四重奏曲」第2集』
LAWO Classics LWC 1219 classical
W・A・モーツァルト(1756–1791)
弦楽四重奏曲第14番 ト長調 K.387《春(Frühlingsquartett)》
弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調 K.458《狩(Jagdquartett)》
弦楽四重奏曲第18番 イ長調 K.464
エンゲゴール四重奏団
アルヴィド・エンゲゴール(ヴァイオリン)
アレックス・ロブソン(ヴァイオリン)
ジュリエット・ジョプリング(ヴィオラ)
ヤン・クレメンス・カールセン(チェロ)
録音 2020年5月 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
制作 ヴェーガル・ランドース
録音 トマス・ヴォルデン [DXD(24bit/352.8kHz)録音]
ヴァイオリニストのアルヴィド・エンゲゴール Arvid Engegård を中心に2006年にロフォーテンで結成され、オスロを拠点に活動するエンゲゴール四重奏団 Engegårdskvartetten の LAWO Classics 第3作。前作(LWC 1167)のモーツァルトの『ハイドン・セット』の残り3曲が演奏されています。《春》のニックネームで呼ばれるト長調。第1楽章の冒頭、8分の6拍子の三和音の主題が「狩」を想わせる変ロ長調。ベートーヴェンをはじめとする作曲家や音楽学者から、モーツァルトの作曲技術が最高度に発揮されたとみなされるイ長調の四重奏曲。「緊密な音のブレンドとラヴェル風の軽さが、とりわけモーツァルトに適している」(The Strad)と評された演奏です。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『ホーンフラワー(Hornflowers)』
LAWO Classics LWC 1221 contempoary/classical
ニルス・ヘンリク・アスハイム(1960–)
Singing Stones(歌う石)(2017)(金管五重奏団のための)
Hornflowers(ホーンフラワー)(2019)(金管五重奏のための)
Burning Ice(燃える氷)(1999)(金管五重奏のための)
Scream Soft(スクリーム・ソフト)(2002)(テューバと打楽器のための)
Griegs Akkord(グリーグの和音)(1993 rev.2007)
(金管アンサンブルとハープのための)*
Hornflowers(ホーンフラワー)(2019)(器楽バージョン)
ニューノシュク金管五重奏団
エルレン・オーゴール=ニルセン(トランペット)
ヨルゲン・アルネセン(トランペット)
ダニエル・ヴァイセト・シェレスヴィーク(ホルン)
インゲビョルグ・ブルーケット(トロンボーン)
ベルゲル・イーヴェル・フェーデル(テューバ)
アンデシュ・アイステン・ダール(オルガン)
スンニヴァ・ロードラン(ハープ)
ジェニファー・トレンス(打楽器)
クリスチャン・エッゲン(指揮)
エクストラ金管楽器奏者 *
グロ・ビョルンスタ・クラフト(トランペット)
セバスチャン・ハウコス(トランペット)
マリー・ソールム・グラン(ホルン)
レーナ・ヴィーク(ホルン)
ベネディクテ・エルネス(ホルン)
シーメン・ルーディ・ソルバッケン(トロンボーン)
アンデシュ・ダールハウグ(バストロンボーン)
録音 2019年4月29日、5月1日、9月30日、11月18日 ブラゲルネス教会(ドランメン、ノルウェー)、2020年3月4日 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
制作・編集 ヴェーガル・ランドース
録音・マスタリング トマス・ヴォルデン [DXD(24bit/352.8kHz)録音]
ニューノシュク金管五重奏団(新ノルウェー金管五重奏団)は、トランペット奏者のエルレン・オーゴール=ニルセン Erlend Aagaard-Nilsen とヨルゲン・アルネセン Jørgen Arnesen、ホルン奏者のダニエル・ヴァイセト・シェレスヴィーク Daniel Weiset Kjellesvik、トロンボーン奏者のインゲビョルグ・ブルーケット Ingebjørg Bruket、テューバ奏者のベルゲル・イーヴェル・フェーデル Berger Iver Færder が結成。2016年にデビュー・コンサートを行い、以来、「今」のノルウェー音楽をメインにジャンルを超えたプロジェクトによる活動を続けています。アルバム『ホーンフラワー』は、彼らとニルス・ヘンリク・アスハイムとのコラボレーションの成果として制作されました。
ニューノシュク金管五重奏団の委嘱作が2曲。《Singing Stones(歌う石)》は、ルターのコラール『われらが神は堅き砦(Ein feste Burg ist unser Gott)』のシュテファン・マヒュー Stephan Mahu(c.1480–1541)による5声バージョンの断片を素材とする作品。《Hornflowers(ホーンフラワー)》は、「Fjellmarikåpe(アルケミラ・アルピナ)」から「Kattefot(エゾノチチコグサ)」まで、ノルウェーの山で見られる花の名をつけた22のエピソードでまとめた「音楽による植物のスケッチブック」。アークティック・ブラスの委嘱で作られた《Burning Ice(燃える氷)》は、「凍った状態のなかの動きのイメージ」。《Scream Soft(スクリーム・ソフト)》は、テューバと打楽器のための作品です。テューバ奏者が、ループ・ステーションと電気的イフェクトも使い、しゃべり、歌うという特殊奏法を交えて演奏します。《Griegs Akkord(グリーグの和音)》は、最初、グリーグの生誕150年の1993年に作られた作品です。《ペール・ギュント》の〈ソールヴェイの歌〉の旋律に基づく、12人の金管楽器奏者とハープによる「クラスター」を使った音楽として書かれ、クリスチャンサン室内楽フェスティヴァルで初演されました。このアルバムでは、2007年にトロムソで行われたグリーグ没後100年コンサートのオープニング曲としてアスハイムが大きく手を加えたバージョンが演奏されます。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『ソノコ・ミリアム・ヴェルデ、ヴァイオリン』
LAWO Classics LWC 1222 classical
マックス・ブルッフ(1838–1920)
ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872–1958)
ロマンス《揚げひばり(The Lark Ascending)》(1914–20)
サミュエル・バーバー(1910–1981)
ヴァイオリン協奏曲 Op.14(1939)*
ソノコ・ミリアム・ヴェルデ(ヴァイオリン)
オスロ・フィルハーモニック管弦楽団
タビータ・ベルグルン(指揮)
ジョシュア・ワイラースタイン(指揮)*
[楽器 Violin: Alessandro Gagliano, 1714]
録音 2019年2月14日–15日(バーバー)、2020年10月26日–28日 オスロ・コンサートホール(オスロ、ノルウェー)
制作・編集 ヨルン・ペーデシェン
録音・マスタリング トマス・ヴォルデン [DXD(24bit/352.8kHz)録音]
ノルウェーのヴァイオリニスト、ソノコ(園子)・ミリアム・ヴェルデ Sonoko Miriam Shimano Welde のソリストとしてのデビュー・アルバム。ブルッフの《ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調》、ヴォーン・ウィリアムズの《The Lark Ascending》、バーバーの《ヴァイオリン協奏曲》。抒情の表現にセンスと技術を問われるプログラムが組まれています。
ヴェルデは、1996年、ノルウェー人を父に日本人を母にベルゲンで生まれました。アメリカ、ミネソタ州の Mankato Suzuki School of Music とベルゲン市の音楽学校で学び、2006年、オスロのバラット・ドゥーエ音楽学校の「ヤング・タレント」プログラムに合格、アルフ・リカルド・クラッゲルードとステファン・バラット=ドゥーエのクラスで学びました。2014年、ケルンで行われた「ユーロヴィジョン」の決勝にノルウェー代表として参加しています。これまでにソリストとして、ベルゲン、オスロ、ストックホルムのフィルハーモニック、ノルウェー放送管弦楽団(KORK)、ケルン WDR 交響楽団などのオーケストラと共演してきました。
ブルッフとヴォーン・ウィリアムズを指揮するタビータ・ベルグルン Tabita Berglund(1989–)もノルウェーの音楽家です。ノルウェー国立音楽大学のチェロの修士課程でトルルス・モルクに学び、2015年、ほぼ偶然に指揮を始め、ノルウェー国立音楽大学のオーレ・クリスチャン・ルードに師事しました。2021年のシーズンから首席客演指揮者としてスタヴァンゲル交響楽団を指揮しています。バーバーの協奏曲のジョシュア・ワイラースタイン(ワイラスティーン) Joshua Weilerstein(1987–)は、ニューヨーク州ロチェスターに生まれ、ニューイングランド音楽院でヴァイオリンと指揮法を修めました。トーラ・アウゲスタとオスロ・フィルハーモニックのアルバム『情熱の描写』(LWC 1164)に次ぐ LAWO Classics 録音です。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『レーンクヴィスト&リンクウィスト(Rehnquist & Lindqusit)』
LAWO Classics LWC 1224 contemporary/classical
カーリン・レーンクヴィスト(1957–)
軌道に乗って-動きのある四重奏(I banor - en kvartet i rörelse)(2017)
(ヴァイオリン、クラリネット、チェロとピアノのための)
ずっと向こうと近く(Långt borta och nära)(2017)
(ソロ・クラリネットのための)
エレン・リンクウィスト(1970–)
Groundings(グラウンディング)(2004)(ピアノ三重奏のための)
Gaia(ガイア)(1998)(ソロ・チェロのための)
Somniloquy(寝言)(2010)(ピアノ、チェロとクラリネットのための)
Pastorale(田園詩)(1991)(ソロ・ピアノのための)
アルパカ・アンサンブル
シーグリ・エリーサベト・スタング(ヴァイオリン)
マリアンネ・ボードワン・リ(チェロ)
エルセ・ボー(ピアノ)
ロルフ・ボルク(クラリネット)
録音 2019年12月11日–13日 Newton Studio(オスロ、ノルウェー)
制作・編集 ヴェーガル・ランドース
録音・マスタリング トマス・ヴォルデン [DXD(24bit/352.8kHz)録音]
ノルウェーのピアノ三重奏団「アルパカ・アンサンブル Alpaca Ensemble」は、カーリン・レーンクヴィストとエレン・リンクウィストのふたりの作曲家と緊密なコラボレーションを続けてきました。LAWO Classsics のアルバムでは、クラリネット奏者のロルフ・ボルク Rolf Borch を加え、このコラボレーションから生まれた「音風景」を示してみせます。
カーリン・レーンクヴィスト Karin Rehnkvist は、ストックホルム生まれ。スモーランドのニューブルーで育ち、音楽教師として働いた後、ストックホルム王立音楽大学でグンナル・ブクト、ペール・リンドグレーン、ブライアン・ファーニホウに学びました。芸術音楽と民俗音楽の橋渡しをする独自の音世界を創り出し、スウェーデンでもっともユニークな作曲家のひとりとみなされています。さまざまなジャンルで活動する民俗歌手レーナ・ヴィッレマルクとのコラボレーションによって作曲した、「叫びと歌」をミックスした唱法「クルニング」による《ティンパニの歌 - 牛寄せの声(Puksånger & lockrop)》(BIS-996)は、ISCM(国際現代音楽協会)の1994年「世界音楽の日々」で演奏され、波紋を投じました。《軌道に乗って-動きのある四重奏》は、4人のプレーヤーの舞台上の動きを「惑星」に見立てた作品として作られ、〈宇宙空間(I yttre rymden)〉〈-通過-(– transit –)〉〈惑星の遊び(Planet-lek)〉〈-通過-宇宙空間-通過(– transit – outer space – transit)〉〈賛歌(Lovsong)〉〈-通過-宇宙空間(– transit – outer space)〉〈エピローグ(Epilog)〉の7つの部分に分かれています。チェロ独奏の《ずっと向こうと近く》も視覚的要素をもった作品です。
オランダ系アメリカの作曲家エレン・リンクウィスト Ellen Lindquist は、ヴァーモント州とニューヨーク州の大学で学び、2013年からトロンハイムのノルウェー工科自然科学大学(NTNU)の作曲科で准教授として教えています。彼女は、音楽以外の芸術から得たインスピレーションを作曲に取り入れ、インドネシア伝統のガメラン音楽の背景にある宗教性と楽器に特有の響きを念頭に置いて作曲した《マントラ(Mantra)》(BIS SA-2340)は話題を呼びました。《グラウンディング》は、人生を通じて直面する「拠り所がある」と「拠り所がない」をテーマにして進めているシリーズの考えを反映する曲のひとつ。ダンサーで振付師のアンドレーア・オールセンの委嘱で書いたヴァイオリン曲をチェロ用に改作した《ガイア》。「眠る人の息」をエネルギッシュに展開させてゆく《寝言》。透明な色彩と広がりのある風景の「こだま」を思わせるピアノのための《田園詩》は、彼女の初期の作品です。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『歌と踊り(Chanson et danses)- 木管楽器のためのフランス室内楽』
LAWO Classics LWC1225 classical
シャルル・グノー(1818–1893)
小交響曲(Petite symphonie) Op.216
シャルル・ケクラン(1867–1950)
木管楽器のための七重奏曲(Septuor d’instruments à vent) Op.165
フロラン・シュミット(1870–1958)
リートとスケルツォ(Lied et scherzo) Op.54
テオドール・グヴィ(1819–1898)
ガリア風小組曲(Petite suite gauloise) Op.90
序奏とメヌエット(Introduction et Menuet) オーバード(Aubade)
夜のロンド(Ronde de nuit) タンブラン(Tambourin)
ヴァンサン・ダンディ(1851–1931)
歌と踊り(Chanson et dances) Op.50
オスロ・カンマーアカデミー
ヤムサ・アンナレーナ(フルート、ピッコロ)
トロン・マグネ・ブレッカ(フルート)
ダーヴィト・フリーデマン・ショトルンク(オーボエ、芸術監督)
ミンワ・チュー(オーボエ、コールアングレ)
ピエール・オヌー(クラリネット)
イングリ・マイデル・ヌート(クラリネット)
スタイナル・グランモ・ニルセン(ナチュラル・ホルン)
ニクラス・セバスチャン・グレンヴィーク(ナチュラル・ホルン)
アレッサンドロ・カプロッティ(ファゴット)
ヨン・ハルヴォル・ルン(ファゴット)
クリスティン・ホーゲンセン(ヒストリカル・サクソフォーン)
ダニイェル・ペトロヴィチ(コントラバス)
録音 2020年2月15日–18日 ヤール教会(バールム、ノルウェー)
制作・編集 ヴェーガル・ランドース
録音・マスタリング トマス・ヴォルデン
作曲家、指揮者、音楽教師としても活動したフランスのフルーティスト、ポール・タファネル Paul Taffanel(1844–1908)は、140年ほど前、フランスの木管楽器奏者を音楽シーンの表舞台に立たせるため「木管楽器室内楽協会 (Société de musique de chambre pour instruments á vents)」を設立しました。この分野のレパートリーを広めるため彼は、古典的な木管八重奏で演奏するモーツァルトやベートーヴェンの時代の「ハルモニームジーク」のコンサートを行うとともに、それぞれのプレーヤーにもスポットライトを当てた、フランスを中心とする国々の新しい作品を積極的に取り上げました。オスロ・フィルハーモニックの首席オーボエ奏者のダーヴィト・フリーデマン・ショトルンク David Friedemann Strunck が芸術監督を務めるオスロ・カンマーアカデミー Oslo Kammarakademi も、2009年の創設以来、タファネルと同様の活動を続けてきました。《交響曲第7番》の木管八重奏版を演奏した《ベートーヴェン》(LWC 1036)、グリーグ、スヴェンセン、エミール・ハートマン、ライネッケの作品による『ライプツィヒ!』(LWC 1058)、「今日の音楽」を紹介する『最初の美(The First Beauty)』(LWC 1093)の「ハルモニームジーク」三部作をリリース。2017年の『モーツァルト』(LWC 1141)で新たなステージに入りました。
LAWO Classics の第5作『歌と踊り』では、タファネルとその後の時代、19世紀の終わりから20世紀前期にフランスで書かれた音楽のプログラムが組まれました。グノーが、木管楽器室内楽協会に献呈した《小交響曲》、協会の設立に協力したテオドール・グヴィの《ガリア風小組曲》、ダンディが協会の委嘱で作曲した《歌と踊り》、タファネルの協会がすでに「伝説」になっていた1937年にケクランが書いた《七重奏曲》。フロラン・シュミットが、1910年に作曲、デュカスに捧げた《リートとスケルツォ》は、ホルンのひとりに「ソリスト」の役割が与えられた作品です。この録音のソリスト、スタイナル・グランモ・ニルセン Steinar Granmo Nilsen は、ノルウェー軍音楽隊のホルン奏者を経験、ノルウェー国立音楽大学で教える、ナチュラル・ホルンの名手のひとりです。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『マリア・マグダレーナ(Maria Magdalena)』
LAWO Classics LWC 1228 classical/traditional
マグダレーナの歌(グルーのアンネ・ハンスダッテル・ヒュンネの歌による)
マリアは泉へ行った(Maria gikk til kilden)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
コラール幻想曲「キリストは死の絆につかせたまえり
(Christ lag in Todesbanden)」 BWV.718(オルガンのための)
伝承の賛美歌(グルーのマッティン・H・ハウグスモーエンの歌による)
マリアは墓所にやってきた(Maria går til graven)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
オルガン協奏曲 ト長調 BWV.592
アレグロ(Allegro)
グラーヴェ(Grave)/マリアと天使たち(Maria og englene)
(ランゲランのヴォーカル即興)
わたしにすがりつくのはよしなさい/マリア・マグダレーナはイエスに会う
(Noli me tangere/Maria Magdalene ser Jesus)
(マグダレーネの歌(テレマルクのヘッダール、
インゲビョルグ・ハーゲンの歌による))
プレスト(Presto)
イエスは弟子たちの前に姿を現す(Jesus viser seg for disiplene)
(ランゲランのカンテレ即興)
(マグダレーナの歌(グルーのアンネ・ハンスダッテル・ヒュンネの
歌による)
イエスは弟子たちのもとを去る(Jesus forlater disiplene)
(伝承の賛美歌(グルーのマッティン・H・ハウグスモーエンの歌による))
無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調 BWV.1012(ヴィオラによる)
前奏曲(Prélude)/マリアは弟子たちを慰める(Maria trøster didiplene)
(ランゲランの即興)
アルマンド(Allemande)
ペテロとマリア(Peter og Maria)
(マグダレーナの歌(リンゲビューのオーラ・ヨハンネセン・コルデンの
歌による))
クラント(Courante)
覚えていることを話してください(Fortell oss alt du husker)
(マグダレーナの歌(リンゲビューのオーラ・ヨハンネセン・コルデンの
歌による))
サラバンド(Sarabande)
マリアの幻視(Marias syn)(シニッカ・ランゲラン)
ガヴォット I(Gavotte I)/ガヴォット II(Gavotte II)
ジグ(Gigue)
ペテロの嫉妬(Peters sjalusi)(シニッカ・ランゲラン)
コラール「いと高きにある神にのみ栄光あれ
(Alllein Gott in der Höh’ sei Ehr' )」 BWV.676(オルガンのための)
シニッカ・ランゲラン(歌、カンテレ)
ラーシュ・アンデシュ・トムテル(ヴィオラ)
コーレ・ノールストーガ(オルガン)
[ニーダロス大聖堂のヨアヒム・ヴァーグナー・オルガン(1741年)]
録音 2008年2月 ニーダロス大聖堂(トロンハイム、ノルウェー)
録音・編集 オーヴェ・ベルグ、ショーン・ルイス(組曲第6番)
[DXD(24bit/352.8kHz)録音]
ノルウェーのフォークミュージシャン、シニッカ・ランゲラン Sinikka Langeland は、ノルウェーの民俗音楽を現代の思考と感覚で再生させる、特徴的な活動で知られます。彼女は、聖母マリアを主題にしたアルバム『マリアの歌(Maris Song)』(ECM 2127)を、2009年にリリースしました。LAWO Classics の新しいアルバム『マリア・マグダレーナ(Maria Magdalena)』は、前作を補足するため、十字架にかけられ苦悩するイエスを見守った、キリスト教世界でもっとも重要な女性のひとり、マリア・マグダレーナをテーマに作られました。プログラムを構成する音楽は、ソーレル、テレマルク、グーブランスダーレンの歌手たちが歌い継いできた「マグダレーナの歌」と賛美歌、J・S・バッハの《オルガン協奏曲 ト長調》、コラール幻想曲とコラール、ヴィオラで演奏する《無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調》。《協奏曲》の「アレグロ」「グラーヴェ」「プレスト」の各楽章と《組曲》の〈前奏曲〉〈アルマンド〉〈クラント〉〈サラバンド〉〈ガヴォット〉〈ジグ〉の各曲は、ランゲランのヴォーカルとカンテレ演奏による「即興」と彼女が作った歌、そして、民俗歌手の歌にならった伝承曲を交えて演奏されます。ラーシュ・アンデシュ・トムテル Lars Anders Tomter のヴィオラ、コーレ・ノールストーガ Kåre Nordstoga のオルガン。前作と同じメンバーによるセッション録音です。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『焔に向かって(Towards the Flame)』
Naxos 8.574312 classical
アレクサンドル・スクリャービン(1872–1915)
3つの小品 Op.45(1904–05)
アルバムのページ(Feuillet d’album)
幻想的詩曲(Poème fantasque) 前奏曲(Prélude)
ルーズ・ランゴー(1893–1952)
生活に疲れたキリストの花嫁(Sponsa Christi tædium vitæ)
BNV297(1944)
アレクサンドル・スクリャービン(1872–1915)
ピアノソナタ第10番 ハ長調 Op.70(1913)
ルーズ・ランゴー(1893–1952)
ピアノソナタ《深淵の音楽(Afgrundsmusik)》
BVN169(1921 rev.1922–24)
アレクサンドル・スクリャービン(1872–1915)
ピアノソナタ第9番 Op.70《黒ミサ》(1912–13)
ルーズ・ランゴー(1893–1952)
幻想曲《業火の中(Flammekamrene)》 BVN221(1930–33 rev.1934–37)
アレクサンドル・スクリャービン(1872–1915)
詩曲《焔に向かって(Ver la flamme)》 Op.72(1914)
ゴスタウ・ピークト(ピアノ)
録音 2021年4月3日–5日、10日 王立デンマーク音楽アカデミー(コペンハーゲン)
デビュー・アルバムのプログラムにベートーヴェンの《ディアベッリ変奏曲》を選んだデンマークのピアニスト、ゴスタウ・ピークト Gustav Piekut(1995–)の第2作。「詩情とヴィルトゥオーゾ性、劇的緊張感のある表現」と、各国のメディアから高く評価された第1作(Danacord DACOCD 837)につづくアルバムで彼は、神秘的な思考による作品を数多く残したという共通点をもつ作曲家ふたり、ロシアのスクリャービンとデンマークのランゴーの作品を弾いています。《黒ミサ》の副題をもつスクリャービンの第9番の《ソナタ》と〈アルバムのページ〉〈幻想的詩曲〉〈前奏曲〉の《3つの小品》。”flamme”(火、焔)が曲名に共通するスクリャービンの《焔に向かって》とランゴーの「ダンテの『神曲』地獄篇 第26歌」による《業火の中》は、似通った雰囲気をもち、彼らのこのスタイルを代表する作品といわています。
[プロフィール]
ゴスタウ・ピークト Gustav Piekut は、1995年、デンマーク生まれ。6歳からピアノを学び、12歳の時、南ユラン交響楽団と共演してオーケストラ・デビュー。2年後、最初のコンサート・シリーズをデンマーク各地で行い、デンマーク国立交響楽団をはじめとするヨーロッパ各地のオーケストラとの共演をスタートさせました。オーフスでマーティン・リュスホルム・イェプセンに2013年まで師事。ドイツの奨学金を得て、ベルリン芸術大学のクラウス・ヘルヴィヒ教授の下で学びました。デンマークの国際コンペティション「スタインウェイ・フェスティヴァル」で3度優勝(2008年、2010年、2012年)、2017年の「オーフス国際ピアノ・コンペティション」で第2位、聴衆賞、カール・ニルセン賞、EMCY 賞を合わせて受賞しています。
価格 1,760円(税込価格)(本体価格 1,600円)
『きよしこの夜』
Naxos 8.669050 contemporary/classical
ケヴィン・プッツ(1972–)
歌劇《きよしこの夜(Silent Night)》(2011)
カリン・ウォルヴァトン(ソプラノ、アナ・サーアンセン)
マイルズ・ミッカネン(テノール、ニコラウス・シュプリンク)
エドワード・パークス(バリトン、オードベール中尉)
アンドルー・ウィルコウスキー(バリトン、補佐官ポンシェル)
ジョシュア・ジェレマイア(バリトン、ホルストマイヤー中尉)
クリスチャン・サーストン(バリトン、ゴードン中尉)
クリスチャン・サンダーズ(テノール、ジョナサン・デール)
トロイ・クック(バリトン、パルマー神父)
ミネソタ・オペラ合唱団 ミネソタ・オペラ管弦楽団
コートニー・ルイス(指揮)
録音 2018年11月10日–18日 Ordway Center for the Performing Arts(セントポール、ミネソタ州)
制作、録音、編集 アダム・エイブズハウス
1914年12月、第一次世界大戦が始まって最初のクリスマス、西部戦線で戦っていたドイツ軍とイギリス軍の兵士が武器を置き、非公式の休戦に入った……。フランスの映画監督クリスチャン・カリオンは、この「クリスマス休戦」を題材に脚本を書き、映画『Joyeux Noël』(邦題『戦場のアリア』)に作りました。この作品は、アメリカでも公開され、2006年度のゴルデングローブ賞とアカデミー賞の外国語映画部門にノミネートされるなど話題になりました。アメリカの作曲家ケヴィン・プッツ Kevin Puts(1972–)の歌劇《きよしこの夜》は、この映画に基づいてマーク・キャンベル Mark Campbell が執筆した台本による2幕の作品です。ミネソタ・オペラの委嘱で作曲、2011年11月12日、セントポールのオードウェイ劇場でフィラデルフィア・オペラ・カンパニーとの共同制作で初演されました。ストーリーは、1914年のクリスマス前と当日、オペラハウスのステージ、村の教会、パリのアパートメント、フランス国境に近いベルギーの戦場を舞台に展開。ドイツ側が、オペラ歌手のニコラウス・シュプリンク、彼の恋人のアナ・サーアンセン、ホルストマイヤー中尉、スコットランドが、ジョナサンとウィリアムのデール兄弟、パルマー神父、ゴードン中尉、フランスが、オードベール中尉、補佐官ポンシェルといった人物が登場、それぞれが、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ラテン語の歌詞で歌います。さまざまな要素とスタイルを織りこんだ音楽と視覚効果を凝らした舞台は、好評と人気を集め、「立ち見席のみ」の状態で初演の公演が続けられたと言います。作品は、2012年のピューリツァー賞の音楽部門を受賞。9/11アメリカ同時多発テロ事件をきっかけに作曲した《交響曲第2番》(Naxos 8.559794)などとともにプッツの代表作のひとつになりました。
価格 2,640円(税込価格)(本体価格 2,400円)
『蝶々夫人』
Pentatone PTC 5186783 2SACD’s hybrid (Multichannel/stereo) classical
ジャコモ・プッチーニ(1858–1924)
歌劇《蝶々夫人(Madama Buterfly)》
メロディ・ムーア(ソプラノ、蝶々さん)
ステファノ・セッコ(テノール、ピンカートン)
エリーザベト・クルマン(メゾソプラノ、スズキ)
レスター・リンチ(バリトン、シャープレス)
アレクサンダー・カイムバッヒャー(テノール、ゴロー)
ケヴィン・ショート(バスバリトン、ボンゾ)
アマタイ・パティ(テノール、ヤマドリ)
フローリアン・ケーフラー(バス、神官)
ホルヘ・レイリーア(テノール、書記、役人)
ティアゴ・バティスタ(バス、薬師手)
セシリア・ロドリゲス(メゾソプラノ、蝶々さんの母親)
フィリパ・パッソス(ソプラノ、蝶々さんのおば)
サラ・マルケス(ソプラノ、蝶々さんのいとこ)
グルベンキアン合唱団・管弦楽団 ホルヘ・マッタ(合唱指揮)
マーリア・レイノ(コンサートマスター)
ローレンス・フォスター(指揮)
録音 2019年6月、7月 カルースト・グルベンキアン財団大講堂(リスボン、ポルトガル)
Pentatone Music は、アメリカの指揮者、ローレンス・フォスター Lawrence Foster(1941–)のアルバムを定期的にリリースしてきました。エミリ・ディキンソンの詩による歌曲を集めた『一条の光(A Certain Slant of Light)』(PTC 5186634)、「悪い奴ら」の歌をケヴィン・ショートと共演した『メフィストフェレス(Mephistopheles)』(PTC 5186585)、ゴードン・ゲティの歌劇《アッシャー家(Usher House》(PTC 5186451)、ヴェルディの《オテロ》(PTC 5186778)、プッチーニの《西部の娘》(PTC 5186778)、ヨハン・シュトラウスのオペレッタと、興味深い録音が続きます。フォスターの新作は、リスボンのグルベンキアン管弦楽団を指揮したプッチーニの歌劇《蝶々夫人》です。
「蝶々さん」を歌うメロディ・ムーア Melody Moore は、ヒューストン、ワシントン、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨーク・シティ、カンザスシティ、アトランタ、モントリオール、ボルドーなどのオペラハウスに出演、ワーグナー、モーツァルト、ヤナーチェク、ヴェルディ、プッチーニ、リヒャルト・シュトラウスたちの諸役を歌い、スティーヴン・シュウォーツたちのオペラの初演にも出演しました。ブラドリー・ムーアと共演した『An American Song Albubm』(PTC 518770)をはじめとするアルバムを Pentatone に録音。フォスターは、彼女のドラマティックな演技力と歌唱を賞賛、《オテロ》のデズデモーナ役と《西部の娘》のミニー役につづいて彼女を蝶々さん役に起用しました。イタリアのテノール、ステファノ・セッコ Stefano Secco が「ピンカートン」、オーストリアのメゾソプラノ、エリーザベト・クルマン Elisabeth Kulman が「スズキ」を歌っています。
マルセイユ・オペラの音楽監督を7シーズン以上にわたって務めるフォスターが、グルベンキアン管弦楽団という「コンサート・オーケストラ」を指揮。ステージの広がりと奥行きを誇張なくとらえた Pentatone の録音が、プッチーニのオペラの「シンフォニック」な面白さを堪能させてくれるアルバムです。
価格 3,850円(税込価格)(本体価格 3,500円)
『サンドラ・リード・ハーガ(Sandra Lied Haga)』
Simax PSC 1363 classical
ピョートル・チャイコフスキー(1840–1893)
ロココ風の主題による変奏曲 Op.33(オリジナル版)
アントニーン・ドヴォルジャーク(1841–1904)
チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
サンドラ・リード・ハーガ(チェロ)
ロシア国立交響楽団(スヴェトラーノフ・オーケストラ)
テリエ・ミケルセン(指揮)
[楽器 Cello: Joannes Florenus Guidantus, Bologna, 1730]
録音 2019年2月20日–21日、3月1日 モスクワ音楽院大ホール(モスクワ、ロシア)
まさに大きなキャリアに向かって羽ばたこうとしているノルウェーのチェリスト、サンドラ・リード・ハーガ Sandra Lied Haga のデビュー・アルバム。サンドラ・リードは、1994年、オスロ生まれ。3歳からチェロを習い、バラット=ドゥーエ音楽学校の才能ある子供のためのプログラムに最年少の生徒として参加しました。ロンドン・ラズモフスキー・アカデミーでオレク・コーガン、ベルリンのバレンボイム=サイド・アカデミーでフランス・ヘルメション、ノルウェー国立音楽大学でトルルス・モルク、ラーシュ・アンデシュ・トムテル、トゥールレイフ・テデーンに学びました。12歳の時にウィグモアホールにデビュー。彼女が学んだモルクとトムテルの他、ライフ・オーヴェ・アンスネス、ホーヴァル・ギムセ、クリスチャン・イーレ・ハドラン、ヘンニング・クラッゲルード、ポール・ルイス、キャースリン・ストットをはじめとするアーティストたちと共演、各地のフェスティヴァルとコンサートに参加してきました。サンドラ・リードの弾くチェロは「Joannes Florenus Guidantus, Bologna, 1730」。ノルウェーの Dextra Musica から貸与された楽器です。
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
『ラグナロク』 Selection
Simax PSC 1371 contemporary/classical
ピョートル・チャイコフスキー(1840–1893)
弦楽セレナード ハ長調 Op.48
ヘンニング・クラッゲルード(1973–)
ラグナロク -太陽の娘(Ragnarok - Solens Datter)
(弦楽オーケストラのための)
ピョートル・チャイコフスキー(1840–1893)
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
ヘンニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)
アークティック・フィルハーモニック
クリスチャン・クルクセン(指揮)
[楽器 Violin: Guarneri del Gesù, 1744]
録音 2018年5月、2020年2月 ストルメン・コンサートホール(ボードー)(セレナード、協奏曲)、2019年5月 ハーシュタ文化の家(Harstad Kulturhus)(ハーシュタ、トロムス、ノルウェー)(ラグナロク)
制作、編集 ショーン・ルイス
録音 アルネ・アクセルベルグ
ヴァイオリニストで作曲家、ヘンニング・クラッゲルード Henning Kraggerud の新作アルバム。アークティック・フィルハーモニックのレパートリーから《弦楽セレナード》、クラッゲルードが2010年にトマス・ダウスゴー指揮デンマーク国立交響楽団と共演して「BBC Proms」で弾いた《ヴァイオリン協奏曲》と、2つのチャイコフスキー作品、そして、「作曲家」クラッゲルードの作品。
このアルバムのライナーノートはクラッゲルードがみずから筆を執りました。「1945年7月16日の早朝、より具体的には午前5時30分、朝のラジオショー『ヴォイス・オブ・アメリカ』が、すでに起きていた少数の人たちのためにチャイコフスキーの《セレナード》を流していた。同じ時刻、ニューメキシコの砂漠で密かに世界最初の核爆弾のスイッチを押す時が近づいていた。トリニティ実験のカウントダウンはすでに始まっている……民間と軍の放送の周波数が混同してしまったため、チャイコフスキーの音楽が、最後のカウントダウンと起爆の伴奏をすることとなった……」。
クラッゲルードの《ラグナロク -太陽の娘(Ragnarok - Solens Datter/The Sun’s Daughter)》は、彼が音楽監督を務めるアークティック・フィルハーモニック室内管弦楽団のコンサート『創造から終末のラグナロクへ(From Creation to Ragnarok)』のために書かれた作品です。このコンサートでは、トール・オーゲ・ブリングスヴェール Tor Åge Bringsværd(1939–)が北欧の創造神話に基づいて書いたテクストをインスピレーションにしたノルウェーを中心とする作曲家8人の作品が、リングスヴェール自身のナレーションを交えて演奏されました。クラッゲルードの作品では、『エッダ』の「巫女の予言」で語られる「神々の終末」の「希望、夢、最後の(それゆえに、最初の)男と女の絶望、そして、太陽の娘の照らした、露の滴を通って明るく輝いてくる不思議な最初の光」の心象が描かれています。
チャイコフスキーの《ヴァイオリン協奏曲》は、「見事なピアノパートは、それ自体が芸術作品だ」とクラッゲルードが言う、管弦楽譜の出版に先立って作曲者が作った「ヴァイオリンとピアノ」の第一版の「テンポ」を重視して演奏され、《弦楽セレナード》では、チャイコフスキー自身による「きわめて興味深い」(クラッゲルード)4手のピアノの編曲が参照されました。いきすぎた感情移入も大げさな身振りもなく、チャイコフスキーの作品の高貴な姿を映した演奏です。
指揮者のクリスチャン・クルクセン Christian Kluxen(1981–)は、コペンハーゲン生まれのデンマークの指揮者です。カナダのヴィクトリア交響楽団の音楽監督を務め、2019年1月、クリスチャン・リンドベリの後任としてアークティック・フィルハーモニックとアークティック・オペラの首席指揮者に就任、3シーズン目に入りました。
[追記]
クラッゲルードのこのアルバムを聴きながら、彼が師事したカミラ・ウィックスの録音が残されたグラズノフの協奏曲やヴォーン・ウィリアムズの《揚げひばり》(PSC 1832)の音楽を思い出しました。
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
『ビーチャム、シベリウスを指揮する』
Somm Recordings ARIADNE 5013 classical
ジャン・シベリウス(1865–1957)
交響曲第1番 ホ短調 Op.39
ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団 トマス・ビーチャム(指揮)
[録音 1952年8月17日 アッシャー・ホール
(エディンバラ、スコットランド)(ライヴ録音)]
組曲《歴史の情景(Scènes historiques)》第2番 Op.66
- 愛の歌(Minnelied/Minnelaulu)
はね橋で(An der Zugbrück/Nostosillalla)
ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団 トマス・ビーチャム(指揮)
[録音 1947年4月17日 People’s Palace Theatre
(ロンドン、イングランド)(ライヴ録音)]
インタビュー「Playing for Beecham(ビーチャムのための演奏すること)」
ジョン・アンダウッド(ロイヤル・フィルハーモニック、元ヴィオラ奏者)
レイモンド・オヴンズ(ロイヤル・フィルハーモニック、
元第2ヴァイオリン奏者)
ジョン・トランスキ(インタビュアー)
[録音 2015年1月6日 ブロードステアズ、ケント、イングランド)]
オーディオ復刻 Lani Spahr
サー・トマス・ビーチャム Sir Thomas Beecham(1879–1961)が1946年に創設したロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団の75周年記念アルバム。《交響曲第1番》は、セッション録音を行った3ヶ月後の1952年8月17日、エディンバラ国際フェスティヴァルのライヴ録音。《歴史の情景》第2番の第2曲〈愛の歌〉と第3曲〈はね橋で〉も初めてリリースされる1947年4月17日のライヴ録音。音楽関係の著作で知られ、「音楽演奏リサーチセンター(Music Performance Research Centre)」(現「Music Preserved」)を創設したジョン・トランスキ Jon Tolansky が1987年に作ったアーカイヴ所蔵の録音です。ビーチャムの下で演奏したジョン・アンダウッド John Underwood とレイモンド・オヴンズ Raymond Ovens のトランスキによる約30分のインタビュー(英語)がアルバムの最後に収録されています。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『Last Song』
Sono Luminus DSL 92248 classical
ルイ・クープラン(c.1626–1661)
(ウナ・スヴェインビャルナルドウッティル、
ティンナ・ソルステインスドウッティル 編曲)
プレリュード・ノン・ムジュレ(Prélude non musuré)第7番
(ヴァイオリンとピアノのための)
アトリ・ヘイミル・スヴェインソン(1938–2019)
3つのマリアの祈り
マリアの歌(Máríuvísur) マリアの詩(Máríukvæði)
マリアに捧げる秋の歌(Haustvísur til Máríu)
クリストフ・ヴィリバルト・グルック(1714–1787)
(フリッツ・クライスラー 編曲)
精霊の踊り(歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》から)
(ヴァイオリンとピアノのための)
ヨウルン・ヴィーザル(1918–)
アイスランド組曲
プロローグ(Ávarp) 夜想曲(Óttusöngur) 民謡(Þjólag)
エア(Fiðurlag) 舞曲(Vikivaki)
オーレ・ブル(1810–1880)(ウナ・スヴェインビャルナルドウッティル 編曲)
孤独の時に(I ensomme stunde)
ジュール・マスネ(1842–1912)
瞑想曲(歌劇《タイス》から)
カロウリーナ・エイリークスドウッティル(1951–)
冬(Winter)
マグヌース・ブロンダル・ヨウハンソン(1925–2005)
夢の中で(In a Dream) 子守歌(Lullaby)
フリッツ・クライスラー(1875–1962)
ルイ・クープランの様式によるプロヴァンス風オーバード
(Aubade Provencal im Stile von Louis Couperin)
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567–1643)
アヴァ・マリア(Ave Maria)
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098–1179)
アニマ・プロセッショナル(Anima Processional)
ウナ・スヴェインビャルナルドウッティル(1975–)
ニュースの前の最後の歌(Last Song before the News)
ウナ・スヴェインビャルナルドウッティル(ヴァイオリン)
ティンナ・ソルステインスドウッティル(ピアノ)
録音 2019年12月13日–15日 スンドレイギン・スタジオ(Sundlaugin Studio)(モスフェットルスバイル、アイスランド)
アイスランドのラジオ放送局「Ra’s 1」では、正午のニュースの前に「Lsst Song」という名の短い音楽番組が放送されます。アイスランド伝承の歌、子守歌、愛の歌、怖かったり美しかったりする自然への頌歌、イタリアのカンツォーネ、スカンディナヴィアの悲しみの歌と、さまざまな気分の歌が演奏される番組です。ヴァオリニストで作曲家のウナ・スヴェインビャルナルドウッティル Una Sveinbjarnardóttir とピアニストのティンナ・ソルステインスドウッティル Tinna Þorsteinsdóttir のコラボレーションによる『Last Song』は、「何かが生活を一変させることに気づく前の瞬間、そして、その時に存在しているという瞬間」からインスピレーションを得て制作されました。ヨウルン・ヴィーザル Jórunn Viðar の《アイスランド組曲》は、1974年、アイスランドの入植1100年を記念して作曲された作品。《ニュースの前の最後の歌(Last Song before the News)》は、ウナの友人、ヨウハン・ヨウハウンソンの死を悼む作品です。
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
『ENIGMA』
Sono Luminus DSL 92250 contemporary/classical
アンナ・ソルヴァルスドウッティル(1977–)
ENIGMA Movement I ENIGMA Movement II ENIGMA Movement III
スペクトラル四重奏団
メーヴ・ファインバーグ(ヴァイオリン)
クララ・ライオン(ヴァイオリン)
ドイル・アームブラスト(ヴィオラ)
ラッセル・ローレン(チェロ)
録音 2020年10月17日–18日 Sono Luminus Studios(ボイス、ヴァージニア州)
アイスランドの作曲家アンナ・ソルヴァルスドウッティル Anna Þorvaldsdóttir(1977–)とグラミー賞に三度ノミネートされたことのあるスペクトラル四重奏団の長年のコラボレーションから生まれたアルバム。「胸を締めつけるようなコード進行と、弦楽器の特殊操法によるさまざまな摩擦音やクリック音の間を行き来する、壮大かつ内省的」という作品。
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
『Northscapes』
Sono Luminus DSL 92251 contemporary/classical
ラッセ・トーレセン(1949–)
Invocation of Pristine Light(汚れなき光の祈り) Op.52 no.1(2014)
アンナ・ソルヴァルスドウッティル(1977–)
Scape(2011)
ベント・サーアンセン(1958–)
12の夜想曲(12 Nocturnes)(2000–14)
第1番 ミニヨン-そして太陽が沈む
(Mignon - Und die Sonne geht unter)
第3番 夜の川(Nachtlicher Fluss)
第7番 真夜中のミニヨン(Mitternacht mit Mignon)
カイヤ・サーリアホ(1952–)
ピアノのための前奏曲(2007)
ラミンタ・シャルクシュニーテ(1975–)
ファンタジア(1997)
ペーテリス・ヴァスクス(1946–)
夏の夕暮れのための音楽(Music for a Summer Evening)(2009)
ラッセ・トーレセン(1949–)
Invocation of Rising Air(上昇気流の祈り) Op.52 no.2(2014)
イェヴァ・ヨクバヴィチューテ(ピアノ)
録音 2019年9月5日–7日 Sono Luminus Studios(ボイス、ヴァージニア州)
リトアニアのピアニスト、イェヴァ・ヨクバヴィチューテ Ieva Jokubaviciute の弾く、北欧とバルト諸国の作曲家たちが、自然と風景、神話、伝説、民謡からインルピレーションを得て作曲した曲集。
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
『ソフィ・アスプルンド-ルンド室内ソロイスツ』
Swedish Society Discofil SCD 1176 classical
ベンジャミン・ブリテン(1913–1976)
イリュミナシオン(Les Illuminations) Op.18(1939)
(アルテュール・ランボーの詩)
ファンファーレ(Fanfare) 街々(Villes)
フレーズとアンティーク(Phrase and Antique) 王権(Royauté)
海(Marine) 間奏曲(Interlude) 美しくあること(Being beauteous)
パレード(Parade) 旅立ち(Départ)
クロード・ドビュッシー(1862–1918)
(トビアス・ブルーストレム(1978–)編曲)
忘れられたアリエッタ(Ariettes oubliées)(1885–87 rev.1903)
(ポール・ヴェルレーヌの詩)
やるせない夢心地(C’est l’extase langoureuse)
巷に雨の降るごとく(Il pleure dans mon coeur)
木々の影は(L’ombre des arbres)
ベルギー風景「木馬」(Paysages belges. Chevaux de bois)
水彩画 I「緑」(Aquarelles I. Green)
水彩画 II「憂鬱」(Aquarelles II. Spleen)
クロード・ドビュッシー(1862–1918)
(ダニエル・フィエルストレム(1983–)編曲)
月の光(Clair de lune)
(《ベルガマスク組曲(Suite Bergamasque)》から)
ソフィ・アスプルンド(ソプラノ)
ルンド室内ソロイスツ(LuKaS)
録音 マルメ歌劇場オーケストラホール(マルメ、スウェーデン)
制作、編集、ミクシング トビアス・ブルーストレム
マスタリング ラファエル・ムテルド
「新しい星」として期待されるスウェーデンのコロラトゥーラ・ソプラノ、ソフィ・アスプルンド Sophie Asplund と2016年創設の弦楽オーケストラ「ルンド室内ソロイスツ Lunds Kammarsolisters(LuKaS)」。ともにこれが「デビュー・アルバム」です。アルバムのコンセプトは、その「波瀾万丈の関係」が文学や映画や演劇で幾度となく語られてきたふたりの詩人、アルテュール・ランボーとポール・ヴェルレーヌの詩に基づく音楽作品を、やや異なる角度から眺めること。そのため、ソプラノ(またはテノール)と弦楽オーケストラのために書かれた《イリュミナシオン》はブリテンの原曲で演奏、ドビュッシーの声とピアノのための《忘れられたアリエッタ》は、スウェーデンの作曲家、トビアス・ブルーストレム Tobias Broström が新しく作った「弦楽オーケストラ」共演の版で歌われます。ルンド室内ソロイスツの演奏するドビュッシー《月の光》が「アンコール」。スウェーデンのダニエル・フィエルストレム Daniel Fjellström の編曲による演奏です。
[プロフィール]
ソフィ・アスプルンド Sophie Asplund(1985–)。ストックホルム生まれ。ストックホルムのオペラ大学を2013年に卒業、ヨーテボリ歌劇場、ストックホルム王立歌劇場、フィンランド国立オペラ、ノルウェー国立オペラ、マルメ歌劇場で主要な役でデビューしました。ビルギット・ニルソン、王立音楽アカデミー、ドロットニングホルム宮廷劇場などの奨学金を獲得。2018年、コロラトゥーラ・ソプラノのヨルディス・シュンベリ Hjördis Schmberg を記念して設立された歌唱コンペティション第1回の第1位に選ばれました。《ラ・ボエーム》のムゼッタ、《ジークフリート》の森の小鳥、《フィガロの結婚》のバルバリーナとスザンナ、《リゴレット》のジルダ、《ナクソス島のアリアドネ》のツェルビネッタ、《バラの騎士》のゾフィー、《放蕩者のなりゆき》のアン・トルーラヴといった役で各国のオペラハウスに出演、ブラームスの《ドイツ・レクイエム》をはじめとするコンサートに客演しています。
ルンド室内ソロイスツ Lunds Kammarsolisters(LuKaS)。2016年、スウェーデンのスコーネ地方とデンマークのプロフェッショナルの弦楽器奏者によって創設された弦楽オーケストラ。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『音楽による礼拝 第7集』
Toccata Next TOCC 0183 early music/classical
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681–1767)
カンタータ「永遠の泉、穏やかな流れ(Ew’ge Quell, milder Strom)」
TWV1:546 *
カンタータ「涙を慰め(Stille die Tränen)」 TWV1:1401 *
カンタータ「われはバプティスマを受け(Ich bin getauft in Christi Tode)」
TWV.1:820 **
カンタータ「鳥は遠くまで飛べない(Kein Vogel kann)」 TWV.1:994 *
カンタータ「われはただ神の善き行いを
(Ich schaue bloß vorbei auf Gottes Güte)」 TWV.1:859 **
カンタータ「主よ、われを支えたまえ(Erhalte mich)」 TWV.1:449 *
ベルゲン・バロック
フランツ・フィッツトゥム(カウンターテナー)
ペーテル・ホルツラーグ(リコーダー)
トマス・C・ボイセン(テオルボ)
マルック・ルオラヤン=ミッコラ(バス・ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ハンス・クヌート・スヴェーン(チェンバロ *、オルガン **)
録音 2008年9月7日–12日 ホフ教会(レナ、オストレ・トーテン、ノルウェー)
「ベルゲン・バロック(Bergen Barokk)」は、1994年、ベルゲン市の芸術担当部門のコンサート・シリーズに関連して、フローデ・トーシェン Frode Thorsen(1958–)とハンス・クヌート・スヴェーン Hans Knut Sveen(1963–)によって創設されました。ノルウェーを代表する古楽アンサンブルのひとつとして活動をつづけ、Simax Classcs、BIS Records、Bergen Digital Studio、LAWO Classics にアルバムを録音。特に、グリーグ・アカデミーとのコラボレーションによるテレマンのカンタータ集《音楽による礼拝(Harmonischer Gottes-Dienst)》の全曲を録音するプロジェクトは、2006年のスタート以来、『Fanfare Magazine』をはじめとするメディアから高い評価を得てきました。シリーズの第7作。カンタータ「われはただ神の善き行いを(Ich schaue bloß vorbei auf Gottes Güte)」は、世界初録音の作品です。
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
『Nightjar in the Northern Sky』
ACT Music ACT 9744-2 jazz
『Nightjar in the Northern Sky』
Nightjar in the Northern Sky(Anna Gréta) Ray of Sun(Anna Gréta)
Sleepless(Anna Gréta) The Tunnel(Anna Gréta/Robert Creeley)
Blue Streams(Anna Gréta) Mountain(Anna Gréta)
Falling Down(Anna Gréta) Like a River(Anna Gréta)
Home(Anna Gréta) Waiting Never Ends(Anna Gréta)
Guide the Way(Anna Gréta) Carry Me Across the Sky(Anna Gréta)
アンナ・グリェタ(ピアノ、ヴォーカル)
スクーリ・スヴェルリソン(ベース)
エイナル・シェヴィング(ドラム)
ヒルマル・イェンソン(ギター)
シーグルズル・フローサソン(サクソフォン)
ユーハン・テングホルム(ベース)
ラングヘイズル・グロンダル(バッキング・ヴォーカル)
録音 2021年1月5日–6日 スンドレイギン・スタジオ(Sundlaugin Studio)(モスフェットルスバイル、アイスランド)、2021年1月 Studio Á(アイスランド)、2021年3月 Studio 1010(ストックホルム、スウェーデン)
制作 アンナ・グリェタ、アルベルト・フィンボーガソン
録音・ミクシング アルベルト・フィンボーガソン
「北欧ジャズ」のもっとも興味ある新人のひとりと言われるアイスランド生まれのジャズ・シンガーソングライター、アンナ・グリェタのソロ・デビューアルバム。アンナ・グリェタ Anna Gréta(アンナ・グリェタ・シーグルザルドウッティル Anna Gréta Sigurdardóttir)は、アイスランドのレイキャヴィークの近郊に生まれました。2014年にストックホルムに移り、王立ストックホルム音楽大学で学びました。「洗練されたピアノの技術と、ずっと心に残る声と幅広い視点からとらえた歌作りの出会い」。彼女は、ジャズ、ポップ、フォークの要素を融合して、子供時代を過ごした故郷アイスランドの「北欧の音」を創造。スウェーデンで「期待の星」とみなされ、2019年の「モニカ・セッテルルンド賞」を受賞、ストリーミング中継された2020年のノーベル賞セレモニーでテナーサックスのマグヌス・リンドグレーンたちと共演しました。2019年にスウェーデンのギタリスト、マックス・シュルツと共同制作した、初リーダー・アルバム『Brighter』(Prophone PCD 197)が、美しい抒情のジャズ・アルバムとして人気を呼びました。
このアルバムの12曲は、ロバート・クリーリー Robert Creeley(1926–2005)の詩に作曲した《The Tunnel》をのぞき、すべてアンナ・グリェータの作詞作曲した作品です。アンナ・グリェタが心から尊敬するというノラ・ジョーンズへの「北欧からの答え」。ベースを担当するスクーリ・スヴェルリソン Skúli Sverrisson は、デイヴィッド・シルヴィアン、アート・リンジー、坂本龍一、ヨウハン・ヨウハンソン、映画『ジョーカー』のスコアでアカデミー賞を獲得したヒルドゥル・グヴズナドウッティルたちとのコラボレーションで知られ、ギターのヒルマル・イェンソン Hilmar Jenson も、ニューヨークの前衛ジャズ・シーンで活躍するプレーヤーです。《Sleepless》と《The Tunnel》の2曲では、アンナ・グリェタの父、国際的な活動の長いサクソフォーン奏者のシーグルズル・フローサソン Sigurður Flosason が共演しています。
価格(CD) 2,860円(税込価格)(税抜価格 2,600円)
『Bird Lives』
ACT Music ACT 9934-2 jazz
『Bird Lives』
Cherokee/Koko(Ray Noble/Charlie Parker)
Summertime(George & Ira Gershwin/DuBose Heyward)
Scrapple from the Apple/Ah Leu Cha(Charlie Parker/arr. John Beasley)
I’ll Remember April(Gen Paul/Don Raye/arr. John Beasley)
Confirmation(Charlie Parker) Donna Lee(Charlie Parker)
Laura(David Raksin)
Overture to Bird(Charlie Parker/Barry Harris/David Raisin,
George Gershwin/Gene DePaul)
SWR ビッグバンド&ストリングズ
マグヌス・リンドグレーン(指揮、フルート、テナーサックス)
ジョン・ビーズリー(ピアノ、キーボード)
クラウス=ペーター・シェーファー(ギター・ソロ)
マーティン・アウアー(トランペット・ソロ)
アクセル・キューン(テナーサックス・ソロ)
マルク・ゴドフロワ(トロンボーン・ソロ)
デチェバル・バディーラ(ベース・ソロ)
アンディ・マイレ(テナーサックス・ソロ)
クラウス・グラーフ(アルトサックス・ソロ)
マッティアス・エルレヴァイン(アルトサックス・ソロ)
ゲスト・ミュージシャン
クリス・ポッター(テナーサックス)
ジョー・ロヴァーノ(テナーサックス)
ミゲル・ゼノン(アルトサックス)
ティア・フラー(アルトサックス)
チャールズ・マクファーソン(アルトサックス)
カミーユ・ベルトー(ヴォーカル)
ペドリート・マルティネス(パーカッション)
ムニュンゴ・ジャクソン(パーカッション)
録音 2020年11月16日–28日 SWR 放送スタジオ(シュトゥットガルト、ドイツ)
制作 ハンス=ペーター・ツァハリ、マグヌス・リンドグレーン、ジョン・ビーズリー
録音 フォルカー・ノイマン
録音アシスタント ボリス・ケレンベンツ
ミクシング・マスタリング クラウス=ペーター・シェーファー
1999年の「Jazz in Sweden」に選ばれ『Way Out』(Caprice CAP 21609)でアルバム・デビュー、スウェーデン放送ジャズグループを指揮した『Paradise Open』(CAP 21646)(2001)で2002年の「スウェーデン・グラミー」の「Jazz of the Year」を受賞。2015年には王立スウェーデン音楽アカデミーの会員に選出され、マグヌス・リンドグレーン Magnus Lindgren(1974–)は、サクソフォーンとフルートとクラリネットのプレーヤー、作曲家、アレンジャー、バンドリーダーとして、スウェーデンとヨーロッパの音楽シーンでめざましい活動をつづけています。『Stockholm Underground』(ACT 9846-2)に次ぐ ACT Music 第2作。2020年のチャーリー・バード生誕100年を記念、華やかな顔ぶれのミュージシャンたちをゲストに迎え、バードがレパートリーにした作品を SWR のビッグバンドとストリングズを指揮して演奏しています。プロジェクトには、ピアニストのジョン・ビーズリー John Beasley も参加、マグヌスと一緒に編曲と制作にあたりました。
価格(CD) 2,860円(税込価格)(税抜価格 2,600円)
『What’s It All About』
Prophone PCD 266 jazz
『What’s It All About』
Cheek to cheek(Irving Berlin/arr. Edvin Fridolfsson)*
Don’t Ask Me Why(Billy Joel/arr. Anders Langørgen)
My Funny Valentine
(Richard Rodgers/Lorenz Hart/arr. Manne Skafvenstedt)
The Best Things in Life Are Free
(Luther Vandross/Janet Jackson/arr. Lovisa Jennervall)
Here’s That Rainy Day
(Jimmy Van Heusen/Johnny Burke/arr. Manne Skafvenstedt)**
Have You Met Miss Jones
(Richard Rodgers/Lorenz Hart/arr. Edvin Fridolfsson)
Alfie(Burt Bacharach/Hal David/arr. Manne Skafvenstedt)
Crazy He Calls Me(Carl Sigman/Bob Russell/arr. Edvin Fridolfsson)***
When I Grow Too Old to Dream
(Sigmund Romberg/Oscar Hammerstein II/arr. Lovisa Jennervall)
In My Life(Lennon-McCartney/arr. Anders Langørgen)
エラス・カペル
ロヴィーサ・イェンネルヴァル(ヴォーカル)
マンネ・スカヴェンステット(ピアノ)
アンデシュ・ランゴルゲン(ベース)
エドヴィン・フリードルフソン(ドラム)
ゲスト・ミュージシャン
マグヌス・リンドグレーン(テナーサックス)*/***
カーリン・ハンマル(トロンボーン)**/***
録音 2021年6月7日–8日 ヤードハウス・スタジオ(Yardhouse Studio)(ストックホルム、スウェーデン)
制作 エラス・カペル
録音 マンネ・スカヴェンステット
ミクシング ポール・スヴェンレ
マスタリング トマス・エーベリエル
「エラス・カペル(Ellas Kapell)」(エラの礼拝堂、聖楽隊、楽団)は、偉大なヴォーカリスト、エラ・フィッツジェラルドの歌とレパートリーを愛してやまないという4人の音楽家が、2016年秋に結成したスウェーデンのバンドです。エラの「ソングブック」の曲とスタンダード・ナンバーをレパートリーに活動し、2019年の秋、デビュー・アルバム『Longing(あこがれ)』(PCD 216)をリリース。スウェーデンのジャズ雑誌「Orkesterjounalen(オーケストラジャーナル)」の読者による「年間最優秀アルバム」に選ばれました。第1作アルバムのテーマは「拒絶、放棄、人生の秋のロマンス、執着、過ぎし日へのあこがれ」でした。
あれから2年。エラス・カペルが新しいアルバムを作りました。『What’s It Al About』(いったいどういうことかしら)。バート・バカラックとハル・デイヴィッドの《Alfie(アルフィー)》の歌詞の第1節をアルバム・タイトルにとり、「高揚感と憂鬱、興奮と平静、そういったものに満ちた生活を精いっぱい生きることを期待して」をテーマに「人生でもっとも大切な瞬間を語る物語を生みだす」歌を10曲歌っています。アーヴィング・バーリンやジミー・ヴァン・ヒューゼンたちのナンバーのほか、ルーサー・ヴァンドロスとジャネット・ジャクソン、レノン=マッカートニーの歌と、スタイルとジャンルの幅を広げたプログラムです。ロヴィーサ・イェンネルヴァル Lovisa Jenervall のヴォーカル、マンネ・スカヴェンステット Manne Skafvenstedt のピアノ、アンデシュ・ランゴルゲン Anders Langørgen のベース、エドヴィン・フリードルフソン Edvin Fridolfsson のドラム。素敵なふたりのミュージシャン、トロンボーンのカーリン・ハンマル Karin Hammar とテナーサックスのマグヌス・リンドグレーン Magnus Lindgren をゲストに迎えてセッション録音されました。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『In Between』
Prophone PCD 277 jazz
『In Between』
Pathways(Erik Palmberg) In Between(Erik Palmberg)
Unfamiliar Field(Erik Palmberg)
Taking a Chance on Love(Vernon Duke)
Distant Signals(Erik Palmberg)
Frost Flowers(Erik Palmberg) The Lighthouse(Erik Palmberg)
Conversations(Erik Palmberg)
Lingering Thoughts(Erik Palmberg) Inflections(Erik Palmberg)
エーリク・パルムベリ(トランペット、フリューゲルホルン)
アントン・ドロムベリ(ピアノ)
ニクラス・ヴェンストレム(ベース)
セバスチャン・フォーグラー(ドラム)
ローベット・エルランドソン(ベース)
ユーナス・ベクマン(ドラム)
カーリン・ハンマル(トロンボーン)
ハムプス・T・アダミ(バリトンサックス)
録音 ヤードハウス・スタジオ(Yardhouse Studio)(ストックホルム)
制作 エーリク・パルムベリ、アントン・ドロムベリ
スウェーデンのエーリク・パルムベリ Erik Palmberg は、「ケニー・ホイーラーとエンリコ・ラーヴァといったプレーヤーに代表される屈託のないヨーロッパ・ジャズサウンド」と「北欧」ジャズの伝統の両方をあわせもつスタイルのトランペッターと言われます。アントン・ドロムベリ Anton Dromberg のピアノ、ニクラス・ヴェンストレム Niklas Wennström のベース、ドイツに生まれニューヨークで経験を積みストックホルムに落ち着いたセバスチャン・フォーグラー Sebastian Voegler のドラムというメンバーのカルテットを主宰、2018年にファーストアルバム『First Lines』(Stockholm Jazz Records)をリリース。高評価を獲得し、ペーテル・アスプルンドにつづく世代のトランペッターのひとりとして期待されています。
Prophone Records のリリースするパルムベリのアルバム第2作『In Between』。彼のカルテットにバリトンサックスのハムプス・T・アダミ Hampus T. Adami を加えたセッションと、ローベット・エルランドソン Robert Erlandsson のベース、ユーナス・ベクマン Jonas Bäckman のドラム、ストックホルム・ジャズフェスティヴァルをはじめとするコンサートで共演してきたカーリン・ハンマル Karin Hammar のトロンボーンによるセッション。どちらのセッションも、パルムベリの住むシャルトルプに近い、手つかずの森と湖のある自然に恵まれた地域とストックホルム中心部の中間に位置するで行われました。パルムベリの作曲した9曲とヴァーノン・デューク作曲のスタンダード《Taking a Chance on Love》。くつろいだ雰囲気の中、時間と空間を共有するミュージシャンたちがアイデアや考えを出し合いながらセッションが進められたと言います。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)