March 2024

2024年4月      2024年2月 LinkIcon

『ブルックナー+バンベルク交響楽団+ヤクブ・フルシャ』
Accentus Music ACC 30605CD classical

 
アントン・ブルックナー(1824–1896)
 交響曲第9番 ニ短調 WAB 109
  バンベルク交響楽団
  ヤクブ・フルシャ(指揮)
 
録音 2022年11月 ヨーゼフ・カイルベルト・ザール(バンベルク、ドイツ)

 
フランク・ペーター・ツィンマーマンの『ストラヴィンスキー、バルトーク、マルティヌー』(BIS SA-2657)で共演したバンベルク交響楽団と首席指揮者ヤクブ・フルシャ Jakub Hrůša(1981–)の新しいアルバム。生誕200周年に合わせブルックナーの交響曲第9番が録音されました。交響曲第4番(ACC 30533CD)につづく2作目のブルックナーです。
 
《交響曲第9番》は、ブルックナーが最後に手がけた交響曲です。4楽章の作品として構想されながら、1896年に彼が亡くなったため、最終楽章が未完成のまま残されました。『愛する神に(dem lieben Gott)』献呈され、1903年、フェルディナント・レーヴェの指揮で初演されました。「軽く、快活に(Bewegt, lebhaft)」と指定された第2楽章〈スケルツォ〉の独特のリズムによる不協和音が強く印象に残る作品です。
 フルシャは、2016年からバンベルク交響楽団の首席指揮者を務め、2025年/2026年まで延長された契約が、2023年12月、2028年/2029年のシーズンまで再度延長されることが決まりました。
 
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)

『フィンランドのアコーディオン協奏曲』
Alba ABCD 477 contemporary/classical

 
ミンナ・レイノネン(1977–)
 Vyöry(雪崩)(2021)(アコーディオンと弦楽オーケストラのための)*
アウリス・サッリネン(1935–)
 協奏曲 Op.115(2つのアコーディオン、弦楽オーケストラと打楽器
  のための協奏曲)(2018–19)**
ヴェリ・クヤラ(1976–)
 シェイプ=シフター(Shape-Shifter)(2018)
 (アコーディオンと弦楽オーケストラのための協奏曲)***
  アンッティ・レイノネン(アコーディオン)*
  ソニヤ・ヴェルタイネン(アコーディオン)**
  ヤンネ・ヴァルケアヨキ(アコーディオン)**
  ペッテリ・ヴァリス(アコーディオン)***
  オストロボスニア室内管弦楽団 トマス・ユープシェーバカ(指揮)
 
録音 2023年3月15日–17日 カウスティネン・ホール(カウスティネン、フィンランド)
制作・録音エンジニア・編集 サイモン・フォックス=ガール

 
フィンランドの中部ポホヤンマー(スウェーデン名「オストロボスニア」)にあるコッコラ市は、文化活動に力を注いでいることで知られます。コッコラ市が本拠のオストロボスニア室内管弦楽団は活動のひとつとして毎年2月に「コッコラ冬のアコーディオン(Kokkolan talviharmonikka/Kokkola Winter Accordion)」を開催。この音楽際では一週間にわたってアコーディオンの多様な音楽が演奏されています。オストロボスニア室内管弦楽団の新しいアルバムでは、このフェスティヴァルの委嘱作が3曲演奏されます。
 
ミンナ・レイノネン Minna Leinonen(1977–)は、シベリウス・アカデミーでヨウニ・カイパイネンに学び、修士号を取得。博士課程のヴェリ=マッティ・プーマラの下で研究を続けています。自然現象、文学、文化遺産といった音楽外のものからインスピレーションを得た作品が多く、そのことが作品のタイトルにも反映されます。このアルバムの《Vyöry(雪崩)》は、2021年という「落ち着かない社会情勢」の時代を映したとされ、アンッティ・レイノネン Antti Leinonen に献呈されました。
 
アウリス・サッリネン Aulis Sallinen(1935–)は、《騎馬兵卒》《赤い線》《クッレルヴォ》《英国王フランスへ行く》といったオペラや交響曲で名高い作曲家です。モダニズムの手法から出発し、『カレヴァラ』に基づくテレビ映画『鉄の時代』の音楽などを手がけながら、新古典的とみなされる独自のスタイルを確立してきました。「2つのアコーディオン、弦楽オーケストラと打楽器のための協奏曲」は、コッコラ文化ディレクターのサンポ・プロンタウスとフェスティヴァルの共同委嘱で作曲されました。2楽章の作品。オストロボスニアの風景をベースに、2楽章にはコッコラ地方の民謡が素材に使われています。2020年のフェスティヴァルでソニヤ・ヴェルタイネン Sonja Vertainen とヤンネ・ヴァルケアヨキ Janne Valkeajoki により初演されました。
 
アコーディオン・ヴィルトゥオーゾのヴェリ・クヤラ Veli Kujala(1976–)は、作曲家としても評価され、フィンランドのほか、ニューヨーク、東京、ロンドン、パリ、ベルリンで彼の作品が演奏されてきました。作曲家のサンポ・ハーパマキと共同で四分音アコーディオンを開発したことでも知られます。《シェイプ=シフター(Shape-Shifter)》は、「音色のカメレオン」アコーディオンの特性を活かした「レント・アフェットゥオーゾ」「アレグロ・コン・ブリオ」「ラルヴォ・インテンシヴォ」「アレグロ・コン・フォーコ」の4つの部分で「姿形を変えるもの」を表現する音楽です。フェスティヴァルとオストロボスニア室内管弦楽団の共同委嘱作。2019年の「第10回コッコラ冬のアコーディオン」でペッテリ・ヴァリス Petteri Waris のソロで初演されました。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『リサイタル(Recital)- 私の歌をのぞき見しないでくれ(Blicke mir nicht in die Lieder!)』
Alba ABCD 478 contemporary/classical

 
グスタフ・マーラー(1860–1911)(フレデリック・ネイリンク(1985–) 編曲)
 歌曲集《リュッケルトによる5つの歌曲(Fünf Lieder nach Rückert)》
 (1901–02)
  私の歌をのぞき見しないでくれ(Blicke mir nicht in die Lieder!)
  私はほのかな香りを吸った(Ich atmet' einen linden Duft)
  私はこの世に捨てられて(Ich bin der Welt abhanden gekommen)
  美しさゆえに愛するのなら(Liebst du um Schönheit)
  真夜中に(Um Mitternacht)
マティルデ・ヴァンテナール(1993–)
 わが心に憂い多かりき(Ich hatte viel Bekümmernis)
  ー ここにはまるで夜の闇があるばかり(Hier ist ja lauter Nacht)
ミエチスワフ・ヴァインベルク(1919–1996)
 即興とロマンス(Improvisation and Romanze)(1946–57)
 (弦楽四重奏のための)
オットリーノ・レスピーギ(1879–1936)
 日没(Il tramonto)(メゾソプラノと弦楽四重奏のための)
グスタフ・マーラー(1860–1911)(フレデリック・ネイリンク(1985–) 編曲)
 夏に小鳥はかわり(Ablösung im Sommer)(《若き日の歌》から)
  ヴィルピ・ライサネン(メゾソプラノ)
  ダネル四重奏団
   マルク・ダネル(ヴァイオリン)
   ジル・ミレ(ヴァイオリン)
   ヴラド・ボグダナス(ヴィオラ)
   ヨーヴァン・マルコヴィチ(チェロ)
 
録音 2023年4月16日–19日 キエリッキ石器時代センター(ユリ=イ、オウルンカーリ、フィンランド)
制作・録音エンジニア・編集・マスタリング エンノ・マエメツ、ヴィーヴェ・マエメツ

 
弦楽四重奏のヴァイオリニストだったヴィルピ・ライサネン Virpi Räisänen とダネル四重奏団 Quatuor Danel のつながりは、30年近く前、イングランドのブリテン=ピアーズ・スクールで行われたボロディン四重奏団のマスタクラスでの出会いから始まりました。20年ほど経ち、その間、歌手としての国際的なキャリアを築いたヴィルピは、ベルギーの音楽祭でダネル四重奏団と再会。歌い手が「5人目のメンバー」として弦楽四重奏に加わる「歌と四重奏が対等な関係にある」室内楽のジョイント・コンサートをヨーロッパ各地で行いました。このアルバムは、「メゾソプラノと弦楽四重奏」の魅力的で深い世界を広く伝えることを目的に作られました。
 
マーラーの《リュッケルトによる5つの歌曲》と《若き日の歌》の〈夏に小鳥はかわり〉は、ベルギーの作曲家フレデリック・ネイリンク Frederik Neyrinck(1985–)が編曲を手がけました。管弦楽共演版ともピアノ共演版とも異なる「美」の世界が表出されます。
 
オランダのマティルデ・ヴァンテナール Mathilde Wantenaar の《ここにはまるで夜の闇があるばかり》は、J・S・バッハのカンタータ第21番『わが心に憂い多かりき』の歌詞を借り、「恐怖と絶望」というテーマを扱った作品です。ナイメーヘンの室内楽協会の70周年を記念して委嘱され、2021年5月にライサネンとブロドスキー四重奏団によって初演されました。
 
ヴァインベルク Mieczysław Wajnberg の《即興とロマンス》は、スターリン体制の下、逮捕投獄されるなど過酷な経験をした1946年から1957年の間に作曲された、第6番と第7番の弦楽四重奏曲の間を埋める唯一の弦楽四重奏のための作品です。「アダージョ」と「アンダンテ」に分かれ、「ショスタコーヴィッチ的」とみなされることが多いといわれます。
 ヴィルピのホームタウン、北部フィンランドのユリ=イ村にある「キエリッキ石器時代センター」のホールでのセッション録音です。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『ヨーク・ボウエン&レベッカ・クラーク』
Alba ABCD 531 classical

 
ヨーク・ボウエン(1884–1961)
 ヴィオラ・ソナタ第1番 ハ短調 Op.18(1905)
レベッカ・クラーク(1886–1979)
 ヴィオラ・ソナタ(1919)
  ハンナ・ホホティ(ヴィオラ) アンナ・クヴァヤ(ピアノ)
 
[楽器 Viola: James W. Briggs, 1897 Glasgow/Piano: Pleyer Grand Piano, 1874]
 
録音 2022年3月31日–4月2日 ヤルヴェンパー教会(ヤルヴェンバー、フィンランド)
制作 ハンナ・ホホティ
録音エンジニア・マスタリング マルック・ヴェイヨンスオ

 
フィンランドのヴィオラ奏者ハンナ・ホホティとピアニストのアンナ・クヴァヤの初めてのデュオ・アルバム。レベッカ・クラーク Rebecca Clarke とヨーク・ボウエン York Bowen という同世代のイギリスの作曲家が20世紀初期に書いたソナタを「オリジナル楽器」で演奏したい。その思いから生まれました。
 
ボウエンの《ヴィオラ・ソナタ第1番 ハ短調》は、彼が20歳の時の作品です。意外な展開や和声語法と独自の表現法による「アレグロ・モデラート」「ポコ・レント・エ・カンタービレ」「終曲。プレスト」の3楽章で書かれています。ライオネル・ターディスとボウエンのデュオで初演されました。。
 
クラークの《ソナタ》は、アメリカに移住した彼女の隣人だったエリザベス・スプレーグ・クーリッジの主宰する作曲コンペティションに応募して、ブロッホの作品とともに第1位に選ばれた作品です。1919年のバークシャー音楽際で初演され、好評を得ました。彼女が強い影響を受けたドビュッシーとヴォーン・ウィリアムズを思わせる語法の「インぺトゥオーゾ」の第1楽章。「ヴィヴァーチェ」の第2楽章、「アダージョ」とヴィオラの音域をいっぱいに使った「アレグロ」の第3楽章。クラークのソナタは、ヴィオラ奏者の人愛好曲になり、ティモシー・リダウトもアルバム『ライオネル・ターティスに捧ぐ』(Harmonia Mundi HMM 905376)で演奏していました。
 
ハンナ・ホホティ Hanna Hohti は、ロンドンの王立音楽アカデミーでガーフィールド・ジャクソンの教える修士課程を修了、2017年からヘルシンキ都市圏のタピオラ地区の室内楽シーンで活動しています。アンナ・クヴァヤとのピリオド楽器による室内楽演奏や、エレクトロ=アコースティック音楽に深く関わってきました。このアルバムでは、ガット弦を張ったヴィオラで演奏しています。アンナ・クヴァヤ Anna Kuvaja(1979–)は、ソリスト、室内楽とオーケストラのピアニスト、フォルテピアノ奏者として、古典から現代まで幅広い時代の音楽をレパートリーに活躍しています。ソロアルバム『河に住む』(ABCD 386)、クラリネットとのデュオによる『ソワレシュテュッケ』(ABCD 512)といったアルバムが Alba Records からリリースされ、好評を受けてきました。このアルバムでは1874年製のプレイエル・ピアノを弾いています。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『夕暮れの光の中で(In Evening Light)』
Avie AV 2662 contemporary/classical

 
ペーテリス・ヴァスクス(1946–)
 ヴァイオリン協奏曲第2番《夕暮れの光の中で(Vakara gaismā)》(2020)
フランツ・シューベルト(1797–1828)(ポール・スーツ 編曲)
 華麗なるロンド(Rondeau brillant) D.895 Op.70
 (ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための)
ペーテリス・ヴァスクス(1946–)
 孤独な天使(Vientuļais eņģelis)(1999 rev.2006)
 (ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための瞑想曲)
  セバスティアン・ボーレン(ヴァイオリン)
  ミュンヘン室内管弦楽団 セルゲイ・ヴォルホヴェツ(指揮)
 
録音 2023年9月27日–29日 昇天教会(ゼンドリング、ミュンヘン)

 
ペーテリス・ヴァスクス Pēteris Vasks は、1946年、ラトビアのアイズプテでバプティスト教会の聖職者の家に生まれました。エミールス・ダールズィンシュ音楽学校と、リトアニア国立音楽院のコントラバス・クラスで学び、1978年にラトビア国立音楽院のヴァレンティン・ウトキンスの作曲クラスを卒業しました。ダールズィンシュ音楽学校で作曲家として働くようになった1989年ごろから委嘱による作曲を始め、ユハ・カンガス指揮オストロボスニア室内管弦楽団、ギドン・クレーメルとカメラータ・バルティカ、クロノス・クァルテット、ヒリアード・アンサンブル、ラトビア放送合唱団といったグループのために作曲。ストックホルム・ニューミュージック・フェスティヴァル、ロッケンハウス音楽際をはじめとするフェスティヴァルのプロジェクトにも参加しました。
 
ヴァスクスが1997年に作曲したヴァイオリン協奏曲第1番《遠き光(Distant Light)》は、クレーメルによる初演と録音で成功を収め、ヴァスクスが国際的に知られるきっかけのひとつとなりました。ヴァイオリン協奏曲第2番《夕暮れの光の中で》は、その23年後、2020年の作品です。「人生の黄昏」のメタファーとして「夕暮れの光」を副題にとり、「アンダンテ・コン・パッショーネ」「アンダンテ・カンタービレ」「アンダンテ・コン・アモーレ」の3楽章で構成されています。スウェーデンの「O/Modernt」とニーナ・バラビナ、国立室内管弦楽団「シンフォニエッタ・リガ」、スウェーデン室内管弦楽団、デンマーク国立ユース・アンサンブル、オストロボスニア室内管弦楽団、フランス国立オーヴェルニュ管弦楽団のd共同委嘱で作曲され、2021年6月16日、ヒューゴ・ティチアーティのソロと指揮で「O/Modernt」によって初演されました。
 
ヴァイオリニストのセバスティアン・ボーレン Sebastian Bohren は、1987年、スイスのヴィンタトゥール生まれ。チューリヒ芸術大学でザハール・ブロン、ルツェルン音楽大学でイーゴル・カルスコに学び、ジュリアーノ・カルミニョーラやドミートリー・シトコヴェツキーたちのマスタークラスに参加しました。セルゲイ・ヴォルホヴェツ sergej Bolkhovets 指揮ミュンヘン室内管弦楽団と共演したこの演奏は、ヴァスクスの協奏曲第2番の初録音です。
 
ポール・スーツ Paul Suits が弦楽オーケストラ共演用に編曲したシューベルトの《華麗なるロンド》と、クレーメルとカメラータ・バルティカが2006年にリガ大聖堂で初演した《孤独な天使》が合わせて演奏されています。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
 

『ハンガリーの弦楽三重奏曲』
BIS SACD 2017 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
レオー・ヴェイネル(1885–1960)
 弦楽三重奏曲 ト短調 Op.6(1908)
ラースロー・ヴェイネル(1916–1944)
 セレナード(1938)(弦楽三重奏のための)
ゾルターン・コダーイ(1882–1967)
 間奏曲(c.1905)(弦楽三重奏のための)
エルネー・ドホナーニ(1877–1960)
 セレナード ハ長調 Op.10(1902)(弦楽三重奏のための)
  トリオ・ボッケリーニ
   カン・セヨン(ヴァイオリン) ヴィッキ・パウエル(ヴィオラ)
   パオロ・ボノミーニ(チェロ)
 
録音 2023年4月2日–5日 レンナ教会(ノルテリエ、スウェーデン)
制作・録音エンジニア マリオン・シュヴェーベル

 
2014年結成の弦楽三重奏曲団「トリオ・ボッケリーニ」による20世紀初頭ハンガリーの作曲家4人の作品集。レオー・ヴェイネル Leó Weiner の《弦楽三重奏曲 ト短調》とエルネー(エルネスト・フォン)・ドホナーニ Ernő Dohnányi の《セレナード》は、優雅でブラームスを彷彿とさせながらもハンガリーの民族色で彩られた美しい作日。民俗音楽を探求した成果といわれるゾルターン・コダーイ Zoltán Kodály の初期作品《間奏曲》。ラースロー・ヴェイネル László Weiner は、ホロコーストで殺されたひとりです。ブダペスト音楽アカデミーでピアノと指揮、コダーイの作曲法クラスで学び、ピアニスト、指揮者、作曲家として活動しました。しかし、反ユダヤ法によって公的活動が制限され、1943年にナチスによって送られたスロヴァキアのルッコウ強制収容所で28歳で亡くなりました。《セレナード》は、コダーイに師事していた時の作品です。
 
価格 2,915円(税込価格) (本体価格 2,650円)

『instrumental theatre of affects』
BIS SACD 2459 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) early music/classical

 
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714–1788)
 シンフォニア第5番 ロ短調 Wq.182-5(H.661)*
 ファンタジア ハ短調(《ソナタ へ短調》(Wq.63-6(H.75)- 終曲)*
 シンフォニア第6番 ハ長調 Wq.1823(H.659)*/**
 ファンタジア へ長調 Wq.59-5(H.279)**
 シンフォニア第2番 変ロ長調 Wq.182-2(H.658)*/**
 シンフォニア第4番 イ長調 Wq.182-4(H.660)**
 ファンタジア(即興)*
 シンフォニア第6番 ホ長調 Wq.182-6(H.662)**
 ファンタジア ト短調 Wq.117-13(H.225)*
 シンフォニア第1番 ト長調 Wq.182-1(H.657)**
  アルテ・デイ・スオナトーリ
  マルツィン・シヴィオントキエヴィチ(チェンバロ *、フォルテピアノ **、指揮)
 
[楽器 Harpsichord: Christian Fuchs, 2008, after Johannes Ruckers/Fortepiano: Michael Walker, 1989, rebuilt by Robert Brown, 2018, after Johann Andreas Stein]
 
録音 2022年8月日–10日 ポーランド放送ルトスワフスキ・スタジオ(ワルシャワ)
制作・録音エンジニア インゴー・ペトリ

 
ピリオド楽器アンサンブル「アルテ・デイ・スオナトーリ Arte Dei Suonatori」は、1993年にポーランドで設立され、演奏活動のかたわら、BIS をはじめとするレーベルに多くのアルバムを録音してきました。鍵盤楽器奏者マルツィン・シヴィオントキエヴィチ Marcin Świątkiewicz の弾き振りによる新作では、C・P・E・バッハの「シンフォニア」と鍵盤楽器のための「ファンタジア」を取り上げました。『ハンブルク交響曲(Hamburger Sinfonien)』は、彼がハンブルク市のカントルと5つの大教会の音楽監督に着任した時期、当時のオーストリア大使ゴットフリート・ファン・スヴィーテン男爵から「技巧的にむずかしく、洗練された様式の音楽」の要望とともに委嘱された弦楽オーケストラのための作品です。「予期せぬ和声、半音階、すばやいダイナミックスの変化、旋律間の鋭い対比、技巧の求められる器楽書法」による6曲の「シンフォニア」は、そのアイデアの豊かさから、ピリオド楽器、現代楽器を問わず、各国のアンサンブルによって演奏されています。フィンランドのオストロボスニア室内管弦楽団もサカリ・オラモ Sakari Oramo が首席指揮者に就任した最初の録音(Alba ABCD 374)にこの曲集を選んでいます。アルテ・デイ・スオナトーリのアルバムは、2022年、ポーランド放送のスタジオでのセッション録音です。
 
価格 2,915円(税込価格) (本体価格 2,650円)

『テオルボ・ソロ曲集』
BIS SACD 2562 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) early music

 
ロベール・ド・ヴィゼ(c.1655–1732/33)
 組曲 イ短調 組曲 ニ長調
 ニ短調の作品
  プレリュード アポロンのアントレ(リュリ) エア
  ラ・フェルスタンベール パッサカリア
 ハ短調の作品
  プレリュード 嘆き、または、ド・ヴィゼ嬢へのトンボー
 ト長調の作品
  プレリュード スペイン風アントレ(リュリ)
  森の精(クープラン) ミュゼット シャコンヌ
 組曲 ホ短調 スペインのフォリア
  ヤコブ・リンドベリ(テオルボß)
 
[楽器 Michael Lowe, Wootton by Woodstock 1979 A’=392Hz]
 
録音 2023年3月29日–4月1日 レンナ教会(ノルテリエ、スウェーデン)

 
ヤコブ・リンドベリ Jakob Lindberg によるロベール・ド・ヴィゼのテオルボ独奏曲集。ロベール・ド・ヴィゼ Robert de Visée は、ギターとテオルボの奏者、歌手、作曲家として活躍したフランスの音楽家です。1689年ごろにルイ十四世の宮廷音楽家となり、テオルボ、リュート、ギターのための曲を作曲しました。「時代」を反映する優美な音楽です。このアルバムの演奏には、現代の名工といわれるイングランドのマイケル・ロウ Michael Lowe が、17世紀初頭に製作された大型楽器をコピーしたレプリカが使われました。1970年代の後半、ロウは、リンドベリとともに訪れたパリの音楽博物館(ミュゼ・ド・ラ・ミュジーク)にある2台のテオルボを測定。その楽器のデザインと寸法をもとに、指板89センチ、もっとも長い低弦の弦長160センチの楽器が作られました。以来、リンドベリのソロ演奏、室内楽、オペラやオラトリオの演奏にこの楽器が使われてきました。この録音では、17世紀と18世紀のフランス宮廷の音楽に合わせ、現代より1音低い392Hzに調弦されています。『ラウヴォルフ・リュートで弾くバッハ』(BIS SA-2552)と同じレンナ教会でのセッション録音です。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『カレヴィ・アホ』
BIS SACD 2666 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) contemoprary/classical

 
カレヴィ・アホ(1949–)
 ギターと室内管弦楽のための協奏曲(2018)*
 ホルンと弦楽四重奏のための五重奏曲(2019)**
ヨハン。ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)
(カレヴィ・アホ(1949–) 完成)
 コントラプンクトゥス XIV(Contrapunctus XIV)(2011)
 (弦楽オーケストラのための)(《フーガの技法》 BWV.1080 から)
  ラップランド室内管弦楽団
  ヨン・ストゥールゴールズ(指揮)
  イスモ・エスケリネン(ギター)*
  ラップランド室内管弦楽団員 **
   イルッカ・ププッティ(ホルン)
   アベル・プースティネン(ヴァイオリン)
   イーダ・モイゼル(ヴァイオリン)
   タル・レヘト(ヴィオラ)
   ラウリ・アンゲルヴォ(チェロ)
 
[楽器 Guitar: Gabriele Lodi 2011]
 
録音 2023年3月13日–22日 コルンディ文化の家(文化ホール)(ロヴァニエミ、フィンランド)
制作・録音エンジニア イェンス・ブラウン

 
フィンランドのカレヴィ・アホ Kalevi Aho は、交響曲の作曲家として知られる一方、さまざまな楽器のための協奏曲と室内楽曲の作曲、シベリウスをはじめとする他作曲家の作品の編曲と補筆も数多く手がけています。新しいアルバムでは彼が21世紀に書いたこの3つのジャンルの作品が演奏されます。
 
《ギターと室内管弦楽のための協奏曲》は、フィンランドのギタリスト、イスモ・エスケリネン Ismo Eskelinen(1971–)に献呈された作品です。エスケリネンの音楽とテクニックをイメージして作曲され、伝統的な奏法を超えて音色と響きの新たな可能性を探ることも行われました。「導入(Introruzione)」「アレグロ・モルト」「間奏(Interludio)」「アンダンテ・カンタービレ」「ミステリオーソ」「プレスト」「エピローグ(Epilogue)」の7つの楽章が切れ目なく演奏されます。
 
《ホルンと弦楽四重奏のための五重奏曲》は、フィンランドのホルン奏者イルッカ・ププッティ Ilkka Puputti の委嘱で作曲されました。ププッティは、アホの『ソロ(Solo)』(BIS SA-1446)にマリー=ルイーズ・ノイネッカーの演奏で収録された《ソロ X》を初演したプレーヤーです。神秘、気まぐれ、ドラマティック、ダンス風といったさまざな気分の4つの楽章で書かれています。
 
《コントラプンクトゥス XIV》は、J・S・バッハの《フーガの技法》の未完成の「コントラプンクトゥス」を、過去のいろいろな試みに満足していなかったカレヴィ・アホが、バッハの様式を逸脱することなく「自分の音楽」として完成させた作品です。ヤン・レヘトラが初演した「オルガン」版(BIS-1966)をはじめ、「弦楽四重奏」「木管アンサンブル」などいくつかの版が作られています。弦楽オーケストラの版は、ヨン・ストゥールゴールズ John Storgårds とラップランド室内管弦楽団によるこの演奏が最初の録音です。
 
価格 2,915円(税込価格)(税抜価格 2,650円)

『マルセル・ド・マンツィアーリ』
BIS SACD 2689 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
マルセル・ド・マンツィアーリ(1899–1989)
 ピアノ三重奏曲(1921)*
 夜想曲(1977)(ヴァイオリンとピアノのための)*
 ダイアログ(Dialogue)(1970)(チェロとピアノのための)**
 ソナタ(1918)(ヴァイオリンとピアノのための)*
 トリローグ(Trulogue)(1977)(ヴァイオリン、チェロとピアノのための)*
  セシリア・シリアクス(ヴァイオリン)
  カティ・ライティネン(チェロ)
  ベンクト・フォシュベリ(ピアノ)*
  ペーテル・フリース・ユーハンソン(ピアノ)**
 
録音 2022年5月3日–5日 ヴェステロース・コンサートホール(ヴェステロース、スウェーデン)
制作・録音エンジニア インゴー・ペトリ

 
20世紀フランスの音楽家マルセル・ド・マンツィアーリ Marcelle de Manziarly の室内楽作品集。彼女は、1899年、ロシア帝国(現 ウクライナ)のハルコフで生まれ、パリでナディア・ブーランジェに作曲を学びました。バーゼルでフェリクス・ワインガルトナーに指揮、ニューヨークでイザベル・ヴェンゲローヴァにピアノを教わり、ピアニスト、作曲家、指揮者、音楽教師としてヨーロッパとアメリカで活動しました。アーロン・コープランドが12人の友人にそれぞれ献呈した歌曲集《エミリ・ディキンソンの12の詩》の第5曲〈心よ、あの人のことは忘れましょう(Heart, we will forget him)〉は、マルセルに捧げられています。1989年、カリフォルニア州オハで没しました。
 
ド・マンツィアーリの作品は、今日ではほとんど知られておらず、演奏や録音も行われてきませんでした。BIS Records のこのアルバムでは、20世紀フランスを感じさせる曲、不協和音を効果的に取り入れた初期の《ヴァイオリン・ソナタ》、ミニマリズムを追求した後期の《トリローグ》といった、彼女の多彩な作品が演奏されます。セシリア・シリアクス Cecilia Zilliacus のヴァイオリン、彼女とトリオを組んだカティ・ライティネン Kati Raitinen のチェロ、セシリアの長年の友人ベンクト・フォシュベリ Bengt Forsberg のピアノ。《ソナタ》は、『スウェーデンのピアノ協奏曲』(BIS SA-2576)のペーテル・フリース・ユーハンソン Peter Friis Johansson のピアノで演奏されます。すべて世界初録音の作品です。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『シューベルト+』
BIS SACD 2690 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
エルンスト・クルシェネク(1900–1991)
 ピアノソナタ第2番 Op.59 IEK 29(1928)
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 ハンガリー風のメロディ(Ungarische Melodie) ロ短調 D.817(1824)
 アレグレット(Allegretto) ハ短調 D.915(1827)
フランツ・シューベルト(1797–1828)(エルンスト・クルシェネク(1900–1991) 補筆完成)
 ピアノソナタ第15番 ハ長調 D.840《レリーク(Relique)》
  ジャン・チャクムル(ピアノ)
 
[楽器 Piano: Kawai SKEX (Shigeru Kawai Concert Grand)]
 
録音 2022年9月12日–17日 テスマー・トーンスタジオ(ハノーファー、ドイツ)
制作・録音エンジニア インゴー・ペトリ

 
アンカラ生まれのピアニスト、ジャン・チャクムル Can Çakmur(1997–)の『シューベルト+』プロジェクトの新作。「シューベルト+シェーンベルク」(BIS SA-2650)「シューベルト+ブラームス」(BIS SA-2680)につづく第3作では、クルシェネクの作品をならべて演奏しています。
 
エルンスト・クルシェネク(クレネク) Ernst Krenek は、1900年にウィーンで生まれ、フランツ・シュレーカーに作曲を学びました。ドイツとアメリカで作曲家、音楽教師として活躍。1991年にカリフォルニアで亡くなりました。歌劇と声楽曲、管弦楽曲、室内楽曲と器楽曲と幅広いジャンルに多くの作品を残しています。チャクムルがこのプロジェクトに選んだ《ピアノソナタ第2番》は、20世紀初頭フランスの「ベル・エポック」の香りを漂わせる作品です。このアルバムでは、クルシェネクが補筆完成させたシューベルトの《ピアノソナタ第15番》も合わせて演奏されます。この曲は、イ短調のソナタ(第16番)(D.845)と並行して作曲が進められ、第3楽章〈メヌエット〉と第4楽章〈ロンド〉が断片で残されました。クルシェンクの版についてチャクムルは「スコアに明記されていなければ、クルシェネクがどこから補筆しているか聞き分けることはむずかしいだろう」と語っています。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『ヘンゼルト、ブロンサルト』
BIS SACD 2715 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
アドルフ・フォン・ヘンゼルト(1814–1889)
 ピアノ協奏曲 へ短調 Op.16
ハンス・ブロンサルト・フォン・シェレンドルフ(1830–1913)
 ピアノ協奏曲 嬰へ短調 Op.10
  ポール・ウェー(ピアノ)
  スウェーデン室内管弦楽団 マイケル・コリンズ(指揮)
 
[楽器 Piano: Steinway D]
 
録音 2022年10月 オレブルー・コンサートホール(オレブルー、スウェーデン)

 
BIS Records に超絶技巧の作品を録音しているロンドンの弁護士でピアニスト、ポール・ウェー Paul Wee の新作。ロマンティシズムのピアノ協奏曲を2曲、マイケル・コリンズ Michael Collins 指揮スウェーデン室内管弦楽団の共演で演奏しています。
 
アドルフ・フォン・ヘンゼルト Adolf von Henelt(1814–1889)は、バイエルンのシュヴァーバッハで生まれ、ピアニストと作曲家として活動しました。1838年にロシアのサンクトペテルブルクに移住。宮廷ピアニスト、ロシア帝国の女性のための教育機関で音楽研究のインスペクターを務め、ロシアのピアノ音楽の発展に貢献しました。《ピアノ協奏曲 へ短調》は、クララ・シューマンのソロ、メンデルスゾーンの指揮で初演され、成功を収めたという作品です。
 
ハンス・ブロンサルト・フォン・シェレンドルフ(ハンス・フォン・ブロンサルト) Hans Bronsart von Schellendorff (Hans von Bronsart)(1830–1913)は、軍人の家に生まれ、ベルリン大学で学びました。アドルフ・ユラックにピアノを学び、ヴァイマルでフランツ・リストの知己を得て彼のサークルに加わりました。リストのピアノ協奏曲第2番がヴァイマル初演された際、ブロンサルトがソロを弾きました。《ピアノ協奏曲 嬰へ短調》は、ハンス・フォン・ビューローが気に入り、「いわゆるヴァイマル楽派のもっとも重要な作品」と評価したといわれます。技巧的なピアノと色彩豊かなオーケストレーションが特色の後期ロマンティシズムの音楽。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『ジョン・ピカード』
BIS SACD 2721 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) contemoprary/classical

 
ジョン・ピカード(1963–)
 交響曲第2番(1985–87)
 ヴェルレーヌ歌曲集(Verlaine Songs)(2019–20 rev.2022)
 (室内管弦楽共演のための版)*
  Chandon d’automne(秋の歌) Spleen(憂鬱)
  Marine(海景) Le squelette(骸骨)
  L’heure exquise(こよなく素敵な時間)
  Le soleil d’or(黄金色(こがねいろ)の太陽)
 交響曲第6番(2021)
  BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団
  マーティン・ブラビンズ(指揮)
  エマ・トリング(ソプラノ)*
 
録音 2023年3月29日–31日 ホディノット・ホール(カーディフ、ウェールズ)
制作 トーレ・ブリンクマン
録音エンジニア サイモン・スミス

 
イギリスの作曲家ジョン・ピカード John Pickard は、独自の力強さをもつ、調性を大胆に拡大した語法の管弦楽と器楽の作品でもっともよく知られています。ナッシュ・アンサンブルが彼の室内楽作品を演奏した『アレッポの園芸商』(BIS SA-2461)に次ぎ、2曲の交響曲と室内管弦楽共演の歌曲集がリリースされます。
 
《交響曲第2番》は、1987年、ピカードが23歳の時に書き上げた作品です。アメリカのジャーナリストで作家のジョン・ハーシー John Hersey の著書、原爆で焼かれた町の灰の中から再び存在を主張した植生を語る『Hiroshima(ヒロシマ)』に共感、インスピレーションを得て作曲されました。1989年3月、マンチェスターでオダリーネ・デ・ラ・マルティネス指揮BBCフィルハーモニック管弦楽団が初演。初めてプロのオーケストラによって演奏されたピカードの作品です。
 
《ヴェルレーヌ歌曲集》は、フランスの詩人ポール・ヴェルレーヌ Paul Verlaine の詩をテクストに作曲されました。「秋の日の ヴィオロンの ためいきの…」という上田敏の訳で知られる『Chandon d’automne(秋の歌)』に始まり、恋する人への詩人の夢想といわれる『Le soleil d’or(黄金色の太陽)』で終わる。表現の幅のある6つの詩が、ドラマティックな対比と気分の推移に沿ってつながっています。ソプラノのエマ・トリング Emma Tring は、ブリストル大学とギルドホール音楽演劇大学で学び、今日の音楽を中心とするレパートリーでソリストとアンサンブル歌手として活動しています。
 
《交響曲第6番》は、COVID-19 のパンデミックの真っ只中に作曲された作品です。穏やかに始まり、暗い「不安」の支配する気分に移ってゆく第1楽章。暗闇からの救済をもたらす第2楽章。BIS Records のロバート・フォン・バール Robert von Bahr に献呈され、この録音によって初めて演奏されました。
 
交響曲第5番や《協奏的変奏曲》を録音した(BIS SA-2261)マーティン・ブラビンズ Martyn Brabbins 指揮のBBCウェールズ・ナショナル管弦楽団によるアルバムです。
 
価格 2,915円(税込価格)(税抜価格 2,650円)

『モーツァルト』
BIS SACD 2757 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)
 交響曲第34番 ハ長調 K.338 メヌエット ハ長調 K.409/383f
 交響曲第35番 ニ長調 K.385《ハフナー(Haffner)》
 交響曲第36番 ハ長調 K.425《リンツ(Linzer)》
  フィルハーモニア管弦楽団 マイケル・コリンズ(指揮)
 
録音 2023年3月4日–6日 フェアフィールド・ホールズ(クロイドン、イングランド)

 
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『バビ・ヤール』
Chandos CHSA 5335 SACD hybrid (Multichannel/stereo) classical

 
ドミートリー・ショスタコーヴィチ(1906–1975)
 交響曲第13番 変ロ短調 Op.113《バビ・ヤール》(1962)
アルヴォ・ペルト(1935–) 
 深き淵より(De Profundis)(1980 arr.2008)(弦楽オーケストラのための)
  アルベルト・ドーメン(バスバリトン) エストニア国立男声合唱団
  BBC フィルハーモニック ヨン・ストゥールゴールズ(指揮)
 
録音 2023年3月19日–20日(交響曲)、11月25日 メディアシティUK(サルフォード、イングランド)

 
価格 2,970円(税込価格)(本体価格 2,700円)

『室内協奏曲』
Dacapo 8.224758 contemporary/classical

 
アナス・コペル(1947–)
 小協奏曲(Concertino)(2003)
 (2つのギターと室内アンサンブルのための)
 Andorinha(ツバメ)(2013)(フルートと室内管弦楽のための)
 Harpo(ハープ)(2021)(ハープと管弦楽のための)
  スカンディナヴィア・ギター・デュオ
   ペア・ポールソン(ギター)
   イェスパー・シーヴェベク(ギター)
  ルーネ・モスト(フルート)
  ティーネ・レーリング(ハープ)
  デンマーク・シンフォニエッタ(ラナス室内管弦楽団)
  デイヴィッド・リデル(指揮)
 
録音 2022年2月11日、5月4日–25日、6月30日、7月1日 コンサートホール「ヴェーアケズ」(ラナス、デンマーク)
制作・録音エンジニア・編集・ミクシング・マスタリング ラグンヘイズル・ヨウンスドウッティル

 
アナス・コペル Anders Koppel は、サイケデリック・ロックからワールド・ミュージックやヴァンギャルドのコンサート作品と、あらゆるジャンルとスタイルの音楽を境界なく手がけてきました。その彼にとって、楽器とアンサンブルの交流する協奏曲という形式は、心の拠りどころとなり、絶えずインスピレーションを与えてきたといいます。2つのギターと室内アンサンブルのための《小協奏曲》は、「スカンディナヴィア・ギター・デュオ Scandinavian Guitar Duo」のペア・ポールソン Per Pålsson とイェスパー・シーヴェベク Jesper Sivebæk、そしてデンマーク・シンフォニエッタの委嘱による《ギター・デュオのための4つの小品》(1998)を素材に使って作曲されました。ポルトガル語のタイトルをもつ《Andorinha(ツバメ)》は、フルート奏者のルーネ・モスト Rune Most とデンマーク・シンフォニエッタのブラジル・ツアーのための委嘱作。《Harpo(ハープ)》は、オルボー交響楽団の首席ハープ奏者だったティーネ・レーリング Tine Rehling とデンマーク・シンフォニエッタの委嘱で作曲された、レーリングとの長年にわたるコラボレーションが反映されたという作品です。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『トマス・イェンセンの遺産(Thomas Jensen Legacy) 第21集』
Danacord DACOCD 931 2CDR’s for price of 1 classical

 
[Disc 1]
ピョートル・チャイコフスキー(1840–1893)
 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 *
 [録音 1962年4月8日 ライヴ放送]
ジャン・シベリウス(1865–1957)
 劇付随音楽《国王クリスチャン二世(Kung Kristian II)》組曲 Op.27
 ー 夜想曲(Nocturne)
 [録音 1962年10月14日 ライヴ放送]
パウル・ヒンデミット(1895–1963)
 ウェーバーの主題による交響的変容
 [録音 1961年10月11日 ライヴ放送]
ギヨム・ランドレ(1905–1968)
 クラリネット協奏曲(1957/58)**
 [録音 1961年11月11日 ライヴ放送]
[Disc 2]
ヤーアン・ベンソン(1897–1951)
 変奏曲 Op.28
 [録音 1962年11月19日 ライヴ放送]
モーリス・カルコフ(1927–2013)
 交響曲第3番《Sinfonia breve(短い交響曲)》 Op.38(1960)
 [録音 1961年11月11日 ライヴ放送]
ゲイル・トヴェイト(1908–1981)
 ハルダンゲルの100の旋律(Hundrad Hardingtonar) 組曲第1番 Op.151
 [録音 1962年4月8日 ライヴ放送]
エマニュエル・シャブリエ(1841–1894)
 スペイン(España)(1883)
 [録音 1962年4月8日 ライヴ放送]
アドルフ・アダン(1803–1856)
 歌劇《ニュルンベルクの人形劇(Poupée de Nuremberg)》- 序曲
 [録音 1962年4月8日 ライヴ放送]
伝承曲(パーシー・グレインジャー(1882–1961) 編曲)
 カントリー・ガーデン(Country Gardens)(1918)
 [録音 1962年4月8日 ライヴ放送]
エリック・コーツ(1886–1957)
 ナイツブリッジ行進曲(Knightsbridge March)
 (《ロンドン組曲(London Suite)》(1933)から)***
 [録音 1942年9月][Tono X25009]
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 軍隊行進曲(Marche Militaire)第1番
 [録音 1962年10月8日 ライヴ放送]
  デンマーク放送交響楽団
  ティヴォリ・コンサートホール管弦楽団 ***
  トマス・イェンセン(指揮)
  ジャニーヌ・アンドラード(ヴァイオリン)*
  アーネ・ムラー(クラリネット)**
 
復刻 クラウス・ビューリト

 
トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898–1963)の遺産シリーズ第21集。フランスのヴァイオリニスト、ジャニーヌ・アンドラード Janine Andrade(1918–1997)の「自発性豊かな響き」のソロによるチャイコフスキーの《ヴァイオリン協奏曲》。オランダの作曲家ギヨム・ランドレ Guillaume Landré の《クラリネット協奏曲》は現在入手できるとされる唯一の録音。スウェーデンのモーリス・カルコフ Maurice Karkoff の交響曲第3番《短い交響曲》。ノルウェーのトヴェイト Geirr Tveitt の《ハルダンゲルの100の旋律》組曲第1番。その他、管弦楽の小品が収録されています。エリック・コーツ Eric Coate の戦時中録音の《ナイツブリッジ行進曲》は、Tono のSP78回転盤で発売された後、初めての復刻です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。プレーヤー/トランスポートの機種によってはCD-Rの読み取り、再生ができないことがあります。再生対応のメディアを機器の取扱説明書でご確認ください。

『ブー・リンデ』
dB Productions DBCD 213 classical

 
ブー・リンデ(1933–1970) 室内楽作品集
 ピアノ三重奏曲第1番 Op.5(1953)
 6つの性格的な小品(Sex karaktärsstycken för piano) Op.4(1952-–53)
  Nycker(鍵) Salong(サロン) Patos(激情)
  Mondänt(社交的な) Romantik(ロマンティックな)
  Solent(荘厳な)
 ディヴェルティメント(Divertimento) Op.25(1962)
 (ヴァイオリン、チェロとピアノのための版)
  ユルヴァ・ラーシュドッテル(ヴァイオリン)
  トールン・セーテル・スターヴセング(チェロ)
  ペーテル・フリース・ユーハンソン(ピアノ)
 
録音 2022年12月9日–12日 ヴェステロース・コンサートホール(ヴェステロース、スウェーデン)

 
25歳ですでに円熟した作曲家だったといわれるブー・リンデの室内楽作品。
 
ブー・リンデ Bo Linde は、1933年1月1日、スウェーデン中部イェヴレの生まれ。十代から自作が地元の新聞で取り上げられ、1947年、王立ストックホルム音楽大学にピアノのための《6つの習作》の5曲で応募して、翌年、入学が認められました。ラーシュ=エーリク・ラーションに作曲、オーロフ・ヴィーベリにピアノを学びました。1953年にウィーンに留学。1954年3月、《ピアノ三重奏曲第1番》が、リンデ自身がピアノを弾き、ラジオ放送で初演されました。
 
彼は、「音楽は、額に皺寄せるものではなく、何よりも最高に楽しく寛いだ気分にするもの」という考えを貫いたため、1960年代当時の音楽界とは反りが合わず、故郷イェヴレに戻り、そこを「聖域」に活動を続けました。1970年10月2日、37歳で没しました。
 
《子供序曲》《『モンマルトルのすみれ』のバレエ音楽》をはじめとする管弦楽曲、2つの交響曲(シンフォニア)、協奏曲、合唱をともなう管弦楽曲、室内楽曲、声楽曲、合唱曲、「すべての年齢の子供のための」オペラ《城のわるふざけ》など数多く作曲。《交響曲第2番》《古いコラールについての考え》《ヴァイオリン協奏曲》(BIS-621)(ウルフ・ヴァリーン、ノルショーピング交響楽団、広上淳一)、《ヴァイオリン協奏曲》《チェロ協奏曲》(Swedish Society SSACD 1131)《楽しい序曲》《協奏的音楽》《多彩な組曲》《ブローニュ組曲》(SSACD 1132)《交響曲第1番》《交響曲第2番》《古いコラールについての思考》(SSACD 1133)(イェヴレ交響楽団、ペッテル・スンドクヴィスト)といった作品がCDリリースされています。
 
スウェーデンのヴァイオリニスト、ユルヴァ・ラーシュドッテル Ylva Larsdotter とピアニスト、ペーテル・フリース・ユーハンソン Peter Friis Johansson、ノルウェーのチェリスト、トールン・セーテル・スターヴセング Torun Sæter Stavseng によるこのアルバムで演奏される作品は、フルート、チェロとピアノのための《ディヴェルティメント》の「ヴァイオリン、チェロとピアノのための版」をはじめ、いずれも初めての録音です。
 
価格 2,696円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『…De Anima(魂について…)』
Gallo GALLO 1690 classical

 
アンリエット・ルニエ(1875–1956)
 伝説(Légende)
パウル・ヒンデミット(1895–1963)
 ハープソナタ(1939)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
 アダージョ(《トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調》  BWV.564から)
ベンジャミン・ブリテン(1913–1976)
 組曲(Suite) Op.83(1969)(ハープのための)
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 ハンガリー風のメロディ(Ungarische Melodie) D.817
ベドルジハ・スメタナ(1824–1884)
(ヤン・ハヌシュ・トルネチェク(1858–1914) 編曲)
 ヴルタヴァ(モルダウ)(Vltava)
カイヤ・サーリアホ(1952–2023)
 秋(Fall)(1991)(ハープとライヴ・エレクトロニクスのための)
  アンヌ・バッサン(ハープ)
 
録音 2022年12月

 
スイスのジュネーヴ生まれ、パリでマリー=クレール・ジャメに教わったハープ奏者アンヌ・バッサン Anne Bassand のソロアルバム。ハープ奏者だったアンリエット・ルニエ Henriette Renié のフォーレやシャミナードを思わせる《伝説》、バッハの《トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調》の〈アダージョ〉。サーリアホ Kaija Saariaho の《秋》は、バレエ《地(Maa)》から採った、ハープのための短いヴィルトゥオーゾ・ピースです。
 
価格 2,090円(税込価格)(本体価格 1,900円)

『自然(Natures)』
Genuin GEN 24868 contemporary/classical

 
ダヴィッド・シャイユ(1971–)
 新生(Vota nova)(2021)(弦楽四重奏のための)
 シベリウスのピアノに(Au piano de Sibelius)(2020)
 (ピアノのための)
 鳥(L’oiseau)(2021)(チェロのための)
 メキシコ湾流(Gulf Stream)(1998)(弦楽四重奏のための)
 ソロ(Solo for cello)(2018)(チェロのための)
 ヒエログリフ(Hieeroglyphs)(2022)(チェロのための)
 森(Forêt)(2022)(ピアノと打楽器のための)
 砂漠(Désert)(2022)(ピアノのための)
 シャンポリオンのトンボー(Le tombeau de Champollion)(2022)
 (打楽器のための)
 小舟(Barque)(2022)(ピアノのための)
  ラウラ・ミッコラ(ピアノ)
  クリストフ・パンティヨン(チェロ)
  アーロン四重奏団
  モルガン・ラプラス・メルムー(打楽器)
  ピエール・トマジ(打楽器)
 
録音 2009年–2022年 ウィーン、パリ

 
「前衛か、さもなければ断固としてレトロか。そう信じる人への明白な回答」(「Classica」France)と評されたフランスの作曲家ダヴィッド・シャイユ David Chaillou の単独作品アルバム第2作。フィンランドのピアニスト、ラウラ・ミッコラ Laura Mikkola、スイス系アメリカのチェリスト、クリストフ・パンティヨン Chrisophe Pantillon と彼が参加するアーロン四重奏団 Aron Quarett、フランスの打楽器奏者モルガン・ラプラス・メルムー Morgan Laplace Mermoud とピエール・トマジ Pierre Tomassi、そして「自然音」による「immersive sounds」。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『聖母マリアの夕べの祈り』
Harmonia Mundi HMM 932710 2CD’s[再リリース] early music

 
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567–1643)
 聖母マリアの夕べの祈り(Vespro della Beata Vergine) SV 206
  ピグマリオン
  ラファエル・ピション(指揮)
  セリーヌ・シーン(ソプラノ) ペリーヌ・ドゥヴィエ(ソプラノ)
  ルシール・リシャルドー(メゾソプラノ)
  エミリアーノ・ゴンザレス・トロ(テノール)
  ザカリー・ワイルダー(テノール)
  アントナン・ロンドピエール(テノール)
  エティエンヌ・バゾラ(バス) ニコラ・ブルーイマン(バス)
  ルノー・ブレ(バス)
 
録音 2022年1月 聖霊教会(Temple du Saint-Esprit)(パリ、フランス)

 
「明るく抒情的な音色による、偉大な作品の斬新な解釈」(BBC Musc Magazine)と評されたピションとピグマリオンの録音(HMM 902710)の「再リリース」です。
 
価格 4,400円(税込価格)(本体価格 4,000円)

『She Composes like a Man』
LAWO Classics LWC 1280 classical

 
グラジナ・バツェヴィチ(1909–1969)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 オベレック第1番(Oberek No.1)
リリ・ブーランジェ(1893–1918)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 2つの小品(Deux Morceaux)
  夜想曲(Nocturne) 行列(Cortège)
フローレンス・ビアトリス・プライス(1887–1953)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 崇拝(Adoration)
ファニー・メンデルスゾーン(1805–1847)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 白鳥の歌(Schwanenlied) Op.1
セシル・シャミナード(1857–1944)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 ロンドー(Rondeau) Op.97
グラジナ・バツェヴィチ(1909–1969)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 マズルカ舞曲(Mazovian Dance)
サリー・ビーミッシュ(1956–)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 静かな夜に(In the Stillness)
アガーテ・バッケル・グロンダール(1847–1907)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
  3つの小品(Trois morceaux) Op.15
  セレナード(Sérénade) 舞踏会で(Au bal)
  ユモレスク(Humoresque)
マリア・テレジア・フォン・パラディス(1759–1824)
(ロジャー・ハーヴィ編曲)
 シチリアーナ(Sicillienne)
ルース・クロフォード=シーガー(1901–1953)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 リソルティ・ロソルティ(Rissolty Rossolty)
ジョイ・ウェッブ(セバステャン・ハウコース 編曲)
 シェア・マイ・ヨーク(Share my yoke)
エセル・スマイス(1858–1944)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 プリズン第2番(The Prison No.2)
クララ・シューマン(1819–1896)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 3つの混声合唱曲(Drei Gemischte Chöre)
  ヴェネツィアの夜の祝祭(Abendfeier in Venedig)
  前へ(Vorwärts)
メル・ボニス(メラニー・ボリス)(1858–1937)
(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 いたずら(Miocheries) Op.126
 - 第13曲 小さな子が眠りにつく(La Toute Petite s’endort)
  テン・ティング・ブラスアンサンブル
   ティーネ・ティング・ヘルセット(トランペット、リーダー)
   マーレン・インゲボルグ・チェーンスリ(トランペット)
   イングリ・エリーアセン(トランペット)
   エリン・ホルメン・クルヴェルード(フリューゲルホルン)
   レーナ・ヴィーク(ホルン) ハイディ・ソーレム(テューバ)
   アストリ・カロリーネ・エラン(バス・トロンボーン)
   マリーエ・ノクレビュー・ハンセン(トロンボーン)
   インゲビョルグ・クロウホルト(トロンボーン)
   トーネ・クリスティン・リーウン・ロスラン(トロンボーン)   
 
録音 2023年8月7日–10日 カムペン教会(オスロ)
制作・編集 ヴェーガル・ランドース
録音エンジニア・マスタリング トマス・ヴォルデン
 
[DXD(24bit/352.8kHz)録音]

 
「テン・ティング・ブラスアンサンブ tenTing Brass Ensemble」は、ノルウェーのトランペッター、ティーネ・ティング・ヘルセット Tine Thing Helseth が2007年に結成した女性プレーヤーのグループ。トランペットのマーレン・インゲボルグ・チェーンスリ Maren Ingeborg Tjernsli とイングリ・エリーアセン Ingrid Eliassen, trumpet、フリューゲルホルンのエリン・ホルメン・クルヴェルード Elin Holmen Kurverud、フレンチホルンのレーナ・ヴィーク Lena Wik、テューバのハイディ・ソーレム Heidi Solem、トロンボーンのマリーエ・ノクレビュー・ハンセン Marie Nøkleby Hanssen、インゲビョルグ・クロウホルト Ingebjørg Klovholt、トーネ・クリスティン・リーウン・ロスラン Tone Christin Lium Røssland、バス・トロンボーンのアストリ・カロリーネ・エラン Astri Karoline Ellann。ティーネがリーダも務めています。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『天国の鳥たち(Oiseaux de Paradis)』
Mirare MYR 716 contemoprary/classical

 
『天国の鳥たち(Oiseaux de Paradis)』
フランソワ・クープラン(1668–1733)
 恋のナイチンゲール(Le Rossignol en amour)
 勝利のナイチンゲール(Le Rossignol vainqueur)
ケヴィン・ジュイエラ(1987–)
 4つの飼鳥園のトンボー(Quatre tombeaux-volières)(2023)
 - ヨーロッパオオライチョウ(Le Grand tétras)
ホーギー・カーマイケル(1899–1981)
 ひばり(Skylark)
バリー・コッククロフト(1972–)
 Ku Ku(1997)(ソプラノサクソフォーン・ソロのための)
ケヴィン・ジュイエラ(1987–)
 4つの飼鳥園のトンボー(Quatre tombeaux-volières)(2023)
 - カササギフエガラス(Le Cassican flûteur)
バンジャマン・アタイール(1989–)
 常動曲(Perpetua Sempre)
カミーユ・サン=サーンス(1835–1921)
 白鳥(Le Cygne)
アストル・ピアソラ(1921–1992)
 ナイトクラブ1960(Night Club 1960)
ケヴィン・ジュイエラ(1987–)
4つの飼鳥園のトンボー(Quatre tombeaux-volières)(2023)
 - コシギ(La Bécassine sourde)
安部圭子(1937–)
 桜の夢(桜の幻影)(Dream of the Cherry Blossoms)(1984)
アンデシュ・ヒルボリ(1954–)
 孔雀の瞬間(Påfågelsögonblick/The Peacock Moment)(1997)
アストル・ピアソラ(1921–1992)
 迷子の小鳥たち(Los Pajaros Perdidos)
ケヴィン・ジュイエラ(1987–)
 4つの飼鳥園のトンボー(Quatre tombeaux-volières)(2023)
 - エリマキミツスイ(Le Méliphage tui)
ジョン・レノン(1940–1980)/ポール・マッカートニー(1942–)
 ブラックバード(Blackbird)
  ヴァランティーヌ・ミショー(サクソフォーン)
  ガブリエル・ミショー(打楽器)
  カート・ローゼンウィンケル(ギター)
 
録音 2023年10月24日–28日 フォントヴロー王立修道院(メーヌ=エ=ロワール、フランス)

 
鳥のさえずりは、あらゆる時代の芸術家に限りないインスピレーションを与えつづけてきました。音楽作品にはメシアンの《鳥のカタログ》《異国の鳥たち》といった曲があり、パーセルやクープランの曲を集めた『鳥たちのコンサート』(Harmonia Mundi HMM 902709)という楽しいアルバムも作られています。
 
サクソフォーン奏者ヴァランティーヌ・ミショーと彼女の弟、打楽器奏者のガブリエル・ミショーのプロジェクト『天国の鳥たち』では、クープランから現代の人たちまで、「鳥の歌声」に触発された作曲家の作品が、オリジナル曲と編曲で演奏されます。
 
スイスの作曲家、サクソフォーン奏者でもあるケヴィン・ジュイエラ Kevin Juillerat の《4つの飼鳥園のトンボー》は、「ヨーロッパオオライチョウ」カササギフエガラス」「コシギ」「エリマキミツスイ」への「オマージュ」(トンボー)。コンサートと録音のこのプロジェクトのためのヴァランティーヌとガブリエルからの委嘱作です。バリー・コッククロフト Barry Cockcroft の《Ku Ku》は、プレーヤーでもある彼が、ベリオの《セクエンツァVIIb(Sequenza VIIb)》を演奏していて生まれた作品です。ベリオの重音奏法の部分に「ちょっとしたファンキーなリズム」を加えて演奏すると、友人から「ニワトリみたいだ」と言われ、それが気に入って作曲されたといいます。安部圭子の《桜の夢(桜の幻影)》は、マリンバ・ソロの作品。アンデシュ・ヒルボリ Anders Hillborg の《孔雀の瞬間》は、クラリネットとピアノのために書かれ、1分という演奏時間の「熱狂的な」音楽が特徴的で人気があり、彼の作品リストのセンターに位置する作品です。
 
ヴァランティーヌ・ミショー Valentine Michaud は、1993年生まれ。ローザンヌの音楽学校でピエール=ステファヌ・ムジェにサックスを学び、パリのソルボンヌ大学で音楽学の学士号、チューリヒ芸術大学でソロ演奏の修士号を取得しました。2020年のクレディ・スイス・ヤング・アーティスト賞を受賞。2022年にエサ=ペッカ・サロネンの指揮でルツェルン音楽祭にデビューしました。ガブリエル・ミショー Gabriel Michaud は、2003年ナント生まれ。ナント音楽院で学び、TROPMP国際アイントホーフェン打楽器コンペティションで第1位、聴衆賞、批評家賞を受賞しました。ジュネーヴの音楽学校で学びながら、姉ヴァランティーヌとともに、さまざまなアーティストとのコラボレーション・プロジェクトにプロデューサーとして関わっています。セッションは、アメリカのジャズ・ギタリスト、カート・ローゼンウィンケル Kurt Rosenwinkel(1970–)を加えて行われました。
 
価格 2,970円(税込価格)(本体価格 2,700円)

『ブルックナー』
Myrios Classics MYR 034 classical

 
アントン・ブルックナー(1824–1896)
 交響曲第9番 ニ短調 WAB 109(原典版、ノヴァーク校訂)
  ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団
  フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
 
録音 2022年6月19日–21日 ケルン・フィルハーモニー(ケルン、ドイツ)(ライヴ録音)

 
価格 2,970円(税込価格)(本体価格 2,700円)

『アッサッジョ』
Naïve V 8209 early music

 
ユーハン・ヘルミク・ルーマン(1694-1758)
 アッサッジョ(Assaggio) ハ短調 BeRI 310
 アッサッジョ(Assaggio) ト短調 BeRI 320
 アッサッジョ(Assaggio) ロ短調 BeRI 324
 アッサッジョ(Assaggio) ニ短調 BeRI 311
 アッサッジョ(Assaggio) ハ長調 BeRI 303
 アッサッジョ(Assaggio) イ長調 BeRI 301
 アッサッジョ(Assaggio) ト短調 BeRI 314
  ファビオ・ビオンディ(ヴァイオリン)
 
録音 2023年3月20日–22日 アカデミア・モンティス・レガリス財団ギスリエホール(モンドヴィ、イタリア)

 
イタリアのバロック・ヴァイオリニストで指揮者、ファビオ・ビオンディ Fabio Biondi(1961–)。シチリア島パレルモで生まれ、11歳の時にヴァイオリンを習い始めました。上達が速く、翌年にはイタリア放送のオーケストラ(現、RAI国立交響楽団)と共演して協奏曲を弾き、16歳の時にJ・S・バッハのヴァイオリン協奏曲をウィーンのムジークフェラインで演奏しました。ムジカ・アンティクワ・ウィーン、ラ・シャペル・ロワイヤル、グルノーブル・ルーヴル宮音楽隊などのバロック・アンサンブルで演奏。1990年、「エウローパ・ガランテ Europa Galante」を創設しました。ビオンディの新録音は、ルーマンのヴァイオリン・ソロ曲の「アッサッジョ」。彼がコンサートのアンコールなどで取り上げ、聴衆から好反応を得たという作品です。
 
ユーハン・ヘルミク・ルーマン Johan Helmich Roman(1694-1758)は、スウェーデン音楽の最初の重要な作曲家として歴史に名を残した音楽家です。ストックホルム生まれ。父ユーハンから最初の音楽教育を受け、1711年に宮廷楽団のヴァイオリニストに就任。1715年から1721年までをロンドンで過ごし、帰国後はフレーデリク一世の宮廷楽士長を務めました。《ゴロヴィン伯爵の祝宴のための音楽》《ドロットニングホルムの音楽》《スウェーデン・ミサ》といった作品は、校訂版も出版されスウェーデンのコンサート・レパートリーとして定着しています。
 
「アッサッジョ(Assaggio)」(イタリア語で「味(趣味)」)は、無伴奏ヴァイオリンのための作品です。ルーマンが「エッセイ、試み」として作ったこのジャンルの作品は、 J・S・バッハのパルティータとソナタ、テレマンのファンタジアといった作品を思い起こさせながら、実際には、彼が1737年初頭にパドゥアで出会ったとされるタルティーニのソナタに近いと言われます。ルーマンの器楽作品を分類したイングマル・ベンクトソン Ingmar Bengtsson(1920–1989)によると20曲以上が書かれ、ビオンディはそのうち7曲をこのアルバムで演奏しています。ロンドンにいたころ「スウェーデンのヴィルトゥオーゾ」のニックネームで呼ばれたルーマンの曲は、高度の技巧と音楽の内面への切り込みを求めながらも、独特の伸びやかな気分を漂わせる作品です。
 
価格 2,805円(税込価格)(本体価格 2,550円)

『フーガの技法』
Ondine ODE 1437-2 early music/classical

 
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
 フーガの技法(Die Kunst der Fuge) BWV 1080
  アーポ・ハッキネン(チェンバロ)
  レ・ヴォワ・ユメーヌ(ヴィオール・コンソート)
  アンナ・ゲベルト(ヴァイオリン)
 
[楽器 Harpsichord: Andreas Ruckers, 1614]
 
録音 2023年10月30日–11月1日 ナグ教会(Nagu kyrka)(ナグ、フィンランド)(except track 12: Atma Classique ACD2 2645)

 
北欧を代表する古楽器演奏家のひとり、フィンランドのアーポ・ハッキネン Aapo Häkkinen による《フーガの技法》。作品のもつ周期性と対称性がわかりやすいという理由から、バッハの死後に出た出版譜ではなく1740年代の自筆譜の順番にしたがって演奏しています。部分的には出版譜の解釈を採用し、未完の「コントラプンクトゥス14」は含まず、古風なコンソートスタイルに通じる「コントラプンクトゥス12」は、ハッキネンの参加しない「レ・ヴォワ・ユメーヌ Les Voix Humaines」が演奏。トリオソナタの書法を採り入れた「コントラプンクトゥス13」は、チェンバロとアンナ・ゲベルトのヴァイオリンのデュオで演奏されます。J・S・バッハの伝記を書いた音楽学者フィリップ・シュピッタ Phillipp Spitta(1841–1894)が1880年に書いた作品解説がブックレットに掲載されています(英語・ドイツ語)。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『リース 交響曲全集第1集』
Ondine ODE 1443-2 classical

 
フェルディナント・リース(1784–1838)
 交響曲第1番 ニ長調 Op.23(1809)
 交響曲第2番 ハ短調 Op.80(1814)
  タピオラ・シンフォニエッタ ヤンネ・ニソネン(指揮)
  
録音 2024年1月9日–11日 タピオラ・ホール(エスポー、フィンランド)

 
エスポー市のオーケストラ「タピオラ・シンフォニエッタ Tapiola Sinfonietta」と第1コンサートマスターを務めているヤンネ・ニソネンの指揮によるフェルディナント・リースの交響曲全曲録音シリーズの最初のアルバム。
 
フェルディナント・リース Ferdinand Ries(1784–1838)はボン生まれ。ベートーヴェンにピアノを学び、ピアニスト、作曲家、指揮者として活動しました。初期ロマンティシズムのスタイルによる作品を幅広いジャンルに多数残しました。交響曲は、第1番から、未出版だった第8番まで作曲されました。
 
ヤンネ・ニソネン Janne Nisonen は、シベリウス・アカデミーとスウェーデンのエツベリ室内音楽学校でヴァイオリン、シベリウス・アカデミーのハンヌ・リントゥとアッツォ・アルミラのクラスで指揮を学びました。2016年に2年契約でポリ・シンフォニエッタの首席指揮者に指名され、フィンランド放送交響楽団、ヘルシンキ、タンペレとトゥルクのフィルハーモニック、アヴァンティ!、タリンとオストロボスニアの室内管弦楽団などを指揮してきました。タピオラ・シンフォニエッタの第1コンサートマスターを務めています。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『バッハの6つの陰影(Six Shades of Bach)』
Pentatone PTC 5187204 classical/contemporary

 
『バッハの6つの陰影(Six Shades of Bach)』
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
(マックス・リリヤ(1975–) 編曲)
 組曲第1番《ケーテン》(無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調 BWV 1007)
 組曲第2番《マリア》(無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV 1008)
 組曲第3番《アンナ・マグダレーナ》
 (無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調 BWV 1009)
 組曲第4番《ライプツィヒ》
 (無伴奏チェロ組曲第4番 変ホ長調 BWV 1010)
 組曲第5番《死》(無伴奏チェロ組曲第5番 ハ短調 BWV 1011)
 組曲第6番《永遠》(無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調 BWV 1012)
  マックス・リリヤ(チェロ)
 
録音 2023年11月3日–5日 サウンドトラック・スタジオ「マグヌスボリ・スタジオ(Magnusborgin Studiot)」(ポルヴォー、フィンランド)

 
フィンランドのヘヴィメタル・バンド「アポカリプティカ Apocalyptica」の創設メンバーのひとり、チェリストのマックス・リリヤ Max Lilja(1975–)のソロ・アルバム。バッハの「無伴奏チェロ組曲」の「エレクトロニクスによるリイマジネーション(an electronic reimagination)」。それぞれの組曲にバッハに深く関わる人物、時代などのタイトルをつけ、バッハの生涯をめぐる旅というスタイルで作られています。「J・S・バッハのチェロ組曲は、音楽史上もっとも神聖な作品のひとつであり幻想的な音楽でもある。私はオリジナルのチェロの楽譜と音響世界(ソニック・ワールド)を融合させたかった。バッハが宮廷に雇われていた小さな町ケーテンで最初の組曲を作曲した時から活気あふれるライプツィヒ時代まで、バッハの人生を6つの組曲で表現した」(マックス・リリヤ)
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『Home ー アメリカの弦楽四重奏曲』
Pentatone PTC 5187227 contemporary/classical

 
ケヴィン・プッツ(1972–)
 Home(2019)(弦楽四重奏のための)
ジョージ・ウォーカー(1922–2018)
 弦楽四重奏曲第1番(1946)ー 第2楽章「モルト・アダージョ」
キャロライン・ショー(1982–)
 マイクロフィクション第1巻(Microfictions Vol.1)(2021)
 (弦楽四重奏のための)
サミュエル・バーバー(1910–1981)
 弦楽四重奏曲 ロ短調 Op.11(1936)
ハロルド・アーレン(1905–1986)(ウィリアム・ライデン(1939–) 編曲)
 虹の彼方に(Over the Rainbow)(弦楽四重奏のための)
  ミロ・クァルテット
   ダニエル・チン(第1ヴァイオリン)
   ウィリアム・フェドケンホイアー(第2ヴァイオリン)
   ジョン・ラージェス(ヴィオラ)
   ジョシュア・ジンデル(チェロ)
 
録音 2023年1月(プッツ、ショー、アーレン)、2023年4月(ウォーカー、バーバー) KMFA 89.5 オースティン・クラシカルミュージック・ラジオステーション(オースティン、テキサス州)

 
 「ミロ・クァルテット」の Penttatone レーベル第2作。アメリカの作曲家の作品を特集しています。
 弦楽四重奏団「ミロ・クァルテット Miró Quartet」は、テキサス州オースティンを本拠とするアンサンブルです。 1995年にオハイオ州のオーバリン音楽院の学生4人が結成。スペインの画家ジョアン・ミロに因むグループ名がつけられました。バンフ国際やナウンバーグ室内楽といったコンペティションで第1位に選ばれ、2005年にアンサンブルとして初めてエイヴァリー・フィッシャー・キャリアグラントを獲得しました。オレゴン州ポートランドの「チェンバーミュージック・ノースウェスト(Chamber Music Northwest)」とワシントン州の「オーカス島室内楽フェスティヴァル(Orcas Island Chamber Music Festival)」のカルテット・イン・レジデンス。ダニエル・チン Daniel Ching の第1ヴァイオリン、創設メンバーの山本サンディ智子に代わるウィリアム・フェドケンホイアー William Fedkenheuer の第2ヴァイオリン、ジョン・ラージェス John Largess のヴィオラ、ジョシュア・ジンデル Joshua Gindele のチェロというメンバーで活動しています。
 
アルバムのタイトルにとられた、ケヴィン・プッツ Kevin Putts(1972–)の《Home》は、オーカス島室内楽フェスティヴァルなど6つの団体の委嘱で作曲されました。「最近のメディアが恐ろしい話や写真で伝えるヨーロッパにおける難民危機」がきっかけになったと、作曲者プッツが語る、約17分の作品です。「ハ長調、もしくは、”home” を示す音『C(ハ)』を中心に始まり、さまざまな『地形』を旅していく」。ミロ・クァルテットのために作曲され、彼らが初演した後、最初の部分を「混声合唱と弦楽四重奏」のために編曲した版がオースティンの「コンスピラーレ(Conspirare)」の委嘱で作られました。
 
キャロライン・ショー Caroline Shaw(1982–)の「マイクロフィクション Microfictions」シリーズの最初の作品《マイクロフィクション第1巻》もミロ・クァルテットのために作曲された作品です。「ジョアン・ミロの作品とT・R・ダーリングの短編サイエンスフィクションから部分的にインスピレーションを得た、イマジズム詩とシュルレアリスム絵画を思い出させる6つの短い音楽による物語のセット」(キャロライン・ショー)
 ジョージ・ウォーカー George T. Walker Jr.(1922–2018)は、作曲家、ピアニスト、アレンジャー、シンガーとして活躍。ホイットマンの詩『先頃ライラックが前庭に咲いたとき(When Lilacs Last in the Dooryard Bloom’d)』に作曲した1996年の《Lilacs(ライラック)》でアフリカ系アメリカの作曲家として初めてピューリツァーの音楽賞を受けました。彼が24歳の時に作曲した《弦楽四重奏曲第1番》の「モルト・アダージョ」の第2楽章が演奏されます。
 サミュエル・バーバー Samuel Barber(1910–1981)の《弦楽四重奏曲 ロ短調》に続くハロルド・アーレン Harold Arlen(1905–1986)の《虹の彼方に》は、ウィリアム・ライデン William Ryden による編曲で演奏されます。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『In Time』
OUR Recordings 8.226919 contemporary/classical

 
アスガー・エーヤスコウ・ブーア(1988–)
 春に(I foråret)(2018)
マーティン・ローセ Martin Lohse(1971–)
 Ver(2019)
ペーター・ブルーン(1968–)
 Dark Is November(2020)
ラスムス・スヴィスキ(1979–)
 In Time(2020)
ジョン・フランセン(1956–)
 ローラーコースター(Rollercoaster)(2018)
ウェイン・シーゲル(1953–)
 Vernalis’ Breakdown(2019)
  アーロス・ギター・デュオ
   シモン・ヴィルダウ(ギター) ミゲル・エーエロン(ギター)
 
録音 2019年10月18日–20日、2021年1月29日 Espressivo Sound Studio(オーフス、デンマーク)
製作・録音エンジニア・編集・ミクシング・マスタリング ヘンリク・ヴィンター・ハンセン

 
デンマーク最古の都市オーフスはヴァイキング時代、「アーロス」(河の口)と呼ばれていました。オーフス川の河口に位置する街は、何世代にも渡り平和と繁栄を享受。「Smilets By(微笑みの都市)」として知られていました。「アーロス・ギター・デュオ Aros Guitar Duo」は、オーフスをホームタウンとするアンサンブルです。ボーンホルムで生まれ、オーフス王立音楽アカデミーとケルン音楽舞踊大学で学んだミゲル・エーエロン Mikkel Egelund(1987–)。オーフスに生まれ、オーフス王立音楽アカデミーで学んだシモン・ヴィルダウ Simon Wildau(1990–)。ふたりのデュオは、リヒテンシュタイン、クロアチア、イタリアのギター・デュオの国際コンペティションで第1位に選ばれました。
 
『In Time』のプロジェクトでは、彼らが現代デンマークの6人の作曲家に委嘱した作品が演奏されます。アスガー・エーヤスコウ・ブーア Asger Agerskov Buur(1988–)、マーティン・ローセ Martin Lohse(1971–)、ペーター・ブルーン Peter Bruun(1968–)、ラスムス・スヴィスキ Rasmus Zwicki(1979–)、ジョン・フランセン John Frandsen(1956–)、ウェイン・シーゲル Wayne Siegel(1953–)。6つの作品には『ピエ・カンツィオーネス(Piae Cnationes)』の「春の歌」《In vernalis temporis(春には)》が共通する素材として使われています。1500年頃にモーテン・ブーロプ Morten Børup が作曲したこの「頌歌」は、オーフス市を象徴する市庁舎のカリヨンのメロディに使われ「オーフスの響き」として市民に親しまれています。
 
価格 2,640円(税込価格)(本体価格 2,400円)

『ヤーニス・チュピーティス ソロ・ピアノ作品全集 第1集』
Toccata Classics TOCC 0721 classical

 
ヤーニス・チュピーティス(1908–1989)
 5つの前奏曲
  前奏曲 変ニ長調(1937) 前奏曲 へ短調(1949)
  前奏曲 へ短調(1953) 前奏曲 嬰ハ短調(1951)
  前奏曲 ハ長調(1975)
 3つのカプリース
  カプリース 変イ長調(1939) カプリース第1番 変ホ長調(1949)
  カプリース第2番 ハ長調(1954)
 2つの子守歌
  子守歌 変イ長調(Šūpļa dziesma As dur)(1943)
  子守歌 へ長調(Šūpļa dziesma F dur)(1953)
 7つの小品
  ラトビア舞曲 ト長調(latvju dancis G dur)(1932)
  エレジー 変イ長調(Elēģija As dur)(mid 1930s)
  スケッチ 嬰へ短調(Skice fis moll)(1940)
  エディ嬰へ短調(Eddy fis moll)(1940)
  庭の休息(Rest in the Garden)へ長調(1951)
  夕べに(In the Evening fis moll) 嬰へ短調(1953)
  秋のスケッチ(Rudens skice b moll) ロ短調(1974)
 ソナティネ ロ長調(Sonatīne B dur)(1948)
   ノラ・ルーセ(ピアノ)
 
録音 2022年11月2日、30日、2023年10月2日、11月6日 ラトビア放送第1スタジオ(リガ、ラトビア)

 
ヤーニス・チュピーティス Jānis ĶepītiS は、1908年1月2日、ラトビアのトリカータ教区の生まれ。教師だった父が急進的な考え方を理由に解雇されたことから、一家は、裁縫師だった母に支えられたといわれます。チュピーティスは、音楽を深く愛していた両親からピアノを教わった少年時代を過ごし、ピアニスト、音楽教師、作曲家のほか、オルガニストとしても活動しました。歌曲とオペラ、管弦楽曲と室内楽曲など多くの作品を残しながら、知名度も低く、ほとんどの作品が知られないままでいます。Toccata Classics のシリーズでは、彼がソロ・ピアノのために書いた全作品が手稿譜によって演奏されます。スクリャービンとラフマニノフの流れに沿いながら、ドビュッシーとラトビアの民俗音楽の姿も垣間見られるというスタイルの音楽です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『グリーグ』
Vox VOXNX 3038CD classical

 
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
 交響的舞曲(Symfoniske danser) Op.64(1896 rev.1898)
 婚礼の行列が通り過ぎる(Brudeføget drager forbi) Op.19 no.2
 (ヨハン・ハルヴォシェン 編曲)
 劇付随音楽《十字軍の王シーグル(Sigurd Jorsalfar)》 Op.22(1872)
  王の歌(Kongekvadet)(第1幕への前奏曲)
  ボルグヒルの夢(Borghilds drøm)(間奏曲)
  忠誠行進曲(Hyldningsmarsj)
 2つの悲しい旋律(To elegiske melodier) Op.34(1880)
 (弦楽オーケストラのための)
  心の傷み(Hjertesår)(傷つけられしもの)
  最後の春(Siste vår)(春)
 抒情組曲(Lyrische suite)Op.54(1891 arr.1904)(管弦楽のための)
  羊飼いの少年(Gjætergut) ガンガル(歩き踊り)(Gangar)
  夜想曲(ノットゥルノ)(Notturno) トロルの行進(Trolltog)
  ユタ交響楽団 モーリス・アブラヴァネル(指揮)
 
録音 1975年2月、3月 ソルトレークシティ、ユタ州

 
マーク・オーボートとジョアナ・ニクレンツの「Elite Recordings」が Vox Records のために制作した優秀録音のディスクをマイク・クレメンツによる「24bit/192kHz」デジタル・リマスタリングでリリースする「Vox Audiophile Edition」シリーズ。
 
ユタ交響楽団 Utah Symphony は、1940年4月、ソルトレーク交響楽団やユタ州シンフォニエッタといったアンサンブルが母体となって発足。1940年5月に最初のコンサートを行いました。1947年にモーリス・アブラヴァネル Maurice Abavanel(1903–1993)が音楽監督に就任し、楽団を常設のオーケストラにするとともに西部を代表する交響楽団のひとつに育て上げました。Vanguard Records や Vox Records と契約。アメリカのオーケストラとして初めてマーラーの全交響曲を録音しました。1979年にアブラヴァネルが退任。オーケストラは、ソルトレーク・タバナクル(モルモン・タバナクル)からシンフォニーホールにホームを移し、新しいホールは、1993年、「アブラヴァネル・ホール」に改名されました。
 
《交響的舞曲》、劇付随音楽《十字軍の王シーグル》の3曲、《2つの悲しい旋律》《抒情組曲》といったグリーグの代表的管弦楽曲は、1992年に VOX Box シリーズでリリースされたアルバム(CDX 5048 2CD's)に含まれていた音源です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『Star of Spring』
ACT Music ACT 9748-2/ACTLP 9748–1 Vinyl LP jazz

 
『Star of Spring』
 Her House(Anna Gréta) She Moves(Anna Gréta)
 Star of Spring(Anna Gréta) Catching Shadows(Anna Gréta)
 Metamorphoses of the Moon(Anna Gréta)
 Spacetime(Anna Gréta) The Body Remembers(Anna Gréta)
 Mother of Dreams(Anna Gréta) Imaginary Unit(Anna Gréta)
 Nowhere(Anna Gréta) Denouement(Anna Gréta)
  アンナ・グリェタ(ピアノ、キーボード、ヴォーカル、
   バッキングヴォーカル)
  エイナル・シェヴィング(ドラム、パーカッション)
  スクーリ・スヴェルリソン(エレクトリックベース)
  ソルレイヴル・ゲイクル・ダヴィーズソン(ギター、
   ペダルスティール)
  ビルギル・ステイン・セオドウルソン(ベース)
  マグヌース・トリグヴァソン・エリーアセン(ドラム)
  シーグルズル・フローサソン(シーグルズル・フローサソン)
  アルベルト・フィンボーガソン(シンセサイザー)
 
録音 2023年5月 スンドレイギン・スタジオ(Sundlaugin Studio)(モスフェットルスバイル、アイスランド)、2023年7月–9月 Studio 1001(ストックホルム、スウェーデン)
制作 アンナ・グリェタ、アルベルト・フィンボーガソン
録音・ミクシング  アルベルト・フィンボーガソン

 
レイキャヴィーク生まれのピアニストでシンガーソングライター、アンナ・グリェタ(アンナ・グレタ)(アンナ・グリェタ・シーグルザルドウッティル Anna Gréta Sigurdardóttir)のアルバム第2作。彼女は、2014年からストックホルムに住み、故郷アイスランドの「音」をジャズ、ポップ、フォークと融合させた独自の「北欧の音」の作品を作りつづけています。2021年のデビューアルバム『Nightjar in the Northern Sky』(ACT 9744-2)に彼女は、「鳥(ヨタカ)」に因む名をつけました。新作のタイトルは『star of spring(春の星)』。冬から春になると真っ先に花を咲かせる「チオノドクサ(glory of the snow)」(ユキゲユリ(雪解百合))のよく知られている別名です。
 
新しいアルバムで彼女は、ビョークの神秘性であったり、ノラ・ジョーンズの陰鬱さだったり、ヴォーカルのスタイルとストーリーテリングをさらに一歩前に進めました。賛美歌的、エレジー的な《She Moves》とタイトル曲《Star of Spring》。遊び心いっぱいの陽気な《Spacetime》。ギリギリまで削られたメランコリックなバラード《Denouement》。1960年代から1970年代にかけてグリンランドの女性たちが受けた強制産児制限をテーマにした《The Body Remembers》。「春になると草原を覆いつくし、緑から青へと変えてゆく姿だけでなく、咲かざるを得ないから咲くという現実にもインスパイアされた」と、彼女は語っています。
 
「さらに遊び心にあふれ、実験的」というアルバムは、前作と同じアイスランドのスンドレイギン・スタジオとストックホルムのスタジオでセッション録音されました。ドラムとパーカッションのエイナル・シェヴィング Einar Scheving とエレクトリックベースのスクーリ・スヴェルリソン Skúli Sverrisson は前のアルバムにも参加。アンナ・グリェタの父、シーグルズル・フローサソン Sigurður Flósasson が、このアルバムでもバス・クラリネットを3つのトラックで演奏しています。
 
価格(CD) 2,860円(税込価格)(税抜価格 2,600円)
価格(Vinyl LP) 4,400円(税込価格)(税抜価格 4,000円)

『Guitar Poetry』
ACT Music ACT 9984-2/ACTLP 9984-1 Vinyl LP jazz

 
『Guitar Poetry』
 She’ll Arrive between 10 & 11(Mikael Máni)
 Katie, Not Klara(Mikael Máni) What Once Was(Mikael Máni)
 Next Time(Mikael Máni) Tvær stjörnur(Mikael Máni)
 Arachne’s Magical Weaving(Mikael Máni)
 The Whole Story(Mikael Máni)
 You Know How This Will End(Mikael Máni)
 Waiting for the Tram(Mikael Máni)
 Maturing Backwards(Mikael Máni)
 Closing the Book(Mikael Máni)
  ミカエル・マウニ・アウスムンソン(ギター)
 
録音 2023年11月29日 The Studio CvA(アムステルダム、オランダ)
録音エンジニア イド・ジルバマン
ミクシング・マスタリング ビルギル・ヨウン・ビルギソン

 
ミカエル・マウニ・アウスムンソン Mikael Máni Ásmundsson は、1995年、アイスランドの音楽家と音楽愛好家の家庭で生まれました。父はレコード・レーベルとショップ Smekkleysa/Bad Taste を経営し、母はミカエル・マウニとふたりの姉を早い時期から音楽学校で学ばせました。ミカエル・マウニは、アイスランドで活躍するジャズ・ミュージシャンたちに教わった後、オランダに留学。2018年にアムステルダム音楽院でジェシ・ヴァン・ルーラーのギター・クラスを卒業しました。ベーシストのスクーリ・スヴェルリソン、ドラマーのマグヌース・トリグヴァソン・エリーアセンと組んだトリオによるアルバム『Bobby』を2019年にリリース。2021年にはスクーリも加えた5人のバンドによる『Nostalgia Machine』を制作するなど、アイスランドとオランダを拠点にギタリストと作曲家として名を高めています。
 
『Guitar Poetry』は、「ジョニ・ミッチェルとボブ・ディランの音楽が大好き」と言う彼の初めてのソロ・アルバムです。アコースティック・サウンドの《She’ll Arrive between 10 & 11》から、アイスランド語タイトルの《Tvær stjörnur》(2つの星)、《Closing the Book》まで、ブルース、アメリカーナ、北欧の音、スクリーン・ミュージックといった音楽も背景にしながら独自のアプローチによる音楽を展開させます。マルチトラックによる2曲をのぞき、ミカエル・マウニのソロによる録音です。
 
価格(CD) 2,860円(税込価格)(税抜価格 2,600円)
価格(Vinyl LP) 4,400円(税込価格)(税抜価格 4,000円)

『Butterly Effect』
ACT Music ACT 9985-2 jazz

 
『Butterly Effect』
 Butterfly Effect(Maguns Lindgren/John Beasley)
 Echoes of the Desert(Maguns Lindgren/John Beasley)
 Shifting Dunes(Maguns Lindgren/John Beasley)
 Here and Now(John Beasley)
 Celestial(Maguns Lindgren/John Beasley) Reverie(John Beasley)
 Come Together(John Lennon/Paul McCartney)
 Infinity(Maguns Lindgren/John Beasley)
 Heartbeat(Maguns Lindgren) Ps and Os(John Beasley)
 Fyra(Maguns Lindgren) Galaha(John Beasley)
  マグヌス・リンドグレーン(フルート、テナー・サクソフォーン、
   クラリネット)
  ジョン・ビーズリー(ピアノ)
 
録音 2023年5月31日 ACT Art Collection Gallery(ベルリン)
録音エンジニア トーマス・シェットル

 
“Jazz in Sweden ’99” を獲得、以来、ストックホルムのジャズシーンで中心的な活動を続けるマグヌス・リンドグレーン Magnus Lindgren と、20代からマイルズ・デイヴィスやフレディー・ハバードのバック・ミュージシャンとしてキャリアを積みあげてきたアメリカのピアニスト、ジョン・ビーズリー John Beasley。作曲家でもあるふたりは、チャールズ・ミンガスの生誕100年を記念した、SWRビッグバンドの『Bird Lives』(ACT 9934-2)で共演するとともに編曲と制作を手がけ、アルバムは、2023年グラミー賞の最優秀インストルメンタル編曲賞に選ばれました。
 
『Butterly Effect』は、マグヌスとジョンの初めてのデュオ・アルバム。タイトル曲《Butterfly Effect》(バタフライ効果)をはじめとする共作、マグヌスの2012年のアルバムのタイトル曲の《Fyra》といったオリジナルの11曲にレノン/マッカートニーの《Come Together》を加えたプログラムを演奏しています。
 
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)

『Tur att jag kan skratta』
Ladybird 79556881/79556881LP Vinyl LP jazz

 
『Tur att jag kan skratta』
 Inte bara du(あなただけじゃなく)
 (Amanda Ginsburg/Filip Ekestubbe)
 Jag borde inte måste vilja(欲しがらなければよかった)
 (Amanda Ginsburg/Andy Fite)
 Tur att jag kan skratta(ついてるわ、わたし笑える)
 (Amanda Ginsburg/Filip Ekestubbe/Bengt Erik Ginsburg)
 Var det mot mig du log?(あなたが微笑んだのは、わたし?)
 (Snorre Kirk/Amanda Ginsburg)
 Du är en del av någon annans upplevelse(あなたは他の誰かの経験の一部)
 (Amanda Ginsburg/Filip Ekestubbe)
 Hip skit(Filip Ekestubbe/Amanda Ginsburg)
 Romans på distans(距離をおいたロマンス)
 (Amanda Ginsburg/Andy Fite)
 Höst(秋)(Amanda Ginsburg/Filip Ekestubbe)
 Ska vi leva loppan?(レースを生き残れるかしら)
 (Filip Ekestubbe/Amanda Ginsburg/Bengt Erik Ginsburg)
  アマンダ・ギンスブーリ(ヴォーカル)
  フィリップ・エーケストゥッベ(ピアノ)
  アナス・フィェルステズ(ベース)
  スノッレ・シルク(ドラム)
  ゲスト
   トビアス・ヴィークルンド(コルネット)
   ペール・グレバッケン(フルート)
   ユーハン・アーレニウス(アルトフルート)
   クラス・リンドクヴィスト(クラリネット)
   クラス・トゥーレソン(クラリネット)
   リーサ・グローテルス(バスクラリネット)
 
制作 アマンダ・ギンズブーリ、フィリップ・エーケストゥッベ
録音エンジニア リン・フィヤル
ミクシング ポール・スヴェンレ
マスタリング ソフィア・フォン・ハーゲ、トマス・エーベリエル

 
『ひとつのことをずっと考えている(Jag har funderat på en sak)』(79556846)と『ささいなことが大きなことに(I det lilla händer det mesta)』(79556855)をリリースしたシンガー・ソングライター、アマンダ・ギンスブーリ(アマンダ・ギンズバーグ) Amanda Ginsburg(1990–)の「マンディ&アンディ」デュオをのぞく、Ladybird レーベル第3作。
 
アマンダは、日常生活の単純なことや、ちょっと見は平凡なストーリーを歌い、わたしたちの人生に大きな意味をもたらすことを元気いっぱいに歌うことで知られます。スウェーデンを中心とするジャズハウスをソールドアウトにするほどの人気を誇り、2019年と20221年に「スウェーデン・グラミー賞」を受賞。スカンセンのソングフェスティヴァル(Allsång at Skansen)などの音楽際に参加を続けています。
 
新しいアルバム『Tur att jag kan skratta』(ついてるわ、わたし笑える)の9曲も、前2作と同じように「ふと思ったこと」を歌詞に作り、作曲。ピアニストのフィリップ・エーケストゥッベ Filip Ekestubbe、デンマークのベーシスト、アナス・フィェルステズ Anders Fjeldsted、コペンハーゲンで活躍するノルウェーのドラマー、スノッレ・シルク(スノーア・キアク) Snorre kirk によるカルテットに、トビアス・ヴィークルンド Tobias Wiklund をはじめとする管楽器奏者をゲストに加えてセッションが行われました。
 
価格(CD) 2,365円(税込価格)(税抜価格 2,150円)
価格(Vinyl LP) 3,740円(税込価格)(税抜価格 3,400円)
 

『Tur att jag kan skratta』 Vinyl LP
[Side A]
 Inte bara du(あなただけじゃなく)
 Jag borde inte måste vilja(欲しがらなければよかった)
 Tur att jag kan skratta(ついてるわ、わたし笑える)
 Var det mot mig du log?(あなたが微笑んだのは、わたし?)
[Side B]
 Du är en del av någon annans upplevelse(あなたは他の誰かの経験の一部)
 Hip skit
 Romans på distans(距離をおいたロマンス)
 Höst(秋)
 Ska vi leva loppan?(レースを生き残れるかしら)

『Turning Point(転換点)』
Prophone PCD 335/PLP 335 Vinyl LP jazz

 
『Turning Point(転換点)』
 Turning Point(Adam Forkelid) Strive(Adam Forkelid)
 The Space Between(Adam Forkelid)
 No Man’s Land(Adam Forkelid) Moving On(Adam Forkelid)
 The Old House(Adam Forkelid) No Worries(Adam Forkelid)
 Fragments(Adam Forkelid)
  アダム・フォルケリード(ピアノ)
  カール・モルネル・リングストレム(ギター)
  ニクラス・フェーンクヴィスト(ベース)
  ダニエル・フレードリクソン(ドラム)
 
録音 2023年2月7日 RMV Studio(Riksmixningsverket)(ストックホルム)
制作 アダム・フォルケリード
録音エンジニア リン・フィヤル(RMV Studio)
ミクシング ニクラス・リンドストレム
マスタリング クラウス・ショイアマン

 
アダム・フォルケリード Adam Forkelid(1979–)は、2021年、すべてオリジナル曲によるアルバム『1st Movement』(PCD 265)をリリースしました。「北欧の音」と呼べるメランコリックなテクスチュアから、幸福感あふれる陶酔の響きまで、抒情とグルーヴ感、そしてヴィルトゥオーゾ性の高い即興を自然な姿で融合させた彼の音楽は「人と人のつながり」を実感させると言われます。このディスクは、スウェーデン放送の年間最優秀ディスクの一枚に選ばれました。
 
『Turning Point(転換点)』のタイトルをつけた新作は「人生の旅路」をテーマにとり、今日の北欧の現実を映す作品として作られました。《Turning Point》(転換点)から《Fragments》(断片)まで8曲。エリック・サティとショパンの「香り」、ブラジルとキューバのリズム、ビル・エヴァンズとチック・コリア……彼が影響を受けてきた音楽の大きなパレットを使って彩色されています。前のアルバムと同じメンバーによるセッション。マリウス・ネセットやヴァージル・ドナーティと共演してきたカール・モルネル・リングストレム Carl Mörner Ringström のギター、ヨエル・リュサリデスやクレア・マーティンと共演しているニクラス・フェーンクヴィスト Niklas Fernqvist のベース、イサベラ・ルンドグレーンとも共演したダニエル・フレードリクソン Daniel Fredrisson のドラム。2023年2月7日、ストックホルムの RMV スタジオでセッションを行い、一日で録音を完成させました。
 
価格(CD) 2,365円(税込価格)(税抜価格 2,150円)
価格(Vinyl LP) 3,740円(税込価格)(税抜価格 3,400円)
 

『Turning Point(転換点)』 Vinyl LP 
[Side A]
 Turning Point(Adam Forkelid)
 Strive(Adam Forkelid)
 The Space Between(Adam Forkelid)
 No Worries(Adam Forkelid)
[Side B]
 Moving On(Adam Forkelid)
 The Old House(Adam Forkelid)
 No Man’s Land(Adam Forkelid)
 Fragments(Adam Forkelid)

『Adi Shakt(アディ・シャクティ)』
Prophone PCD 338 jazz

 
『Adi Shakt(アディ・シャクティ)』
 The Ship(Vidya) The Field(Vidya/Rob Luft)
 Woman(Vidya) Desert Blues(Vidya/Rob Luft)
 My Little Sprout(Vidya) Allt jag ber(Vidya)
 Wohoo(Vidya) Adi Shakti(Vidya)
  ヴィディヤ(ヴォーカル、ローズ、バッキングヴォーカル)
  ロブ・ラフト(ギター、バッキングヴォーカル)
  マグヌス・ベリストレム(アコースティック・ベース、
   バッキングヴォーカル)
  ヨン・フェルト(ドラム、バッキングヴォーカル)
 
編曲 ヴィディヤ、ロブ・ラフト
録音 2023年10月 Salt Studio(イェヴレ、スウェーデン)
制作 ヴィディヤ、ロブ・ラフト
録音エンジニア ヨン・フェルト
ミクシング オーケ・リントン
マスタリング クラース・ペーション

 
『Adi Shakti』は、スウェーデンのミュージシャン、ヴィディヤ Vidya のサード・アルバム。2022年リリースの第2作『The Papillon』の続編となるアルバムです。前作はずっと探していたインド人の実の母を見つけたと思ったら失ったという経験に基づき、新しいアルバムは、2022年6月、ヴィディヤのスウェーデンの母が予期せず亡くなったことを受けて作られました。
 
ヴィディヤは、インドのプネーで生まれ、スウェーデンのイェヴレで育ちました。ヨーテボリ音楽大学でまなび、シンガー、ピアニスト、作曲家、プロデューサーとしてイェヴレを中心に活動しています。デビュー作『Peace Play』(2011)は、日刊紙「Dagens Nyheter」をはじめとするスウェーデンの新聞と雑誌で好意的に評され、次の『The Papillon』は、スウェーデン・グラミー賞のインディ版といわれる「The Manifest Prize」にノミネートされました。スウェーデンを代表するベーシストのひとり、ゲオルク・リーデルとのコラボレーションも経験しています。
 
新しいアルバムで彼女は、単独で作ったオリジナル曲を6曲、ロブ・ラフトと共作した2曲を歌っています。インスピレーションとなったのは、愛する母を亡くした彼女を慰めた「良い行いと悪い行いという考えを超えると、野原がある。そこであなたと会おう。魂が草原に横たわると、世界も話題にみちている」というルーミー Rumi の詩とヒンドゥーのマントラ「アディ・シャクティ」。詩とマントラの調和から彼女の新しい世界が生まれたといいます。
 
ギターは、ロンドンで生まれ、作曲家でもあるロブ・ラフト Rob Luft(1993–)。王立音楽アカデミーで学び、2016年の「ケニー・ウィーラー音楽賞」を受賞。ECM のジョン・サーマンとエリーナ・ドゥニのアルバムに参加したことで知られ、30歳と若い彼のテクニックは、ジョン・マクラフリン、アル・ディ・メオラ、パコ・デ・ルシアとも比べられてきました。
 
ベースのマグヌス・ベリストレム Magnus Bergström は、ヨーテボリ在住。シモン・ヴェストマン・トリオ、クリスチャン・ヨルミン・トリオ、ミーケル・ゴデー=イヴ・ブーヴァンス・カルテットに参加。ヴィディヤとは2002年にヨーテボリの音楽大学で出会いました。
 
ドラムのヨン・フェルト Jon Fält(1944–)は、イェヴレ在住。「Jazzkatter」「Jazzkannan」の2つの賞、「アリス・バブス賞」などを受賞、ボボ・ステーンソン・トリオのツアー、ノルウェーのエレン・アンドレーア・ワングとの共演などを経験してきました。ヴィディヤが音楽を学び始めた頃に出会い、2016年から一緒にバンドを組んで活動しています。イェヴレの「Salt Studio」で行われたセッションでは、彼が録音エンジニアリングも担当しました。
 
価格 2,365円(税込価格)(税抜価格 2,150円)

『32,8』
Prophone PCD 339/PLP 339 Vinyl LP jazz

 
『32,8』
 Skogen(Fredrik Hamrå) The Moon(Fredrik Hamrå)
 Titlych(Fredrik Hamrå) Hälsingland(Fredrik Hamrå)
 32,8(Fredrik Hamrå) Treasure Mountain(Fredrik Hamrå)
 After After(Fredrik Hamrå) Kangaroo(Fredrik Hamrå)
 Eternal Summer(Fredrik Hamrå)
  ハムロー・オーケストラ
   ビョーン・セーデルグレーン(テナーサクソフォーン)
   パトリック・”プッテ”・ヤンソン(トランペット)
   アンドレーアス・テュールフィエル(バスクラリネット、
    アルトサクソフォーン)
   シモン・ヴェストマン(ピアノ)
   オッリ・ランタラ(ベース)
   フレードリク・ハムロー(ドラム)
 
録音 Tonkontroll Studio(ヨーテボリ、スウェーデン)
制作
録音エンジニア オーケ・リントン
マスタリング ハンス・オールソン

 
2023年に新しく結成されたバンド「ハムロー・オーケストラ Hamrå Orkester」のデビュー・アルバム。バンドを主宰するドラマーのフレードリク・ハムローが作曲、編曲した曲が、ベテラン・エンジニアのオーケ・リントン Äke Linton の担当でヨーテボリの「Tonkontroll Studio」で録音されました。
 
ジャズ・ミュージシャン、ハムロー Fredrik Hamrå は、スウェーデンのレールムで生まれ、過去20年の間にサイドマンとして、さまざまなアーティストと共演してきました。ラッパーのティンブクトゥ、ジャズ・ギタリストのホーヴァル・ストゥーボー、ジャズ・トランペッターのビョーン・インゲルスタム、ジャズバンド「Klabbes Bank」、メタルバンド「Meshuggah」のベーシスト、ディック・ローヴグレーン、サクソフォーンとクラリネットのプレーヤー、フレードリク・ユングクヴィスト。こうしたジャンルと国境を越えた音楽経験が、タイトル曲の《32.8》に代表される彼の作曲する「異なる音楽世界を行き来する旅」という作品の性格に反映されています。
 
北スウェーデンの手付かずの《Skogen》(森)、遠くにあり神秘的な《The Moon》、ハムローの夫人が「This Is The Life You’ve CHoosen」(あなたの選んだ人生)から造った《Titlych》、美しい地方へのオマージュ《Hälsingland》(ヘルシングランド)、2022年にクロスカントリーのスキーレースに参加した時に記録した体感温度《32,8》……。ジャズ、フィルム・ミュージック、ノスタルジア、永遠性、ミニマリズム、エネルギーなど、ジャンルやムードのはっきりしない音楽は、曲名の示す、冒険や出来事、彼が訪れた場所などからインスピレーションを得て作られました。
 
バンドメンバーは、ビョーン・セーデルグレーン Björn Cedergren のテナーサックス、パトリック・”プッテ”・ヤンソン Patrik “Putte” Janson のトランペット、アンドレーアス・テュールフィエル Andreas Thurfjell のバスクラリネットとアルトサックス、オッリ・ランタラ Olli Rantala のベース。『Stay a While』(PCD 227)『Moving Forward』(PCD 314)をリリースしたシモン・ヴェストマン・トリオのシモン・ヴェストマン Simon Westman がピアノで参加しています。
 
価格(CD) 2,365円(税込価格)(税抜価格 2,150円)
価格(Vinyl LP) 3,740円(税込価格)(税抜価格 3,400円)
 

『32,8』 Vinyl LP
[Side 1]
 Skogen(Fredrik Hamrå)
 The Moon(Fredrik Hamrå)
 Titlych(Fredrik Hamrå)
[Side 2]
 Hälsingland(Fredrik Hamrå)
 32,8(Fredrik Hamrå)
 Treasure Mountain(Fredrik Hamrå)
 After After(Fredrik Hamrå)

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