November 2024

『ショスタコーヴィチ』
BIS SACD 2654 SACD hybrid(5.0 surround/stereo) classical

 
ドミートリー・ショスタコーヴィチ(1906–1975)
 弦楽四重奏曲第2番 イ長調 Op.68(1944)
 弦楽四重奏曲第7番 嬰へ短調 Op.108(1959–60)
 弦楽四重奏曲第10番 変ロ長調 Op.118(1964)
  エルサレム四重奏団
   アレクサンドル・パヴロフスキ(第1ヴァイオリン)
   セルゲイ・ブレスラー(第2ヴァイオリン)
   オリ・カム(ヴィオラ)
   キリル・ズロトニコフ(チェロ)
  
録音 2024年3月16日–19日 マルクス・シティックス・ザール(ホーエンエムス)

 
エルサレム四重奏団 Jerusalem Quartet は、イスラエルのプレーヤー4人が1993年に結成。1996年にデビュー・コンサートを行いました。ウィグモアホールの「ベートーヴェン四重奏曲サイクル」やザルツブルク音楽祭の「バルトーク・サイクル」のほか、スイスのクランス・モンタナで毎年セミナーを開催。エルサレム音楽舞踏アカデミーのレジデントを務めています。バルトーク(第1番・第3番・第5番)(HMM 902240)、バルトーク(第2番・第4番・第6番)(HMC 902207.08)、ドビュッシーとラヴェル(HMM 902304)など多くのアルバムを Harmonia Mundi レーベルからリリースしてきました。 
 
第二次世界大戦が終わりに近い1944年9月に作曲された、暗く、表現主義的な〈序曲〉〈レチタティーヴォとロマンス〉〈ワルツ〉〈主題と変奏〉の《第2番 イ長調 》。1954年12月に亡くなった妻ニーナを追悼した3楽章の《第7番 嬰へ短調》。スターリン時代の四重奏曲の不安定な気分を洗練し、後の作品の情感から距離を置いた、簡素なスタイルを予示する《第10番 変ロ長調》。BIS Records への初めてのアルバムです。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『リゲティ、バルトーク』
BIS SACD 2693 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
ジェルジュ・リゲティ(1923–2006)
 弦楽四重奏曲第1番《夜の変容(Métamorphoses nocturnes)》(1953–54)
ベーラ・バルトーク(1881–1945)
 弦楽四重奏曲第4番(1928)
ジェルジュ・リゲティ(1923–2006)
 弦楽四重奏曲第2番(1968)
  マルメン四重奏団
   ヨハンネス・マルメン(ヴァイオリン)
   ライア・ヴァレンティン・ブラウン(ヴァイオリン)
   ブライオニー・ギブソン=コーニッシュ(ヴィオラ)
   シネイド・オハロラン(チェロ)
 
録音 2023年7月27日–31日 ワイアストーン・コンサートホール(モンマス、ウェールズ)

 
マルメン四重奏団 Marmén Quartet は、ロンドンの王立音楽大学(RCM)の学生が2013年に結成したアンサンブルです。スウェーデン生まれ、スウェーデンの「O/Modernt」を共同創設したヨハンネス・マルメン Johannes Marmén と、スイス生まれ、スペインの「Ensemble Vindeleia」とスイスの「Ensemble Tamangur」の共同創設メンバーのライア・ヴァレンティン・ブラウン Laia Valentin Braun のヴァイオリン。ニュージーランド生まれ、熱心な自転車乗りのブライオニー・ギブソン=コーニッシュ Bryony Gibson-Cornish のヴィオラ。アイルランド生まれ、アイルランドの「オルタス室内音楽際」の共同創始者のシネイド・オハロラン Sinéad O’Halloran のチェロ。2018年にギルドホール音楽学校の弦楽四重奏フェローシップに選ばれ、ハノーファー音楽大学でオリヴァー・ヴィレに学びました。ウィグモアホール、ベルリン・フィルハーモニー、ブーレーズ・ザール、ストックホルム・コンサートホールなど、各国の主要なホールでコンサートを行っています。
 
ジェルジュ・リゲティ György Ligeti の弦楽四重奏曲は、学生時代の作品を含む、3曲が出版されています。《夜の変容(Métamorphoses nocturnes)》の副題のつけられた《第1番》は、ハンガリーを離れる以前、1953年から1954年に作曲した、彼が「the prehistoric Ligeti(時代遅れのリゲティ)」とみなした作品のひとつです。バルトークの第3番と第4番の四重奏曲からインスピレーションを得て作られ、「アレグロ・グラツィオーソ」から「レント」まで17のセクションに分けられる単一楽章で書かれています。この曲に続き、西欧に逃れる以前のリゲティに影響を与えた、ハンガリーの民俗音楽と前衛音楽を融合させたバルトークの《第4番》が演奏されます。
 
リゲティの《第2番》は、5つの部分からなる作品です。1968年の2月から8月に作曲され、1969年12月にバーデン=バーデンで初演したラサール四重奏団に献呈されました。それぞれの部分は、《アバンチュール》のように大きく「動き」によって分けられ、「アレグロ・ネルヴォーソ」から「アレグロ・コン・デリカテッツァ」まで、リゲティの探求のさまざまなスタイルが反映しています。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『Dixit Dominus(主はわが主に言われた)』
Aparté AP 361 early music

 
ジョージ・フレデリック・ヘンデル(1685–1759)
 Dixit Dominus(主はわが主に言われた) HWV 232(1707)
アントニオ・ロッティ(1667–1740)
 Dixit Dominus(主はわが主に言われた)
 モテット「Crucifixus(十字架につけられ)」(5声のための)
 モテット「Miserere Mei(我をあわれみたまえ)」 ハ短調
  レ・ザルゴノート ジョナス・デスコット(指揮)
  ジュリー・ロゼ(ソプラノ) カミーユ・アレラ(ソプラノ)
  アンテア・ピアニク(アルト) マクサンス・ビユマ(テノール)
  イリア・マズロフ(バス)
  
録音 2023年9月20日–22日 シェヌ=ブジュリー教会(Temple de Chêne-Bougeries)(ジュネーヴ、スイス)

 
「わが主に賜った主の御言葉。『わたしの右の座に就くがよい。わたしはあなたの敵をあなたの足台としよう』」(『詩編110番』 新共同訳)
 
ヘンデルの《Dixit Dominus(主はわが主に言われた)》は、彼が22歳の時に書いた作品です。激しさ、大胆さと繊細さ。この作品の印象的なヴィルトゥオーゾ性は、そのころのヘンデルの心理状態を反映したものと言われます。ジョナス・デスコット Jonas Descotte は、彼がジュネーヴに創設したアンサンブル「レ・ザルゴノート Les Argonautes」(アルゴ探検隊)と、ジュリー・ロゼ Julie Roset 以下のソリストたちとともに、プレーヤーの人数を限り、劇的な意思、寛容さ、正確さ、柔軟性による新鮮な解釈の音楽を創り上げました。
 
このアルバムでは、ヘンデルの師であり友人だったアントニオ・ロッティが「サクソンの天才」と同じ『詩編110番』をテクストに作曲した作品が、あわせて演奏されます。美しい旋律が特徴的なヘンデルの曲に対しポリフォニックな書法の美しさが際立つとされる作品です。「Crucifixus(十字架につけられ)」と「Miserere Mei(我をあわれみたまえ)」の2つのモテットでは、強い感情と円熟と精妙さが示されます。
 
価格 2,805円(税込価格)(本体価格 2,550円)

『ファゴット協奏曲』
Ondine ODE 1481-2 classical

 
ベルンハード・ヘンリク・クルーセル(1775–1838)
 ファゴット協奏曲 変ロ長調(1829)
エドゥアール・ドゥピュイ(c.1770–1822)
 ファゴット協奏曲 ハ短調(c.1812)
フランス・ベールヴァルド(1796–1868)
 ファゴットと管弦楽のための小協奏曲(Konzertstück)Op.2(1827)
エドゥアルド・ブレンドレル(1800–1831) 
 ディヴェルティスマン(Divertissement) Op.6(c.1831)
 (ファゴットと管弦楽のための)
  ヤーコ・ルオマ(ファゴット)
  タピオラ・シンフォニエッタ ヤンネ・ニソネン(指揮)
  
録音 2023年1月30日–2月3日 タピオラ・ホール(エスポー、フィンランド)

 
フィンランドのプレーヤー、ヤーコ・ルオマ Jaakko Luoma は、ロホヤで生まれました。11歳の時からマッティ・トッサヴァイネンの下でファゴットを学び、シベリウス・アカデミーでラースロ・ハラとユッシ・サルッカ、パリのコンセルヴァトワールでパスカル・ガロワに師事しました。シベリウス・アカデミー在学中、20歳だった1993年に「タピオラ・シンフォニエッタ Tapiola Sinfonietta」のオーディションに合格。パリ管弦楽団とベルリン放送交響楽団でソロ・ファゴット奏者として演奏したものの、「このオーケストラこそ私が入りたかった」と言うタピオラ・シンフォニエッタに戻り、現在、首席ファゴット奏者を務めています。2001年、クルーセル協会からクルーセル・メダルを授与されました。ジャン=ジャック・カントロフ指揮のヴェーバーの《ファゴット協奏曲 へ長調》《アンダンテとハンガリー風ロンド》(BIS SA-1620)、ヤンネ・ニソネン Janne Nisonen が指揮したフンメル、W・A・モーツァルト、ペーター・フォン・ヴィンター、ロッシーニの『ファゴット協奏曲』(ODE 1324-2)のアルバムをリリースしています。
 
ファゴット協奏曲の新しいアルバムでは、クルーセル Berhard Henrik Crusell の《ファゴット協奏曲 変ロ長調》とベールヴァルド Franz Berwald の《小協奏曲》、「デンマーク文化の黄金時代」に活躍したエドゥアール・ドゥピュイ Édouard Dupuy の《ファゴット協奏曲 ハ短調》、ブレンドレルの《ディヴェルティスマン》のプログラムが組まれました。
 
エドゥアルド・ブレンドレル(ブレンドラー) Eduard Brendler は、ドイツとスウェーデンの音楽生活の橋渡しに貢献したひとりです。1800年にドレスデンで生まれ、2歳の時、音楽家だった父ヨハン・フランツが王宮楽団に招聘されたため、一家でストックホルムに移住しました。1807年に父、1817年に母が亡くなったため、ゴトランドのヴィスビューに移り、後に劇音楽の作曲家として名をなすヤコブ・ニルス・アールストレムと知り合いました。1823年、ストックホルムに戻り、音楽を教えながら、フルート奏者としてハルモニー協会で演奏しました。歌曲、室内楽曲、合唱曲、小規模の器楽曲、劇付随音楽などを作曲。委嘱によるオペラ《リーノ、または、放浪の騎士(Ryno eller Den vandrande riddaren)》(Sterling CDO 1031/2-2)の作曲を進めていた1831年8月に逝去。作品は、音楽仲間でパトロンのオスカル王子(オスカル一世)の手で完成され、1834年に初演が行われました。《ディヴェルティスマン》は、「テンポ・ディ・マルチア」「アンダンテ」「ポコ・アダージョ」「ヴィヴァーチェ」と続けて演奏される一楽章の作品です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『Auf der Jagd nach Romantik(ロマン派を追い求めて)』
Aparté AP 343 classical

 
アントニオ・ロゼッティ(1750–1792)
 2つのホルンのための協奏曲 変ホ長調 RWV C56Q
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)
 12の二重奏曲 K.487/496a(2つのホルンまたはバセットホルンのための)
  第11番「メヌエット」 第3番「アンダンテ」 第12番「アレグロ」
レオポルト・モーツァルト(1719–1787)
 2つのホルンのための協奏曲 変ホ長調
ハインリヒ・ジムロック(1754–1839)
 18のホルン二重奏曲 Op.2
  第4番「アルザスワルツ(Kohlsberger/Walze Alsacienne)」
  第13番「ラルゲット」
  第16番「ポラカ(Polaka)」
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770–1827)
 六重奏曲 変ホ長調 Op.81b(2つのホルンと弦楽四重奏のための)(1795)
  バート・アールベイト(ホルン) ハイス・ラシュール(ホルン)
  フライブルク・バロック・オーケストラ
  ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ(指揮)
 
[楽器 Horn: Gijs Laceull: Antoine Halari and Richard Seraphinoff, copy of Anton Kerner, c.1760 (duos)/Bart Aerbeydt: Raoux, c.1800, and Richard Seraphinoff, copy of Anton Kerner, c.1760 (W.A. Mozart)]
 
録音 2023年3月4日–8日 フライブルク・バロック・オーケストラ・アンサンブルハウス(フライブルク、ドイツ)
芸術監督 イグナス・オヴィル
録音エンジニア イグナス・オヴィル、サラ・ヘルマン

 
「フライブルク・バロック・オーケストラの音楽家たちが狩に行く!」
 
服飾、建築、絵画、音楽。どの時代にもそれぞれ流行があり、18世紀ヨーロッパとりわけドイツ語圏の国々ではフレンチホルンや狩のホルンがもてはやされ、黄金時代を迎えていました。最初の「プロフェッショナル」のホルン・プレーヤーは狩人で、そのほとんどがボヘミアから訪れ、ヨーロッパの宮廷で演奏しました。ホルンは、オペラやオラトリオやカンタータで使われることも増え、ハイドンやモーツァルトといった名のある作曲家もこの楽器のための作品を手がけるようになりました。
 
フライブルク・バロック・オーケストラ(FBO)の新しいアルバムでは、古典からロマンティシズムに移ってゆく時代に作られたホルンのための作品によるプログラムが組まれています。
 
エッティンゲン=ヴァラーシュタインの宮廷楽団の音楽監督だったボヘミア出身のアントニオ・ロゼッティ Antonia Rosetti の《2つのホルンのための協奏曲》は、1954年にベルギーのカール・デ・ネイスがエッティンゲン=ヴァラーシュタイン宮廷のアーカイヴで楽譜を発見し、1996年に国際ロゼッティ協会のカタログに「C56Q」の作品番号で収録されるまで、ヨーゼフ・ハイドンの失われた「二重協奏曲」とされていた作品です。 
 
モーツァルト父子の《ホルン二重奏曲》と《2つのホルンの協奏曲》。ボンの選帝侯の楽団でホルンを演奏し、後にパリに移ったハインリヒ・ジムロック Heinrich Simrock の《二重奏曲》。2つのホルンが協奏曲のソロのように活躍するベートーヴェンの《六重奏曲》。ベートーヴェンの曲は、この録音では弦楽四重奏にコントラバスを追加して演奏されます。
 
ソリストのバート・アールベイト Bart Aerbedt とハイス・ラシュール Gijs Laceulle は、このオーケストラのホルン奏者です。響き合う2本のホルンが、想像をかきたて、ドイツの森と野原の狩の情景を思い描かせます。
 
価格 2,805円(税込価格)(本体価格 2,550円)

『シューベルト+』
BIS SACD 2710 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
ヤン・ヴァーツラフ・ヴォジーシェク(1791–1825)
 6つの即興曲 Op.7(1822)
  第4番 イ長調「アレグレット」 第6番 ロ長調「アレグレット」
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 4つの即興曲(Vier Impromptus) D.899 Op.90(1827)
  第1番 ハ短調 第2番 変ホ長調 第3番 変ト長調 第4番 変イ長調
フレデリク・ショパン(1818–1849)
 即興曲第1番(Impromptu No.1) 変イ長調 Op.29(1837)
 即興曲第2番(Impromptu No.2) 嬰へ長調 Op.36(1839)
 即興曲第3番(Impromptu No.3) 変ト長調 Op.51(1842)
 幻想即興曲(Fantaisie-Impromptu) 嬰ハ短調 Op.posth. 66 WN 46(1834)
アレクサンドル・スクリャービン(1872–1915)
 2つの即興曲(2 Impromptus) Op.12(1894 pub.1895)
  第1番 嬰へ短調 第2番 イ長調
  ジャン・チャクムル(ピアノ)
 
[楽器 Piano: Kawai SKEX (Shigeru Kawai Concert Grand)]
 
録音 2023年3月13日–19日 テスマー・トーンスタジオ(ハノーファー、ドイツ)
制作・録音エンジニア インゴー・ペトリ

 
アンカラ生まれのピアニスト、ジャン・チャクムル Can Çakmur(1997–)の「シューベルト+シェーンベルク」(BIS SA-2650)から始まった『シューベルト+』プロジェクトの第4作。シューベルトの Op.90の《4つの即興曲》を中心に18世紀と19世紀生まれの作曲家たちの「即興曲」に焦点を当てたプログラムが組まれました。
 
ヤン・ヴァーツラフ・ヴォジーシェク Jan Václav Voříšek は、1791年にボヘミアのヴァンベルクで生まれ、ピアニスト、オルガニスト、作曲家として活動しました。モーツァルトの古典スタイルとベートーヴェンの初期ロマンティシズムに魅せられ、ウィーンに出てからはルイ・シュポーアやイグナーツ・モシェレスに出会い、フンメルの下でピアノの技巧に磨きをかけ、シューベルトとは親友になりました。1825年11月、ウィーンで呼吸停止により亡くなりました。《6つの即興曲》は、シューベルトの2組の《4つの即興曲》に先立つ1822年に出版された作品。イ長調の第4番とロ長調の第6番が、このプログラムに含まれています。シューベルトの曲集につづきショパンの3つの《即興曲》と《幻想即興曲》、スクリャービンの《2つの即興曲》が演奏され、性格的小品のひとつとして定着した「即興曲(アンプロンプチュ)」の歴史がたどられます。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『When Sunny Gets Blue』
SteepleChase G 1221 Vinyl LP jazz

 
『When Sunny Gets Blue』
[Side A]
 Long Ago and Far Away(Jerome Kern/Ira Gershwin)
 Here’s That Rainy Day(Jimmy Van Heusen/Johnny Burke)
 Two in the Dew(Butch Lacy)
[Side B]
 When Sunny Gets Blue(Marvin Fisher/Jack Segal)
 Isn’t It Romantic(Richard Rodgers/Lorenz Hart)*
 You’d Be So Nice to Come Home to(Cole Porter)
  チェット・ベイカー(トランペット、ヴォーカル *)
  ブッチ・レイシー(ピアノ) イエスパー・ロンゴー(ベース)
  ユッキス・ウオティラ(ドラム)
 
録音 1986年2月23日 Sound Track Studios(コペンハーゲン、デンマーク)

 
チェット・ベイカー Chet Baker は、SteepleChase レーベルに7つの録音を残しました。その最後の『When Sunny Gets Blue』は、彼がテレビ番組制作のためにコペンハーゲンを訪れた際、アメリカとデンマークのプレーヤーの共演でスタジオ録音されました。
 
価格 4,785円(税込価格)(本体価格 4,350円)

『Looking at the Moon
SteepleChase G 1852 Vinyl LP jazz

 
『Looking at the Moon』
[Side A]
 Moon River(Henry Mancini/Johnny Mercer)
 I Got the Sun in the Morning(Irving Berlin)
 Harvest Moon(Neil Young)
 Blue Moon(Richard Rodgers/Lorenz Hart)
 Moon Ray(Artie Shaw/Arthur Quenzer/Nat Madison)
[Side B]
 Moonglow(Will Hudson/Steward Mills/Eddie DeLange)
 Polkadots and Moonbeams(Jimmy Van Heusen/Johnny Burke)
 No Moon at All(Redd Evans/Dave Mann)
 It’s Only a Paper Moon(Harry Arlen/Yip Harburg/Billy Rose)
 Pink Moon(Nick Drake)
 I’ll Be Seeing You(Sammy Fain/Irving Kahal)
  アレグラ・レヴィ(ヴォーカル) カーメン・スターフ(ピアノ)
  アレックス・グッドマン(ギター) ティム・ノートン(ベース)
 
録音 2017年2月

 
2018年にCDリリース(SCCD 31852)されたアレグラ・レヴィ Allegra Levy のアルバム第3作の Vinyl LP リリース。
 
価格 4,785円(税込価格)(本体価格 4,350円)

『Forward Motion』
SteepleChase SCCD 31966 jazz

 
『Forward Motion』
 Martha’s Prize(Cedar Walton) Fully Vaxxed(David Janeway)
 Two Timer(Thelonious Monk)
 Star Crossed Lovers(Duke Ellington/Billy Strayhorn)
 K’s Shuffle(David Janeway) Night and Day(Cole Porter)
 The Maze(David Janeway) Bright Waltz(David Janeway)
 Third World Express(Kasa Allah) The Red Thread(David Janeway)
 Woodward Ave(David Janeway)
 Until the Next Time(David Janeway)
 Bemsha Sweing(Thelonious Monk)
  デーヴィッド・ジェーンウェイ(ピアノ)
  キャメロン・ブラウン(ベース)
  ビリー・ハート(ドラム)
 
録音 2023年12月

 
デーヴィッド・ジェーンウェイ David Janeway は、1955年、ニューヨーク州ロチェスターで生まれ、デトロイトで育ちました。マーカス・ベルグレイヴ、ビル・エヴァンズ、デニー・ザイトリンたちの影響を受けてジャズ・ピアノを習い、1978年からニューヨークでアルバート・デイリーにさまざまなジャズとラテンを学びました。アート・ファーマー、ザ・スプリームズ、トム・ハレル、ダコタ・スタントンといったミュージシャンたちと共演。1986年にボブ・バーグ、マーカス・ベルグレイヴ、スティーヴ・ベリオスの参加を得てデビュー・アルバム『Entry Point』(New Directions)をリリースしました。彼のスタイルは、マッコイ・タイナーを思わせると言われています。
 
『Forward Motion』は、ジェーンウェイが2020年にベーシストのキャメロン・ブラウン Cameron Brown とドラマーのビリー・ハート Billy Hart と組んだトリオによる新作です。彼らが2021年に作った、ジェーンウェイにインスピレーションと影響を与えたジャズ・ピアニストたちへのトリビュート・アルバム『Distant Voices』(SCCD 33145)は、「ジェーンウェイの曲はクラシックスのように響く……強い説得力のある、洗練された作品」といった評を多数獲得し、その多くがトリオのヴィルトゥオーゾ性を賞賛しました。
 
価格 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)

『Love Is』
SteepleChase SCCD 31967 jazz

 
『Love Is』
 Hallucination(Bud Powell) Infamy(John Hart)
 A Flower Is a Lovesome Thing(Billy Strayhorn) Love Is(John Hart)
 Blue in Green(Bill Evans) Pee Wee(Tony Williams)
 Lazy Thirds(John Hart)
 Never Let Me Go(Jay Livingston/Ray Evans)
 Be My Love(Nicholas Brodszky)
 I Thought about You(Jimmy Van Heusen)
  ジョン・ハート(ギター) カーク・クナフキ(コルネット)
  カルロ・デ・ローザ(ベース)
 
録音 2023年12月

 
ギタリスト、ジョン・ハート John Hart は、40年間にわたり第一線のプレーヤーとして世界のエリート・ジャズシーンで活動してきました。このアルバムのためにライナーノートを書いたジャズ・ジャーナリストのC・アンドルー・ホヴァンは、ジョン・ハートの息の長い仕事というテーマに言及しています。ギターとコルネットとベースというちょっと変わった編成のトリオによるアルバムでは、ハーツのギターとカーク・クナフキ(クナフク) Kirk Knuffke のコルネットのスリリングなインタープレイがハイライトです。
 
価格 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)

『Two for Bill』
SteepleChase SCCD 31969 jazz

 
『Two for Bill』
 How Deep Is the Ocean(Irving Berlin) Gloria’s Step(Scott LaFaro) 
 Waltz for Debby(Bill Evans) Israel(John Carisi)
 Turn out the Stars/Who Can I Turn to
 (Bill Evans/Leslie Bricusse & Anthony Newley)
 Nardis(Miles Davis) Gloria’s Step - reprise(Scott LaFaro)
 Waltz for Debby - reprise(Bill Evans) Funkalleero(Bill Evans)
 Falling Grace(Steve Swallow)
  ディック・シスト(ヴィブラフォーン)
  アンディ・ラヴァーン(ピアノ)
 
録音 2018年7月、2019年7月 ルイヴィル大学(ルイヴィル、ケンターキー州)(ライヴ録音)

 
ヴィブラフォーン奏者ディック・シスト Dick Sisto は、ケンタッキー州ルイヴィルのシールバック・ヒルトン・ジャズ・バーの音楽監督を務め、その25年間、彼のトリオは多くの偉大なジャズ・ミュージシャンと共演しました。現在は、ルイヴィル大学の打楽器科でヴィブラフォーンによるジャズと即興を教えています。彼は、大学の主宰する「Aebersold’s Jazz Summer Workshop」(エバーソルド・サマー・ジャズ・ワークショップ)でも教え、ゲスト参加したミュージシャンたちとさまざまなクラスを開いてきました。ピアニストのアンディ・ラヴァーン Andy LaVern は、2018年と2019年のワークショップに参加し、スケジュールの最後にラヴァーンの師事したビル・エヴァンズと、スコット・ラファロへのトリビュートとしてシストとのデュオ・コンサートを行いました。『Two for Bill』は、その際のコンサートのライヴ録音で作られたアルバムです。
 
価格 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)

『Say It’s So』
SteepleChase SCCD 31972 jazz

 
『Say It’s So』
 Say It’s So(Nate Radley) For J. A.(Nate Radley)
 Shanty(Nate Radley) Above the Blue(Nate Radley)
 Carpathia(Nate Radley) Interception(Nate Radley)
 Purgatory Chasm(Nate Radley) Hardy Har Har(Nate Radley)
 Just Enough(Nate Radley)
  ネイト・ラドリー(ギター) ゲアリー・ヴァーサーチェ(ピアノ)
  ジェイ・アンダーソン(ベース) アダム・ヌスバウム(ドラム)
 
録音 2023年12月

 
ネイト・ラドリー Nate Radley のリーダー・アルバム第4作。ラドリーは、ギタリスト、作曲家、自身のグループのリーダーとして活動し、「内省的でありながら自信に満ちた態度をみせる、知覚の鋭い若いギタリスト」(Nate Chinen “New York Time”)や「ギタリストのネイト・ラドリーは、音楽家の誰もがなんとしてでも欲しがるものを持っている。それは、聴きたいと思わせる音楽」(Ken Milallef “JazzTimes”)と評されてきました。『Say It’s So』では、彼がこのアルバムのために作曲した9曲によるプログラムが演奏されます。トリオで録音した2021年リリースの前作『Puzzle People』(SCCD 31921)のジェイ・アンダーソン Jay Anderson のベースとアダム・ヌスバウム Adam Nussbaum のドラムに加え、コネティカット州生まれのピアニスト、ゲアリー・ヴァーサーチェ Gary Versace がセッションに参加しています。
 
価格 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)

『トマス・イェンセンの遺産(Thomas Jensen Legacy) 第23集』
Danacord DACOCD 933 2CDR’s for price of 1 classical

 
[Disc 1]
リヒャルト・ワーグナー(1813–1883)
 楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー
 (Die Meistersinger von Nürnberg)》 WWV 96(1862–67)
  第1幕の前奏曲
 楽劇《ワルキューレ(Die Walküre)》 WWV 86B(1854–56)*
  第1幕
 [録音 1960年3月31日 デンマーク放送コンサートホール
  (コペンハーゲン)(ライヴ放送)]
[Disc 2]
セザール・フランク(1822–1890)
 交響曲 ニ短調(1888)
フランツ・リスト(1811–1886)
 ピアノ協奏曲第2番 イ長調 S125(1840–61)**
 [録音 1963年2月24日 デンマーク放送コンサートホール
  (ライヴ放送)]
ヴァルダー・スクレザー(1895–1976)
 演奏会序曲《Piazza del Popolo(人民広場)》(1925)
 [録音 1958年11月20日 デンマーク放送コンサートホール
  (ライヴ放送)]
  デンマーク放送交響楽団 トマス・イェンセン(指揮)
  ラウリツ・メルキオ(メルヒオール)(テノール、ジークムント)*
  ドロシー・ラーセン(ソプラノ、ジークリンデ)*
  モーウンス・ヴェーゼル(バス、フンディング)*
  ゲオルク・ヴァシャルヘイ(ピアノ)**
 
復刻 クラウス・ビューリト

 
トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898–1963)の遺産シリーズ第23集。[Disc 1]のワーグナーは、デンマークの伝説的テノール、ラウリツ・メルキオ(メルヒオール)の70歳を祝ってデンマーク放送コンサートホールで行われたコンサートのライヴ録音です。当日のプログラムはワーグナーの《ニュルンベルクのマイスタージンガー》の第1幕前奏曲と《ワルキューレ》第1幕の全曲。《ワルキューレ》のジークムントは、メルキオがもっとも得意とした役のひとつでした。
 
ラウリツ・メルキオ Lauritz Melchior(1890–1973)は、コペンハーゲンの王立オペラ学校で学び、バリトン歌手としてスタート。1913年、王立劇場の《道化師》で初めてオペラの舞台に立ちました。このときに共演したアメリカのメゾソプラノ、サラ・シャルル=カイエの助言でテノールに転向。1918年、タンホイザー役で王立劇場に再デビューしました。1924年、彼の才能を知ったコジマとジークフリート・ワーグナーによってバイロイト音楽祭に招かれ、ジークムントとパルジファルを歌いました。2年後、タンホイザー役でメトロポリタン歌劇場にデビュー。彼の英雄的でリリカルなテノールの声は、ニューヨークの聴衆を熱狂させ、メトで519回ワーグナー役を歌いました。
 
ジークリンデ役のソプラノ、ドロシー・ラーセン Dorothy Larsen(1911–1990)は、デンマーク人を両親にシカゴで生まれました。1937年に《ワルキューレ》のフリッカ役でコペンハーゲンの王立劇場にデビュー。エルザやエーファ役を歌い、1948年に王立劇場の宮廷歌手の称号を得ました。フンディングを歌うデンマークのモーウンス・ヴェーゼル Mogens Wedel(1915–1990)は、ダーラント、マルケ王、グルネマンツ役をレパートリーにドイツやスイスでも活躍。カール・ニルセンの《サウルとダヴィデ》の録音が残されています。
 
[Disc 2]は、デンマーク放送交響楽団定例の「日曜」シリーズの1963年2月24日にライヴ放送されたコンサートの録音です。フランクの《交響曲 ニ短調》とリストの《ピアノ協奏曲第2番 イ長調》。ソロを弾くハンガリーのピアニスト、ゲオルク・ヴァシャルヘイ Georg Vásárhelyi(1912–2002)は、1937年にエミール・テルマーニと一緒にツアーでデンマークを訪れ、定住しました。ディスクの最後、ヴァルダー・スクレザー Walther Scrøder(1895–1976)の演奏会序曲《Piazza del Popolo(人民広場)》が収録されています。スクレザーは、コペンハーゲンとハンブルクで学び、デンマーク放送交響楽団のピアニストを務めながら、序曲や協奏曲、サイレント映画の音楽、軽音楽や歌曲などを作曲しました。
 
《ニュルンベルクのマイスタージンガー》と[Disc 2]の3曲は、初めてのディスク・リリースです。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。プレーヤー/トランスポートの機種によってはCD-Rの読み取り、再生ができないことがあります。再生対応のメディアを機器の取扱説明書でご確認ください。

『スヴェン・S・シュルス - こだま(Efterklange)』
Danacord DACOCD 953 classical

 
スヴェン・S・シュルス(1913–1998)
 アカペラ合唱のための作品全集 第3集
 村の春(Landsbyens forår)(ハーラル・H・ロンの詩による)
 トゥーヤ・ラーセンの詩による4つの合唱曲
 (Fire korsange til tekster af Thøger Larsen)
  緑の春(Det grønne forår) 夏の朝(Sommermorgen)
  秋の嵐(Efterårsstorm) 春分に(Ved forårsjævndøgn)
 五月の夜のいたずら(Majnats skælmeri)(シモン・シュルスの詩)
 5つのマドリガル(Fem madrigaler)
  北極光(Nordlys)(スヴェン・S・シュルスの詩)
  わたしはイヴ(Je suis Eve)(スヴェン・S・シュルスの詩)
  幸せ(Lykken)(グレーデ・ヘルトベアの詩)
  バラに降る雨(Regnen i roserne)(スヴェン・S・シュルスの詩)
  美しい太陽(Dejlige sol)(スヴェン・S・シュルスの詩)
 雄鶏がまた朝を告げる(Morgenhanen atter gol)(N・F・S・グロントヴィの詩)
 2つの夏の歌(To sommersange)
  サマーハウスの嵐(Storm ved sommerhuset)(ハーラル・ヘアデールの詩)
  雷雨(Torden-bygen)(トゥーヤ・ラーセンの詩)
 新年(Nytaar)(アイヴィン・ファルク=ラネの詩)
 週末(Paa Week-end)(ウルフ・ホフマンの詩)
  オーフス大学合唱団 ヨーナス・ラスムセン(指揮)

 
スヴェン・シモン・シュルス Svend Simon Schulz は、20世紀デンマークのもっとも卓越した作曲家のひとりだっただけでなく、30年にわたりデンマーク放送室内合唱団を率いるなど、指揮者としてもデンマークの合唱音楽に大きく貢献しました。オーフス大学合唱団 Akademisk Kor Århus とヨーナス・ラスムセン Jonas Rasmussen(1992–)が、彼のアカペラ合唱作品を5枚のディスクに録音するプロジェクトの第3集。
 
教会を囲む白樺が花を咲かせ、夕暮れ時に雨が降り、あたりが青く染まる……ハーラル・H・ロン Harald H. Lund(1902–1982)の詩による《村の春》。トゥーヤ・ラーセン Thøger Larsen(1875–1928z)の四季を詠う詩に作曲された《4つの合唱曲》、シュルス自身とグレーデ・ヘルトベア Grethe Heltberg(1911–1996)の詩による《4つのマドリガル》。カッコーが鳴き、娘たちがため息をつくと、ナイチンゲールの歌とともに、いたずら好きのパックがやってくる《五月の夜のいたずら》。新しい一日の訪れに感謝するN・F・S・グロントヴィ N.F.S. Grundtvi(1783–1872)の詩をテクストにした《雄鶏がまた朝を告げる》。嵐が彩る《2つの夏の歌》、《新年》と《週末》。デンマークの人たちの日常を映す16曲が歌われます。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
 
第1集(DACOCD 951) 第2集(DACOCD 952)

『Explore』
Losen Records LOS 292-2 jazz

 
『Explore』
 Moonage Daydream(David Bowie)
 Exploring(Eivind Austad/Magne Thormodsæter/Håkon Mjåset Johansen)
 Minor to Major(Eivind Austad/Magne Thormodsæter/Håkon Mjåset Johansen)
 Eastbound Mediation(Eivind Austad/Magne Thormodsæter/Håkon Mjåset Johansen)
 Dodecaphone(Eivind Austad/Magne Thormodsæter/Håkon Mjåset Johansen)
 Before the Storm(Eivind Austad/Magne Thormodsæter/Håkon Mjåset Johansen)
 Five against Three(Eivind Austad/Magne Thormodsæter/Håkon Mjåset Johansen)
 Re-view(Eivind Austad/Magne Thormodsæter/Håkon Mjåset Johansen)
 Passacaglia(Eivind Austad/Magne Thormodsæter/Håkon Mjåset Johansen)
  アイヴィン・オースタ・トリオ
   アイヴィン・オースタ(ピアノ)
   マグネ・トールモセーテル(ベース)
   ホーコン・ミューセット・ヨハンセン(ドラム)
 
録音 2022年11月17日–18日 GSS Studio(ベルゲン、ノルウェー)
制作 トマス・T・ダール、アイヴィン・オースタ
録音エンジニアリング・ミクシング ダーヴィデ・ベルトリーニ
マスタリング モッテン・ルン

 
ピアニスト、アイヴィン・オースタ Eivind Austad は、1973年、ベルゲンで生まれました。トロンハイムのノルウェー工科自然科学大学(NTNU)のジャズ・プログラムで学び、学士号を取得。ベルゲンの大学で音楽教育の修士課程を修了しました。1990年代からフリーランスのミュージシャンとして活動を始め、シェティル・モステルやトマス・T・ダールをはじめとするプレーヤーたちと共演して、さまざまなスタイルのジャズを経験しました。ベルゲン大学グリーグ・アカデミーの助教授を務めています。
 
オースタは、50歳になった今も、常に「ジャズ」の新しい可能性を探求しています。Losen Records の最初のアルバム『Northbound』(LOS 211-2)では、曲のうちにある「歌」を探り、第2作『That Feeling』(LOS 248-2)ではルイジアナで出会ったプレーヤーと共演して「ニューオーリンズの感覚」を探りました。『Explore』(探索する)のタイトルをつけた新しいアルバムでは、ベーシストのマグネ・トールモセーテル Magne Thormodsæter とドラマーのホーコン・ミョセット・ヨハンセン Håkon Mjåset Johansen の『Northbound』のミュージシャンとコラボレートして「ピアノトリオ」の可能性と響きという新たな地平線を探っていきます。
 
プログラムは、デヴィッド・ボウイの《Moonage Daydream》をのぞき、すべてオリジナル曲です。オースタが、いろいろなところから得たインスピレーションとアイデアと音楽要素によるスケッチを作り、トールモセーテルとヨハンセンとともに作曲と即興を組み立てていく。そうした、三次元の物体の向きを変えて多様な視点から眺めるのに似たそうした作業により、たしかなメロディとリズムと構成をもった「共同創作」の曲が作られていきました。
 
室内楽のコンサートに使われるグリーグ・アカデミーの「グンナル・セーヴィグ・ホール(GSS)」で録音セッションが行われました。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Kaarma』
Losen Records LOS 309-2 jazz

 
『Kaarma』
 Fotspor(Markus Kaardal) Banjogoblins(Markus Kaardal)
 Heim(Markus Kaardal) Limbo(Markus Kaardal)
 Willbu(Markus Kaardal) Sporenstreks(Markus Kaardal)
 Evy(Markus Kaardal) Wellington(Markus Kaardal)
  マルクス・コールダール(ギター)
  オスカル・ゴドフリント・リンドベルゲット(テナー・サクソフォーン)
  トリユス・グラーヴィル・クリュッケン(ベース)
  トビアス・ロンネヴィーグ(ドラム)
 
録音 2024年1月 アスレティックサウンド(Athletic Sound)(ハルデン、ノルウェー)
制作 マルクス・コールダール
録音エンジニアリング ダーグ・エーリク・ヨハンセン
ミクシング ホーヴァル・カスペシェン
マスタリング フローデ・ベルグ

 
マルクス・コールダール Markus Kaardal は、オスロのノルウェー国立音楽大学で学び、2022年5月、エレクトリック・ギターを弾いてコンサートを行って卒業しました。彼は、現代のダイナミックなジャズをロック・ミュージックからインスピレーションを得た語法と結びつけることを長年にわたって試み、その成果がこのアルバム『Kaarma』にまとめられました。演奏される8曲はすべてコールダールの作曲です。ジャズとロックそれぞれの伝統とスタイルの一方に偏らないよう修正を加え、8年近くかけて曲を完成させました。
 
コールダールが「最大のヒーロー」というジョン・コルトレーンへのトリビュート《Fotspor》(足跡)。コールダールの気に入りのギター・プレーヤーたちへのオマージュ《Banjogoblins》(バンジョー・ゴブリン)。帰省する列車の旅の間に書いた《Heim》(わが家)。《Evy》《Willbu》《Limbo》《Sporenstreks》の4曲は、コールダールの大切な人たちと場所に捧げる曲として書かれ、《Wellington》は彼の料理好きを表す曲として作られました。
 
テナーサックスのオスカル・ゴドフリント・リンドベルゲット Oskar Goedvriend Lindberget は、ノルウェー国立音楽大学でジャズとロック、ポップ、フォーク、ファンク、コンテンポラリーとインプロビゼーションを学び、卒業。ベースのトリユス・グラーヴィル・クリュッケン Torjus Gravir Klykken とドラムのトビアス・ロンネヴィーグ Tobias Rønnevig は、ノルウェー国立音楽大学に在学中です。
 
このアルバムの曲は、2023年9月3日にノルウェー国立音楽大学の50周年を祝って行われたコンサートで「レディオヘッド」と「ザ・バッド・プラス」のカバー曲と一緒に演奏されました。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Slackline』
Losen Records LOS 311-2 jazz

 
『Slackline』
 Slackline(Magnus Bakken)* DZJE(Magnus Bakken)*
 In July(Magnus Bakken)* Three’s a  Crowd(Magnus Bakken)*/**
 For All Those Years(Magnus Bakken) Some One(Magnus Bakken)
 Bo’s Tune(Magnus Bakken)
  マグヌス・バッケン(テナー・サクソフォーン、
   EWI ウィンド・シンセサイザー **、パーカッション)
  ヨルン・オイエン(キーボード)
  ボー・ベルグ(エレクトリック・ベース)
  アムン・クレッパン(ドラム)
  スノッレ・ビェルク(パーカッション)*
 
録音 2024年5月26日 Musikkloftet(アスケル、ノルウェー)
制作 マグヌス・バッケン
録音エンジニアリング ヴィーダル・ルンデン
ミクシング フローデ・マンゲン
マスタリング マグヌス・グブランセン

 
ノルウェーのサックス奏者で作曲家のマグヌス・バッケン Magnus Bakken(1991–)は、バークリー音楽大学とノルウェー国立音楽大学で学び、2015年にデビューしました。ジョージ・ガーゾンやヨン・クリステンセンをはじめとするミュージシャン、アイルランドの「A Tonic For The Troops」などのバンドとコラボレート。自身のジャズ・フュージョン・グループ「Ninjabeat」(ニンジャビート)で2枚のアルバムをリリースしました。
 
『Slackline』は、リレハンメルで毎年10月に開催されるジャズ・フェスティヴァル「DølaJazz」(ドゥラヤス)の2022年のオープニングコンサートのために委嘱されて彼が作ったバンドと新曲によるアルバムです。
 
バンドに参加したメンバーは、バッケンの心酔する、気に入りのプレーヤーたち。彼がティーンエイジャーのころオスロ・ジャズフェスティヴァルで初めて聴き、2015年にコラボレーションを始めたヨルン・オイエン Jørn Øien がキーボード。2010年にバークリー音楽大学で出会い、彼の新郎介添人も務めた親友のボー・ベルグ Bo Berg がベース。ジャズ研究所ベルリン Jazz-Institu Berlin とロンドンの王立音楽アカデミーで学び、ノルウェーのジャズシーンでもよく知られているアムン・クレッパン Amund Kleppan がドラム。オイエンの「Cosmopolitan」(コスモポリタン)とのツアーに参加した時に知り合ったスノッレ・ビェルク Snorre Bjerck がパーカッション。
 
アルバムのセッションは、2024年5月26日にオスロ・フィヨルド沿いのアスケル市の「Musikkloftet」スタジオで行われました。バッケンの娘に捧げる《DZJE》。「長い間、いい時間をありがとう」の言葉を残した祖母の「美しい思い出に」に寄せる《For All Those Years》。生まれ出ることのできなかった第二子への哀歌《In July》。バッケンにとって大切な人たち、出来事、ミュージシャンをインスピレーションに作曲されました。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)