October 2024
『地には平和を(Fred over jorden)』 Selection
2L 2L 179SABD Blu-ray Audio Disc + SACD hybrid (5.1 surround/stereo) classical
ヘンリク・オーデゴール(1955–)(エリサベト・ホルテ 編曲)
トランセアムス(Transeamus)(さあ、ベツレヘムへ行こう)
道をあけよ、主がおいでになる(Rydd vei for Herrens komme
アルフ・ファスメル・ダール(1874–1933)(ペール・インゲ・アルモス(1947–) 編曲)
今、世界の隅々から人びとが(Nå vandrer fra hver en verdenskrok)
ノルウェー・オプダール民謡(シェティル・ビェルケストラン(1955–) 編曲)
さあ鐘よ鳴れ(Kling no klokka)
ヤコプ・ゲアハート・マイデル(1778–1857)
(キム・アンドレ・アルネセン(1980–) 編曲)
なんと美しい青空(Deilig er den himmel blå)
トリグヴェ・ホフ(1938–1987)(シェティル・ビェルケストラン(1955–) 編曲)
フィヨルドの日に祝福あれ(Velsigna du dag over fjordan)
(北ノルウェーのクリスマスキャロル)(Nordnorsk julesalme)
14世紀ヴィッテンベルク(ファッテイン・ヴァーレン(1887–1952) 編曲(第2節))
クリスマスキャロルを歌う(Jeg synger julekvad)
(甘き喜びのうちに(In dulci jubilo))
ミヒャエル・プレトーリウス(1571–1621)/
ベンジャミン・ブリテン(1913–1976)
エッサイの根より(一輪のばらが咲いた)(Det hev ei rose sprunge) /
神の御心ゆえにハレルヤ(Hallelujah from the heart of God)
マリアンネ・ライダシュダッテル・エーリクセン(1971–)
クリスマスの鐘(Joleklokker)
ブレスラウ1842年(ペーター・ブルーン(1968–) 編曲)
この世はうるわし(Deilig der jorden)
スウェーデン民謡(シェティル・ビェルケストラン(1955–) 編曲)
おおクリスマス、これほど楽しく(O jul med din glede)
シェティル・ビェルケストラン(1955–)
子守歌(Voggesong)
ラクリモーサ(涙の日よ)(Lacrimosa)
ノルウェー民謡(オルヤン・マトレ(1979–) 編曲)
ベツレヘムに御子が生まれた(Eit ban er født i Betlehem)
ビョルン・アイスヴォーグ(1954–)(シェティル・ビェルケストラン(1955–) 編曲)
ある晴れた夜(I en natt)
グスタフ・ヌードクヴィスト(1886–1949)
クリスマス、輝くクリスマス(Jul, jul strålande jul)
ウラニエンボルグ・ヴォーカルアンサンブル
エリサベト・ホルテ(指揮)
シェティル・ビェルケストラン(シンセサイザー)
オイスタイン・モーエン(シンセサイザー)
トルン・トルボー(フルート)
ヘンリエッテ・ヴィクトリア・アイデ・スカーゲン(オルガン)
録音 2024年2月、3月 ウラニエンボルグ教会 (オスロ、ノルウェー)
制作・バランスエンジニアリング・編集・ミクシング・マスタリング モッテン・リンドベルグ
[DXD(24bit/352.8kHz) 録音]
[Disc 1: SACD hybrid (5.1 multichannel DSD/2.0 stereo DSD)] [Disc 2: Bluray: 5.1 DTS HDMA (24bit/192kHz), 7.1.4. Auro-3D (96kHz), 9.1.4. Dolby Atmos (48kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz), mShuttle: MQA + FLAC + MP3 Region: ABC worldwide]
ウラニエンボルグ教会で活動する合唱団のひとつ、エリサベト・ホルテ Elisabeth Holte 指揮の「ウラニエンボルグ・ヴォーカルアンサンブル Uranienborg Vokalensemble」は、2013年、テレマルク地方の谷に響くこだまからインスピレーションを得たアルバム『歌(Song)』(2L 096SABD)をリリースしました。新しいアルバムは「クリスマス」がテーマです。
「待降節とクリスマスは、多くの人にとって光と希望と温もりの時。しかし、われわれを取り巻く世界は冷たく、大きく乱れている。戦争が起き、人々は家庭から追われ、日々、子供が死んでゆく。食べる物と薬品の不足は大きく、何千もの人たちが苦しんでいる。わたしたちの祈りは平和への祈り。『この世はうるわし! 神の国に栄光あれ!』。この歌をわたしたちは、平和と正義のため、不正義の罷り通っている世界へのプロテストソングとして歌う」。
このアルバムは、ウラニエンボルグのメンバーが子供のころから親しんできたキャロルを中心にしたプログラムで歌われます。ダーラナ民謡《道をあけよ、主がおいでになる》、プダール伝承の《さあ鐘よ鳴れ》、14世紀ドイツの《甘き喜びのうちに》にノルウェー語の歌詞がつけられた《クリスマスキャロルを歌う》、スウェーデンのヌードクヴィスト Gustaf Nordqvist の《クリスマス、輝くクリスマス》。
このアルバムのための曲もいくつか含まれています。ノルウェーの俳優スヴァイン・ティンドベルグが歌詞を書き、このセッションでシンセサイザーを担当するビェルケストラン Kjell Bjerkestrand, Kjetil が作曲した、聖母マリアの歌う《子守歌》。《ラクリモーサ(涙の日よ)》は、メシアンの作曲技法からインスピレーションを得た、12声の混声合唱、シンセサイザーとオルガンのための作品です。アンサンブルでアルトを歌うマリアンネ・ライダシュダッテル・エーリクセン Marianne Reidarsdatter Eriksen の書いた《クリスマスの鐘》。ヘンリク・オーデゴール Henrik Ødegaard の《トランセアムス(さあ、ベツレヘムへ行こう)》は、男声合唱の部分を指揮者のホルテが混声合唱用にアレンジしました。
N・F・S・グロントヴィの詩による《なんと美しい青空》、トリグヴェ・ホフ Trygve Hoff が作詞、作曲した「北ノルウェーのクリスマスキャロル」《フィヨルドの日に祝福あれ》、ノルウェーのフォークグループ「Trispann(トリスパン)」のバージョンによる《ベツレヘムに御子が生まれた》などは、「今日」の作曲家キム・アンドレ・アルネセン Kim Andrré Arnesen やオルヤン・マトレ Ørjan Matre、ビェルケストランの編曲が歌われます。
録音セッションは、2024年2月と3月にモッテン・リンドベルグのプロデュースによりウラニエンボルグ教会で行われました。
[追記]
これまでのアルバムと同じく、モッテン・リンドベルグは、ウラニエンボルグ・ヴォーカルアンサンブルの「音楽」をリアルなプレゼンスの音に捉えています。彼がプロデュースした『Borders』(2L 173SABD)と『PAX』(2L 174SABD)は、今年度の「グラミー賞」の「最優秀イマーシブオーディオ・アルバム」にノミネートされ、リンドベルグもクラシカル部門の「最優秀プロデューサー」の候補に選ばれました。
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。
『YULE』
2L 2L 180SABD Pure Audio Blu-ray + SACD hybrid (5.1 surround/stereo) classical
ミヒャエル・プレトーリウス(1571–1621)
(リン・アンドレーア・フグルセット 編曲)
エッサイの根より(一輪のばらが咲いた)(Det hev ei rose sprunge)
ノルウェー、ヴェストフォル伝承曲(トーネ・クローン 編曲)
ヨセフィーネのクリスマスキャロル(Josefines julesalme)
15世紀イギリスのキャロル
ノエル、ノエル(Nowell, Nowell)
ノルウェー、ホルダラン伝承曲(リン・アンドレーア・フグルセット 編曲)
長いルッシの夜(Lussinatti Lange)
15世紀のノルウェー民謡による即興
この優しいクリスマスの季節に(I denne søte juletid)(インストルメンタル)
スウェーデン、ダーラナのブーダ伝承の旋律(アンナ・マリア・フリーマン 編曲)
主の道をととのえよ(Bereden väg för Herran)
15世紀イギリスのキャロル(リン・アンドレーア・フグルセット 編曲)
コヴェントリー・キャロル(Coventry Carol)
スウェーデンの伝承賛美歌(アンナ・マリア・フリーマン 編曲)
星がひとつ空を横切っていった(En stjärna gick på himlen fram)
アンドルー・スミス(1970–)
光(LUX)
15世紀イギリスのキャロル(トリオ・メディイーヴァル 編曲)
おねむりなさい(Lullay, Lullay)
スウェーデンの伝承賛美歌(リン・アンドレーア・フグルセット 編曲)
甘き喜びのうちに(In dulci jubilo)
カール・クリスチャン・バレ(1806–1855)のデンマーク賛美歌による即興
今クリスマスの祝いを告げる鐘が鳴る(Det kimer nu til julefest)
(インストルメンタル)
スウェーデンの伝承賛美歌(トリオ・メディイーヴァル 編曲)
世の救い主よここへ(Veni redemptor gentium / Värdens frälsare kom här)
ノルウェー、ヴァルドレス伝承の旋律(リン・アンドレーア・フグルセット 編曲)
ベツレヘムから言葉が伝わっていった(Frå Betlehem eit gjetord gjeng)
15世紀イギリスのキャロル
かほど美徳のあるバラは(There Is No Rose)
イーヴァル・ヴィデーン(1871–1951)
海と岸の空に光が(Gläns över sjö och strand)
スウェーデンの伝承賛美歌(アンナ・マリア・フリーマン 編曲)
乙女が今日、幼な子を生んだ(En jungfru födde ett barn idag)
『リベル・ウズアリス(Liber Usualis)』の作者不詳の聖歌
今日キリストは生まれたもう(Hodie Christus natus est)
トリオ・メディイーヴァル
アンナ・マリア・フリーマン
リン・アンドレーア・フグルセット
ヨールン・ロヴィーセ・フーサン
シニッカ・ランゲラン(カンテレ)
ヴェーガル・ヴォルダール(ハリングフェレ、フィドル)
アルヴェ・ヘンリクセン(トランペット、オルガン)
アンデシュ・ヨルミン(ダブルベース)
ヘルゲ・アンドレーアス・ノルバッケン(パーカッション)
録音 2024年3月 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
制作 アルヴェ・ヘンリクセン、モッテン・リンドベルグ
バランスエンジニアリング・編集・ミクシング・マスタリング モッテン・リンドベルグ
[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
[Disc 1: SACD hybrid (5.1 multichannel DSD/2.0 stereo DSD) RedBook PCM: MQA CD][Disc 2: Blu-ray: 5.1 DTS HDMA (24bit/192kHz), 7.1.4. Auro-3D (96kHz), 7.1.4. Dolby Atmos (48kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz), mShuttle: MQA + FLAC + MP3 Region: ABC worldwide]
ノルウェーのヴォーカルアンサンブル「トリオ・メディイーヴァル Trio Mediæval」は、2L レーベルに録音するようになってから、『慰め』(2L 165SABD)『オールドホール写本』(2L 175SABD)の2つのアルバムをリリースしました。かつての、人の手の加わったことを感じさせる美しい音質の録音から、モッテン・リンドベルグによる、音楽空間を共に体験できる性質の音に変わったことで、「時を超えた美の音楽に魂を奪われる旅」と讃えられてきたトリオ・メディイーヴァルの新たな魅力と深みの世界がリアルに楽しめるようになりました。
新しい『YULE』は、北欧のクリスマスを祝う「現代」のアルバムとして作られました。「静かな教会の祈り」のクリスマスと、キリスト教以前の異教の時代の「光を願う」行事としてのクリスマス。ソフィエンベルグ教会でのセッションは、トラッドとジャズのミュージシャンも参加して行われました。ECM レーベルにも録音してきたシニッカ・ランゲラン Sinikka Langeland のカンテレ、ヴェーガル・ヴォルダール Vegar Vårdal のハリングフェレとフィドル、アルヴェ・ヘンリクセン Arve Henriksen のトランペットとオルガン、アンデシュ・ヨルミン Anders Jormin のダブルベース、ヘルゲ・アンドレーアス・ノルバッケン Helge Andreas Norbakken のパーカッション。北欧の音楽シーンで活躍するプレーヤーたちです。アカペラの声と器楽ミュージシャンによる即興の出会いにより、伝統のキャロルが、聖と俗の融合が生んだ新しい歌として示されます。
リン・アンドレーア・フグルセット Linn Andrea Fuglseth の編曲によるプレトーリウスの単旋聖歌《エッサイの根より(一輪のばらが咲いた)》。アンナ・マリア・フリーマン Anna Maria Friman 編曲のスウェーデン賛美歌の《主の道をととのえよ》。2018年からのメンバー、ヨールン・ロヴィーセ・フーサン Jorunn Lovise Husan を加えたトリオ・メディイーヴァルが編曲したイギリスのキャロル《おねむりなさい》とスウェーデンの《世の救い主よここへ》。アンドルー・スミス Andew Smith の《光》は、トリオ・メディイーヴァルのために作曲された曲です。《15世紀のノルウェー民謡『この優しいクリスマスの季節に』》と《カール・クリスチャン・バレのデンマーク賛美歌『今クリスマスの祝いを告げる鐘が鳴る』》による2曲は、インストルメンタルの即興のみの演奏です。
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。
『YULE』
2L 2L 180LP45 2Vinyl LP’s classical
『YULE』
[Side A]
ミヒャエル・プレトーリウス(1571–1621)
(リン・アンドレーア・フグルセット 編曲)
エッサイの根より(一輪のばらが咲いた)(Det hev ei rose sprunge)
ノルウェー、ヴェストフォル伝承曲(トーネ・クローン 編曲)
ヨセフィーネのクリスマスキャロル(Josefines julesalme)
15世紀イギリスのキャロル
ノエル、ノエル(Nowell, Nowell)
スウェーデンの伝承賛美歌(リン・アンドレーア・フグルセット 編曲)
甘き喜びのうちに(In dulci jubilo)
[Side B]
ノルウェー、ホルダラン伝承曲(リン・アンドレーア・フグルセット 編曲)
長いルッシの夜(Lussinatti Lange)
15世紀のノルウェー民謡による即興
この優しいクリスマスの季節に(I denne søte juletid)(インストルメンタル)
スウェーデン、ダーラナのブーダ伝承の旋律(アンナ・マリア・フリーマン 編曲)
主の道をととのえよ(Bereden väg för Herran)
スウェーデンの伝承賛美歌(アンナ・マリア・フリーマン 編曲)
星がひとつ空を横切っていった(En stjärna gick på himlen fram)
[Side C]
アンドルー・スミス(1970–)
光(LUX)
15世紀イギリスのキャロル(トリオ・メディイーヴァル 編曲)
おねむりなさい(Lullay, Lullay)
カール・クリスチャン・バレ(1806–1855)のデンマーク賛美歌による即興
今クリスマスの祝いを告げる鐘が鳴る(Det kimer nu til julefest)
(インストルメンタル)
[Side D]
ノルウェー、ヴァルドレス伝承の旋律(リン・アンドレーア・フグルセット 編曲)
ベツレヘムから言葉が伝わっていった(Frå Betlehem eit gjetord gjeng)
15世紀イギリスのキャロル
かほど美徳のあるバラは(There Is No Rose)
イーヴァル・ヴィデーン(1871–1951)
海と岸の空に光が(Gläns över sjö och strand)
スウェーデンの伝承賛美歌(アンナ・マリア・フリーマン 編曲)
乙女が今日、幼な子を生んだ(En jungfru födde ett barn idag)
『リベル・ウズアリス(Liber Usualis)』の作者不詳の聖歌
今日キリストは生まれたもう(Hodie Christus natus est)
トリオ・メディイーヴァル
アンナ・マリア・フリーマン
リン・アンドレーア・フグルセット
ヨールン・ロヴィーセ・フーサン
シニッカ・ランゲラン(カンテレ)
ヴェーガル・ヴォルダール(ハリングフェレ、フィドル)
アルヴェ・ヘンリクセン(トランペット、オルガン)
アンデシュ・ヨルミン(ダブルベース)
ヘルゲ・アンドレーアス・ノルバッケン(パーカッション)
録音 2024年3月 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
制作 アルヴェ・ヘンリクセン、モッテン・リンドベルグ
バランスエンジニアリング・編集・ミクシング・マスタリング モッテン・リンドベルグ
[45 RPM 180g vinyl]
価格 6,875円(税込価格)(本体価格 6,250円)
『A Gift for Your Garden(君の庭への贈り物)』
BIS SACD 2508 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) early music
ジェームズ・オズワルド(1710–1769)
アネモネ(Anemone)(《四季のエア(Airs for the Seasons)》)
ジョージ・フレデリック・ヘンデル(1685–1759)
トリオソナタ第1番 ロ短調 HWV 386b(《6つのトリオソナタ》 Op.2)
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681–1767)
ファンタジア第9番 ホ長調 TWV 40:10
ジェームズ・オズワルド(1710–1769)
ヒヤシンス(Hyacinth)(《四季のエア(Airs for the Seasons)》)
ヨハン・ゴットリープ・グラウン(1703–1771)
トリオソナタ ニ長調 GraunWV Cv:XV:99
ジェームズ・オズワルド(1710–1769)
チューリップ(Tulip)(《四季のエア(Airs for the Seasons)》)
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681–1767)
トリオソナタ ト短調 TWV 42:g9
アンサンブル・ヘスペリ
メアリ=ジェネット・リース(ヴォイス、フルート、
アルト・リコーダー、ソプラノ・リコーダー
マグダレーナ・ロス=ヒル(バロック・ヴァイオリン)
フローレンス・ペティ(バロック・チェロ)
トマス・アラリ(チェンバロ)
[楽器 Soprano recorder: Takeyama, 2016, after Denner/Alto recorder: Philippe Laché, 2018, after Denner/Voice flute: Philippe Laché, 2015, after Bressan/Violin: anonymous, c.1680, Venezia/Baroque cello: No.107 by Kai-Thomas Roth, 2021/Classical cello: Shepton Mallet, after Andrea and Joseph (his son) Guarneri of Cremona, 1691/Harpsichord: Alan Gotto, 2016, Norwich, after anonymous French, 1677]
録音 2024年2月21日–23日 SJE アーツ(オックスフォード、イングランド)
制作・録音エンジニア オスカー・トレス
「アンサンブル・ヘスペリ Ensemble Hesperij」は、ロンドンと拠点とするピリオド楽器グループです。ダイナミックで革新的な音楽を標榜し、知的な、特色あるプログラム編成によって古楽の良さをひきだすことに情熱を傾ける活動を行なっています。めったに聴くことのない音楽を積極的に取り上げることで知られ、オリジナルにさかのぼる研究によって、忘れられていたストーリーに陽をあて、さらに、他ジャンルのアーティストやダンサーや俳優とのコラボレーションを行なったりと、現代の古楽のひとつのあり方を示しています。リコーダーのメアリ=ジェネット・リース Mary-Jannet Leith、バロック・ヴァイオリンのマグダレーナ・ロス=ヒル Magdalena Loth-Hill、バロック・チェロのフローレンス・ペティ Florence Petit、チェンバロのトマス・アラリ Thomas Allery。ロンドンの王立音楽大学の在学中に出会ったという音楽家たち。2020年に「ブリテン・ピアーズ・ヤングアーティスト・プログラム」の「室内楽レジデンス」に選ばれました。
18世紀ヨーロッパでは多くの富裕層の人びとが植物学に情熱を注ぎ、その情熱は園芸の楽しみを大きく超えるものだったと言われます。ドイツで生前もっとも敬愛されたバロック音楽の作曲家テレマンもそのひとり。彼は、気に入りの庭に手を入れることをこよなく愛し、ヨーロッパ中の友人や文通仲間に植物を送ってくれるよう頼んではコレクションを増やしていきました。1754年にはヘンデルが、「テレマンの求めるリストに確実に応じる最初の(おそらくチェルシー薬草園からの)全イングランドで最良の植物」を木箱に入れ、庭好きの友人テレマンに送っています。
アンサンブル・ヘスペリの『君の庭への贈り物』と題したアルバムでは、そのテレマンとヘンデルの作品を中心に、ジェームズ・オズワルドの《四季のエア》から3曲、ヨハン・ゴットリープ・グラウンの《トリオソナタ ニ長調》によるプログラムが組まれました。いろいろな想像を呼ぶ、とても粋なプログラム。
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)
『シュトラウス、イベール』
Channel Classics CCS 45424 classical
リヒャルト・シュトラウス(1864–1949)
交響詩《ドン・キホーテ(Don Quixote)》 Op.35
ジャック・イベール(1890–1962)
バレエ《遍歴の騎士(Le chevalier errant)》交響組曲(1952)
風車(Les moulins) ガレー船漕ぎ手の踊り(Les galères)
黄金時代(L’âges d’or) 旅芸人(Les comédiens) - 終曲(Final)
リヨン国立管弦楽団 ニコライ・シェプス=スナイダー(指揮)
アミハイ・グロス(ヴィオラ) ジャン・ワン(チェロ)
録音 2023年10月 リヨン・オーディトリアム(リヨン、フランス)
リヨン国立管弦楽団と2020年9月から務めるデンマークのヴァイオリニストで指揮者、ニコライ・シェプス=スナイダー Nikolaj Szeps-Zneider(1975–)のシュトラウスとイベール。
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)
『トマス・エーヤフェルト・オーレセン』
Dacapo 8.224762 contemporary/classical
トマス・エーヤフェルト・オーレセン(1969–) ピアノ作品集
小さな奇跡の前奏曲(Lille mirakelprælurium)(2003)
ピアノソナタ(2009)*
6つのソナタ(2007)
ロルフ・ハインド(ピアノ、ヴォイス *)
録音 2022年6月16日–18日 フールサング美術館(フールサング、デンマーク)
制作・録音エンジニア・編集・ミクシング・マスタリング ヴィゴ・マンゴ
トマス・エーヤフェルト・オーレセン Thomas Agerfeldt Olesen は、デンマークの作曲家。オーフス王立音楽アカデミーでチェロを、続いて、ポウル・ルーザス、ヘンリク・グレツキ、ベント・サーアンセン、カール・オーウ・ラスムセンに作曲を学びました。ペア・ヌアゴーやルーザスたちデンマーク音楽の初演を手がけてきたイギリスのピアニスト、ロルフ・ハインド Rolf Hind(1964–)のこのアルバムでは、伝統と新しさを融合させるエーヤフェルト・オーレセンのスタイルが特徴的な3つの作品が演奏されます。
《ピアノソナタ》は、3楽章で書かれています。6小節半の特異なメロディが、突然、リスト風の「大ロマンティック幻想曲」に変わる、「古い音楽なのか新しい音楽なのかわからない」と思わせる作品です。〈Melodies〉の第2楽章と〈Canon〉の第3楽章では、ピアニストが「ヴォイス」を担当する一風変わった表現が見られます。ショパン、ラヴェル、シューベルト、アルヴォ・ペルトを思わせるページのある約40分。作曲中、オーストラリアで発生した2009年ヴィクトリア州森林火災の惨状に、気候変動による破壊に直面して自身がどういう意義ある役割を果たせるか、考えたといいます。
《小さな奇跡の前奏曲》は「J・S・バッハの《前奏曲、フーガとアレグロ BWV.998》の前奏曲によるメタモルフォーシス」。《6つのソナタ》は、音楽の歴史から採った要素を「ふざけて」集めた「アレグロ・モルト」「アレグロ」「カンタービレ」「プレスティッシモ」「パストラーレ」「アレグロ」の6つのキャラクターピース。
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
『ロシアのギター音楽の歴史 第2集』
dB Productions DBCD 216 classical
フョードル・ツィメルマン(1813–1882)
エチュード ト短調 ワルツ ハ長調 メランコリー・ワルツ
アレクサンドル・ヴェトロフ(1812–1877)
カンツォネッテ ロンドレット ホ短調 ロンドレット ト長調
ニコライ・アレクサンドロフ(1818–1884)
エチュード ロ短調 前奏曲 ト長調 エチュード へ短調
ミハイル・ポルパエンコ(1848–1902)
ベッリーニの《ノルマ》の主題による華麗な幻想曲
アヴディ・ハルパクチェフ(1830’s)
前奏曲第1番 ハ長調 前奏曲第2番 ロ短調 前奏曲第3番 ホ短調
ワルツ《おとぎ話》
マトヴェイ・パヴロフ=アザンチェーロフ(1888–1963)
ポルカ ソナタ・エチュード ズールー族の行列
セルゲイ・オレホフ(1935–1998)
菊の花 ソコロフのポルカ
フョードル・コンデンコ(1951–2018)
夕暮れ
モッテン・ファルク(7弦ギター)
[楽器 Ivan Kransnochikov, c.1860/Earl S. Marsh「Greta」, 2020.12]
録音 2022年10月28日–30日 The Limhamn Congregation House/Church of Sweden(マルメ、スウェーデン)
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
『マシュー・オウェイン・ジョーンズ』
First Hand Records FHR 163 classical
マシュー・オウェイン・ジョーンズ(1974–)
弦楽四重奏曲第1番《デレティア(DeletiaJ)》(1993)
木管五重奏曲(2016)
カール・ニルセン(1865–1931)
(マシュー・オウェイン・ジョーンズ(1974–) 編曲)
劇付随音楽《アラジン(Aladdin)》 FS89(Op.34)
(室内アンサンブルのための)
黒人の踊り(Negerdans)
イスパハンの美しい広場(En skøn plads i Isphahan)
遠くの祝祭音楽(Fjern festmusik) アンダンテ(Andante)
中国の踊り(Kineser-dans) 行進曲(March)
ヒンドゥーの踊り(Hindu-dans)
アラジンの夢と朝霧の踊り(Aladdins drøm - Morgentågernes dans)
東洋風祝祭行進曲(Orientalsk festmarch)
アンサンブル・ミトヴェスト
録音 2017年12月6日(弦楽四重奏曲)、2018年1月11日(木管五重奏曲) HEART(ヘアニング現代美術館)コンサートホール、2018年8月29日–31日 ユラン・ソングスクール(Den Jyske Sangskole)(ヘアニング、デンマーク)(アラジン)
制作・録音エンジニア(ジョーンズ) マイケル・ポンダー
編集(ジョーンズ) ジェニファー・ハウエルズ
マスタリング(ジョーンズ) アダク・カーン
制作・録音エンジニア・編集(ニルセン) モーテン・モーウンセン
マスタリング(ニルセン) モーテン・モーウンセン、アダク・カーン
マシュー・オウェイン・ジョーンズ Matthew Owain Jones は、1974年、ウェールズのスワンジー生まれ。ウォーリック大学の数学科を最優等で卒業した後、ロンドンの王立音楽大学でヴァイオリンとヴィオラを学びました。「ビブリッジ・デュオ」と「ドビュッシー・アンサンブル」のヴィオラ、デンマークを代表するアンサンブルのひとつ「アンサンブル・ミトヴェスト Ensemble MidtVest」のヴァイオリンを担当しています。
このアルバムでは、作曲家としての彼の《弦楽四重奏曲第1番》と《木管五重奏曲》、そして、「弦楽四重奏と木管五重奏とピアノ」の室内アンサンブルのために彼が編曲したカール・ニルセンの劇付随音楽《アラジン》の音楽が、彼の参加するアンサンブル・ミトヴェストによって演奏されます。すべて世界初録音の作品です。
価格 2,090円(税込価格)(本体価格 1,900円)
『Transfiguration(変容)』
Footprint Records FR 114 classical
トマス・ルイス・デ・ビクトリア(1548–1611)
天の元后、歓び給え(Regina caeli laetare)(復活節の交唱)
スヴェン=エーリク・ベック(1919–1994)
主の変容(The Transfiguration)(『マタイによる福音書』17章1–7節)
ウィル・トッド(1970–)
わたしは変わった(I am Changed)(ウィル・トッドの詩)
スヴェン=ダーヴィド・サンドストレム(1942–2019)/ヘンリー・パーセル(c.1659–1695)
主よ、わたしの祈りを聞いてください(Hear my prayer, O Lord)
(『詩篇102番』)
ヤコブ・ミュールラード(1991–)
夢(Dreams)(ランググストン・ヒューズの詩)
セシリア・マクドゥオル(1951–)
おお昇る日よ(O Oriens)(待降節の交唱)
リンダ・アレクサンデション(1984–)
四月と沈黙(April och tystnad)(トゥーマス・トランストローメルの詩)
ガブリエラ・グッリン(1961–)
沈黙する部屋(Tyst är det fum)(ペール・ラーゲルクヴィストの詩)
ヨースタ・ニューストレム(1890–1966)
3つの海の幻想(Tre havsvisioner)(1956)
海の手(Havets hand)(エルメル・ディクトニウスの詩)
海辺で(Vid havet)(エッバ・リンドクヴィストの詩)
海(Havet)(ヴィルヘルム・エーケルンドの詩)
ルンド・ヴォーカルアンサンブル
マッティン・アルポーケル(指揮)
録音 2022年9月23日–25日、10月7日–9日 エースレーヴ教会(エースレーヴ、スウェーデン)
制作・録音エンジニア ペール・ショーステーン
ルンド・ヴォーカルアンサンブル Lunds Vokalensemble は、1990年にホーカン・オールソン・ライシングによって創設された混声合唱団です。1995年にインゲマル・モンソンが芸術監督に就き、30人前後のメンバーで活動するグループを清澄で透明、均質な響きの合唱団に作り上げました。2020年から、王立ストックホルム音楽大学で合唱指揮を学び、トレッレボリの聖ニコライ教会のオルガニストを務めるマッティン・アルポーケル Martin Arpåker(1990–)がモンソンの後任として合唱団を指揮しています。
新しいアルバムのタイトル『変容』は、スヴェン=エーリク・ベック Sven-Erik Bäck の《主の変容》からとられました。イエスの変容を語る『マタイによる福音書』の一節をテクストに十二音技法で書かれた、ウプサラ大学合唱団とアメリカ出身のリチャード・テンシングのための作品です。ウィル・トッド Will Todd が、クリスマスキャロルとして歌詞を書き、作曲した《わたしは変わった》。パーセルの8声のモテットから始まるスヴェン=ダーヴィド・サンドストレム Sven-David Sandström の《主よ、わたしの祈りを聞いてください》は、「われらの時代」の共感を呼ぶ曲として各国の合唱団によって歌われています。ルンド・ヴォーカルアンサンブルがヤコブ・ミュールラード Jacob Mühlrad に委嘱、2017年に初演した《夢》。地平線に昇る太陽が闇を光に変えるセシリア・マクドゥオル Cecilia McDowell の《おお昇る日よ》。《3つの海の幻想》のヨースタ・ニューストレム Gösta Nystroem は、《海の交響曲》や《魂と風景》といった作品を作りました。海を「人の魂の戦い」と「慰めと安息」を映す存在ととらえ、「海の作曲家」とも呼ばれます。合唱曲は少ないものの、《3つの海の幻想》は彼の代表作のひとつとみなされる作品です。
価格 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
『The Fragrance of Songs(歌の芳しさ)』
Footprint Records FR 134 classical
ヤン・マグネ・フォルデ(1962–)
結婚行進曲(Bruremarsj)
トマス・モーリー(1557–c.1602)
時は花祭りの五月(Now Is the Month of Maying)
グスタフ王子(1827-1852)(ダーヴィド・ヴィーカンデル(1884–1955) 編曲)
春の歌「朝さえずる鳥のように楽しく」(Vårsång "Glad såsom fågeln”)
オスカル・リンドベリ(1887–1955)
聖霊降臨節(Pingst)
ヘンリー・パーセル(c.1659–1695)
この心地いい木立の中で楽しく(In These Delightful, Pleasant Groves)
ヴィルヘルム・ステーンハンマル(1871–1927)
スルタンの宮殿の庭で(I serailles have)
エルヴダーレン民謡(ヒューゴ・アルヴェーン(1872–1960)/
アンネ・ユーハンソン 編曲)
リム、リム、リーマ(Limu, limu, lima)
スウェーデン伝承曲(ヒューゴ・アルヴェーン(1872–1960) 編曲)
ふたりだけの牧場で(Uti vår hage)
クヌート・ホーカンソン(1887–1929)
春の調べ(Våhr-Wijsa)
ニルス・リンドベリ(1933–2022)
きみを夏の一日にくらべたらどうだろう
(Shall I compare Thee to a Summer's Day)
アメリカ民謡(ジェームズ・アーブ(1926–2014) 編曲)
シェナンドー(Shenandoah)
エリーサベト・ヘルムードソン(1927–2017)
(グンナル・エーリゥソン(1936–) 編曲)
夏のくちづけで目を覚ませ(Vakna först i sommartid)
リレ・ブルール・セーデルルンド(1912–1957)
(アンデシュ・オールヴァル(1932–2012) 編曲)
道に迷って(Vilse)
ヒレヴィ・ダール
夜よ来い(Kom natt)
ダーヴィド・ヴィーカンデル(1884–1955)
スズランの王(Kung Liljekonvalje)
かぐわしい香りを、白いライラックよ(Dofta, dofta, vit syrén)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872–1958)
丘を越え、谷を越え(Over Hill, Over Dale)
スウェーデン伝承曲(ヒューゴ・アルヴェーン(1872–1960) 編曲)
娘は踊りの輪に入る(Och jungfrun hon går i ringen)
フィニアス・ベアード・オコネル(1997–)
(ポントゥス・ベットリング(1994–) 編曲)
オーシャン・アイズ(Ocean Eyes)
エーヴェルト・トーブ(1890–1976)
(アンデシュ・エーデンロート(1963–) 編曲)
海があれほどキラキラ光ったことはない(Så skimrande var aldrig havet)
ステファン・アンデション(1967–)(トミー・ヨンソン 編曲)
天使の歌(Änglasång)
ヨーテボリ・ユース合唱団 アンネ・ユーハンソン(指揮)
録音 2023年2月18日–19日 アンネダール教会(ヨーテボリ、スウェーデン)
制作 アンネ・ユーハンソン、アン=マリーエ・リュードベリ、ペール・ショーステーン
録音エンジニア・ミクシング・マスタリング ペール・ショーステーン
ヨーテボリ・ユース合唱団 Göteborgs ungdomskör は、2005年、15歳から29歳の少年少女と青年をメンバーに、ヨーテボリ大学音楽演劇アカデミーのアンネ・ユーハンソン Anne Johansson によって創設されました。アイルランド、デンマークのオーフス、プラハ、フィラデルフィアとニューヨーク、東京と身延と、各地をコンサートとツアーでまわってきました。スウェーデンのキャロルを歌った『クリスマスの願い』(FRCD 102)につづくアルバムでは、アルヴェーンが民謡を編曲した《リム、リム、リーマ》と《ふたりだけの牧場で》など、スウェーデンの人たちに親しまれている曲を中心にした、彼らの愛唱曲を歌っています。
価格 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
『Ave maris stella(めでたし海の星)』
Footprint Records FR 137 early music
聖ビルギッタの典礼の聖歌
Ave Maria(『詩篇95番』の招詞)(木曜日朝課)
Ave maris stella(聖歌)(木曜日晩課)
Nativitas tua(《ベネディクトゥス》の交唱)(水曜日讃課)
Flectatur tibi benedicte(交唱)(木曜日朝課/夜課)
O amabilis virgo(交唱)(日曜日朝課/夜課)
Laetabundus(セクエンツィア)(クリスマス)
Alma redemptoris Mater(交唱)(日曜日終課)
Maria summae trinitatis(応唱)(日曜日朝課/夜課)
O gloriosa Domina(聖歌)(土曜日朝課)
Iesu benigne Redemptor(交唱)(金曜日三時課)
Beatus populus(交唱)(木曜日晩課)
Angeli archangeli vitutes potestates(『詩篇』の交唱)(月曜日讃課)
Tu miro micans(聖歌)(水曜日讃課)
Super salutem(応唱)(土曜日朝課/夜課)
Per se lucens carbunculus(聖歌)(月曜日朝課)
Ave stella matutina(交唱)(木曜日終課)
Deus noster es tu bone Iesu(『詩篇』の交唱)(月曜日晩課)
Solem iustitiae(交唱)(水曜日朝課/夜課)
Quem terra, pontus, aethera(聖歌)(木曜日朝課)
スコラ・ゴティア
ウルリケ・ハイダー
ヘレーネ・ステンスゴード・ラーション
サビーナ・ニルソン
イヴォン・カールソン
録音 2023年3月3日–5日 ヴァドステナ修道院(ヴァドステナ、スウェーデン)
制作 ペール・ショーステーン
スウェーデンの聖ビルギッタ修道会は、14世紀に設立されました。この時代の発足は、中世カトリックの修道活動としてはめずらしく、いろいろな意味で特異な存在とみなされています。このアルバムでは、『Cantus sonorum(修道女聖歌集)』から選んだ聖歌に、中世カトリック教会で歌われたクリスマスのセクエンツァ『Laetabundus exsultet fidelis』を加えたプログラムが歌われます。
女声四重唱団「スコラ・ゴティア Schola Gothia」は、1999年にヨーテボリで結成されたプロのグループです。ドイツのエルランゲンで生まれ、オランダで教会音楽とオルガンを学んだウルリケ・ハイダー Ulrike Heider をリーダーに、ヨーテボリ大学 舞台芸術・音楽学校出身のヘレーネ・ステンスゴード・ラーション Helene Stensgård Larsson、サビーナ・ニルソン Sabina Nilsson、イヴォン・カールソン Yvonne Carlsson のメンバーで活動しています。レコード録音も行い、2002年の『Gaude Birgitta』(Proprius PRCD 2026)が2003年のスウェーデン・グラミー賞にノミネートされました。
価格 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
『クラリネット・トリオ』
MDG MDG 90323316 SACD hybrid (Multichannel/stereo) classical
エミール・ハートマン(1836–1898)
セレナーデ(Serenade) イ長調 Op.24
(クラリネット、チェロとピアノのための)
ニルス・W・ゲーゼ(1817–1890)
ノヴェレッテ(Novelletten) Op.29(1853)(ピアノ三重奏のための)
フェリクス・メンデルスゾーン(1809–1847)
三重奏曲 ニ短調 Op.49(1839)
キメラ・トリオ
アネミック・デ・ブラウン(クラリネット)
イレーネ・コーク(チェロ)
ラウレンス・デ・マン(ピアノ)
録音 2023年11月27日–29日 マリーエンミュンスター修道院コンサートホール(マリーエンミュンスター、ドイツ)
「キメラ・トリオ Chimaera Trio」は、2012年、オランダで創設されたアンサンブルです。アネミック・デ・ブラウン Ammemiek de Bruin(1993–)のクラリネット、イレーネ・コーク Irene Kok(1991–)のチェロ、ラウレンス・デ・マン Laurens de Man(1993–)のピアノ。管楽器と弦楽器と鍵盤楽器というまったく異なったサウンドの組み合わせで、特色のある活動を行なっています。結成後まもなく、ユトレヒト国際室内楽フェスティヴァルとアムステルダム運河音楽際に出演。ストリオーニ・アンサンブル・コンペティションとトリスタン・ケウリス室内楽コンクールに入賞しました。2021年にマーラー、ツェムリンスキー、ベルク、ヴェーベルンの曲によるセカンドアルバム『Fin de Siècle(世紀末)』(MDG 90322256)をリリース。MDG レーベルの第2作では、デンマークのエミール・ハートマンとニルス・W・ゲーゼ、メンデルスゾーンの作品を演奏しています。
エミール・ハートマン Emil Hartmann は、「デンマーク文化の黄金時代」の音楽家ヨハン・ペーター・エミーリウス・ハートマンの子に生まれました。父の下で学び、管弦楽から声楽まで幅広く手がけました。《ヘルゲランの戦士たち》序曲、交響詩《ヘーコン・ヤール》、チェロ協奏曲が代表作に挙げられています。クラリネット、チェロとピアノのための《セレナーデ イ長調》は、〈牧歌(Idylle)〉〈ロマンス(Romance)〉〈ロンド - 終曲(Rondò-Finale)〉の3楽章で書かれ、1878年にベルリンで出版されました。
エミール・ハートマンの義兄にあたるニルス・W・ゲーゼ Niels Wilhelm Gade は、デンマーク文化の黄金時代を彩ったひとりとして国際的にもよく知られた音楽家です。メンデルスゾーンに認められてライプツィヒに行き、彼から学びながら、ゲヴァントハウス管弦楽団の首席指揮者を務めました。弦楽オーケストラのための2つの曲と同じタイトルをもつ《ノヴェレッテ》は、5楽章で書かれた、ピアノ三重奏がオリジナルの作品です。メンデルスゾーンの《ピアノ三重奏曲 ニ短調》は、「モルト・アレグロ・アジタート」「アンダンテ・コン・モート・トランクィッロ」「レッジェーロ・エ・ヴィヴァーチェ」の〈スケルツォ〉「アレグロ・アッサイ・アッパッショナート」の〈終曲〉の4楽章で構成されています。
価格 2,640円(税込価格)(本体価格 2,400円)
『Longing - Between Silence and Song Is Love(憧れ ー 沈黙と歌の間に愛がある)』
Swedish Society Discofil SCD 1191 classical
アントン・ヴェーベルン(1883–1945)
軽い小舟で逃れよ(Entflieht auf Leichten Kähnen) Op.2
アルヴィン・ヴィークマン(2001–)
四季の眺め(The Japanese Seasons)(2022)
前置き(Inroduction)* 秋(Autumn)* 冬(Winter)*/**
春(Spring) 夏(Summer)
ペーテリス・ヴァスクス(1946–)
沈黙の果実(The Fruit of Silence)(2013)†
ヤーアン・イェアシル(1913–2004)
3つのロマンティックな合唱曲(Tre romantiske korsange)
私の大好きな谷(Min yndlingsdal)(1957)
夜の雨(Natteregn)(1969)
荒涼とした冬が去り(Den kedsom vinter gik sin gang)(1994)
アイネタ・ショルド(1947–)
矢車草が青い目と空をつないだところで(Där blåklinten slog en bro)(2018)
ヴァルボリ・アウリン(1860–1928)
2つのアカペラ合唱曲(Two choirs a cappella for mixed voice) Op.24(1893)
わが幸せはかくもはかなく(Min lycka varade så kort)
明るい星々(Lysen stjärnor)
3つのアカペラ合唱曲(Three songs for mixed choir a cappella) Op.5(c.1881)
夕暮れ(Qvällen) 干し草(Slåttern) 歌(Sången)
ラウラ・ネッツェル(1839–1927)
蝶とバラ(Fjäriln och Rosen) Op.31 no.1(1890)
ルードヴィーグ・ノルマン(1831–1885)
7つの歌(Sju Sånger) Op.15(1851)
あそこに(Da drüben) 山から(Vom Berge) 春に(Im Lenze)
歌(Lied) 炭焼きの信仰(Köhlerglaube) 菩提樹(Die Linde)
祈り(Gebet)
エーリク・ヴェストベリ・ヴォーカルアンサンブル
エーリク・ヴェストベリ(指揮)
テレーセ・アントンソン(ソプラノ・ソロ)*
カール・セーデシュトレム(バス・ソロ)**
ジェームズ・ジェンキンズ(ピアノ)†
録音 2019年5月30日–31日、2023年2月24日–25日、4月1日、11月10日–11日、2024年2月2日 アクースティクム・スタジオ(Studio Acusticum)(ピーテオ)、シェレフテオ教区教会(シェレフテオ、ヴェステルボッテン、スウェーデン)
制作 グンナル・アンデション
録音エンジニア ホーカン・エークマン
マスタリング アンデシュ・ハンヌス
スウェーデンの北部、ノルボッテンのピーテオの合唱団「エーリク・ヴェストベリ・ヴォーカルアンサンブル Erik Westbergs Vokalensemble」は、1993年の結成以来、多彩なプログラムによるコンサートとツアーを続けてきました。録音も積極的に行い、「合唱とジャズ・オーケストラ」の組曲《ポエシス(Poesis)》(SCD 1181)、サーミのアーティストとのコラボレーションによる『Sápmi(サプミ)』(SCD 1184)、アルヴェーンの混声合唱作品を歌った『Papillon(蝶々)』(SCD 1187)といったアルバムを Swedish Soiety Discofil レーベルからリリースしています。
新しいアルバム『Longing(憧れ)』のプログラムは、「言葉のアート」のコンセプトによる選曲で組まれました。悲しみ、喜び、不安、絶望、期待と憧れ。これらの曲の詩と音楽には、いつの時代にもある、そうした人間のロマンティックな思いがこめられています。
シュテファン・ゲオルゲの詩によるアントン・ヴェーベルンの《軽い小舟で逃れよ》。ラトビアのペーテリス・ヴァスクス Pēteris Vasks がマザー・テレサの詩に作曲した《沈黙の果実》。デンマークでもっともフランス指向のつよい作曲家のひとり、ヤーアン・イェアシル Jørgen Jersild が作曲したどの合唱作品よりも歌われている《3つのロマンティックな合唱曲》。スウェーデン・ロマンティシズムのルードヴィーグ・ノルマン Ludvig Norman が1851年にライプツィヒでユリウス・モーゼン(1803–1867)とカール・インマーマン(1796–1840)の詩に作曲した《7つの歌》。
アルヴィン・ヴィークマン Alvin Vikman の《四季の眺め》は、このヴォーカルアンサンブルのために書かれた作品です。彼は、マシュー・ピーターソン、ヤン・サンドストレム、フレードリク・ホーグベリに作曲を学び、ルーレオで活動しています。「花が散る。白い衣が風に舞う……」。《四季の眺め》の日本語タイトルのつけられた組曲は、日本の詩情に惹かれつづけてきた彼が、『小倉百人一首』から採った和歌をテクストに作曲されました。アイネタ・ショルド Agneta Sköld がハリー・マッティンソン(1904–1978)の詩に作曲した《矢車草が青い目と空をつないだところで》。ラウラ・ネッツェル Laura Netzel のユーハン・ルードヴィーグ・ルーネベリ(1804–1877)の詩による《蝶とバラ》。ヴァルボリ・アウリン Valborg Aulin のロマンティックな2つの曲集は、彼女の同時代の詩がテクストに使われました。ヴィークマンと女性作曲家たちの作品は、初めて録音で紹介されます。
[追記]
ヴィークマンの《四季の眺め》は、とても美しい作品です。柿本人麿の「あしびきの 山取りの尾の しだり尾の」、坂上是則の「朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに」、紀友則の「久方の 光のどけき 春の日に」、持統天皇の「春過ぎて 夏来にけらし 白妙の」を日本語のまま歌詞に使い、作曲者の思い描く季節の情景を合唱曲に作っています。
価格 2365円(税込価格)(税抜価格 2,150円)
『イワン雷帝』
Vox VOXNX 3045CD classical
セルゲイ・プロコフィエフ(1891–1953)
(アブラム・スタセヴィヒチ(1907–1971) 編曲)
イワン雷帝(Ivan the Terrible) Op.116(1961)
アーノルド・ヴォケタイティス(ナレーション)
クローディーン・カールソン(メゾソプラノ)
サミュエル・ティンバーレイク(バス)
セントルイス交響楽団合唱団 セントルイス交響楽団
レナード・スラトキン(指揮)
録音 1979年3月 パウエル・ホール(セントルイス、ミズーリ州)
録音エンジニア マーク・オーボート、ジョアナ・ニクレンツ
デジタル・マスタリング マイク・クレメンツ
1938年の『アレクサンドル・ネフスキー』につづく、セルゲイ・エイゼンシュテイン監督とプロコフィエフのコラボレーション。「イワン雷帝」と呼ばれたイヴァン四世の生涯を題材にしたエイゼンシュテインのこの映画は、三部作として企画されました。1547年から1565年にかけてのイヴァン四世の統治時代の初期を描いた「第1部」が1944年に完成。スターリンから高く評価されたと伝わります。1565年から1569年までを扱い、「ボヤールの陰謀」の副題のつけられた「第2部」は、第二次世界大戦後の1946年に完成したものの、スターリン批判ととがめられる内容があったことから上映が禁止されました。「第3部」の撮影を進める前にエイゼンシュテインが没したため、三部作としては未完成に終わりました。
エイゼンシュテインの依頼でプロコフィエフが手がけたスコアは、1944年8月に「第1部」が完成。その後、健康上の理由から「第2部」が進まず、1945年の10月になってスコアの作曲が終わりました。この映画のスコアはプロコフィエフの生前には出版されず、1961年、アシスタントのひとりだったレヴォン・アトヴミアンが「独唱者、合唱と管弦楽」のためにオラトリオに編曲しました。そして、この版が演奏できるようになる前に、アブラム・スタセヴィヒチによる「ナレーター、独唱者、合唱と管弦楽」のためのオラトリオが1961年にモスクワのコンサートで初演されました。
スラトキンとセントルイス交響楽団による録音は、《アレクサンドル・ネフスキー》と《キージェ中尉》(VOXNX 3033CD)と合わせてLPリリースされました。オリジナル・マスターによる復刻です。
価格 2,200円(税込価格)(本体価格 2,000円)
[追記]
余談。ジェームズ・ホーナーが手がけたエドワード・ズウィック監督の映画『グローリー』のスコアには、この《イワン雷帝》の音楽を思わせるパッセージが現れます。
『Arcs & River』
ACT Music ACT 9998-2/ACTLP 9998-1 Vinyl LP jazz
『Arcs & River』
Arcs Anamnesis A Night in Piraeus Echoes Rivers
Lyssarides Lament Kamilieriko Road Orange Moon
From East to West Zafeirious Solo
ヨエル・リュサリデス(ピアノ)
ゲオルギオス・プロコピウ(ブズーキ)
録音 2024年4月29日–30日 ACT Art Collection Gallery(ベルリン)
録音エンジニア トマス・シェットル
ミクシング・マスタリング クラウス・ショイアマン
スウェーデンのピアニスト、ヨエル・リュサリデス Joel Lyssarides は、2018年に『Dreamer』(Prophone PCD 178)でアルバム・デビュー。『A Better Place』(PCD 200)、エレン・アンデションの『You Should Have Told Me』(PCD 204)とエレオノル・オーエリュードの『Kärlek i vått & torrt』(PCD 209)と Prophone でアルバムを作った後、『Stay Now』(ACT 9942-2)で初めて ACT Music に録音しました。今、もっともセンスの良い、人気の高いジャズ・ピアニストのひとりです。
マグヌス・リンドグレーンたちと共演した『e.s.t.30』(ACT 9887-2)につづく ACT Music 第4作『Arcs & River』は、ジャズとギリシャの伝統楽器ブズーキの融合によるアルバムです。ブズーキのヴィルトゥオーゾ、ゲオルギオス・プロコピウ Georgios Prokopiou は、アテネ生まれ。6歳でブズーキを弾きはじめ、幼いころからライヴなどの音楽活動を行ないました。バルカン半島地域で広く演奏されるギリシャ発祥の撥弦楽器サズとギリシャの弦楽器パグラマのプレーヤーでもあります。
リュサリデスとプロコピウのデュオは、リュサリデスが、2022年秋、ストックホルム在住のプロコピウのライヴを聴いたことがきっかけで始まりました。意気投合したふたりは、2023年夏、初めてのライヴを行い、その後、ACT Music のプロデューサー、アンドレーアス・ブランディス Andreas Brandis に話をもちかけたことから、このアルバムが制作されました。2024年4月、ベルリンの ACT Art Collection Gallery でセッションが行われ、「その場の雰囲気を捉えた」(リュサリデス)それぞれのファーストテイクを中心にアルバムが作られました。何世紀にも渡る伝統と現代のインプロヴィゼーションの驚くほど容易い出会い。リュサリデスとプロコピウの自発性の高いインタープレイが、異なる文化とジャンルの橋渡しをし、ブズーキにジャズの新しい声をもたらしました。ピアニストのアルフレート・ブレンデルが弾いていたピアノが録音に使われました。
価格(CD) 2,860円(税込価格)(税抜価格 2,600円)
価格(Vinyl LP) 4,400円(税込価格)(税抜価格 4,000円)
『Vi fanns förut』
Ladybird 79556876 jazz
『Vi fanns förut』
Det skulle aldrig bli Hoppet Vi fanns förut Martyren
Min ros min lilja Att tycka rätt Oenigheter om mat
Vargsången Ung och dum Min sång till dig
イリス・ベリクランツ(ヴォーカル)
カッレ・ブリンクマン(ピアノ)
アナス・フィエルステズ(ベース)
アンドレーアス・フリューラン(ドラム)
ハンナ・ヘルグレーン(ヴァイオリン)
クリスティーナ・エッベシュテーン(ヴァイオリン)
マティルダ・ブルンストレム(ヴィオラ)
クリストフェル・オーマン(ヴィオラ)
フィリップ・ルンドベリ(チェロ)
アンナ・ヴァルグレーン(チェロ)
録音 ミルファクトリースタジオ(MillFactory Studios)(コペンハーゲン)
録音(ヴォーカル) コペンハーゲン
制作 イリス・ベリクランツ、アナス・フィエルステズ
録音エンジニア ヘンリク・ホルスト・ハンセン
録音エンジニア(ヴォーカル) レベッカ・ベリクランツ
編集 ヘンリク・ホルスト・ハンセン
ミクシング サンドラ・ヴィンダール
マスタリング マグヌス・リンドベリ(VRTKL Audio AB)
シンガー・ソングライターのイリス・ベリクランツ Iris Bergcrantz は、1992年にスウェーデンのスコーネ地方で生まれました。4歳のころから母の合唱団で年長の子供たちに混じって歌っていました。ひところ乗馬に夢中になり、スウェーデン・カップにも出場したこともありました。歌手になりたいという思いがふたたび浮かんできたのはホームタウンのマルメに戻った16歳の時だったといいます。歌手になってからは、テレビ中継されたストックホルムの「オルソング・ポ・スカンセン Allsång på Skansen」で歌ったこと、ニューヨークのロチェスター・ジャズフェスティヴァルに出演したこと、スウェーデン・グラミー賞とデンマーク音楽賞にノミネートされたことが、もっとも大切な思い出だと語っています。
『Vi fanns förut』(わたしたちは前からそこにいた)は、スウェーデンの音楽賞「Manifestgalan 2023」の最優秀ジャズ・アルバムにノミネートされた2022年の『Trasighet och fransar(壊れた感じと鞭と)』(79556860)につづくアルバム第4作です。人生のひとつ段階から次の段階への推移が、中心テーマ。アイデンティティだったり、自分の価値を周囲との関係で判断してしまう共依存だったり、あるいは、愛の問題だったりと、自分があるべき姿に席を譲るため過去の自分の姿を棄てることが考察されます。《Hoppet》(希望)《Martyren》(殉教者)《Min ros min lilja》(わたしのバラ、わたしのユリ)《Vargsången》(狼の歌)《Ung och dum》(若さと愚かさ)《Min sång till dig》(わたしの歌をあなたに)……。こうした歌の「リリカルな宇宙」は、タロットカードをインスピレーションに生まれ、それぞれが、どれか一枚のカードを象徴しています。「フォークミュージックとインディーポップに印象主義の色彩を加えた、さまざまなスタイルをミックスしてジャズのパッケージでくるんだ」アルバム。
前作と同じカッレ・ブリンクマン Calle Brickman のピアノ、アナス・フィエルステズ Anders Fjelsted のベース、アンドレーアス・フリューラン Andreas Fryland のドラム。6人の弦楽器奏者が加わり、イリスが住むデンマークのスタジオで録音セッションが行われました。
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)
『Vi fanns förut』
Ladybird 79556876LP Vinyl LP jazz
『Vi fanns förut』
[Side A]
Det skulle aldrig bli Hoppet Vi fanns förut Martyren
[Side B]
Att tycka rätt Oenigheter om mat Vargsången Ung och dum
Min sång till dig
イリス・ベリクランツ(ヴォーカル)
カッレ・ブリンクマン(ピアノ)
アナス・フィエルステズ(ベース)
アンドレーアス・フリューラン(ドラム)
ハンナ・ヘルグレーン(ヴァイオリン)
クリスティーナ・エッベシュテーン(ヴァイオリン)
マティルダ・ブルンストレム(ヴィオラ)
クリストフェル・オーマン(ヴィオラ)
フィリップ・ルンドベリ(チェロ)
アンナ・ヴァルグレーン(チェロ)
録音 ミルファクトリースタジオ(MillFactory Studios)(コペンハーゲン)
録音(ヴォーカル) コペンハーゲン
制作 イリス・ベリクランツ、アナス・フィエルステズ
録音エンジニア ヘンリク・ホルスト・ハンセン
録音エンジニア(ヴォーカル) レベッカ・ベリクランツ
編集 ヘンリク・ホルスト・ハンセン
ミクシング サンドラ・ヴィンダール
マスタリング マグヌス・リンドベリ(VRTKL Audio AB)
CD(Ladybird 79556876)の《Min ros min lilja》をのぞく9曲が収録されています。
価格 3,740円(税込価格)(本体価格 3,400円)
『inner travels』
Pavane Jazz JDW 3301 jazz
『inner travels』
Thalys(Ivan Paduart)*
Mauritius(Patrick Deltenre/Ivan Paduart)
On the Pillow(Ivan Paduart)
No Fear(Patrick Deltenre/Ivan Paduart)
Resilience(Ivan Paduart)
Petite parenthèse(Patrick Deltenre/Ivan Paduart)
Monsieur Monseur(Patrick Deltenre)
Bossière étoilée(Ivan Paduart)**
Pile ou face(Patrick Deltenre/Ivan Paduart)
Forbidden Love(Ivan Paduart)
イヴァン・パデュアー(ピアノ、シンセサイザー)
パトリック・デルテンレ(ギター、ハーモニカ)
フィリップ・アーツ(ベース)
スティーヴ・シェハン(パーカッション)
シネ・エーイ(ヴォーカル) ラファエル・ブロシェ(ヴォーカル)
ポール・パスキエ(マリンバ)**
ミシェル・セバ(パーカッション)*
録音 2023年
ピアニストのイヴァン・パデュアー Ivan Paduart とギタリストのパトリック・デルテンレ Patrick Deltenre は、30年以上にわたってコラボレーションをつづけてきました。新作アルバム『inner travels』は、ベルギーのジャズシーンを代表するふたりのオリジナル曲で構成されています。デンマークのシンガー、シネ・エーイ Sinne Eeg が《Mauritius》に、彼女とラファエル・ブロシェ Raphaëlle Brochet が《On the Pillow》にはヴォーカリストとしてゲスト参加しています。
価格 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
『In Love with the World』
Prophone PCD 346 jazz
『In Love with the World』
Beginning(Ingrid Schyborger) Human Being(Ingrid Schyborger)
In the Deep Sea(Ingrid Schyborger)
Birds & Us Pt.1(Ingrid Schyborger)
Birds & Us Pt.2(Ingrid Schyborger) Passion(Ingrid Schyborger)
In Love with the World(Ingrid Schyborger)
Universe(Ingrid Schyborger)*
Vulnerable / No Words(Ingrid Schyborger)
Interlude(Ingrid Schyborger) Patience(Ingrid Schyborger)
Your Inner Self(Ingrid Schyborger)
イングリッド・シューボリエル(ベース)
イアン・クリーヴァー(トランペット)
トンマーゾ・ペラッツォ(ピアノ)
ロジェリオ・ボッカート(ドラム、パーカッション)
ユーコ・カワサキ(ヴォーカル)*
トゥー=アン・ズオン(第1ヴァイオリン)
マーク・チェン(第2ヴァイオリン)
アリアーナ・マスカリ(ヴィオラ)
ウィック・シモンズ(チェロ)
録音 2023年5月9日 Sound on Sounds Studios(モントクレア、ニュージャージー州)
録音エンジニア デイヴィッド・アムレン
ミクシング ポール・スヴェンレ
マスタリング トマス・エーベリエル、ソフィア・フォン・ハーゲ
イングリッド・シューボリエル Ingrid Schyborger は、ストックホルム在住の25歳。アーティスト、作曲家、ベーシストとして活動しています。彼女が生まれたストックホルム近郊の家にはいろいろな楽器があり、子供のころからピアノ、チェロ、エレクトリック・ベースを演奏。17歳の時にダブルベースを選び、正式に学ぶため王立ストックホルム音楽大学に入学しました。卒業後、ニューヨークのマンハッタン音楽学校で修士号を取得しました。スウェーデン、ヨーロッパ、アメリカ、ケニヤの有名なアーティストと共演し、モダンジャズ・シーンのもっとも興味をひかれるベーシストのひとりに挙げられています。
『In Love with the World』は、彼女のデビューアルバムです。彼女のベース、イアン・クリーヴァー Ian Cleaver のトランペット、トンマーゾ・ペラッツォ Tommaso Perazzo のピアノ、ロジェリオ・ボッカート Rogerio Boccato のドラムとパーカッションのカルテットに弦楽四重奏を加えた、ここ数年、彼女が取り組んでいるプロジェクトの編成で演奏。《Universe》にはヴォーカルのユーコ・カワサキが加わります。
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)
『Stars』
Prophone PCD 366 jazz
『Stars』
Ripples(Anton Dromberg/Anna Berglund)
Lost at Sea(Anton Dromberg/Anna Berglund/arr. Anton Dromberg)*
Bird Cherry Trees(Anton Dromberg/Anna Berglund)
Now at Last(Bob Haymes/Mary Clarke)
Silhouette(Lars Gullin/Anna Berglund)
Can’t Help Falling in Love(Hugo Peretti/Luigi Creatore/George David Weiss)
Alfie(Burt Bacharach/Hal David)
Winter Poem(Anna Berglund)
Stars(Anna Berglund)**
アントン・ドロムベリ(ピアノ)
アンナ・ベリルンド(ヴォーカル)
アマンダ・カールストレム(ベース)
ヘンリク・イェーデルベリ(ドラム)
弦楽四重奏 *
エーリク・アルヴィンデル(ヴァイオリン)
ダニエル・ミグダール(ヴァイオリン)
リーカ・レポ(ヴィオラ)
フィリップ・ルンドベリ(チェロ)
フレードリク・ユングクヴィスト(サクソフォーン)**
トム・ガブルエルソン(サクソフォーン)**
マッティン・ヴィレーン(サクソフォーン)**
録音 2023年–2024年 リクスミクスニングヴェルケット(Riksmixningsverket)(ストックホルム)
録音エンジニア リン・フィヤル
ミクシング ポール・スヴェンレ
マスタリング ソフィア・フォン・ハーゲ、トマス・エーベリエル
エーリク・パルムベリ・カルテットと「Bear Garden(ベアー・ガーデン)」のピアニスト、アントン・ドロムベリ Anton Dromberg と、アート・ポップ・プロジェクト「Anna Arco」と「Berglund Band(ベリルンド・バンド)」のヴォーカリスト、アンナ・ベリルンド Anna Berglund は、デュオの活動をつづけ、2021年に10周年を迎えました。その記念にリリースしたデビューEP『Dream Maker』が、スウェーデンの音楽雑誌「Lira」の「年間最優秀ヴォーカル・ピアノ・アルバム」に選ばれました。
『Stars』は、ふたりの初めてのフルアルバムです。プログラムは、ドロムベリとベリルンドが共作したオリジナル曲と、ボブ・ヘイムズやバート・バカラックたちのスタンダード曲をほぼ半分ずつ。《Ripples》《Bird Cherry Trees》など5つのトラックでアマンダ・カールストレム Amanda Karlström のベースとヘンリク・イェーデルベリ Henrik Jäderberg のドラムがアシストしています。《Lost at Sea》は、ヴァイオリニストのエーリク・アルヴィンデル Erik Arvinder を中心とする弦楽四重奏が共演。シングル・リリースされる《Stars》は、フレードリク・ユングクヴィスト Fredrik Ljungkvist、トム・ガブルエルソン Tom Garbuelsson、「Bear Garden」のマッティン・ヴィレーン Marin Wirén のサクソフォーン・トリオがセッションに参加しました。
『Dream Maker』がスウェーデン放送 P2 で放送されて人気を呼んだデュオの「温かく、美しいメロディのインタープレイ」をじっくり楽しめる、静かな時間の流れるアルバム。
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)
『Faces』
Prophone PCD 367 jazz
『Faces』
Faces(Erik Palmberg) Daybreak(Erik Palmberg)
French Flavors(Erik Palmberg) Behind the Clouds(Erik Palmberg)
Birch Trees(Erik Palmberg) Hits and Misses(Erik Palmberg)
I Remember You(Victor Schertzinger/arr. Anton Dromberg)
Silver Moon(Erik Palmberg) Views(Erik Palmberg)
Moon and Sand(Alec Wilder)
エーリク・パルムベリ(トランペット、フリューゲルホルン)
アントン・ドロムベリ(ピアノ)
ニクラス・ヴェンストレム(ベース)
セバスチャン・フォーグラー(ドラム)
録音 2023年11月22日、2024年4月19日 リクスミクスニングヴェルケット(Riksmixningsverket)(ストックホルム)
追加録音 2024年4月5日 ヤードハウス・スタジオ(Yardhouse Studio)(ストックホルム)
録音エンジニア リン・フィヤル
ミクシング ポール・スヴェンレ
マスタリング ソフィア・フォン・ハーゲ、トマス・エーベリエル
エーリク・パルムベリ Erik Palmberg と彼のカルテットは、2021年に『In Between』(PCD 277)をリリース。アルバムは、批評家から高く評価され、聴衆にも愛され、スウェーデンを代表するジャズ雑誌「JAZZ/Orkesterjounalen」の読者による「ベスト・ジャズ・アルバム」に選ばれました。このことが大きな励みとなり、第3作の『Faces』が作られました。
プログラムは、パルムベリが作曲した《Faces》《Daybreak》など8曲と、ヴィクター・シャーツィンガーの《I Remember You》とアレック・ワイルダーの《Moon and Sand》のスタンダード2曲。アントン・ドロム Anton Dromberg のピアノ、ニクラス・ヴェンストレムNiklas Wennström のベース、セバスチャン・フォーグラー Sebastian Voegler のドラムという同じメンバーによる音楽表現と即興は、前作の成功を受け、いっそう深く、闊達になったといいます。ストックホルムの中心地にあるスタジオで基本のセッションを行ったあと、前作の「ヤードハウス」で追加録音されました。
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)
『Yours unfaithfully』
Prophone PCD 368/PLP 368 Vinyl LP jazz
『Yours unfaithfully』
Rökkur Glitterblood Chaotic Fountains Perfect Box
Deadheart Cuteface Black Tear Silver Cowboy
The Laughing Heart Period Yours Unfaithfully
スティーナ・アウグースツドウッティル(ヴォーカル)
ミカエル・マウニ・アウスムンソン(ギター)
マグヌース・ヨウハン・ラグナルソン(キーボード、シンセサイザー)
ヘンリク・リンデル(ベース)
マグヌース・トリグヴァソン・エリーアセン(ドラム、パーカッション)
曲 スティーナ・アウグースツドウッティル、マイア・デイヴィス(Maïa Davies)、イルサ・スカウ(Yrsa Schau)
録音 2023年9月 スンドレイギン(Sundlaugin)(モスフェットルスバイル、アイスランド)
録音エンジニア・ミクシング アルベルト・フィンボーガソン
マスタリング ホッフェ・スタンノウ
アイスランドとスウェーデンで「スティーナ・アウグスト」の名で親しまれているジャズ・シンガーソングライター、スティーナ・アウグースツドウッティル Stína Ágústsdóttir は、2022年にアルバム『Drown to Die a Little』(溺れて死にかけて)(PCD 286)をリリース。大病を患ったあと、家族や友人たちに助けられ自立できるまでに回復した彼女の「闇から光への旅」を語りました。
それから2年、新しいアルバムには、日本語の「敬具」にあたる “Yours faithfully” として使われる “faithfully"(忠実に)を “unfaithfully”(不誠実に)と置き換えた『Yours unfaithfully』のタイトルがつけられました。音楽の世界にいる女性が、母として女として圧力や社会的制約を受けるという現実。それに対する「暴動煽動者の欲望」とでも表現したい激しい怒りの感情や複雑な思いを「詩による脱獄」とも呼べる「静かな」歌に託した「創造的」作品です。前の作品と同じ、ポップ、R&B、ジャズと、さまざまなスタイルを融合して作曲、自由に編曲した音楽。《Rökkur(黄昏)》と《Fountains》はアイスランド語、そのほかの10曲はスウェーデン語の歌詞で書かれています。ミカエル・マウニ・アウスムンソン Mikael Máni Ásmundsson のギター、マグヌース・ヨウハン・ラグナルソン Magnús Jóhann Ragnarsson のキーボード、ヘンリク・リンデル Heirik Linder のベース、マグヌース・トリグヴァソン・エリーアセン Magnús Trygvason Elíassen のドラム。前のアルバムと同じ「スンドレイギン・スタジオ」でセッションが行われました。
価格(CD) 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)
価格(Vinyl LP) 3,410円(税込価格)(本体価格 3,100円)
『When Destiny Calls』
SteepleChase G 1027 Vinyl LP jazz
『When Destiny Calls』
[Side 1]
The Time o This World Is at Han(Billy Gault)
Aisha(Billy Gault)
Mode for Trane(Billy Gault)
[Side 2]
When Destiny Calls(Billy Gault)
Portrait of Joaner(Billy Gault)
Nothing But a Man(Billy Gault)
ビリー・ゴールト(ピアノ) ビル・サクストン(テナーサックス)
ビリー・スキナー(トランペット)
エレン・デレストン(ヴォーカル)
ジョー・リー・ウィルソン(ヴォーカル)
ジェームズ・フィッシュ・ベンジャミン(ベース)
マイケル・カーヴィン(ドラム)
録音 1974年10月29日
ビリー・ゴールト Billy Gault は、1941年、ニューヨークで生まれ、ベネット・ハイスクールとバッファロー大学で音楽を学びました。アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズで演奏。ジャッキー・マクリーンのアルバム『New York Calling』(1974)に「Cosmic Brotherhood」として参加しました。『When Destiny Calls』は、ゴールトが作曲した、宗教的なニュアンスの加わったハード・バップが特徴的な曲のコレクションです。トランペットのビリー・スキナー Billy Skinner、ベースのジェームズ・フィッシュ・ベンジャミン James “Fish” Benjamin、ドラムのマイケル・カーヴィン Michael Carvin は、Cosmic Brotherhood のメンバー。ゴールトの最初で最後のリーダー作といわれているアルバムです。
価格 4,785円(税込価格)(本体価格 4,350円)
『Vic Juris & The New Gypsies』
SteepleChase SCCD 31978 jazz
『Vic Juris & The New Gypsies』
La vie en rose(Edith Piaf) Autumn Leaves(Joseph Kosma)
Mystérieuse(Joe Privat) Petite fleur(Sidney Bechet)
Fais-mois valser(Edith Piaf)
Belleville rendez-vous(Benoît Charest)
Songe d’automne(Archebald Joyce)
Pèche a la mouche(Django Reinhardt)
Où est-tu, mon amour?(Renée Lebas)
Black and White(Django Reinhardt) Nuages(Django Reinhardt)
ヴィック・ジュリス(ギター) トニー・ミセリ(ヴィブラフォーン)
チコ・ハフ(ベース) ダン・モナハン(ドラム)
録音 2017年1月
アメリカのギタリスト、ヴィック・ジュリス Vic Juris(1953-2019)と SteepleChase レーベルとの専属契約によるアルバム第19作。ヴィブラフォーンのトニー・ミセリ Toni Miceli がリーダーのトリオと共演した、ジャンゴ・ラインハルトたち、フランスのジプシー音楽をテーマにしたプログラム。
価格 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
『Giliespie in Concert Copenhagen』
SteepleChase SCCD 36511 jazz
『Giliespie in Concert Copenhagen』
Gillespiana(Lalo Schifrin)
Prelude Blues Panamericana Africana Toccata
Kush(Dizzie Gillespie)
ディジー・ガレスピー(トランペット)
リーオ・ライト(アルトサクソフォーン)
ラロ・シフリン(ピアノ) ボブ・カニングハム(ベース)
メル・ルイス(ドラム)
録音 1961年11月20日 ファルコナー・センター(Falkoner Centret)(コペンハーゲン)(ライヴ録音)
スティーヴ・マックイーン主演の『シンシナティ・キッド』『ブリット』、クリント・イーストウッドの『ダーティハリー』『ダーティハリー2(Magnus Force)』、リチャード・レスター監督の『四銃士』といったフィルム・スコアで知られるラロ・シフリン Lalo Schifrin は、アルゼンチンのブエノスアイレスで生まれ、フランスでジャズ・ピアニストとアレンジャーとしてキャリアーをスタートさせました。ディジー・ガレスピー Dizzie Gillespie と出会ったのが1958年。16人編成の彼の楽団のために《Gillespiana(ガレスピアーナ)》組曲を作曲。1960年にニューヨークでガレスピーと再会し、彼の楽団でピアニストとアレンジャーを務めました。クインテット版に編曲された《Gillespiana》組曲は、1960年に録音され大きな成功を収めました。このアルバムには、1961年11月20日にコペンハーゲンのファルコナー・センターで行われたコンサートで演奏された《Gillespiana》組曲とガレスピーの《Kush》がライヴ録音で収録されています。
価格 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
『For Heaven’s Sake』
Stunt Records STUCD 24012/STULP 24011 Vinyl LP jazz
『For Heaven’s Sake』
For Heaven’s Sake(Elise Bretton/Sherman Edwards)
Kiko(Jimmy McGriff) I’ll Close My Eyes(Billy Reid)
Angel Eyes (Matt Dennis) Medication(Jimmy Mullen)
This Here(Bobby Timmons)*
The Touch of Your Lips(Ray Noble)
Stairway to the Stars(Matty Malneck/Frank Signorelli)
Swanee River(Stephen Foster)*
When in Rome(Cy Coleman) Caravan(Juan Tizol/Duke Ellington)
ジム・ミューレン(ギター) ヤン・ハーベク(テナーサックス)
ベン・ペイターソン(オルガン) クリスチャン・レト(ドラム)
[* CDのみ収録]
録音 2023年10月14日–15日 コペンハーゲン
ジム・ミューレン Jim Mullen は、スコットランドのギタリスト。2018年にクレア・マーティンがウェス・モンゴメリーへのトリビュートとして作った『Bumpin’』(STUCD 18112)で初めて Stunr Records に録音しました。それから6年、新しいアルバムは、このアルバムに参加したデンマークのドラマー、クリスチャン・レト Kristian Leth に、テナーサックスのヤン・ハーベク Jan Harbeck とシカゴのオルガニスト、ベン・ペイターソン Ben Paterson を加えたカルテットによる録音です。
価格(CD) 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
価格(Vinyl LP) 4,125円(税込価格)(本体価格 3,750円)
『Let’s Escape』
Stunt Records STUCD 24022/STULP 24021 Vinyl LP jazz
『Let’s Escape』
Mobile Home Cry Wolf Shoot a Hole in the World
Bring Back My Man The song for You On My Behalf
Jezabel Let’s Escape You Wanna Dance Starchild
ディクテ・ヴェスタゴー・マセン(ヴォーカル、ギター、パーカッション)
カスパー・ラスムセン(ギター、ベース、ドラム、パーカッション、
キーボード、ストリングズ、クラリネット、バッキングヴォーカル、
グロッケンシュピール)
イェスパー・エルネゴー(ドラム)
マス・ラインホル(エレクトリックギター)
ミカ・ヴァンボー(エレクトリックギター、E-ボウ)
カスパー・トランベア(トランペット)
マス・ヒューネ(トロンボーン)
クリストファー・ムラー(コーラス、バッキングヴォーカル、キーボード)
アスガー・テコウ(バッキングヴォーカル)
シクステン・ヴェスタゴー・ソネ(バッキングヴォーカル)
アヴェ・ヴェスタゴー・ソネ(バッキングヴォーカル)
アナ・カトリーン・ベルフイユ=タイス(バッキングヴォーカル)
録音 2023年 クリスチャニア、コペンハーゲン
制作 カスパー・ラスムセン
デンマークのシンガーソングライター、ディクテ Dicte のソロアルバム第9作。57歳の彼女が、1年半前に母を亡くした後、「妥協することなく言い、歌う」という姿勢で作られました。「わたしたちの間の愛情は、時に複雑なこともありました。でも、その経験から、愛はいろんな形でやってくると考えられるようになりました……アートと音楽は、それでなければ恥ずかしさを感じたり禁じられていると思ってしまうような会話への道を開くことを可能にします」。「私たちはバービーとケンじゃないかもしれないけど、終わりまでずっと、あなたと私でいる」と歌う《Mobil Home》(トレーラーハウス)。拘束から解かれる《Shoot a Hole in the World》(世界に銃で穴をあける)。美しくアルバムを閉じる《Starchild》。デヴィッド・ボウイの『Scary Monsters』やスティーヴィー・ワンダーの『Hotter than July』やブロンディの『Parallel Lined』といった「古典」を手本にしたというアルバム。
価格(CD) 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
価格(Vinyl LP) 4,125円(税込価格)(本体価格 3,750円)
『What a Day!』
Stunt Records STUCD 24032/STULP 24031 Vinyl LP jazz
『What a Day!』
Opening Night(Snorre Kirk) Palagio Shout(Snorre Kirk)*
Fontainebleau(Snorre Kirk) Honey(Snorre Kirk)*
A Thing Like That(Snorre Kirk) One for the Road(Snorre Kirk)
Blues Beat(Snorre Kirk)* Mediations in Blue(Snorre Kirk)
ジャコモ・スミス(アルト・サクソフォーン、ソプラノ・サクソフォーン)
ジョー・ウェブ(ピアノ)
アナス・フィェルステズ(ベース)
スノッレ・シルク(ドラム)
アレグザンダー・ハニー・ボウルトン(ギター)*
録音 2024年2月 Village Recording(コペンハーゲン)
ノルウェー出身、デンマークで活動するドラマー、スノッレ・シルク(スノーア・キアク) Snorre Kirk の『Going Up』(STUCD 22132)につづく Stunt Records へのリーダー・アルバム第5作。ロンドンで出会った途端、「音楽の波長が同じ」と思ったというジャコモ・スミスを加えたカルテットによる初めての録音です。
イタリア生まれのジャコモ・スミス Giacomo Smith は、アメリカのニューヨーク州で育ち、クラシカル音楽を学んだボストン大学とマギル大学のそれぞれ学士号と修士号を取得。ロンドンに移り、ボストン大学ロンドン・プログラムでコンピュータの仕事をしながら、夜間、ナイトジャー、ザ・ハガートン、ロニー・スコッツといったクラブでジャズを学びました。彼がジャズに惹かれたきっかけは、母がデイヴ・ブルーベックの熱烈なファンだったことだと言います。
2019年の出会いから4年、スミスの親しいピアニストのジョー・ウェブ Joe Webb と、『Going Up』のベーシスト、デンマークのアナス・フィェルステズ Anders Fjeldsted、そしてシルクというメンバーが集い、セッションが実現しました。全トラック、シルクが作曲。ロンドン在住のギタリスト、アレグザンダー・ハニー・ボウルトン Alexander Honey Boulton が《Palagio Shout》など3曲に参加しています。
価格(CD) 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
価格(Vinyl LP) 4,125円(税込価格)(本体価格 3,750円)
『Looking Back』
Stunt Records STUCD 24072/STULP 24071 Vinyl LP jazz
『Looking Back』
I’ve Grown Accustomed to Her Face(Frederick Loewe)
The Maids of Cadiz(Leo Deliebes)
Beyond the Bluebird(Tommy Flanagan)
Big Take(Scott Hamilton)* Rockin’ Chair(Hoagy Carmichael)
Noblesse(Gerry Mulligan) Tune Up(Eddie Vinson)*
Hey There(Richard Adler/Jerry Ross)
Shadowland(Dave McKenna)* On a Clear Day(Hans Zimmer)
スコット・ハミルトン(テナーサックス)
ヤン・ルンドグレーン(ラングレン)(ピアノ)
ハンス・バッケンルート(ベース) クリスチャン・レト(ドラム)
[* CDのみ収録]
録音 2024年1月14日–16日 スウェーデン
価格(CD) 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
価格(Vinyl LP) 4,125円(税込価格)(本体価格 3,750円)
『Seinferð(ゆっくり旅)』
Stunt Records STUCD 24092/STULP 24091 Vinyl LP jazz
『Seinferð(ゆっくり旅)』
Eitt lag, eg hevði gloymt, at eg kenni(知っているのを忘れてしまっていた歌)
Nú art tú moldin(今あなたは土に) Pappírstunn(紙のように薄く)
Mitt egna rúm(わたし自身の部屋) Telji upp í hundrað(100まで数え)
Vestmanna í kava(雪のヴェストマナ) Eg fari niður(わたしは降っていく)
Friðarlag(平和の歌)
レーア・カンプマン(ヴォーカル、ギター)
アスケ・フリューゼンロン=ヴァズ(ギター)
メテ・テアマンセン(オーボエ)
ダニエル・リュー(クラリネット、バスクラリネット)
ローネ・マイニク(5弦ヴィオラ)
ケアン・ヴェスタベア(ヴァイオリン)
テーア・ヤーアンセン(ヴァイオリン)
マーティナ・クルピンスカ(チェロ)
トーライク・モーテンセン(ベース)
タイトゥル・ラセン(ピアノ、シンセサイザー、
ラップスティール・ギター、パーカッション、サウンドトラック)
制作 タイトゥル・ラセン
ミクシング フィリップ・ワインローブ
デンマーク領フェロー諸島のシンガー、レーア・カンプマン Lea Kampmann の新しいアルバム。レーアは、2017年にEP『Common Blue』でデビューしました。フォークとポップの感覚をほどよくブレンドした歌は、フェロー諸島の自然豊かな空気を伝え、フェロー音楽賞にノミネートされました。2018年に「年間最優秀アーティスト」賞を獲得。2022年にリリースした『If I Ever Made You Cray, I’m Sorry』は、デンマークのオーフスで発行される「GAFFA」で4つ星を与えられました。
新作アルバムには『Seinferð(ゆっくり旅)』のタイトルがつけられています。「自分にはしっくりこないのに他の人たちに合わせて走らなければならない、そのことに対する心の内の抵抗」(レーア)。首都トースハウンを雪嵐が吹き荒れる中、彼女がフェローのミュージシャンでプロデューサーのタイトゥル Teiur Lassen と共作した8つの歌が歌われます。傷つきやすい心を通して彼女が見つけた、音楽表現として個人レベルとしての真正さ、心の平和、自然らしさ。歌詞はすべてフェロー語で書かれています。
価格(CD) 2,420円(税込価格)(本体価格 2,200円)
価格(Vinyl LP) 4,125円(税込価格)(本体価格 3,750円)