May 2023
『ドビュッシー+ミッコ・フランク』
Alpha Classics ALPHA 981 classical
クロード・ドビュッシー(1862–1918)
(ロビン・ホロウェイ(1943–) 編曲(2012) Op.118)
ポール・ヴェルレーヌの詩による10の歌曲
やるせない夢心地(C’est l’extase langoureuse)
(《忘れられたアリエッタ(Ariettes oubliées)》)
巷に雨の降るごとく(Il pleure dans mon coeur)
(《忘れられたアリエッタ(Ariettes oubliées)》)
木々の影は(L’ombre des arbres)
(《忘れられたアリエッタ(Ariettes oubliées)》)
水彩画 I「緑」(Aquarelles I. Green)
(《忘れられたアリエッタ(Ariettes oubliées)》)
角笛の音は森に向かって訴える(Le son du cor s’afflige)
(《3つの歌曲(3 Mélodies)》
垣根のつらなり(L’échelonnement des haies)
(《3つの歌曲(3 Mélodies)》
水彩画 II「憂鬱」(Aquarelles II. Spleen)
(《忘れられたアリエッタ(Ariettes oubliées)》)
ベルギー風景「木馬」(Paysages belges. Chevaux de bois)
(《忘れられたアリエッタ(Ariettes oubliées)》)
マンドリン(Mandoline)
海はさらに美しく(La mer est plus belle)
(《3つの歌曲(3 Mélodies)》
エピローグ(Epilogue)(ロビン・ホロウェイ(1943–) 作曲)
海(La mer)(3つの交響的スケッチ(Trois Esqissses symphoniques))
海の夜明けから真昼まで(De l’aube à midi sur la mer)
波の戯れ(Jeux de vagues)
風と海の対話(Dialogues du vent et de la mer)
フランス放送フィルハーモニック管弦楽団 ミッコ・フランク(指揮)
ヴァンニーナ・サントーニ(ソプラノ)
録音 2022年9月 フランス放送(Radio France)オーディトリアム(パリ)
フランス放送フィルハーモニックと2015年から音楽監督を務めるミッコ・フランク Mikko Franck(1979–)によるドビュッシーの第2作。カンタータ《選ばれし乙女》を《夜想曲》などの管弦楽作品と組み合わせた最初のアルバム(ALPHA 777)と同様、このアルバムも、声楽をともなう曲と管弦楽曲によるプログラムが組まれました。《ポール・ヴェルレーヌの詩による10の歌曲》は、イギリスの作曲家ロビン・ホロウェイ Robin Holloway(1943–)が、ピアノ共演の歌曲として書かれた《忘れられたアリエッタ》の6曲と《3つの歌曲》、そして《マンドリン》を管弦楽共演の作品に編曲、自身の作曲した〈エピローグ〉を最後に加えた作品です。ソロを歌うヴァンニーナ・サントーニ Vannina Santoni (1987–)は、フランスのリリック・ソプラノ。《ドン・ジョヴァンニ》のドンナ・アンナ役をイタリア、つづいてヴェルサイユ王立歌劇場で歌い注目されました。パリ国立高等音楽舞踊学校の出身。レ・シエクルとロトによる《ペレアスとメリザンド》(Harmnonia Mundi HMM 905252/4)でメリザンド役を歌い、レ・シエクルの音楽とともに高く評価されました。
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)
『クラット』
Alpha Classics ALPHA 1006 classical
エドゥアルド・トゥビン(1905–1982)
バレエ《クラット(Kratt)》 組曲 ETW 111A(1940/61)
I 序奏(Introduction/Sissejuhatus)/
農民の踊り(Farmer’s Dance/Peremehe tants)/
クラットの踊り(Dance of the Kratt/Krati tants)
II ロング・ダンス(Long Dance/Sabatants)/
農民ワルツ(A Peasant Waltz/Külavalss)/
雄鹿の踊り(Buck Dance/Talgu jäär)
III 間奏曲(Inerlude/Vahemäng)/
祓魔師たちの踊り(Dance of the Exorcists/Maksamereliste tants)/
山羊の踊り(The Goat/Siku tants)/
雄鶏の踊り(The Cock/Kuke tants)/
オーロラの踊り(Dance of the Northern Lights/Virmaliste tants)
グラジナ・バツェヴィチ(1909–1969)
弦楽のための協奏曲(1948)
エドゥアルド・トゥビン(1905–1982)
弦楽のための音楽(Music for Strings) ETW 18(1962–63)
ヴィトルト・ルトスワフスキ(1913–1994)
葬送音楽(Musique funèbre)(1958)
プロローグ(Prologue) 変容(Metamorphoses)
頂点(Apogeum) エピローグ(Epilogue)
エストニア祝祭管弦楽団
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
録音 2021年7月 パルヌ・コンサートホール(パルヌ、エストニア)
パーヴォ・ヤルヴィPaavo Järvi とエストニア祝祭管弦楽団による Alpha Classics 第4作。彼の父ネーメ Neeme Järvi が親しく、作品の紹介に努めたエストニア系スウェーデンの作曲家エドゥアルド・トゥビン Eduard Tubin の作品が2曲演奏されています。
バレエ《クラット》は、トゥビンの傑作のひとつに挙げられる作品です。宝物をもたらす悪鬼(ゴブリン)「クラット」のエストニア民話を題材にダンサーのエルフリーデ(エリカ)・トゥビン Elfriede (Erika) Tubin が書いた「4景のパントマイム」の台本に作曲され、スウェーデンに亡命後、1960年に最終の第3稿が完成しました。このバレエの音楽による「組曲」は、スウェーデン放送の委嘱で作られた作品です。1962年1月15日、ラジオ放送のためグンナル・ステルンがストックホルム・フィルハーモニックを指揮して初演。ネーメ・ヤルヴィとバンベルク交響楽団により初めて録音(BIS-306)が行われました。
《弦楽のための音楽》は、エストニアからスウェーデンに亡命しスウェーデン放送交響楽団で演奏したヴァイオリニスト、セリア・アウメレ Zelia Aumere(1919–1998)の依頼によりルツェルン室内管弦楽団のために作曲されました。第1楽章「モデラート」第2楽章「アレグロ」第3楽章「アダージョ」のネオクラシカルなスタイルによる3楽章の作品です。
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)
『ベートーヴェン ピアノ三重奏曲 第2集』
BIS SACD 2539 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770–1827)
ピアノ三重奏曲第2番 ト長調 Op.1 no.2
ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調 Op.97 《大公(Erzherzog)》
シトコヴェツキー・トリオ
アレクサンドル・シトコヴェツキー(ヴァイオリン)
イサン・エンダース(チェロ)
ウー・チェン(ピアノ)
録音 2022年5月16日–18日 バイエルン音楽スタジオ(Bavaria Musikstudios)(ミュンヘン、ドイツ)
制作・録音エンジニア マリオン・シュヴェーベル
シトコヴェツキー・トリオ Sitkovetsky Trio は、2007年にイングランドのサリーにあるユーディ・メニューイン音楽学校で結成されました。2018/2019年のシーズンからチェリストが変わり、モスクワ生まれのアレクサンドル・シトコヴェツキー Alexander Sitkovetsky(1983–)のヴァイオリン、上海出身のウー・チェン Wu Qian(1984–)のピアノ、ドイツのイサン・エンダース Isang Enders(1988–)のチェロというメンバーで活動しています。ウィグモアホールをはじめ各地でコンサートを行い、2020/2021年のシーズンにはニューヨークのリンカーン・センター、アムステルダムのコンセルトヘボウ、フランクフルト・アルテ・オーバー、デンマークのフレゼリクスヴェアク・フェスティヴァルでふたたび演奏、テルアビブ美術館とスイスのベルンとバーゼルの室内楽シリーズにデビューしました。
ベートーヴェンのピアノ三重奏曲の全曲録音は、作曲者の生誕250年を記念して2020年に始められたプロジェクトです。最初のアルバムは《ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調》、アレグレットのみの《第8番 変ロ長調 》、第5番の『幽霊トリオ』の3曲。第2集では《第2番 ト長調》と第7番の『大公トリオ』を演奏しています。
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)
『ヴァリーン+ペッテション』
BIS SACD 2580 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical
アッラン・ペッテション(1911–1980)
協奏曲第1番(Concerto pour violon et quatuor à cordes)(1949)
(ヴァイオリンと弦楽四重奏のための)
2つの悲歌(Två elegier)(1934)(ヴァイオリンとピアノのための)
アンダンテ・エスプレシーヴォ(Andante espressivo)(1938)
(ヴァイオリンとピアノのための)
ロマンツァ(Romanza)(1942)(ヴァイオリンとピアノのための)
ラメント(Lamento)(1945)(ピアノのための)
4つの即興曲(4 improvisationer)(1936)
(ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための)
ウルフ・ヴァリーン(ヴァイオリン)
スーイエ・パク(第1ヴァイオリン)
ダニエル・ヴラシ・ルカヒ(第2ヴァイオリン)
ゲルマン・チャクロフ(ヴィオラ)
アレクサンダー・ヴォルハイム(チェロ)
トマス・ホッペ(ピアノ)
録音 2022年9月5日6日、11月28日–12月2日 聖ニコデモ教会(ノイケルン、ドイツ)
制作・録音エンジニア・編集・ミクシング マルティン・ナゴルニ
スウェーデンを代表するヴァイオリニストのひとり、ウルフ・ヴァリーン Ulf Wallin の新作。《2つの悲歌》、抒情的な《ロマンツァ》、唯一のピアノ・ソロ曲《ラメント(嘆き)》、ヴァイオリンと弦楽四重奏のための《協奏曲第1番》など、ペッテション Allan Pettersson が1950年代以後に作曲を始めた一連の交響曲とは違う表情と気分をもつ初期作品を演奏しています。
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)
『超絶技巧練習曲』
BIS SACD 2681 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical
フランツ・リスト(1811–1886)
超絶技巧練習曲(Études d'exécution transcendante) S.139
第1番 ハ長調〈前奏曲(Preludio)〉
第2番 イ短調
第3番 へ長調〈風景(Paysage)〉
第4番 ニ短調〈マゼッパ(Mazeppa)〉
第5番 変ロ長調〈鬼火(Feux follets)〉
第6番 ト短調〈幻影(Vision)〉
第7番 変ホ長調〈英雄(Eroica)〉
第8番 ハ短調〈荒野の狩(Wilde Jagd)〉
第9番 変イ長調〈回想(Ricordanza)〉
第10番 へ短調
第11番 変ニ長調〈夕べの調べ(Harmonies du soir)〉
第12番 変ロ短調〈雪あらし(Chasse-neige)〉
ハオチェン・チャン(ピアノ)
[楽器 Piano: Steinway D]
録音 2022年7月28日–31日 バイエルン音楽スタジオ(Bavaria Musikstudios)(ミュンヘン、ドイツ)
制作・録音エンジニア・編集・ミクシング インゴー・ペトリ
上海生まれのピアニスト、ハオチェン・チャン Haochen Zhang(1990–)は、リストの作品を重要なレパートリーにしており、デビュー・アルバム(BIS SA-2238)でも《バラード第2番 ロ短調》を演奏していました。ベートーヴェンの『ピアノ協奏曲全集』(BIS SA-2581)につづく新しいアルバムは、1852年に出版された《超絶技巧練習曲》の第3稿の全曲です。独創的なピアノの技巧が散りばめられたこの曲集は、ドビュッシー、ラフマニノフ、バルトーク、リゲティといった後の作曲家の音楽の大きな影響を与えたとされています。
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)
『ソウルヴェイグ』
Challenge Classics CC 72956 classical
ウジェーヌ・イザイ(1858–1931)
無伴奏ヴァイオリンのための6つのソナタ Op.27
第1番 ト短調 第2番 イ短調 第3番 ニ短調 第4番 ホ短調
第5番 ト長調 第6番 ホ長調
ソウルヴェイグ・ステインソウルスドウッティル(ヴァイオリン)
[楽器 Violin: Luthier Hans Jóhanssson, 2011, Iceland]
録音 2022年10月3日–5日 聖ミカエル教会(ヴィンタトゥール、スイス)
アイスランドのヴァイオリニスト、ソウルヴェイグ・ステインソウルスドウッティル Sólveig Steinþórsdóttir のデビュー・アルバム。ソウルヴェイグは、3歳のとき、レイキャヴィークのアレグロ音楽学校で初めてヴァイオリンを習い、その後、レイキャヴィーク音楽大学のグヴズニー・グヴズムンスドウッティルに学びました。ベルリン芸術大学のエリカ・ゲルトゼッツァーの下で学士号、チューリヒ芸術大学のルドルフ・ケルマンの下で修士号を取得しました。2013年にアイスランド交響楽団のコンサートでチャイコフスキーの協奏曲を弾いてソロ・デビュー。ヴィヴァルディ、バッハ、サン=サーンス、サラサーテ、ショーソン、シベリウスの作品をレパートリーにアイスランド、ドイツ、イタリア、スイスのオーケストラと共演してきました。彼女は古楽演奏にも関心が高く、チューリヒ芸術大学のモニカ・ベーアのバロック・ヴァイオリンのクラスで学びました。チューリヒ・バロック管弦楽団、ベルリン古楽アカデミー、アイスランドの「バロックバンド・ブラウク」で演奏。アイスランド室内管弦楽団「エリヤ・アンサンブル」の創設メンバーです。
価格 2,695円(税込価格)(税抜価格 2,450円)
『死者の歌』
Chandos CHSA 5310 SACD hybrid (Multichannel/stereo) classical
ドミートリー・ショスタコーヴィチ(1906–1975)
交響曲第14番 ト短調《死者の歌》Op.135 *
マリーナ・ツヴェターエワの6つの詩 Op.143A **
BBC フィルハーモニック
ヨン・ストゥールゴールズ(指揮)
エリザベス・アサートン(ソプラノ)*
ピーター・ローズ(バス)*
ジェス・ダンディ(アルト)**
録音 2022年1月21日–22日(交響曲)、11月25日 メディアシティUK(サルフォード、イングランド)
価格 2,970円(税込価格)(本体価格 2,700円)
『アラジン』
cpo 555 161 2CD’s classical
クット・アッテルベリ(1887–1974)
歌劇《アラジン(Aladdin)》 Op.43(1936–41)
ミヒャエル・ハー(テノール、アラジン)
フランク・ブレース(バス、ナスレッディン)
ソレン・メンジーネ(ソプラノ、ライラ)
オレクサンドル・プシュニアク(バリトン、マルーク)
セルチュク・ハカン・ティラソグル(バス、物乞い)
ジャスティン・ムーア(テノール、バラブ)
パトリック・ライターズ(バリトン、デリム)
ユエドン・グワン(バリトン、ムスリムの男)
フランツ・ライヒェスター(バリトン、ムスリムの男)
ブラウンシュヴァイク州立劇場合唱団
ブラウンシュヴァイク州立管弦楽団
ヨーナス・アルバー(指揮)
録音 2017年 ブラウンシュヴァイク州立歌劇場(ブラウンシュヴァイク、ドイツ)
スウェーデン後期ロマンティシズムの作曲家アッテルベリ Kurt Atterberg は、《ハープ弾きヘーヴァルド》(後に《ヘーヴァルドの帰郷》に改作)《ベッカヘステン(小川の馬)》《ファーナル》といったオペラの後、「千夜一夜物語」を題材にした《アラジン》とシェイクスピアの戯曲による《嵐(テンペスト)》を作曲しました。
《アラジン》は、ブルーノ・ハルト=ヴァルデン Bruno Hardt-Warden(1883–1954)とイグナーツ・ミヒャエル・ヴェレミンスキ Ignaz Michael Welleminsky(1882–1942)の台本による「大人のための3幕のメルヒェン・オペラ」。アッテルベリが、1936年8月、ガルミッシュで台本作家ふたりに出会ったことから作曲を思いついたといわれます。王女ライラに魅せられたアラジンが、魔法のランプの助けを借りて願いをかなえるというストーリー。オリジナルの台本はドイツ語。スウェーデン語の台本はアッテルベリが夫人と共同で翻訳して作成しました。1937年から1941年にかけて作曲が行われ、1941年3月、ストックホルム王立歌劇場で初演。11回の公演のあと、同年10月、ドイツのケムニッツで上演され、一定の評価を得ました。その後、演奏の機会がなく、2017年、このアルバムが作られるきっかけとなったブラウンシュヴァイク州立劇場での上演が行われました。この上演にはドイツ語版が使われ、ソビエト連邦時代の中央アジアに舞台を移すなど、若干の変更が加えられています。
価格 4,785円(税込価格) (本体価格 4,350円)
『ペーター・ハイセ 弦楽四重奏曲集 第1集』
Dacapo 8.224734 classical
ペーター・アーノル・ハイセ(1830–1879)
弦楽四重奏曲第2番 ト長調(1852)
弦楽四重奏曲第1番 ロ短調(1852)
弦楽四重奏曲第3番 変ロ長調(c.1853)
ノルディック弦楽四重奏団
ヘイズルーン・ペータセン(ヴァイオリン)
マス・ハウステズ・ハンセン(ヴァイオリン)
ダニエル・エークルンド(ヴィオラ)
レーア・エミーリェ・ブランデール(チェロ)
録音 2022年2月24日–25日、6月12日–13日、9月11日–12日 ガーニソン教会(コペンハーゲン)
制作 ティム・フレゼリクセン
録音エンジニア・ミクシング・マスタリング ラグンヘイズル・ヨウンスドウッティル
編集 ラングヘイズル・ヨウンスドウッティル、メテ・ドゥーウ
デンマーク・ロマンティシズム期の作曲家ペーター・ハイセ Peter Arnold Heise は、1851年から1857年にかけて、洗練された趣味をもつコペンハーゲンの上流階級が内輪で開いた音楽の夕べ(musical soirée)のための弦楽四重奏曲を6曲つくりました。彼の作品の優美で流麗な音楽は、19世紀デンマークの最良のオペラ《王と代官》や多くのロマンティックな歌曲と同じように人々を楽しませ、賞賛されました。しかし、6曲の四重奏曲は、彼の死後、手稿譜が仕舞いこまれ、忘れ去られてしまいます。ノルディック弦楽四重奏団によるこのシリーズではその四重奏曲の全6曲が録音され、2枚のアルバムでリリースされます。シューベルトやモーツァルトやハイドンを連想させる要素のある、ユーモアを漂わせ、洗練され、チャーミングな第1番と第2番。北欧の民俗音楽やカール・ニルセンの型破りなスタイルを思わせる、「楽しませる」というレベルを超えた第3番。ミケール・フィェルスーウン Michale Fjeldsøen による校訂版『Peter Heise: String Quartets Nos.1-6』による初めての録音です。
ノルディック弦楽四重奏団は、フェロー諸島出身のヘイズルーン・ペータセン Heiðrun Petersen、デンマークのマス・ハウステズ・ハンセン Mads Haugsted Hansen とレーア・エミーリェ・ブランデール Lea Emilie Brøndal、スウェーデンのダニエル・エークルンド Daniel Eklund をメンバーに2013年に結成されました。
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
『大地からエーテルへ(From Earth to Ether)』
Dacapo 8.224746 contemporary/classical
『大地からエーテルへ(From Earth to Ether)』
ダニーエル・ビャルナソン(1980–)
Bow to String(2011 rev.2022)(チェロと管弦楽のための)
Over Light Earth(2012 rev.2016/22)(室内管弦楽のための)
Larkin Songs(2022)(声と管弦楽のための版)
ヤコプ・クルベア(チェロ)
カーリン・トルビョルンスドウッティル(メゾソプラノ)
オルボー交響楽団
ダニーエル・ビャルナソン(指揮)
録音 2022年5月30日–6月3日 オーフス・コンサートホール「シンフォニー・ホール」(オーフス、デンマーク)
制作・録音エンジニア・編集・ミクシング・マスタリグ ダニーエル・ビャルナソン
アイスランドの作曲家で指揮者、ダニーエル・ビャルナソン Daníel Bjarnason の音楽は、柔らかいか大きいか、静かか激しいか、と、明確な雰囲気のサウンドに始まり、最後は漠然とした空気のようなものに溶けこんでいくという特質をもっています。ダニーエル自身が指揮したこのアルバムでは、そうした性質のはっきり示された3つの作品が演奏されます。
《Bow to String(弓から弦へ)》は、2010年に「マルチトラック」チェロのために書かれ2022年に「チェロと管弦楽のため」に改作された新版の初録音です。アイスランドのアーティスト、ラグナル・キャルタンソン Ragnar Kjartansson のパフォーマンス作品『GOD』からタイトルをとった「Sorrow Conquers Happiness(悲しみが幸せを征服する)」と、「Blood to Bones(血から骨へ)」と「Air to Breath(空気から息へ)」の3楽章で構成されています。
《Over Light Earth》は、ロサンジェルス・フィルハーモニック協会の委嘱作曲。アメリカの抽象画家ふたり、ロシア生まれのマーク・ロスコ Mark Rothko(1903–1970)の『No.9(Dark Over Light Earth)』とジャクソン・ポロック Jackson Pollock(1912–1956)の『Number 1』からインスピレーションを得た「Over Light Earth」と「Number 1, 1949」の2つの楽章の作品です。
イギリスの詩人フィリップ・ラーキン Philip Larkin(1922–1985)の詩による《Larkin Songs(ラーキンの歌)》は、「Talking in Bed(ベッドで話すのは)」「Is It for Now or for Always(さしあたりか、それとも、ずっとか)」「Night Music(夜の音楽)」の3つの詩がテクストに選ばれています。
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
『トマス・イェンセンの遺産(The Thomas Jensen Legacy) 第15集』
Danacord DACOCD 925 2CDR’s classical
[Disc 1]
ヘリエ・ボネン(1896–1983)
スプーンリバー・アンソロジー(Spoon River Anthology)
丘(The Hill) ホッド・パット(Hod Putt)
オリー・マギー(Ollie McGee)
フレッチャー・マギー(Fletcher McGee)
カシアス・ヒューファー(Cassius Hueffer)
アマンダ・バーカー(Amanda Barker)
ルーベン・パンティヤー(Reuben Pantier)
ジョニー・セヤー(Johnnie Sayre)
ロイス・スピアーズ(Lois Spears)
薬剤師トレイナー(Trainor, the Druggist)
巡回判事(The Circuit Judge)
ジョーセフ・ディクソン(Joseph Dixon)
みんな、みんな、この丘に眠る(All, all are sleeping on the hill)
トゥトリク・ヨハンセン(朗読)
クリステン・ムラー(朗読)
エーリト・ピーオ(朗読)
デンマーク放送交響楽団
トマス・イェンセン(指揮)
[録音 1959年6月13日(ラジオ放送)]
カール・ニルセン(1865–1931)
歌劇《サウルとダヴィデ(Saul og David)》 FS25 CNW1(1898–1901)
第1幕
[Disc 2]
歌劇《サウルとダヴィデ(Saul og David)》 FS25 CNW1(1898–1901)
第2幕 第3幕 第4幕
フランス・アナセン(バス) ニルス・ムラー(テノール)
ルート・グルベク(ソプラノ) オテ・スヴェンセン(テノール)
オト・ヴォルステズ(バス) モーウンス・ヴェーゼル(バス)
クリステン・ブランケ(テノール) インゲ・フライ(メゾソプラノ)
クリスティーネ・フィリプセン(ソプラノ)
デンマーク放送合唱団 デンマーク放送交響楽団
トマス・イェンセン(指揮)
[録音 1960年5月23日 デンマーク放送第1スタジオ(ライヴ録音)]
復刻・デジタルマスタリング クラウス・ビューリト
トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898–1963)のシリーズ第15集。「素晴らしい指揮」(「Gramophne」)と評されたカール・ニルセンの最初のオペラ《サウルとダヴィデ》のオール・デンマーク・キャストによる放送録音。《スプーンリバー・アンソロジー》を作曲したヘリエ・ボネン Helge Bonnén(1896–1983)は、第一次世界大戦中にピアニストとしてデビュー、「デンマーク・ミュージックマガジン」(DMT)の創刊に携わるなど、音楽の政治面での活動で知られた音楽家といわれます。《スプーンリバー・アンソロジー》は、アメリカの詩人エドガー・リー・マスターズが、彼の住んでいたイリノイ州ルイスタウン近くを流れる川の名をつけた架空の町「スプーンリバー」の人々への「墓碑銘」として書いた同名の自由詩集による朗読とオーケストラのための作品です。オーヴェ・ブルセンドーフによるデンマーク語訳がテクストに使われています。初めてリリースされるラジオ放送の録音です。
価格 2,640円(税込価格)(本体価格 2,400円)
高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。
『ルイ・グラス ピアノ作品集第1集』
Danacord DACOCD 956 classical
ルイ・グラス(1864–1936)
春の気分(Foraarsstemning) Op.9
戸外にて(I det Fri)
進行中(Undervejs)(おだやかに(Frejdigt))
ボート(Baaden)(やさしく優雅に(Blidt og yndefuldt))
森の冒険(Skoveventyr)
(ゆっくりと語るように-速く(Langsomt og fortællende - Hurtig))
城の廃墟(Borgruinen)(陰気に(Dystert))
荒れ狂う春の朝(Stormfuld Foraarsmorgen)
(重くペダルを多用して(Vægtligt og med megen Pedal))
屋内で(Inden Døre)(気品をもって(Med Ynde))
抒情的なバガテル(Lyriske Bagateller) Op.26
アンダンテ・コン・エスプレッショーネ(Andante con espressione)
モデラート・アマービレ(Moderato amabile)
パストラーレ(Pastorale)
アモローゾ、マ・コン・モート(Amoroso, ma con moto)
アンダンテ(Andante)
ポコ・ヴィーヴォ(Poco Vivo)
小さな音画(Kleine Tonbilder) Op.39
節度をもって、やさしく語るように(Mässig, leise vorzutragen)
意気揚々と新鮮に(Keck und frisch)
ためらい、そわそわと、だが急かないで
(Schüchtern und unruhig, doch nicht zu rasch)
わかりやすく落ち着いて(Einfach und ruhig)
ゆっくりと深い音で(Langsam und innig)
落ち着き、たっぷり時間をとって(Im ruhigem Zeitmasse)
少し元気よくユーモアをもって(Etwas lebhaft und mit Humør)
ピアノ小品集(Klaverstykker) Op.55
クリスマスの朝(Julemorgen)
(アンダンテ・コン・モート(Andante con moto))
花咲く樹の下で(Under blomstrende Træer)
(コン・モート(Con moto))
スケルツィーノ(Scherzino)
(気分よくエネルギッシュに(Med Lune og Energi))
前奏曲(Præludium)(ポコ・コン・モート(Poco con moto))
パストラーレ(Pastoralre)
(アレグロ・アマービレ(Allegro amabile))
ピアノ小品集(Klaverstykker) Op.66
パストラーレ(Pastoralre)(モデラート(Moderato))
夜想曲(Nocturne)
(アンダンテ・コン・モート(Andante con moto))
エコセーズ(Ecossaise)(アレグロ(Allegro))
クリスマスイブ(Juleaften)(気分(En Stemning))
かわいいワルツ(Vals Mignon)
気分(Stemning)(小さなアウネスへの勇気づけに)
(Til lille Agnes som Opmuntring!!!)
ピエレッテへのヴィネット(Vignet til Pierretten)
ヤコプ・アルスゴー・ベーア(ピアノ)
録音 2022年6月30日–7月3日 ヤアイング高校(ヤアイング、デンマーク)
制作・録音エンジニア モーテン・モーウンセン
ルイ・グラス Louis Glass(1864–1936)は、デンマークの後期ロマンティシズム期にピアニスト、オルガニスト、音楽教師、指揮者、作曲家として活躍した、当時を代表する音楽家のひとりです。《森の交響曲》(第3番)《卍の交響曲》(第5番)《スキョル王の子孫》(第6番)など6曲の交響曲、管弦楽のための《夏の生活》、《ピアノと管弦楽のための幻想曲》といった作品が、CD録音され、知られるようになりました。ピアノ作品も多く、シューマンやメンデルスゾーンのスタイルに倣った、作品番号をもつ曲集のほか、いくつもの小品を残しています。グラスの初めての交響曲全曲録音を手がけた Danacord Records によるシリーズにはグラスのすべてのピアノ作品が収録される予定です。
デンマークのピアニスト、ヤコプ・アルスゴー・ベーア Jakob Alsgaard Bahr(1984–)は、オーフスのアカデミーでアネ・ウーランに学び、ソリストと室内楽奏者として活動しています。ミハエラ・オプレアのヴァイオリンと共演したデンマークとルーマニアの小品集『タンゴ・ジェラシー、ホラ・スタッカート』(DACOCD 831)とカール・ニルセンとエネスクの「ヴァイオリン・ソナタ』(DACOCD 879)が Danacord Records からリリースされています。
価格 2,640円(税込価格)(本体価格 2,400円)
『グリーグ ヴァイオリン・ソナタ全集』
Danacord DACOC 964 classical
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ長調 Op.8(1865)
ヴァイオリン・ソナタ第2番 ト長調 Op.13(1867)
ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 Op.45(1886-87)
ベネディクテ・ダムゴー(ヴァイオリン)
エミール・グリューステン(ピアノ)
録音 2023年1月7日–8日、14日–15日 ハアニング高等学校(スカナボー、デンマーク)
制作・録音エンジニア フェデリーコ・マッティオリ
グリーグが作曲した3つの「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」は、作曲家としての展開と成長の示された作品群として、彼の作品リストの中で重要な位置を占めています。「素朴で、さまざまな音楽をモデルにした第1番、民族的な響きの第2番、より広い地平線をもつ第3番」(グリーグ)。「このうえなく高貴なロマンティシズムの表現と力強さを独自のやり方で結合した」(エルリング・ダール)とも評されたハ長調の第3番は、セザール・フランクのイ長調のソナタやブラームスのニ短調の曲とほぼ同じ時期に書かれ、北欧だけでなく世界中のヴァイオリニストによって演奏されています。
ベネディクテ・ダムゴー Benedikte Damgaard とエミール・グリューステン Emil Greysten は、王立デンマーク音楽アカデミーで学んだスクールメートです。コラボレーションを始めて10年。デンマーク、フェロー諸島、ベトナムと、ツアーを行い、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタを演奏するコンサート・シリーズを終えたばかりです。デンマーク・アーツ・ファウンデーションの「ヤング・エリート」プログラムに選ばれ、活動を続けています。
価格 2,640円(税込価格)(本体価格 2,400円)
『アメリカのピアノ音楽アンソロジー第5集 - アメリカのダンス(American Dances)』
Danacord DACOCD 965 classical
エイミー・ビーチ(1867–1944)
チロリアン・ワルツ・ファンタジー(Tyrolean Valse-Fantaisie)Op.116
ウィリアム・グラント・スティル(1895–1978)
7つのトレーサリー(Seven Traceries)(1940)
– 雲のゆりかご(Cloud Cradles)
カルロス・トロイヤー(1837–1920)
カイオワ・アパッチの出陣の踊り(Kiowa-Apache War Dance)
ヘンリー・F・ギルバート(1868–1928)
黒人の踊り(Negro Dances)– 第5曲
チャールズ・セオドア・パッケルベル(1690–1750)
メヌエット(Menuet)
サミュエル・バーバー(1910–1981)
思い出(Souvenir) Op.28
マイカ・トマス(1997–)
ローテーション
ルイス・グリュンバーグ(グルーエンバーグ)(1884–1964)
ジャズ・マスクⅡ(Jazz Masks II) Op.30a
エドワード・マクダウェル(1860–1908)
魔女の踊り(Witche’s Dance) Op.17 no.2
ルイス・モロー・ゴットシャルク(1829–1869)
大タランテッラ(Grande tarantelle) Op.67
セシル・リカド(ピアノ)
録音 2022年4月9日–12日 アメリカ芸術文学アカデミー(ニューヨーク)
価格 2,640円(税込価格)(本体価格 2,400円)
『トリオ・ブラクス』
LAWO Classics LWC 1248 contemporary/classical
シェル・ハッベスタ(1955–)
花三種(Tres flores)Op.97
(ヴィオラ、テナー・サクソソフォーンとピアノのための)
サキシフラガ・スクアローサ(Saxifraga squarrosa)
ヴィオラ・コルヌタ(Viola cornuta)
タイリンキバナジギタリス(Digitalis grandiflora)
ホーヴァル・ルン(1970–)
カササギと私(The Magpie & I)
ヘルゲ・イーベルグ(1954–)
馬泥棒に出かける(Ut å stjæle hester)
The Sting(針) The Ride(乗馬)
パウル・ヒンデミット(1895–1963)
ヴィオラ、テナー・サクソソフォーンとピアノのための三重奏曲 Op.47(1928)
トリオ・ブラクス
ユリア・ネーヘル(ヴィオラ)
オーラ・アスダール・ロッコネス(テナー・サクソフォーン)
セルゲイ・オサドチュク(ピアノ)
録音 2021年2月22日–25日 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
制作・編集 ヴェーガル・ランドース
録音エンジニア・マスタリング トマス・ヴォルデン [DXD(24bit/352.8kHz)録音]
トリオ・ブラクス Trio Brax は、ノルウェー北部のトロムソを拠点とする2015年結成のアンサンブルです。
フライブルクでヴォルフラム・クリスト、ケルンでアントワーヌ・タメスティに学び、トロンハイム交響楽団の首席ヴィオラ奏者を務めるドイツのユリア・ネーヘル Julia Neher(1983–)。クラシカルとジャズの両方の分野でサクソフォーン奏者として活動、『ノルウェーのサクソフォーン』(LWC 1162)をリリースしたオーラ・アスダール・ロッコネス Ola Asdahl Rokkones(1983–)。ロシア出身、トロムソ大学の音楽アカデミーで教授として教えるセルゲイ・オサドチュク Sergej Osadchuk(1957– )。現代ノルウェーの作曲家たちとコラボレーションを行い、「新しい音と音楽風景」を開拓する活動を行なっています。
トリオ・ブラクスのデビュー・アルバム。シェル・ハッベスタ Kjell Habbestad の《花三種》は、プーシキンの『預言者』がロシア、ニーチェの『日は沈む(Die Sonne sinkt)』がドイツ、アンドレ・ビェルケの『歌う大地(Syngende jord)』がノルウェーと、メンバーの国籍で選んだ詩を背景とする作品です。ホーヴァル・ルン Håvard Lund の《カササギと私》は、鳥の群れとの不愉快な出逢いが出発点になり、ヘルゲ・イーベルグ Helge Iberg の《馬泥棒に出かける》は、ペール・ペッテションの有名小説の書名からインスピレーションを得たといいます。ヒンデミットの《ヴィオラ、ヘッケルフォーンとピアノのための三重奏曲》は、彼がさまざまな楽器の組み合わせのために書いた作品のひとつです。
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
『ヨハン・クヴァンダール 弦楽四重奏曲全集』
LAWO Classics LWC 1253 classical
ヨハン・クヴァンダール(1919–1999)
弦楽四重奏のためのフーガ(Fuge for strykekvartett)(1946)
弦楽四重奏曲第1番 Op.11(1954)
弦楽四重奏曲第2番 Op.27(1966)
2つのノルウェー舞曲(To norske danser) Op.44(1976)
(弦楽四重奏のための)
ハリング(Halling) スプリングダンス(Springdans)
弦楽四重奏曲第3番 Op.60(1983)
エンゲゴール四重奏団
アルヴィド・エンゲゴール(第1ヴァイオリン)
ドロテー・アッペルハンス(第2ヴァイオリン)
ジュリエット・ジョプリング(ヴィオラ)
ヤン・クレメンス・カールセン(チェロ)
録音 2021年3月15日–17日 グロルード教会(オスロ)
制作・編集 ヴェーガル・ランドース
録音エンジニア・マスタリング トマス・ヴォルデン [DXD(24bit/352.8kHz)録音]
ヨハン・クヴァンダール Johan Kvandal は、20世紀ノルウェーでもっとも重要な、演奏機会のもっとも多い作曲家のひとりです。作曲家ダーヴィド・モンラード・ヨハンセンの子に生まれ、ゲイル・トヴェイト(ガイル・トヴァイト)とナディア・ブーランジェたちに学びました。ノルウェーのナショナル・ロマンティシズムと民俗音楽を基本にブーランジェの影響による新しい音楽語法を取り入れ、「ナショナルとインターナショナル」の両面をもつと言われる自身のスタイルを追求していきました。協奏曲と交響曲などの管弦楽曲、室内楽曲、ピアノ曲とオルガン曲、歌曲と合唱曲と、あらゆるジャンルに優れた作品を残しました。
エンゲゴール四重奏団 Engegårdkvartetten によるこのアルバムでは、クヴァンダールが弦楽四重奏のために作曲した作品の全曲が初めてまとめて演奏されます。ネオバロックのポリフォニーによる抒情的な《フーガ》。ハイドン風の音風景を「ソナタ形式」「変奏曲」「スケルツォ」「終曲」のネオクラシカルな音楽にした《弦楽四重奏曲第1番》。最初の〈プロローグ〉と最後の〈エピローグ〉を「lugubre(悲痛な)」と指定、4楽章の全曲を通じて陰惨な気分の《弦楽四重奏曲第2番》。第1番のネオクラシカルなスタイルを穏やかにした、クヴァンダールの後期の作風を象徴する《弦楽四重奏曲第3番》。《2つのノルウェー舞曲》は、「ハリング」と「スプリングダンス(スプリンガル)」という伝統の舞曲をグリーグに倣いながらも独自の手法で新しい芸術に再生した作品です。
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
『Patientia』
LAWO Classics LWC 1255 contemporary/classical
フィリップ・グラス(1937–)
ヴァイオリン協奏曲第2番
《アメリカの四季(The American Four Seasons)》
プロローグ(Prologue) 第1楽章(Movement I)
ソング第1番(Song No.1) 第2楽章(Movement II)
ソング第2番(Song No.2) 第3楽章(Movement III)
ソング第3番(Song No.3) 第4楽章(Movement IV)
シェティル・ビェルケストラン(1955–)
ヴァイオリン協奏曲第1番《Patientia(忍耐)》
Våghals(命知らず) En & tyve(1と20)
Descent & Ascent(下りと上り) Seven(セブン)
Ups & Downs(浮き沈み) Patientia(忍耐)
サラ・オーヴィンゲ(ヴァイオリン)
ノルウェー室内管弦楽団
エドワード・ガードナー(指揮)
録音 2021年8月2日–8日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
制作・編集 ヴェーガル・ランドース
録音エンジニア・マスタリング トマス・ヴォルデン [DXD(24bit/352.8kHz)録音]
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
『室内オーケストラのためのセット』
Naxos 8.559917 classical
チャールズ・アイヴズ(1874–1954)
セット第1番(Set No.1)(c.1915–16)(室内オーケストラのための)
預言者(The See’r)(スケルツォ)
講話(A Lecture)(トレランス)
破壊された川(The Ruined River)(新しい河)
病気の鷲のように(Like a Sick Eagle)
カルシウム灯の夜(Calcium Light Night)*
まじない(The Incancation)(アレグレット・ソンブレオーソ)
セット第2番(Set No.2)(c.1916–17)(室内オーケストラのための)
インディアンたち(The Indians)(ラルゴ)
ジップ・ザ・ブラッドとハースト、どっちが最悪?
(Gyp the Blood, or Hearst? Which Is Worst?)*
最後の読書家(The Last Reader)(アンダンテ)
セット第3番(Set No.3)(c.1919)(室内オーケストラのための)
海で(At sea)(アダージョ・ソステヌート)
運と仕事(Luck and Work) 予感(Premonitions)
セット第4番《三人の詩人と人間性(Three Poets and Human Nature)》
(Set No.4)(c.1925–30)(室内オーケストラのための)
ロバート・ブラウニング(Robert Browning)
ウォルト・ホイットマン(Walt Whitman)
マシュー・アーノルド(Matthew Arnold)
セット第5番《Other Side of Pioneering, or Side Lights on American Enterprise》
(Set No.5)(c.1925)(室内オーケストラのための)
新しい河(The New River) インディアンたち(The Indians)
チャーリー・ラトリッジ(Charlie Rutledge)
アン・ストリート(Ann Street)
セット第6番《From the Side Hill》(Set No.6)(c.1925–30)
(室内オーケストラのための)*
霧(Mists) 虹(The Rainbow) 夕映え(Afterglow)
夕べ(Evening)
セット第7番《水彩画(Water Colours)》(Set No.7)(c.1925–30)
(室内オーケストラのための)
海で(At sea) 泳ぐ人(Swimmers) 池(The Pond)
水底深く父は眠る(Full Fathom Five)(海の挽歌)
セット第8番《無言歌(Songs without Words)》(Set No.8)(c.1930)
(室内オーケストラのための)
新しい河(The New River) インディアンたち(The Indians)
アン・ストリート(Ann Street)
セット第9番(Set No.9)(1934)(室内オーケストラのための)
最後の読書家(The Last Reader) 預言者(The See’r)
答えられぬがままの質問(The Unanswered Question)
セット第10番(Set No.10)(1934)(室内オーケストラのための)
病気の鷲のように(Like a Sick Eagle)
運と仕事(Luck and Work) インディアンたち(The Indians)
劇場オーケストラのためのセット(Set for Theatre Orchestra)(1915)*
ケージの中で(In the Cage) 旅籠にて(In the Inn)
夜に(In the Night)
オーケストラ・ニューイングランド
ジェイムズ・シンクレア(指揮)
[ジェイムズ・シンクレア版、ケネス・シングルトン版(*)による演奏]
録音 2022年3月8日–9日 チョート・ローズマリー・ホール「コロニー・ホール」(ウォリングフォード、コネティカット州)
ガーシュウィンやコープランドとともにアメリカを代表する作曲家チャールズ・アイヴズ Charles Ives は、《キャンプ・ミーティング》(第3番)などの交響曲、《ニューイングランドの三つの場所》(第1番)をはじめとする「オーケストラ・セット」や「序曲」といった管弦楽作品のほか、多くの歌曲を作りました。これらの歌曲は、「環境破壊への怒りを表現した無調的な」《新しい河》(『「アメリカ」音楽の誕生』奥田恵二 河出書房新社)や「大都会の中の小さな裏小路をいとおしんだ」《アン・ストリート》(同書)など、彼の折々の率直な思いを反映して書かれ、《114の歌曲集》として1922年に自費出版されました。「セット」と名づけられた11曲の「組曲」は、これらの歌曲を数人から20人までの編成の小劇場オーケストラが歌なしで演奏できるよう、1915年ごろから1930年代の半ばにかけて彼が編曲して作った作品です。「セット」の曲は、1分に満たない曲から3分程度の曲と、どれも短く、それぞれが3曲から6曲(第1番)で構成されています。楽器の選択や数は状況に応じ弾力的に対応するよう注意書きが添えられ、アイヴズ研究家のジェイムズ・シンクレア James Sinclair とオーケストラ・ニューイングランドによる録音も、それぞれに最適な編成による版で演奏されています。《劇場オーケストラのためのセット》を含む初めての全曲録音です。
価格 1,925円(税込価格)(本体価格 1,750円)
『Echoes』
Orchid Classics ORC 100242 contemporary/classical
マーティン・ローセ(1971–)
Echoes off Cliffs(断崖からのエコー)(2021)
(アコーディオン、電子音響と6つのスピーカーのための)
Sort Sol(黒い太陽)(2016)(ギターとアコーディオンのための)*
ビャーケ・モーウンセン(アコーディオン)
ミケル・エーイロン・ニルセン(ギター)*
録音 2022年10月8日 王立デンマーク音楽アカデミー(コペンハーゲン)、2023年9月9日 ニコライ教会(クーイ、デンマーク)
デンマークの作曲家でヴィジュアルアーティスト、マーティン・ローセ Martin Lohse(1971–)が、友人のアコーディオン奏者、ビャーケ・モーウンセン Bjarke Mogensen のために書いた2作品。故郷ボーンホルム島の断崖でアコーディオンを演奏するというモーウンセンの夢を「電子音響と6つのスピーカー」を応用した音楽に実現させてみた「modern symphony in rural surroundings(いなかの環境のモダン・シンフォニー)」の《Echoes off Cliffs(断崖からのエコー)》。低く続く不明瞭な声で鳴くホシムクドリの群れが幻想的な集団になり太陽の光を遮ることから「Sort Sol(blask sun)」と呼ばれるデンマーク南西部で春と秋に起きる自然現象を曲名にしたギターとアコーディオンのための《Sort Sol(黒い太陽)》。
価格 2,255円(税込価格)(本体価格 2,050円)
『All Classics』
OUR Recordings 8.226917 classical
ジョージ・フレデリック・ヘンデル(1685–1759)
(スカンディナヴィア・ギター・デュオ 編曲)
シャコンヌ ト長調 HWV 435
フェルナンド・ソル(1778–1839)
アンクラージュマン(L’Encouragement) Op.34(2つのギターのための)
エンリケ・グラナドス(1867–1916)
(スカンディナヴィア・ギター・デュオ 編曲)
詩的なワルツ集(Valses poéticos)
ガブリエル・フォーレ(1845–1924)
(スカンディナヴィア・ギター・デュオ 編曲)
ドリー組曲(Dolly Suite) Op.56
スカンディナヴィア・ギター・デュオ
ペア・ポールソン(ギター)
イェスパー・シーヴェベク(ギター)
[楽器 Guitar (Pålsson): Antonio Marin Montero, 1999/Guitar (Sivebæk): Antonia Marin Montero, 2006]
録音 2021年 トマス・キンゴ教会(オーゼンセ、デンマーク)
製作・録音エンジニア・編集・ミクシング トーベン・スミンゴ
マスタリング プレーベン・イーヴァン
デンマーク生まれのギタリスト、ペア・ポールソン Per Pålsson とイェスパー・シーヴェベク Jesper Sivebæk の「スカンディナヴィア・ギター・デュオ Scandinavian Guitar Duo」の結成30周年を記念するアルバム。このデュオは、学生時代に出会ったふたりが、1993年にデンマーク放送が主催した室内楽コンペティションで第1位に選ばれたことをきかっけに結成。その後、ソニング・ファウンデーションの「セゴビア賞」を受賞、デンマーク国内と海外へのツアーを行うなど、デンマークでもっとも人気のある室内楽アンサンブルのひとつと言われるようになりました。このアルバムのプログラムには、彼らが編曲したヘンデル、グラナドス、フォーレの曲、2つのギターのためのソルの曲という、これまで何年も演奏してきた彼らにとっての「古典」と呼ぶべき作品が選ばれました。
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)
『ノルウェー伝説(Légende norvégienne)- イザイ、ヴァイオリンとピアノのための作品』
Simax PSC1374 2CD’s classical
[Disc 1]
ウジェーヌ・イザイ(1858–1931)
ノルウェー伝説(Légende norvégienne)(1882)
演奏会マズルカ(Mazurka de Concert) Op.1(1882)
演奏会大ワルツ(Grande Valse de Concert) Op.3(1882)
ポロネーズ第1番(Première Polonaise)(1881)*
感傷的な情景(静けさ)(Scène sentimentale (Sérénité))(1885)
感傷的な情景 第5番(Scène sentimentale no.5)(1885)
華麗なるポロネーズ(Plonaise brillante)(1885)*
3つのエチュード=ポエム(Trois Études-Poémes)(1900 rev.1914)
エチュード=ポエム第1番(Étude-Poéme no.1)
エチュード=ポエム第2番(Étude-Poéme no.2)
エチュード=ポエム第3番(Étude-Poéme no.3)
小さなロマンティック幻想曲(Petite fantaisie romantique)(1901)
[Disc 2]
フレデリク・ショパン(1818–1849)/ウジェーヌ・イザイ(1858–1931)による「ヴァイオリンのための編曲」
バラード第1番 ト短調(Ballade no.1 en Sol mineur) Op.23
幻想即興曲(Fantaisie-impromptu) Op.66
ショパンの8つのワルツ(Huit Valses de F. Chopin)
ワルツ第1番 イ長調(Valse no.1 en La majeur)
(Chopin: Op.34 no.1)*
ワルツ第2番 嬰へ短調(Valse no.2 en Fa dièse mineur)
(Chopin: Op.70 no.2)
ワルツ第3番 イ短調(Valse no.3 en La mineur)
(Chopin: Op.34 no.2)
ワルツ第4番 イ長調(Valse no.4 en La majeur)
(Chopin: Op.64 no.3)*
ワルツ第5番 ニ短調(Valse no.5 en Ré mineur)
(Chopin: Op.64 no.2)*
ワルツ第6番 変イ長調 (Valse no.6 en La bémol majeur)
(Chopin: Op.69 no.1)*
ワルツ第7番 変ホ長調(Valse no.7 en Mi bémol majeur)
(Chopin: Op.64 no.1)*
ワルツ第8番 ホ短調(Valse no.8 en Mi mineur)(Chopin: Op.post)
トール・ヨハン・ボーエン(ヴァイオリン)
アイリク・ハウグ・ストムネル(ピアノ) [* 世界初録音]
[楽器 Piano: Steinway & Sons]
録音 2022年2月4日–6日、3月18日–20日 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
制作 スティーヴン・フロスト、アイナル・ヘンニング・スメビュー
録音 アルネ・アクセルベルグ
ノルウェーのヴァイオリニスト、トール・ヨハン・ボーエンが、ウジェーヌ・イザイ Eugène Ysaÿe による「知られていない作品とヴァイオリンとピアノのための編曲」の録音プロジェクトは、彼がテキサス州ヒューストンのライス大学で「イザイの《2つのヴァイオリンとヴィオラのための三重奏曲》の全楽章校訂」をテーマにした博士論文に取り組んでいた際、イザイのヴァイオリンとピアノのための未出版作品のあることを知り、スタートしました。
時代を代表するヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニストのイザイ Eugène Ysaÿe(1858–1931)は、1882年の春、初めてノルウェーを訪れました。このツアーは、国際的にも知られるヴァイオリンの名手だったオーレ・ブルの子、アレクサンデル・エティエンヌ・ブルによる計画と準備で行われ、コンサートによる収益が、ベルゲン市中央のエドヴァルド・グリーグ広場に建立されるオーレ・ブル像の資金にあてられました。イザイは、ノルウェー西岸を巡る途中の4月18日にはトロールハウゲンのグリーグ邸に招待されるなど、彼とノルウェーの関係は深まっていきました。
このアルバムで演奏される《ノルウェー伝説》、「ピアノをともなうヴァイオリンのため」の《演奏会マズルカ》(Op.1)、「管弦楽またはピアノをともなうヴァイオリンのため」の《演奏会大ワルツ》(Op.3)の3曲は、イザイがツアーの間に作曲。「知られていない」その他の曲は、2つの《感傷的な情景》がコペンハーゲン、《華麗なるポロネーズ》がラトビアのリガで書かれコペンハーゲンで改訂と、各地のコンサートに合わせ、折々に作曲、編曲されました。
トール・ヨハン・ボーエン Tor Johan Bøen(1971–)は、ノルウェー国立音楽大学を卒業後、アメリカでカミラ・ウィックスとセルジウ・ルカに師事。ピリオド楽器とモダン楽器によるバロック音楽から20世紀の音楽、ハリングフェレを弾いた民俗音楽と、幅広いレパートリーで活動しています。《2つのヴァイオリンとヴィオラのための三重奏曲》を含むイザイの『弦楽のための三重奏曲集』(PSC 1295)や、クラウス・エッゲ(PSC 1193)とファッテイン・ヴァーレン(PSC 1325)の室内楽作品を録音。ゲイル・トヴェイトの『旅の日記から』(PSC 1222)を録音した「フラガリア・ヴェスカ(Fragaria Vesca)」や、「ポイボス弦楽三重奏団(Poebus String Trio)」の活動でも知られます。
アイリク・ハウグ・ストムネル Eirik Haug Stømner(1993–)は、ノルウェー国立音楽大学でスメビュー教授とマリアンナ・シリニャンに学び、ソリスト・ディプロマを取得しました。ノルウェー放送管弦楽団と共演したデビュー・コンサートがノルウェー放送のテレビで全国に放映され、2019年にベルゲン国際フェスティヴァルに初めて出演しました。ソリストと室内楽奏者として活動しています。
このアルバムで演奏される作品は、イザイによる版が出版された《ワルツ第8番 ホ短調》をのぞき、ボーエンによる版で演奏され、《ワルツ第5番》の失われたピアノ・パートは、録音に際しボーエンが作曲しました。ボーエンのこれまでの録音に関わったスティーヴン・フロスト Steven Frost とピアニストのアイナル・ヘンニング・スメビュー Einar Henning Smebye が制作、アルネ・アクセルベルグ Arne Akselberg がエンジニアリングを担当してオスロのソフィエンベルグ教会でセッション録音されました。収録曲の詳細なラーナーノーツ(ノルウェー語、英語、フランス語)は、ボーエンが執筆しています。
価格 3,850円(税込価格)(本体価格 3,500円)
『Atmospheriques Vol.1』
Sono Luminus DSL 92267 contemporary/classical
アンナ・ソルヴァルスドウッティル(1977–)
CATAMORPHOSIS
ミッシー・マッツォーリ(1980–)
Sinfonia (for Orbiting Spheres)(シンフォニア(軌道を周る天体のための))(2013)
ダニーエル・ビャルナソン(1980–)
From Space I Saw Earth(宇宙から地球を見た)*
マリーア・フルド・マルカン・シグフースドウッティル(1980–)
Clockworking for orchestra(2020)
バウラ・ギースラドウッティル(1989–)
ÓS(2018)(管弦楽のための)
アイスランド交響楽団
ダニーエル・ビャルナソン(指揮)
アイスランド交響楽団ユース・オーケストラ団員(LHÍ)*
レイキャヴィーク音楽学校「The Bell」クワイア *
エヴァ・オッリカイネン(指揮)*
コミロス・ミハイリディス(指揮)*
録音 2022年5月9日–12日 ハルパ・コンサートホール(レイキャヴィーク、アイスランド)、2021年11月12日 ハルパ・コンサートホール「オーロラ・リサイタルホール」*
制作 ラングヘイズル・ヨウンスドウッティル
録音エンジニア・編集・マスタリング ダニエル・ショアズ
アイスランドの作曲家で指揮者のダニーエル・ビャルナソン Daníel Bjarnason は、レイキャヴィークで作曲とピアノと指揮を学び、フライブルクの音楽大学でオーケストラ指揮の研究を続けました。2015年から2018年にかけてアイスランド交響楽団のアーティスト・イン・レジデンスを務め、作曲家と指揮者として活躍。デンマークのオルボー交響楽団を指揮して自作を演奏した『大地からエーテルへ(From Earth to Ether)』(8.224746)が、近日、デンマークのナショナル・レーベル Dacapo からリリースされます。アイスランド交響楽団を指揮した『Atmospheriques Vol.1』は、「地球とそれをとり巻く宇宙をイメージした音世界を表現」した音楽による『Atmospheriques』シリーズの最初のアルバムです。
アンナ・ソルヴァルスドウッティル Anna Þorvaldsdóttir の《CATAMORPHOSIS》は、「わたしたちの惑星、地球とわたしたちの脆弱な関係をインスピレーションの核」にしたという作品。ベルリン・フィルハーモニー、ニューヨーク・フィルハーモニック、バーミング市交響楽団、アイスランド交響楽団の共同委嘱作。2021年1月29日、ベルリン・フィルハーモニーとキリル・ペトレンコにより初演されました。
アメリカの作曲家ミッシー・マッツォーリ Missy Mazzoli の《Sinfonia (for Orbiting Spheres)(シンフォニア(軌道を周る天体のための))》は、「より大きな軌道の中で互いに巻きつくロココループの集合体」太陽系の形をした音楽。アークティック・フィルハーモニックの演奏(BIS SA-2572)に次ぐ録音です。
ダニーエル・ビャルナソン
の「地球から月を見て同時に月から地球を見る、科学的には説明できないような視点」による《From Space I Saw Earth(宇宙から地球を見た)》。マリーア・フルド・マルカン・シグフースドウッティル María Huld Markan Sigfúsdóttir の《Clockworking for orchestra》は、アイスランドのピリオド楽器アンサンブル「Nordic Affect(ノルディック・アフェクト)」の委嘱により「ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとエレクトロニクス」のために書いた「人類と機械の関係を探る、古い労働歌に基づく催眠的」作品を管弦楽版にした作品です。
バウラ・ギースラドウッティル Bára Gísladóttir の《ÓS》は、「『河口』ないし『口』を意味する語 ”ós” のさまざまな意味を扱った」という音楽。1918年にアイスランドがデンマーク国王主権下の立憲君主国「アイスランド王国」として独立してから100年の2018年のためレイキャヴィーク市とアイスランド交響楽団から委嘱を受けて作曲されました。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『ガーシュウィン』
Vox VOXNX 3019CD classical
ジョージ・ガーシュウィン(1898–1937)
パリのアメリカ人(An America in Paris)(1928)
子守歌(Lullaby)(1919/20)(弦楽オーケストラのための版)*
プロムナード(Promenade)(1937)(室内オーケストラのための版)**
キューバ序曲(Cuban Overture)(1932)
キャットフィッシュ・ロウ(Catfish Row)(1936)
(《ポーギーとベス》から)***
Catfish Row Porgy Sings Fugue Hurricane Good Mornin’, Sister
セントルイス交響楽団
レナード・スラトキン(指揮)
ジョン・コーマン(ヴァイオリン・ソロ)*
ユアン・タン(チェロ・ソロ)*
ジョージ・シルフィーズ(クラリネット・ソロ)**
バーバラ・リーバマン(ピアノ・ソロ)***
デイヴィッド・モートランド(バンジョー・ソロ)***
録音 1974年
「Vox Audiophile Edition」は、マーク・オーボートとジョアナ・ニクレンツの「Elite Recordings」が Vox Records のために制作した優秀録音のディスクをマイク・クレメンツによる「24bit/192kHz」デジタル・リマスタリングでリリースするプロジェクトの新作。Vox Records が1974年に Vinyl LP の3枚セットでリリースした『George Gershwin Works for Orchestra & for Piano & Orchestra』(CBX/QSVBX 5132)から、マークとジョアナの仕事に信頼を置いていたというレナード・スラトキンとセントルイス交響楽団が演奏したガーシュウィンのシンフォニックな作品が収録されています。《プロムナード》は、アンドレ・コステラネッツが使ったパート譜による演奏です。
価格 2,200円(税込価格)(本体価格 2,000円)
『Veneziana』
ACT ACT 9971-2 jazz
『Veneziana』
Gondol Ride to St. Mark’s Square(Iiro Rantala)
Romeo and Steve(Iiro Rantala)
Monteverdi and His Ideas(Iiro Rantala)
Vivaldi’s ADHD(Iiro Rantala)
Sibelius in Venice(Iiro Rantala)
Mozart Loves His Mojo(Iiro Rantala)
Casanova and Lorenzo(Iiro Rantala)
Morte a Venezia(Iiro Rantala)
イーロ・ランタラ(ピアノ、指揮)
ベルリン・フィルハーモニー団員
伊藤マレーネ(ヴァイオリン) エヴァ・トマジ(ヴァイオリン)
マルティン・ステグナー(ヴィオラ)
エスコ・ライネ(コントラバス)
イェルカ・ヴェーバー(フルート)
マティー・クーダー(クラリネット)
ヨハンネス・ラモトケ(ホルン)
ゲスト
ダーヴィド・アドリヤーン(チェロ)
セリム・アイカル(ファゴット)
ベルリン・フィルハーモニー・カラヤン=アカデミー
ソフィーア・サモーラ・メセゲル(オーボエ)
録音 2023年2月1日 ベルリン・フィルハーモニー 大ホール(”Live at Berlin Philharmonic”)(ライヴ録音)
録音エンジニア トマス・シェットル
フィンランドのピアニストで作曲家イーロ・ランタラ Iiro Rantala の新作『Veneziana(ヴェネツィアーナ)』。イタリアのヴェネツィアは、芸術と音楽の中心都市として栄え、モーツァルト、プロコフィエフ、シベリウスたちも訪れたことがありました。このアルバムは「ヴェネツィア」をテーマにランタラが彼のピアノとベルリン・フィルハーモニーの団員を中心とするアンサンブルのために書いた新曲による、ベルリン・フィルハーモニーでのライヴ録音で制作されました。最後の《Morte a Venezia(ヴェネツィアに死す)》は、この街で亡くなった偉大な芸術家たちへの敬意を表す葬送行進曲として書かれた作品です。
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)
『Everybody Loves You(誰もがあなたを愛してる)』
Ladybird 79556875 jazz
『Everybody Loves You(誰もがあなたを愛してる)』
Polite(Andy Fine) You Were Mine(Andy Fine)
Everybody Loves You(Andy Fine)
When I Tell You You’re Beautiful(Andy Fine)
Stupid Bastard(Andy Fine/Amanda Ginsburg)
Hey, Listen Everybody!(Andy Fine/Amanda Ginsburg)
Darn That Dream and Lover Come Back to Me(Andy Fine)
Isn’t It a Lovely Night?(Andy Fine)
Have You You Met Camilla?(Andy Fine)
Maybe Once You’ll Let Me Win(Andy Fine)
What’s on Your Mind?(Andy Fine)
Romans på distans(Andy Fine/Amanda Ginsburg)
I Don’t Mind about the Blues(Andy Fine)
マンディ&アンディ
アマンダ・ギンスブーリ(ヴォーカル)
アンディ・ファイト(ギター、ヴォーカル)
録音エンジニア・ミクシング フィーリプ・エーケストゥッベ
マスタリング クラース・ペーション
スウェーデンの若いスターとニューヨークのベテラン・ジャズマンがチームを組んだ「マンディ&アンディ(Mandy & Andy)」の初めてのアルバム。希望、憧れ、思いやり、色っぽさ、焦り、戦い、苦い後悔、秘密、甘いロマンスを表現した新しい歌のコレクションです。
歌手のアマンダ・ギンスブーリ(マンディ) Amanda Ginsburg は、ストックホルムで生まれ育ち、2018年にデビュー・アルバム『ひとつのことをずっと考えている(Jag har funderat på en sak)』(79556846)をリリースして、幅広い人気を獲得しました。このアルバムは「2019年スウェーデン・グラミー賞」の「ベスト・ジャズアルバム」部門賞を獲得、2020年のセカンド・アルバム『ささいなことが大きなことに(I det lilla händer det mesta)』(79556855)も、20221年の同じ賞に選ばれました。どちらも各国でロングセラーを続けています。
アンディ・ファイト Andy Fite は、ピッツバーグ生まれ。ピッツバーグ時代にケニー・クラーク、ビリー・エクスタイン、アッティラ・ゾラーといったミュージシャンや、フォー・エイセズ、レターメンなどのグループと共演する機会に恵まれ、1980年代にニューヨークに移ってから、ピアニストのコニー・クロザーズに即興を学びました。1994年からストックホルムを拠点に活動。ジャズ・ギタリスト、歌手、900を超す歌のソングライターとして高く評価され、56枚のアルバムをリリースしています。テレビの子供番組に出演。王立ストックホルム音楽大学やウプサラ大学、フィンランドのシベリウス・アカデミーとオウル大学の客員講師も務めました。
優しいハーモニーとインタープレイ、ちょっとワイルドなインプロビゼーションとたっぷりのユーモアがチャームポイントのデュオです。
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)
『First Rain』
Losen Records LOS 284-2 jazz
『First Rain』
First Rain(Emiliano D’Auria) Dead Ice(Emiliano D’Auria)
Memento(Emiliano D’Auria)
Looking for Love(Emiliano D’Auria) Entr’act #1(improvisation)
Social Melancholy(Emiliano D’Auria)
The Man without Nose(Emiliano D’Auria)
Entr’act #2(improvisation)
Birth and Rebirth of the Birds(Emiliano D’Auria)
Entr’act #3(improvisation) The Unexpected(Emiliano D’Auria)
The Storm around Stillness(Emiliano D’Auria)
エミリアーノ・ダウリア(ピアノ)
ジャコモ・アンチロット(エレクトリック・ギター)
ルカ・アキーノ(トランペット、フリューゲルホルン)
ダリオ・ミランダ(ベース)
エルマンノ・バロン(ドラム)
録音 2023年2月27日–28日、3月1日 Ocean Sound(ギスケ、ノルウェー)
制作 コットン・ジャズ・クラブ・アスコリ(Cotton Jazz Club Ascoli)
録音エンジニア・ミクシング アンデシュ・ボスカ
マスタリング ヘンニング・スヴォーレン
イタリアのピアニスト、エミリアーノ・ダウリア Emiliano D’Auria のリーダー・アルバム第5作。前作の『In-Equilibrio』(LOS 277-2)と同じ、ジャコモ・アンチロット Giacomo Ancillotto のギター、ダリオ・ミランダ Dario Miranda のベース、エルマンノ・バロン Ermanno Baron のドラム、ルカ・アキーノ Luca Aquino のトランペットというメンバーが、ダウリアの住むアスコリ・ピチェーノから遠く離れたノルウェーのギスケ市の島にある「オーシャン・スタジオ」に集まり、「初めての雨(first rain)」の訪れを待ちながらセッションを行いました。
《First Rain》から《The Storm around Stillness》(静寂を囲むあらし)まで、即興による3曲の《Entr’act》(間奏)以外の9曲は、ダウリアのオリジナル作品です。無限の空間のエネルギー、広がる光景の息づかい、今にも起きそうな変化と近い将来の変化の感覚、近づいてくる「初めての」雨。ノルウェー海を臨む島嶼部ギスケの自然からインスピレーションを得たという音楽が次々と展開していきます。
抒情の漂うアキーノのトランペット、ラフなサウンドで味付けしたアンチロットの六弦ギター、メロディアスなダウリアのピアノ、確実で完璧なイントネーションのミランダのベース、正真正銘の自由なアプローチによるバロンのインプロヴィゼーションと、それぞれのソロの魅力を尊重しながら、調和から生まれる化学作用を通じ大きな全体を構築してゆく彼らのいつものスタイルによるアルバムです。
価格 2,365円(税込価格)(税抜価格 2,150円)
『More like You』
NXN Recordings NXN 3001 pop
『More like You』
Dawn(Maria Helene Eliassen Brym)
Melt into the Bright Lights(Maria Helene Eliassen Brym/Siur Lyseid)
King Winter(Maria Helene Eliassen Brym)
Lost into Gold(Maria Helene Eliassen Brym)
More like You(Maria Helene Eliassen Brym)
Lost Souls(Maria Helene Eliassen Brym)
Locked Down Loneliness(Maria Helene Eliassen Brym)
Back to New Mexico(Maria Helene Eliassen Brym)
Misanthropic Lullabies(Maria Helene Eliassen Brym)
マリア・ブリュム(ヴォーカル)
アンデシュ・エギル・マイン・イェンセン(インストルメンツ、
プログラミング)
録音 不明
制作 アンデシュ・エギル・マイン・イェンセン、ボルド・ベルグ
オスロ生まれ、ノルウェーのシンガーソングライター、マリア・ブリュム Maria Brym のソロ・デビューアルバム。マリアは、ロンドンで歌作りを学び、以前からのバンドプロジェクトと一緒にオスロのアンダーグラウンド音楽シーンで活発な活動をしながら、スウェーデン、デンマーク、ドイツとツアーで周りました。ソングライターとして活動していた COVID-19 パンデミックの期間、彼女は作家としての壁にぶつかり、まったく新しい発想で作詞する必要性を感じたといいます。アンデシュ・エギル・マイン・イェンセン Anders Egil Meyn Jensen とボルド・ベルグ Bård Berg が制作を担当したこのアルバムでは、ケイト・ブッシュや1980年代のポップミュージックの影響を受けながら彼女が切り開いた新たな境地が示されます。
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
『Henceforth』
SteepleChase SCCD 31946 jazz
『Henceforth』
Barney & Sid Henceforth Luftrauser Subjective Object Animals
If You Could, Would you? Half Marathon High or Booze
マックス・ライト(ギター)
ノーア・プレミンジャー(テナーサクソフォーン)
キム・キャス(ベース)
ダン・ワイス(ドラム)
録音 2022年5月
ニューヨーク在住のギタリスト、マックス・ライト Max Light の初めてのリーダー・アルバム。ライトは、ワシントンD.C.で生まれ、ボストンに6年ほど住み、ニューイングランド音楽院で学士号を取得しました。毎週、金曜と土曜はマサチューセッツ・アベニューの「伝説的」といわれる「ウォリーズ・ジャズ・カフェ」で演奏し、トランペッターのジェイソン・パーマーとも共演しています。ニューヨークに移ってから、クイーンズ・カレッジのアーロン・コープランド音楽学校の修士課程を修了しました。2019年、パット・メセニー、ジョン・スコフィールド、ライオネル・ルーク、リー・リトナーたちが審査員を務めた、ハービー・ハンコック・ジャズ学校の国際ギター・コンペティションで第2位。トリオによるデビュー録音『Herplusme』を2020年2月にリリースしました。SteepleChase レーベルにノーア・プレミンジャー Noah Preminger とのデュオによる『Songs We Love』を録音。プレミンジャーの2020年のアルバム『Contemptmen』(SteepleChase)のセッションにキム・キャス Kim Cass とダン・ワイス Dan Weiss と一緒に参加しています。
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)
『Snapshots』
SteepleChase SCCD 31947 jazz
『Snapshots』
Juniors Big Reach Some Other Blues Penumbra Almost April
Three Days Who Can I Turn to Wrong Ago Chloe
ネイト・ラドリー(ギター) ギャリー・ヴァーサーチェ(ピアノ)
録音 2022年10月
ネイト・ラドリー Nate Radley(1975–)は、アメリカのギタリスト、作曲家。ニューハンプシャー州コンコードで生まれ、ニューヨーク州のブルックリンを拠点に活動しています。自身のグループを率い、さまざまな共同プロジェクトに参加。ニューヨークをはじめとする各国のバンドのサイドマンを務めています。『Snapshots』は、ジェイ・アンダーソンのベースとアダム・ヌスバウムのドラムとのトリオによる『Puzzle People』(2021)につづく新作。長年の友人でピアニストのギャリー・ヴァーサーチェ Gary Versace(1968–)との初めてのデュオ・アルバムです。
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)
『My Heart Is a Mountain』
Stunt Records STUCD 23022 jazz
『My Heart Is a Mountain』
My Heart Is a Mountain Girls Semothing’s Missing
Debbie Fantasy Rocks Conspiracy Possibilities
Unsteady Oppressive Consensus If Not the Sun
キラ・スコウ(ヴォーカル)
シラス・ティングレフ(アコースティックギター、
エレクトリックギター、キーボード、ドラム、パーカッション)
ジョン・パリッシュ(エレクトリックギター、キーボード、
スペースサウンド、マリンバ、ドラム、バッキングヴォーカル)
ビリー・フラー(エレクトリックベース、バッキングヴォーカル)
マリア・イェーイト(ストリングズ)
ネッド・ファーム(サクソフォーン)
オリヴァー・ホイネス(エレクトリックギター)
アナス・クリステンセン(エレクトリックベース)
メテ・リンベア(ヴォーカル)
録音 Real World Studios(ボックス、ウィルトシャー州、イングランド)
制作 キラ・スコウ
共同制作 ジョン・パリッシュ
デンマークのシンガーソングライター、キラ・スコウ Kra Skov の『Spirit Tree』(STUCD 21022)(2021)につづく新作。ご主人でベーシストのニコライ・モンク=ハンセンを2017年2月に事故で亡くした彼女が、去年、デンマーク放送のテレビ番組「Top of the Pops」で見せた一所懸命に生きる姿と今の新しい日常を反映する曲を歌っています。
録音セッションは、イングランド南西部のボックスにある「リアル・ワールド・スタジオ」で行われました。「ジェニシス」のヴォーカルとして知られるピーター・ゲイブリエルが、製粉場を改装して作った「伝説的オアシス」とみなされているスタジオです。セッションに参加したイギリスのギタリスト、ジョン・パリッシュ John Parish が共同制作も担当。実験的エレクトロニック・ロックミュージックのバンド「Beak」のベーシスト、ビリー・フラー Billy Fuller も参加しました。サクソフォーンのネッド・ファーム Ned Ferm、エレクトリックギターのオリヴァー・ホイネス Oliver Hoiness、エレクトリックベースののアナス・クリステンセン Anders Christensen、ストリングズのマリア・イェーイト Maria Jagd は前作のメンバー。デンマークのポップバンド「The Asteroids Galaxy Tour」のメテ・リンベア Mette Lindberg が、デュエットのパートナーを務めました。
聴くひとたちが、暗闇の世界から、日の当たる、新しい日を約束する場所に出ていくことを願って作られたアルバムです。
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
『Live at JazzCup(ジャズカップ・ライヴ)』
Stunt Records STUCD 23042 jazz
『Live at JazzCup(ジャズカップ・ライヴ)』
Jive Samba You Don’t Know What Love Is King of Leone
Thieves in the Temple You’ve Changed Night in Tunisia
1-2-3 I Wanna Make It with You Willow Weep for Me.
シーザー・フレイジャー・カルテット
シーザー・フレイジャー(ハモンドB3)
ユーナス・クッルハンマル(テナーサックス)
ヨハネス・ヴァムベア(ギター)
クレステン・オスグッド(ドラム)
録音 2022年11月5日–6日 ジャズカップ(コペンハーゲン、デンマーク)(ライヴ録音)
ハモンドオルガン・プレーヤー、シーザー・フレイジャーの「JazzCup(ジャズカップ)」ライヴ。フレイジャー Caesar Frezier は、アメリカ、フロリダ州のレイク・ヘレン生まれ。1950年代の少年時代、ジミー・スミス、ジャック・マクダフ、シャーリー・スコット、ジミー・マクグリフ、The MG’s のブッカー・T・ジョーンズの演奏を聴いて、ハモンドオルガンの響きに魅せられたといいます。15歳までにさまざまな R&B、ブルース、ジャズのバンドで演奏するうちに、より複雑で洗練されたスタイルのジャズに惹かれていきました。ソウルシンガーのマーヴィン・ゲイやジャズ・サクソフォーンのルー・ドナルドソンと共演。1972年にファンキーなジャズ・ソウルのアルバム『Hail Caesar』でソロ・デビューしました。『75』(1975)『Another LIfe』(1978)などのアルバムをリリース、カリフォルニアを中心に静かに活動したあと、2019年の『Closer to Life』であらためて注目されました。現在、ハモンドオルガン B-3 の数少ない「ガーディアン」としてプレーを続けています。
コペンハーゲンの公園「コンゲンス・ハーヴェ(王の庭)」のライヴハウス「JazzCup」でのライヴは、フレイジャーの新しいメンバーによるカルテットで行われました。スウェーデンのユーナス・クッルハンマル Jonas Kullhammar のテナーサックス、デンマークのヨハネス・ヴァムベア Johannes Wamberg のギターとクレステン・オスグッド Kresten Osgood のドラム。スカンディナヴィアのプレーヤーたちが、周到に計画されたフレイジャーの力強いオルガンに優美で詩的な演奏で応えています。
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
『Live at JazzCup(ジャズカップ・ライヴ)』
Stunt Records STUCD 22122 jazz
『Milton på Svenska(ミルトンをスウェーデン語で)』
Pir(Cais)(埠頭)(Milton Nascimento/Ronaldo Bastos)
Ponta De Areia(砂の岬)(Milton Nascimento/Fernando Brant)
Pablo(パブロ)(Milton Nascimento/Ronaldo Bastos)
Cata Vemtp(風見鶏)(Milton Nascimento)
Eftermiddag(Tarde)(午後)(Milton Nascimento/Márcio Borges)
Blå Tåget(Trem Azul)(ブルートレーン)(Lô Borges)
I Hörnet av hjärtat(Clube da Esquina 2)(心の片隅に)
(Milton Nascimento/Lô Borges/Márcio Borges)
Cancão de Almeida(アルメイダの歌)(Steen Rasmussen)
Vita nätter(白夜)(Steen Rasmussen/Josefine Cronholm)
Korsning(Travessia))(トラヴェシーア)
(Milton Nascimento/Fernando Brant)
Maria Maria(マリア、マリア)(Milton Nascimento/Fernando Brant)
ユセフィーネ・クロンホルム(ヴォーカル、ゴング)
ステーン・ラスムセン(ピアノ、ハモンドオルガン、
フェンダーローズ、キーボード)
フレズリク・ダムスゴー(ベース、ヘフナー・ベース)
アナス・バンケ(テナーサックス、クラリネット、バスクラリネット、
フルート)
セルソ・デ・アルメイダ(ドラム、パーカッション)
ゲスト
レオ・ミナックス(ヴォーカル、ギター)
ヨーナス・クラーウ(ペダルスティール、ギター)
エリエル・ラソ(パーカッション)
マス・ミケルセン(パーカッション)
ベネディクテ・ダムゴー(ヴァイオリン)
シセル・モスト(ヴィオラ)
リーヴェ・ヨハンソン(チェロ)
録音 2022年5月 コペンハーゲン(デンマーク)、他
ブラジルのシンガーソングライター、ミルトン・ナシメント Milton Nascimento は、1980年代のMPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)の「キング」と呼ばれ、ユニークな音楽宇宙をもつ彼の作品は、世界中の音楽家たちによって歌われました。デンマークのピアニスト、ステーン・ラスムセン Stenn Rasmussen がスウェーデンのシンガー、ユセフィーネ・クロンホルム Josephine Cronholm とコラボレートしたこのアルバムでは、スウェーデン語の歌詞によるナシメントの歌と、《アルメイダの歌》と《白夜》の2曲のオリジナル曲が歌われます。《I Hörnet av hjärtat》(リーサ・ニルソン)をのぞき、ユセフィーネ・クロンホルムがスウェーデン語歌詞を手がけました。アナス・バンケ Anders Banke のソフト・トーンのテナーサックスとフレズリク・ダムスゴー fredrik Damsgaard の控えめなベースが、スウェーデン女性の感覚で歌われる「ブラジルの声」ナシメントの美しい音楽とラスムセンの独創性を支え、ブラジルのドラマー、セルソ・デ・アルメイダ Celso da Almeida の優美な演奏がスパイスを効かせています。
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)