April 2024

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『PAX(平和)』
2L 2L 174SABD Pure Audio Blu-ray + SACD hybrid (5.0 surround/stereo) contemoprary/classical

  
マッティン・オーデゴール(1985–)
 PAX(平和)(2017)(サクソフォーン四重奏、混声合唱と六重唱のための)*
セシーリエ・オーレ(1954–) 
 Speak LOUDER!(もっと大声で)(2019)
 (混声合唱、メゾソプラノ・ソロとバリトン・ソロのための)
アイオルフ・ダーレ(1985–)
  A Current Peace(現在の平和)(2021)(サクソフォーン四重奏のための)**
スティーネ・ソルリエ
 Pollination(受粉)(2010 arr.2020)(混声合唱と4人の独唱のための)
マッティン・オーデゴール(1985–)
 LUX(光)(サクソフォーン四重奏、二重合唱と3人の女声のための)*
  アンサンブル96
  ニーナ・T・カールセン(指揮)
  サクソフォーン四重奏団「カレント」
   アンデシュ・アーベルセト(サクソフォーン)*
   オースヒル・ヘンリクセン=ハルトリ(サクソフォーン)
   グドルン・ファライデ・フリースタ(サクソフォーン)
   シリエ・エクホフ・ヴァルハウグ(サクソフォーン)
   カトリーネ・シルケング・オーサイデ(サクソフォーン)**
 
録音 2020年9月、2021年9月 ウラニエンボルグ教会(オスロ、ノルウェー)
制作・バランスエンジニアリング・編集・ミクシング・マスタリング モッテン・リンドベルグ
 
[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
[Disc 1: SACD hybrid (5.1 multichannel DSD/2.0 stereo DSD) RedBook PCM: MQA CD]
[Disc 2: Blu-ray: 5.1 DTS HDMA (24bit/192kHz), 7.1.4. Auro-3D (96kHz), 7.1.4. Dolby Atmos (48kHz), 2.0 LPCM  (24bit/192kHz), mShuttle: MQA + FLAC + MP3 Region: ABC worldwide]

 
オスロの室内合唱団「アンサンブル96(Ensemble 96)」は、26人編成の室内合唱団として結成され、コンサートと録音を通じて「今日の音楽」を広く伝える活動が評価されてきました。『不滅のニューステット(Immortal NYSTEDT)』(2L 029SACD)と『KIND』(2L 076SABD)の2つのアルバムがグラミー賞の最優秀合唱部門と最優秀サラウンドサウンド部門にノミネートされるなど、国際的にも認められています。「アンサンブル96」と指揮者ニーナ・T・カールセン Nina T. Karlsen は、2011年からずっと、秋になると「平和(Peace/Fred)」と銘打ったコンサートを行ってきました。彼らと同じように現代の音楽の定着をめざして活動する、「今の、現在の、流行の」の名前をもつサクソフォーン四重奏団「カレント(Current)」は、2010年の結成以来、2度、この「平和」コンサートに参加してきました。
 
ラテン語で「平和」のタイトルをつけたアルバム『PAX』は、このふたつのグループのコラボレーションで作られました。「ノルウェーの作曲家たちが、平和というテーマをそれぞれに思索して作った新しい作品が、音楽と歌詞とカテドラルの神聖な空間のアンサンブルによって命を吹きこまれる」がコンセプトの作品です。
 
マッティン・オーデゴール Martin Ødegaard の《PAX(平和)》は、シェーンベルクの《地には平和を(Frieden auf Erden)》への注釈として、”pax” と “friede” の「平和」の2語を歌詞に作曲された作品です。《LUX(光)》は、レクイエム典礼文の「永遠の光のしあわせに はいることができますように」のテクストが、サクソフォーン四重奏と二重合唱と3人の女声によって演奏されます。
 
セシーリエ・オーレ Cecilie Ore の《Speak LOUDER!(もっと大声で)》は、『創世記』の「神は彼らを祝福して言われた。産めよ、増えよ、地に満ちて……」(1章28節)を引用、「地球の生態系を左右する種の絶滅の脅威に声をあげる」ことを主題にした歌詞を合唱と独唱者が歌う作品です。《A Current Peace(現在の平和)》は、ジャズ・ピアニストのアイオルフ・ダーレ Eyolf Dale が COVID-19 のパンデミックの期間にカレント・サクソフォーン四重奏団のために作曲しました。
 
スティーネ・ソルリエ Stine Sørlie は、ノルウェー作曲家協会の100周年のプロジェクト・マネージャーを務め、クラシカル、ジャズ、フォークと、幅広いジャンルの音楽家に作品を提供してきました。《Pollination(受粉)》は、自然界の音と騒音や電子音からインスピレーションを得て作曲されました。「花には声がある」。「sedum kamuschaticum(エゾノキリンソウ)」「acanthus mollis(アカンサス)」といった花の学名を散りばめた、彼女自身が作った詩が歌われます。ソルリエが2020年に編曲した「混声合唱と4人の独唱」の版による演奏です。
 
オスロのウラニエンボルグ教会でセッションが行われ、「アンサンブル96」のグラミー賞ノミネート作のモッテン・リンドベルグ Morten Lindberg が制作しました。声とサクソフォーンが、高い天井の教会の広い「空間」に実体をもちつつ透明に響き、繊細な余韻を残す録音です。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『MOR(母)』 Selection
2L 2L 176SABD Pure Audio Blu-ray + SACD hybrid (5.0 surround/stereo) contemoprary/classical

 
ペトラ・ビョルクハウグ(1964–)
 傷跡(Sårmerkt)
  マリアの歌(Mariavise)
  膝に(Til knea)(『イザヤ書』66章12節)
  手に(Til handene)(『ザカリア書』13章6節)
  脇に(Til sidene)(『ソロモンの歌(雅歌)』2章13節–14節)
  心臓に(Til hjartet)(『ソロモンの歌(雅歌)』4章9節)
  心臓に- 讃歌(Til hjartet - salme)
  顔に(Til andletet)(『詩編』31章17節)
  胸に(Til brystet)(『ペトロの手紙 1』2章2節–3節)
  足に(Til føterne)(『ナホム書』2章1節)
  すべてが美しいかたマリアさま(Tota pulchra es)
ドメニコ・スカルラッティ(1685–1757)
 スターバト・マーテル(Stabat Mater)
  悲しみの聖母は、涙にむせびながら(Stabat Mater dolorosa)
  嘆き、憂い、悲しむその魂は(Cujus animam gementem)
  子とともに嘆き苦しむ(Quis non posset)
  ああ愛の泉なる母よ(Eia Mater, fons amoris)
  ああ聖母よ(Sancta Mater)
  いのちある限り、熱い涙をあなたとともに流し(Fac me vere)
  十字架のもとに立ち、あなたとともに(Iuxta crucem tecum stare)
  炎の中で焼かれ、死なせ(Inflammatus et accensus)
  魂には天国の栄光を(Fac ut animae donetur)
  アーメン(Amen)
  ニーダロス大聖堂合唱団 カレン・ハウゴム・オールセン(指揮)
  ディテ・マリーエ・ブレイン(ソプラノ)
  マッティン・ヴァンベリ(テノール)
  アンナ・カールセン(チェロ) ペトラ・ビョルクハウグ(オルガン)
 
録音 2021年10月、2022年4月 ニーダロス大聖堂(トロンハイム、ノルウェー)
制作・バランスエンジニアリング・編集・ミクシング・マスタリング モッテン・リンドベルグ
 
[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
[Disc 1: SACD hybrid (5.0 multichannel DSD/2.0 stereo DSD) RedBook PCM: MQA CD]
[Disc 2: Blu-ray: 5.0 DTS HDMA (24bit/192kHz), 7.0.4. Auro-3D (96kHz), 7.0.4. Dolby Atmos (48kHz), 2.0 LPCM  (24bit/192kHz), mShuttle: MQA + FLAC + MP3 Region: ABC worldwide]

 
「母。この言葉は、思い出と記憶、いろいろな感情につながる。あなたは、どの母のことを思うだろう。生まれた幼子を抱く美しい母。親密さ。命が失われ、深い悲しみにつつまれた、絶望する母。むなしさ……」。ニーダロス大聖堂合唱団は新しいアルバムで、200年の時を隔てた「母」をテーマとする作品を歌います。ペトラ・ビョルクハウグの《傷跡》とドメニコ・スカルラッティの《スターバト・マーテル(悲しみの聖母)》。
 
大聖堂オルガニストのペトラ・ビョルクハウグ Petra Bjørkhaug が作曲した《傷跡》は、10の部分に分かれる作品です。「マリアはとても清純な乙女だった キリエ・エレイソン マリアは荊棘と石を踏み ベツレヘムへの道を疲れ、歩いた イエスとマリア……」と歌う〈マリアの歌〉、『旧約聖書』と『新約聖書』から採った歌詞を敷衍して歌う〈膝に〉から〈足に〉、そして、4世紀に書かれたカトリックの祈りによる〈すべてが美しいかたマリアさま〉。「スカルラッティの音楽に応答し、対照をなす音楽語法」を探って書かれました。このアルバムでは、この作品が、「悲しみの聖母は、涙にむせびながら」から「アーメン」まで、《スターバト・マーテル》の10の部分と交互に歌われます。
 
ニーダロス大聖堂の音楽監督とニーダロス大聖堂合唱団の指揮者を務めるカレン・ハウゴム・オールセン Karen Haugom Olsen(1980–)の指揮。ノルウェー国立音楽大学で学び、バロックから今日の音楽をレパートリーに活動するソプラノ歌手、ディテ・マリーエ・ブレイン Ditte Marie Bræin(1985–)と、スウェーデンのテノール、マッティン・ヴァンベリ Martin Vanberg(1979–)のソロ。アンナ・カールセン Anna Carlsen(1981–)は、バロック・チェロのプレーヤーとして「バロッカネルネ Barokkanerne」をはじめとするアンサンブルで演奏しています。
 
イマーシブ・オーディオのスペシャリスト、2L のモッテン・リンドベルグ Morten Lindberg のプロダクション。「バラ窓」が有名なトロンハイムのニーダロス大聖堂でセッション録音されました。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『Fuga Indiana(インドのフーガ)』
Alpha Classics ALPHA 1042 classical/traditional/crossover

 
アルト・コスキネン(1947–)
 Prelude(プレリュード)
 Fantasia in Sâranga(サーランガによるファンタジア)
 Fuga Indiana(インドのフーガ) Fuga Libera(自由のフーガ)
 Triamonia Fantasia in Yaman(ヤマンによるファンタジア)
 Fuga Seria(真面目なフーガ)
  ヨーナス・アホネン(ピアノ)
 
録音 2022年6月 エウレジオ文化センター・トーブラッハ「グスタフ・マーラー・ホール」(ドッビアーコ(トーブラッハ)、イタリア)

 
アルト・コスキネン Arto Koskinen は、フィンランドの作曲家、ピアニスト、クラヴィコード・プレーヤー。北インドの古典音楽、ヨーロッパの伝統的なポリフォニックな作曲、アフリカ系アメリカ人の即興音楽を主なソースとする、東洋と西洋の伝統をユニークに融合させた音楽を手がけています。
 
価格 3,025円(税込価格)(本体価格 2,750円)

『次世代のソリストたちによるモーツァルト 第9集』
Alpha Classics ALPHA 1051 classical

 
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)
 協奏交響曲 変ホ長調 K.364/320d(ヴァイオリン、ヴィオラと管弦楽のための)
 ホルン協奏曲第2番 変ホ長調 K.417
 ロンド イ長調 K.386(ピアノと管弦楽のための)
 ロンド ニ長調 K.382(ピアノと管弦楽のための)
  ユーハン・ダーレネ(ヴァイオリン)
  アイヴィン・リングスタード(ヴィオラ)
  アレクサンドル・ザネッタ(ナチュラル・ホルン)
  アリエル・ラニ(ピアノ)
  ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団
  ハワード・グリフィス(指揮)
 
[楽器 Violin: Stradivarius ‘Duke of Cambridge’, 1725/Viola: Andrea Guarneri ‘Conte Vitale’, 1676/Piano” Bösendorfer]
 
録音 2921年–2023年 オーストリア

 
「次世代のソリストたちによるモーツァルト(Next Generation Mozart Soloists)」のシリーズ。『バーバー/チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲』(BIS SA 2440)で録音デビューしたスウェーデンのユーハン・ダーレネ Johan Dalane(2000–)と、ストーレ・クライベルグの《ヴィオラ協奏曲》(2L 166SABD)を初演したノルウェーのアイヴィン・リングスタード Eivind Ringstad(1994–)のソロによる《協奏交響曲 変ホ長調》。フランスのナチュラル・ホルン奏者アレクサンドル・ザネッタ Alexandre Zanetta(1990–)による《ホルン協奏曲 変ホ長調》。イスラエルのアリエル・ラニ Ariel Lanyi(1997–)がソロを弾く「イ長調」と「ニ長調」のピアノと管弦楽の《ロンド》。
 
価格 3,025円(税込価格)(本体価格 2,750円)

『愚者の船(Ship of Fools)』
Alpha Classics ALPHA 1056 contemporary/classical

 
ユリ・レインヴェレ(1971–)
 Und müde von Glück, fingen sie an zu tanzen
 (And Tired of Happiness, They Started to Dance)
 (幸福に飽き、彼らは踊りだした)(2018)
  Schatten im Spiegel(Shadows in the Mirror)(鏡に映る影)
  Bewegung des Wartens(Motion of Waiting)(待機の動作)
  Entbehrung und Verlangen(Lack and Desire)(欠乏と欲望)
 2つのフルートのための協奏曲(Concerto for Two Flutes)(2016)*
  Civettando(チヴェッタンド)
  Largo(ラルゴ)
 Auf dem Narrenschiff(On the Ship of Fools)(愚者の船に乗り)(2023)
  エストニア祝祭管弦楽団 パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
  マーリカ・ヤルヴィ(フルート)*
  モニカ・マティエセン(フルート)*
 
録音 2023年月、8月 パルヌ・コンサートホール(パルヌ、エストニア)

 
エストニアの作曲家、詩人、エッセイスト、ユリ・レインヴェレの管弦楽作品集。
 
ユリ・レインヴェレ Jüri Reinvere は、1971年、タリン生まれ。タリン音楽高等学校でレポ・スメラに作曲、ヴィルヴェ・リップスにピアノを学び、ワルシャワ・ショパン音楽アカデミーのズビグニェフ・ルジンスキの下で作曲を学び続けました。1992年から2005年までフィンランドに住み、シベリウス・アカデミーのヴェリ=マッティ・プーマラとタピオ・ネヴァンリンナの作曲マスタークラスで学び、修士号を取得しました。1996年からエストニア作曲家協会の会員、2005年からベルリン在住です。
 
レインヴェレは、オペラ、マルチメディア作品、室内楽、管弦楽作品を主に手がけ、シンプルなミニマリズムと複雑な管弦楽のテクスチュア、ソノリズムの音生地など、作品によって異なるスタイルを取り入れるとされています。《Und müde von Glück, fingen sie an zu tanzen》は、多種の打楽器を加えた色彩的でダイナミックなオーケストレーションの音楽。《2つのフルートのための協奏曲》は「チヴィタンド(こびるように)」「ラルゴ」の2楽章の曲。《Auf dem Narrenschiff》は、中世ドイツの風刺的寓話『愚者の船(Daß Narrenschyff ad Narragoniam)』の「Mundus vult decipi, ergo decipiaur(世界は、欺かれることを望んでいるがゆえに欺かれる)」というフレーズからインスピレーションを得たという作品です。
 
価格 3,025円(税込価格)(本体価格 2,750円)

『コンコード・ソナタ』
Avie AV 2678 classical

 
チャールズ・アイヴズ(1874–1954)
 セント=ゴーデンズ(ブラック・マーチ)
 (The Saint-Gaudens (Black March))
 ピアノソナタ第2番《マサチューセッツ州コンコード 1840年-1860年
 (Concord, Mass., 1840–1860)》(1911–19)
  ドナルド・バーマン(ピアノ)
 
録音 2022年1月3日–4日 エイブズハウス・プロダクション(Abeshouse Productions)(ペラム、ニューヨーク)
制作・録音エンジニア・編集・ミクシング・マスタリング アダム・エイブズハウス

 
アメリカのピアニスト、ドナルド・バーマン Donald Berman は、アメリカの新しい音楽の最前線で活動をつづけるひとりです。ニューヨークでミルドレッド・ヴィクター、コネティカット州のウェズリアン大学でジョージ・バース、イェール大学でジョン・カークパトリック、ニューイングラド音楽院でレナード・シュアに学びました。ヴィクターとシュアはアルトゥール・シュナーベル、カークパトリックはナティア・ブーランジェの弟子という師弟関係のつながりのある音楽家です。ハーヴァード・ラドクリフ研究所のフェロー。チャールズ・アイヴズ協会の会長を務めています。「今」の作曲家と20世紀の作曲家の見過ごされがちな作品による彼のリサイタルと録音は、「ニューヨーク・タイムズ」「ボストン・グローブ」「ニューヨーカー」といったメディアから好意的に評されてきました。
 
アイヴズ Charles Ives の作品には、協会の会長として大きな力を注ぎ、1999年と2004年に『知られざるアイヴズ 第1集』(CRI CD 811)と『知られざるアイヴズ 第2集』(New World 80618-2)の2枚のアルバムをリリースしていました。作曲者の生誕150年を記念する Avie の新しいアルバムでは、『コンコード・ソナタ』として知られるピアノソナタ第2番《マサチューセッツ州コンコード、1840年-1860年》と、《セント=ゴーデンズ(ブラック・マーチ)》を演奏しています。
 
ピアノソナタ第2番《マサチューセッツ州コンコード、1840年-1860年》は、アイヴズのもっともよく知られ、高く評価される作品のひとつです。超絶主義の作家で哲学者の〈エマソン(Emerson)〉、小説家〈ホーソーン(Hawthorne0〉の「スケルツォ」、コンコード・ヴィレッジの象徴といわれる「オーチャード・ハウス」の〈オルコット家(The Alcots)〉、『ウォールデン 森の生活』の思想家〈ソロー(Thoreau)〉の4つの楽章で構成。アイヴズが「ベートーヴェンのもっとも偉大なメッセージのある」とみなした、第5交響曲の最初の「4つの音」が、4つの楽章を通して主題として使われています。
 
この作品は、1920年に初めて出版された後、25年間、アイヴズがなんども改訂と再作曲をくりかえし、大幅に改訂された第2版が1947年に出されました。2つの版には大きな差異があるため、デンマークのペア・サロ Per Salo は、イェール大学にあるスケッチと手稿譜を研究して録音(Kontrapunkt 32046)に臨み、バーマンも作曲者のメモをはじめとする資料を参考にした自身の新版で演奏しています。〈エマソン〉のヴィオラのパッセージと〈ソロー〉の終わり近くのフルートは、この録音では省略されています。
 
《セント=ゴーデンズ(ブラック・マーチ)》は、ジェームズ・B・シンクレアとトマス・M・ブロードヘットの編纂した『The Complete Shorter Piano Works of Charles E. Ives』の第3巻で初めて出版された作品です。曲名のオーガスタス・セント=ゴーデンズ Augustus Saint-Gaudens(1848–1907)は、アイルランド系アメリカの彫刻家。彼が手がけた一連の記念碑を代表する作品として知られる、ボストン・コモンにある『ロバート・グールド・ショー・メモリアル(The Robert Gould Shaw Memorial)』は、南北戦争の際にアフリカ系アメリカ人だけで組織された第54マサチューセッツ歩兵連隊と連隊を率いたショー大佐を題材にしたエドワード・ズウィック監督の映画『グローリー』のエンド・クレジットに使われました。《ニューイングランドの3つの場所(Three Places in New England)》の第1曲〈ボストン・コモンの「セント・ゴーデンズ」〉の基になった小品です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
 

『ネゼ=セガン+シベリウス』
ATMA Classique ACD 2 2453 classical

 
ジャン・シベリウス(1865–1957)
 交響曲第2番 ニ長調 Op.43(1901–02)
 交響曲第5番 変ホ長調 Op.82(1915 rev.1916/1919)
  モントリオール・メトロポリタン管弦楽団
  ヤニック・ネゼ=セガン(指揮)
 
録音 2023年9月16日(第2番)、3月3日(第5番) モントリオール・フィンフォニーハウス

 
価格 2,090円(税込価格)(本体価格 1,900円)

『ブラームス 弦楽五重奏曲』
BIS SACD 2727 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
ヨハネス・ブラームス(1833–1897)
 弦楽五重奏曲第1番 へ長調 Op.88
 弦楽五重奏曲第2番 ト長調 Op.111
  グリンゴルツ四重奏団
   イリア・グリンゴルツ(ヴァイオリン)
   アナヒット・クルティキャン(ヴァイオリン)
   シルヴィア・シミオネスク(ヴィオラ)
   クラウディウス・ヘルマン(チェロ)
  リッリ・マイヤラ(ヴィオラ)
 
録音 2023年6月5日–9日 福音主義改革派教会(マルターレン、スイス)

 
グリンゴルツ四重奏団(グリンゴルス・クワルテット) Gringolts Quartet は、スイスのチューリヒを拠点とするグループです。バロック期から現代まで幅広いレパートリーをもち、ソロと室内楽のヴァイオリニストとして活動するイリア・グリンゴルツ Ilya Gringolts(1982–)を中心に結成。アナヒット・クルティキャン Anahit Kurtikyan のヴァイオリン、シルヴィア・シミオネスク Silvia Imionescu のヴィオラ、クラウディウス・ヘルマン Claudius Herrmann のチェロというメンバーで活動しています。シェーンベルクの弦楽四重奏曲第2番・第4番(BIS SA-2267)と第1番・第3番(BIS SA-2567)、グラズノフとタネーエフの弦楽五重奏曲(BIS SA-2177)、META4 共演のメンデルスゾーンとエネスクの八重奏曲(BIS SA-2447)といったアルバムが BIS Records からリリースされています。
 
新しいアルバムではブラームスの2曲の弦楽五重奏曲が取り上げられました。ブラームスの作品を多数出版していたジムロックへの手紙に「これほど美しい作品をあなたに送るのは初めてです」と書き、クララ・シューマンに「わたしの最良の作品のひとつ」と言ったという明るく愉しいヘ長調の第1番。ブラームスが構想していた第5番ないし第6番の交響曲の素材として着想された堂々とした主題に始まる第2番ト長調。交響曲や協奏曲とは違う、個人的色彩の濃い、愛すべきブラームスの表情の見える作品です。シベリウス・アカデミーのヴィオラ科主任を務め、2023年9月からチューリヒ芸術大学で教授として教えるフィンランドのリッリ・マイヤラ Lilli Maijala(1981–)が参加してセッションが行われました。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『フランク・マルタン』
Claves 50 3081 classical

 
フランク・マルタン(1890–1974)
 ピアノ五重奏曲(1922)
 弦楽四重奏曲(1967)
 時の彩りのパヴァーヌ(Pavane couleur du temps)(1920)
 (弦楽五重奏のための)
  テルプシコルド四重奏団
   ジローラモ・ボッティリェーリ(第1ヴァイオリン)
   ラヤ・ライチェヴァ(第2ヴァイオリン)
   カロリーネ・コーエン=アダド(ヴィオラ)
   フロレスタン・ダルベレイ(チェロ)
  ファブリツィオ・キオヴェッタ(ピアノ)
  フランソワ・グリン(チェロ)
 
録音 2023年2月 Théâtre populaire romand(ラ・ショー=ド=フォン、スイス)
芸術監督・録音エンジニア・編集・マスタリング ヨハンネス・カンマン

 
フランク・マルタンは、セザール・フランクの《前奏曲、コラールとフーガ》の「コラール」の「エコー」をもつ《ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番》を1913年に作曲した後、10曲を超える数の室内楽曲を手がけました。コントラバスを含んだ弦楽五重奏のための《ラプソディ》、ヴィオラ・ダモーレとオルガンのための《教会ソナタ》、トロンボーンないしテナーサックスとピアノのための《バラード》など、このジャンルとしては意外なアンサンブルのための曲が目につく一方、作曲家生涯の折々に一般的な編成の作品を書きました。テルプシコルド四重奏団 Quatuor Terpsycordes の「自己発見に向かうフランク・マルタン」をイメージしたアルバムでは、彼が1920年と1922年に作曲した2つの五重奏曲と1967年の四重奏曲によるプログラムが演奏されます。
 
《ピアノ五重奏曲》は、1918年の終わりにオデット・ミケーリと結婚してチューリヒに移った数ヶ月後に作曲された作品です。ポスト=ロマンティシズムから徐々に離れ、より個人的なスタイルに移行する時期にあたり、指揮者のエルネスト・アンセルメを通じて強く惹かれるようになったというドビュッシーとラヴェルの影響がありながら、さらにその先を見据えたとされる作品です。シューマン、ブラームス、フォーレ、フランクたちの《ピアノ五重奏曲》と異なりピアノと弦楽四重奏が対等に扱われることがほとんどなく、ピアノは色彩やリズムを支える役割を担っています。
 
1920年の《時の彩りのパヴァーヌ》は、シャルル・ペローの童話『ロバの皮(Peau d’Âne))』から曲名をとり、弦楽五重奏曲として作曲されました。クリアなメロディと高貴なムードをもち、当時のマルタンとフランス音楽の関係がもっともよく表れた作品のひとつです。
 
マルタンは、人生の最後を見つめる時期になって、室内楽の「究極」とされる弦楽四重奏曲に向き合いました。スイスの文化活動を促進する「プロ・ヘルヴェティア」から委嘱され、1967年に完成。《ピアノ五重奏曲》に示された弦楽四重奏の見事な書法がさらに洗練され、「ポスト=ロマンティシズムからも世紀の変わり目のフランス美学からも遠く離れた」音楽言語で書かれた、きわめて強い表現性のある、個人的なネオロマンティシズムが独自の高みに到達したとみなされている作品です。
 
テルプシコルド四重奏団 Quatuor Terpsycordes は、1997年にジュネーヴで結成されたアンサンブルです。ガーボル・タカーチ=ナジの指導を受け、ラサール四重奏団やハーゲン四重奏団のメンバーたちにも教わりました。2001年のジュネーヴ・コンペティションで第1位。ジェルジュ・クルターグやソフィヤ・グバイドゥーリナといった現代の作曲家、ガブリエル・ガリード、キアラ・バンキーニ、フロランス・マルゴワール、レオナルド・ガルシア・アラルコンたちバロック期の音楽のスペシャリストとの出会いによって、さらなる洗練と美しい響きのアンサンブルをめざしています。
 
ファブリツィオ・キオヴェッタ Fabrizio Chiovetta は、パウル・バドゥラ=スコダたちに学び、ソリストと室内楽奏者として活動するスイスのピアニスト。《時の彩りのパヴァーヌ》に参加したフランソワ・グラン François Grin は、テルプシコルド四重奏団のメンバーだったチェリストです。
 
価格 3,520円(税込価格)(税抜価格 3,200円)

『大地のこだま(écho de la terre)』
Cypres Records CYP 4664 contemporary/classical

 
ファビアン・フィオリーニ(1973–)
 Glowing hearts of the deep white nympheas
 (深い白色の睡蓮の奥で紅潮する芯)(2021)
 (フルート、チェロとピアノのための)
トヌ・クルヴィッツ(1969–)
 Solano(ソラノ)(2003)
 (フルート/アルトフルート、チェロとピアノのための)
カイヤ・サーリアホ(1952–2023)
 Cendres(灰)(1998)(アルトフルート、チェロとピアノのための)
ジョージ・クラム(1929–2022)
 Vox Balaenae(クジラの声)(1971)
 (仮面をつけた3人の奏者による、電気増幅されたフルート、
  チェロとピアノのための)
  Trio O3
   ウジェニー・ドフレーニュ(チェロ)
   レナ・コルメイエ(ピアノ)
   リディ・トナール(フルート、アルトフルート)
 
録音 2023年10月28日–30日 アルソニック(Arsonic)(モンス、ベルギー)

 
ウジェニー・ドフレーニュ Eugénie Defraigne のチェロ、レナ・コルメイエ Léna Kollmeier のピアノ、リディ・トナール Lydie Thonnard のフルート。「Trio O3」は、ベルギーの音楽をプロモートするため結成され、2017年にブリュッセルの「Espace Senghor(エスパス・センゴー)」で最初のプロジェクト『大地のこだま(écho de la terre)」を発表しました。2020年の『Ars Musica』、2022年の『Belgian Music Days』に招待されています。このデビューアルバムは、2023年10月、モンスのホール「アルソニック(Arsonic)」でセッション録音されました。アルトフルートとチェロのための二重協奏曲《…à la fumée(煙へ)》の音楽素材によるサーリアホ Kaija Saariaho の《Cendres(灰)》など、最初のプロジェクトの曲目によるプログラムです。
 
価格 3,025円(税込価格)(本体価格 2,750円)

『トマス・イェンセンの遺産(Thomas Jensen Legacy) 第22集』
Danacord DACOCD 932 2CDR’s for price of 1 classical

 
[Disc 1]
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)
 交響曲第33番 変ロ長調 K.319
 ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216 *
 [録音 1962年5月11日 カジノ・スレーイルセ(Casiono Slagelse)(スレーイルセ)(ライヴ放送)]
 交響曲第34番 ハ長調 K.338
 [録音 1958年5月7日 エスビェア(ライヴ放送)]
 交響曲第39番 変ホ長調 K.543 - 第3楽章「メヌエット」†
 [録音 1942年秋][Tono X25007]
[Disc 2]
アルカンジェロ・コレッリ(1653–1713)
 合奏協奏曲 ハ短調 Op.6 No.3
 [録音 1962年11月19日 (室内コンサート)]
ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735–1782)
 序曲(シンフォニア) 変ロ長調 Op.18 no.2
 [録音 1962年9月27日 (火曜コンサート)]
ヨーゼフ・ハイドン(1732–1809)
 ノットゥルノ第7番 ハ長調 Hob.II:31
 [録音 1962年11月19日 (室内コンサート)]
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)
 セレナード第6番 ニ長調 K.239《セレナータ・ノットゥルナ(Serenata Notturna)》**
 [録音 1961年10月23日 デンマーク放送コンサートホール(ライヴ放送)]
 歌劇《フィガロの結婚(Le nozze di Figaro)》 K.492 - 序曲
 バレエ《レ・プティ・リアン(Les Petits Riens)》 K.Anh.10/299b
 [録音 1962年5月11日 カジノ・スレーイルセ(Casiono Slagelse)
  (スレーイルセ)(ライヴ放送)]
 歌劇《魔笛(Die Zauberflöte)》 K.620 - 序曲
 [録音 1958年5月7日 エスビェア(ライヴ放送)]
  デンマーク放送交響楽団 ティヴォリ交響楽団†
  トマス・イェンセン(指揮)
  トゥター・ギウスコウ(ヴァイオリン)*
  レーオ・ハンセン(第1ヴァイオリン)**
  アーネ・カレツキ(第2ヴァイオリン)**
  ゴナ・フレゼリクセン(ヴィオラ)**
  ヘリエ・プロウ(コントラバス)**
 
復刻 クラウス・ビューリト
 

トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898–1963)の遺産シリーズ第22集には、彼の得意としたバロックと古典のレパートリーから、コペンハーゲンとデンマーク国内ツアーの録音が集められました。イェンセンのモーツァルトは、弾むリズムと洗練されたスタイルに特色があったといわれ、トゥター・ギウスコウがソロを弾いた、モーツァルト10代の「最良の果実」のひとつ、ヴァイオリン協奏曲第3番にその一端が示されます。ギウスコウ Tutter Givskov(1930–2023)は、1951年からティヴォリ交響楽団のリーダーを務め、1954年から王立デンマーク管弦楽団に入団。団のメンバーと一緒にコペンハーゲン弦楽四重奏団を結成したことでデンマーク音楽史に名を残しています。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。プレーヤー/トランスポートの機種によってはCD-Rの読み取り、再生ができないことがあります。再生対応のメディアを機器の取扱説明書でご確認ください。

『ブリテン』
LSO Live LSO 0830 SACD hybrid (5.1 multi-channel/stereo)  classical

 
ベンジャミン・ブリテン(1913–1976)
 シンフォニア・ダ・レクイエム(Sinfonia da Requiem) Op.20(1940)*
 春の交響曲(Spring Symphony) Op44(1948–49)
 (ソプラノ、アルト、テノール、合唱、少年合唱と管弦楽のための)**
 青少年のための管弦楽入門:パーセルの主題による変奏曲とフーガ
 (The Young Person’s Guide to the Orchestra:
  Variations and Fugue on a Theme of Purcell) Op.34(1945)***
  ロンドン交響楽団 サー・サイモン・ラトル(指揮)
  エリザベツ・ワッツ(ソプラノ)** アリス・クート(メゾソプラノ)**
  アラン・クレイトン(テノール)**
  ティフィン少年合唱団 ** ティフィン児童合唱団 **
  ティフィン女学校合唱団 ** ジェイムズ・デイ(合唱指揮)**
  ロンドン交響楽団合唱団 ** サイモン・ホールジー(合唱指揮)**
  
録音 2019年5月7日、8日 *、2018年9月16日、18日 **、2021年5月18日 ***  バービカンホール(ロンドン、イングランド)(ライヴ録音)
制作 アンドルー・コーノル、ジョナサン・ストークス(Classic Sound)***
バランスエンジニア・編集・ミクシング・マスタリン ジョナサン・ストークス */**
バランスエンジニア・録音エンジニア ニール・ハッチンソン(Classic Sound)***

 
《シンフォニア・ダ・レクイエム》《春の交響曲》《青少年のための管弦楽入門》。ロンドン交響楽団をサー・サイモン・ラトルが指揮したコンサートから、ベンジャミン・ブリテンの広大な作品の異なる面を示す3つの作品を収録したアルバムがリリースされます。
 
《シンフォニア・ダ・レクイエム》は、ブリテンが26歳の時の作品です。1939年、日本政府から皇紀2600年を記念する音楽作品としてドイツのシュトラウス、フランスのイベール、イタリアのピツェッティとともに委嘱を受け、1940年の春、滞在先のアメリカで作曲されました。〈ラクリモーサ(Lacrimosa)〉〈ディエス・イレ(Dies irae)〉〈レクイエム・エテルナム(Requiem aeternam)〉の3楽章で構成された、ブリテンが純粋に管弦楽のために書いたもっとも規模の大きい作品です。ブリテンと日本政府の間で交わされた書簡と書類によると両者ともに誤解を抱いていたとされ、1940年秋にブリテンが来日して行われる予定だった演奏は中止されました。1941年3月29日、ジョン・バルビローリ指揮ニューヨーク・フィルハーモニックがカーネギーホールで初演。翌年イギリスで演奏されました。平和主義を貫いたブリテンが、両親を追悼するために書いた個人的な作品ともみなされています。
 
《春の交響曲》は、《ピーター・グライムズ》につづきクーセヴィツキー音楽財団の委嘱で作曲されました。作品は、「交響曲」の楽章にあたる「序奏とアレグロ」「緩徐楽章」「スケルツォ」「終曲」の4つの部分に分かれ、作者不明の作品を含む13世紀と16世紀、17世紀の詩、ウィリアム・ブレイク、W・H・オーデンの詩がテクストに使われています。カール・ニルセンが似た編成で作曲した「抒情的ユモレスク」《フュンの春》と同様、作曲者の瑞々しい、鋭い感受性をうかがわせる「春の想い」の音楽です。1949年7月、アムステルダムのコンセルトヘボウで行われたオランダ音楽祭で初演され、同じ年の夏、クーセヴィツキーとボストン交響楽団がタングルウッドで演奏しました。
 
「パーセルの主題による変奏曲とフーガ」の副題のついた《青少年のための管弦楽入門》は、パーセルの《アブデラザール組曲》の「ロンドー」に基づく作品です。1946年に公開されたミューア・マシソンの音楽ドキュメンタリー映画『Instruments of the Orchestra(オーケストラの楽器)』のために委嘱され、ロンドン交響楽団がマルコム・サージェントの指揮でサウンドトラックのために録音しました。ブリテンのもっともよく知らている作品です。
 
ロンドン交響楽団という、輝かしい音色と響きをもちながらも「グラマラス」になることなく深い音楽を聴かせるアンサンブルの最良の音楽をサー・サイモンが引き出しています。
 
価格 2,200円(税込価格)(本体価格 2,000円)

『ルーカス・フォス』
Naxos 8.559938 classical

 
ルーカス・フォス(1922–2009)
 オード(頌歌)(Ode)(1944 rev.1958)
 ルネサンス協奏曲(Renaissance Concerto)(1985)
 (フルートと管弦楽のための)
  イントラーダ(Intrada)
  バロック間奏曲(Baroque Interlude)(ラモーによる)
  レチタティーヴォ(Recitative)(モンテヴェルディによる)
  楽しみ(Jouissance)
 3つのアメリカの小品(Three American Pieces)(1944–45 rev.1989)
 (ヴァイオリンと管弦楽のための版)
  早いころの歌(Early Song) 献呈(Dedication)
  作曲者の休日(Composer’s Holiday)
 交響曲第1番 ト長調(1944)
  バッファロー・フィルハーモニック管弦楽団
  ジョアン・ファレッタ(指揮)
  エイミー・ポーター(フルート) ニッキ・チュイ(ヴァイオリン)  
 
録音 2023年 クラインハンス・ミュージックホール(Kleinhans Music Hall)(バッファロー、ニューヨーク州)

 
ルーカス・フォス Lukas Foss。1922年にベルリンで生まれ、6歳からピアノと音楽理論を学びました。1933年に家族とともにパリに移り、ラザール・レヴィにピアノ、ノエル・ギャロンに作曲、フェリクス・ヴォルジェスに管弦楽法、マルセル・モイーズにフルートを教わりました。1937年にフィラデルフィアに移住。カーティス音楽院に入学し、イザベル・ヴェンゲローヴァのピアノ、ロザリオ・スカレロの作曲、フリッツ・ライナーの指揮クラスに加わりました。1939年からバークシャー音楽センターでセルゲイ・クーセヴィツキ、イェール大学でパウル・ヒンデミットに学び、1942年にアメリカ市民になりました。1963年から1970年までバッファロー・フィルハーモニック管弦楽団の音楽監督を務め、このころ、ジョン・ケージの《プリペアドピアノと管弦楽のための協奏曲》(高橋悠治のプリペアドピアノ)と自作の《バロック変奏曲(Baroque Variations)》やシベリウスの《レンミンカイネン組曲》(いずれも Nonesuch)といったレコードを録音しました。
 
作曲家としてのフォスは、「to have a big foot in the future, you’ve got to have a big foot in the past(未来の重要性には過去の重要性が必要だ)」という自身の言葉が示すとおり、さまざまな時代の様式と技法を取り入れた作曲を行いました。バッファロー・フィルハーモニックと音楽監督のジョアン・ファレッタ JoAnn Faletta によるこのアルバムでは、1940年代にフォスがネオクラシカルなスタイルで書いた4つの作品が演奏されています。
 
《交響曲第1番 ト長調》は、「アンダンティーノ - ウン・ポコ・アレグレット」「アダージョ」「スケルツォ:ヴィヴァーチェ」「アンダンティーノ - アレグロ」の4楽章の抒情的で牧歌的、かすかにジャズの影響のうかがえる作品です。《3つのアメリカの小品》は、ヴァイオリンとピアノのために書かれ、フルートとピアノの版につづき、1989年にヴァイオリンと管弦楽のための編曲が行われました。コープランドの「開放的な空気」を思わせる、チャーミングな作品です。《ルネサンス協奏曲》は、第2楽章〈バロック間奏曲〉と第3楽章〈レチタティーヴォ〉にそれぞれラモーとモンテヴェルディの曲が素材として使われました。思いも寄らない転調で巧くスパイスを効かせた、フォスが「世紀を超える握手」と言った作品です。1944年の《オード(頌歌)》は、世界大戦中に亡くなったアメリカの人たちへの作曲者自身の感情を表す音楽として作曲されました。
 
価格 1,925円(税込価格)(本体価格 1,750円)

『Meetings with Bach(バッハとの出会い)』
Proprius PRCD 2098 early music/classical

 
シルヴィウス・レオポルト・ヴァイス(1687–1750)/
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
 組曲 イ長調 BWV 1025(リコーダーとリュートによる)*
  前奏曲(Entrée) クラント(Courante) ロンドー(Rondeau)
  サラバンド(Sarabande) アレグロ(Allegro)
  メヌエット(Menuet)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)(ドヒョ・ソル(1979–) 編曲)
 組曲 ト短調(リュート・ソロのための)(原曲:無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV 1008)**
  前奏曲(Prelude) アルマンド(Allemande)
  クラント(Courante) サラバンド(Sarabande)
  メヌエット I ー メヌエット II ー メヌエット I
  (Menuet I - Menuet II - Menuet I)
  ジグ(Gigue)
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714–1788)
 無伴奏フルートのためのソナタ ハ短調 Wq.132(原調:イ短調)***
  ポコ・アダージョ(Poco Adagio) アレグロ(Allegro)
  アレグロ(Allegro)
  ドヒョ・ソル(リュート)*/**
  エメリ・ルース(リコーダー)*/***
 
録音データ(後報)

 
スウェーデン南部の小さな村の古楽アンサンブル「ホール・バロック Höör Barock」は、2019年にリリースしたルーマンの《ゴロヴィン伯爵の祝宴のための音楽》(BIS SA 2355)で2020年のスウェーデン・グラミー賞を受賞しました。ルンド大学と王立ストックホルム音楽大学のコレクションのコレクションによる多彩なプログラムの『リコーダーをともなうバロック協奏曲』(Proprius PRCD 2091)も高く評価され、「自由に想像を羽ばたかせ、ずっと忘れられていた音楽を今わたしたちが歩いている通りに響かせる喜び」という愉しい音楽が温かく迎えられました。ホール・バロックの新作は、リュート奏者ドヒョ・ソルとリコーダー奏者エメリ・ルースのふたりによるアルバムです。
 
『バッハとの出会い』。ドレスデン宮廷のリュート奏者シルヴィウス・ヴァイスは、1739年の夏、バッハの子、ドレスデンのゾフィー教会オルガニストだったヴィルヘルム・フリーデマンと連れ立ってライプツィヒのバッハの家を訪れました。「この滞在の間に何があったか。高いレベルの即興対決をやったのか、それとも友人同士がくつろいで音楽の話に花が咲いたのか」。当時のことを見聞きした人たちは「このとき、まれにみる優雅な音楽が演奏された」と、語ったと言われています。また、バッハが、ヴァイスの作曲したリュートのソロ曲に高声部を加えて「イ長調のソナタ」としたのもこのときだったことが分かっています。バッハ作品カタログの「ヴァイオリンとキーボードのための」組曲 イ長調 BWV 1025》です。
 
このアルバムでは、この組曲と、バッハの《無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調》をドヒョ・ソルが編曲した「リュート・ソロ」の《組曲 ト短調》、C・P・E・バッハが書いた当時流行のギャラント様式の《無伴奏フルートのためのソナタ ハ短調》が演奏されます。
 
ドヒョ・ソル Dohyo Sol(1979–)は、王立ストックホルム音楽大学、ハーグ王立音楽院、王立デンマーク音楽アカデミーで学び、ソリストと室内楽奏者としてコンチェルト・コペンハーゲン(CoCo)などのアンサンブルでも演奏してきました。エメリ・ルース Emelie Roos は、ルンド大学で文学と音楽学を修め、王立デンマーク音楽アカデミーと王立ストックホルム音楽大学でダン・ラウリにリコーダー演奏を学びました。ドロットニングホルム宮廷劇場、ヨーテボリ・バロック、ポーランドのアルテ・デイ・スオナトーリをはじめとする古楽のオーケストラとアンサンブルで演奏しています。ソルとルース夫妻は、ホール在住。ホール・バロックの創設に関わり、2012年からバロックと音楽祭の芸術監督を務めています。
 
価格 2,365円(税込価格)(税抜価格 2,150円)

『Skjálfti』
Sono Luminus SLE 70032 film music/contemporary

 
エズヴァルズ・エギルソン/パウトル・ラグナル・パウルソン
 映画『Skjálfti』の音楽
  Hallgrímskirkja(ハトルグリーム教会) Flog I(発作 I)
  Saga(サーガ) Safavél(ジュースマシン)
  Hvalfjörður(クヴァルフィヨルド) Gleyma(忘れる)
  Miklabraut(ミクラブレイト) Furulækur Flog II(発作 II)
  Katrin(カトリーン) Systur(姉妹) Leigubíll(タクシー)
  Langahlíð(ランガクリーズ) Ívar(イーヴァル)
  Klambratún(クラマブラトゥーン)
  エズヴァルズ・エギルソン(エレクトロニクス)
  パウトル・ラグナル・パウルソン(エレクトロニクス)
  トゥイ・ヒルヴ(ソプラノ)
  ウンヌル・ヨウンスドウッティル(チェロ)
  
録音 2022年 クリョウマンディ録音スタジオ(Hljómandi Recording Stutioo)(レイキャヴィーク、アイスランド)

 
アイスランドの作曲家エズヴァルズ・エギルソン Eðvarð Egilsson とパウトル・ラグナル・パウルソン Páll Ragnar Pálsson が2021年のアイスランド映画『Skjálfti』(震え)のサウンドトラックとして書いた音楽を基に制作したアルバム。「激しいてんかんの発作に襲われ、サーガの人生はすっかり変わってしまう。ずっと忘れていた抑圧されていた記憶が突然よみがえり始め、彼女の過去と現在、娘、姉妹、パートナー、そして母としての自分の役割に関わる不穏な真実に直面せざるを得なくなる」(IMDb)。エイズル・ヨウンスドウッティル Auður Jónsdóttir の小説を原作に制作された「ミステリー・ドラマ」ジャンルの映画です。ソプラノとチェロのアコースティックな音色とエレクトロニクスの音を融合してミステリアスな気分を表出させた作品。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『音楽による礼拝 第8集』
Toccata Classics TOCC 0266 early music

 
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681–1767)
 カンタータ「Was ist das Herz?  Ein finstrerer Ort」 TWV 1:1516
 カンタータ「Fleuch der Lüste Zauberauen」 TWV 1:549
 カンタータ「Wer ist, der dort von Edom kömmt?」 TWV 1:1584
 カンタータ「Triumphierender Versöhner, tritt aus deiner Kluft hervor」 TWV 1:1422
 カンタータ「Hirt’ und Bischof uns’rer Seelen」 TWV 1:805
 カンタータ「Ergeuss dich zur Salbung der schmachtenden Seele」 TWV 1:448
  ベルゲン・バロック
   マリアンネ・ベアーテ・シェラン(メゾソプラノ)
   ビャッテ・アイケ(ヴァイオリン)
   マルック・ルオラヤン=ミッコラ(チェロ)
   トマス・C・ボイセン(テオルボ)
   ハンス・クヌート・スヴェーン(チェンバロ)
   
録音 2013年3月12日 ホフ教会(レナ、オストレ・トーテン、ノルウェー)

 
テレマンのカンタータ72曲を収めた『音楽による礼拝(Harmonischer Gottes-Dienst)』は、1726年にハンブルクで出版されました。独唱、ヴァイオリンなどのオブリガート楽器と通奏低音の編成で書かれ、通常、レチタティーヴォと2つのダカーポ・アリアで構成されています。ノルウェーを代表する古楽アンサンブルのひとつとして1994年から活動をつづける「ベルゲン・バロック(Bergen Barokk)」は、グリーグ・アカデミーとのコラボレーションによりこの曲集の録音をスタートさせ、2006年の第1集からずっと各国のメディアから高い評価を得てきました。第8集ではカンタータ「Fleuch der Lüste Zauberauen」が世界初録音です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『トイヴォ・クーラ ソロ歌曲全集 第1集』
Toccata Classics TOCC 0719 classical

 
トイヴォ・クーラ(1883–1918)
 3つの歌曲 Op.2
  秋の想い(Syystunnelma)(1904)
  炎を見つめて(Tuijotin tulehen kauan) (1907)
  朝の歌(Aamulaulu)(1905)
 夜(Yö) Op.22 no.3(1906)
 2つの歌曲 Op.6(1907)
  教会墓地の夏の夜(Kesäyö kirkkomaalla) エピローグ(Epilogi)
 2つの歌曲 Op.8(1908)
  くちづけ(Suutelo) マリアの歌(Marjatan laulu)
 ちょうどそのとき(Kas silloin vaan)(1899)
 海に水浴びするニンフ(Merenkylpijäneidot) Op.12a(1909)
 2つの歌曲 Op.16a
  シニカの歌(Sinikan laulu)(1910?)
  打て、わが心よ(Lyö sydän)(1904)
 私の道は世界へとつづく(ままならぬ人生)(Ut min väg i världen går)(1899)
 生きよ、泣け、わたしの愛しい若者よ(Elä itke impeni nuori)(1901)
 こんにちは、こんにちは(Hej ja hei!)(南ポホヤンマーの民謡から)
 南ポホヤンマー民謡の編曲 第1巻 Op.17b nos.1/5
  村の道をてくてく歩いていると(Niin kauan minä tramppaan)
  その言葉を口にしてはいけない(Eikä sitä sanaa)
  土深き墓より泣け(Huuda hautas pohjasta)
  この長き時の悲しき(Voi niitä tuntia tuhansia)
  父さんの小屋はみすぼらしく(Pappani maja on matala)
 南ポホヤンマー民謡の編曲 第2巻 Op.17b nos.6/12
  若者たちは村の道をぶらつき(Poijat ne kulkee kyliä)
  向こうに見える赤い家をそっと探る(Tuoltapa näkyy se punainen talo)
  美しい夏ハウタラのヘイッキを埋めている(Hautalan Heikin kaunihin kesän)
  風が白樺のてっぺんを揺らした(Tuuli se taivutti koivun larvan)
  青い目と赤い頬(Siniset silmät ja punaset posket)
  お前の指輪を取ってこい(Hae pois vaan sormukses)
  僕は幸せ者だと思われている(Luullahan joitta on lysti olla)
  イェンニ・ラッティラ(ソプラノ)
  キリル・コズロフスキ(ピアノ)
 
録音 2018年1月10日–12日 コッコカンガス・ホール(Kokkokangas Hall)(ケンペレ、フィンランド)、5月20日–21日 スネルマン・ホール(Snellman Hall)(コッコラ、フィンランド)

 
トイヴォ・クーラ Toivo Kuula は、若くして悲劇的な死を遂げた多くの作曲家のひとりでした。1918年、白衛軍と赤衛軍によるフィンランド内戦の最中、酒の席での口論が原因で銃で撃たれ、35歳で亡くなりました。《ヴァイオリンソナタ ホ短調》、よく知られる〈結婚行進曲〉が含まれる《ピアノのための3つの小品》と《3つの童話の情景》、ヴァイオリン(チェロ)とピアノのための《クリスマスキャロル(無言歌)》と《悲しみ》、合唱のための《黎明》や《海の賛歌》など、心に直接ひびく曲を書いていただけに、彼の死は大きな損失と受け止められました。Toccata Cassics がCD2枚でリリースするクーラのソロ歌曲アルバムには、初録音の曲を含む彼の全歌曲が収録されます。フィンランドのドラマティック・ソプラノ、イェンニ・ラッティラ Jenni Lättilä(1977–)とベラルーシ系フィンランドのピアニスト、キリル・コズロフスキ Kirill Kozlovski の共演です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『グリーグ』
Vox VOXNX 3039CD classical

 
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)
 《ペール・ギュント(Peer Gynt)》 組曲第1番 Op.46(1888)
  朝の気分(Morgenstemning) オーセの死(Åses død)
  アニトラの踊り(Anitras dans)
  ドヴレ山の王の宮殿にて(I dovregubbens hall)
 《ペール・ギュント(Peer Gynt)》 組曲第2番 Op.55(1891)
  花嫁の略奪 - イングリーの嘆き(Bruderovet - Ingrids Klage)
  アラビアの踊り(Arabisk dans)
  ペール・ギュントの帰郷 - 海のあらしの夕べ
  (Peet Gynts hjemfart - Stormfull aften på havet)
  ソールヴェイの歌(Solveigs sang)
 組曲《ホルベアの時代から(Fra Holbergs tid)》 Op.40(1884-85)
 (弦楽オーケストラのための)
  前奏曲(Prelude) サラバンド(Sarabande)
  ガヴォット(Gavotte) アリア(Air) リゴドン(Rigaudon)
 トロールハウゲンの婚礼の日(Bryllupsdag på Troldhaugen) Op.65 no.6
 (編曲者不明)
 ノルウェー舞曲(Norske danser) Op.35(1881 rev.c.1888)
 (ハンス・ジット 編曲?)
  アレグロ・マルカート(Allegro marcato)
  アレグロ・トランクイッロ・エ・グラツィオーゾ
  (Allegro tranquillo e grazioso)
  アレグロ・モデラート・アラ・マルチア
  (Allegro moderato alla marcia)
  アレグロ・モルト(Allegro molto)
  ユタ交響楽団 モーリス・アブラヴァネル(指揮)
 
録音 1975年2月、3月、5月(トロールハウゲン、ノルウェー舞曲) ソルトレークシティ、ユタ州

 
「Vox Audiophile Edition」シリーズ。1992年に VOX Box シリーズでCDリリースされたモーリス・アブラヴァネルとユタ交響楽団のグリーグ録音の新デジタル・リマスタリングによる復刻。《ペール・ギュント》組曲、《ホルベアの時代から》など、第1集(VOXNX 3038CD)に含まれていなかった録音が収録されています。
 
価格 2,200円(税込価格)(本体価格 2,000円)

『交響的舞曲』
Vox VOXNX 3042CD classical

 
セルゲイ・ラフマニノフ(1873–1943)
 交響的舞曲 Op.45(1940)
 ボヘミアン・カプリース(Caprice bohémien)
 (ジプシーの主題によるカプリッチョ(Capriccio on Gypsy Themes)) Op.12(1892–94)
 スケルツォ ニ短調(1888)
 交響詩《死の島(Isle of the Dead)》 Op.29(1909)
  セントルイス交響楽団 レナード・スラトキン(指揮)
 
録音 1979年、1980年10月(スケルツォ) パウエル・ホール(セントルイス、ミズーリ州)

 
マーク・オーボートとジョアナ・ニクレンツの「Elite Recordings」が Vox Records のために制作した優秀録音のディスクをマイク・クレメンツによる「24bit/192kHz」デジタル・リマスタリングでリリースする「Vox Audiophile Edition」シリーズ。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『Ice Breaking(砕氷)』
Losen Records LOS 296-2 jazz

 
『Ice Breaking(砕氷)』
 A New One(Dag S. Arnesen) Ice Breaking(Dag S. Arnesen)
 Sarah(Dag S. Arnesen) That’s OK(Dag S. Arnesen)
 Podstrana(Dag S. Arnesen) Bim Bam Bom(Dag S. Arnesen)
 After Dinner(Dag S. Arnesen) Jumping Around(Dag S. Arnesen)
 A Special Memory(Dag S. Arnesen)
  ダーグ・アルネセン・トリオ
   ダーグ・アルネセン(ピアノ)
   マグネ・トールモセーテル(ベース)
   オイヴィン・スカルボー(ドラム)
 
録音 2023年11月19日–21日 ベルゲン大学グリーグ・アカデミー・スタジオ(ベルゲン、ノルウェー)
制作 ダーグ・アルネセン
録音エンジニア・ミクシング ダーヴィデ・ベルトリーニ
マスタリング モッテン・ルンド

 
ダーグ・アルネセン Dag Arnesen は、ベルゲンで生まれ、美しい自然、作曲家でピアニストだったエドヴァルド・グリーグのような「ベルゲンの遺産」からインスピレーションを受けながらジャズ・ピアニストとして活動しています。新作の『Ice Breaking(砕氷)』で彼は、『Pentagon Tapes(ペンタゴン・テープ)』(LOS 160-2)に代表される過去の創作から一歩踏み出し、聴き手をさらに新しい音楽表現と「音」の旅に誘うことを意図しています。
 
メロディの感覚を強調した《A New One》。複雑なコード進行に焦点を当てた《After Dinner》。「愛しい猫サラ」に捧げる《Sarah》。「自信喪失と立ち直り」を考察し「自信と受容」のメッセージを伝える《That’s OK》。地中海を臨むクロアチアの町《Podstrana》。40年前、アルネセンがマイルス・デイヴィスの影響下にあったころに書いた曲をトリオの作品に作り直し、ノスタルジックな気分で自身の音楽ルーツをふりかえる《Bim Bam Bom》。作曲のきっかけとなった辛い記憶を笑って忘れようとしたという、20年ほど前の《A Special Memory》。
 
グリーグ・アカデミーのスタジオでのセッションは、新しいメンバーによるトリオで行われました。ベースのマグネ・トールモセーテル Magne Thormodsæter は、テリエ・リプダール、カーリン・クローグ、ジョン・サーマンたちとのコラボレーションを経験。グリーグ・アカデミーの准教授と作曲家としても活動しています。ドラムのオイヴィン・スカルボー Øyvind Skarbø は、グリーグ・アカデミーで学び、ノルウェー、キューバ、ナイジェリアの伝統音楽の研究も行ってきました。
 
価格 2,365円(税込価格)(税抜価格 2,150円)

『Copenhagen Unissued Session 1977』
SteepleChase SCCD 31960/G 1960 Vinyl LP jazz

 
[CD]
 Canção do Sal(Milton Nascimento)
 Blue Serge(Mercer Ellington)
 Lady Sings the Blues(Alex Wilder)
 Quist(Kenny Wheeler)
 I Remember Clifford(Benny Golson)
 Litha(Chick Corea)
 Canção do Sal(Milton Nascimento)(Take 2)
 Blue Serge(Mercer Ellington)(Take 1)
 Canção do Sal(Milton Nascimento)(Take 3)
[Vinyl LP: Side 1]
 Canção do Sal(Milton Nascimento)
 Blue Serge(Mercer Ellington)
 Lady Sings the Blues(Alex Wilder)
[Vinyl LP: Side 2]
 Quist(Kenny Wheeler)
 I Remember Clifford(Benny Golson)
 Litha(Chick Corea)
  スタン・ゲッツ(テナー・サクソフォーン)
  ジョアン・ブラッキーン(ピアノ)
  ニルス=ヘニング・アーステズ・ペーザセン(ベース)
  ビリー・ハート(ドラム)
 
録音 1977年1月30日 コペンハーゲン

 
1977年1月30日、スタン・ゲッツの50歳を記念してコペンハーゲンで行われた3日間のコンサートが完売した翌日、コペンハーゲンのスタジオで録音された音源。
 
価格(CD) 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)
価格(Vinyl LP) 4,510円(税込価格)(本体価格 4,100円)

『The Oscar Pettiford Memorial Concert』
SteepleChase SCCD 36512 jazz

 
『The Oscar Pettiford Memorial Concert』
 Bohemia after Dark(Oscar Pettiford)
 Willow Weep for Me(Ann Ronell)
 Swingin’ till the Girls Come Home(Oscar Pettiford)
  エーリク・モーセホルム・トリオ
   エーリク・モーセホルム(ベース) フィン・セーヴェリ(ピアノ)
   ペーター・ヴィシング(ドラム)
 Blues for Oscar(Max Brüel)
  マクス・ブリュール・クワルテット
   マクス・ブリュール(バリトン・サクソフォーン)
   アトリ・ビャアン(ピアノ) ヤアアン・ゴトリプ(ベース)
   ヤアン・エルニフ(ドラム)
 Dinah(Harry Akst)
  ベンクト・ハルベリ・トリオ
   ベンクト・ハルベリ(ピアノ) グンナル・ヨンソン(ベース)
   ヴィリアム・シュプフェ(ドラム)
 Blue Skied(Irving Berlin)
 Blues by Alice(Alice Babs)
  アリス・バブス(ヴォーカル)
 The Lady’s in Love with You(Burton Lane/Frank Loesser)
  アリス・バブス(ヴォーカル)
  スヴェン・アスムセン(ヴァイオリン、ヴォーカル)
 Why Not? That’s What(Oscar Pettiford)
 Blues in the Closet(Oscar Pettiford)
  ジャズクインテット・’60
   アラン・ボチンスキ(トランペット)
   ベント・イェーディ(テナー・サクソフォーン)
   ベント・アクセル(ピアノ) オーレ・ラウマン(ベース)
   フィン・フレゼリクセン(ドラム)
 Now See How You Are(Oscar Pettiford)
  ルイ・ユールマン・クアルテット
   ルイ・ユールマン(ヴィブラフォーン)
   フィン・セーヴェリ(ピアノ) ヤアアン・ビアクホルム(ベース)
   ヤアン・エルニフ(ドラム)
 Nobody’s Sweetheart
 (Gus Kahn/Ernie Erdman/Elmer Schoebel/Billy Meyers)
 Spring Can Really Hang You up the Most(Tommy Wolf)
 Get Happy(Harry Arlin)
 Without a Song(Vincent Youmans)
  スタン・ゲッツ・クワルテット
   スタン・ゲッツ(テナー・サクソフォーン)
   ベンクト・ハルベリ(ピアノ) グンナル・ヨンソン(ベース)
   ヴィリアム・シュプフェ(ドラム)   
 
録音 1960年10月1日 ファルコナーセンター(Falkoner Contret)(フレゼリクスベア、デンマーク)

 
1960年9月8日、コペンハーゲンで亡くなったアメリカのベーシスト、オスカー・ペティフォードを追悼して行われた1960年10月1日のコンサートのライヴ録音。このイベントは、デンマークのジャズ愛好家のサークルがペティフォードの子供たちのための資金集めを目的に主催。スタン・ゲッツ、アリス・バブス、エーリク・モーセホルム・トリオ Erik Moseholm Trio、マクス・ブリュール・クワルテット Max Brüel Quartet、ベンクト・ハルベリ・トリオ Bengt Hallberg Trio、ルイ・ユールマン・クワルテット Louis Hjulmand Quartet が参加しています。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

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