October 2022

『北極の音(Lyden av Arktis)』
2L 2L 169SABD Blu-ray Audio Disc + SACD hybrid contemporary/classical

 
ラッセ・トーレセン(1949–)
 北極の音(Lyden av Arktis)- 素晴らしい土地(La terra meravigliosa)
  見わたすかぎり白(Bare hvitt)
  聳えたつ氷河(Brefront)
  空の群れと飛翔(Himmelflokk og flukt)
  出会いの思い出(Minnemøter)
   出会い思い出 I: 4つの北極の雰囲気
   (Minnemøter I: Fire Arktiske atmosfærer)
   出会いの思い出 II: 魂の旅(Minnemøter II: Sjelereise)
  弦楽オーケストラのための2つの楽章
  (Two Movements for String Orchestra)
   厳粛な時 - 暗い時 - 明るい時(Høgtid - mørketid - lystid)
   フィドルの祭り(Slåttemylder og fest)
  未踏への賛歌(Hymne til det urørte)
  倒壊(Kollaps)
   アークティック・フィルハーモニック
   クリスチャン・クルクセン(指揮)
 
録音 2021年8月 ストルメン・コンサートホール(ボードー、ノルウェー)
制作・バランスエンジニアリング・ミクシング ・編集・マスタリング モッテン・リンドベルグ
共同制作 アンナ・ハルトマン、ラッセ・トーレセン
 
[DXD (24bit/352.8kHz) 録音]
[Disc 1: SACD hybrid (5.1 multichannel DSD/2.0 stereo DSD) RedBook PCM: MQA CD][Disc 2: Blu-ray: 5.1 DTS HD-MA (24bit/192kHz), 7.1.4. Auro-3D (96kHz), 7.1.4. Dolby Atmos (48kHz), 2.0 LPCM  (24bit/192kHz), mShuttle: MQA + FLAC + MP3 Region: ABC worldwide]

 
「アークティック・フィルハーモニック Arktisk Filharmoni/Arctic Philharmonic」は、ボードーのシンフォニエッタとトロムソの室内オーケストラが合体して生まれた世界最北端のプロフェッショナル・オーケストラです。プロジェクトと演奏する作品に合わせ、4つの形態に分かれて活動しています。デンマークのクリスチャン・クルクセン Christian Kluxen が首席指揮者を務める「交響楽団(Symphony Orchestra)」。アメリカのティム・ワイス Tim Weiss がリーダーの「シンフォニエッタ(Sinfonietta)」。ヘンニング・クラッゲルード Henning Kraggerud が芸術監督の「室内管弦楽団(Chamber Orchestra)」。エスペン・ラングヴィーク Espen Langvik を代表する「オペラ(Opera)」。ボードーのストルメン・コンサートホールを中心に年間、200から250のコンサートを開催しています。
 
「北極の音(Lyden av Arktis)」は、アークティック・フィルハーモニックの特徴を示す「シグネチャー・ワーク」を求めるプロジェクトとして企画されました。「ひとつのコンサートのプログラムになる大規模な作品でありながら、異なるアンサンブルが独立した曲として演奏することのできる楽章をもった、『北極圏ノルウェー』を映す音楽」。2013年に構想され、ノルディック・ヴォイセズのための《六重唱曲 Op.49》(『Himmelkvad』(2L 075SABD))で2010年の「北欧音楽委員会(NOMUS)」賞を受けたラッセ・トーレセン Lasse Thoresen に委嘱されることが決まりました。アークティック・フィルハーモニックが選んだ《北極の音(Lyden av Arktis)》を作品名とし、「素晴らしい土地(La terra meravigliosa)」の副題がつけられました。
 
7つの楽章で構成され、それぞれの映す内容によって、アヴァンギャルドから伝統的な語法まで、異なるいくつかのスタイルで書かれています。薄明かりの中〈みわたすかぎり白〉の第1楽章。地表でもっとも重く大きい〈聳えたつ氷河〉に時折ハジロウミバドの鋭い鳴き声が混じる第2楽章。ウミスズメの群れに襲いかかるトウゾクカモメのドラマを語る第3楽章〈空の群れと飛翔〉。サーミのヨイクを織りこんだ第4楽章〈出会いの思い出〉は、シンフォニエッタのために書かれ、2つの部分に分かれています。「雨 I(Regn I)」「曇り。晴れてゆく(Gråvær. Det lysner)」「よい天気。海(Godvær. Hav)」「雨 II(Regn II)」の〈4つの北極の雰囲気〉と〈魂の旅〉。第5楽章〈弦楽オーケストラのための2つの楽章〉も、サーミの土地に興ったルター派のリバイバル運動の〈厳粛な時 - 暗い時 - 明るい時〉とノルウェーの民俗音楽による〈フィドルの祭り〉の2つの部分で構成されています。第6楽章は、さらに北にある「もろく、しかし力強く、素晴らしい」〈未踏への賛歌〉。最後の第7楽章が「この惑星の人間生活が直面する」〈倒壊〉。
 
モッテン・リンドベルグ Morten Lindberg のプロデュースとエンジニアリング。2021年8月、作曲者のトーレセンが立ち合い、ストルメン・コンサートホールで録音セッションが行われました。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『クラリネット・トリオ』
BIS SACD 2535 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
ヴァルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)
 三重奏曲 変ホ長調 K.498《ケーゲルシュタット・トリオ(Kegelstatt Trio)》
 (ピアノ、クラリネットとヴィオラのための)
ロベルト・シューマン(1810–1856)
 おとぎ話(Märchenerzälungen) Op.132
 (クラリネット、ヴィオラとピアノのための)
マックス・ブルッフ(1838–1920)
 8つの小品(8 Stücke) Op.83(クラリネット、ヴィオラとピアノのための)
イーゴリ・ストラヴィンスキー(1882–1971)
 組曲《兵士の物語(L’Histoire du soldat)》(1918 arr.1924)
 (ヴァイオリン、クラリネットとピアノのための)
  兵士の行進(Marche du soldat)
  兵士のヴァイオリン(Le violon du soldat)
  小コンサート(Petit concert)
  タンゴ-ワルツ-ラグタイム(Tango-Valse-Ragtime)
  悪魔の踊り(Danse du diable)
  ウィグモア・ソロイスツ
   マイケル・コリンズ(クラリネット)
   イザベル・ファン・クーレン(ヴィオラ、ヴァイオリン)
   マイケル・マクヘイル(ピアノ)
 
録音 2020年8月24日–26日 ウィグモアホール(ロンドン、イングランド)

 
2020年、イザベル・ファン・クーレンとマイケル・コリンズが中心となり、ロンドンのウィグモア・ホールのディレクター、ジョン・ギルフリー John Gilhooly とのコラボレーションによって創設した「ウィグモア・ソロイスツ Wigmore Soloists」のアルバム第2作。このアンサンブルは、メンバーを固定せず、ベテランから次世代を担う若い演奏家までホールゆかりの演奏家が集まって演奏するスタイルをとり、最初のアルバム(BIS SA-2597)では、弦楽奏者によるシューベルトの《八重奏曲 ヘ長調》を取り上げていました。
 
新しいアルバムでは、クラリネット、ピアノ、ヴィオラあるいはヴァイオリンの「三重奏」の作品が演奏されます。モーツァルトの室内楽作品を代表する一作の《ケーゲルシュタット・トリオ》。ロマンティシズムとユーモアいっぱいのシューマンの《おとぎ話》。ブルッフのもっとも美しい作品のひとつといわれる《8つの小品》。ストラヴィンスキーの《兵士の物語》は、作曲者自身がヴァイオリン、クラリネットとピアノの音楽に編曲した「組曲」による演奏です。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『エコー(Echo)- 時代を越える歌』
BIS SACD 2568 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
 サラバンド(Sarabande)(《パルティータ第4番 ニ長調 BWV 828》から)
 思え、わが心よ(Gedenke doch, mein Geist, zurücke)
 (ベンジャミン・ブリテンによる編曲《5つの宗教的歌曲》第1曲)
 サラバンド(Sarabande)(《フランス組曲第3番 ロ短調 BWV 814》から)
 甘き死よ来たれ(Komm, süsser Tod)
 (ベンジャミン・ブリテンによる編曲《5つの宗教的歌曲》第4曲)
 コレンテ(Corrente)(《パルティータ第6番 ホ短調 BWV 830》から)
 いと尊きイエスよ(Liebster Herr Jesu)
 (ベンジャミン・ブリテンによる編曲《5つの宗教的歌曲》第3曲)
ヒュー・ワトキンズ(1976–)
 エコー(Echo)(2017)(ソプラノとピアノのための)
  エコー(Echo) 恍惚の一瞬には(For each ecstatic instant)
  悲しみが燃え尽きるものなら(If grief could burn out)
  あなたが年老いたとき(When you are old) 
  青ざめた赤子(Baby blue)
ヘンリー・パーセル(c.1659–1695)
 美しい柔和さが(By beauteous softness)(トマス・アデスによる編曲(2017))
 しばし楽の音に(Music for a while)
 (マイケル・ティペットとウィルター・バーグマンによる編曲(1949))
伝承曲(ベンジャミン・ブリテン(1913–1976)編曲)
 彷徨いながら不思議に思う(I wodner as I wander)(c.1941)
 ホワイト・ロックのデイヴィッド(Dafydd y Garreng Wen)
 (《8つの民謡の編曲》(1976)から コリン・マシューズによるピアノ版)
 なんと優しいエコーの答え(How sweet the answer)
 (《民謡の編曲 第4巻》(1957)から)
デボラ・プリチャード(1977–)
 The World(世界)(2021)
シェリル・フランシス=ホード(1980–)
 Lament(嘆き)(2012)
エロリン・ウォレン(1958–)
 Peace on Earth(地に平和を)(2006)
  ルビー・ヒューズ(ソプラノ)
  ヒュー・ワトキンズ(ピアノ)
 
[楽器 Piano: Steinway D]
 
録音 2021年4月28日–5月1日 ポットンホール(ウェスルトン、サフォーク、イングランド)
制作 ロバート・サフ
録音エンジニア デーヴ・ロウウェル

 
イギリスのソプラノ歌手、2011年から2013年の BBC New Generation Artists に選ばれたひとり、ルビー・ヒューズ Ruby Hughes は、2014年の『ヴェネツィアのクリスマス』(BIS SA-2089)、ヴァンスカとミネソタ交響楽団のマーラーの《復活》(BIS SA-2296)、ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパの『リニューアル』(BIS SA-2549)の録音に参加、『愛と喪失のヒロインたち』(BIS SA-2248)『クリュタイムネストラ』(BIS SA-2408)など3枚のリサイタル・アルバムをリリースしてきました。
 
作曲家でピアニストのヒュー・ワトキンズ Huw Watlkins(1976–)と共演した新作の『エコー(Echo)』は、「時代を越える歌(songs across the ages)」の副題をもち、それぞれの音楽で語り、たがいに愛情をこめて「響きあう」17世紀から現代の作曲家たちの作品によるプログラムのアルバムです。「時を越える感情の結びつきを示唆する」バッハのソロ・キーボードのための《サラバンド》と《コレンテ》、ベンジャミン・ブリテンがバッハの曲を「現代の音楽」に作った《5つの宗教的歌曲》と、イギリスの民謡の編曲。《8つの民謡の編曲》の〈ホワイト・ロックのデイヴィッド〉は、ウェールズ生まれのヒューズとワトキンズに敬意を払って選ばれ、コリン・マシューズが作ったピアノ共演版で演奏されます。パーセルの《美しい柔和さが》と《しばし楽の音に》は、トマス・アデス、マイケル・ティペットとウィルター・バーグマンによる版による演奏です。
 
ヒュー・ワトキンズの歌曲集《エコー》は、クリスティーナ・ロセッティ、エミリ・ディキンソン、フィリップ・ラーキン、W・B・イェイツ、デイヴィッド・ハーセントの詩がテクストに使われています。メイン・プログラムにふさわしい、詩情と内省の音楽です。カーネギーホールとウェールズのプレスティン音楽祭からルビー・ヒューズのために委嘱され、2017年10月にニューヨークで初演されました。
 
プログラム最後の3つの歌は、イギリスの作曲家による作品です。デボラ・プリチャード Deborah Pritchard(1977–)が、ヘンリー・ヴォーン Henry Vaughan(1621–95)の詩に作曲した、ルビー・ヒューズのための《The World(世界)》。シェリル・フランシス=ホード Cheeryl Frances-Hoad(1980–)のアンドルー・モーション Andrew Motion(1952–)の詩による《Lament(嘆き)》。エロリン・ウォレン Errollyn Wallen(1958–)が自身で詩を書いた「クリスマスキャロル」の《Peace on Earth(地に平和を)》。
 
前作の『新しい命と愛の歌(Songs for New Life and Love)』(BIS SA–2468)に「ガーディアン」紙が呈した「美しい演奏による、想像力あふれるリサイタル」の賛辞が「こだま」するアルバムです。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『チャイコフスキー』
BIS SACD 2569 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
ピョートル・チャイコフスキー(1840–1893)
 弦楽セレナード Op.48
ピョートル・チャイコフスキー(1840–1893)(ジュリアン・アズクール 編曲)
 弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 Op.11 - アンダンテ・カンタービレ
 弦楽六重奏曲 ニ短調 Op.70《フィレンツェの思い出》
 眠る前に夢見て(1863–64)
  ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ
  ジュリアン・アズクール(ディレクター、コンサートマスター)
 
録音 2020年8月12日–13日(セレナード、眠る前に)、2021年11月9日–10日 セント・シラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン、イングランド) 

 
「ユナイテッド・ストリングズ・オブ・ヨーロッパ(United Strings of Europe)」(USE)の『In Motion』(BIS SA-2529)と『Renewal(リニューアル)』(BIS SA-2549)につづく BIS アルバムの第3作。〈アンダンテ・カンタービレ〉と《フィレンツェの思い出》、アカペラ混声合唱曲が原曲の《眠る前に夢見て》は、リーダーのジュリアン・アズクール Julian Azkoul が、《弦楽セレナード 》と同じ「第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリン、4つのヴィオラ、3つのチェロ、1つのコントラバス」のために編曲した版による演奏です。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『スウェーデンのピアノ協奏曲』 Selection
BIS SACD 2576 SACD hybrid (5.0 surround/stereo)  contemporary/classical

 
ラウラ・ネッツェル(1839–1927)
 ピアノ協奏曲 Op.84 
スヴェン=ダーヴィド・サンドストレム(1942–2019)
 ピアノと管弦楽のための5つの小品
 (Five pieces for piano and orchestra)(2016)
アンドレーア・タローディ(1981–)
 Stellar Clouds(星の雲)(ピアノ協奏曲第1番)(2015)
  ペーテル・フリース・ユーハンソン(ピアノ)
  ヨーテボリ交響楽団 ライアン・バンクロフト(指揮)
 
[楽器 Piano: Steinway D]
  
録音 2021年10月4日–7日 ヨーテボリ・コンサートホール(ヨーテボリ、スウェーデン)
制作 インゴー・ペトリ
録音エンジニア シュテファン・レー

 
「偉大な作曲家の音楽と素晴らしい解釈」(BR Klassik)と評されたアルバム『ヘレーナ・ムンクテルの音楽』(BIS SA–2204)のセッションに参加したアーティストのひとり、スウェーデン放送 P2 のアーティスト・イン・レジデンスを務めたピアニスト、ペーテル・フリース・ユーハンソン Peter Friis Johansson(1983–)の新作。彼が近年、一層の興味をもつようになったという「わが国スウェーデン」の初録音のピアノ協奏曲を3曲、ライアン・バンクロフト指揮のヨーテボリ交響楽団の共演で録音しました。
 
ラウラ・ネッツェル Laura Netzel(1839–1927)は、フィンランドのランタサルミで生まれ、1歳の時にストックホルムに移住しました。「女性作曲家」に対する偏見をきらい、「N・ラーゴ(N. Lago)」のペンネームで作品を発表。スウェーデンでもっとも国際的に認められた作曲家のひとりとして、特にドイツとベルギーとフランスで頻繁に作品が演奏されました。《ピアノ協奏曲》は、そのころに作曲された、彼女の書いたもっとも規模の大きい、ロマンティックな作品です。手書きによる版がいくつか、しかも不完全な状態でしか残されていないため、過去に全曲演奏されたことがなかったとされます。今回の録音は「スウェーデン音楽遺産」のクラース・ガッゲ Klas Gagge の校訂版に基づいて行われ、さらに、第3楽章「プレスト」の終結に向けて欠けた部分をユーハンソンが補筆完成して演奏されました。
 
スヴェン=ダーヴィド・サンドストレム Sven-David Sandström(1942–2019)の《ピアノと管弦楽のための5つの小品》は、アンデシュ・ヴァール・ファウンデーションの委嘱により2016年に作曲されました。彼が、初期の前衛的な手法から離れ、ネオロマンティックないしネオバロックな語法をめざすようになった1980年代以降のスタイルの最良の例のひとつです。独奏ピアノが「ずっと高いところ、天の高みにあるといってもいい何か」(サンドストレム)を追い求め、美と調和をとりもどす……。「5つの小品」というさりげない曲名がつけられながら、作曲者がイマジネーションを自由に羽ばたかせた音楽です。2017年3月22日にヨーテボリで初演され、ペーテル・フリース・ユーハンソンに献呈されました。
 
アンドレーア・タローディ Andrea Tarrodi(1981–)の《Stellar Clouds(星の雲)》は、彼女が初めて作曲した「ピアノ協奏曲」です。〈Introduction(序奏〉〈Star Formation(星形成)〉〈Constellations(星座)〉〈Cosmic Nursery(宇宙の育児室)〉〈Hpernova(極超新星)〉〈Solo Cadenza(ソロ・カデンツァ)〉〈Recapitulation(要約)〉の7楽章で書かれた「天の旅」は、「爆発」や「スターダスト」といった宇宙のさまざまな事象が音楽に織りこまれ、SF 映画のサウンドトラックを連想させる作品です。ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニック管弦楽団の委嘱で書かれ、2018年4月12日、ユーハンソンがソロを弾いてストックホルムで初演されました。
 
指揮者のライアン・バンクロフト Ryan Bancroft(1989–)は、カリフォルニア州レイクウッド生まれ。カリフォルニア芸術大学(CalArts)でトランペットを学び、ガーナダンスを教わりました。トランペットを教わったエドワード・キャロルの勧めもあり、スコットランドの王立音楽院で指揮を学びました。アムステルダムとハーグの音楽院でも学び、2018年にコペンハーゲンで行われた国際マルコ・コンペティションで第1位と聴衆賞に選ばれました。2021年からBBCウェールズ・ナショナル管弦楽団の首席指揮者を務め、フィルハーモニア管弦楽団やタピオラ・シンフォニエッタをはじめとするオーケストラを指揮。2023年の秋からサカリ・オラモの後を受け、首席指揮者としてロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニックを指揮することが決まっています。「彼の身体を通して音楽が伝わる」と、バンクロフトの下で演奏したプレーヤーが語っています。もっとも期待されている指揮者のひとりです。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『岩山の田園詩』
Dacapo 6.220644 SACD hybrid (Multichannel/stereo) classical

 
ルーズ・ランゴー(1893–1952)
 交響曲第1番《岩山の田園詩(Klippepastoraler)》 BVN32(1908–09 rev.1909–11)
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 サカリ・オラモ(指揮)
 
録音 2020年6月16日–18日 ベルリン・フィルハーモニー(ベルリン、ドイツ)(ライヴ録音)
制作 プレーベン・イーヴァン、マッツ・エングストレム、クリストフ・フランケ
編集 プレーベン・イーヴァン、マッツ・エングストレム
録音エンジニア・ミクシング 、マスタリング プレーベン・イーヴァン

 
ルーズ・ランゴー Rued Langgaard(1893–1952)は、後期ロマンティシズムの音楽語法をきわめて独創的な手法で極限まで押し進め、デンマーク音楽シーンのアウトサイダーとみなされています。交響曲第1番《岩山の田園詩》は、〈Brændinger og Solglimt(打ち寄せる波と垣間見える太陽)〉〈Fjeldblomster(山に咲く花)〉〈Røster fra Fortids Dage(過ぎし日々の声)〉(後に〈Sagn(伝説)〉に変更)〈Opad Fjeldet(山を登る)〉〈Livsmod(勇気)〉という宗教的な意味合いをもつタイトルをつけられた5楽章で構成される、ランゴーのもっとも長大な作品のひとつです。この作品で十代のランゴーは、美と調和への愛を徹底して快楽主義的な語法で示してみせたと言われます。この交響曲は、デンマークの管弦楽作品を奨励するために設立されたデンマーク・コンサート協会が作品の長さと編成の大きさを理由に演奏を拒否したため、1913年4月10日、マックス・フィードラー指揮のベルリン・フィルハーモニーによって初演されました。デンマーク初演は、1928年4月11日、コペンハーゲンのオッド・フェロー・パレスでコペンハーゲン・フィルハーモニック管弦楽団をランゴーが指揮して行われました。
 
この作品を最初に「傑作」と認めたベルリン・フィルハーモニーによる初演から107年後の再演。ランゴーの第2番と第6番(6.220653)をウィーン・フィルハーモニーを指揮して録音したサカリ・オラモ Sakari Oramo が指揮。ランゴーの研究を続けるベント・ヴィンホルト・ニルセン Bendt Viinholt Nielsen が校訂した『The Rued Langgaard Edition』による初録音です。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『同時進行の降誕劇(Simultan Krippenspiel)』 
Footprint Records  FR 122 contemporary/classical

 
ペール・オーロフソン(1973–)
 同時進行の降誕劇 - ダダによるクリスマス
 (Simultan Krippenspiel - Christmas according to DADA)
  トマス・ヴォッレ(テノール、ナレーター)
  アンナ・サンデル(アルト、マリア)
  ルーヴェ・トロンネル(テノール、ヨセフ)
  アンドレーアス・E・オールソン(バス、イエス)
  ソフィア・ニクラソン(ソプラノ、星)
  ヴォーカルハルモニン
  室内アンサンブルN(KammarensembleN)
  フレードリク・マルムベリ(指揮)
 
録音 2020年12月7日–8日 オスカル教会(ストックホルム、スウェーデン)
制作 グンナル・アンデション
録音エンジニア・ミクシング ホーカン・エークマン

 
《同時進行の降誕劇 - ダダによるクリスマス》は、スウェーデンの作曲家ペール・オーロフソン Pär Olofsson と、2012年からエーリク・エーリクソン室内合唱団の首席指揮者を務めるフレードリク・マルムベリ Fredrik Malmberg のコラボレーションから生まれました。コンセプトの拠り所は、1910年代、スイスのキャバレー・ヴォルテールを拠点に、ドイツから亡命した劇作家で俳優のフーゴ・バル Hugo Ball たちが中心になって起こした芸術運動「ダダ」(ダダイズム)。「意味のないこと」と「状況の説明」が同時進行する方法をとり、美しい響きを効果的に使ったユニークな「キリスト降誕劇」として作られました。
 
〈序(Vorwort)〉〈シンフォニア(Sinfonia)〉〈静かな夜(Stille Nacht)〉〈馬屋(Der Stall)〉〈天使の出現(Die Erscheinung des Engels)〉〈受胎告知(Der Verkündigung)〉〈東方の三博士(Die heiligen drei Könige)〉〈馬屋に到着(Ankunft am Stalle)〉〈預言(Die Prophezeiung)〉〈シンフォニアと後序(Sinfonia und Nachwort)〉の10章で構成。ナレーター、マリアとヨセフの主役3人が『聖書』のテクストを語り、歌い、「ヴォーカルハルモニン」のコーラスが、バリのスクリプトに指示された世界を「声」で描いていきます。『Keep the Change』(Phono Suecia PSCD 120)などのアルバムを作った「室内アンサンブルN」のテューバと弦楽器が通常の奏法と実験的な奏法で演奏。ユーナス・ヌードベリのテオルボとニクラス・ブロンマーレのパーカッション、作曲者オーロフソンの作ったエレクトロニクス音楽のテープが、音のパレットを広げていきます。英語、ヘブライ語、ドイツ語をはじめとする多言語のテクストが、英訳と合わせてブックレットに掲載されています。
 
価格 2,640円(税込価格)(本体価格 2,400円)

『2つの管弦楽組曲と3つのアリア』
Footprint Records  FR 127 early music

 
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681–1767)
 序曲(組曲) ハ長調 TWV 55:C6
ジョージ・フレデリック・ヘンデル(1685–1759)
 言いなさい、わたしの心の人よ(Di, cor mio)
 (歌劇《アルチーナ(Alcina)》から)
アントニオ・ヴィヴァルディ(1678–1741)
 凍りつく血潮が(Gelido in ogni vena)
 (歌劇《ファルナーチェ(Farnace)》から)
ジョージ・フレデリック・ヘンデル(1685–1759)
 戻ってきて、また私を喜ばせて(Tornami a vagheggiar)
 (歌劇《アルチーナ(Alcina)》から)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
 管弦楽組曲(序曲)第1番 ハ長調 BWV 1066
  ヘレーナ・エーク(ソプラノ)
  カールソン・バロック
  ドロットニングホルム・バロックアンサンブル木管楽器奏者
  ヨーラン・カールソン(指揮、チェンバロ)
 
録音 2021年6月21日–24日 クヴィル教会(フィエールバッカ、スウェーデン)
制作 ペール・ショーステン

 
カールソン・バロック Karlsson Barocke は、ヨーラン・カールソン Göran Karlsson が結成したヨーテボリを拠点に活動する15人のプレーヤーの古楽アンサンブルです。2009年に最初のコンサートを行い、2014年にアルバム第1作『Characters』(FR 076)をリリース。コレッリ、ジャン=フェリ・レベル、ヴィヴァルディ、チャールズ・アヴィソン、テレマンという多彩なプログラムの演奏は、各国のメディアから注目され、好意的な評を獲得しました。2作目のアルバムでは、ドロットニングホルム・バロックアンサンブルの木管楽器奏者が加わったテレマンの「ダルムシュタット序曲」の《ハ長調》の作品とJ・S・バッハの4つの「管弦楽組曲(序曲)」の《第1番 ハ長調》、そして、へンデルとヴィヴァルディの歌劇のアリア3曲を演奏しています。アリアのソロを歌うソプラノのヘレーナ・エーク Helena Ek は、カールソンをはじめとする古楽アンサンブルや現代音楽の音楽家たちとコラボレーションを行い、フレードリク・シクステンの《スウェーデン・クリスマス・オラトリオ》(FR 069)でも歌いました。
 
価格 2,640円(税込価格)(本体価格 2,400円)

『Vintersong(冬の歌)』
LAWO Classics LWC 1236 contemporary/classical

 
クヌート・ヴォーゲ(1961–)
 Vintersong(冬の歌)
 (カウンターテナー、フルート、弦楽器と打楽器のための)
 Urlicht(原光)(メゾソプラノ、カウンターテナーとピアノのための)
ヘルマン・ヴォークト(1976–)
 Laudato si’(ラウダート・シ)
 (カウンターテナー、オルガン、リコーダーとチェロのための)*
シェル・モルク・カールセン(1947–)
 Jordens Oro Wiker(地球の不安が治まり)
 (カウンターテナー、朗読、リコーダー、チェンバロとオルガンのための)
  Jordens Oro Wiker(地球の不安が治まり)
  Avskedt från livet(生との訣別)
  På Litslena kyrkogård(リツレーナ教会墓地)
  Den döde(死者) Graven(墓)
  Vi människor(わたしたち人間は)
 Meditatio sacra(聖なる瞑想)
 (カウンターテナー、リコーダー、チェロとオルガンのための)*
  ダニエル・セーテル(カウンターテナー)
  カイ・グリンデ・ミューラン(指揮)
  リュネッタ・テイラー・ハンセン(トラヴェルソ)
  カロリーネ・アイステン・ダール(リコーダー)
  イングリ・オークラン(第1ヴァイオリン)
  マリア・イネス・ザノヴェッロ(第2ヴァイオリン)
  トルン・ブロースモ=ファルネス(ヴィオラ)
  アンナ・カールセン(チェロ)
  フレードリク・ビルケング(コントラバス)
  ヨルゲン・スコーグモ(テオルボ)
  ヴェーガル・ルン(リュート、テオルボ)
  アンデシュ・アイステン・ダール(チェンバロ、オルガン)
  シェル・トーレ・インネルヴィーク(打楽器)
  アイラ・フーセ(メゾソプラノ)
  オーレ・クリスチャン・ホーゲンルード(ピアノ)
  アンナ・スティーネ・ダール(チェロ)*
  エリサベト・ホルメルツ(朗読)
 
録音 2020年12月17日–18日、2021年1月19日–20日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
制作 ヴェーガル・ランドース
録音エンジニア トマス・ヴォルデン

 
現代ノルウェーの作品をバロック楽器の共演で歌う『思いがけない歌(Unexpected Songs)』(LWC 1204)をリリースしたノルウェーのカウンターテナー、ダニエル・セーテル Daniel Sæther の第2作。メインプログラムとなるクヌート・ヴォーゲ Kunt Vaage の《Vintersong(冬の歌)》は、ノルウェーの詩人ハンネ・ブラムネス Hanne Bramness(1959–)の詩集『冬の歌 - 十二月の本(Vintersong, Ei bok om desember)』の詩を自由にコンパイルしてテクストにした31の部分からなる大作。作者不詳の詩に作曲されたヴォーゲの《Urlicht(原光)》以降の作品は、室内楽編成の楽器の共演による作品です。アッシジの聖フランシスコの『生きものへの頌歌』によるヘルマン・ヴォークト Herman Vogt の《Laudato si’(ラウダート・シ)》。シェル・モルク・カールセン Kjell Mørk Karlsen の《Jordens Oro Wiker(地球の不安が治まり)》は、スウェーデンの詩人たち、ユーハン・オーロフ・ヴァリーン、エーリス・エルランドソン、ブー・セッテルリンド、ペール・ラーゲルクヴィスト、エーリク・ユーハン・スタグネリウス、ヴェルネル・フォン・ヘイデンスタムの詩による6曲の作品。《Meditatio sacra(聖なる瞑想)》は『新約聖書』の『フィリピの信徒への手紙』(第2章5–11節)がテクストです。
 
ダニエル・セーテルは、王立バーミンガム音楽院とハーグ王立音楽院で学びました。ソリスト、アンサンブル歌手として古楽から現代の音楽をレパートリーにノルウェー国内と海外のコンサートに出演しています。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『Out of Step』
LAWO Classics LWC 1237 contemporary/classical

 
マーク・アダリー(1960–)
 Out of Step(アウト・オブ・ステップ)
オラヴ・アントン・トンメセン(1946–)
 Somber Song(厳粛な歌)
ビョルン・クルーセ(1946–)
 The Secret of Gyda(ギダの秘密)
ラグンヒル・ソーデルリン(1945–)
 Friesische Landschaft(フリースラントの風景)
アンデシュ・エリーアソン(1947–2013)
 Poem(詩)
オラヴ・ベルグ(1049–)
 Saxifraga(ユキノシタ)(2000)
  ラーシュ・リーエン(サクソフォーン)
  セルゲイ・オサドチュク(ピアノ)
 
録音 2020年2月11日–12日、9月15日–16日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
制作 ヴェーガル・ランドース
録音エンジニア トマス・ヴォルデン

 
ノルウェー国立音楽大学で学び、「サクソフォーン・コンセントゥス」「アフィニス・アンサンブル」「オスロ・シフォニエッタ」などのアンサンブルで活動するサクソフォーン・プレーヤーのラーシュ・リーエン Lars Lien と、彼が准教授として教えるトロムソ音楽院の同僚、モスクワ出身のピアニスト、セルゲイ・オサドチュク Sergej Osadchuk のデュオ・アルバム。現代ノルウェーとスウェーデンの作曲家たちが作曲した「図書館の蔵書リストに載っているだけではもったいない」という作品を広く聴いてほしい、という動機で作られました。
 
リーエンがコラボレーションを続けるマーク・アダリー Mark Adderley が、リーエンとオサドチュクのために書いた《Out of Step(アウト・オブ・ステップ)》(同調していない)。オラヴ・アントン・トンメセン Olav Anton Thommesen の《Somber Song(厳粛な歌)》は、「ピアノのヴィルトゥオーゾ的な音のブランケット」を背景にサクソフォーンが4オクターヴ以上の音域で演奏する。ジョン=エドワード・ケリーのために書かれた作品。ビョルン・クルーセ Bjørn Kruse の《The Secret of Gyda(ギダの秘密)》は、オスロのギダ通りに1989年に建設されたノルウェー国立音楽大学の新校舎落成を祝う作品。ラグンヒル・ソーデルリン Ragnar Söderlind が、デンマーク系ドイツの画家エミール・ノルデの表現主義スタイルの作品からインスピレーションを受け、ロルフ=エーリク・ニューストレムのために書いた《Friesische Landschaft(フリースラントの風景)》。スウェーデンのアンデシュ・エリーアソン Anders Eliasson が、ソプラノとピアノのために書いたトゥーマス・トランストローメルの詩による歌を改作した《Poem(詩)》。オラヴ・ベルグ Olav Berg の《Saxifraga(ユキノシタ)》は、このアルバムのプロデューサー、ヴェーガル・ランドースの委嘱作です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『Metamorphosis, Variation and Fragment(変容、変奏と断片)』
LAWO Classics LWC 1241 contemporary/classical

 
ベンジャミン・ブリテン(1913–1976)
 フランク・ブリッジの主題による変奏曲
 (Variations on a Theme of Frank Bridge) Op.10(1937)
ラーシュ・ペッテル・ハーゲン(1975–)
 シュトラウスの断片(Strauss Fragments)(2020)
リヒャルト・シュトラウス(1864–1949)
 メタモルフォーゼン(Metamorphosen)(1945)
  アンサンブル・アレグリア
 
録音 2020年8月16日–19日、8月20日、2021年5月29日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
制作 ヴェーガル・ランドース
録音エンジニア トマス・ヴォルデン

 
ノルウェーの弦楽オーケストラ「アンサンブル・アレグリア Ensemble Allegria」は、クラリネットのマッティン・フローストやチェロのトルルス・モルクといった一線で活躍する音楽家を客演に迎えた自主活動のほか、グレーテ・ペーデシェン指揮のノルウェー・ソリスト合唱団とも定期的に共演し、2017年にリリースしたJ・S・バッハの『7つのモテット』(BIS SA-2251)が「Diapason d’or(ディアパソン・ドール)」の2018年合唱部門の最優秀アルバムに選ばれるなど、充実した活動をつづけています。モーツァルトとシェーンベルクの作品によるアルバム(LWC 1138)につづく LAWO Classics の第5作では、リヒャルト・シュトラウス、ベンジャミン・ブリテン、ノルウェーのラーシュ・ペッテル・ハーゲンの「引用」あるいは「主題に使う」ことで繋がる3つの作品を演奏しています。
 
ブリテンの《フランク・ブリッジの主題による変奏曲》は、彼が私的に師事したブリッジの《弦楽四重奏のための3つの牧歌》の第2曲を変奏主題に使った作品。シュトラウスの《メタモルフォーゼン》は、ヒトラーの第3帝国が滅亡しようとする時期に作曲され、ベートーヴェンの『エロイカ交響曲』の「葬送行進曲」の主題が末尾に引用されています。ラーシュ・ペッテル・ハーゲン Lars Petter Hagen は、《トヴェイト断片》や《エドヴァルド・グリーグに基づく葬送行進曲》といった、他の作曲家の音楽から得たインスピレーションを基にした作品で知られ、イングリ・アンスネスが録音したベートーヴェンの《ディアベッリ変奏曲》(Simax PSC 1350)では彼女の依頼により最終変奏の前に演奏するための《ディアベッリ・カデンツァ》を作曲しました。《シュトラウスの断片》は、シュトラウスの《メタモルフォーゼン》が出発点になった作品です。6つの部分が重なりあっていく静謐な音楽です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『熾天使(Seraph)』 
LAWO Classics LWC 1251 classical

 
エリック・イウェイゼン(エワイゼン)(1954–)
 トランペットと弦楽のための協奏曲
ロルフ・ヴァリーン(1957–)
 エレジー(Elegy)
ジェイムズ・マクミラン(1959–)
 熾天使(Seraph)(2010)
 (トランペットと弦楽オーケストラのための小協奏曲)
アレクサンドル・アルチュニアン(1920–2012)
 エレジー(Elegy)
フランシス・プーランク(1899–1963)(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 愛の小径(Les chemins de l’amour) FP.106-1a
エドヴァルド・グリーグ(1843–1907)(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 牛寄せの歌と農夫の踊り(Kulokk og stabbelåten) Op.63 no.2
 (《2つのノルウェーの旋律(To nordiske melodier)》)
エリック・サティ(1866–1925)(ヤーレ・ストールロッケン(1977–) 編曲)
 ジュ・トゥ・ヴー(Je te veux)(おまえが欲しい)
  ティーネ・ティング・ヘルセット(トランペット)
  アンサンブル・アレグリア
 
録音 2021年3月1日–5日 ソフィエンベルグ教会(オスロ、ノルウェー)
制作 ヴェーガル・ランドース
録音エンジニア トマス・ヴォルデン  [DXD(24bit/352.8kHz)録音] 

 
ノルウェーのトランペッター、ティーネ・ティング・ヘルセット Tine Thing Helseth の『トランペットとオルガンの夢のような思い出』(LWC 1216)につづく LAWO Classics 第2作。トランペットと弦楽オーケストラのためのオリジナル作品と編曲作品を『ブリテン、ハーゲン、シュトラウス』(LWC 1241)の「アンサンブル・アレグリア Ensemble Allgria」と共演したアルバムです。
 
主に金管楽器のための作品で知られるアメリカのエリック・イウェイゼン(エワイゼン) Eric Ewazen とアルメニアのアレクサンドル・アルチュニアン Alexander Arutiunian の作品。ノルウェーのロルフ・ヴァリーン Rolf Wallin が作曲した、北欧のトランペット奏者に親しまれているメロディアスな《エレジー》。アルバムのタイトルにとられたジェイムズ・マクミラン James MacMillan の《熾天使》は、「アダージョ」の楽章を中央に置いた3楽章の「小協奏曲」として作られ、アリソン・バルソムに献呈された作品です。
 
プーランク、グリーグ、サティの曲は、ヤーレ・ストールロッケン Jarle Storløkken(1977–)の編曲で演奏されます。彼は、ジャズ・オルガニストで作曲家のストーレ・ストールロッケンの甥。ローレンスコーグで生まれ、ギタリスト、作曲家、バンドリーダーとしてさまざまなグループのコンサートとCD録音に参加。ヘルセットが芸術監督の「tenThing Brassensemble」の終身オーガナイザーです。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『ヒューゴ・アルヴェーン 交響曲全集・管弦楽曲集』 
Naxos 8.507015 classical

 
ヒューゴ・アルヴェーン(1872–1960)
[Disc 1(8.553962)]
 祝祭音楽(Festspel) Op.25(1907)(管弦楽のためのポロネーズ)
 バレエパントマイム《山の王(Bergakungen)》 Op.37 組曲(1923)
  呪文(Besvärjelse) トロルの娘の踊り(Trollflickans dans)
  夏の雨(Sommarregn) 羊飼いの娘の踊り(Vallflickans dans)
 スウェーデン・ラプソディ第2番
 《ウプサラ・ラプソディ(Uppsalarapsodi)》 Op.24(1907)
 交響曲第1番 ヘ短調 Op.7(1896)
  ロイヤル・スコットランド・ナショナル管弦楽団
  ニクラス・ヴィレーン(指揮)
 [録音 1996年5月21日–22日 ヘンリー・ウッド・ホール
  (グラスゴー、スコットランド)]
[Disc 2(8.555072)]
 バレエ《放蕩息子(Den förlorade sonen)》 組曲(1957)
  レークサンドの山歩き歌(Gånglåt från Leksand)
  放蕩息子の山歩き歌(Sonens gånglåt)
  オルサのポルスカ(Polska från Orsa)
  サバの女王の祝祭行進曲(Drottinngens av Saba festmarsch) 
  ポルケッタ(Polketta) 結び歌(Steklåt)
  ルースラーゲンのポルスカ(Polska från Roslagen)
  終曲:ヨッセ・アンデシュのポルスカ(Final: Gösse Anders polska)
 交響曲第2番 ニ長調 Op.11(1897–98)
  アイルランド国立交響楽団 ニクラス・ヴィレーン(指揮)
 [録音 2000年5月29日–31日 ナショナル・コンサートホール
  (ダブリン、アイルランド)]
[Disc 3(8.553729)]
 スウェーデン・ラプソディ第3番
 《ダーラナ・ラプソディ(Dalarapsodi)》 Op.48(1931)
 交響詩《岩礁の伝説(En skärgårdssägen)》 Op.20(1904)
 交響曲第3番 ホ長調 Op.23(1904–05)
  ロイヤル・スコットランド・ナショナル管弦楽団
  ニクラス・ヴィレーン(指揮)
 [録音 1996年2月1日–2日 ヘンリー・ウッド・ホール
  (グラスゴー、スコットランド)]
[Disc 4(8.557284)]
 交響曲第4番 ハ短調 Op.39 《海辺の岩礁から(Från havsbandet)》(1918–19)
 (ソプラノ、テノールと管弦楽のための)
 祝祭序曲(Festouverture) Op.52(1944)
  アルンディス・ハーラ(ソプラノ)
  ユーハン・ヴァルデマション(テノール)
  アイスランド交響楽団 ニクラス・ヴィレーン(指揮)
  シグルーン・エズヴァルスドウッティル(ヴァイオリン)
  リチャード・タルコウスキー(チェロ)
  クリスチャン・ステファンセン(コールアングレ)
 [録音 2003年6月10日–13日 ハウスコウラビオウ
  (レイキャヴィーク、アイスランド)]
[Disc 5(8.557612)]
 交響曲第5番 イ短調 Op.55(1942–52)
 黙示録カンタータ(Uppenbarelsekantaten) Op.31(1913)
  - アンダンテ・レリジョーゾ(Andante religioso)
  ノルショーピング交響楽団 ニクラス・ヴィレーン(指揮)
 [録音 2004年6月15日–17日(交響曲)、2005年5月23日–27日
  ルイ・ド・イェール・ホール(ノルショーピング、スウェーデン)]
[Disc 6(8.557828)]
 組曲《スールバッケンのシュンネーヴェ(Synnöve Solbakken)》 Op.50
 組曲《田舎の物語(En Bygdesaga)》 Op.53
 エレジー - エミール・シェーグレーンの葬儀で
 (Élégie - vid Emil Sjögrens bår) Op.38
   ノルショーピング交響楽団 ニクラス・ヴィレーン(指揮)
 [録音 2004年6月17日–18日(シュンネーヴェ)、2005年5月23日–27日
  ルイ・ド・イェール・ホール(ノルショーピング、スウェーデン)]
[Disc 7: Bonus disc(8.553115)]
『スウェーデン管弦楽名曲集 第1集』
アウグスト・セーデルマン(1832–1876)
 スウェーデン祝祭音楽(Svensk Festspel) (1858)
ヴィルヘルム・ステーンハンマル(1871–1927)
 カンタータ《歌(Sången)》 Op.44 - 間奏曲(Mellanspel)
ラーシュ=エーリク・ラーション(1908–1986)
 田園組曲(Pastoralsvit) Op.19
 冬物語 (En vintersaga) Op.18 – エピローグ(Epilog)
ヴィルヘルム・ペッテション=ベリエル(1867–1942)
 組曲《フローセの花(Frösöblomster)》
  ソンマルハーゲン入場(Intåg i Sommarhagen)
  夏の歌(Sommarsång) お祝い(Gratulation)
  フローセの教会で(Vid Frösö kyrka)
ヒゥーゴ・アルヴェーン (1872–1960)
 ルースラーゲンのポルスカ (スウェーデン・ポルカ)
 (Polska från Roslagen)
ダーグ・ヴィレーン(1905–1986)
 セレナード(Serenad) Op.11(弦楽オーケストラのための)
 - 行進曲風に(Alla marcia)
ヒゥーゴ・アルヴェーン (1872–1960)
 組曲《グスタフ二世アドルフ(Gustavus Adolphus II)》 Op.49
 - エレジー(Elegi)
 スウェーデン・ラプソディ第1番
 《夏至祭の夜明かし(Midsommarvaka)》 Op.19
  ヘルシングボリ交響楽団 オッコ・カム(指揮)
 [録音 1994年8月30日–9月1日 ヘルシングボリ・コンサートホール
  (ヘルシングボリ、スウェーデン)]

 
ヒューゴ・アルヴェーン Hugo Alfvén(1872–1960)の生誕150年記念のリリース。ストックホルムに生まれ、ストックホルム王立音楽大学で学んだ指揮者ニクラス・ヴィレーン Niklas Willén(1961–)が、1996年から2004年にかけて録音した5曲の交響曲、スウェーデン・ラプソディの2曲と《岩礁の伝説》など、アルヴェーンの代表的な管弦楽作品を収めた6枚のディスクの集成です。このセットには、オッコ・カム Okko Kamu がヘルシングボリ交響楽団の首席指揮者だった1994年に録音した『スウェーデン管弦楽名曲集 第1集』が、「Bonus disc」として付けられました。ヴィレーンによる録音のない第1番の「スウェーデン・ラプソディ」《夏至祭の夜明かし(夏至の徹夜祭)》が、このディスクに収録されています。
 
価格 5,940円(税込価格)(本体価格 5,400円)

『テンペスト』
Naxos 8.574419 classical

 
ジャン・シベリウス(1865–1957)
 劇付随音楽《テンペスト(The Tempest)》 Op.109(1925)
 (コペンハーゲン初演版)(デンマーク語)
  序曲(Ouverture)
  第1幕(第1場)
   ミランダは眠りにつく(Miranda dysses i Sövne)
   エアリエル登場(Ariel flyver ind)
   風の合唱(Vindenes kor)
   アレグロ(Allegro)(エアリエル急ぎ退場)
   エアリエルの第1の歌「おいで、黄色の砂浜に」
   (Ariels 1. Sang med kor “Kom herind paa gulen Sand”)
   エアリエルの第2の歌「水底深く父は眠る」
   (Ariels 2. Sang “Fem favne dybt”)
  第2幕(第2場)
   幕間の音楽(Mellemspill)
   オークの木(エアリエル)が笛を吹く
   (Egetræt (Ariel) spiller paa Flöjte)
   エアリエルの第3の歌「いびきをかいて寝ているうちに」
   (Ariels 3. Sang “Medens trygt i snorke her”)
  第2幕(第3場)
   幕間の音楽(キャリバン)(Mellemspill (Caliban))
   ステファノーの歌「海に出るのはもうよそう…船長、雑役、水夫長に俺」
   (Stefanos Sang “Jeg vil ikke mer tilsøes…Kaptejnen og Styrmand”)
   キャリバンの歌「さよなら、ご主人、さよなら、さよなら」
   (Calibans Sang “Farvel min Husbond.”)
  第3幕(第4場)
   幕間の音楽(ミランダ)(Mellemspill (Miranda))
  第3幕(第5場)
   アレグロ・コモード(Allegro commodo)
   カノン「からかえ、ひやかせ」(Canon “Flaa dem, slaa dem”)
  第3幕(第6場)
   不思議な姿をしたものたちの踊り(Djælvedans)
   エアリエルがハーピーに姿を変え(Ariel som Harpy)
   不思議な姿をしたものたちが踊りながら退場(Djævullene danser ud)
  第4幕(第7場)
   間奏曲(Intermezzo) アレグロ(Allegro)(エアリエル登場)
   エアリエルの第4の歌「『さあ行け』とあって」
   (Ariels 4. Sang “Før du drage kan dit Veir”)
   虹(Regnbuen)
   アイリスのメロドラマ「豊穣の女神シーリーズ」
   (Iris Melodrama “Gavmilde Ceres”)
   ジュノーの歌「名誉と富、しあわせな夫婦の契り」
   (Junos Sang “Rigdom, Held og Børmelykke”)
   ナーイアスたちの踊り(Najadernas Dans)
   刈り手の男たち(Höstmændene)
   アレグロ(Allegro)(エアリエル登場)
   アレグロ(Allegro)(エアリエル急ぎ退場)
   アレグロ(Allegro)(エアリエル登場)
   猟犬たち(Ånder-Hunde)
  第5幕(第8場)
   繰りかえし(序曲)(bis Ouverture) ラルゴ(Largo)
   エアリエルの第5の歌「蜜蜂が吸う蜜を吸い」
   (Ariels Sang “Med Bien drikker jeg af Krus”)
   一同の行列(Corttège)
  ハネ・フィシャー(ソプラノ)
  カーリ・ダール・ニルセン(メゾソプラノ)
  フレードリク・ビェルセーテル(テノール)
  パレ・クヌセン(バリトン)
  ニコライ・エルスベア(バス) デンマーク王立歌劇場合唱団
  王立デンマーク管弦楽団 オッコ・カム(指揮)
 
録音 2021年10月10日 王立歌劇場(コペンハーゲン、デンマーク)

 
シベリウスは、1898年にヘルシンキのスウェーデン劇場で上演されるアドルフ・パウルの劇『国王クリスチャン二世』のための音楽を書いて以来、『クオレマ(死)』(1903年)『ペレアスとメリザンド』(1905年)『ベルシャザールの饗宴』(1907年)『白鳥姫』(1908年)『誰もかれも』(1916年)といった劇の付随音楽を手がけ、これらの作品は、彼の作品リストで重要な位置を占めています。シェイクスピアが単独で書いた最後の戯曲『テンペスト』の音楽は、シベリウスが劇場のために書いた最後の作品でした。弟の企みによってミラノ公国の大公の座を追われたプロスペローを主人公とする赦しと再生の物語。シベリウスは、交響曲第7番のデンマーク初演のために訪れたコペンハーゲンの出版社と王立劇場から委嘱を受け、交響詩《タピオラ》と並行して作曲を進めました。プロスペローの人物像に親近感を抱いたというシベリウスの筆は速く、エズヴァト・レムケ Edvard Lembcke がデンマーク語に訳した5幕8場のために「序曲」を含む34曲という彼の劇音楽でもっとも長い作品を完成させました。「タピオラ」の森を吹き抜ける「風」を思わせる描写をはじめとする「音の画家シベリウス」のシンフォニックな音楽と「メロディ作家シベリウス」の「エアリアルの歌」など、さまざまな様式で書かれた作品は「創造」の力にあふれ、彼の劇音楽の頂点とみなされています。
 
1926年3月16日、コペンハーゲンの王立劇場でヨハン・ヒュー=クヌセンの指揮で初演。翌1927年11月4日、「エピローグ」を追加してフィンランド国立劇場で演奏されました。後にシベリウスは音楽に手を加え、《序曲》 (op.109 no.1)《組曲第1番》(9曲)(Op.109 no.2)《組曲第2番》(8曲)(Op.109 no.3)として出版。この版で一般的に演奏されています。
 
オッコ・カム Okko Kamu とデンマーク王立歌劇場のオーケストラとコーラス、歌劇場の専属歌手を中心とするメンバーによる「デンマーク語」の全曲演奏は、ユッカ=ペッカ・サラステとフィンランド放送交響楽団(Ondine ODE 813-2 廃盤)に次ぐ録音です。 
 
価格 1,540円(税込価格)(税抜価格 1,400円)

『ニクラス・シヴェレーヴ 交響曲第1番・第5番』 
Naxos 8.574508 contemporary/classical

 
ニクラス・シヴェレーヴ(1968–)
 交響曲第1番《ノルディコ(Nordico)》(2013)
 交響曲第5番《管弦楽のための協奏曲》(2019–20)
  マルメ歌劇場管弦楽団 ヨアキム・グスタフソン(指揮)
 
録音 2021年6月7日–18日 マルメ(スウェーデン)

 
スウェーデンのニクラス・シヴェレーヴ Niklas Sivelöv(1968–)は、幅広いレパートリーのピアニストとして活躍しながら、作曲家としてかなりの数の曲を作ってきました。室内楽と器楽のための作品のほか、自身がピアノを弾いて録音した『3つのピアノ協奏曲』(Naxos 8.573181)などの協奏曲をはじめとする管弦楽曲を作曲しています。交響曲は6曲。このアルバムの第1番と第5番、同じマルメ歌劇場管弦楽団とヨアキム・グスタフソン Joachim Gustafsson が録音した(Toccata Classics TOCC 0571)第3番《春》(2016–17)と第4番《弦楽のためのシンフォニエッタ》(2017–18)、そして第2番《The Myth of Sisyphus(シーシュポス(シジフォス)の神話)》(2015–17)と第6番《Autunno di Ferro(鉄の秋)》(2020–21)。
 
交響曲第1番《ノルディコ》は、シヴェレーヴに息子が生まれた2013年に作曲されました。〈自然への頌歌(Ode to Nature)〉〈エドヴァルド・ムンクへの頌歌(Ode to Edward Munch)〉〈魔女たちの火の踊り(Fire Dance of the Witches)〉の3楽章。アンティークシンバルやチューブラーベルなどの打楽器とピアノを含む色彩的なオーケストラによる音楽には、シヴェレーヴの故郷シェルレフテオーのあるスウェーデン北部の自然から得たインスピレーションが感じられると言われています。
 
交響曲第5番《管弦楽のための協奏曲》もピアノを含む管弦楽のための作品です。内省の気分にみちた第1楽章、シヴェレーヴが愛猫のために作曲したジャズ・バラードを基にした主題を使った第2楽章の2つの楽章。シヴェレーヴは、この交響曲を母インゲイェードに捧げています。
 
価格 1,540円(税込価格)(本体価格 1,400円)

『天使の創造者』
Ondine ODE 1413-2 contemporary/classical

 
アルフレード・モモテンコ(1970–)
 天使の創造者(Angelov tvorche)(2021)
 3つの聖なる歌
 (Companion piece to the eponymous composition by Alfred Schnittke)(2019)
  アヴェ・マリア(Bogoroditse Devo, raduysia)
  主たるイエス・キリスト(Isusova molitva)
  われらの父よ(Otche nash)
 子守歌(Koliskova)(2021)*
 情熱的に(Na strastnoy)(2017)
 (Companion composition to Rachmaninov’s All-Night Vigil Op.37)
 沈黙の神秘(Tayna molchanya)(2019)
 奇蹟(Miracle)(2022)
  ラトビア放送合唱団 シグヴァルズ・クリャヴァ(指揮)
  イェヴァ・サブロフスカ(ハープ)*
 
録音 2022年1月19日(創造者)、2020年1月8日(聖なる賛歌)、2022年5月12日–13日(子守歌、奇蹟)、2019年3月18日–19日(情熱的に、沈黙) 聖ヨハネ教会(リガ、ラトビア)

 
ラトビア放送合唱団とシグヴァルズ・クリャヴァの新作は、ウクライナの作曲家アルフレード・モモテンコの合唱作品集です。モモテンコ(モモテンコ=レヴィツキー) Alfted Momotenko は、1970年、ウクライナ西部のリヴィウで生まれ、ソチ芸術大学とモスクワ文化芸術大学で打楽器を学びました。1990年、演奏のためオランダに招かれ、そのまま移住。ブラバント音楽院で打楽器の即興演奏を専攻しました。卒業後、音楽理論と現代クラシカル音楽の作曲を学び、ティブルクのフォンティス音楽院で勉学を続けました。作曲の学士号、修士号を取得。ハーグ王立音楽院の音響研究所で音響学を研究しました。オルガン曲、器楽曲、室内楽曲、合唱曲と幅広く作曲。近年は、オランダ公共放送(NPO)の土曜日マチネー番組の委嘱を受けた「マーラーの《大地の歌》のコンパニオン曲」《Earth’s prayers(大地の祈り)》など、管弦楽のための作品も手がけています。
 
このアルバムでは、2017年から2022年にかけて書かれた作品が歌われています。ロシア正教会の伝統的な聖歌のズナメニ聖歌と現代の聖歌を取り入れた《天使の創造者》。キリストの生涯のエピソードに基づき、シュニトケの同名の作品に倣った《3つの聖なる歌》。モモテンコ自身が歌詞を書き、女声とハープで演奏される《子守歌》。ラフマニノフの《徹夜祷》(ODE 1397-2)に倣った「10話からなる2楽章の叙事詩」の《情熱的に》。マリアがイコンに問いかける《沈黙の神秘》。ヨシフ・ブロツキーの詩の英訳をテクストにした《奇蹟》は、2022年の作品です。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『ラヴェル2』
Ondine ODE 1416-2 classical

 
モーリス・ラヴェル(1875–1937) 管弦楽作品集 第2集
 高雅で感傷的なワルツ(Valses nobles et sentimentales)(1912)
 古風なメヌエット(Menuet antique)(1895 orch.1929)
 口絵(Frontispice)(1918 orch.1987)
 (ピエール・ブーレーズ(1925–2016)オーケストレーション)
 夢幻劇への序曲《シェエラザード(Shéhérazade)》(1898)
 バレエ《マ・メール・ロワ(Ma mère L’Oye)》(1912)
  バスク国立管弦楽団 ロバート・トレヴィーノ(指揮)
 
録音 2021年12月14日–18日 Miramón(ドノスティア=サン・セバスティアン、スペイン)

 
ロバート・トレヴィーノ Robert Trevino とバスク国立管弦楽団の《ラ・ヴァルス》《道化師の朝の歌》など6曲の第1集(ODE 1385-2)に次ぐラヴェルの第2作。《マ・メール・ロワ》は、4手のピアノのための組曲を管弦楽のために編曲、〈前奏曲(Prélude)〉と第1場〈紡車の踊りと情景(Danse du rouet et scène)〉、第1場から第5場のそれぞれの後に〈間奏曲(Interlude)〉追加した「バレエ」版による演奏。《口絵》は、2台のピアノ、5手のための曲のピエール・ブーレーズによるオーケストレーション版の世界初録音。
 
価格 2,585円(税込価格) (本体価格 2,350円)

『イェオリ・グリヤス、ヴィラ=ロボスを弾く(Georg Gulyás plays Villa-Lobos)』
Proprius PRCD 2094 classical

 
エイトル・ヴィラ=ロボス(1887–1959) ソロ・ギターのための作品全集
 5つの前奏曲(Cinq préludes)(1940)
 ブラジル民謡組曲(Suite populaire brésilienne)(1908–12)
  マズルカ・ショーロ(Mazurka-Chôro)
  エコセーズ・ショーロ(Schottish-Chôro)
  ワルツ・ショーロ(Valsa-Chôro)
  ガヴォット・ショーロ(Gavota-Chôro)
  小ショーロ(Chôrihho)
 ショーロス第1番(Chôros No.1)(1920)
 12の練習曲(Douze études)(1928)
  イェオリ・グリヤス(ギター)
 
録音 2022年6月18日、19日、20日 聖ペテロ教会(ストックホルム)
制作・録音エンジニア・編集・マスタリング トゥルビョーン・サミュエルソン

 
スウェーデンのギタリスト、イェオリ・グリヤス  Georg Gulyás が、高評価を得た2021年の『アグスティン・バリオス・マンゴレ作品集』(PRSACD 2086)につづき、ふたたび、南アメリカのギター音楽のアルバムをリリースします。ブラジルの作曲家エイトル・ヴィラ=ロボス Heitor Villa-Lobos(1887–1959)が、ソロ・ギターのために書いた、入り組んだ音楽スタイルによる作品の全曲録音です。J・S・バッハとブラジルのフォーク音楽へのトリビュートの《5つの前奏曲》。当時、都会でもてはやされていた音楽スタイルで作曲した《ブラジル民謡組曲》と、ヴィラ=ロボスの「ショーロス」でもっともシンプルな《ショーロス第1番》。そして、伝統的ブラジル音楽とショパンのロマンティックなリリシズムをミックスした、印象主義の揺らめきも見られる《12の練習曲》。この曲集は、12曲が単独で演奏されることもあるものの、調性の論理にしたがって一体の作品として演奏することが意図されていると言われます。前のアルバムと同じトゥルビョーン・サミュエルソン Torbjörn Samuelsson の制作とエンジニアリングにより、ストックホルムの聖ペテロ教会で録音されました。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Home. S.』 
ACT Music ACT 9053-2 jazz

 
『Home. S.』
 Alpha Beta Gamma Del ta Zeta Eta Tehta Iota
  エスビョーン・スヴェンソン(ピアノ)
 
録音 2008年 エスビョーン・スヴェンソン自宅スタジオ(ストックホルム)
制作総指揮 エーヴァ・スヴェンソン
マスタリング オーケ・リントン、エーヴァ・スヴェンソン、クラース・ペーション

 
エスビョーン・スヴェンソン Esbjörn Svensson(1964–2008)。スウェーデンのヴェストマンランド、ヴェステロース市のスクルトゥナ生まれ。クラシカル・ピアニストの母とジャズ愛好家の父の下で育ち、16歳から音楽学校で本格的にピアノのレッスンを受け、ストックホルム王立音楽大学に進みました。1990年、おさななじみだったドラマーのマグヌス・オーストレム Magnus Öström とジャズ・コンボを結成。1993年にベーシストのダン・ベリルンド Dan Berglund が加わって「エスビョーン・スヴェンソン・トリオ(e.s.t.)」が誕生しました。その年にデビュー・アルバム『When Everyone Has Gone』(Dragon)をリリース。北欧のジャズ・シーンに確固たる地位を築きました。1999年のアルバム『From Gararin’s Point of View』(Superstudio)が国際的に人気を呼び、スウェーデンと北欧を代表するピアノ・トリオと言われるようになりました。2008年6月14日、ストックホルム近郊の島でスクーバダイビング中に事故で亡くなりました。
 
『Home. S.』は、彼が亡くなる数週間前にストックホルムの自宅スタジオで録音した音源によるアルバムです。10年近くの間、スヴェンソン個人のハードディスクの中で眠っていた録音を夫人のエーヴァが発見しました。「わたしたちが一緒に暮らしていた家からソロ・ピアノ録音が見つかった時、境界を越えてこっそり持ちこまれたメッセージのような気がしました。愛と空間と時と果てることのない創造性が運んできたメッセージ」(エーヴァ・スヴェンソン)。スヴェンソンが「即興演奏」したこの録音は、e.s.t. のサウンドエンジニアのひとり、オーケ・リントン Åke Linton たちの手でマスタリングが行われ、2022年9月15日から18日の間にストックホルムのスヴェン=ハリー美術館で行われたオーディオ=ヴィジュアル・コンサートで初めて公開されました。
 
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)

『The Soul of Christmas』 
Connection CCDL 9943 soul/gospel/jazz

 
『The Soul of Christmas』 
 Joy to the World(もろびとこぞりて)
 (trad. arr. Christoffer Wallin/Ola Hedén)*
 Believing in Christmas(Samuel Ljungblahd arr. Christoffer Wallin)
 River(リバー)(Joni Mitchell arr. Christoffer Wallin)
 Mary Did You Know?
 (Mark Lowry/Buddy Green arr. Christoffer Wallin)*
 Heaven Help Us All(Ron Miller arr. Christoffer Wallin)
 Maybe This Christmas(Ron Sexsmith arr. Ola Hedén)
 O Come All Ye Faithful(神の御子は今宵しも)
 (John Francis Wade arr. Sven Fridólfsson)
 Det är en ros utsprungen(エッサイの根より、一輪のばらが咲いた)
 (trad. arr. Christoffer Wallin)
 Gift of Love(Samuel Ljungblahd arr.Ola Hedén)
 Härlig är jorden(この世はうるわし)
 (Berhard Severin Ingamenn arr.Ola Hedén)
  サミュエル・ユングブラード(ヴォーカル)
  ブーヒュースレーン・ビッグバンド
   クリステル・ヨンソン(ギター・ソロ)
   サミュエル・オールソン(トランペット・ソロ)
   ニクラス・リュード(トロンボーン・ソロ)
   ヨアキム・ルーランドソン(サクソフォーン・ソロ)
   アルベルト・ピントン(バスクラリネット・ソロ)
   リヌス・リンドブルム(サクソフォーン・ソロ)
   ミーケル・カールソン(サクソフォーン・ソロ)
   マッツ・イングヴァション(ベース・ソロ)
  ママス *
   アシュリー・ヘインズ(ヴォーカル)
   ルールー・ラモット(ヴォーカル)
   ダイナ・ユーナス・マンナ(ヴォーカル)
 
録音 2022年5月、6月 LP Station(マルメ)、2022年6月 Nilento Studios(ニレント・スタジオ)(コッレレード)、2022年7月 Gravesjö Missionshus Studios(ストックホルム)
制作・ミクシング・マスタリング  クリストフェル・ヴァリーン、ウーラ・ヘデーン
録音エンジニア クリストフェル・ヴァリーン、ユーアル・ハルグレーン、ウーラ・ヘデーン、マグヌス・アールグレーン

 
2015年のカール・フィリップ王子とソフィア妃の結婚式で《Joyful, Joyful》を歌い、スウェーデンの「ソウル&ゴスペル・キング」と呼ばれるシンガーソングライターでソウル・シンガーのサミュエル・ユングブラード Samuel Ljungblahd(1976–)と、スウェーデンで「もっともシャープ」なビッグバンド「ブーヒュースレーン・ビッグバンド(ボーヒュスレン・ビッグバンド) Bohuslän Big Band」のコラボレーション。《もろびとこぞりて》《神の御子は今宵しも》といった有名なキャロルとスウェーデンと北欧で広く親しまれている中世の聖歌による《エッサイの根より、一輪のばらが咲いた》、ユングブラードが書いた《Believing in Christmas》(クリスマスを信じて)と《Gift of Love》(愛の贈り物)の2つの新曲によるプログラムを歌い、演奏したクリスマス・アルバムです。「モータウン」の香りをもったソウルとゴスペルとジャズ。《Joy to the World》と《Mary Did You Know?》(マリアさま、ご存じでしたか)の2曲では、「ソウル」クリスマスの気分を一層高めるため、スウェーデン系アメリカのソウル・ゴスペル・グループ「ママス The Mamas」がゲストに迎えられました。
 
長年にわたって共演をつづけ、いくつものクリスマス・コンサートが人気だったユングブラードとブーヒュースレーン・ビッグバンドの「クリスマス・アルバム」。
 
“People!  It’s celebration time!  Here we go!”
 
追記
このアルバムの録音は、2022年の5月から7月にかけて、リズム・セクション、ブラス、ユングブラードとママスのヴォーカル、コーラスが、マルメ、ヨーテボリのコッレレード、ストックホルムのスタジオで別々に行われました。ブーヒュースレーン・ビッグバンドのためにプロデュースを担当したクリストフェル・ヴァリーン Christoffer Wallin とウーラ・ヘデーン Ola Hedén がその音源をミックス、どことなく「モータウン・サウンド」を思わせる、懐かしい音に仕上げています。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Something(サムシング)』
Losen Records LOS 275-2 jazz

 
『Something(サムシング)』
 Something(George Harrison/arr. Håvard Fossum)
 Eleanor Rigby(Lennon/McCartney/arr. Rubber Soul Quartet)
 The Fool on the Hill(Lennon/McCartney/arr. Håvard Fossum)
 Eight Days a Week(Lennon/McCartney/arr. Rubber Soul Quartet
  and inspired by “Giant Steps” by john Coltrane
  and “Oppvaskbenken” by Robert Normann)
 I’m Only Sleeping(George Harrison/arr. Bård Helgerud)*
 Day Tripper(Lennon/McCartney/arr. Bård Helgerud)
 Help!(Lennon/McCartney/arr. Rubber Soul Quartet
  with an excerpt from “All of Me” by Gerald Marks/Seymour Simons)*
 Michelle(Lennon/McCartney/arr. Håvard Fossum)
 And I Love Her(Lennon/McCartney/arr. Andreas Dreier)
 In My Life(Lennon/McCartney/arr. Håvard Fossum)
 You’ve Got to Hide Your Love Away
 (Lennon/McCartney/arr. Torstein Ellingsen)*
  ラバー・ソウル・カルテット
   ボール・ヘルゲルー(ギター、ヴォーカル *)
   ホーヴァル・フォッスム(テナーサックス、ソプラノサックス、
    フルート、クラリネット)
   アンドレーアス・ドライエル(ベース、バッキングヴォーカル *)
   トシュタイン・エリングセン(ドラム、パーカッション)
  
録音 2022年4月22日–24日、6月2日 アスレティック・サウンド(Athletic Sound)(ハルデン、ノルウェー)、6月27日 クルットロイク(ガンスモーク)・スタジオ(Kruttrøyk Studio)(オスロ)(Michelle)
制作 ラバー・ソウル・カルテット
録音エンジニア ダーグ・エーリク・ヨハンセン、イェンス・フォッスム(Michelle)
ミクシング イェンス・フォッスム
マスタリング フリチョフ・リンデマン

 
『Blackbird』(LOS 254-2)でアルバム・デビューしたオスロのバンド「ラバー・ソウル・カルテット(Rubber Soul Quartet)」のセカンド・アルバム。ボール・ヘルゲルー Bård Helgerud のギター、ホーヴァル・フォッスム Håvard Fossum のサックス、アンドレーアス・ドライエル Andreas Dreier のベース、トシュタイン・エリングセン Torstein Ellingsen のドラム。「ビートルズが大好き」というプレーヤーたちです。「リバプールとロンドンで生まれ、ニューヨークとリオで蒸留され、オスロで瓶詰めする」がモットー。「ジャズ・ミュージシャンが演奏するのにうってつけ」のビートルズ作品を11曲、前作と同じスタイルで編曲、演奏しています。「ニューオーリンズから始まり、アメリカのいろいろなところで数カ所とまり、南アメリカとフランス、そして西アフリカで終わるジャズの旅」(トシュタイン・エリングセン)。ヴォーカルの加わる《アイム・オンリー・スリーピング》《悲しみはぶっとばせ(You’ve Got to Hide Your Love Away)》《ヘルプ!》をのぞき、インストルメンタル・ナンバーとして演奏されます。前のアルバムと同じようにビートルズ・ナンバー以外の曲で色づけしたトラックが2つ。《エイト・デイズ・ア・ウィーク》に「ジョン・コルトレーンの《Giant Steps》とノルウェーのローベット・ノルマン(ロバート・ノーマン)の《Oppvaskbenken》からインスピレーションを得た」フレーズを加え、《ヘルプ!》には「ジェラルド・マークスとシーモア・シモンズの《All of Me》の抜粋」を引用しています。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『In-Equilibrio』
Losen Records LOS 277-2 jazz

 
『In-Equilibrio』
 Le cirque des regardes(Emiliano D’Auria)
 Lazy Days(Emiliano D’Auria)
 In-Equilibrio(Emiliano D’Auria) The Acrobat(Emiliano D’Auria)
 Sergej(Emiliano D’Auria) Mindfullness(Emiliano D’Auria)
 Losing Opinion(Emiliano D’Auria)
 The Call of Water(Emiliano D’Auria)
 Nobody Lies, Everybody Teases(Emiliano D’Auria)
  エミリアーノ・ダウリア(ピアノ、ローズ、シンセサイザー)
  ジャコモ・アンチロット(エレクトリック・ギター)
  ルカ・アキーノ(トランペット、フリューゲルホルン、トロンボーン)
  ダリオ・ミランダ(ベース)
  エルマンノ・バロン(ドラム)
 
録音 2019年12月12日–14日 コットン・ラブ・スタジオ(Cotton Lab StudiosJ)(アスコリ・ピチェーノ、イタリア)
制作 コットン・ジャズ・クラブ・アスコリ
録音エンジニア・ミクシング・マスタリング ダヴィデ・グロッタ

 
イタリアのピアニスト、エミリアーノ・ダウリア Emiliano D’Auria のリーダー・アルバム『In-Equilibrio』。Losen Records のオッド・イェルスネス Odd Gjelsnes が、2022年にブレーメンで開催された「JazzAhead」で彼と出会い、このアルバムでブラス・セクションを担当した『Aqustico Vol.2』(LOS 182-2)ルカ・アキーノ Luca Aquino の強い勧めもあって国際リリースが決まりました。ジャコモ・アンチロット Giacomo Ancillotto のギター、ダリオ・ミランダ Dario Miranda のベース、エルマンノ・バロン Ermanno Baron のドラム、そして、ルカ・アキーノのトランペットとフリューゲルホルンとトロンボーン。「タンゴで色づけした、遊園地の乗り物に乗った気分」の《Le cirque des regardes》から始まり、雰囲気と冒険心のある、「耳にするなり絵の浮かぶ」音楽が、デリケートなテクスチュアと音色をもつプレーヤーたちのコラボレーションによる「テーマをもったミニシンフォニー」として展開していきます。9曲すべて、ダウリアのオリジナル作品です。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Here Comes the Sun』
Losen Records LOS 279-2 jazz

 
『Here Comes the Sun』
 Birds Awake(Andy Partridge) Skumpa(Sverre Gjørvad)
 Capers on Everything(Sverre Gjørvad) Faren min(Ulf Risnes)
 Prepare(Sverre Gjørvad) If You Were a Melody(Sverre Gjørvad)
 Round About(Sverre Gjørvad) And the Nutmeg(Sverre Gjørvad)
 Dagen svinner(Ivar Thomassen) Dazzling Blue(Paul Simon)
 Voi River(Sverre Gjørvad)*
  スヴェッレ・ヨルヴァ(ドラム)
  ヘルボルグ・ルンベルグ(ピアノ)
  ダーグ・オクスタ(ベース)
  クリスチャン・スヴァーレスタ・オルスタ(ギター)
  アイリク・ヘグダール(サクソフォーン)*
 
編曲(サクソフォーン) アイリク・ヘグダール
録音 2022年6月16日–19日 シュステン・スタジオ(Kysten Studio)(トロムソ、ノルウェー)、アイリク・ヘグダール宅(トロンハイム、ノルウェー)(サクソフォーン)
制作 スヴェッレ・ヨルヴァ
録音エンジニア・ミクシング  クリスチャン・スヴァーレスタ・オルスタ
マスタリング モッテン・ルン

 
スヴェッレ・ヨルヴァ Sverre Gjørvad(1966–)は、ノルウェー北部のハンメルフェストに住み、ドラムとパーカッションのプレーヤー、作曲家、「アークティック・カルチャーセンター」のプロデューサーとして活動しています。彼が企画した「北極圏ノルウェー」を音楽で語るプロジェクトは、2018年に始まり、1年に1枚のペースでアルバムを制作してきました。「夏のアルバム」をイメージした『Voi River』(2019)(LOS 216-2)、「秋の気分」の『Elegy of Skies』(2020)(LOS 247-2)、「世界の頂上」北極圏ノルウェーから眺めた「暗い冬」の『Time to Illuminate Earth』(2021)(LOS 266-2)。そして今回、「四部作」の最後となる『Here Comes the Sun』がリリースされます。楽観的な気分で美しいものを追求する「春のアルバム」です。
 
プログラムは11曲。ウルフ・リスネスの《Faren min(僕の父さん)》、イーヴァル・トマセンの《Dagen svinner(日が暮れていく)》、ポール・サイモンの《Dazzling Blue》(まばゆいばかりの青)をのぞき、スヴェッレ・ヨルヴァのオリジナル曲です。ヘルボルグ・ルンベルグ Herborg Rundberg のピアノ、クリスチャン・スヴァーレスタ・オルスタ Kristian Svalestad Olstad のギター、ダーグ・オクスタ Dag Okstad のベースは、これまでのアルバムと同じメンバー。トロムソのシュステン・スタジオ(Kysten Studio)でセッションを行い、最後の《Voi River》に、ゲスト・プレーヤーのアイリク・ヘグダール Eirik Hegdal がトロンハイムの自宅で録音したサクソフォーンを加えて完成されました。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Nowhere Everything』
NXN Recordings NXN 1007 jazz/crossover

 
『Nowhere Everything』
 Rain. Shine(Andreas Ihlebæk)
 All These Things(Andreas Ihlebæk) Quiet. Still(Andreas Ihlebæk)
 Of Light(Andreas Ihlebæk) Gone(Andreas Ihlebæk)
 Wolves Must Also Sleep(Andreas Ihlebæk)
 The Brew(Andreas Ihlebæk)
 Never Needed Nothing(Andreas Ihlebæk)
 I Dreamt(Andreas Ihlebæk) A Place for Us(Andreas Ihlebæk)
 After All. Of Us(Andreas Ihlebæk)
  アンドレーアス・イーレベク(ピアノ、ヴォーカル)
  アンナサーラ・ルンドグレーン(ヴァイオリン、ヴォーカル)
  ノシズ・バクワ(ヴォーカル)
  シシ・スムブンドゥ(ヴォーカル)
  アメーリア・ヤコブソン(チェロ、ヴォーカル)
  アクセル・イェンセン(ベース)
  ヨン・ステーネシェン(ニッケルハルパ)
 
録音 Newtone Studio(オスロ)
録音エンジニア・ミクシング アクセル・イェンセン
マスタリング アンドレーアス・イーレベク

 
『Northern Lullabies(北国の子守歌)』(NXN 8001)『I Will Build You a House(君に家を建てよう)』(NXN 1004)を NXN Recordings からリリースした「ノルウェー・クロスオーバー・ミュージックの旗手」コンポーザー=ピアニスト、アンドレーアス・イーレベク Andreas Ihlebæk のアルバム第4作。ピアノ・ソロによる前2作に対し、ヴァイオリンとチェロ、ニッケルハルパ、ヴォーカルを交えたアルバムとして作られました。
 
《Rain. Shine》から《After All. Of Us》まで、「詩情ゆたかな心象風景の地平線が広がる」全11曲は、イーレベクが作詞、作曲、編曲しました。イーレベクのピアノとヴォーカル、ヨン・ステーネシェン John Stenersen のニッケルハルパ、アクセル・イェンセン Aksel Jensen のベース、ソウル・シンガーのノシズ・バクワ Nosizwe Baqwa とヴォーカリストのシシ・スムブンドゥ Sisi Sumbundu のヴォーカル。ヴァイオリンとチェロは、スウェーデンのふたりのミュージシャンが担当しました。『dear body』(DAPHNE 1074)のシンガーソングライターでヴァイオリニストのアンナサーラ・ルンドグレーン Annasara Lundgren とソプラノ歌手でチェリストのアメーリア・ヤコブソン Amelia Jakobsson。アンナサーラが編曲した弦楽部分は、スウェーデンのマルメで録音され、後日オスロでミックスされました。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)
 

『Tomorrow’s Finally Here』
NXN Recordings NXN 2012 jazz

 
『Tomorrow’s Finally Here』
 We’re Still Open Burning Passion (Welcome to Thailand)
 Bang Tao Beach Watching Winter Turn to Spring
 Tomorrow’s Finally Here Bang Tao Skit
 I Thought I Knew Milk and Blood
 Bonus Track: Vardesvingen
  バンコク・リンゴー(Bangkok Lingo)
   リューデル・オヴレオス・ルード(トランペット)
   ラウリツ・スカイスヴォル(サクソフォーン)
   オラヴ・イーメシュルン(ベース)
   ヘンリク・ホラン(ドラム)
   イーヴァル・ミュルセット・アスハイム(パーカッション)
 
録音 2021年5月20日–22日 ドゥーパー・スタジオ(Duper Studios)(ベルゲン、ノルウェー)
録音エンジニア ヴェーガル・レンメ
ミクシング クリスチャン・エングフェルト
マスタリング イェオルグ・タンデルー

 
オスロのジャズシーンを中心に活動する若い音楽家のクインテット「バンコク・リンゴー(Bangkok Lingo)」(バンコク用語)は、2019年に『smells | colours | noise(匂い|色彩|雑音)』(Losen LOS 193-2)でアルバム・デビューしました。1960年代のジャズ、スウィング、フリージャズにエスニックな要素を交えた、「覚えやすいメロディと、ハイオクタンのビート、情熱的なソロ・プレーであふれんばかり」の音楽が注目され、「絵のように美しい、牧歌的なリリシズム」のイメージで語られることの多い「ノルウェージャズ」とは異なるものの、好意的に受けとめられました。アルバム第2作『Tomorrow’s Finally Here』。リューデル・オヴレオス・ルード Lyder Øvreås Røed のトランペット、ラウリツ・スカイスヴォル Lauritz Skeidsvoll のサクソフォーン、オラヴ・イーメシュルン Olav Imerslund のベース、ヘンリク・ホラン Henrik Håland のドラム、イーヴァル・ミュルセット・アスハイム Ivar Myrset Asheim のパーカッション。2021年、ベルゲンのスタジオでセッション録音され、オスロのスタジオでミクシングとマスタリングが行われました。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『Refletions』
Opus 3 CD 32001 SACD hybrid (stereo) jazz

 
『Refletions』
 It Could Happen to You(Jimmy Van Heusen)
 Mirror Mirror(Chick Corea) Pannonica(Thelonious Monk)
 Love Is a Many Splendored Thing(Sammy Fain)
 Stablemates(Benny Golson) Bud Powell(Chick Corea)
 To Wisdom the Price(Larry Willis)
 Lullaby of the Leaves(Bernice Petkere)
 Simple as That(Peter Bernstein) Voyage(Kenny Barron)
 Ugly Beauty(Thelonious Monk) Visa från Utanmyra(Traditional)
  トミー・クローナ・ジャズ・トリオ
   トミー・クローナ(ピアノ)
   ハンス・バッケンルート(ベース)
   イェスペル・クヴィーベリ(ドラム)
 
録音 2022年1月14日–16日 イェーナ・文化ホール(Järna Kulturhus)(イェーナ、スウェーデン)
制作 ローゲル・エークマ、ヤン=エーリク・ペーション
録音エンジニア・ミクシング エーリク・ヌードストレム、ヤン=エーリク・ペーション
マスタリング トマス・エーベリエル  [DSD 録音]

 
Opus 3 Records は、個性的なレーベルの多いスウェーデンでもオーナーの趣味がもっとも強く反映したアルバムをリリースすることで知られます。スウェーデンのピアニスト、トミー・クローナ Tommy Crona のトリオのアルバムもその一枚。オーナーのヤン=エーリク・ペーションが、こんなメッセージを寄せています。
 
「トミー・クローナは、とてもとても才能のある卓越したピアニストだ。信じられないだろうけど、これがトミーのデビュー・アルバムなんだ。トミーがスウェーデンでベストのドラマーとベーシストと一緒に組んだバンド。そうだな、音楽を聴けばわかるよ」。
 
トミー・クローナは、「ザ・フー」や「アニマルズ」といったポップ・ミュージックで音楽と出会いました。クラシカル・ピアノを弾きは始めてからはバルトークとショパンが気に入り、ブルースとジャズを聴くようになると、ハービー・ハンコックのピアノに「やられた」と言います。進むことを考えていた王立ストックホルム音楽大学には、同時、今のようなジャズ科がなかったため、かわりに、ピアニストとしていろいろなバンドでジャズ演奏を経験する道を選びました。その後、車ビジネスの世界に入り、2年前に引退すると、ふたたび音楽の生活に戻ることを決心。教会やジャズクラブでのセッションを楽しんでいます。

ミーのもっとも気に入りのピアニストのひとりは、チック・コリアでした。1970年代の始め、アルバム『リターン・トゥ・フォーエヴァー』で知ったエリクトリック・ピアノの斬新な使い方に魅せられ、彼のスウェーデン・ツアーや海外のコンサートに足を運びました。
 
チック・コリアの作品は、ハンス・バッケンルート Hans Backenroth のベースとイェスペル・クヴィーベリ Jesper Kviberg のドラムによる『回想』と題したこのアルバムで2曲、演奏しています。アミューズメントパークのミラーハウスが思い浮かぶ「ジャズ・ワルツ」の《Mirror Mirror》と素晴らしいピアニストに彼が捧げた《Bud Powell》。そのほかにジミー・ヴァン・ヒューゼン、セロニアス・モンク、ピーター・バーンスティーンたちのスタンダード・ナンバーとつづき、最後に、ヤン・ユーハンソンの編曲で広く知られるようになったダーラナ地方の民謡《Visa från Utanmyra(ユータンミューラの歌)》をトミー自身が、異なるハーモニーの4分の3拍子で作った編曲で演奏しています。
 
価格 2,805円(税込価格)(本体価格 2,550円)

『Filip Jers Quartet plays Classical(フィーリプ・イェーシュ・カルテット、クラシカル音楽を演奏する)』 
Prophone PCD 306 jazz

 
『Filip Jers Quartet plays Classical(フィーリプ・イェーシュ・カルテット、クラシカル音楽を演奏する)』
 Air(アリア)(Henry Purcell)
 Wilhelm Tell: Overure(ウィリアム・テル序曲)(Gioachino Rossini)
 Rinaldo: Lascia ch’io pianga(リナルド:私を泣かせてください)
 (Georg Friedrich Händel)
 Für Elise(エリーゼのために)(Ludwig van Beethoven)
 Till Havs(海に)(Gustaf Nordqvist)
 Trois pièces: Modéré(3つの小品:モデーレ)(Nadia Boulanger)
 Pavane pour une infante défunte(亡き王女のためのパヴァーヌ)
 (Maurice Ravel)
 The Nutcracker suite: Waltz of the Flowers(くるみ割り人形 組曲:花のワルツ)
 (Piotr Tjajkovskij)
 Carnival of the Animals: The Swan(動物の謝肉祭:白鳥)
 (Camille Saint-Saëns)
 Ave Generosa(アヴェ・ジェネローザ)(めでたし、気高き方)
 (Hildegard von Bingen)
 Requiem in D minor K.626: Lacoriosa(レクイエム ニ短調 K.626:ラクリモーサ)
 (W. A. Mozart)
 Hungarian Dance No.5: Allegro(ハンガリー舞曲第5番 アレグロ)
 (Johannes Brahms)
  フィーリプ・イェーシュ・カルテット
   フィーリプ・イェーシュ(ハーモニカ)
   ヘンリク・ハルベリ(ギター)
   ヴィルヘルム・ブルーマンデル(ベース)
   ヴィリー・アリーン(ドラム)
 
録音 2021年2月21日、4月25日 アトランティス・スタジオ(Atlantis Studios)(ストックホルム)
制作 フィーリプ・イェーシュ・カルテット
録音エンジニア・ミクシング ニクラス・リンドストレム

 
フィーリプ・イェーシュ Filip Jers は、王立ストックホルム音楽大学を卒業した初めてのハーモニカ・プレーヤーです。「抒情的、色彩的、メリハリのきいた」音楽パレットを使うソリストして活動、2016年にスウェーデン放送の Jazzkatten の年間最優秀音楽家に選ばれました。「フィーリプ・イェーシュ・カルテット」としても活動、2014年にオランダで行われたヨーロッパ・ジャズ・コンペティションのベスト・グループに選ばれています。2013年にファースト・アルバム『フィーリプ・イェーシュ・カルテット』、2015年に『スウェーデン・フォークを演奏する』をリリース。このアルバムで「マニフェスト・ガラ」の年間最優秀フォーク・ミュージック・アルバム賞を獲得しました。
 
最新のアルバム『フィーリプ・イェーシュ・カルテット、クラシカル音楽を演奏する』では、「クラシカル音楽」のレパートリーを素材に、これらの音楽の中にある「ジャズ」を聞きながら、遊び心いっぱいのインプロヴィゼーションが進められていきました。12世紀ヨーロッパのヒルデガルト・フォン・ビンゲンと17世紀のヘンリー・パーセル。ヘンデル、モーツァルト、ベートーヴェン、ロッシーニ、サン=サーンス、チャイコフスキー、ブラームス、20世紀のナディア・ブーランジェ、ラヴェルの曲。グスタフ・ヌードクヴィストの《Till Havs(海に)》は、スウェーデンと北欧のクリスマスに欠かせない《クリスマス、輝くクリスマス》を作曲した彼のもうひとつの有名曲です。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Shifting Ground』 
Prophone PCD 308 jazz

 
『Shifting Ground』
 Shifting ground(Filip Augustson)
 Mystique No12(Peter Danemo)
 Bellatrix(Filip Augustson)
 Las Tres Marias(Örjan Hultén)
 Philomleos(Torbjörn Gulz)
 Even in the Odds(Peter Danemo)
 Rigel(Filip Augustson)
 Nosebleed(Torbjörn Gulz)
  オリヤン・ヒュルテーン・オリオン
   オリヤン・ヒュルテーン(サクソフォーン)
   トゥルビョーン・ギュルス(ピアノ)
   フィリップ・アウグストソン(ベース)
   ペーテル・ダーネム(ドラム)
 
録音 2022年6月 ヤードハウス・スタジオ(Yardhouse Studio)(ストックホルム)
制作
録音エンジニア イェルハルド・クーノソン
ミクシング ポール・スヴェンレ
マスタリング トマス・エーベリエル

 
スウェーデンのグループ「ÖH Orion」が、新作アルバム『Shifting Ground』を携えて戻ってきました。サクソフォーンのオリヤン・ヒュルテーン Örjan Hultén、ピアノのトゥルビョーン・ギュルス Torbjörn Gulz、ベースのフィリップ・アウグストソン Filip Augstson、ドラムのペーテル・ダーネム Peter Danemo。オリオン座と同じように「スター」が集まったカルテットです。2019年の『Minusgrader』は、メンバー全員がそれぞれに作った曲を演奏し、高い評価を獲得しました。新しい『Shifting Ground』も4人の曲によるプログラムが演奏されます。魅力的で想像力にみちた音楽。「人生そのもの」のようなコミカルな表情を見せる瞬間もあります。おたがいをよく知り、深い絆で結ばれた音楽家たちが、軽いタッチで紡いでいくストーリー。これまでに5枚のアルバムを作ってきた彼らの第6作にあたるこの『Shifting Ground』が、Prophone Records からリリースする初めてのアルバムです。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Heart Is a Melody』 
Stunt Records STUCD 22092 jazz

 
『Heart Is a Melody』
 Ganesh Before or Since Could Hear You Ornette Gentle Giant
 Art Noble Heart Going Out Heart Is a Melody of Time
  カール・ベルガー(ヴィブラフォーン、ローズ、ピアノ、メロディカ)
  カーク・クナフキ(コルネット)
  ジェイ・アンダーソン(ベース)
  マット・ウィルソン(ドラム)

 
ドイツのピアニストでヴィブラフォーン・プレーヤーのカール・ベルガー Karl Berger と、「ニューヨークでもっとも多忙なミュージシャンのひとり」(「The New York Times」)と言われるカーク・クナフキ Kirk Knuffke のコラボレーション・アルバム。ジェイ・アンダーソン Jay Anderson とマット・ウィルソン Matt Wilson というベテラン・ミュージシャンが参加。カール・ベルガーの音楽家人生にとって重要な意味をもつという、ドン・チェリー、スティーヴ・レイシー、オーネット・コールマンの作品、彼とカーク・クナフキの作品によるプログラムが組まれました。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『Balanced』 
Stunt Records STUCD 22102 jazz

 
『Balanced』
 Balanced(Jan Harbeck) One Fine Day(Jan Harbeck)
 Silver String Valley(Jan Harbeck) The Enchanter(Jan Harbeck)
 Tranquility(Jan Harbeck) Woodwind(Jan Harbeck)
 One Step at a Time(Jan Harbeck) The Drive(Jan Harbeck)
 To Be Continued(Jan Harbeck)
  ヤン・ハーベク・カルテット
   ヤン・ハーベク(テナーサックス) ヘンリク・ゴネ(ピアノ)
   エスケ・ノアリケ(ベース) アナス・ホルム(ドラム)
  エリエル・ラソ(コンガ)

 
デンマークのサクソフォーン・プレーヤー、ヤン・ハーベク Jan Harbeck(1975–)は、『In the Still of the Night』(STUCD 08202)以来、「アメリカン・ソングブック」のレパートリーを中心にしたプログラムのアルバムを作ってきました。そして、前作の『The Sound the Rhythm』(STUCD 19022)ではオープニングに自作の《Lighter Shades》を置き、このナンバーは配信プラットフォームで人気を呼びました。新しいアルバム『Balanced』は、彼の作曲したナンバーだけで作られています。「展開していく特別な機会を与えられる、誰も聴いたことのないような曲」。ハーベクは、1939年製の「Selmer Balanced Action」を使い、メランコリックな気分のバラードを演奏していきました。アコースティックな響きの教会で録音セッションが行われ、カルテットのメンバーに加え、キューバのバーカッション・プレーヤー、エリエル・ラソ Eliel Lazo がゲスト参加しています。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)