February 2024

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『Presentness(現在のすがた)』
Alba ABCD 476 contemporary/classical

 
オッリ・コスケリン(1955–) ソロとデュオの作品集
 then when A-go(2019/20–22)(ギター・ソロのための)
 Animal II(動物 II)(2019/20/22)(バスクラリネット・ソロのための)
 Courbures(湾曲)(1989)(ピアノ・ソロのための)
 Tintinnio II(2022)(フルート・ソロのための)
 X’There(2003/21)(チェロ・ソロのための)
 7 Haiku(7つの俳句)(2019)(フルートとギターのための)
 Exalté(高揚して)(1985/91)(クラリネット・ソロのための)
  オット・トロネン(ギター)
  グレブ・カナセヴィチ(クラリネット)
  トゥオマス・マリ(ピアノ)
  ミカエル・ヘラスヴオ(フルート)
  ティモ=ヴェイッコ・ヴァルヴェ(チェロ)  
 
録音 2004年(Tintinnio/X’There)、2006年(Courbures)、2019年(Haiku)、2021年(Exalté)、2022年(then) ヘルシンキ、2021年 ニューヨーク(Animal II)
制作・録音エンジニア・編集 マルック・ヴェイヨンスオ

 
オッリ・コスケリン Olli Koskelin は、1980年代の初期にモダニストとしてフィンランドの音楽シーンに現れました。出世作といわれる作品が、十二音技法の対位法を使った《弦楽四重奏のための音楽》(1981)です。スペクトラル・ハーモニーや倍音列といった手法を使いながらも伝統的な美意識を重視したスタイルは、新印象主義ともみなされています。このアルバムで演奏されるピアノ・ソロのための明晰で繊細な《Courbures(湾曲)》が、その代表的な作品のひとつです。
 
『Presentness(現在のすがた)』と題するアルバムでは、彼の近年の作品が主に演奏されています。ギターのための《then when A-go》は、冒頭の連続するペダルノートを断片化し新しい姿に生まれ変わらせる、コスケリンが新たな視点から作ったという作品。ミカエル・ヘラスヴオ Mikael Helasvuo が初演した2001年の《Tintinnio》を「カット/コピー/ペースト」のテクニックを使って「新しい曲」に再構築した《Tintinnio II》。「同じ素材を異なる角度から見た」チェロ・ソロ曲の3番目の《X’There》。俳句のスタイルからインスピレーションを得て ノイズ・サウンドなどの特殊奏法を使って書かれたフルートとギターのための《7 Haiku(7つの俳句)》。極めて高度な技術の求められるクラリネットのためのヴィルトゥオーゾ曲《Exalté(高揚して)》。「グロテスクに演奏」と指示された部分のある《Animal II》は、グレブ・カナセヴィチ Gleb Kanasevich の委嘱を受け、コントラバス・クラリネットのための曲を基に作られました。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『The World Is Born(天地が誕生する) - 初期バロックとフィランドのフォークミュージック』
Alba ABCD 522 traditional/early music

 
伝承曲(タイト・ホフレーン(1974–)、パウリーナ・シリヤラ(1976–) 編曲)
 The World Is Born(天地が誕生する)(カンテレ伴奏によるルーノ歌唱)
エンリケス・デ・バルデラーバノ(c.1500–1557)
 Discantar
タルクィニオ・メールラ(1594/5–1665)
 眠りの時の宗教的カンツォネッタ(Canzonetta spirituale sopra la Nanna)
 (《「軽率なクルティオ」とその他のカプリッチョ第2巻
  (Curtio precipitato et altri capricii)》(1638)から)
伝承曲(タイト・ホフレーン(1974–)、パウリーナ・シリヤラ(1976–) 編曲)
 Marian virsi(マリア賛歌)(カンテレ伴奏によるルーノ歌唱)
伝承曲(アルト・ヤルヴェラ(1964–) 編曲)
 Taklax gee(タクラクス=ギー)
伝承曲(キルシ・オヤラ、パウリーナ・シリヤラ(1976–) 編曲)
 Lippa
マルコ・ウッチェリーニ(c.1603–1680)
 ベルガマスク(Bergamasca)
 (《ソナタ、コレンテとアリア(Sonate, correnti et arie)》から)
伝承曲(イルッカ・ヘイノネン 編曲)
 Piilotanssi(ブラインドダンス)
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567–1643)
 トッカータとプロローグ(Toccata & Il prologo della Musica)
 (歌劇《オルフェオ(L’Orfeo)》(1607)から)
伝承曲(タイト・ホフレーン(1974–)、パウリーナ・シリヤラ(1976–) 編曲)
 Laululle lähtiessä(歌い始める時は)
 (アンサンブル伴奏によるルーノ歌唱)
伝承曲(アルト・ヤルヴェラ(1964–) 編曲)
 Mäkelääsen tulomarssi(マルケラーネンのパレード)
クラウディオ・モンテヴェルディ(1567–1643)
 Si dolc’è il tormento(苦しみが甘美なものならば)
 (《優美なアリオーソ 第4巻(Quarto scherzo delle ariose vaghezze)》(1624)から)
伝承曲(イルッカ・ヘイノネン、キルシ・オヤラ、パウリーナ・フレード(1974–) 編曲)
 Paista päivä paimenille(羊飼いたちに太陽よ輝け)
伝承曲(イルッカ・ヘイノネン 編曲)
 Pinnin polska according to Elias Tallari
 (エリアス・タッラリによるピンニのポルスカ)
 Nuoren vaimon speli(若いご婦人のゲーム)
 (『サムエル・リンタ=ニッコラの音楽帳
  (Samuel Rinta-Nikkolan nuottikirjasta)』(1809)から)
  フィンランド・バロック管弦楽団
   ヴィルピ・ライサネン(メゾソプラノ)
   タイト・ホフレーン(ルーノ歌唱、5弦金属弦カンテレ、
    白樺トランペット)
   パウリーナ・フレード(リコーダー、オーバートーン・フルート)
   キルシ・オヤラ(リコーダー、オーバートーン・フルート、
    アスピパ、白樺トランペット)
   アントニー・マリーニ(ヴァイオリン)
   アリナ・ヤルヴェラ(ヴァイオリン)
   ロウナ・ホシア(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
   イルッカ・ヘイノネン(ヴィオリーネ、フィンランド・ボウドリラ、
    オーバートーン・フルート)
   パウリーナ・シリヤラ(5弦金属弦カンテレ、15弦カンテレ、
    20弦カンテレ)
   エーロ・パルヴィアイネン(アーチリュート、バロック・ギター)
   ペッテリ・ピトコ(チェンバロ)
 
録音 2021年3月24日–25日 プッキラ教会(プッキラ、ウーシマー、フィンランド)
制作、録音エンジニアリング、編集、マスタリング タイト・ホフレーン

 
北ヨーロッパと東ヨーロッパのバルト海沿岸に住むバルト・フィン人の間では「ルーノ(Runo)」という口承詩の方法が古くから行われていました。フィンランドの民族叙事詩と抒情詩は、こうして口伝てに後世に伝えられ、19世紀になってエリアス・リョンロートの手で『カレワラ(カレヴァラ)(Kalevala)』と『カンテレタル(Kanteletar)』としてまとめられました。
 
フィンランド・バロック管弦楽団のアルバム『The World Is Born(天地が誕生する)』では、そうした伝承歌と、「言葉と音楽を結びつける」を重視したイタリア・バロック期の歌が並べて演奏されます。
 
「邪悪な目をしたラップ人が 無限の怒りをもちつづけ 絶えることのない侮辱を 老ワイナミョイネンに向ける」と始める《The World Is Born(天地が誕生する)》……「わたしは言葉の引き出しを開ける 賛美する歌の箱の調子を整え 膝の上に置く」と《歌い始める時は》……こうした伝承の歌は、タイト・ホフレーン Taito Hoffrén(1974–)やパウリーナ・シリヤラ Pauliina Syrjälä(1976–)たちフォーク・ミュージシャンの編曲で演奏されます。
 
ピリオド楽器のアンサンブル「フィンランド・バロック管弦楽団(FIBO)」は、1989年の創設。バロック期と現代の音楽、さらにはシベリウスの作品も取り上げ、趣向を凝らしたコンサート活動を続けています。このアルバムは、イリア・グリンゴルツと共演した『和声の迷宮』(BIS SA-2445)につづく第3作。メアッリのソナタと南オストロボスニアのポルスカを並べたクレータ=マリア・ケンタラの『ポルスカ=パンドルフィ』(ABCD 501)に通じるコンセプトによる、楽しいアルバムです。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『アルペジョーネとギターのための音楽』
Alba ABCD 527 classical

 
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D 821(1824)
 (アルペジョーネとギターによる)
 (ピアノパート編曲:ニクラス・メルベリ)
 36のオリジナル舞曲(36 Originaltänze) D.365 Op.9
マウロ・ジュリアーニ(1781–1829)
 変奏曲(Variations) Op.84(フルートとギターのための)
マウロ・ジュリアーニ(1781–1829)(編曲)
 (フルートとギターのための)
 オリジナル行進曲(Original Märsche der verbündeten Mächte) 
  第5曲 プロイセン行進曲(Preusischer Marsch)
  第7曲 スウェーデン行進曲(Marsch der Schweden)
  第8曲 スウェーデン行進曲(Marsch der Schweden)
ジョアキーノ・ロッシーニ(1792–1868)
(マウロ・ジュリアーニ(1781–1829) 編曲)
 歌劇《セミラーミデ》から「あの悲しみに沈んだうめき声は」
 (Qual mesto gemito from Opera Semiramis)
  マルクス・クイッカ(アルペジョーネ)
  ニクラス・メルベリ(ギター)
 
[楽器 Arpeggione: Caroline Zillmann, Meissen 1999/Bow: Rüdiger Pfau, Plauen 1999/Guitar: Gary Southwell, Northampton 1992]
 
録音 2011年12月2日–4日 Nordic Audio Labs Studio(カルペロ、フィンランド)
制作 マルクス・クイッカ、ニクラス・メルベリ
録音エンジニア マルティン・カントラ
編集・マスタリング オッリ・オヴァスカイネン(2022年 dBO-studio)

 
19世紀初頭のウィーンではギターという楽器がもてはやされ、1820年ごろ、ギター製作者のヨハン・ゲオルク・シュタウファーの作る楽器が品質の高さで注目を集めていました。彼は、ギターをモデルにしながら寸法の大きい、弓で弾くタイプの6弦の楽器を発明。ウィーンの音楽新聞「Wiener allgemeine musikalische Zeitung」が1823年3月1日号で「ギターレ・ダモーレ(Guitarre d’Amore)」として紹介しました。シュタウファーは、「アルペジョーネ」とも呼ばれるこの楽器のための作曲を、ウィーンのギター奏者たちの間で名を知られていたシューベルトに依頼。《アルペジョーネ・ソナタ》が作られました。
 
フィンランドのマルクス・クイッカとニクラス・メルベリのアルバムでは、シューベルトのこの作品とジュリアーニのフルートとギターのための作品が、アルペジョーネとギターによって演奏されます。
 
マルクス・クイッカ Markus Kuikka(1959–)は、ヘルシンキを本拠とするヴィオラ・ダ・ガンバ奏者です。ガンバ・アンサンブル「ジェイ・コンソート・ヘルシンキ Jaye Consort Helsinki」の音楽監督を務め、シベリウス・アカデミーとエストニア音楽アカデミーで教えています。クイッカは万能の音楽家として知られ、特に「忘れられてしまった」歴史的楽器による演奏を得意としています。ギター奏者のニクラス・メルベリ Niklas Mellberg もヘルシンキで活動しています。時代にあわせた撥弦楽器により、ルネサンスから現代まで幅広いレパートリーを手がけています。
 
シューベルトの《アルペジョーネ・ソナタ》は、ピアノパートをメルベリが編曲した「アルペジョーネとギター版」による演奏。ほとんどが16小節で書かれたピアノのための小品集《オリジナル舞曲》(最初のワルツ)は、シューベルトあるいは出版者のアントン・ディアベッリがフルートまたはヴァイオリンとギターのための編曲を作ったと言われます。マウロ・ジュリアーニ Mauro Giuliani は、当時もっとも有名なギター・ヴィルトゥオーゾのひとり。彼の作品から《変奏曲》と彼が編曲した《オリジナル行進曲》から3曲、ロッシーニの歌劇《セミラーミデ》のアリアが演奏されます。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Unrecorded(録音されていなかった)』
Alba ABCD 528 classical

 
ヘルヴィ・レイヴィスカ(1902–1982)
 ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op.21(1945)
アン=エリセ・ハンニカイネン(1946–2012)
 サフラ(Zafra)(1985)
セシリア・ダムストレム Cecilia Damström(1988–) 
 天人たち(Celestial Beings) Op.47(2016)
 (ヴァイオリンとヴィオラのための)*
  アフロディーテ(Aphrodite) ペルセポネ(Persephone)
  アテナ(Athena)
ヘルヴィ・レイヴィスカ(1902–1982)
 即興曲(Impromptu)(1928)(ヴァイオリンとピアノのための)
  リンダ・スオラハティ(ヴァイオリン)
  ティーナ・カラコルピ(ピアノ)
  マリ・ヴィルクセラ(ヴィオラ)*
 
録音 2023年6月5日–9日 ニュー・パヴィリオン(カウニアイネン、フィンランド)
制作、録音エンジニア、編集、ミクシング マルック・ヴェイヨンスオ

 
ヴァイオリニストのリンダ・スオラハティ Linda Suolahti は、ヘルシンキ芸術大学シベリウス・アカデミーのミンナ・ペンソラとヤーコ・イルヴェスのクラスで学びました。ヘルシンキを拠点に室内楽奏者と客演コンサートマスターとして活動しています。
 
『Unrecorded(録音されていなかった)』は、彼女のデビュー・アルバムです。シベリウス・アカデミーの図書館でヴァイオリン曲の手稿譜を調べていてレイヴィスカの未出版のソナタと出会い、ジェンダー、あるいは社会的、経済的地位といった理由で不当に差別されてきた女性作曲家たちの作品に興味をもったといいます。このディスクでは、レイヴィスカのほか、アン=エリセ・ハンニカイネンとセシリア・ダムストレムの曲を取り上げています。
 
ヘルヴィ・レイヴィスカ Helvi Leiviskä(1902–1982)は、フィンランドで最初の重要な女性作曲家とみなされています。ヘルシンキ音楽学校(現 シベリウス・アカデミー)でエルッキ・メラルティンに作曲を学び、1927年に卒業後、ウィーンに留学。帰国後、レーヴィ・マデトヤの下で学びました。アカデミーの図書館でライブラリアンとして働き、作曲家と音楽教師として活動を続けました。近年、彼女の音楽に光が当てられるようになり、BIS Records がスタートさせた彼女の管弦楽作品シリーズの最初のアルバム(BIS SA-2701)で《シンフォニア・ブレヴィス》《交響曲第2番》《管弦楽組曲第2番》が紹介されました。《ヴァイオリン・ソナタ ト短調》は、ネオロマンティシズムと印象主義に表現主義の要素を加えたスタイルの作品です。ふたつの「アレグロ」の楽章の間に長い「ラルゲット・コン・アニマ」の楽章をはさんだ3楽章で書かれています。
 
アン=エリセ・ハンニカイネン Ann-Elise Hannikainen(1946–2012)もシベリウス・アカデミーの出身です。エイナル・エングルンドに作曲、タパニ・ヴァルスタにピアノを学び、1972年にスペインに渡りエルネスト・アルフテルに師事しました。《サフラ》は、「舞い上がる旋律、ロマンティックな輝き、突然の気分の変化」という彼女の作品の典型的な特徴をそなえた作品です。
 
セシリア・ダムストレム Cecilia Damström(1988–)は、タンペレ応用科学大学でハンヌ・ポホヤンノロ、マルメ音楽アカデミーでとルカ・フランチェスコーニに作曲を学びました。政治的意見を強く主張する管弦楽と合唱の作品で知られ、2022年に管弦楽のための《ICE》がフィンランド著作権協会(TEOSTO)の賞を受けた際、ヘルシンキの新聞から「音楽のグレタ・トゥーンベリ」と呼ばれました。ギリシャ神話の神々からインスピレーションを受けた《天人たち》は、「ミュージコール音楽際(Musequal Festival)」を創設したリンダ・スオラハティとマリ・ヴィルクセラ Mari Viluksela のためにフェスティヴァルから委嘱を受けて作曲された作品です。
 
プログラムの最後はレイヴィスカの即興曲》。ヴァイオリンとピアノのための雰囲気豊かな小品です。
 
レイヴィスカとハンニカイネンの曲では、『もっと別のフィンランドのヴァイオリン作品集』(ABCD 507)のピアニスト、ティーナ・カラコルピ Tiina Karakorpi(1978–)が共演しています。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Zeng』
Alba ABCD 529 contemporary/classical

 
ロッタ・ヴェンナコスキ(1970–)
 Zeng(ゼング)(2018–19)(リコーダー、打楽器と室内管弦楽のための)*
 I stället för vingar(翼のかわりに)(2014–16)
 (メゾソプラノ、クラリネット、打楽器とコントラバスのための)**
  En så(そのような) Men under(しかし下には)
  I stället för vingar(翼のかわりに) Fågelmänniska(鳥人)
 Päärme(裾)(2014–15)(ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための)
 Kuule II(聴け II)(2007)(バス・クラリネットと室内管弦楽のための)
 Hele(ヘレ)(2018)(室内アンサンブルのための)
  ルーシー・ホルシュ(リコーダー)
  ヴィッレ・シリヤライネン(打楽器)•
  ヴィルピ・ライサネン(メゾソプラノ)
  ヘイッキ・ニクラ(クラリネット)
  アンッティ・オヘノヤ(打楽器)**
  ティモ・アハティネン(コントラバス)
  エミール・ホルムストレム(ピアノ)
  エリーカ・マーリスマー(ヴァイオリン)
  ミッコ・イヴァルス(チェロ)
  アヴァンティ室内管弦楽団 ヨーゼフ・ハールス(指揮)
 
録音 2021年11月18日–21日 ヤルヴェンパー・ホール(ヤルヴェンパー、フィンランド)
制作 ラウラ・ヘイキンヘイモ
録音エンジニア・編集 エンノ・マエメツ

 
フィンランドのロッタ・ヴェンナコスキ Lotta Wennäkoski は、音の色彩に対する研ぎ澄まされた感覚の作品で知られ、抒情モダニズムとポスト表現主義の作曲家と言われます。エサ=ペッカ・サロネンの委嘱による《Sakara》やペトリ・クメラのためのギター協奏曲《Susurrus(ススルス)》(ABCD 475)といった管弦楽曲を中心に室内楽曲、器楽曲、声楽曲を手がけてきました。Alba レーベルの新しいアルバムでは、小編成の管弦楽曲と室内楽曲がアヴァンティ室内管弦楽団とメンバーによって演奏されています。
 
《Zeng(ゼング)》は、ハンガリーの2つの民謡からインスピレーションを得て書かれ、「反響」を意味するハンガリー語が曲名につけられています。《I stället för vingar(翼のかわりに)》は、「とても表現的で生々しく、時として皮肉っぽく、ワイルド、時には胸が張り裂けるくらいメランコリックな」(ヴェンナコスキ)オストロボスニアの詩人エヴァ=スティナ・ビュッグマスタル Eva-Stina Byggmâstar(1967–)のスウェーデン語詩をテクストにした作品です。「軽く、明るく、脈動的な」ピアノ三重奏曲《Päärme(裾)》。チェロと室内アンサンブルのための《Kuule(聴け)》をバス・クラリネットのために改作した《Kuule II(聴け II)》。12人の奏者によって演奏される《Hele(ヘレ)》は、フィンランド語の「装飾音符」を曲名にした「明るく軽いテクスチュア」の音楽。《Päärme》以外は世界初録音の作品です。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『ハラース+バッハ』
BIS SACD 2705 2SACD’s hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)(フランツ・ハラース(1964–) 編曲)
[Disc 1]
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番 ト短調 BWV 1001
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番 ロ短調 BWV 1002
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番 イ短調 BWV 1003
[Disc 2]
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番 ハ長調 BWV 1005
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 ホ長調 BWV 1006
  フランツ・ハラース(ギター)
 
[楽器 Guitar: Hermann Haser I, 1936, Model Miguel Llobet]
 
録音 2022年6月15日–18日 聖母マリア被昇天巡礼教会(イジング、バイエルン、ドイツ)
制作・録音エンジニア・編集 フランツ・ハーラス
エグゼクティヴ・プロデューサー ロバート・サフ

 
ペトリ・クメラをはじめとするギタリストの師としても知られるドイツのギタリスト、フランツ・ハラース Franz Halász の新しいソロ・アルバムは『リュート組曲集』(BIS SA-2285)につづくJ・S・バッハの作品。「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」の全6曲を自身が「原調」のまま編曲して演奏しています。
 
価格 5,550円(税込価格)(本体価格 5,000円)

『シューマン』
Challenge Classics CC 72958 classical

 
ロベルト・シューマン(1810–1856)
 交響曲第1番 変ロ長調 Op.38《春(Frühling)》(1841)
 交響曲第2番 ハ長調 Op.611(1845–46)
  スタヴァンゲル交響楽団 ヤン・ヴィレム・デ・フリエント(指揮)
 
録音 2023年6月12日–15日 スタヴァンゲル・コンサートホール(スタヴァンゲル、ノルウェー)

 
ヤン・ヴィレム・デ・フリエント Jan Willem de Vriend(1962–)。オランダのライデン生まれ。アムステルダムとハーグの音楽院でヴィオラ奏者としての教育を受け、在学中にヨハン・シュトラウスの《こうもり》やクルト・ヴァイルの《銀の湖》の指揮を経験しました。17世紀から19世紀の音楽に特化した「コンバッティメント・コンソート・アムステルダム Combattimento Consort Amsterdam」を1982年に創設。芸術監督、コンサートマスター、指揮者として国内外でコンサートとオペラの演奏を行ってきました。指揮者としてロイヤル・アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団やモーツァルテウム管弦楽団、スウェーデンの「ムシカ・ヴィテ」に客演しています。
 
ノルウェーのスタヴァンゲル交響楽団は、かつて、指揮を始めて間もないフランス・ブリュッヘンを招聘。アレクサンドル・ドミトリーエフが芸術監督と首席指揮者、ブリュッヘンが古楽プログラムの指揮者という2人体制をとりました。この体制は1990年から1997年まで続き、モーツァルト、ベートーヴェン、バッハというオーケストラにとって重要なレパートリーに対応する基礎が作られました。「(同僚の)ブリュッヘンは、このオーケストラに彼らのDNAの一部となる柔軟性、好奇心、音楽へのアプローチといったものを加えた」(デ・フリエント)。「非常に個人的でありながら、感情に強く訴える、しかし技巧的に完璧なシューマンの交響曲をここスタヴァンゲルで演奏することは、わたしにとって特別なこと」。ソプラノのマーリ・エーリクスモーエンがソロを歌ったヘンデルとモーツァルトの『アリアと序曲』(CC 72832)に次ぐデ・フリエントとスタヴァンゲル交響楽団の録音です。
 
価格 2,420円(税込価格)(税抜価格 2,200円)

『ハッサン』
Chandos CHAN 20296 classical

 
フレデリク・ディーリアス(1862–1934)
 劇付随音楽《ハッサン(Hassan)》 RT 1/9(1920–23)
  ゼブ・ソウネス(ナレーション)
  ブリテン・シンフォニア・ヴォイセズ ブリテン・シンフォニア
  ジェイミー・フィリップス(指揮)
 
録音 2022年11月11日 サフロン・ホール(Safron Hall)(サフロン・ウォルデン、エセックス、イングランド)(ライヴ録音)

 
『ハッサン(Hassan)』は、イギリスの作家ジェームズ・エルロイ・フレッカー James Elroy Flecker(1884–1915)の最後の作品です。正式な名称が『The Story of Hassan of Baghdad and How he Came to Make the Golden Journey to Samarkand(バグダッドのハッサンの物語そしていかにして彼がサマルカンドへの黄金の旅をすることになったか)』。執念深く残酷なカリフ、恋多く世渡り上手の菓子職人のハッサン、死を宣告された若いふたりの恋人を主な登場人物にした5幕の戯曲です。この劇は、フレッカーの死後まもなくロンドンのウェストエンドでの上演が計画されたものの、世界大戦が勃発したために中止。1922年になって出版され、ディーリアスが1923年の初演のために付随音楽を作曲しました。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『ガードナー+ニルセン』
Chandos CHSA 5312 SACD hybrid (Multichannel/stereo) classical

 
カール・ニルセン(1865–1931)
 パンとシューリンクス(Pan og Syrinx) FS87(Op.49)(1917–18) フルート協奏曲 FS119(1926)*
 交響曲第3番 FS60(Op.27) 《シンフォニア・エスパンシーヴァ
 (ひろがりの交響曲)(Sinfonia espansiva)》
 (1910–11)**
  ベルゲン・フィルハーモニック管弦楽団
  エドワード・ガードナー(指揮)
  アダム・ウォーカー(フルート)*
  リナ・ジョンソン(ソプラノ)**
  ユングヴェ・ソーベルグ(バリトン)**
 
録音 2022年9月15日(交響曲)(ライヴ録音)、2023年6月12日–16日 グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)
 
ベルゲン・フィルハーモニックとエドワード・ガードナーによるカール・ニルセンの第2作。

 
《パンとシューリンクス》は、序曲《ヘリオス》の15年後、ニルセンがふたたびギリシャ神話を題材にして書いた「管弦楽のための自然の情景」と名づけられた作品です。生命力みなぎる森を音楽に描く「自然への賛歌」として書かれました。コペンハーゲン木管五重奏団の「高雅な趣味」のフルート奏者、ホルガー・ギルバト=イェスパセンのために書かれた《フルート協奏曲》。いきなり不協和音で始まり、繊細な感受性をもったフルートが貴族のように振る舞おうとすすると邪魔が入る「アレグロ・モデラート」。フルートのさすらいの旅が終わろうとすると「トロンボーンのあくび」」が割りこんでくる「アレグレット」。2楽章構成の作品です。この録音にはロンドン交響楽団の首席フルート奏者アダム・ウォーカー Adam Walker(1987–)がソリストとして客演しました。
 
「シンフォニア・エスパンシーヴァ(ひろがりの交響曲)」の副題をもつ《交響曲第3番》は、1910年4月に最初の楽章が完成した後、中断を経て、秋から翌1911年の冬にかけて全4楽章の作曲が終わりました。「エネルギーの噴出する」第1楽章「アレグロ・エスパンシーヴォ」、ソプラノとバリトンがヴォカリーズで歌い、ニルセンの故郷、フュン島のゆるやかに起伏する田舎の気分を想わせる第2楽章「アンダンテ・パストラーレ」、「夢と覚醒の間で平衡を保つ気分」の第3楽章「アレグレット・ウン・ポコ」、「仕事と日常生活の健康的な喜びへの賛歌」の第4楽章「終曲. アレグロ」。1912年にコペンハーゲンで《ヴァイオリン協奏曲》と一緒に初演され、広く賞賛されました。
 
価格 2,970円(税込価格)(本体価格 2,700円)

『トマス・イェンセンの遺産(Thomas Jensen Legacy) 第20集』
Danacord DACOCD 930 2CDR’s for price of 1 classical

 
[Disc 1]
フリードリク・クーラウ(1786–1832)
 劇付随音楽《妖精の丘(Elverhøj)》 Op.100(1828)- 序曲 **
 [録音 1940年][Odeon D 6012]
ニルス・W・ゲーゼ(1817–1890)
 演奏会序曲《オシアンの余韻(Efterklange af Ossian)》 Op.1(1839–40)**
 [録音 1942年夏][Odeon DXX 8000–8001]
J・P・E・ハートマン(1805–1900)
 バレエ《スリュムの伝説(Trymskviden)》 Op.67(1867–68)
  - 北欧神の勝利の行進(Gudernes Triumfmarch)**
 [録音 1942年夏][Odeon DXX 8001]
P・E・ランゲ=ミュラー(1850–1926)
 メロドラマ《ルネサンス(Renaissance)》 Op.59(1901)- 序曲 **
 [録音 1942年9月7日–8日][Tono X 25008]
クヌーズオーウ・リスエーヤ(1897–1974)
 バレエ《乳と蜜の流れる土地(Slaraffenland)》 Op.33 *
  子守歌(Berceuse) 揺り椅子(Gyngestolen)
  キャンディの王女(Prinsesse Sukkergodt)
  スプリングダンス(Springedans)
 [録音 1962年 (ライヴ放送)]
ヴァウン・ホルムボー(1909–1996)
 交響曲第7番 Op.50 M167(1950)*
 [録音 1957年8月4日 (ライヴ放送)]
スヴェン・エーリク・タープ(1908–1994)
 小組曲《モザイク(Mosaik)》(1940)**
 [録音 1942年9月7日、9日][Tono X 25010]
クヌーズ・フーウンヘーヴェン(1928–1987)
 パストラーレ(Pastorale) へ長調 Op.16(1956)*
 ノルウェーの民謡(Norsk Floketone) Op.26(1957)*
 [録音 1957年11月12日 (ライヴ放送)(世界初演)]
[Disc 2]
クヌーズオーウ・リスエーヤ(1897–1974)
 バレエ《カルトシルニ(Quarrtsiluni)》 Op.36(1938)*
 [録音 1962年8月13日 (ライヴコンサート)]
ヤーアン・イェアシル (1913–2004)
 パストラーレ(Pastorale)(1945)*
 [録音 1957年11月12日 (ライヴコンサート)]
スヴェン・エーリク・タープ(1908–1994)
 コメディ序曲(Lystpsilouverture)(1940)*
 [録音 1962年5月5日 (コリング、デンマーク)(ライヴコンサート)]
エミール・レーセン(1887–1964)
 グリーンランドの民謡(Grønlandsk Folktone)(1934)*
 [録音 1958年2月15日 (ライヴコンサート)]
エアリング・ブレーネ(1896–1980)
 ヴィオラ協奏曲 Op.47(1949)*/†
 [録音 1960年4月5日 (ライヴコンサート)]
フレミング・ヴァイス(1898–1981)
 箴言交響曲(Sinfonia proverbiroum)*/††
 [録音 1959年6月21日 (ライヴ放送)]
エミール・レーセン(1887–1964)
 デンマークのクリスマス・メロディ(Danish Christmas Meldies)*
 [録音 1957年12月14日 (ライヴコンサート)]
  デンマーク放送交響楽団 * ティヴォリ・コンサートホール管弦楽団 **
  トマス・イェンセン(指揮)
  クリスチャン・エスベンセン(ヴィオラ)†
  デンマーク放送合唱団 ††
 
復刻 クラウス・ビューリト

 
トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898–1963)の遺産シリーズ第20集。クーラウ Friedrich Kuhlau、ニルス・W・ゲーゼ Niels W. Gade、J・P・E・ハートマン J. P. E. Hartmann、ランゲ=ミュラー P. E. Lange-Müller たちデンマーク・ロマンティシズム時代の作品。リスエーヤ Knudåge Riisager、タープ Svend Erik Tarp、クヌーズ・フーウンヘーヴェン Kund Høgenhaven、イェアシル Jørgen Jersild、レーセン Emil Reesen、エアリング・ブレーネ Erling Brene などイェンセンが深い理解を示した同時代の作品。ヴァウン・ホルムボー Vagn Holmboe の《交響曲第7番》のライヴ録音、フレミング・ヴァイス Flemming Weiss の《箴言交響曲》の世界初演の録音といった貴重な音源が収録されています。
 
20世紀デンマークを代表する交響曲作家のひとり、ホルムボー(1909–1996)は、カール・ニルセンがデンマーク音楽界で最有力な人物だった時代に王立デンマーク音楽アカデミーを卒業しました。激しい性格の語法とニルセンの管弦楽書法による作曲を行い、ペア・ヌアゴーをはじめとする後の作曲家たちの革新的なスタイルへの道筋をつけました。交響曲13曲、シンフォニア、室内交響曲、協奏曲、弦楽四重奏曲、《歌の本(Liber Canticorum)》などの合唱曲と、幅広いジャンルの作品を多数手がけました。《交響曲第7番》は、ひとつの旋律が形を変えながら曲を作り上げる「メタモルフォシス(metamorphosis)」という技法を彼が展開していた1950年の作品です。「アレグロ・コン・フオコ」「アダージョ」「プレスト」の3つの部分の間にアンダンティーノの〈間奏(Intermedio)〉をはさみ〈コーダ(Coda)〉で閉じる構成で書かれています。
 
フレミング・ヴァイス(1898–1981)は、教会音楽家の教育を受けた作曲家です。《箴言交響曲》は『旧約聖書』の『箴言』(ソロモンの箴言)をテクストに合唱と管弦楽のために作曲されました。「わが子よ、わたしの言葉を受け入れ」(2章1-6節)「いかに幸いなことか 知恵に到達した人」(3章13–17節)「わが子よ、父の戒めを守れ」(6章20–23節)の内容を直接的に語る音楽で書かれた3楽章の作品です。1959年6月21日、コペンハーゲンで世界初演されました。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。プレーヤー/トランスポートの機種によってはCD-Rの読み取り、再生ができないことがあります。再生対応のメディアを機器の取扱説明書でご確認ください。

『J. P. E. ハートマン ピアノ作品集 第5集』
Danacord DACOCD 968 classical

 
J. P. E. ハートマン(1805–1900)
 幻想曲 ト短調 Op.7/HartW 65(1831)
 6つの幻想的小品(6 fantasistykker) Op.54/HartW 100(1855)
  第1曲 変ホ長調 第2曲 ロ短調
  第3曲〈敬虔な行進曲風の歌(Canto marziale religioso)〉変イ長調
  第4曲 ト長調 第5曲 イ短調 第6曲 変ホ長調
 2つの性格的な小品(2 karakterstykker) Op.25/HartW 68(1839)
  第1曲 へ短調 第2曲 へ長調
 大ワルツ(Grand Vals) 変ホ長調 HartW 63(1826)
 聖ヨハネの夕べのワルツ(夏至祭のワルツ)(Skt. Hans Aften Vals)
  イ長調 HW 43(1859)
 ゆったりしたワルツ(Langsom Vals) 変ホ長調 HW 36(1847)
 8つのカプリース(8 capricer) Op.18/HartW 66(1835)
  第1曲 ハ短調 第2曲 変ニ長調 第3曲 イ長調 第4曲 変ロ短調
  第5曲 ロ短調 第6曲 へ長調 第7曲 イ長調 第8曲 ニ短調
  トマス・トロンイェム(ピアノ)
 
[楽器 Piano: Steinway Model D]

 
デンマーク・ロマンティシズムを代表する作曲家のひとり、J. P. E. ハートマン J. P. E. Hartmann のピアノ作品をトマス・トロンイェム Thomas Tronhjem(1954–)が体系的に録音するシリーズの第5集。1826年の《大ワルツ》、1831年の《幻想曲 ト短調》といった初期の作品。「序奏とワルツ」の2部に分かれた《聖ヨハネの夕べのワルツ(夏至祭のワルツ)》。1835年の《8つのカプリース》は、1836年と1837年にライプツィヒで4曲ずつ出版され、ハートマンが教わったフェリクス・メンデルスゾーンとハインリヒ・マルシュナーにそれぞれ献呈されました。これまでのアルバムと同じロマンティックでメロディアスな曲のプログラムです。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『オーフス大聖堂の大オルガン』
Danacord DACOCD 971–972 2CD’s+book classical

 
[Disc 1]
パーシー・ホイットロック(1903–1946)
 ファンファーレ(Fanfare)
 (《4 Extemporizatione(4つの即興)》(1933)から)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
 コラール変奏曲「恵み深きイエスよ、よくぞ来ませり
 (Sei gegrüsset, Jesu gütig)」 BWV.768
ジャン=パティスト・ロバン(1976–)
 Regard vers l’Air(2007)
マルセル・デュプレ(1886–1971)
 サンフォニー・パッション(Symphonie-Passion)Op.23
  世界は救世主を待ち望み(Le monde dans l'attente du Sauveur)
  キリスト降誕(Nativité) 磔刑(Crucifixion)
  復活(Resurrection)
[Disc 2]
ディートリク・ブクステフーデ(c1637-1707)
 第1旋法のマニフィカト(Magnificat Primi Toni) BuxWV.203
サール・ライト(1918–2004)
 リリック・ラプソディ(Lyric Rhapsody)(1957)
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770–1827)
(アンドレ・イゾワール(1935–2016) 編曲)
 音楽時計のための組曲(Suite für eine Spieluhr) WoO.33(1799)
  アダージョ へ長調 スケルツォ ト長調 アレグロ ト長調
セザール・フランク(1822–1890)
 コラール第2番(Deuxième Chorale) ロ短調(1890)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
 シャコンヌ(Chaconne) ニ短調
 (《無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004》から)
レオン・ボエルマン(1862–1897)(ガストン・ショワネル(1887–1921)編曲)
 フランス風ロンド(Ronde Française) Op.37(1896)
ルイ・ヴィエルヌ(1870–1937)
 幻想的小品集(Pièces de Fantaisie)(1926–27)(抜粋)
  ナイアス(ナイアド)(Naïades) Op.55 no.4
  シシリエンヌ(Sicilienne) Op.53 no.2
  トッカータ(Toccata) Op.53 no.6
  クリスチャン・クローウスー(オルガン)
  アンデシュ・ヨンソン(オルガン)
 
[楽器 Organ: Marcussen & Søn Orgelbyggeri Aps, restored and enlarged 2018–20]
 
録音 2022年、2023年 オーフス大聖堂(オーフス、デンマーク)

 
オーフス大聖堂の大オルガンは、デンマークのパイプオルガンでは最大の96のストップをもち、北ヨーロッパの4世紀に渡るオルガン建造の伝統による真の傑作と言われます。2018年から2020年、この楽器の細心綿密な修復と増設が、デンマークのマークセン・オルガン工房(Marcussen & Son Orgelbyggeri Aps)により行われました。このアルバムでは、デンマークのクリスチャン・クローウスー Kristian Krogsøe(1982–)とスウェーデンのアンデシュ・ヨンソン Anders Johnsson(1969–)のふたりが、ブクステフーデから現代までの作品によるプログラムを演奏。復元された楽器の美麗な響きを音で証明するとともに、70ページの冊子に収められた解説(英語)と多くの写真により復元のストーリーが語られます。
 
価格 4,950円(税込価格)(本体価格 4,500円)

『デンマークの合唱音楽 - ホルメン教会』
Danacord DACOCD 974 classical

 
ヤコプ・ロランセン(1968–)(作曲、編曲)
 Så marken til med glæde(喜びとともに畑を眺めた)*
 Hvide pinseliljer smiler(ペンテコステの白百合が微笑む)
 Stille, hjerte, sol går ned(心よしずまれ、太陽が沈んでいく)
 Bagest i haven(庭のうらに)
 November går tungt gennem byen(十一月が重く街を通り過ぎてゆく)
 Solhvervssang(冬至の歌)
 Julen har sænket sit glødende skær(クリスマスが輝きを落とし)*
 Når vintermørket blæser(冬の暗さが悲しみと希望を吹きこむと)
 Den blå anemone(青いアネモネ) Forårsnat(春の夜)
 トーヴェ・ディトレウセン組曲(Tove Ditlevsen Suite)
 (エドワード・ブロードブリッジ 英訳)
  Spring Night(春の夜) My heart(わが心) Prayer(祈り)
  Say yes(はいと言え)
 トーヴェ・ディトレウセンの平等選挙権を主題とする3つの詩
 (3 digte af Tove Ditlevsen udsat for lige stemmer)
 (エドワード・ブロードブリッジ 英訳)
  My new dress(私の新しいドレス) Arithmetic(算術)
  The Choice(選択)
 All Things Bright and Beautiful(素晴らしきものすべてを)*
 教会年2003年の合唱詩(Korvers til kirkeåret 2003)(抜粋)
  Vi tilbeder dig, Kristus(あなたを賛美します、キリストよ)
  Fra det dybe råber jeg til dig(深い淵の底から、あなたを呼びます)
  Herre, lyt tilit skrig(主よ、この声を聞き取ってください)
  Hvorfor er du fortvivlet, min sjæl?(なぜうなだれるのか、わたしの魂よ)
  Kristus, du har løst mine lænker
  (キリストよ、あなたはわたしの鎖を解き放ってくださいました)
  At være Gud nær(わたしは神に近くあることを)
  Halleluja, pris Herren(ハレルヤ、主を賛美せよ)
 Så bøjed den dødsdømte nakken(罪人は頭を垂れ)
 Du, som gik foran os(われらの先を行った者よ)
 教会年2003年の合唱詩(Korvers til kirkeåret 2003)(抜粋)
  Herre, du forvandlede min klage til dans
  (主よ、あなたはわたしの嘆きを踊りに変え)
  Herren er min styrke(主はわたしの砦)
  Herre, vor Gud(主よ、われらの神)
  Nu lægger jeg mit ord i din mund
  (わたしはあなたの口にわたしの言葉を授ける)
  Alting har en tidj(何事にも時がある)
  Hyggelig, rolig(ここちよく、おだやかに)
  Herren er min hyrde(主は羊飼い)
  Jeg vil prise Herren(わたしは主を賛美し)
  Ære til dig, Kristus(キリストに栄光あれ)*
  ホルメン・カントーリ ホルメン・ヴォーカルアンサンブル
  ヤコプ・ロランセン(指揮、オルガン、ピアノ)
  マウヌス・ラーソン(指揮)*
 
録音 2023年3月6日、7日、9日 ホルメン教会(コペンハーゲン)
制作 プレーベン・イーヴァン

 
ホルメン教会は、コペンハーゲンの中心に位置します。周辺には、デンマーク議会として使われているクリスチャンスボー城、旧証券取引所「バアアセン」、アーネ・ヤコブセンが設計した国立銀行といった歴史的に貴重な建造物があり、デンマークの歴史と文化を象徴する地区とみなされています。教会の歴史は、クリスチャン四世が海軍の鋳造所を教会に改造した1619年にさかのぼり、その後400年以上にわたりデンマーク王室の重要な行事に使われています。教会は、素晴らしい音響の空間をもつことでも知られ、ニルス・W・ゲーぜ、トマス・ラウプ、モーウンス・ヴルディケたちが教会オルガニストだったこともあり、デンマークの音楽生活で大きな役割を担ってきました。
 
Danacord の新しいアルバムでは、現在、ホルメン教会のオルガニストとカントルを務めるヤコプ・ロランセン Jakob Lorentzen(1968–)が作曲、編曲した、教会の礼拝に使われる作品が「ホルメン・カントーリ Holmens Kantori」と「ホルメン・ヴォーカルアンサンブル Holmens Vokalensemble」によって歌われます。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『ブランデンブルク協奏曲』
Danacord DACOCD 975 2CDR’s for price of 1 classical

 
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
[Disc 1]
 ブランデンブルク協奏曲第1番 ヘ長調 BWV.1046
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  アロイス・メリヒャル(指揮)
  シモン・ゴルトベルク(ヴァイオリン)
  グスタフ・カーン(オーボエ)
 [録音 1932年][Polyphon 27313–15]
 ブランデンブルク協奏曲第2番 ヘ長調 BWV.1047
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  アロイス・メリヒャル(指揮)
  パウル・シュペッリ(トランペット)
  アルベルト・ハルツァー(フルート)
  グスタフ・カーン(オーボエ)
  シモン・ゴルトベルク(ヴァイオリン)
  ハンス・ボッタームント(チェロ)  
 [録音 1932年][Polyphon 27293–94]
 ブランデンブルク協奏曲第3番 ト長調 BWV.1048
  第1楽章 アレグロ・コン・スピリト 第3楽章 アレグロ
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮)
 [録音 1930年][Polyphon 95417–18]
 ブランデンブルク協奏曲第4番 ト長調 BWV.1049
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  アロイス・メリヒャル(指揮)
  ハインリヒ・ブライデン(フルート)
  アルベルト・ハルツァー(フルート)
 [録音 1933年][Polyphon 272307–09]
[Disc 2]
 ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV.1050
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  アロイス・メリヒャル(指揮)
  ジークフリート・ボリース(ヴァイオリン)
  フリードリヒ・トーマス(フルート)
  フランツ・ルップ(チェンバロ)
 [録音 1934年][Polyphon 15073–76]
 ブランデンブルク協奏曲第6番 変ロ長調 BWV.1051
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  アロイス・メリヒャル(指揮)
  ラインハルト・ヴォルフ(ヴィオラ)
  クルト・オーバーレンダー(ヴィオラ)
  パウル・グリュンマー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
  シルヴィア・グリュンマー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
  ヴォルフガング・クレーバー(チェロ)
  ヘルマン・メンツェル(コントラバス)
  エータ・ハーリヒ=シュナイダー(チェンバロ)
 [録音 1934年][Polyphon 15066–67]
[Disc 2: Bonus tracks]
 ブランデンブルク協奏曲第3番 ト長調 BWV.1048
  ロイヤル・アルバート・ホール管弦楽団
  ユージン・グーセンス(指揮)
 [録音 1922 or 1923年][HMV D683–84]
 ブランデンブルク協奏曲第3番 ト長調 BWV.1048
  ベルリン国立歌劇場管弦楽団
  ゲーオー・フベア(指揮)
 [録音 1924年][Nordisk Polyphon S 200004–006]
 トッカータとフーガ ニ短調 BWV.565(アロイス・メリヒャル 編曲)
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  アロイス・メリヒャル(指揮)
 [録音 1939年][Polyphon 15243]
 
トランスファー・エンジニアリング クラウス・ビューリト

 
バッハの《ブランデンブルク協奏曲》をバロックの伝統に従って演奏する初めての試み。今日ほとんど忘れられてしまったオーストリアの指揮者アロイス・メリヒャル Alois Melichar(1896–1976)による、この草分け的なベルリン録音は、活力にあふれた高雅な演奏が、録音史上の貴重な存在として記憶されています。このアルバムには、メリヒャル指揮の5曲と、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー Wilhelm Furtwängler(1886–1954)指揮の《第3番》(2つの楽章のみ)を収録。イギリスの指揮者ユージン・グーセンス Eugene Goosens(1893–1962)とデンマークのゲーオー・フベア Goerg Høeberg(1872–1950)の録音した《第3番》が「ボーナス」として収められました。コレクターでもあるエンジニアのクラウス・ビューリト Claus Byrith のコレクションの音源を使い、可能な限り最良のデジタル技術により復刻されています。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。プレーヤー/トランスポートの機種によってはCD-Rの読み取り、再生ができないことがあります。再生対応のメディアを機器の取扱説明書でご確認ください。

『アントン・エドヴァルド・プラテ』
dB Productions DBCD 212 classical

 
アントン・エドヴァルド・プラテ(1796–1875)
 四重奏曲 Op.155(ハープ、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための)
 四重奏曲 Op.154(ハープ、クラリネット、ホルンとファゴットのための)
  デルフィーヌ・コンスタンタン=レズニク(ハープ)
  セシリア・シリアクス(ヴァイオリン)
  ユルヴァリ・マクタイガート・シリアクス(ヴィオラ)
  カティ・ライティネン(チェロ)
  スタファン・モッテンソン(クラリネット)
  アンナマリア・ラーション(ホルン)
  ローマン・レズニク(ファゴット)
 
録音 2023年8月27日–28日、11月19日 レードベリ教会(レードベリ、スウェーデン)
録音エンジニア エーリク・ニルソン

 
アントン・エドヴァルド・プラテ(アントワーヌ・エドゥアール) Anton Edvard (Antoine Edouard) Pratté は、1796年、ボヘミアの旅回りの人形芝居一家に生まれました。スウェーデンに渡りハープ奏者として名を高め、デンマーク、ノルウェーとフィンランド、ヨーロッパと広くツアーで回りました。ノルショーピング交響楽団の前身、ノルショーピング管弦楽協会の指揮者も務め、1875年にノルショーピング近郊のレードベリの村で生涯を閉じました。2021年、ハープと管弦楽のための《グラン・コンセール》とハープ独奏曲を演奏した作品集(BIS SA-2570)がリリースされ、彼の音楽にふたたび日の光が当てられました。
 
そのアルバムを録音したデルフィーヌ・コンスタンタン=レズニク Delphine Constantin-Reznik と、グリーグとレントヘン夫妻の弦楽四重奏曲(DBCD 207)をリリースしたシリアクス四重奏団のメンバーたちによる新しいアルバム。ハープと弦楽器、ハープと木管楽器の共演による初録音の四重奏曲、2曲が演奏されます。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『ホテル・バビロン(Babylon Hotel)』
Euro Arts 20 69914 Blu-ray/20 69917 CD classical/jazz

 
『ホテル・バビロン(Babylon Hotel)』
[Blu-ray]
 Babylon Berlin & Zu Asche, Zu Straub Intermezzo
 Welcome to Burlesque Porgy and Bess: It Ain’t Necessarily So
 Let’s Misbehave Intermezzo Lonely House - Street Scene
 Le Grand Lustucru Intermezzo
 Wenn ich mir was wünschen dürfte Intermezzo
 Welcome from Babylon Join the Club - Moka Efti Orchestra
 Duke in Divine Time Intermezzo Reason or Rhyme
 Liebesleid Crazy in Love Intermezzo La Vie en Rose
 Libertango Bei mir bist du schön Intermezzo & Credits
 

[CD]
 Crazy in Love(Composer: Beyoncé, Jay-Z, Rich Harrison,
  Eugene Record・Orchestration: Thommy Andersson)
 Babylon Berlin & Zu Asche, Zu Straub(Composer: Nikolai Wiedemann,
  Mario   Kamien, Tom Tykver・
  Orchestration: Martin Nygård Jørgensen)
 Welcome to Burlesque(Composer: Charlie Midnight, Steve Lindsey, Matthew Gerrad, John Patrick Shanley・Orchestration: Thomas Bryla)
 La Vie en Rose(Composer: Edith Piaf・Orchestration: Jesper Riis)
 Libertango(Composer: Astor PIazzola・
  Orchestration: Thommy Andersson)
 Lonely House - Street Scene(Composer: Kurt Weill/
  Langston Hughes・Orchestration: Peter Fuglsang)
 Bei mir bist du schön(Composer: Secunda, Chaplin, Jacobs,
  Chan/McHough, Fields・Orcestration: Thomas Bryla)
 Reason or Rhyme(Composer: Bryan Ferry・Orchestration:
  Peter Fuglsang)
 Welcome from Babylon(Composer: Justin Hurwitz・Orchestration:  
  Thomas Bryla)
 Wenn ich mir was wünschen dürfte(Composer: Friedrich Hollander・
  Orchestration: Jesper Riis)
 Join the Club - Moka Efti Orchestra(Composer: Nikolai Weidemann・
  Orchestration: Thommy Andersson)
 Liebesleid(Composer: Fritz Kreisler)
 Le Grand Lustucru(Composer: Kurt Weill/Jacques Deval・
  Orchestration: Peter Fuglsang)
  デンマーク放送ビッグバンド デンマーク国立交響楽団
  狭間美帆(指揮)
  モカ・エフティ・オーケストラ
  エマ・スミス(メゾソプラノ) マダム・ル・プストラ(アルト)
  マドモワゼル・カーアン(ソプラノ)
  クリスティーナ・オストラン(ヴァイオリン)
  ヤコプ・モンク(ベース) ニコ・ヴァイデマン(ベース)
 
収録 2023年 DR(デンマーク放送)コンサートホール(コペンハーゲン)(ライヴ)
 
[Blu-ray: 1080/60i 16:9 Full HD PCM stereo/DTS-HD Master Audio 5.1 86min Region All]

 
デンマーク放送ビッグバンドとデンマーク国立交響楽団が狭間美帆の指揮で演奏したコンサート。「狂騒の20年代(Roaring Twenties)」を象徴する『華麗なるギャツビー』『バビロン』『バーレスク』といった映画の音楽によるプログラムは、ドイツのテレビ史上最大級の制作規模を誇り、世界的に大ヒットした『バビロン・ベルリン』の世界を音楽で楽しむことが意図されています。『バビロン・ベルリン』は、「黄金の20年代」とも呼ばれる華やかで自由、退廃的で享楽的なベルリンの1920年代を舞台に、「ホテル・バビロン」という架空の場所に集う人々の光と影をドラマ化。「ナチス・ドイツ」の台頭を前にした時代の空気と香りを伝え、話題になりました。1920年代ベルリンの伝説的カフェ・ハウス「モカ・エフティ」で演奏されたガーシュウィン、ビョンセ、ブライアン・フェリー、エディット・ピアフ、アンドリューズ・シスターズ、デューク・エリントン、コール・ポーター、クルト・ヴァイルといった音楽が「甘く危険な」パーティを彩ります。
 
価格(Blu-ray) 4,950円(税込価格)(本体価格 4,500円)
価格(CD) 3,190円(税込価格)(本体価格 2,900円)
 

『初期ステレオ録音集 第6集 - シベリウス』
First Hand Records FHR 85 classical

 
ジャン・シベリウス(1865–1957)
 音詩《フィンランディア(Finlandia)》Op.26
  フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団 ヴィットリオ・グイ(指揮)
 [録音 1953年10月9日–10日 テアトロ・コムナーレ(フィレンツェ、イタリア)]
 [Livingston Audiosphere 7½ ips binaural tape BN 701]
 フィンランディア讃歌(Finlandia-hymni) Op.26 no.7
 わが心の歌(Sydämeni laulu) Op.18 no.6
  ヘルシンキ大学男声合唱団 マルッティ・トゥルネン(指揮)
 [録音 1953年11月20日 ミュージックホール(シンシナティ、オハイオ州)]
 [A-V Tape Libraries, Inc. 7½ ips binaural tape AV-1508B]
 火の創造(Tulen synty) Op.32(バリトン、男声合唱と管弦楽のための)
  スロ・サーリッツ(バリトン) ヘルシンキ大学男声合唱団
  シンシナティ交響楽団 ソー・ジョンソン(指揮)
 [録音 1953年11月21日 ミュージックホール(シンシナティ、オハイオ州)]
 [A-V Tape Libraries, Inc. 7½ ips binaural tape AV-1508B]
 交響的幻想曲《ポホヨラの娘(Pohjolan tytär)》Op.49
  シンシナティ交響楽団 ソー・ジョンソン(指揮)
 [録音 1953年11月20日 ミュージックホール(シンシナティ、オハイオ州)]
 [A-V Tape Libraries, Inc. 7½ ips binaural tape AV-1508B]
 悲しきワルツ(Valse triste)Op.44 no.1
  フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団 ヴィットリオ・グイ(指揮)
 [録音 1953年10月9日–10日 テアトロ・コムナーレ(フィレンツェ、イタリア)]
 [Livingston Audiosphere 7½ ips binaural tape BN 703]
 弦楽四重奏曲 ニ短調 Op.56 《内なる声(Voces intimae)》
  パスカル弦楽四重奏団
 [録音 時期不明(1957年7月以前)][Concert Hall Society 7½ ips stereophonic tape HX- 59]
 音詩《フィンランディア(Finlandia)》Op.26
  フィルハーモニア管弦楽団 ジョージ・ウェルドン(指揮)
 [録音 1956年3月12日 キンズグウェイ・ホール(ロンドン、イングランド)]
 [EMI Columbia 7½ ips stereosonic tape BTC 505]

 
イギリスのレーベル「First Hand Records」が最初期のステレオ録音に特化したシリーズ。シベリウスの音源による第6集がリリースされます。メインは、アメリカの先駆的レーベル「Livingston」と「Remington」で録音されたバイノーラルとステレオの商用録音。24bit/96kHz でリマスターされています。
 
フィンランドのバリトン歌手スロ・サーリッツ Sulo Saarits(1911–1990)とヘルシンキ大学男声合唱団が、ソー・ジョンソン Thor Johnson(1913–1975)指揮シンシナティ交響楽団と共演した《火の創造》は、当時、この作品の初めての録音でした。
 
価格 2,035円(税込価格)(税抜価格 1,850円)
 

『ヘイノ・エッレル』
First Hand Records FHR 149 classical

 
ヘイノ・エッレル(1887–1970) ヴァイオリンとピアノのための作品集
 ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ短調(1946)*
 無伴奏ヴァイオリンのための幻想曲(Fantaasia)(1931)*
 憂鬱なワルツ(Valse mélancolique)(1933)
 アレグレット(Allegretto)(1917) 舞曲(Tants) ト長調(1953?)* 
 楽興の時(Moment musicale)(1912)*
 アダージョ(Adagio) イ短調(1956)* 抒情歌
 月光の下で(Kuuvalgel)(1918)
 幻想曲(Fantaasia)ト短調(1916)*
 カンツォネッタ(Canzonetta)(1912)*
 クロス・スティック・ダンス * 夜の歌(Õhtulaul)(1921)
 ブルレスケ 北の調べ(Põhja viis)(1912)* 松(Männid)(1929)
  アンドレス・カリユステ(ヴァイオリン)
  ソフィア・ラーマン(ピアノ) [* 初録音]
 
録音 2021年9月12日–19日 アルヴォ・ペルト・センター(ハリュマー、エストニア)
制作・録音エンジニア タネル・クレスメント

 
エストニアのナショナル・ロマンティシズムの作曲家ヘイノ・エッレル Heino Eller。表現主義、印象主義、モダニズムの影響も受けながら、管弦楽、室内楽、器楽のジャンルを中心に約300曲を残しています。
 
価格 2,035円(税込価格)(税抜価格 1,850円)

『ベンジャミン・ブリテン』
Harmonia Mundi HMM 902668 classical

 
ベンジャミン・ブリテン(1913–1976)
 ヴァイオリン協奏曲 Op.15(1939 rev.1958)
 起床ラッパ(Reveille)(1937)
 (ヴァイオリンとピアノのためのコンサート・スタディ)
 組曲 Op.6(1936)(ヴァイオリンとピアノのための)
  序奏(Introduction) マーチ(March) 無窮動(Molto perpetuo)
  子守歌(Lullaby) ワルツ(Waltz)
 2つの小品(Two pieces)(1929)
 (ヴァイオリン、ヴィオラとピアノのための)
  ウン・ポコ・アンダンテ(Un poco andante)
  アレグロ・コン・モルト・モート(Allegro con molto  moto)
  イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
  バイエルン放送交響楽団 * ヤクブ・フルシャ(指揮)*
  アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)
  ボリス・ファウスト(ヴィオラ)
 
[協奏曲]
録音 2021年10月28日–29日 ヘラクレス・ザール(ミュンヘン)(ライヴ録音)
芸術監督 ニコラウス・ポント(バイエルン放送)
録音エンジニア クレメンス・カンプ(バイエルン放送)
[室内楽曲]
録音 2022年4月 テルデックス・スタジオ(Teldex Studio)(ベルリン)
芸術監督・録音エンジニア ユリアン・シュヴェンクナー

 
イザベル・ファウスト Isabelle Faust によるブリテン作品。《ヴァイオリン協奏曲》は、1938年3月にオーストリアを併合したナチス・ドイツが、1939年3月にチェコスロヴァキアを解体、イギリスとドイツの間の戦争が避けられそうにない時期に作曲されました。1938年4月、平和主義者のブリテンは、友人でルームメイトのピーター・ピアーズとともにアメリカに渡り、作家のW・H・オーデンとクリストファー・イシャウッド、ブリテンに影響を与えた《ビリー・ザ・キッド》や《戸外の序曲》を作曲したアーロン・コープランドといった友人たちと再会。戦争から離れ、新世界の広大な空間から創造のインスピレーションと刺激を受け、活動することができました。ブリテンのもっとも美しく、真剣で感情の起伏の激しい、この協奏曲は、スペインのヴァイオリニスト、アントニオ・プロサのために作曲され、1940年3月29日、ジョン・バルビローリ指揮のニューヨーク・フィルハーモニックが共演してカーネギホールで初演されました。第1楽章「モデラート・コン・モート-アジタート-テンポ・プリモ」第2楽章「ヴィヴァーチェ-アニマンド-ラルガメンテ-カデンツァ」第3楽章「パッサカリア:アンダンテ・レント(ウン・ポコ・メノ・モッソ)」。スペイン市民戦争でのファシストの勝利に対する黙想ともみなされる作品です。ツィンマーマンの『ストラヴィンスキー、バルトーク、マルティヌー』(BIS SA-2657)の指揮者ヤクブ・フルシャ Jakub Hrůša が、バイエルン放送交響楽団を指揮して共演しています。
 
ヴァイオリンとピアノのための《組曲》は、ブリテンがアルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲を聴いた直後に作曲した作品です。〈序奏〉から〈ワルツ〉まで、モダニズムの語法やストラヴィンスキーの新古典主義を思わせる音楽など、多彩なスタイルで書かれた5曲で構成されています。1936年3月、アントニオ・プロサとブリテンの共演により、BBC放送の番組で初演されました。
 
「ヴァイオリンとピアノのためのコンサート・スタディ」《起床ラッパ》は、《組曲》を初演したブロサのために書かれました。物憂げなピアノに始まり、ヴァイオリンの技巧的な音形の旋律がほとばしる、ヴィルトゥオーソ性のきわめて高い作品です。《2つの小品》は、ブリテンが弦楽四重奏のための《ラプソディ》を完成させた後、1929年の12月に書いた作品です。ブリテン生誕100年の2013年に楽譜が出版され、イザベル・ファウストのヴァイオリン、アレクサンドル・メルニコフ Alexander Melnikov のピアノ、ボリス・ファウスト Boris Faust のヴィオラというトリオにより初めて録音で紹介されます。
 
価格 2,970円(税込価格)(本体価格 2,700円)

『テ・デウム』
Harmonia Mundi HMX 2904100 2CD’s early music

 
[Disc 1: HAF 8901298]
フィリドール・ル・カデ(1657–1708)
 行進曲(Marche de timbales)
マルク=アントワーヌ・シャルパンティエ(c.1643–1704)
 テ・デウム(Te Deum) H.146
 聖母マリアの被昇天ミサ曲(Missa Assumpta est Maria) H.11
 聖母マリアのための連禱(Litanies de la vierge) H.83
 [録音 1988年10月4日–7日]
[Disc 2: HAF 8901351]
ミシェル=リシャール・ドラランド(1657–1726)
 テ・デウム(Te Deum)(1684)
 バビロンの流れのほとりで(Super flumina Bayilonis)
 主よ、あなたに告白します(Confitebor tibi Domine)
 [録音 1990年9月]
  レザール・フロリサン ウィリアム・クリスティ(指揮)

 
シャルパンティエ Marc-Antoine Charpentier が、1699年、王宮礼拝堂に仕えていたころに作曲した、彼の最高傑作のひとつとされる《テ・デウム》。ヴェルサイユ宮殿が隆盛を誇っていたころ、礼拝のための音楽を作曲しリュリの後継者と目されていたドラランド Michel-Richard Delalande の《テ・デウム》。レザール・フロリサン Les Arts Florisants とウィリアム・クリスティ William Christie(1944–)が30年以上前に録音したアルバムのセット化。
 
価格 3,850円(税込価格)(本体価格 3,500円)

『ベルリオーズ』
Harmonia Mundi HMX 2904102 2CD’s classical

 
エクトル・ベルリオーズ(1803–1969)
[Disc 1: HMM 902644]
 幻想交響曲(Symphonie fantastique) Op.14(1830)
 序曲《宗教裁判官(Les fancsjuges)》 Op.3(1827)
 [録音 2019年7月16日–17日
  イル=ド=フランス国立オーケストラホール(アルフォールヴィル、
  フランス)]
[Disc 2: HMM 902634
 イタリアのハロルド(Harold en Italie) Op.16
 歌曲集《夏の夜(Les nuits d'été)》Op.7
  タベア・ツィンマーマン(ヴィオラ)
  ステファヌ・ドグー(バリトン)
  レ・シエクル フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
 [録音 2018年3月2日–3日 フィルハルモニー・ド・パリ、
  8月15日–16日 イル=ド=フランス国立オーケストラホール
  (アルフォールヴィル、フランス)

 
価格 3,850円(税込価格)(本体価格 3,500円)

『ラヴェル』
Harmonia Mundi HMX 2904104 2CD’s classical

 
[Disc 1: HMM 902612
モーリス・ラヴェル(1875–1937)
 ピアノ協奏曲 ト長調 M.83(1929–31)
 歌曲集《ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ
 (Don Quichotte à Dulcinée)》 M.84(1933)
 2つのヘブライの歌(Deux mélodies hébraïques) M.A22(1914)
 亡き王女のためのパヴァーヌ(Pavane pour une infante défunte)
  M.19(1899)(ピアノのための)
 ステファヌ・マラルメの3つの詩
 (Trois poèmes de Stephane Mallarmé) M.64(1913)
 左手のためのピアノ協奏曲 M.82(1929–30)
 聖女(Sainte) M.9(1896)
  セドリック・ティベルギアン(ピアノ)
  ステファヌ・ドグー(バリトン)
 [楽器 Piano: Pleyer Grand Patron, 1892]
 [録音 2020年12月 ピエール・ブーレーズ大ホール(協奏曲)、
  2021年9月 フィラルモニ・ド・パリ(歌曲)、スタジオ(パヴァーヌ)]
[Disc 2: HMM 905282]
モデスト・ムソルグスキー(1839–1881)
(モーリス・ラヴェル(1875–1937) 編曲)
 展覧会の絵(Tableaux d'une exposition
モーリス・ラヴェル(1875–1937)
 ラ・ヴァルス(La Valse)(1919–20)
  レ・シエクル フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
 [録音 2019年11月 フィラルモニ・ド・パリ(ライヴ録音)]

 
価格 3,850円(税込価格)(本体価格 3,500円)

『仮面舞踏会』
Naxos NBD 0174V Blu-ray/2.110762 DVD classical

 
カール・ニルセン(1865–1931)
 歌劇《仮面舞踏会(Maskerade)》 FS39(1904–06)
  アルフレート・ライター(バス、イェロニムス)
  スーザン・ブロック(ソプラノ、マグデローネ)
  マイケル・ポーター(アノール、レアンダー)
  リヴィウ・ホレンダー(バリトン、ヘンリク)
  サミュエル・レヴィン(テノール、アルフ)
  マイケル・マカウン(テノール、レオナート)
  モニカ・ブツコフスカ(ソプラノ、レオノーラ)
  バルバラ・ゼヒマイスター(ソプラノ、ペアニレ) 他
  フランクフルト歌劇場合唱団 フランクフルト歌劇場管弦楽団
  ティトゥス・エンゲル(指揮)
 
演出 トビアス・クラッツァー
ドイツ語台本 マルティン・ベルガー
収録 2021年12月2日、4日 フランクフルト歌劇場(フランクフルト、ドイツ)(ライヴ収録))
 
[Blu-ray: 1080i Full HD 16:9 Color Region All (ABC) 147min LPCM2.0/DTS-HD MA 5.1 字幕:英、日、独、韓]
[DVD: 16:9 Color NTSC Region All 147min LPCM2.0/DTS Digital Surround 5.1 字幕:英、日、独、韓]

 
カール・ニルセン Carl Nielsen の《仮面舞踏会》は、3幕のコミックオペラ。ルズヴィ・ホルベアの同名の戯曲を基にヴィルヘルム・アナセンが執筆した台本に作曲された作品です。「コペンハーゲンの裕福な商人イェロニムスは、妻マグデローネとの夫婦仲が冷え切り、息子のレアンダーは仮面舞踏会に通い詰め。舞踏会で出会った娘レオノーラに一目惚れしたことからレアンダーは夜間外出を禁じられるものの、召使のヘンリクの助けを借りて脱出に成功。レオノーラと再会する。イェロニムスはというと、息子を追って舞踏会に行き、妻マグデローネも夫に内緒でその舞踏会に……」。デンマーク民謡の性格とモーツァルト風の優美さを結びつけ、デンマークの国民的オペラとして親しまれています。
 
フランクフルト歌劇場の新しいプロダクションは、マルティン・ベルガーが新たに訳したドイツ語台本による上演。気鋭の演出家といわれるトビアス・クラッツァーの担当する舞台がライヴ収録されました。
 
価格(Blu-ray) 4,620円(税込価格)(本体価格 4,200円)
価格j(DVD) 4,620円(税込価格)(本体価格 4,200円)

『ロルフ・ヴァリーン』
Ondine ODE 1429-2 contemporary/classical

 
ロルフ・ヴァリーン(1957–)
 Stride(2023)(管弦楽のための)
 Whirld(2018)(ヴァイオリンと管弦楽のための)*
 Spirit(2017)(エレクトリック・ベースギターと管弦楽のための)**
 Five Seasons(5つの季節)(2022)(笙と管弦楽のための)***
  Introrudcion - Water(導入-水) Earth(土) Wood(木)
  Metal(金属) Fire(火)
  スタヴァンゲル交響楽団 アンドリス・ポガ(指揮)
  エルビョルグ・ヘムシング(ヴァイオリン)*
  イーダ・ニルセン(エレクトリック・ベースギター)**
  ウー・ウェイ(中国笙)***
 
録音 2022年6月15日–17日(季節)、2023年6月5日–9日 スタヴァンゲル・コンサートホール(スタヴァンゲル、ノルウェー)

 
ロルフ・ヴァリーン Rolf Wallin は、1957年、オスロ生まれ。フィン・モッテンセンとオラヴ・アントン・トンメセン、カリフォルニア大学でロジャー・レイノルズとヴィンコ・クロボカールに学びました。再帰アルゴリズムを使ったメロディとハーモニーの構築など厳格な数学的アプローチと直感によるイマジネーションを結合するスタイルを中心に作曲、《クラリネット協奏曲》で1998年の北欧音楽委員会(NOMUS)賞に選ばれました。このアルバムには彼が2017年から2022年にかけて作曲した4曲が収録されています。
 
COVID-19 のパンデミック、気候問題、戦争といった恐怖から精神的に抜け出すためのポジティヴなエネルギーがこめられた《Stride》。「世界(world)はひとつの渦(whirl)であり、あらゆる渦はひとつの世界である」と考える彼が、錬金術師にでもなった気分で書いたという「ヴァイオリン協奏曲」の《Whirld》。ソリストのエルビョルグ・ヘムシング Eldbjørg Hemsing は、ショスタコーヴィチとボルグストレムの協奏曲(BIS SA-2366)やグリーグの『ヴァイオリン・ソナタ』(BIS SA-2456)などの録音で知られるノルウェーのプレーヤーです。
 
《Spirit》は、プリンスと共演したことのあるベーシスト、デンマークのイーダ・ニルセン Ida Nielsen をフィーチャー。古代中国の「5要素:水、土、木、金属、火」を季節に例えた《5つの季節》ではウー・ウェイ Wu Wei が笙を演奏しています。スタヴァンゲル交響楽団と2021/22 のシーズンから首席指揮者を務めるアンドリス・ポガ Andri Poga による録音です。
 
価格 2,695円(税込価格) (本体価格 2,450円)

『オスカル・メリカント』
Ondine ODE 1441-2 classical

 
オスカル・メリカント(1868–1924) 歌曲集
 ねんねん坊や(Pai, pai, paitaressu) Op.2 no.1
 すすり泣く笛(Itkevä huilu)Op.52 no.4
 日暮れに(Illansuussa) Op.69 no.2
 そっと奏でよ、わが悲しみの調べ(Soi vienosti murheeni soitto) Op.36 no.3
 さようなら(Hyvästi!) Op.87 no.3 鳩(Metsäkyyhkyset) Op.47 no.1
 火が消え入るように(Kuin hiipuva hiillos tummentuu) Op.47 no.2
 老婆(Vanha mumma) Op.2 no.2 不運(Onnton) Op.2 no.3
 南の国の春の鳥に(Kevätlinnuille etelässä) Op.11 no.1
 海で(Merellä) Op.47 no.4
 3つの歌曲 Op.110
  夜(Yö) 秋の歌(Syyslaulu) おばあちゃん(Mummo)
 人生に(Elämälle) Op.93 no.4
 祈り(アヴェ・マリア)(Rukous(Ave Maria)) Op.40 no.2
 天国の門の歌うたい(Laulaja taivaan portilla) Op.74 no.2
 夕べの教会墓地で(Käy kirkkomaata illoin) Op.74 no.3
 おやすみ(Hyvää yötä) Op.75 no.1
 夏の夕べのそよ風(Suvi-illan vieno tuuli) Op.87 no.2
 ラドガの湖(Laatokka) Op.83 no.1
 旅人の歌(Reppurin laulu) Op.14 no.10
 バラッド(Balladi) Op.69 no.4
 夜想曲(Nocturne) OM 180(c.1906)
 マルヤッタの子守歌(Marjatan kehtolaulu) OM 159(1921)
 日没(Aurinnko laski) Op.113 no.1 夕べの鐘(Iltakello) Op.106 no.1
 あのひとくだりを覚えているかい(Oi, musitatko vielä sen virren) Op.52 no.3
 金のかたまり(Kullan murunen) Op.20 no.1
  ヴァルッテリ・トリッカ(バリトン)
  マルコ・ヒルポ(ピアノ)
 
録音 2023年11月6日–8日 ヒュヴィンカーホール(ヒュヴィンカー、フィンランド)

 
オスカル・メリカント Oskar Merikanto は、19世紀から20世紀にかけてフィンランドでもっとも親しまれ人気のあった作曲家のひとりです。ピアノ曲とともにレパートリーだった歌曲は、200曲近い作品を残しました。没後100年を迎える2024年、初めて録音される〈夜(Yö)〉を含む29曲を歌った曲集がリリースされます。
 
バリトンのヴァルッテリ・トリッカ Waltteri Torikka は、1984年、フィンランドのタンペレ生まれ。ハイスクール時代にはロックバンドで活躍し、2004年からヘルシンキ芸術大学シベリウス・アカデミーで教会音楽を学びました。兵役で中断後、声楽に転向。アカデミーのペッカ・カハコネンのクラスで学び、2012年に卒業。2014年にフィンランド・プロムジカ・ファウンデーションの「Young Musician of the Year」に選ばれました。サヴォンリンナ・オペラ・フェスティヴァル、フィンランド国立歌劇場、王立デンマーク歌劇場、ヘルシンキ音楽際をはじめとする舞台、オーケストラとの共演を重ねてきました。彼がこれまでに録音したソロ・アルバムは、フィンランドのチャートを賑わし、ヴァルッテリ・トリッカ・トリオとしてタピオ・ラウタヴァーラのフォークソングを新編曲で録音したアルバムは、ポップチャートで3週間トップを続け、「Helsingin Sonomat(ヘルシンキ新聞)」の「最優秀フォークソング・アルバム」に選ばれました。セーゲルスタムとトゥルク・フィルハーモニックの録音したシベリウス・シリーズで《シェイクスピアの『十二夜』の2つの歌》(Naxos 8.573299)のソロに起用されました。マルコ・ヒルポ Marko Hilpo もシベリウス・アカデミーの出身。アカデミーで教え。室内楽奏者、伴奏ピアニストとして活動しています。
 
価格 2,695円(税込価格) (本体価格 2,450円)

『Carion in C』
Odradek ODRCD 442 contemporary/classical

 
テリー・ライリー(1935–)
 In C
レナーテ・スティヴリニャ(1985–)
 小曲集《国をもたない男(A Man Without a Country)》
カール・ニルセン Carl Nielsen(1865–1931)
 木管五重奏曲 FS100(Op.43)(1922)
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)
 ディヴェルティメント第1番 変ホ長調 K.113(1771)
デンマーク民謡(デーヴィズ・M・A・P・パルムクヴィスト(1979–) 編曲)
 夜、ある夢を見た(Drømte mig en drømt i nat)
テリー・ライリー(1935–)
 In C
  カリオン木管五重奏団
   ドーラ・シェレシュ(フルート)
   エギルス・ウパトニエクス(オーボエ)
   エギールス・シェーフェルス(クラリネット)
   デーヴィズ・M・A・P・パルムクヴィスト(ホルン)
   ニルス・アナス・ヴェステン・ラーセン(ファゴット)
 
録音 2022年5月20日、2023年1月28日–2月2日 コペンハーゲン

 
「カリオン Carion」は、2002年にコペンハーゲンで結成された木管五重奏団です。ハンガリー出身のフルート奏者ドーラ・シェレシュ Dóra Seres、ラトビア国立交響楽団の首席オーボエ奏者エギルス・ウパトニエクス Egils Upatnieks、ラトビアのクラリネット奏者エギールス・シェーフェルス Egīls Šēfers、デンマーク国立交響楽団の首席ホルン奏者デーヴィズ・M・A・P・パルムクヴィスト David M.A.P. Palmquist、デンマークのファゴット奏者ニルス・アナス・ヴェステン・ラーセン Niels Anders Vedsten Larsen。ユニークなプログラムの活動で知られるアンサンブルです。
 
テリー・ライリー Terry Riley のミニマルミュージック作品《In C》をもじったタイトルのアルバム『Carion in C』は、アメリカのレーベル Odradek Records への彼らの久々の録音です。
 
木管五重奏団のスタンダード・レパートリー、カール・ニルセンの《木管五重奏曲》とモーツァルトの《ディヴェルティメント第1番 変ホ長調》。ホルンのパルムクヴィストが編曲したデンマーク民謡《夜、ある夢を見た》。ラトビアの作曲家レナーテ・スティヴリニャ Renāte Stivriņa の《国をもたない男》は、〈美術(Māksla)〉〈絵画(Bildes)〉〈疑問(Šaubas)〉〈ピカソ(Pikaso)〉〈キリン(Žirafes)〉の5曲の小曲集(A Cycle of Miniatures)。この作品は、ヤーゼプス・ヴィートリス音楽アカデミーとクラクフ音楽アカデミーで作曲とピアノを学んでいる彼女が、カリオンのために作曲しました。2022年と2023年、コペンハーゲンでのセッション録音です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『アルベルト・ナヴァーラ』
Orchid Classics ORC 100287 classical

 
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756–1791)
 フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299/297c
カール・ライネッケ(1824-1910)
 フルート協奏曲 ニ長調 Op.283
カール・ニルセン(1865–1931)
 フルート協奏曲 FS119(1926)
  アルベルト・ナヴァーラ(フルート)
  クラウディア・ルチア・ラマンナ(ハープ)
  オーゼンセ交響楽団 ホリー・ヒョン・チェ(指揮)
 
録音 2023年1月16日–20日 カール・ニルセン・ホール(オーゼンセ、デンマーク)

 
イタリアのフルート奏者アルベルト・ナヴァーラ Alberto Navarra(1997–)のデビュー・アルバム。ナヴァーラは。モンドヴィで生まれ、クーネオ音楽院「ジョルジョ・フェデリコ・ゲディーニ」でマウリツィオ・ヴァレンティーニ、イモラ国際アカデミーとローマのサンタ・チェチーリアア国立アカデミアでアンドレア・マンコとアンドレア・オリヴィアに学びました。デンマークのオーゼンセで行われるカール・ニルセン国際コンペティションの2022年のフルート・コンペティションで第1位。2022年/2023年のシーズンからベルリン・フィルハーモニー「カラヤン・アカデミー」のメンバーに加わりました。
 
カール・ニルセンとカール・ライネッケの《フルート協奏曲》とモーツァルトの《フルートとハープのための協奏曲》。ハープ奏者クラウディア・ルチア・ラマンナ Claudia Lucia Lamanna(1996–)は、イタリア、モノーポリの「ニーノ・ロータ」音楽院の修士号、ノルウェー国立音楽大学のアーティスト・ディプロマ、ロンドンの王立音楽アカデミーで演奏のアドヴァンスト・ディプロマを取得。『王立音楽アカデミー200周年記念シリーズ』の一枚としてソロ・アルバム(Linn CKD 646)をリリースしています。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『ウィリアムズ、バーンスタイン』
Pentatone PTC 5187148 classical

 
レナード・バーンスタイン(1918–1990)
 セレナード、プラトンの『饗宴』による
 (Serenade, after Plato’s Symposium)(1954)
ジョン・ウィリアムズ(1932–)
 ヴァイオリン協奏曲第1番(1974)
  ジェイムズ・エーネス(ヴァイオリン)
  セントルイス交響楽団 ステファヌ・ドゥネーヴ(指揮) 
 
録音 2023年1月(バーンスタイン)、2019年11月 パウエルホール(セントルイス、ミズーリ州)
制作・編集・ミクシング・マスタリング ブラッド・ミシェル
録音エンジニア ポール・ヘネリック(ウィリアムズ)、カイル・パイク

 
2019年から音楽監督を務めるステファヌ・ドゥネーヴ Stéphane Denève とセントルイス交響楽団によるアメリカ音楽。カナダのヴァイオリニスト、ジェイムズ・エーネス James Ehnes(1976–)が参加してバーンスタインとジョン・ウィリアムズの作品が演奏されます。
 
バーンスタイン Leonard Bernstein の《セレナード、プラトンの『饗宴』による》は、ソロ・ヴァイオリン、弦楽と打楽器のための作品です。プラトンの『饗宴』からインスピレーションを得て書かれ、〈ファドロス - パウサニアス(Phaedrus: Pausanias)〉〈アリストファネス(Aristophanes)〉〈医者エリュキシマコス(Eryximachus, the doctor)〉〈アガトン(Agathon)〉〈ソクラテス - アルキビアデス(Socrates: Alcibiades)〉の5楽章で構成されています。セントルイス交響楽団にとっては、レナード・スラトキン指揮、ロバート・マクダフィのソロによる1989年の演奏(EMI/Angel)に次ぐ録音です。
 
ジョン・ウィリアムズ John Williams は、彼の名を世界的に有名にしたフィルム・スコアだけでなく、コンサートの作品も手がけてきました。《ヴァイオリン協奏曲第1番》は、『ポセイドン・アドベンチャー』『タワリング・インフェルノ』といった作品で人気が高まってきたころ、1974年の作品です。「ジョン・ウィリアムズ」から連想される「ハリウッド・スタイル」とは一線を画した、無調のスタイルと手法で書かれ、半音階によるハーモニーやメロディのパレットの使い方はバルトークやウォルトンたちの協奏曲を思わせるといわれます。1981年1月19日、マーク・ペスカノフのソロ、レナード・スラトキン指揮セントルイス交響楽団によって初演されました。ソリストのジェイムズ・エーネス は、指揮者ドゥネーヴの紹介でこの作品を知ったといいます。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『Stealing Moments』
ACT Music ACT 9747-2 jazz

 
『Stealing Moments』
 A Love Song(Nils Landgren)
 Good and Proper End(Iiro Rantala/Anna Alerstedt)
 Whenever You’re Going(Ida Sand)
 Hands Off(Esbjörn Svensson/Eva Svensson)
 Summer Kind of Love(Jan Lundgren/Hanna Svensson)
 Don’t Wanna Lose You(Ida Sand)
 License to Love(Lars Danielsson/Caecile Norby)
 What Should I Do(Ida Sand)
 Synchronicity(Wolfgang Haffner/Anna Alerstedt)
 Stealing Moments(Anna Alerstedt)
  ヴィクトリア・トルストイ(ヴォーカル)
  ヨエル・リュサリデス(ピアノ、キーボード)
  クリステル・ユーンソン(ギター)
  マッティアス・スヴェンソン(ベース)
  ラスムス・シールベリ(ドラム、パーカッション)
 
録音 2023年9月18日–21日 ギュラ・スタジオ(Gula Studion)(マルメ、スウェーデン)
録音エンジニア ダーヴィド・カールソン

 
スウェーデンのヴォーカリスト、ヴィクトリア・トルストイ Viktoria Tolstoy(1974–)の新作。2019年録音の『Stations』(ACT 9740-2)に次ぐアルバムは、彼女の ACT Music の最初の作品から20年というタイミングでリリースされます。ニルス・ランドグレーン、前作で2曲を歌ったイーダ・サンド、ヤン・ルンドグレーン、ラーシュ・ダニエルソン とデンマークのセシーリエ・ノアビュー、フィンランドのイーロ・ランタタ、ドイツのヴォルフガング・ハフナー と、彼女の「ファミリー」ともいわれる音楽家たちの作品によるプログラムを組み、エスビョーン・スヴェンソンのインストルメンタル曲《Hands Off》は、エヴァ・スヴェンソンによる歌詞で歌っています。
 
Prophone レーベルの「素敵な」ピアニスト、ヨエル・リュサリデス Joel Lyssarides(1991–)以下、前作と同じメンバーによるセッションで録音されました。
 
価格 2,860円(税込価格)(本体価格 2,600円)

『Together』
Alba ABCD 474 jazz

 
『Together』
 You’ll Have Me When I Come(Masa Orpana)
 I Always Think of You(Masa Orpana)
 Some of My Friends Are Bass Players(Masa Orpana)*
 Together(Masa Orpana) Shine(Masa Orpana)
 Keväällä(Masa Orpana)** Sisar(Masa Orpana)
 Rusty(Masa Orpana)
 I’ll Never Forget (She Likes to Waltz)(Masa Orpana)
 Laululintu(Masa Orpana)
  マサ・オルパナ(ソプラノ・サクソフォーン、
   アルト・サクソフォーン、テナー・サクソフォーン、
   バリトン・サクソフォーン、ピアノ、フルート、バスクラリネット、
   クラリネット、ギター)
  ヤンネ・トゥオミ(パーカッション)
  イスマイラ・サネ(パーカッション)
  ユッポ・パーヴォラ(ドラム) ミッコ・ヤルヴィネン(ドラム)
  アンネ・ベリ(ヴォーカル)*
  キエロ・カルッカイネン(ヴォーカル)**
  ユッカ=ペッカ・ベリ(ギター)
  サク・ヤルヴィネン(ピアノ、エレクトリック・ピアノ)
  サミ・シッパラ(ピアノ) ヴィッレ・ラウハラ(ベース)
  ヴィッレ・ヴァッリラ(ベース)
  トゥオマス・ヘイノネン(アルト・サクソフォーン)
  アイノ・ヘイッコネン(バリトン・サクソフォーン)
  ユカ・アホラ(トランペット)  
  
録音 2017年8月、2018年1月 PMO(タンペレ、フィンランド)
制作 マサ・オルパナ
録音エンジニア ユカ・アホラ、ユーソ・ノルドルンド、ユッカ=ペッカ・ベリ、ヨンニ・セッパラ

 
フィンランドのジャズ・ミュージシャン、マサ・オルパナ Masa Orpana(1973–)の50歳の誕生日を記念してリリースされる『Together』。『Honky Tonk Man』(ABACD 08)に始まり『The Chase!』(ABCD 471)と続いてきたリーダーアルバムの第6作にあたり、オリジナルの10曲によるプログラムが組まれました。ジャズ、フィンランドのトーン、ブルースとゴスペルで彩色したルーツ・ミュージック。リズム・ミュージック音楽家としての彼のキャリアを反映する音楽です。このアルバムで彼は、4種のサクソフォーンなど、マスターした楽器を演奏。《Some of My Friends Are Bass Players》ではピアノも弾いています。プレーヤーと編成、エンジニアの異なるセッションで録音され、彼が歌詞を書いた《Keväällä》(春に)など2曲は、それぞれ、アンネ・ベリ Anne Berg とキエロ・カルッカイネン Kielo Kärkkäinen によって歌われます。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『The Way You Look Tonight』 Selection
Ladybird 79556877/79556877LP Vinyl LP jazz

 
『The Way You Look Tonight』
 The Way You Look Tonight(Jerome Kern/Dorothy Fields)
 A Fine Romance(Jerome Kern/Dorothy Fields)
 I’m in the Mood for Love(Jimmy McHugh/Dorothy Fields)
 I Can’t Give You Anything But Love(Jimmy McHugh/Dorothy Fields)
 Where Am I Going(Cy Coleman/Dorothy Fields)
 I Feel a Song Coming on(Jimmy McHugh/Dorothy Fields)
 April Fooled Me(Jerome Kern/Dorothy Fields)
 On the Sunny Side of the Street(Jimmy McHugh/Dorothy Fields)
 Close as Pages in a Book(Sigmund Romberg/Dorothy Fields)
 It’s Not Where You Start, It’s Where You Finis(Cy Coleman/Dorothy Fields)
  イサベラ・ルンドグレーン(ヴォーカル)
  カール・バッゲ(ピアノ)
  ムシカ・ヴィテ(弦楽アンサンブル)
 
編曲 カール・バッゲ
録音 2023年8月22日–24日 ニューガータン 6(Nygatan 6)(ヴェクショー、スウェーデン)
制作 イサベラ・ルンドグレーン、カール・バッゲ
録音エンジニア ヨーラン・ステーグボルン
ミクシング ポール・スヴェンレ
マスタリング トゥーマス・エーベリエル
 

スウェーデンのシンガーソングライター、イサベラ・ルンドグレーン Isabella Lundgren(イザベラ・ラングレン)(1987–)の『Look for the Silver Lining(希望の光をさがして)』(79556857)につづく新作アルバム。
 
「2009年1月20日、バラク・オバマが第44代アメリカ合衆国大統領に正式に就任しました。就任演説で彼は、こう言いました。『Starting today, we must pick ourselves up, dust ourselves off, and begin again the work of remaking America(今日からわれわれは、立ち上がり、身についた埃を払い、アメリカを再生する仕事にまた取り組まねばならない)』。この言葉は、ドロシー・フィールズが1936年に書いた《Pick Yourself Up》の歌詞から採られました。フィールズ(1904年7月15日-1974年3月28日)は、アメリカの台本作家で作詞家でした。400を超える数の歌、15のブロードウェイ・ミュージカルと26の映画を手がけています。力強い性格描写、的確な言葉遣い、心からの、ユーモアあふれるアプローチから彼女は、アメリカの音楽と大衆文化の歴史の中で特別な存在とみなされています。このアルバムは、時代に先んじたこの優れた女性へのラブレターです」(イサベラ・ルンドグレーン)。
 
ジェローム・カーン、ジミー・マクヒュー、サイ・コールマン、シグマンド・ロンバーグがドロシー・フィールズ Doroty Fields の歌詞に作曲した10曲。イサベラのトリオのピアニスト、カール・バッゲ Carl Bagge が編曲、「Musiki i Syd(南スウェーデンの音楽)」の弦楽オーケストラ「ムシカ・ヴィテ Musica Vitae」が共演してヴェクショーのコンサートホールでセッションが行われました。タイトルにとられた《The Way You Look Tonight》(邦題「今宵の君は」)からプログラムが始まります。「いつか、嫌になるくらい落ちこんでいて みんなが冷たいと あなたのことを考えるだけで幸せな気分になる あなたは今夜、どんな顔をしてるかし
らって」。
 
価格(CD) 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)
価格(Vinyl LP) 3,740円(税込価格)(税抜価格 3,400円)

『One for John!』
Losen Records LOS 287-2 jazz

 
『One for John!』
 Ahmad’s Waltz(Ahmad Jamal) Two in One(Frederik Villmow)
 One for John!(Frederik Villmow) Papa Blues(Andreas Dreier)*
 Morning Path(Andreas Dreier)* George(Andreas Dreier)
 Reflection(Andreas Dreier)
  ヨン・ポール・インデルベルグ(バリトン・サクソフォーン)
  ビョルン・ヴィーダル・ソッリ(ギター)
  アンドレーアス・ドライアー(ベース)
  フレーデリク・ヴィルモウ(ドラム、パーカッション)
  クリストフェル・コムペン(トロンボーン)*
 
録音 2023年3月12日 ニュートーン・スタジオ(Newtone Studio)(オスロ)
制作 アンドレーアス・ドライアー
共同制作 フレーデリク・ヴィルモウ
録音エンジニア・ミクシング アクセル・イェンセン
マスタリング フローデ・ベルグ 

 
アンドレーアス・ドライアー Andreas Dreier の Losen Records への最初のアルバム『Poinciana』(LOS 130-2)は、アメリカのピアニスト、アーマッド・ジャマルがイスラエル・クロスビーとヴァーネル・フォーニアと組んだトリオを偲ぶというコンセプトで作られていました。「ビバップ流のフレージングとハーモニー、明快なプレー、軽いスウィング」。アンドレーアスは、ジャマルたちの音楽を「ピュア・マジック!」と言います。新作の『One for John!』は、望んでいた共演が実現したバリトン・サックス奏者ヨン・ポール・インデルベルグ John Pål Inderberg へのオマージュとして作られました。スタンダード曲を中心にした前の作品と異なり、ドラマーのフレーデリク・ヴィルモウ Frederik Villmow(『Motion』(LOS 261-2)『Momentum』(LOS 278-2))がこのアルバムのために作曲した《One for John!》とドライアーのオリジナル曲を演奏。「偉大な」ジャマルの《Ahmad’s Waltz》をプログラムの最初にを置き、『Poinciana』と『But Not for Me』(LOS 175-2)ともに「三部作」として仕上げています。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Pitch』
Losen Records LOS 290-2 jazz

 
『Pitch』
 Streams of Hokkaido(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
 Across the Water(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
 Set Peace(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
 Ristrophe(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
 Kingsland High Road(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
 Frames by Frames(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
 Fever Dream(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
 Back in the Game(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
 Matanzas Sun(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
 Shoreland Pebbles(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
 Farewell(Adam Parry-Davies/Patrick Case)
  According to the Sound(アコーディング・トゥ・ザ・サウンド)
   アダム・パリー=デイヴィス(ピアノ)
   パトリック・ケース(ギター、シンセサイザー、プログラミング)
  ゲストミュージシャン:
   ニック・マルコム(トランペット)
   マイク・ロドリゲス(トランペット)
   ガリー・アレスブルック(トランペット)
   デイヴィッド・アデウミ(トランペット)
   ジェームズ・モートン(アルトサックス)
   サム・ショトコヴァ(テナーサックス)
   ジェームズ・カーター(テナーサックス)
   パスクワーレ・ヴォティノ(ベース)
   ジム・バー(ベース) カイサ・マエンシヴ(ベース)
   アレックス・ハチングズ(エレクリック・ベース、ギター)
   オット・ハシュミ(エレクリック・ベース)
   ジャレッド・ショーニグ(ドラム)
   ジャスティン・ブラウン(ドラム)
 
録音 2022年9月–2023年7月 王立バーミンガム音楽院(バーミンガム)、Operating Theatre(ブリストル、イングランド)、The Motherbrain(ロサンジェルス、カリフォルニア州)、Bunker Studio(ブルックリン、ニューヨーク州)
制作 アダム・パリー=デイヴィス、パトリック・ケース
録音エンジニア パトリック・ケース、ブライアン・ベンダー、アレックス・コンロイ
ミクシング ニール・グッディ
マスタリング フランク・アークライト

 
イギリスのミュージシャン、アダム・パリー=デイヴィス Adam Parry-Davies とパトリック・ケース Patrick Case のデュオ「According to the Sound(アコーディング・トゥ・ザ・サウンド)」は、2018年に活動を始め、『Prism-a-Ning』(LOS 230-2)と『In-Tention』(LOS 272-2)の2枚のアルバムをリリースしました。
 
第3作の『Pitch』もこれまでのアルバムと同じようなプロセスで作られました。アダムとパトリックがバーミンガムとブリストルで地元のジャズ・ミュージシャンたちの協力を得ながらデモテープを制作。62のトラックのうち12本をブルックリンのスタジオに送り、ニューヨークのミュージシャン5人が演奏したパートをアレックス・コンロイが追加。その音源がロンドンに送られニール・グッディ Neil Goody の手でミックスされました。
 
《Across the Water》。早朝、風が湖面に波紋を描く様子を枝に止まった一羽の鳥がじっと見下ろしている。誰かが駅頭で、愛する人に別れを告げている《Farewell》。子供が高熱を出して寝ていると、部屋のカーテンが、月の光を受け、野生動物のような影を映している《Fever Dream》。チャーリー・パーカーのいた時代に戻る《Ristrophe》。そのときあなたは、どこにいたか、誰といたか。そうしたことを思い出す「視覚イメージ」を念頭に置いて創られたアルバムです。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『There Is No Future』
Prophone PCD 312 jazz

 
『There Is No Future』
 There Is No Future(Sara Aldén)
 Misty(Erroll Garner/Johnny Burke/arr. Sara Aldén/August Björn)
 Someday My Prince Will Come
 (Frank Churchill/Larry Morey/arr. Daniel Andersson)
 I Would Only(Sara Aldén/arr. August Björn)
 Somewhere over the Rainbow (for Sven-Olof)
 (Harold Arlen/arr. August Björn)
 To Let Go(Sara Aldén)
 In Between(Daniel Andersson/Sara Aldén)
 I Don’t Know(Sara Aldén/arr. Sara Aldén/August Björn)
 They Can’t Take That away from Me
 (George Gershwin/Ira Gershwin/arr. Daniel Andersson/August Björn)
 What a Wonderful World
 (Bob Thiele (as ‘George Douglas’)/George David Weiss/
  arr. Daniel Andersson/August Björn)
  サラ・アルデーン(ヴォーカル)
  アウグスト・ビョーン(ピアノ、ペダル・オルガン)
  ダニエル・アンデション(ベース)
  ゲスト・アーティスト
   ハンネス・ベンニク(サクソフォーン)
   ユーハン・ビョークルンド(ドラム)
   マーリン・シェルグレーン(ハープ)
 
録音 2023年3月20日、24日、28日 スタジオ・エピデミーン(Studio Epidemin)(ヨーテボリ、スウェーデン)
制作 サラ・アルデーン
共同制作 ヨハンネス・ルンドベリ、アウグスト・ビョーン
録音エンジニア・ミクシング・マスタリング ヨハンネス・ルンドベリ

 
サラ・アルデーン Sara Aldén。ヨーテボリを拠点にスウェーデンのジャズシーンで活動を始めたばかりのヴォーカリストです。ストックホルムの北西、サーラとアーヴェスタの間の地域で育ち、フォークトーンが彼女のルーツになりました。ヨーテボリ大学舞台芸術・音楽学校の修士課程に在学、2023年に EP の《A Room of One’s Own》をリリースして彼女の考える「今日のジャズ・サウンド」の姿を大づかみに示してみせました。彼女がレパートリーとするアメリカのジャズ・クラシックスについては、リーナ・ニューベリ、エレン・アンデション、アルメニアのピアニストのティグラン・ハマシアンからインスピレーションを得たといいます。
 
アルバム・デビューの『There Is No Future』で彼女は「生と死についてのジャズ」をコンセプトに選びました。自分で作詞作曲した《There Is No Future》(未来なんてない)で「あけっぴろげな失望感と問いかけ」をしてから、スタンダード・ナンバーの《Misty(ミスティ)》《Someday My Prince Will Come(いつか王子様が)》《Somewhere over the Rainbow(虹の彼方に)》《They Can’t Take That away from Me(誰にも奪えぬこの想い)》と自作のナンバーを歌い、《What a Wonderful World(この素晴らしき世界)》でプログラムを閉じます。やさしさと美しさ、そして力強さのあるヴォーカルが、サラ独自の世界をうかがわせます。作曲家でもあるアウグスト・ビョーン August Björn のピアノ、ダニエル・アンデション Daniel Andersson のベースとのトリオ。ヨーテボリのハープ奏者、マーリン・シェルグレーン Malin Kjellgren とベテラン・ドラマーのユーハン・ビョークルンド Johan Björklund、「カトリーネ・ヴィンフェルト・セクステット」のサックス奏者、ハンネス・ベンニク Hannes Bennich をゲストとして加え、「今日のジャズ」の表現を探っています。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Watershed』
Prophone PCD 324 jazz

 
『Watershed』
 On the Train to Lviv(Petter Bergander)
 Watershed(Petter Bergander) Day Eleven(Petter Bergander)
 Get Out of Here(Petter Bergander)
 Lilla blåvinge(Petter Bergander)
 If I Would Have Known(Petter Bergander)
 Lucky(Petter Bergander) Days to Come(Petter Bergander)
  ペッテル・ベルガンデル・トリオ
   ペッテル・ベルガンデル(ピアノ)
   エーファ・クルーゼ(ベース)
   ロベルト・メフメット・シナン・イキズ(ドラム)
 
編曲 ペッテル・ベルガンデル・トリオ
録音 2023年4月24日–26日 ニレント・スタジオ(Nilento Studios)(ヨーテボリ、スウェーデン)
制作 ペッテル・ベルガンデル
サウンドデザイン ラーシュ・ニルソン
録音エンジニア イエスペル・ヨーベル、ヨアル・ハルグレーン
ミクシング オーケ・リントン
マスタリング ビョーン・エンゲルマン

 
「ペッテル・ベルガンデル・トリオ Petter Bergander Trio」は、2014年に結成されたスウェーデンのコンテンポラリー・ジャズミュージック・グループ。王立ストックホルム音楽大学で学んだペッテル・ベルガンデル Petter Bergander(1973–)のピアノ、ハンブルク生まれのエーファ・クルーゼ Eva Kruse(1978–)のベース、イスタンブール生まれのロベルト・メフメット・シナン・イキズ Robert Mehmet Sina Ikiz(1979–)のドラム。トリオの第3作『Watershed』は、『Kierkegaard’s Waltz』(PCD 207)につづく Prophone Records の2枚目のアルバムです。
 
ウクライナの戦いを反映する《On the Train to Lviv》(リヴィウ行きの列車に乗って)。「友人や家族の間の争い、あるいは私たち自身の間の対立」を考える《Watershed》(分岐点)。スウェーデンの作家ペーテル・エングルンドと写真家パウル・ハンセンが新聞に寄稿した最前線レポートからイメージしたという《Day Eleven》。「いいかげんにしろ、私たちはこの地球に何をしているんだ」と、スウェーデンで絶滅した蝶を曲名にした《Lilla blåvinge》(小さなミヤマシジミ)。「J・S・バッハと(わずかばかりの)チック・コリアからインスピレーションを得た」《Get Out of Here》(とっとと出ていけ)。来し方を振り返る《If I Would Have Known》(知っていたなら)。「音楽の中で生きることは、楽な喜び」《Lucky》。「希望と信頼の時」の思いをこめる《Days to Come》(将来)。8つのトラックすべて、ベルガンデルが曲を書きました。
 
「問題の山積する現代への刺激と慰め」という重いテーマが、ベルガンデルの作品にとって重要な「リリカルなメロディ」の感覚で語られます。
 
注:「Petter Bergander」の表記をこれまでの「ペッテル・ベリアンデル」から「ペッテル・ベルガンデル」、「Robert Mehmet Sina Ikiz」を「ローベット・メーメト・シーナン・イーキス」から「ロベルト・メフメット・シナン・イキズ」に変更しました。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Gavia』
Prophone PCD 333 jazz

 
『Gavia』
 Slowhand(Sven Berggren)(Adam Forkelid, piano)
 Fly Away Attacus Butterfly(Håkan Goohde)(Adam Forkelid, piano)
 Gavia(Sven Berggren)(Alberto Pinton, bass-clarinet)
 GDH(Sven Berggren) Breathing(Sven Berggren)
 Unsaved(Sven Berggren)(Alberto Pinton, bariton saxophone)
 Untitled Elegy(Håkan Goohde) (Alberto Pinton, bass-clarinet)
  スヴェン・ベリグレーン(トロンボーン)
  ホーカン・ゴーデ(ギター)
  ヘンリク・イェーデルベリ(ドラム)
  ヨハンネス・ベクストレム(ベース)
  ゲスト・アーティスト
   アダム・フォルケリード(ピアノ)
   アルベルト・ピントン(バス・クラリネット、
    バリトン・サクソフォーン)
 
録音 アトランティス・スタジオ(Atlantis Studio)(ストックホルム、スウェーデン)
制作 スヴェン・ベリグレーン
録音エンジニア ニクラス・リンドストレム
ミクシング ポール・スヴェンレ
マスタリング ソフィア・フォン・ハーゲ、トマス・エーベリエル

 
「ソニック・スキン Sonic Skin」は、数世代にわたる、異なるジャズ言語をもったアーティストによるジョイント・プロジェクトです。スヴェン・ベリグレーン Sven Berggren は、トランペッターのアンデシュ・ベリクランツも参加したグループ「Wail」、スティーヴ・スワロウやジョン・テイラーたちとラジオ放送やツアーを行った「スウェーデン放送ジャズグループ」、実験的グループ「Alea」といった多面的な活動で知られるトロンボーン奏者で作曲家。ギタリストのホーカン・ゴーデ Håkan Goodhe は、フリーランスのサイドマンとしてさまざまなバンドやオーケストラに客演してきました。ベテランふたりと共演する若い世代のふたりは、スウェーデンのジャズシーンに地位を確立しつつある優れた才能のミュージシャンです。ベースのヨハンネス・ベクストレム Johannes Bäckström は、 王立ストックホルム音楽大学のジャズ・バチェラー・プログラムの最終年に在学中。ジャズとフォーク・ミュージックの集まりで経験を積んできています。ドラムのヘンリク・イェーデルベリ Henrik Jäderberg は、ベーシストとしてジャズシーンで活動を始め、「ホーンクラフト (Horncraft)」の最新アルバム『Inside Looking Out』(PCD 315)にも参加しました。
 
アルバム『Gavia』ではベリグレーンとゴーデのオリジナル曲によるプログラムが演奏されます。スカンディナヴィアのジャズシーンで活動をつづけるピアニストのアダム・フォルケリード Adam Forklid とイタリア出身でストックホルム在住のアルベルト・ピントン Alberto Pinton をゲストに迎え、ストックホルムのスタジオでセッション録音が行われました。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『In Monk’s Mood』
SteepleChase G 1675 Vinyl LP jazz

 
『In Monk’s Mood』
[Side A]
 Monk’s Mood(Thelonious Monk)
 Coming on the Hudson(Thelonious Monk)
 Light Blue(Thelonious Monk) Ugly Beauty(Thelonious Monk)
[Side B]
 Round about Midnight(Thelonious Monk)
 Cool Copy(John Tchicai) Ruby My Dear(Thelonious Monk)
  ジョン・チカイ(アルト・サクソフォーン)
  ジョージ・コリガン(ピアノ) スティーヴ・ラスピーナ(ベース)
  ビリー・ドラモンド(ドラム)
 
録音 2008年10月

 
コペンハーゲン生まれ、フリージャズのサクソフォーン奏者ジョン・チカイ John Tchicai(1936–2012)の2009年にリリースされたアルバムの Vinyl LP による復刻。
 
価格 4,510円(税込価格)(本体価格 4,100円)

『Groovin’ with Big G』
SteepleChase G 1857 Vinyl LP jazz

 
『Groovin’ with Big G』
[Side A]
 Stella by Starlight(Victor Young) Body and Soul(Johnny Green)
 On a Misty Night(Tadd Dameron)
[Side B]
 Father and Son(Brian Charette) Autumn Leaves(Joseph Kosma)
 Tenor Madness(Sonny Rollins)
  ブライアン・シャレット(ハモンド B3)
  ジョージ・コールマン(テナーサックス)
  ヴィック・ジュリス(ギター)
  ジョージ・コールマン・ジュニア(ドラム)
 
録音 2017年12月

 
アメリカのハモンド・オルガン奏者ブライアン・シャレット Brian Charette の2017年録音の Vinyl LP リリース。ジャズ・ミュージシャンに与えられる最高の賞のひとつ、NEA(全米芸術基金)のジャズ・マスターズ賞を2015年に受賞したテナーサックス奏者のジョージ・コールマン George Coleman をフィーチャーしたアルバムです。
 
価格 4,510円(税込価格)(本体価格 4,100円)

『Slush Pump Truck Stop』
SteepleChase SCCD 31957 jazz

 
『Slush Pump Truck Stop』
 For Patrick(Alex Heitlinger)
 Slush Pump Truck Stop(Alex Heitlinger)
 Trail to Cullowhee(Alex Heitlinger)
 Autumn Leaves(Joseph Kosma/Jacque Prévert)
 Here and Now(Alex Heitlinger) Lines and Circles(Alex Heitlinger)
 Dissolution-Disillusion(Alex Heitlinger) Unfurling(Alex Heitlinger)
  マイケル・トマス(リード)
  ブルース・ウィリアムソン(リード) ピーター・ソマー(リード)
  ジョン・アームストロング(リード)
  ジョン・ガドマンドソン(リード)
  グレグ・ギスバート(トランペット)
  シェーン・ウッドベリー(トランペット)
  ダニエル・ジョナス(トランペット)
  オースティー・ロビンソン(トランペット)
  ジョン・フェドチョック(トロンボーン)
  ブライアン・ウッドベリー(トロンボーン)
  ネート・キャンベル(トロンボーン)
  ジェニファー・ウォートン(トロンボーン)
  コリー・クリスチャンセン(ギター) カーメン・スターフ(ピアノ)
  デーヴィッド・ロジャーズ(ピアノ、B3)
  フィリップ・クーン(ベース) ジョン・ライリー(ドラム)
  アレックス・チャロフ(ドラム) ザック・ブロック(ヴァイオリン)
  ダグ・スミス(ヴィブラフォーン、パーカッション) 
  アレックス・ハイトリンガー(指揮)
 
録音 2019年6月

 
アメリカのトロンボーン奏者、作曲家、編曲家のアレックス・ハイトリンガー Alex Heitlinger の SteepleChase レーベルへの初めてのアルバム。22人編成のビッグバンドを率いバンドリーダーとしての録音です。2019年に録音した音源の存在をレーベルを主宰するニルス・ヴィンターに知らせたことからリリースが実現したといいます。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『Spot On』
SteepleChase SCCD 31958 jazz

 
『Spot On』
 Time for Tyner Wistful Thinking Bassline Solace Spot On
 Interlude Flipside Prelude for Chick Corean
  アンディ・ラヴァーン(ピアノ)
  ベン・ソロモン(テナー・サクソフォーン)
  マイク・リッチモンド(ベース)
  ジェイソン・タイマン(ドラム)
 
録音 2023年2月

 
アンディ・ラヴァーン Andy Laverne は、スタン・ゲッツとヨーロッパ・ツアーを行っていた1977年以来、デンマークの SteepleChase レーベルから独創的なアルバムをリリースしてきました。『Spot On』は、このレーベルでのリーダー・アルバム第36作です。マッコイ・タイナーへのオマージュに始まり、チック・コリアへのオマージュで終わるプログラム。Track 5 の録音が終わるところでベースのマイク・リッチモンドが「Spot on!」と口にしたことから、このタイトルが決まったといいます。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『Just Sayin’』
SteepleChase SCCD 31959 jazz

 
『Just Sayin’』
 Topanga(Ron McClure) Pure Imperfection(Ron McClure)
 Let’s Pretend Everything’s Cool(Ron McClure)
 Nimbus(Ron McClure) Toe Up(Anthony Ferrara)
 Vinnie’s 8 Bar Blues & Bridge(Ron McClure)
 Dog Day Rain(Ron McClure) Tasty Toasty(Ron McClure)
 Coming of Age(Steve Johns) Just Sayin’(Ron McClure)
  ロン・マクルーア(ベース)
  アンソニー・フェレイラ(テナー・サクソフォーン)
  マイケル・エクロス(ピアノ) スティーヴ・ジョンズ(ドラム)
 
録音 2023年2月

 
1941年11月22日、コネティカット州ニューヘイヴン生まれのベーシスト、ロン・マクルーア Ron McClure の最新アルバム。彼は、バディ・リッチ・セクステット、メイナード・ファーガソン・ビッグバンド、ハービー・マンのバンド、ウィントン・ケリー・トリオで演奏。1966年から1969年にかけて、キース・ジャレットがピアノ、ジャック・デジョネットのドラムというチャールズ・ロイドのカルテットのベーシストを務めました。1974年から1年間は、ロックバンド「Blood, Sweat & Tears(ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ)」に参加しています。新しいアルバムでは、彼が15歳の時に作曲した初録音の曲を含むオリジナル曲と、アンソニー・フェレイラとスティーヴ・ジョンズの曲が1曲ずつ、全10曲が演奏されます。独創的なインプロヴィゼーションと円熟した音色によるハードバップのアルバム。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『The Transcendental』
SteepleChase SCCD 33151 jazz/contemoporary

 
『The Transcendental』
 Crying Out in the Wilderness(Nicki Adams)
 Intrinsic Value(Michael Eaton) Tres(Nicki Adams)
 Black Narcissus(Joe Henderson) Capitalinian(Michael Eaton)
 Afro Centric(Joe Henderson) Myshkin(Nicki Adams)
 Inner Urge(Joe Henderson)
 The Transcendental(Michael Eaton)(Parts 1–6)
  マイケル・イートン(テナー・サクソフォーン)
  ニッキ・アダムズ(ピアノ)
 
録音 2023年4月15日

 
ジャズとヨーロッパのクラシカル音楽を結びつけることに取り組むデュオの新作。ニッキ・アダムズ Nicki Adams は、ニューヨークを拠点とする作曲家、ピアニスト。ビリー・ハートやフランシスコ・メラたちと共演、NPR(ナショナル・パブリック・ラジオ)のサウンドチェックや、ジャズ・アット・リンカーンセンターのローズ・シアターに出演しています。サックス奏者のマイケル・イートン Michael Eaton は、ニューヨーク州ブルックリンを拠点にコンテンポラリー・ミュージック、ジャズ、フリー・インプロビゼーションの作曲家と教育者として活動しています。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『Where Do You Go?』
Stunt Records STUCD 23092/STULP 23091 Vinyl LP jazz

 
『Where Do You Go?』
 John’s Abbey(Bud Powell)* Ninni / Motions(Cornelia Nilsson)*
 The Sphinx(Ornette Coleman)**
 Where Do You Go?(Alec Wilder/Arnold Sundgaard)
 East of the Sun and West of the Moon(Brooks Bowman)**
 The Wanderer(Cornelia Nilsson)*
 Ugly Beauty(Thelonious Monk)**
 For a Father / Dirge for Europe(Cornelia Nilsson/Krzysztof Komeda)*
 That Was Recording, Right?(Cornelia Nilsson)*
 Saturn’s Return(Cornelia Nilsson)**
  コルネリア・ニルソン(ドラム) ダニエル・フランク(ベース)
  アーロン・パークス(ピアノ)*
  ガーボル・ボラ(テナー・サクソフォーン)**
 
録音 2022年1月 **、2023年6月 * ファーヴムレン(Farvemøllen)(コペンハーゲン、デンマーク)
制作 ネッド・ファーム
録音エンジニア マス・ムルゴー */**、アンドレス・ジラルド *
ミクシング マス・ムルゴー
マスタリング エミール・トムセン

 
スウェーデンのドラマーで作曲家、コルネリア・ニルソン Cornelia Nilsson が深く心に語りかけるデビュー・アルバム。スウェーデンのベーシスト、ダニエル・フランク Daniel Franck と彼女を中心にした2つのトリオを組み、ひとつはアメリカの「輝かしい」ピアニスト、アーロン・パークス Aaron Parks を、もうひとつはハンガリーの「テナーの巨人」ガーボル・ボラ Gabor Bolla をフィーチャーしてセッションを行いました。
 
「コルネリア」や親しみをこめて「コニー」として知られる彼女は、1992年、ルンドの生まれ。ティーンエイジャーのころからアンダーグラウンドのジャズクラブを訪れ、スクルプ国民高等学校とヨーテボリ大学舞台芸術・音楽学校でドラムを学び、ルイス・ヘイズのレッスンも受けました。現在、コペンハーゲン在住。「マティーアス・ランデウス・トリオ」と「トマス・マークソン・オープン」のメンバーとしてプレー。アナス・クリステンセン、ティム・ヘイガンズ、ケニー・バロン、ロン・カーターをはじめとするミュージシャンたちと共演してきました。
 
彼女は、演奏する時も作曲する時も「空間」と「静寂」を重視するといい、このアルバムもそうしたスタイルで作られました。「どこへ行くの、雨が降りはじめたら どこで寝るの、夜がやってきたら……」と歌う「胸の締めつけられる美しいバラード」《Where Do You Go?》をアルバム・タイトルにとり、バド・パウエル、オーネット・コールマン、ブルックス・ボウマン、セロニアス・モンクの曲と、コルネリアの母のための《Ninni》、新たな領域を探ってみる《Saturn’s Return》など、彼女の作品を演奏しています。
 
価格(CD) 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
価格(Vinyl LP) 3,630円(税込価格)(本体価格 3,300円)

『Norwegian Recordings(ノルウェー・レコーディング)』
Stunt STUCD 24052/STULP 24051 Vinyl LP jazz

 
『Norwegian Recordings(ノルウェー・レコーディング)』
 Standing on the Edge of Love(Jerry Lynn Williams)
 Between Dark and Daylight(Jacob Bellens/Hanne Boel)
 Killing Me Softly with His Song
 (Charlie Fox/Norman Gimbel/Lori Liebman)
 Don’t Look Down(Tony Lee white/Michael McDonald)
 When the Day is Done(Nick Drake)
 Come into My Garden(Amy Sky)
 Blood and Thunder(Peter John Vettese/Hanne Boel)
 Let’s Go Our Tonight(Blue Nile)
 The Ballad of Lucy Jordan(Shel Silverstein)
 Light in Your Heart(Martin Page/Bernie Taupin)
  The Trio
   ハネ・ボール(ヴォーカル)
   ヤコプ・フォンク(ギター、キーボード、ベース、パーカッション、
    ヴォーカル)
   イェンス・ロンゲ(ギター、ドブロ、グーチェン、ヴォーカル)
 
録音 2022年 ノルウェー(ライヴ録音)
追加録音 Mesh Sounds(コペンハーゲン)
制作 The Trio
録音 アスケ・ルーズ・ヤアアンセン
追加録音 ヤコプ・フォンク
ミクシング アウグスト・ヴァングレーン、ヤコプ・フォンク

 
ヴォーカリストのハネ・ボール Hanne Boel は、1988年に『Black Wolf』でデビューして以来、デンマークのソウル=ポップ・シーンの頂点に立ち続けてきました。ソウルフルな声と歌は人気を集め、彼女がリリースした21枚のアルバムは250万枚のセールスを記録。数々の賞を獲得しました。
 
ハネ・ボールのアルバム第22作『Norwegian Recordings(ノルウェー・レコーディング)』。ヤコプ・フォンク Jacob Funch とイェンス・ロンゲ Jens Runge のふたりのギタリストと組んだ「トリオ」によるノルウェー・ツアーのさまざまな会場でのライヴ録音による10曲を収録しています。彼女が1990年に初めて歌った《Light in Your Heart》、3年前に同名タイトルのアルバムで歌った《Between Dark and Daylight》、ロバータ・フラックが1973年に歌った、ハネ・ボールの「もっとも気に入り」の《Killing Me Softly with His Song》(やさしく歌って)など、彼女の「ソングブック」の古い歌と新しい歌を織り交ぜて作られています。「穏やかで上品な編曲、趣味のいい楽器の使い方と組み合わせ、あっと言わせるようなギターのプレー……」。「夜のアルバム」と呼ぶのがふさわしい作品に、いまだ活動の衰える兆しのない66歳の「レジェンド」の姿が示されます。
 
価格(CD) 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
価格(Vinyl LP) 3,630円(税込価格)(本体価格 3,300円)

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