July 2023

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『トロンハイムの協奏曲(The Trondheim Concertos)』
2L 2L 172SABD Blu-ray Audio Disc + SACD hybrid early music/classical

 
ヨーゼフ・メック(1690–1758)
 ヴァイオリン協奏曲 ト長調 Op.1 no.9(XM 141)
作者不詳(オプフェルマンド氏)
 ヴァイオリン協奏曲 ハ短調(XM 49)
ヨハン・ヘンリク(ハインリヒ)・ベッリーン(1741–1807)
 チェンバロ、ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
 (Sonata à Cembalo, violino è Violoncello)(XM 3)
アントニオ・ヴィヴァルディ(1678–1741)
 ヴァイオリン協奏曲 イ長調 RV 335《かっこう(Il Cucù)》(XM 140)
  トロンハイム交響楽団バロック・アンサンブル
   シーグル・イムセン(ソロ・ヴァイオリン)
   レナータ・クバラ(ヴァイオリン)
   セシリア・ヴォールベルグ(ヴァイオリン)
   ヴェローナ・ラップ(ヴィオラ)
   トールライフ・ホルム(チェロ)
   フレードリク・ブリーケング(ヴィオローネ)
   トマス・C・ボイセン(リュート、テオルボ)
   グンヒル・トンデル(チェンバロ、オルガン)
   クリスティーナ・コブ(フォルテピアノ)
 
録音 2021年6月 ラーデモーエン教会(トロンハイム、ノルウェー)
制作・バランスエンジニア・編集・ミクシング・マスタリング モッテン・リンドベルグ
 
[DXD(24bit/352.8kHz)録音]
[Disc 1: SACD hybrid (5.1 multichannel DSD/2.0 stereo DSD) RedBook PCM: MQA CD][Disc 2: Blu-ray:  2.0 LPCM (192kHz/24bit), 5.1 DTS HD-MA (192kHz/24bit), 7.1.4. Auro-3D (96kHz), 9.1.4. Dolby Atmos (48kHz), mShuttle: MQA + FLAC + MP3 Region: ABC worldwide]

 
トロンハイムは、聖オラヴ・トリュグヴァソンによって町の基礎づくりが行われた997年以後、大きく発展し、ノルウェーの政治、宗教、文化の中心地として栄えました。18世紀、大北方戦争(1700–1721)が終わると、商人たちが木材、干し魚、トロンデラーグ鉱山の銅などの輸出を再開。トロンハイムは大きな経済発展を経験しました。贅沢な社会環境は、さらなる生活の豊かさを求め、ヨーロッパ大陸から最新のファッション、文学と音楽がもたらされました。
 
このアルバムでは、トロンハイムの「グンネルス・ライブラリー(Gunnerusbiblioteket)」の所蔵する特別コレクションに収められた作品が4曲、トロンハイム交響楽団の「バロック・アンサンブル」によって演奏されます。このコレクションは、プロイセンのメーメル(現、リトアニア、クライペダ)からトロンハイムに移り、この都市の文化と生活に欠かせない人材として活躍したヨハン・ダニエル・ベッリーン Johan daniel Berlin(1714–1787)と彼のサークルの所有だったとされ、デンマーク=ノルウェーの音楽がヨーロッパ大陸の器楽作品の豊かな土壌の上に育ったことを知る貴重な手がかりと考えられています。
 
《チェンバロ、ヴァイオリンとチェロのためのソナタ》を作曲したヨハン・ヘンリク(ハインリヒ)・ベッリーン Johan Henrich (Heinrich) Berlin は、ヨハン・ダニエルの三人の子のひとり。トロンハイムで生まれ、父から音楽を教わりながら、父の所蔵する膨大な音楽理論書、手稿譜、楽器コレクションを自由に使い、自身の音楽を深めていきました。オルガニストとして活躍、トロンハイム音楽協会(Det Trondhjemske Musikalske Selskap)の創設にも加わりました。バロック期のノルウェーを代表する作曲家とみなされ、『ベッリーン父子の音楽』(Simax PSC 1331)などに作品が収録されています。
 
ヨーゼフ・メック Joseph Meck は、ラインラント=パラティナーテのクネーリンゲン生まれ。ドイツで初めてヴィヴァルディをモデルにしたヴァイオリン協奏曲を書いたひとりとされ、『XII Concerti à Cinque Stromenti(5つの楽器による12の協奏曲) Op.1』が、1720年ないし1721年にアムステルダムで出版されました。《ヴァイオリン協奏曲 ト長調》は、この協奏曲集の第9曲。ライブラリーの整理番号「XM 141」の作品です。
 
作者不詳の《ヴァイオリン協奏曲 ハ短調》は、タイトル・ページに書かれた「Del Sigr. Opfermand(オプフェルマンド氏)」の作と推測されるものの、この人物に関する詳細は不明とされています。ヴィヴァルディの《かっこう》の協奏曲は、彼の当時もっとも演奏された協奏曲のひとつとされる作品です。
 
アルバムの録音セッションは、2021年6月にトロンハイムのラーデモーエン教会で行われました。プロデューサーのモッテン・リンドベルグ Morten Lindberg が、「素晴らしい響き」という、カントゥスの『ユグドラシル』(2L 170SABD)の録音された教会です。
 
価格 4,675円(税込価格)(本体価格 4,250円)
 

 

Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu–ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。SACD ハイブリッドディスクはSACDブレーヤーとCDプレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCDやDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu–ray プレーヤーもしくは Blu–ray 対応のPCをお使いください。

『ペア・ヌアゴー』
BIS SACD 2502  SACD hybrid (5.0 surround/stereo) contemporary/classical

  
ペア・ヌアゴー(1932–)
 3つの夜の楽章(Three Nocturnal Movements)(2015)
 (ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための)*
 交響曲第8番(2011)
 森の空き地(Lysning)(2006)(弦楽オーケストラのための)
  ベルゲン・フィルハーモニック管弦楽団
  ヨン・ストゥールゴールズ(指揮)
  ペーテル・ヘッレスタール(ヴァイオリン)*
  ヤコブ・クルベア(チェロ)*
 
[楽器 Violin: G. B. Guadagnini, Milan 1753/Cello: Michael Stuerzenhofecker 2012 (named “Kaija” after Kaija Saariaho)]
 
録音 2019年8月29日–30日(夜の楽章)、2022年2月4日–5日(交響曲、空き地) グリーグホール(ベルゲン、ノルウェー)
制作 ハンス・キプファー
録音エンジニア マッティアス・スピツバルト(夜の楽章)、ホーカン・エークマン(交響曲、空き地) [Original(24bit/96kHz)]

 
カール・ニルセンの後もっとも重要なデンマークの作曲家のひとり、ペア・ヌアゴー Per Nørgård は、2022年、90歳の誕生日を祝いました。すべての音楽ジャンルをカバーする彼の重要な作品は、「この世界の音の迷宮に入ってゆく、果てしない、きわめて個人的な旅のドキュメント」とみなされています。
 
《3つの夜の楽章》は、作曲者と共同作業を重ねてきたヴァイオリニストのペーテル・ヘッレスタール Peter Herresthal(1970–)とチェリストのヤコブ・クルベア Jakob Kullberg(1976–)の主導で作曲された作品です。第1曲「アレグロ」、第2曲「アンダンテ」、第3曲で構成された「夜の気分」の音楽には、クルベアが「チェロ」の版を録音した(BIS-2602)「ヴィオラ協奏曲」《Remembering Child(子供を忘れない)》の素材が使われています。創設250周年を迎えたベルゲン・フィルハーモニックへのプレゼントとしてベルゲン国際フェスティヴァルからの委嘱作です。
 
ヌアゴーはこれまでに8つの個性的な交響曲を作曲してきました。《交響曲第8番》は、明るく遊び心にあふれ、どれよりも透明で広がりのある作品です。古典的な3楽章で書かれ、彼が尊敬するカール・ニルセンと青年時代に「ファンレター」を送ったことのあるシベリウスからそれほど遠くない音風景が感じられます。ヨン・ストゥールゴールズ John Storgårds に献呈され、2012年、彼が首席指揮者を務めるヘルシンキ・フィルハーモニックによって初演されました。
 
《森の空き地》は、弦楽オーケストラのために書かれた小曲です。暗くなり明るくなりと、ひとつの楽想の明度が交替していく変奏曲。ヌアゴーは、曲名の背景をそう語っています。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『即興曲』
BIS SACD 2614 SACD hybrid (5.0 surround/stereo)  classical

 
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 4つの即興曲(4 Impromptus) D.899(1827)
  第1番 ハ短調 第2番 変ホ長調 第3番 変ト長調 第4番 変イ長調
 4つの即興曲(4 Impromptus) D.935(1827)
  第1番 ヘ短調 第2番 変イ長調 第3番 変ロ長調 第4番 へ短調
  ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
 
[楽器 Fortepiano: Paul McNulty 2007, after Conrad Graf c.1819]
 
録音 2022年7月11日–16日 インマヌエル教会(ヴッパタール、ドイツ)

 
ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンの鍵盤楽器曲を体系的に録音してきたロナルド・ブラウティハム Ronald Brautigam の新作。シューベルトが1827年に作曲した《即興曲》をマクナルティ製作のコンラート・グラーフによるレプリカ楽器で演奏しています。最初の《4つの即興曲》(D.899)は、第1番と第2番が「Op.90」として生前に出版され、第3番と第4番が没後の1857年に出版。D.935の《4つの即興曲》は、1839年、出版者によるフランツ・リストへの献辞とともに「Op.142」として出版されました。19世紀初期のこのジャンルを代表する美しく、深い抒情の音楽です。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『カレヴィ・アホ』
BIS SACD 2646 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) contemporary/classical

 
カレヴィ・アホ(1949–)
 リコーダーと室内管弦楽のための協奏曲(2020)
 テナー・サクソフォーンと小管弦楽のための協奏曲(2015)
 アコーディオンと弦楽のための協奏的ソナタ(1984/2019)
  エーロ・サウナマキ(リコーダー)
  エサ・ピエティラ(テナー・サクソフォーン)
  ヤンネ・ヴァルケアヨキ(アコーディオン)
  サイマー・シンフォニエッタ
  エルッキ・ラソンパロ(指揮)
 
[楽器 Sopranino recorder in F: Küng (model: Superio), Eagle alto recorder in F: Adriana Breukink, Alto recorder in F: Thomas M. Prescott/Nikolaj Ronimus, Bass recorder in F: Yamaha moder YRB-61/Tenor saxophone: Selmer MK VI 1958/Accordion: Pigini Nòva, No.97]
  
録音 2022年4月19日–22日、9月19日–20日 ミカエリ・コンサート&コングレス・ホール(ミッケリ、フィンランド)
制作 マルティン・ナゴルニ
録音エンジニア クリスティアン・シュタルケ [Original(24bit/96kHz)]

 
リコーダー、テナー・サクソフォーン、アコーディオンを主役にした協奏的作品は、ほとんどなく、ごくまれにしか作られていないようです。フィンランドの作曲家カレヴィ・アホ Kalevi Aho は、大胆なことに挑む器楽奏者たちと出会う機会が多く、彼らの楽器と演奏から刺激を受け、「まれな」楽器の協奏曲をさまざまに手がけてきました。
 
《リコーダーと室内管弦楽のための協奏曲》は、1楽章の作品です。「ミステリオーゾ」に始まり最後の〈コーダ〉まで、テンポがさまざまに変化。バス・リコーダーからソプラニーノまで、ソリストが4種類のリコーダーを持ち替え、「リコーダーの黄金時代へのフラッシュバック」といわれるヴィルトゥオーゾ的要素のある音楽を展開していきます。2021年9月3日、エーロ・サウナマキ Eero Saunamäki のソロ、エルッキ・ラソンパロ Erkki Lasonpalo 指揮のサイマー・シンフォニエッタによって初演されました。
 
《テナー・サクソフォーンと小管弦楽のための協奏曲》も1楽章で書かれています。「メスト(悲しげに)- 間奏I - ヴィヴァチッシモ、レッジェーロ(勢いよく、軽く)- 間奏II - アンダンテ、ドレンテ(歩くような速さで、痛ましげに)- アレグロ・リトミコ(やや速くリズミカルに)- カデンツァ - エピローグ」。テナー・サクソフォーンの潜在能力がフルに探られ、オーケストラには東洋のゴブレット・ドラム「ダラブッカ」も使われています。2016年3月10日に行われた初演のソリスト、エサ・ピエティラ Esa Pietilä が、この録音セッションに参加しました。
 
《アコーディオンと弦楽のための協奏的ソナタ(Sonata concertante)》は、ヤンネ・ヴァルケアヨキ Janne Valkeajoki の提案により、1984年の《アコーディオン・ソナタ第1番》を改作した作品です。「(モルト・ルバートの)前奏曲-パッサカリア」と「(レッジェーロの)前奏曲-(アンダンテ-ピウ・モッソ-レッジェーロの)フーガ」の2つの楽章で構成され、フランツ・リストの超絶技巧的作品に劣らない驚異的技巧が求められています。2021年7月8日、ヴァルケアヨキがソロを弾き、ラソンパロが聖ミケル弦楽オーケストラを指揮してミッケリで初演されました。
 
[プロフィール]
 
エーロ・サウナマキ Eero Saunamäki。ヘルシンキ芸術大学のシベリウス・アカデミーでリコーダーとサクソフォーンを学び、修士号を取得しました。ダン・ラウリンやクロード・ドラングルのマスタークラスに参加。フィンランド放送交響楽団のリコーダー・ソリスト、室内楽奏者として演奏活動を行い、フィンランドとヨーロッパの作曲家の40曲を超す作品を初演しました。シベリウス・アカデミーでリコーダーを教え、「衛兵バンド(Kaartin soittokunta)」のプレーヤーを務めています。
 
エサ・ピエティラ Esa Pietilä。フィンランドのサクソフォーン奏者、作曲家。シベリウス・アカデミーのジャズ学部でサクソフォーンと作曲を学び、アメリカで私的に勉強をつづけました。「エサ・ピエタラ・トリオ」と「リバティ・シップ・カルテット」のリーダー。ジャンルを越えた活動を行い、エサ=ペッカ・サロネンやサントゥ=マティアス・ロウヴァリをはじめとする指揮者とも共演してきました。
 
ヤンネ・ヴァルケアヨキ Janne Valkeajoki(1992–)。フィンランドのアコーディオン奏者、指揮者。シベリウス・アカデミーとヴュルツブルク音楽大学で学びました。現代音楽に深くかかわり、マグヌス・リンドベリ、カレヴィ・アホ、アウリス・サッリネンたちのソロ作品と協奏曲の初演に携わってきました。マグヌス・リンドベリの『アコーディオンのための作品集』(Neos)が代表的録音です。
 
サイマー・シンフォニエッタ Saimaa Sinfonietta。聖ミケル弦楽オーケストラ(ミッケリ市管弦楽団)とラッペーンランタ市管弦楽団という室内オーケストラ規模のアンサンブルふたつのコラボレーションにより、2006年にスタートしたオーケストラです。年に4回、編成の大きい管弦楽作品を演奏するコンサートをミッケリとラッペーンランタで行うようになりました。2023年にはオスカル・メリカントの歌劇《Elinan surma(エリナの死)》を演奏。このカレヴィ・アホのアルバムが初めての商用録音です。
 
エルッキ・ラソンパロ Erkki Lasonpao(1986–)。2007年にヨルマ・パヌラに招かれて指揮を学びました。シベリウス・アカデミーのヴァイオリン・クラスとレイフ・セーゲルスタムの指揮クラスに参加。アカデミーを最優等で卒業、ヴァイオリニストとしてキャリアをスタートさせました。この時に加わったポスティリオーネ弦楽四重奏団のメンバーとしての活動を今もつづけ、フィンランドのオーケストラとオペラ・カンパニー、ヨーテボリ交響楽団、アイスランド交響楽団、シンフォニエッタ・クラコヴィアなど客演して評価されました。聖ミケル弦楽オーケストラの首席指揮者とラッペーンランタ市管弦楽団の芸術監督、タピオラとヴィヴォのユース・オーケストラの首席指揮者を務めています。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『いい音色や歌でいっぱい(Sounds and Sweet Airs)』
BIS SACD 2653 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical/contemporary

 
『いい音色や歌でいっぱい(Sounds and Sweet Airs)』
[プロローグ]
ジョン・アイアランド(1879–1962)
 水底深く父は眠る(Full Fathom Five)
 (『テンペスト』)(デュエット)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872–1958)
 フィデーリのための挽歌(Dirge for Fidele)
 (『シンベリン』)(デュエット)
アーネスト・ジョン・モーラン(1894–1950)
 好いた同士が肩を寄せ(The Lover and his Lass)
 (『お気に召すまま』)(《4つのシェイクスピアの歌》 R.76 第1曲)(デュエット)
[第1幕]
マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895–1968)
 起きてください(Arise)(『シンベリン』)
 (《4つのシェイクスピアの歌》第6巻 第2曲)*
ジョン・クリストファー・スミス(1712–1795)
 舌のわかれたまだらの蛇に(You Spotted Snakes)(『真夏の夜の夢』)(デュエット)
マイケル・ティペット(1905–1998)
 エアリエルの3つの歌(Three Songs for Ariel)(『テンペスト』)**
  おいで、黄色の砂浜に(Come unto these Yellow Sands)
  水底深く父は眠る(Full Fathom Five)
  蜜蜂が吸う蜜を吸い(Where the Bee Sucks)
トマス・アーン(1710–1778)
 緑の森の木陰で(Under the greenwood tree)(『お気に召すまま』)*
アイヴァー・ガーニー(1890–1937)
 緑の森の木陰で(Under the greenwood tree)(『お気に召すまま』)
 (《5つのエリザベス朝の歌》第3曲)**
ヒューバート・パリー(1848–1918)
 ソネット87番(Sonnet LXXXVII)
 (《4つのシェイクスピアのソネット》第2曲)**
ジョン・アイアランド(1879–1962)
 水仙の花が顔をのぞかせだすと(When Daffodils Begin to Peer)
 (『冬物語』)(《さすらい人の歌》第2曲)**
[第2幕]
ヨーゼフ・ハイドン(1732–1809)
 彼女は誰にも恋心をうちあけず(She never told her love)
 (『十二夜』)*
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 シルヴィアに(An Silvia) D 891(『ヴェローナの二人の紳士』)*
 セレナード「聴け、聴け、ひばり」
 (Ständchen “Horch, horch! die Lerch”)D 889(『シンベリン』)*
 酒の歌(Trinklied) D 888(『アントニーとクレオパトラ』)**
ロベルト・シューマン(1810–1856)
 狂人の最後の歌(Schlusslied des Narren)(『十二夜』)
 (《5つのリートと歌》第5曲)**
フーゴ・ヴォルフ(1860–1903)
 鳥づくしの歌(Lied des transferierten Zettel)(『真夏の夜の夢』)
 (《ハイネ、シェイクスピアとバイロンの詩による4つの歌曲》第2曲)**
ペーター・コルネリウス(1824–1874)
 来たれ死よ(Komm herbei, Tod) Op.16 no.3(『十二夜』)
 (デュエット)
[第3幕]
シェリル・フランシス=ホード(1980–)
 あの人を死化粧もせず棺台にのせ(They Bore him Barefaced on a Bier)
 (『ハムレット』)(《2つのシェイクスピアの歌》第2曲)*
ハナ・ケンドール(1984–)
 ロザリンド(Rosalind)(デュエット)
  Here is a space all love is a lunacy …no explanation is needed
  Take my fear take my feeling You do not get to dress me anymore
[第4幕]
フランシス・プーランク(1899–1963)
 浮気心(Fancy)(『ヴェニスの商人』)*
ベンジャミン・ブリテン(1913–1976)
 浮気心(Fancie)(『ヴェニスの商人』)*
アルテュール・オネゲル(1892–1955)
 エアリエルの2つの歌(Deux chant d’Ariel)*
  中くらいの速さで「おいで、黄色の砂浜に」
  (Modéré “Venez jusqu’à ces sables d’or”)
  やや活き活きと「蜜蜂が吸う蜜を吸い」
  (Un peu animé “Où butine l’abeille je butine aussi”)
[第5幕]
フランク・ブリッジ(1879–1941)
 吹けよ、吹け、冬の風(Blow, blow thou Winter Wind)
 (『お気に召すまま』)**
マデリーン・ドリング(1923–1977)
 さあもっていけ、この唇を(Take, o take those lips away)
 (『尺には尺を』)(《7つのシェイクスピアの歌》第5曲)**
ジョン・ダンクワース(1927–2010)
 きみを夏の一日にくらべたらどうだろう
 (Shall I compare Thee to a Summer's Day)(ソネット18番)**
マーヴィン・ホーダー(1910–1997)
 緑の森の木陰で(Under the greenwood tree)(『お気に召すまま』)
 (《7つのシェイクスピアの歌》第1曲)*
サミュエル・コールリッジ=テイラー(1875–1912)
 柳の歌(The Willow Song)(『オセロ』)
 (劇付随音楽《オセロ》から)*
エイミー・ビーチ(1867–1944)
 妖精の子守歌(Fairy Lullaby)(『真夏の夜の夢』)
 《3つのシェイクスピアの歌》第3曲)*
ロデリック・ウィリアムズ(1965–)
 嘆くな、乙女たちよ(Sigh no More, Ladies)(『から騒ぎ』)(デュエット)
[エピローグ]
アーサー・サリヴァン(1842–1900)
 オルフェウスがリュートをとれば(Orpheus with his Lute)
 (『ヘンリー八世』)(デュエット)
  キャロリン・サンプソン(ソプラノ)*
  ロデリック・ウィリアムズ(バリトン)**
  ジョーセフ・ミドルトン(ピアノ)
  キャロリン・サンプソン(オルゴール、ハーモニカ)(《ロザリンド》)
 
[楽器 Piano: Steinway D]
 
録音 2022年6月27日–28日 ワイヤストン・コンサートホール(モンマス、ウェールズ)
制作 ロバート・サフ
録音エンジニア デーヴ・ローウェル

 
イギリスのソプラノ、キャロリン・サンプソン Carolyn Sampson とジョーセフ・ミドルトン Joseph MIddleton の共演による新作。バリトンのロデリック・ウィリアムズ Roderick Williams が加わり、シェイクスピアの戯曲の随所にはさまれる「歌」と、ソネットをテクストにした、27人の作曲家による作品をソロとデュエットで歌っています。アルバムのタイトルは『いい音色や歌でいっぱい(Sounds and Sweet Airs)』。『テンペスト』の第3幕第2場のキャリバンのセリフです。
 
アルバムは、全体を5幕仕立ての劇に見立てた構成で作られています。カステルヌオーヴォ=テデスコの〈起きてください〉からジョン・アイアランドの〈水仙の花が顔をのぞかせだすと〉までの「第1幕」。ハイドン、シューベルト、シューマン、ヴォルフ、コルネリウスのドイツ歌曲による「第2幕」。「第3幕」では、シェリル・フランシス=ホード Cheryl Frances-Hoad の「オフィーリアの歌」の〈あの人を死化粧もせず棺台にのせ〉と、サブリナ・マフーズ Sabrina Mahfouz による『お気に召すまま』の人物を扱った詩をテクストにしたハナ・ケンドール Hannah Kendall の《ロザリンド》という現代の作品が歌われます。
 
プーランクとブリテンの《浮気心》と、オネゲルがフランス語の訳詩に作曲した『テンペスト』の《エアリエルの2つの歌》の「第4幕」。「第5幕」は、ブリッジの《吹けよ、吹け、冬の風》、「ジャジー」がキーワードのマデリーン・ドリング Madeleine Dring の〈さあもっていけ、この唇を〉とジョン・ダンクワース John Dankworth の「ソネット18番」《きみを夏の一日にくらべたらどうだろう》、マーヴィン・ホーダー Marvyn Horder の「タンゴ調」の〈緑の森の木陰で〉、「舌のわかれたまだらの蛇に」をテクストにしたエイミー・ビーチ Amy Beach の〈妖精の子守歌〉。
 
5つの幕の前後に「プロローグ」と「エピローグ」が置かれ、アイアランド、ヴォーン・ウィリアムズ、モーランの『テンペスト』『シンベリン』『お気に召すまま』による3つの歌とサリヴァンの『ヘンリー八世』からの《オルフェウスがリュートをとれば》が、サンプソンとウィリアムズのデュエットで歌われます。
 
「第5幕」の最後に歌われるデュエット曲《嘆くな、乙女たちよ》は、ロデリック・ウィリアムズが『から騒ぎ』を学んでいた12歳の時に作曲した作品です。「Sigh no more, ladies, sigh no more; Men were deceivers ever; One foot in sea and one on shore…(嘆くな、乙女たちよ、男は嘘つきよ、左と右とで、思いはちぐはぐだ…)」(喜志哲雄・訳による 岩波文庫版)。「Into Hey nonny, nonny(歌え、「ヘイ、ノニ、ノニ」と節が結ばれる、ドン・ペドロの従者バルサザーの「まったくいい歌」(ドン・ペドロー)は、『テンペスト』の「エアリアルの歌」と同様、クリエーターたちにインスピレーションを与えてきました。ケネス・ブラナー監督による映画化でも、スコアを担当したパトリック・ドイルが心に残るメロディの歌を作り、バルサザー役を演じて庭園の場面で歌っています。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『ベートーヴェン』
BIS SACD 2668 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770–1827)
 弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調 Op.74《ハープ(Harp)》(1809)
 弦楽四重奏曲第13番 変ロ長調 Op.130(1825 rev.1825–26)
  キアロスクーロ四重奏団
   アリーナ・イブラギモヴァ(ヴァイオリン)
   パブロ・エルナン=ベネディ(ヴァイオリン)
   エミリ・ホーンルンド(ヴィオラ)
   クレール・チリオン(チェロ)
 
[楽器 Violin: Andrea Amati 1570/Violin: Nicolo Amati c.1675//Viola: Willems, c.1700/Cello: Carlo Tononi 1720]
 
録音 2022年5月18日–22日 ワイアストーン・コンサートホール(モンマス、ウェールズ)
制作 アンドルー・キーナー
録音エンジニア・編集・ミクシング オスカー・トレス

 
ハイドン・アルバムの第5作『ロシア四重奏曲』(BIS SA-2588)を録音したキアロスクーロ四重奏団 Chiaroscuro Quartet の新作は、「Op.18」の「第1番から第3番」(BIS SA-2488)と「第4番から第6番」(BIS SA_2498)につづくベートーヴェンの第3作です。
 
《弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調》は、1809年に作曲されました。第5番と第6番の交響曲の後、ピアノ協奏曲《皇帝》や《告別》ソナタと同じころの作品。《ハープ》のニックネームが出版社によってつけられました。英雄的な性格の第1楽章「ポコ・アダージョ-アレグロ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、激しい〈スケルツォ〉の第3楽章「プレスト」、主題と変奏曲の伝統の形式による第4楽章「アレグレット・コン・ヴァリアツィオーニ」。ベートーヴェン中期の傑作群の性格をもつ作品です。
 
《弦楽四重奏曲第13番 変ロ長調》は、いわゆる「後期四重奏曲」の一作です。1824年から1825年にかけて作曲され、改訂を経て1826年に完成されました。6楽章の四重奏曲。序奏つきソナタ形式の第1楽章、スケルツォ的な第2楽章、「ポコ・スケツォーソ(ややおどけて)」の第3楽章、「ドイツ舞曲風(Alla danza tedesca)」の第4楽章につづき「カヴァティーナ」の第5楽章、初稿の《大フーガ》(Op.133)の代わりに作曲されたロンド形式の第6楽章で構成されています。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『ミサ・サクラ(Missa Sacra)』
BIS SACD 2697 SACD hybrid (5.0 surround/stereo) classical

 
ロベルト・シューマン(1810–1856)
 ミサ曲 ハ短調 Op.147(1852–53)
 (混声合唱、独唱者とオルガンのための)
 4つの二重合唱曲(Vier doppelchörige Gesänge) Op.141(1849)
 (アカペラ混声合唱のための)
  星へ(An die Sterne) おぼろな光(Ungewisses Licht)
  信頼(Zuversicht) お守り(Talismane)
  スウェーデン放送合唱団
  カスパルス・プトニンシュ(指揮)
  ユーハン・ハンマルストレム(オルガン)
  カトリン・ロレンツェン(ソプラノ・ソロ)(グローリア)
  イェンニ・エーリクソン・ヌーディン(ソプラノ・ソロ)(オフェルトリウム)
  リーサ・カーリオート(ソプラノ・ソロ)(サンクトゥス)
  マッツ・カールソン(テノール・ソロ)(サンクトゥス)
  ラーシュ・ユーハンソン・ブリスマン(バリトン・ソロ)(サンクトゥス)
 
[楽器 Organ: Marcusson & Søns, 1971–72]
 
録音 2022年6月14日–17日、11月29日 聖マタイ教会(ストックホルム)
制作・録音エンジニア マリオン・シュヴェーベル  [Original(24bit/96kHz)]

 
ロベルト・シューマンが宗教音楽に対して深い関心を寄せていたことはあまり知られていないものの、彼は、1850年代になると《マタイ受難曲》や《ミサ曲 ロ短調》といったバッハの宗教作品を積極的に演奏し、1852年には《ミサ曲 ハ短調》の作曲にとりかかり、翌年、完成させました。この作品の当時の評価は全般に低く、楽譜の出版も全曲の初演も彼の生前には行われませんでした。しかし、「洗練されたポスト古典の音楽語法」によって宗教音楽に新しい風を呼ぶ試みは、今、あらためて見直されてきています。
 
「ミサ・サクラ」《ミサ曲 ハ短調》は、混声合唱と独唱者と管弦楽のための作品として構想され、「混声合唱、独唱者とオルガン」の版が作曲者自身によって作られました。「Ziemlich langsam(かなり遅く)の〈キリエ〉「Lebhaft, nicht zu schnell(活き活きと、速すぎず)」の〈グローリア〉「Mäßig bewegt(中庸の速さで)」の〈クレド〉〈オフェルトリウム〉「Langsam(遅く)」の〈サンクトゥス〉「Ziemlich langsam(かなり遅く)の「アニュス・デイ」。ミサ通常文による6つの部分の作品です。
 
《4つの二重合唱曲》も、過小評価されてきた作品です。聖と俗を結びつけたテーマによる4曲は、シューマンの合唱音楽の手法の頂点といわれ、「二重合唱」という編成によってテーマ表現の効果が音楽的に強調されていることが指摘されています。
 
スウェーデン合唱団を指揮するラトビアのカスパルス・プトニンシュ Kaspars Putniņš(1966–)は、ラトビア放送チェンバーシンガーズの創設者として知られます。BIS Records に録音したラトビア放送とオランダの放送合唱団を指揮したヴァスクスとラフマニノフ、2014年から芸術監督と首席指揮者を務めるエストニア・フィルハーモニック室内合唱団とのシュニトケとペルトの宗教的合唱作品(BIS SA-2292/BIS SA-2521)や Diapason d’Or に選ばれたラフマニノフの《聖ヨハネス・クリソストムスの典礼》(BIS SA-2571)など、いずれも高い評価を獲得してきた録音です。
 
価格 2,915円(税込価格)(本体価格 2,650円)

『ラテン・バロックの祭り(¡Fiesta Barroca Latina!)』
Caprice CAP 21940 early music

 
『ラテン・バロックの祭り(¡Fiesta Barroca Latina!)』
フアン・デ・アラウホ(1646–1712)
 ¡Vaya de gira!
作者不詳
 Cachua Niño il mijor
マヌエル・デ・メーサ・イ・カリーソ(1725–1773)
 ¡Óigan, escuchen, atiendan!
フアン・デ・アラウホ(1646–1712)
 Corderito, por qué te escondes?
ガスパル・フェルナンデス(1566–1629)
 Venimo con glan contento
作者不詳
 (H)ára vale háva
 Tata guasu aña retãmengua
フアン・デ・アラウホ(1646–1712)
 Morenita con gracia es María
作者不詳
 Cachua serranita
 ¡Óigan todos y todas!
 Tonada del Chimo
フライ・マヌエル・コレイア(c.1600–1653)
 Dime Pedro, por tu vida
ベルナルド・ハヴェシュタット(1714–1781)
 Cad Bùrenieve - Jesus cad - Ventenlu
フランシスコ・ロペス・カピリャス(1614–1674)
 Alleluia dic nobis Maria
作者不詳
 Tonada el Congo
フアン・グティエレス・デ・パディーリャ(c.1590–1664)
 Circumdederunt me dolore mortis
  アンサンブル・ビヤンシコ
   イェシカ・ベックルンド(ソプラノ)
   カトリン・ロレンツェン(ソプラノ)
   カルロッタ・ヘードベリ(アルト)
   カスパル・フォン・ヴェーベル(カウンターテナー)
   ルーヴェ・トロンネル(テノール)
   エマヌエル・ロール(テノール)
   ヤマンドゥ・ポントヴィーク(バリトン)
   エーリク・アルネローヴ(バス)
   ヨーラン・モンソン(リコーダー、打楽器)
   ドーヒョ・ソル(バロック・ギター)
   マグダレーナ・モルディング(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
   ノーラ・ロール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
   ロルフ・ランドベリ(打楽器)
   イェスペル・ラーグストレム(打楽器)
  ペーター・ポントヴィク(音楽監督)

 
『ラテン・バロックの祭り』は、17世紀から18世紀のバロック期、ラテン・アメリカの歌と踊りのプログラムによるアルバムです。
 
古楽器アンサンブル「アンサンブル・ビヤンシコ Ensemble Villancico」は、1995年、デンマークの指揮者ペーター・ポントヴィク Peter Pontvik によってストックホルムに設立されました。初期ワールド・ミュージック、特にラテン・アメリカのバロック音楽と北欧地域に関連する古楽をレパートリーに活動し、「自発性のある、軽やかで洗練されたスタイル」と評されてきました。
 
このアルバムで演奏されるキリスト教カトリックの世界観を反映する曲も、『ウプサラの歌本』(Proprius PRCD 9153)など過去のアルバムと同様、オリジナルの言語で歌われます。南アメリカ先住民のグアラニー語、マプチェ語(マプドゥングン語)、モチカ語、スペイン語あるいはラテン語。先住民やアフリカ人とヨーロッパ人の子孫たちの日常の宗教生活と「祭り」を思い起こさせるアルバムとして作られました。
 
『¡A la xácara!(バロック期のジャングルブック)』(CAP 21658)と『Hy hy hy hy hy hy hy(バロック期の新ジャングルブック)』(CAP 21688)以来の Caprce Records 録音です。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『パ・ド・ブレ(Pas de bourrée)』
Channel Classics CCS 45823 early music

 
アンドレ・カンプラ(1660–1744)
 舞踏歌劇《優雅なヨーロッパ(L’Europe galante)》組曲
  序曲(Ouverture)
  不和の女神の場面への前奏曲(Prélude pour la Discorde)(序幕)
  エール:ロンド形式のガヴォット(Air: Gavotte en rondeau)
  (第1幕 フランス)
  リゴドン I & II(Rigaudon I & II)(第1幕 フランス)
  パスピエ I & II(Passepied I & II)(第1幕 フランス)
  スペイン人のエール:ルール(Air pour les espagnols: Loure)
  (第2幕 スペイン)
  サラバンド(Sarabande)(第2幕 スペイン)
  後宮の番人たちのエール(Air pour les bosangis)
  (第4幕 オスマン帝国)
ユーハン・ヘルミク・ルーマン(1694-1758)
 《ゴロヴィン伯爵の祝宴のための音楽(Festmusik till Greve Golovin)》 BeRI 1 から
  アントレ(Entrée) ラルゲット(Larghetto)
  優美なガヴォット - ロンド形式のガヴォット
  (Gavotta graziosso – Gavotte en rondeau)
  シチリアーノ(Siciliano) ホーンパイプ(Hornpipe)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685–1750)
 チェンバロ協奏曲第4番 イ長調 BWV 1055
ゲオルク・ィリップ・テレマン(1681–1767)
 序曲=組曲 ト長調《昔と今の諸国民
 (Ouverture des Nations anciens et modernes)》 TWV 55: G4
  昔のドイツ人たち(Les allemands anciens)
  18世紀のドイツ人たち(Les allemands modernes)
  昔のスウェーデン人たち(Les suédois anciens)
  18世紀のスウェーデン人たち(Les suédois amodernes)
  昔のデンマーク人たち(Les danois anciens)
  18世紀のデンマーク人たち(Les danois amodernes)
アントニオ・ヴィヴァルディ(1678–1741)
 4つのヴァイオリンのための協奏曲 ホ短調 RV 550
 (《調和の霊感》 Op.3 no.4)
ヘンリー・パーセル(c.1659–1695)
 歌劇《妖精の女王(The Fairy Queen)》 Z 629 組曲
  前奏曲(Prelude) ホーンパイプ(Hornpipe)
  ロンドー(Rondeau) 妖精たちの踊り(Dance for the Fairies)
  シャコンヌ(Chaconne)
  カメラータ・ウーアソン
 
録音 2021年6月7日–11日 ガーニソン教会(コペンハーゲン)

 
カンプラの《優雅なヨーロッパ》、テレマンの《昔と今の諸国民》、パーセルの《妖精の女王》 組曲、スウェーデン宮廷のルーマンがピョートル二世のロシア皇帝即位を祝う宴会のために作曲した《ゴロヴィン伯爵の祝宴のための音楽》、J・S・バッハとヴィヴァルディの協奏曲。バロック後期のヨーロッパ音楽を広く俯瞰するアルバムです。
 
コペンハーゲンのピリオド楽器アンサンブル「カメラータ・ウーアソン Camerata Øresund」は、2010年、コンチェルト・コペンハーゲンのコンサートマスターを務めるペーター・スピスキ Peter Spissky(1966–)を中心にウーアソン地区のバロック音楽に情熱を燃やす各国の経験ゆたかな音楽家たちによって結成されました。コペンハーゲンと近郊の教会や高等学校、王立図書館「ブラック・ダイアモンド」などでコンサートを行い、人々に親しまれています。
 
価格 2,750円(税込価格)(本体価格 2,500円)

『われらがイエスの四肢』
cpo 555 458-2 early music

 
ディートリク・ブクステフーデ(c1637-1707)
 カンタータ「われらがイエスの四肢(Membra Jesu Nostri)」 BuxWV 75
 カンタータ「まことに彼はわれらの病いを担いたもう
 (Fürwahr, er trug unsere Krankheit)」 BuxWV 31
  オペラ・ムジカ グレーゴール・マイヤー(指揮)
 
録音 2021年1月22日–24日 マリア・アム・ヴァッサー教会(Maria am Wasser)(ドレスデン、ドイツ)

 
ディートリク(ディゼリク)・ブクステフーデ Dietrich Buxtehude の《われらがイエスの四肢》は、1680年に作曲され、スウェーデンのグスタフ・デューベンに献呈された7つの連作カンタータです。受難のカンタータのひとつ。彼が手がけた唯一のラテン語歌詞によるカンタータとされます。7つのカンタータはそれぞれ、6つのセクションに分かれています。器楽による「序奏」。器楽と5声(SSATB)の「協奏曲」(第5と第6のカンタータは3声)。1声または3声で歌われる3つの「アリア」。器楽の「リトルネッロ」。「協奏曲」の再現。最初と最後のカンタータはこのパターンから外れ、最後のカンタータは「協奏曲」の再現ではなく「アーメン」で閉じられます。時に不協和音もともなう瞑想的で神秘的な響きの音楽は、ブクステフーデの代表作のひとつに挙げられています。《まことに彼はわれらの病いを担いたもう》も受難のカンタータ。『イザヤ書』の52章4節と5節をテクストに、《われらがイエスの四肢》よりさらに劇的な起伏をもった作品に作られています。
 
グレーゴール・マイヤー Gregor Meyer は、合唱指揮と教会音楽をライプツィヒで学びました。ゲヴァントハウス合唱団の指揮者。「オペラ・ムジカ Opella Musica」は、2011年に彼が創設した「ソリスト」とピリオド楽器のアンサンブルです。
 
価格 2,750円(本体価格)(税込価格 2,500円)

『Champagne!  The Sound of Lumbye and His Idols(シャンパン! ロンビューと彼のアイドルたちの響き)』
Dacapo 8.224750 classical

 
ハンス・クリスチャン・ロンビュー(1810–1874) 
 シャンパン・ギャロップ(Champagne Galop) Op.14(1845)
 アンダンテ・カンタービレ・エ・タランテラ
 (Andante cantablie e tarantella)(1843)*
ヨーゼフ・ランナー(1801–1843)
 ワルツ《モーツァルト党(Die Mozartisten)》 Op.196(1842)
ヨハン・シュトラウス一世(1804–1849)
 シャンパン=ワルツ(Champagner-Walzer) Op.14(1828)
ハンス・クリスチャン・ロンビュー(1810–1874)
 ギャロップ《チボリ島の古き神々のこだま
 (Ekko fra de gamle guder på Tivoliøe)》(1844)
 銀婚式ワルツ(Sølvbryllupsvals)(1840)*
 ユールゴーデンのベルマンの祝宴(Bellmans fest på Djurgården)(1844)*
 フィガロ・ワルツ(Figaro Vals)(1841)*
 チボリ・バザールのチン=チン・ポルカ
 (Tivoli Bazaar Tsching-Tsching Polka)(1843)
  コンチェルト・コペンハーゲン
  ラース・ウルリク・モーテンセン(指揮) [* 世界初録音]
 
録音 2022年11月13日–16日 王立図書館ブラック・ダイアモンド「女王ホール」(Dronningesalen, Den Sorte Diamant)(コペンハーゲン)
制作・録音エンジニア・編集・ミクシング・マスタリング プレーベン・イーヴァン

 
1843年、コペンハーゲンのチボリ公園がオープンすると、デンマークの作曲家で指揮者のハンス・クリスチャン・ロンビュー(ロンビ) Hans Christian Lumbye は、ヴァイオリンを弾きながらオーケストラを指揮。「ワルツとギャロップの王」と呼ばれ、国際的にも一躍有名になりました。デンマークの指揮者ラース・ウルリク・モーテンセン Lars Ulrik Mortensen と「コンチェルト・コペンハーゲン(CoCo)」は、ロンビューのオリジナル譜を研究、オーセンティクな響きを再現するため当時の楽器を使ってこのアルバムを作りました。《シャンパン・ギャロップ》  に代表されるロンビューの魅力的な音楽と、ヨーゼフ・ランナー Joseph Lanner とヨハン・シュトラウス一世 Johann Strauss という彼の「アイドル」のワルツによるプログラム。チボリの湖に浮かぶ島のチケット販売を促進するために書き、鍛冶の神エーヴァン・ヴルカンがハンマーで鉄床を打つと嵐がやってくる姿も描写されるギャロップ《チボリ島の古き神々のこだま》。国王クリスチャン八世とカロリーネ・アメーリェ女王の銀婚式を記念、《国王クリスチャン四世は高いマストのそばに立つ》の有名なメロディも引用される《銀婚式ワルツ》。異国趣味の品々を売り、デンマークの人たちにとっては夢の世界だったというチボリ・バザールの「中国ブティーク」のためのポルカ。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『アウゴスト・エナ』
Dacapo 8.224753 classical

 
アウゴスト・エナ(1859–1939)
 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調(1896)
 交響曲第2番 ホ長調(1907)
  ボゴタ・フィルハーモニック管弦楽団
  ヨアキム・グスタフソン(指揮)
  アナ・アゲーフィア(ヴァイオリン)
 
[楽器 Violin: Guarneri del Gesú, c.1730-33, “The Sphinx”]
 
録音 2022年9月26日–29日 Teatro Taller Filarmónico(ボゴタ、コロンビア)

 
デンマーク後期ロマンティシズムの作曲家アウゴスト・エナ August Enna(1859–1939)は、《マッチ売りの少女》(8.226048)や《クレオパトラ》(8.226708–09)など主に13のオペラ作品で国際的な人気を誇りました。《クレオパトラ》を録音したスウェーデンのヨアキム・グスタフソン Joachim Gustaffsson が、2021年7月から音楽監督を務めるコロンビアのボゴタ・フィルハーモニック管弦楽団とエナの管弦楽作品を2曲録音しました。
 
《ヴァイオリン協奏曲 ニ長調》は「モデラート」「アンダンテ」「アレグロ・スケルツァンド」の3楽章の作品です。ヴァイオリンが作曲者の楽器だったこと、オペラとの深いつながり、北欧のナショナル・ロマンティシズムの伝統と、エナの音楽家人生のさまざまな要素が美しく収束するスタイルで書かれています。デンマークのヴァイオリニスト、アナ・アゲーフィア Anna Agafia(アナ・アゲーフィア・エーイホルム Anna Agafia Egholm)のソロによる演奏。
 
《交響曲第2番 ホ長調》は、「レント - アレグロ・モデラート」「アンダンテ・レント・エスプレシーヴォ」「アレグレット・スケツルツァンド」「終曲:アレグロ」の4楽章の作品。この曲が発表された1907年にはすでに、カール・ニルセンの交響曲第2番《四つの気質》やオペラ《仮面舞踏会》といった革新的な作品がデンマーク音楽界で注目を集めていたこともあって、エナの新しい交響曲は「時代にしては保守的」とみなされました。その一方、美しい旋律が切れ目なく流れる豊かな音楽と色彩のパレットを幅広く使ったオーケストレーションにエナの最良の面がうかがえると評価されています。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『トマス・イェンセンの遺産(Thomas Jensen Legacy) 第16集』
Danacord DACOCD 926 2CDR’s for price of 1 classical

 
[Disc 1]
ジャン・シベリウス(1865–1957)
 交響曲第5番 変ホ長調 Op.82(1915 rev.1916/1919)
 [録音 1957年5月14日 デンマーク放送コンサートホール
  (コペンハーゲン)(ライヴ放送録音)]
 交響曲第6番 ニ短調 Op.104(1923)
 [録音 1962年11月25日 デンマーク放送コンサートホール
  (コペンハーゲン)(ライヴ放送録音)]
 抒情的なワルツ(Valse lyrique)Op.96a(1920 arr.1921)*
 悲しきワルツ(Valse triste)Op.44- no.1(1904)*
 [録音 1947年6月25日 コペンハーゲン][Tono X25109]
ベドルジハ・スメタナ(1824–1884)
 ヴルタヴァ(モルダウ)(Vltava)(1874)
 (交響詩《わが祖国(Má Vlast)》から)*
 [録音 1947年6月25日 コペンハーゲン][Tono X25109]
[Disc 2]
ラウリツ・ラウリトセン(1882–1946)
 小組曲(Lille suite)(1939)(弦楽オーケストラのための)
エアリング・ブレーネ(1896–1980)
 コンチェルト・センツァ・ソレンニタ(厳粛さのない協奏曲)
 (Concerto senza Solennita) Op.20(1936)(フルートと管弦楽のための)**
 [録音 1962年2月13日 デンマーク放送コンサートホール
  (コペンハーゲン)(ライヴ放送録音)]
ポウル・シアベク(1888–1949)
 ヴァイキングの歌(Chant de Viking) Op.22(テノールと管弦楽のための)***
 歌劇《華麗なる宴(Fête galante)》 Op.25(1930)- 序曲
 大学入学式のカンタータ
 (Kantate ved universitetets immatrikulationsfest)Op.16
 大学入学式の大学祝典音楽
 (Akademisk festmusik til universitetets immatrikulationsfest)Op.17
 [録音 1963年6月8日 デンマーク放送コンサートホール
  (コペンハーゲン)(ライヴ放送録音)
カール・ニルセン(1865–1931)
 交響曲第2番 ロ短調 FS29(Op.16)
 《四つの気質(De fire Temperamenter)》(1901–02)
 [録音 1944年3月17日 ステアカセン(Stærekassen)
  (コペンハーゲン)(スタジオ録音)]
  デンマーク放送交響楽団 ティヴォリ・コンサートホール管弦楽団 *
  ヨハン・ベンソン(フルート)** ニルス・ムラー(テノール)***
 
復刻 クラウス・ビューリト

 
デンマークの指揮者トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898–1963)は、シベリウスの指揮した交響曲のコンサートでチェロを弾いた経験があり、シベリウスの音楽への情熱と見識には自信をもっていたといわれます。交響曲第2番と第7番(第1集 DACOCD 911)、第3番(第6集 DACOCD 916)、第1番と第4番(第13集 DACOCD 923)が、このシリーズですでにリリースされており、今回の第5番と第6番で全曲の復刻が完成です。
 
[Disc 2]にはイェンセンがキャリアを通じて演奏してきたデンマークの作曲家たちの作品が収録されました。ラウリツ・ラウリトセン Laurids Lauridsen(1882–1946)、エアリング・ブレーネ Erling Brene(1896–1980)、ポウル・シアベク Poul Schierbeck(1888–1949)。「カール・ニルセンの影」から現れたこの三人は、明確な個性をもちながら、典型的なデンマークの語法の作品を発表したことで知られます。すべて初めてのリリースです。
 
カール・ニルセン Carl Nielsen の《四つの気質》は、1944年に HMV がコペンハーゲンのコンサートホールで行ったセッションで録音され、テスト・プレス(DB 17–20)が行われただけで、レコードとしてリリースされなかった音源です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。

『トマス・イェンセンの遺産(Thomas Jensen Legacy) 第17集』
Danacord DACOCD 927 2CDR’s for price of 1 classical

 
[Disc 1]
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770–1827)
 交響曲第4番 変ロ長調 Op.60(1806)
 [録音 1962年5月2日 デンマーク放送コンサートホール
  (コペンハーゲン)(ライヴ放送コンサート)]
 交響曲第6番 ヘ長調 Op.68 《田園(Pastoral)》(1807–08)
 [録音 1962年8月8日 デンマーク放送コンサートホール
  (コペンハーゲン)(ライヴ放送コンサート)]
[Disc 2]
ヨーゼフ・ハイドン(1732–1809)
 交響曲第104番 ニ長調 Hob.I:104《ロンドン(London)》*
 [録音 1955年12月20日 オーフス・コンサートホール
  (オーフス、デンマーク)(ライヴ放送コンサート)]
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770–1827)
 序曲《レオノーレ》第3番 Op.72b(1805-06)**
 [録音 1942年秋 スタジオ録音(コペンハーゲン)]
 [Tono X25006-071705]
ヨハネス・ブラームス(1833–1897)
 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77(1878)***
 [録音 1961年11月30日 デンマーク放送コンサートホール
  (コペンハーゲン)(ライヴ放送コンサート)]
  デンマーク放送交響楽団 オーフス市立管弦楽団 *
  ティヴォリ・コンサートホール交響楽団 **
  トマス・イェンセン(指揮)
  アイザック・スターン(ヴァイオリン)***
 
復刻 クラウス・ビューリト

 
デンマーク放送交響楽団(現、デンマーク国立交響楽団)は、歌手のエミール・ホルムが、オト・フェセル、ルードルフ・ディーツ・マン、フォルマー・イェンセンといった音楽仲間の協力を得て1925年に創立した、デンマーク放送(DR)のオーケストラです。ラウニ・グランデールが指揮する11人の奏者のアンサンブルは、1年後、30人のオーケストラに拡大。ホルムは、ニコライ・マルコ、フリッツ・ブッシュといった著名な指揮者を招聘、1948年までに92人の団員を擁するシンフォニック・オーケストラに成長しました。トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898–1963)は、1957年からこのオーケストラを指揮、カール・ニルセンの作品とともに、マルコやブッシュが定着させたドイツ=オーストリア系のレパートリーを広い聴衆に届けることに努めました。イェンセンの遺産シリーズの第17集には、ベートーヴェン、ハイドン、ブラームスの作品が1961年と1962年のライヴ放送コンサートの録音で収められています。ハイドンの《ロンドン交響曲》は、1955年12月20日、オーフス・コンサートホールの柿落としコンサートのライヴ録音。アイザック・スターンがソロを弾いたブラームスの協奏曲は、ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団との共演でスタジオ録音(CBS)した翌年、1961年にデンマーク放送交響楽団に客演した際の演奏です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。

『トマス・イェンセンの遺産(Thomas Jensen Legacy) 第18集』
Danacord DACOCD 928 2CDR’s for price of 1 classical

 
[Disc 1]
ヨハネス・ブラームス(1833–1897)
 悲劇的序曲(Tragische Ouvertüre) Op.81
 運命の歌(Schicksalslied) Op.54(1868–71)
 (混声合唱と管弦楽のための)*
 [録音 1961年10月19日 (ライヴ放送)]
 アルト・ラプソディ(Alt-Rhapsodie) Op.53
 (アルト独唱、男声合唱と管弦楽のための)**
 [録音 1963年9月8日 (ライヴ放送)]
 ハイドンの主題による変奏曲
 (Variationen über ein Thema von Joseph Haydn) Op.56a(1873)
 [録音 1962年6月4日 (ライヴ放送)]
ピョートル・チャイコフスキー(1840–1893)
 弦楽セレナード ハ長調 Op.48(1880)- ワルツ(第2楽章)***
 [録音 1945年1月 スタジオ録音(コペンハーゲン)]
 [Tono 2558 Mtx.25039]
 交響曲第5番 ホ短調 Op.64(1888)- アンダンテ・カンタービレ(第2楽章)***
 [録音 1945年1月 スタジオ録音(コペンハーゲン)]
 [Tono 2555–2557 Mtx.25038–39]
[Disc 2]
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770–1827)
 ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58 †
 [録音 1961年10月19日 (ライヴ放送)]
ピョートル・チャイコフスキー(1840–1893)
 《くるみ割り人形》組曲 Op.71a(1892)
  小序曲(Ouverture miniature) 行進曲(Marche)
  金平糖の精の踊り(Danse de la Fée Dragée)
  ロシアの踊り(トレパック)(Danse russe (Trepak)) 
  アラビアの踊り(Danse arabe) 中国の踊り(Danse chinoise)
  葦笛の踊り(Danse des mirlitons) 花のワルツ(Valse des fleurs)
 序曲《1812年》 Op.49(1880)
 [録音 1962年3月11日 (ライヴ放送)]
  デンマーク放送交響楽団 王立デンマーク管弦楽団 ***
  デンマーク放送合唱団 * グアリ・プレスナー(アルト)**  
  デンマーク放送男声合唱団 **
  ゲーオウ・ヴァーシャーヘリ(ピアノ)†
 
復刻 クラウス・ビューリト

 
トマス・イェンセン Thomas Jensen(1898–1963)の遺産シリーズ第18集。ブラームス中期の傑作とされる4曲。《悲劇的序曲》と《ハイドンの主題による変奏曲》、混声合唱と管弦楽のための《運命の歌》、アルト・ソロと男声合唱をともなう《アルト・ラプソディ》。「強く心をとらえる」と言われる「ライヴ放送」の録音。ゲーオウ・ヴァーシャーヘリ Georg Vásárhelyi(1915–2002)がソロを弾いたベートーヴェンの《ピアノ協奏曲第4番》の推進力ある演奏。「Tono」レーベルのスタジオ録音によるチャイコフスキーの《弦楽セレナード》の〈ワルツ〉と《交響曲第5番》の第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」。《くるみ割り人形》組曲と 序曲《1812年》は、1962年の「ライヴ放送」の録音。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。

『2022年フーズム城音楽祭 第2集』
Danacord DACOCD 969 classical

 
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770–1827)
 ポロネーズ(Polonaise) ハ長調 Op.89(1802)
  マティアス・キルシュネライト(ピアノ)
フランツ・シューベルト(1797–1828)
 ピアノソナタ第8番 変ホ長調 D.568(1807)- アンダンテ・モルト(第2楽章)
ワレンチン・シリヴェストロフ(1937–)
 バガテル(Bagatelle) Op.1 - 第1曲 アレグレット(2005)
  ヴァディム・ホロデンコ(ピアノ)
アレクサンドル・スクリャービン(1872–1915)
 欲望(Désir) Op.57 no.1(1908)
 前奏曲(Prélude) Op.37 no.1(1903)
  ジャン=ポール・ガスパリアン(ピアノ)
メル・ボニ(1858–1937)
 無言歌(Romance sans paroles) 変ト長調 Op.56
  ニコラ・スタヴィ(ピアノ)
セシル・シャミナード(1857–1944)
 荒れ果てた祖国で(Au pays dévasté) Op.155(1918)
イグナス・ストラスフォーゲル(1909–1994)
 よく知られた旋律による変奏曲(1946)
  コーリャ・レッシング(ピアノ)
フィリップ・シャルヴェンカ(1847–1917)
 5つのピアノの小品 Op.101(1897)- 第3曲 アレグロ・ノン・トロッポ
フリードリヒ・グルダ(1930–2000)
 Play Piano Play “10 Pieces for Yuko”(1971)
 - 第6曲 プレスト・ポシーブレ
  ナデジダ・ブラエワ(ピアノ)
アーノルド・バックス(1883–1953)
 オリヴァーの眠れない夜(Oliver’s Sleepless Night)
 (《オリヴァー・ツイスト》(1948)から)
ビリー・メイヤール(1902–1959)
 Jill All Alone(1955)
  ポール・ギネリー(ピアノ)
エンリケ・ソロ・バリガ(1884–1954)
 アンダンテ・アパッショナート Op.2(1901)
リッカルド・ピック=マンジャガッリ(1882–1949)
 3つの演奏会練習曲(3 Studio da Concerto) Op.31(1915)
 - 第1曲 ヴィヴァチッシモ
アントニオ・ポンパ=バルディ(1974–)
 チャップリンの歌による「スマイル・インプロヴィゼーション」
 (Smile-Improvisation on a Chaplin tune)(2021)
  アントニオ・ポンパ=バルディ(1974–)
ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844–1908)
(ヴィクトル・バビン(1908–1972) 編曲)
 子守歌(歌劇《サトコ》から)
アレクサンドル・ツファスマン(1906–1971)
(イーゴリ・ツィガンコフ 編曲)
 ガーシュウィンの《ザ・マン・アイ・ラヴ》による幻想曲
 (Fantasy on George Gershwin ”The Man I Love”)
  ブリンスカヤ&アンセル・ピアノデュオ
 
録音 2022年 フーズム城(フーズム、ドイツ)

 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『すべては薄明のなかで(All in Twilight)』
Daphne DAPHNE 1081 classical/contemporary

 
武満徹(1930–1996)
 すべては薄明のなかで(All in Twilight)(ギターのための4つの小品)(1987)
  I II Dark III IV Slightly Fast
エルランド・フォン・コック(1910-2009)
 ユータンミューラ変奏曲(Utanmyra-variationer)(2000)
ステファン・クラーヴェルダール(1975–)
 Thin places(薄いところ)(2022)
 (ギター、ピアノとエレクトロニクスのための)*
ローラン・ディアンス(1955–2016)
 フォーコ(炎)(Fuoco)(1986)
ペーテル・クヌードセン(1980–)
 Dépaysement(デペイズマン)
デューク・エリントン(1899–1974)
 In a Sentimental Mood(イン・ア・センチメンタル・ムード)(1935)**
  ダーヴィド・ヘーレンスタム(ギター)
  ペーテル・クヌードセン(ピアノ)
  ゲスト・ミュージシャン
   ステファン・クラーヴェルダール(ライヴ・エレクトロニクス)*
   スヴァンテ・セーデルクヴィスト(ベース)**
 
編曲 ペーテル・クヌードセン、ダーヴィド・ヘーレンスタム(すべては薄明のなかで、ユータンミューラ)、ジェイソン・ヴィオー(In a Sentimental Mood)
録音 2022年3月23日–24日 キングサイド・スタジオ(Kingside Stuio)(グネスタ)(すべては薄明のなかで、ユータンミューラ)、2022年7月7日 文化ホール・ラヴィネン(Kulturhuset Ravinen)(ボースタード、スウェーデン)(Thin places)、2014年6月14日 聖ペテロ教会(Sct Peders kirke)(スレーイルセ、デンマーク)(フォーコ)、2019年1月15日 オレブルー大学(オレブルー、スウェーデン)(フォーコ)、2022年9月29日 キングサイド・スタジオ(Kingside Stuio)(グネスタ、スウェーデン)(Dépaysement、In a Sentimental Mood)
制作 ペーテル・クヌードセン、ダーヴィド・ヘーレンスタム
録音エンジニア オット・ヴェルトン、ステファン・クラーヴェルダール、ペーテル・クヌードセン、レイフ・ハッセルベリ
ミクシング・マスタリング ペール・ハルグレーン
編集 ペーテル・クヌードセン

 
クラシカル・ギターのダーヴィド・ヘーレンスタム David Härenstam(1972–)とジャズ・ピアノのペーテル・クヌードセン Peter Knudsen(1980–)のコラボレーション。この企画は、異なるジャンルで活動するスウェーデンのミュージシャンふたりが、それぞれの音楽世界の橋渡しをしたいという思いから生まれました。ヘーレンスタムは、ジャズ・ギターからクラシカル・ギターに転向。フランス印象主義とスウェーデン・ロマンティシズムに興味をもつクヌードセンは、クラシカル音楽とジャズの即興を結びつける試みを行い、ヴィルヘルム・ペッテション=ベリエルの曲による即興を自身のカルテットで録音したこともある。コラボレーションは、ごく自然に始まりました。
 
武満徹がジュリアン・ブリームに献呈した《すべては薄明のなかで》。へーレンスタムとクヌードセンは、簡潔に書かれた「ギター・ソロ」のオリジナルに敬意を払いながら、武満徹の音楽に潜在する表現を探求していきます。エルランド・フォン・コック Erland von Koch の《ユータンミューラ変奏曲》は、ヨーラン・セルシルに献呈され、ジャズ・ピアニストのヤン・ユーハンソンの録音でヒットしたギター・ソロ曲です。ピアノというテクスチュアが加わることで、ダーラナの民謡《ユータンミューラの歌(Visa från Utanmyra)》の主題とそれぞれの変奏の色彩がさらに鮮やかになりました。
 
サウンドアーティストでもあるステファン・クラーヴェルダール Stefan Klaverdal が新しく作曲した《Thin places(薄いところ)》は、ケルト文化の「この世とあの世の境目の薄いところ」が曲名にとられました。ギター、ピアノとエレクトロニクスのために書かれ、透明で美しく、神秘的な異世界の雰囲気が、作曲者自身によって演奏される電子音によって高められます。
 
ローラン・ディアンス Roland Dyens は、チュニジア生まれのフランスのギタリストで作曲家。《リブラ・ソナチネ(ソナチネ本)(Libra Sonatine)》の第3楽章〈フォーコ(炎)〉は、ヘーレンスタムがギター・ソロのオリジナルを『リサイタル』(DAPHNE 1053)で弾いていました。クヌードセンの《Dépaysement(デペイズマン)》は、「異なった環境におくこと、気分転換」を意味するフランス語を曲名にした、ラヴェルやデュティユーたち、ジャズに関心を寄せた20世紀の作曲家へのトリビュートとして作られました。デューク・エリントン Duke Ellington のスタンダード・ナンバー《イン・ア・センチメンタル・ムード》は、スヴァンテ・セーデルクヴィスト Svante Söderqvist を加えたトリオによる演奏です。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

『Greetings to Sweden(スウェーデンへの挨拶)』
dB Productions DBCD 209 classical

 
マッツ・ヒューランデル(1970–)
 組曲《スウェーデンへの挨拶(The Counties of Sweden)》
  Greetings to Sweden(スウェーデン)
  Greetings to Blekinge(ブレーキンゲ)
  Greetings to Bohuslän(ブーヒュースレーン)
  Greetings to Dalarna(ダーラナ)
  Greetings to Dalsland(ダールスランド)
  Greetings to Gotland(ゴットランド)
  Greetings to Gästrikland(イェストリークランド)
  Greetings to Halland(ハッランド)
  Greetings to Lappland(ラップランド)
  Greetings to Hälsingland(ヘルシングランド)
  Greetings to Härjedalen and Jämtland(ヘリエダーレンとヤムトランド)
  Greetings to Medelpad(メーデルパッド)
  Greetings to Norrbotten(ノルボッテン)
  Greetings to Närke(ネルケ)
  Greetings to Skåne(スコーネ)
  Greetings to Småland(スモーランド)
  Greetings to Södermanland(セーデルマンランド)
  Greetings to Uppland(ウップランド)
  Greetings to Värmland(ヴァルムランド)
  Greetings to Västerbotten(ヴェステルボッテン)
  Greetings to Västergötland(ヴェステルヨートランド)
  Greetings to Västmanland(ヴェストマンランド)
  Greetings to Ångermanland(オンゲルマンランド)
  Greetings to Öland(オーランド)
  Greetings to Östergötland(オステルヨートランド)
  マッツ・ヒューランデル(オルガン)
 
録音 2022年11月13日–16日 ロンマ教会(ロンマ、スウェーデン)

 
スウェーデンのオルガニストで作曲家のマッツ・ヒューランデル Mats Hylander のプロジェクト「スウェーデンへの挨拶」は、COVID-19 のパンデミックの下で始められました。このプロジェクトで彼は、ロックダウンされた県や都市に暮らす人たちの慰めとなるよう、「スウェーデン」から「オステルヨートランド」まで25の「挨拶」を作曲、スコーネ地方のロンマにある教会のオルガンで弾きました。メンデルスゾーン、バッハ、ショパンからインスピレーションを得ながら、伝承曲とフォークミュージックの影響も受けた、調性のあるメロディアスな音楽。聖と俗の中間領域にある作品です。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『クレド(Credo)』
Hyperion CDA 68426 classical/contemporary

 
リヒャルト・シュトラウス(1864–1949)
 ドイツ語のモテット(Deutsche Motette) Op.62(1913)
スヴェン=ダーヴィド・サンドストレム(1942–2019)
 4つの愛の歌(Four Songs of Love)(2007)
  どうかあの方が、その口のくちづけをもって(Let Him Kiss Me)
  夜が明け、影が闇にまぎれる前に(Until the Daybreak)
  北風よ、目覚めよ(Awake, O North Wind)
  あの人が左の腕を(His Left Hand)
オリヴィエ・メシアン(1908–1992)(クリトゥス・ゴトヴァルト(1925–2023)編曲)
 イエスの永遠性への賛歌(Louange à l'Éternité de Jésus)
アンブロシュ・チョピ(1973–)
 天国の織布があったなら(He wishes for the Cloths of Heaven)
リヒャルト・シュトラウス(1864–1949)
 夕べ(Der Abend) Op.34 no.1(《2つの歌》から)
マテイ・カステリッチ(1994–)
 クレド(Credo)「わたしは信じます(I believe)」
  ラトビア国立合唱団
  マーリス・シルマイス(指揮)
 
録音 2021年6月、9月 聖ヨハネ教会(リガ、ラトビア)

 
ラトビア国立合唱団(State Choir Latvija)は、バルト三国でもっとも編成の大きいプロフェッショナル合唱団です。1942年に創設され、ラトヴィアの文化と歴史に重要な足跡を残してきました。マーリス・シルマイス Māris Sirmais(1969–)が、1997年から芸術監督と首席指揮者を務めています。
 
アルバム『クレド』では、創設から80周年を迎えた彼らのレパートリーから「愛」をテーマにしたアカペラ合唱作品が歌われます。リヒャルト・シュトラウス Richard Strauss のソプラノ、アルト、テノール、バスのソロと混声合唱のための《ドイツ語のモテット》と、《2つの歌》からシラー Friedrich Schiller の詩による〈夕べ〉。ともに大きな編成のアンサンブルのために書かれた作品です。
 
スヴェン=ダーヴィド・サンドストレム Sven-David Sandström の《4つの愛の歌》は、『旧約聖書』『雅歌(ソロモンの雅歌)』をテクストにした作品です。彼の合唱作品を代表するこの曲集は、サウスダコタ合唱団の『生と愛を歌う聖歌集』(Pentatone PTC 5186530)をはじめ、各国の合唱団のアルバムで歌われています。オリヴィエ・メシアン Olivier Messiaen の《イエスの永遠性への賛歌》は、《時の終わりのための四重奏曲》の第5曲をドイツの作曲家クリトゥス・ゴトヴァルト Clyyud Gottwald が混声合唱曲に編曲した作品です。
 
スロベニアの作品が2曲。アンブロシュ・チョピ Ambrož Čopi(1973–)の《天国の織布があったなら》は、W・B・イェーツの詩に作曲された作品です。マテイ・カステリッチ Matej Kastelic(1994–)の《クレド(わたしは信じます)》は、通常ミサ典礼の『クレド』の英語訳に作曲されています。この曲は、アンブロシュ・チョピとリュブリャナ音楽バレエ学院の合唱団に献呈されました。
 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『Live in Bremen』
LAWO Classics LWC 1252 contemporary/classical

 
アスビョルン・スコートゥン(1961–)
 Dualis, Liederbuch nach Texten von Pablo Neruda und Fernando Pessoa
 (デュアリス、パブロ・ネルーダとフェルナンド・ペソアのテクストによる歌の本)(1987/1991)
  ... como un traje que me espera, del color que amo …
  ... y la lucha desgrana sus martillos …
  ... Cuando el amor gastó su materia evidente …
  ... viene a borrar la muerte las señales ….
  間奏曲-移行部(Intermezzo – transition)(ピアノ・ソロのための)
  ... que fueron construyendo tus fronteras
ヨン・バルケ(1955–)
 Virr(1990)
ビョルン・クルーセ(1946–)
 Altra risposta(もうひとつの答え)(1989)
アントニオ・ビバロ(1922–2008)
 Cantico(頌歌)(1983)
ロルフ・ヴァリーン(1957–)
 ... though what made it has gone(…それを作ったものは行ってしまったが…)(1987)
  ヒルデ・トルゲシェン(メゾソプラノ)
  ケンネト・カールソン(ピアノ) 
 
録音 1992年6月13日 ゼンデザール(ブレーメン、ドイツ)(ライヴ録音)
制作 レナーテ・ヴォルター=ゼーヴァス(ブレーメン放送)
編集 ヴェーガル・ランドース
マスタリング トマス・ヴォルデン

 
メゾソプラノのヒルデ・トルゲシェン Hilde Torgersen とピアニストのケンネト・カールソンKenneth Karlsson は、ノルウェー国立音楽大学で学んでいたころ初めて出会い、現在、ノルウェーの現代音楽シーンを中心に積極的に活動しています。『Live in Bremen』は、1992年に彼らがブレーメンに招かれて行ったコンサートのライヴ録音によって作られたアルバムです。チリのパブロ・ネルーダ Pablo Neruda(1904–1973)『La muerte(死)』とポルトガルのフェルナンド・ペソア Fernando Pessoa(1888–1935)の『Autopsicografia』をテクストにしたアスビョルン・スコートゥン Asbjørn Schaatun の《デュアリス》。ジャズ・ピアニスト、キーボーディストのヨン・バルケ Jon Balke が、オスロの現代音楽シーンで音楽ジャンルを超えた「実験」がオープンに行われていたころ、ケンネト・カールソンとのコラボレーションで作曲した《Virr》。ビョルン・クルーセ Bjørn Kruse のサルヴァトーレ・クァジモド Salvatore Quasimodo(1901–1968)の詩による《Altra risposta(もうひとつの答え)》。アントニオ・ビバロ Antonio Bibalo のダンテの『神曲(La divina Commedia)』による《Cantico(頌歌)》。オシップ・マンデリシュターム Osip Mandelstam(1891–1938)の『Нашедший подкову 』(英訳『Whoever Finds a Horseshoe(蹄鉄を見つけた者は誰でも)』)をテクストに使ったロルフ・ヴァリーン Rolf Wallin の《... though what made it has gone(…それを作ったものは行ってしまったが…)》。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『オースムン・ファイエ』
LAWO Classics LWC 1254 classical

 
オースムン・ファイエ(1948–) 室内楽作品集
 エチュード(Etüde)(1989)(チェロ・ソロのための)
  ビョルグ・ルイス(チェロ・ソロ)
 ソネット8番(Sonett nr. 8)(2010)(女声合唱のための)
  オスロ大学女声合唱クラブ(KSS)
  マーリト・トンデル・ボスベルグ・ヴァイデ(指揮)
 1905 – 弦楽四重奏のための決闘(1905 – Duell for strykekvartett)(2005/2017)
  ヴェルターヴォ弦楽四重奏団
 コントラバッカス(Contrabbacchus)(1990)
 (コントラバス・ソロのための)
  ホーコン・テリーン(コントラバス)
 短い出会い(Kort møte)(1991)(室内アンサンブルのための)
  チカーダ・アンサンブル
  クリスチャン・エッゲン(指揮)
 断片(Fragment)(2000)(コントラバス四重奏のための)
  ダン・ステュッフェ(コントラバス)
  ケンネト・リューラン(コントラバス)
  ホーコン・テリーン(コントラバス)
  グレン・ルイス・ゴードン(コントラバス)
 パ・ド・ドゥ(Pas de deux)(2010/2017)(室内アンサンブルと弦楽オーケストラのための)
  コルビョルン・ホルテ(ヴァイオリン)
  ヨン・ヴィーン・ソンステボー(ヴィオラ)
  エルンスト・シモン・グラーセル(チェロ)
  マリウス・クヌーセン・フラトビュー(コントラバス)
  クリスチャン・クローグヴォル・ルンクヴィスト(ヴィブラフォーン)
  ノルウェー放送管弦楽団(KORK)弦楽オーケストラ
  ビャッテ・エンゲセット(指揮)
 
録音 2017年6月1日(ソネット)、2018年3月19日(コントラバッカス、断片) ソフィエンベルグ教会(オスロ)、2020年1月13日(1905)、2022年4月26日(エチュード) グロールード教会(オスロ)、2020年2月7日 ニュートーン・スタジオ(Newtone Studio)(オスロ)(短い出会い)、2020年11月3日 ノルウェー放送(NRK)コンサートホール(オスロ)(パ・ド・ドゥ)
制作・編集 ヴェーガル・ランドース
録音エンジニア・マスタリング トマス・ヴォルデン [DXD(24bit/352.8kHz)録音]

 
オースムン・ファイエ Åsmund Feidje(1948–)は、劇場音楽の作曲家としてノルウェーでもっとも注目されているひとりです。子供のころヴァイオリンを習い、1967年に実験的ロックバンド「RAIN」を結成しました。このグループは、1969年、オスロの国立劇場で上演されるポップ・ミュージカル《Din egen vri》に起用され、以来、ファイエは、個人として、グループとして劇場音楽の分野で活動するようになりました。彼が関わった舞台の数は150を超すといわれます。NRK(ノルウェー放送)の劇場賞「Blue bird」を、『Jobs Bok(ヨブ記)』と『Kaiser og Galieer(皇帝とガリラヤの人)』の音楽でエドヴァルド賞を受けました。このアルバムでは、ファイエが手がけた室内楽作品が7曲、演奏されます。
 
オーストリアのバート・イシュルのセミナーで教わったポーランドの作曲家ボグスワフ・シェッフェルに献呈した《エチュード》。オスロ大学女声合唱クラブの委嘱によるシェイクスピアの《ソネット8番》(「耳にたえなる楽の音よ、なぜ愁い顔で音楽を聴くのです」)。バレエ《Kvinner selv stod opp og strede(女たちは立ち上がり戦った)》の音楽による、スウェーデン国歌とノルウェーの国歌の「対位法的スケルツォ」《1905 – 弦楽四重奏のための決闘》。コントラバスのための「楽しい祝宴」《コントラバッカス》。デンマークのオーゼンセで開催された「Bassissimo 2000」から委嘱を受け、《コントラバッカス》の素材をさらに深く探求して4人のコントラバス奏者のための作品とした《断片》。アンサンブルのソロ楽器が、柔らかく、激しく対立し、最後に調和する《短い出会い》。ソルヴィ・エドヴァルセンのバレエ『Access』のために書いた音楽による《パ・ド・ドゥ》。
 
ホーコン・テリーン Håkon Thelin、ダン・ステュッフェ Dan Styffe、コルビョルン・ホルテ Kolbjørn Holthe、エルンスト・シモン・グラーセル Ernst Simon Glaser、ヴェルターヴォ弦楽四重奏団、チカーダ・アンサンブル Cicada Ensemble という、ノルウェーの一線で活躍する音楽家たちによる演奏です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『アマーリ・スタールハイム』
LAWO Classics LWC 1260 classical

 
イーゴリ・ストラヴィンスキー(1882–1971)
 イタリア組曲(Suite Italienne)(1932/33)(チェロとピアノのための)
フランシス・プーランク(1899–1963)
 チェロ・ソナタ FP 143(1940–48 rev.1953)
クロード・ドビュッシー(1862–1918)
 チェロ・ソナタ ニ短調 L.135(1915)
  アマーリ・スタールハイム(チェロ)
  クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ)
 
[楽器 Cello: F. Ruggieri, 1687]
 
録音 2022年1月2日–5日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
 
[DXD(24bit/352.8kHz)録音]

 
アマーリ・スタールハイム Amalie Stalheim(1993–)は、ベルゲンで生まれ、ストックホルムを拠点に活動するチェリストです。2018年にスウェーデン王立音楽アカデミーのソリスト賞を受け、2018年から2019年のシーズン、スウェーデン放送 P2 の「アーティスト・イン・レジデンス」を務めました。2021年にノルウェーのソリスト賞を受賞。インガル・ベルグビュー指揮のオスロ・フィルハーモニックと共演してラッセ・トーレセンの《Symphonic Concerto》を録音しました(LAWO Classics LWD 2008 配信のみ)。『アマーリ・スタールハイム』と題したこのアルバムでは、ノルウェーと北欧を代表するピアニストのひとり、クリスチャン・イーレ・ハドラン Christian Ihre Hadland(1983–)と共演。20世紀のチェロとピアノの作品を演奏しています。ストラヴィンスキーが、グレゴール・ピアティゴルスキーとのコラボレーションによりバレエ《プルチネッラ》の音楽で作った《イタリア組曲》。プーランクが1948年に作曲、1949年にピエール・フルニエにより初演された《チェロ・ソナタ》。ドビュッシーが、異なる楽器の組み合わせによる「6つのソナタ」を計画しながら、作曲することのできた3曲のひとつ《チェロ・ソナタ》。ハドランにとっては《ピアノ協奏曲》と《2台のピアノと管弦楽のための協奏曲》(LWC 1173)に次ぐプーランク作品の録音です。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『ローマ三部作』
Ondine ODE 1425-2 classical

 
オットリーノ・レスピーギ(1879–1936)
 ローマの噴水(Fontane di Roma)(1916)
 ローマの祭り(Feste Romane)(1928)
 ローマの松(Pini di Roma)(1924)
  RAI国立交響楽団 ロバート・トレヴィーノ(指揮)
 
録音 2022年11月24日–26日 Auditorium RAI di Torino(トリノ、イタリア)

 
ラウタヴァーラの『失われた風景』(ODE 1405-2)をマルメ交響楽団と、ラヴェルの作品をバスク国立管弦楽団と録音したロバート・トレヴィーノ Robert Trevino(1984–)の新作は、レスピーギの『ローマ三部作』。RAI国立交響楽団は、ローマ、トリノ、ミラノ、ナポリにあったローマ放送(RAI)の交響楽団を統合して1994年に発足したオーケストラです。バスク国立管弦楽団の音楽監督とマルメ交響楽団の首席指揮者を務めるトレヴィーノは、2021年/22年のシーズンからこのオーケストラの首席客演指揮者も兼務しています。
 
価格 2,585円(税込価格) (本体価格 2,350円)

『Solo Alone and More』
OUR Recordings  6.220681 SACD hybrid (Multichannel/stereo) contemporary/classical

 
カール・ニルセン(1865–1931)
 《クラリネット協奏曲》のカデンツァ(1928)
イーゴリ・ストラヴィンスキー(1882–1971)
 クラリネット・ソロのための3つの小品(1919)
ベント・サーアンセン(1958–)
 Lontanamente(ワルツの断片)(2012)*
メテ・ニルセン(1985–)
 Alone(2021)(バス・クラリネットのための)*
オリヴィエ・メシアン(1908–1992)
 鳥たちの深淵(Abîme des oiseaux)
 (《時の終わりのための四重奏曲》(1940–41)から)
ゴナ・ベアウ(1909–1989)
 クラリネット・ソロのための第1番(Pour clarinette seule I)(1957)*
ポウル・ルーザス(1949–)
 Tatoo for One(1984)
リヒャルト・ワーグナー(1813–1883)
 ソロ(Solo)(《トリスタンとイゾルデ》第3幕 から)
 (バス・クラリネットによる)
シモン・ステーン=アナセン(1976–) 
 深き淵より(De Profundis)(2000/2019)
 (バス・クラリネットのための)
  ヨーナス・フレーロン(B♭ クラリネット、A クラリネット、
   A バセット・クラリネット、B♭ バス・クラリネット、打楽器)
 
[* 世界初録音]
 
[楽器 Buffet Crampon Tradition Clarinet in B♭, Buffet Crampon Tradition Clarinet in A, Buffet Crampon  Prestige Basset Clarinet in A, Buffet Crampon Tosca Bass Clarinet in B♭]
 
録音 2021年6月7日–11日 「マルメ・ライヴ」コンサートホール(マルメ、スウェーデン)
制作

 
ヨーナス・リュスケーア・フレーロン Jonas Lyskjær Frølund(1996–)は、デンマークのロスキレに近いヒメレウ生まれ。王立デンマーク音楽アカデミーで王立デンマーク管弦楽団のソロ・クラリネット奏者リー・モーガン、パリ国立高等音楽院でパスカル・モラゲスに学びました。2015年にヤコブ・ゲーゼ奨学金とデンマーク放送 P2 のタレント賞、2016年にレオーニ・ソニング・タレント賞を受けました。デンマーク・エンタテインメント・オーケストラの首席クラリネット奏者。室内楽奏者としてロスキレの「Schu-bertiaden」、コペンハーゲン・サマー・フェスティヴァル、ヒンスガウル・フェスティヴァルなどに出演してきました。
 
フレーロンのソロ・アルバム。フレーロンが17歳の時に参加した第5回カール・ニルセン国際クラリネット・コンペティションの課題曲だったベント・サーアンセン Bent Sørensen の「ワルツの断片」《Lontanamente》、メテ・ニルセン Mette Nielsen が、フレーロンの演奏と音楽からインスピレーションを得て作曲した《Alone》。ワーグナーの《ソロ》は、コールアングレによって演奏される《トリスタンとイゾルデ》第3幕のメロディのバス・クラリネットによる世界初録音。ステーン=アナセン Steen-Andersen の《深き淵より》は、ソプラノ・サクソフォーンのための原曲を作曲者自身がバス・クラリネットのために作った版による演奏です。
 
価格 2,585(税込価格)(本体価格 2,350円)

『バルトーク』
Pentatone PTC 5187029 classical

 
ベーラ・バルトーク(1881–1945)
 ピアノ協奏曲第1番 イ長調 Sz.83 BB.91(1926)
 ピアノ協奏曲第2番 ト長調 Sz.95 BB.101(1930/31)
 ピアノ協奏曲第3番 ホ長調 Sz.119 BB.127(1945)
  ピエール=ロラン・エマール(ピアノ)
  サンフランシスコ交響楽団 エサ=ペッカ・サロネン(指揮)
 
録音 2022年6月16日–19日、2023年2月17日–19日 デイヴィス・シンフォニーホール(サンフランシスコ、カリフォルニア州)(ライヴ録音)
制作・編集・ミクシング ジェイソン・オコネル
録音エンジニア ジョン・ヨハンセン
ミクシング・マスタリング・エンジニア マーク・ウィルシャー
エグゼクティヴ・プロデューサー マシュー・スパイヴィ(SFS)、ルノー・ロランジェ(Pentatone)

 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『ダイドーとイニーアス』
Pentatone PTC 5187032 early music

 
ヘンリー・パーセル(c.1659–1695)
 歌劇《ダイドーとイニーアス(Dido and Aeneas)》 Z.626
  フルア・バロン(メゾソプラノ、ダイドー)
  マシュー・ブルック(バスバリトン、イニーアス)
  ジュリア・セメンツァート(ソプラノ、ベリンダ)
  エイヴリー・アムロー(アルト、女魔法使い)
  ヒラリー・クローニン(ソプラノ、第2の女)
  ニッキー・スペンス(テノール、水夫)
  ティム・ミード(カウンターテナー、精霊)
  ヘレン・チャールストン(メゾソプラノ、第1の魔女)
  マーサ・マクロリナン(メゾソプラノ、第2の魔女)
  ラ・ヌオヴァ・ムジカ
  デイヴィッド・ベイツ(指揮、オルガン)
 
録音 2022年11月16日–18日 セント・ジュード教会(ハムステッド・ガーデン・サバーブ、ロンドン、イングランド)
制作 ジョナサン・フリーマン=アトウッド
録音エンジニア デイヴィッド・ハイニット
エグゼクティヴ・プロデューサー デイヴィッド・ベイツ(LNM)、ルノー・ロランジェ(Pentatone)

 
「ラ・ヌオヴァ・ムジカ La Nuova Musica」は、グルックの《オルフェオとエウリディーチェ》(PTC 5186805)や楽器オブリガートつきのヘンデルの曲による『オプラ・アリア集(Handel’s Unsung Heroes)』(PTC 5186892)で注目されたイギリスの古楽グループです。モンテヴェルディからモーツァルトまでの宗教的作品と世俗的作品をレパートリーとするアンサンブルとして、芸術監督を務めるデイヴィッド・ベイツ David Bates が創設しました。ウィグモアホールのシリーズをはじめとするイギリス国内のコンサートとフェスティヴァル、パリのラ・セーヌ・ミュジカル、ゲッティンゲン国際ヘンデル音楽祭、ザルツブルク音楽祭、インスブルック古楽音楽に出演。よく知られた作品だけでなく、フランチェスコ・バルトロメオ・コンティの最後の歌劇《ヒュプシピュレ(Issipile)》のような忘れられた作品や、ニコ・ミューリー、ルーク・スタイルズ、アンナ・ソルヴァルスドウッティルといった現代の作曲家の作品も演奏してきました。
 
パーセルの《ダイドーとイニーアス》は、トロイの王子エネアス(イニーアス)とカルタゴの女王ディド(ダイドー)の物語を題材にした古代ローマの詩人ウェルギリウスの『アエネーイス』に基づく、バロック・オペラを代表する作品のひとつ。作曲者と同時代の劇作家ネイハム・テイトの台本に作曲されています。ラ・ヌオヴァ・ムジカは、このオペラを、2022年7月19日、BBC Proms の最終夜にロイヤル・アルバート・ホールで演奏。「高いレベルで成形された、明確な表現。すばらしい響きがホールを満たす、音楽的な力強さをもった演奏」(「Opera Today」)といった評を獲得しました。
 
このアルバムの録音セッションは、その4ヶ月後、ロンドンのセント・ジュード教会で主要なキャストを変えて行われました。「カリスマ性のあるスター」と「ボストン・グローブ」から評された、北アイルランド生まれのシンガポール系イギリスのメゾソプラノ、フルア・バロン Fleur Barron のダイドー。バロック・オペラとバッハの宗教作品を主なレパートリーとするイギリスのバスバリトン、マシュー・ブルック Matthew Brook のイニーアス。バロックから古典の作品を歌い、カヴァッリの《愛のため息(Sospiri d’amore)》などの録音に参加したイタリアのソプラノ、ジュリア・セメンツァート Giulia Semenzato のベリンダ。サンタフェ・オペラの《エフゲニー・オネーギン》でオルガ、イギリス・ナショナル・オペラの《侍女の物語》でセレナ・ジョイにキャスティングされたアメリカのアルト、エイヴリー・アムローが、「魔女の親分」女魔法使いを歌っています。
 
オーケストラは、ピリオド楽器としてはかなり大きな編成がとられています。第1ヴァイオリン4、第2ヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ4、コントラバスなしの弦楽群。オーボエとリコーダー、テオルボとギター、ハープ、打楽器奏者2人。2台のチェンバロとオルガンの通奏低音。合唱団は14人の編成です。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『復活』
Signum Classics SIGCD 760 classical

 
グスタフ・マーラー(1860–1911)
 交響曲第2番 ハ短調《復活(Auferstehung)》(1887–94 rev.1903)
  マーリ・エーリクスモーエン(ソプラノ)
  ジェニファー・ジョンストン(メゾソプラノ)
  フィルハーモニア合唱団 フィルハーモニア管弦楽団
  サントゥ=マティアス・ロウヴァリ(指揮)
  
録音 2022年6月8日 ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(サウスバンク・センター、ロンドン、イングランド)(ライヴ録音)

 
価格 2,585円(税込価格)(本体価格 2,350円)

『リタ・ストロール、セザール・フランク』
Simax PSC 1377 classical

 
リタ・ストロール(1865–1941)
 劇的ソナタ《ティトゥスとベレニケ(Titus et Bérénice)》(1898)
 (チェロとピアノのための)
セザール・フランク(1822–1890)
 チェロ・ソナタ イ長調(1886)
  サンドラ・リード・ハーガ(チェロ)
  カーチャ・アペキシェヴァ(ピアノ)
 
[楽器 Cello: Joannes Florenus Guidantus, Bologna, 1730]  
 
録音 2022年11月14日–17日 聖シラス教会(ケンティッシュ・タウン、ロンドン)
制作・ミクシング・マスタリング ヨルン・ペーデシェン
録音エンジニア アルネ・アクセルベルグ
 
ノルウェーのチェリスト、サンドラ・リード・ハーガ Sandra Lied Haga(1994–)のアルバム第2作。彼女のデビュー作、ドヴォルジャークの《チェロ協奏曲》とチャイコフスキーの《ロココ変奏曲》をモスクワ音楽院大ホールで弾いた2020年のアルバム(PSC 1363)は、クラシカルの主要雑誌とラジオ・チャンネルで好意的に評され、ノルウェーのグラミー賞「スペルマン賞」にノミネートされました。
 
ロシア出身のピアニスト、カーチャ・アペキシェヴァ Katya Apekisheva(1975–)と共演した新作では、19世紀フランスの作品を演奏しています。
 
セザール・フランク César Franck の《チェロ・ソナタ イ長調》は、彼のもっともよく知られる作品のひとつ《ヴァイオリン・ソナタ イ長調》のソロ・パートをフランスのチェリスト、ジュール・デルサール Jules Delsart(1844–1900)がチェロのために編曲、作曲者に承認された作品です。
 
リタ・ストロール Rita Strohl は、フランクがフランス音楽界で広く尊敬を集めていたころ、パリ音楽院で名をあげ始めました。音楽院でピアノとソルフェージュを学び、作曲と歌を個人的に研究しました。サン=サーンス、ダンディ、フォーレたち音楽院の教授も彼女の作品に関心を示し、励ましを与えたと言われます。「チェロとピアノのための」ソナタは、1898年の作品です。ヘロデ朝ユダヤの王アグリッパ一世の娘ベレニケと、後にローマ皇帝になるティトゥスを題材にしたジャン・ラシーヌの劇『ベレニス』を基に作曲され、ティトゥスとベレニケのドラマが4つの楽章に描かれます。この曲は「劇的ソナタ(Sonate dramatique)」と名づけられました。
 
ヨルン・ペーデシェン Jørn Pedersen の制作、アルネ・アクセルベルグ Arne Akselberg のエンジニアリングでロンドンの聖シラス教会で録音されました。フランス・ロマンティシズムの美しさを、感じたまま、率直に表現したアルバムです。
 
[プロフィール]
 
サンドラ・リード・ハーガ Sandra Lied Haga(1994–)。オスロ生まれ。バラット=ドゥーエ音楽学校の才能ある子供のためのプログラムに最年少の生徒として参加。ロンドン・ラズモフスキー・アカデミーでオレク・コーガン、ベルリンのバレンボイム=サイド・アカデミーでフランス・ヘルメション、ノルウェー国立音楽大学でトルルス・モルク、ラーシュ・アンデシュ・トムテル、トゥールレイフ・テデーンに学びました。
 
カーチャ・アペキシェヴァ Katya Apekisheva(1975–)。モスクワ生まれ。グネーシン音楽学校で学び、12歳でデビューした後、イェルサレムのルービン音楽アカデミーとロンドンの王立音楽大学に留学しました。リーズ国際ピアノ・コンペティションで優勝。ロンドンのオーケストラと共演するほか、ウィグモアホールに定期的に出演しています。ピアノ・デュオのパートナー、チャールズ・オーウェンと共同でロンドン・ピアノ・フェスティヴァルの芸術監督を務めています。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『悲しみの5段階(5 Stages of Grief)』 Selection
Simax PSC 1393 contemporary/classical

 
シュテパーン・ラク(1945–)
 サブリナのためのトンボー(Tombeau for Sabrina)(2019)
ニキータ・コシュキン(1956–)
 ソナタ第2番(2011)
武満徹(1930–1996)
 森のなかで - ギターのための3つの小品
 (In the Woods – Three pieces for guitar)(1995)
ペーテリス・ヴァスクス(1946–)
 孤独のソナタ(Sonata of Lonliness)(1990)
ゲオルク・シュミッツ(1958–)
 最後のアンコール(Last Encores)
  クリスティーナ・ヴォールリ(ギター)
 
[楽器 Guitar: Andrés D. Marvi/Strings: D’Addario EJ46]
 
録音 2022年8月14日–17日 ロンメダーレン教会(バールム、ノルウェー)
制作・録音エンジニア・ミクシング・マスタリング ヨルン・ペーデシェン

 
ノルウェーのギタリスト、クリスティーナ・ヴォールリ Kristina Vårlid(1994–)が2019年にリリースしたデビュー・アルバム『ある考え(An Idea)』(PSC 1369)は、優れたレビューを多く獲得し、「Klassekampen(クラッセカンペン)」紙の「2019年最優秀ノルウェー・クラシカル・アルバム」に選ばれました。
 
新作のアルバムは、彼女がフローニンゲンのプリンス・クラウス音楽院で学び、友人でもあったサブリナ・ヴラスカリッチが交通事故に遭って亡くなったことをきっかけに作られました。
 
アルバム・タイトルの『悲しみの5段階(5 Stages of Grief)』は、精神科医エリザベス・キューブラー=ロスの提唱した「キューブラー=ロス・モデル」と呼ばれる「受容のプロセス」モデルにより、「否認(Denial)」「怒り(Anger)」「取引(Bargaining)」「抑うつ(Depression)」「受容(Acceptance)」の5つの段階にヴォールリの選んだ5人の作曲家の作品があてられました。
 
「否認」にあてられた《サブリナのためのトンボー》は、ウクライナ出身のチェコのギタリスト、作曲家のシュテパーン・ラク Štěpán Rak が、サブリナの悲報に接した彼が、クラシカル・ギターの伝統により率直な感情とともに書いた小品です。
 
ロシアのギタリストで作曲家、ニキータ・コシュキン Nikita Koshkin は、ソビエト・ロシア時代の先達、とりわけプロコフィエフを思わせる、輪郭のはっきりした形式プランによる作品を書いてきました。2011年の《ソナタ第2番》も、その一作。「アレグロ・モデラート」「アダージョ」「アレグロ」の3つの楽章のメロディアスな作品です。
 
武満徹の《森のなかで》は、病床で作曲が行われ、彼の完成させた最後の作品といわれます。ロングアイランドの景色を描いたコーネリア・フォスの絵画からインスピレーションを得た〈ウェインスコット・ポンド(Wainscot Pond)〉。トロントの閑静な住宅地「ローズデール・ウッズ」をタイトルにした〈ローズデール(Rosedale)〉。巨大なセコイアの樹が人の弱さを教える、サンフランシスコ郊外の《ミューア・ウッズ(Muir Woods)》。「3つの小品」がそれぞれ、ジョン・ウィリアムズ、荘村清志、ジュリアン・ブリームに捧げられています。
 
ペーテリス・ヴァスクス Pēteris Vasks は、母国ラトビアの民俗音楽の要素と現代音楽の語法をダイナミックに関連づけた作品で知られます。《孤独のソナタ》は、彼がヴァイオリン協奏曲《遠い光》で国際的に有名になる前、1990年に作曲されました。深い宗教心が底に流れる「Pensieroso(憂いに沈んだ)」「Risoluto(決然と)」「Con dolore(痛ましく)」の3楽章の作品です。
 
ゲオルク・シュミッツ Georg Schmitz は、ドイツの作曲家、ギタリスト。マインツのペーター・コルネリウス音楽院とヨハンネス・グーテンベルク大学で学び、パリの IRCAM の夏季アカデミーに何度も参加してきました。2007年にコブレンツ国際ギター・アカデミーを創設したことで知られます。《最後のアンコール》は、「Andante(アンダンテ)」「Bewegt(速く動いて)」「Furioso(激しく)」「Gesungen(歌った)」の短い4楽章の作品です。
 
ヨルン・ペーデシェン Jørn Pedersen が制作を担当。バールムのロンメダーレン教会で録音セッションが行われました。きわめて個人的な思いから生まれながら、「悲しみ」を知る人だけでなく、音楽を愛するすべての心に語りかけるアルバムです。
 
[プロフィール]
 
クリスティーナ・ヴォールリ Kristina Vårlid(1994–)。ノルウェーのスタヴァンゲル生まれ。2017年アントワープ国際ギター・コンペティションで第1位を獲得。2013年からスコットランド王立音楽院でアラン・ニーヴに、2014年からオランダ、フローニンゲンのプリンス・クラウス音楽院でサブリナ・ヴラスカリッチに学び、2017年にバチェラーの学位を取得しました。ノルウェー国立音楽大学でエーリク・ステンスタヴォルとオット・トロネンの「アーティスト・ディプロマ」クラスで学び、24歳でプリンス・クラウス音楽院の教授に任命されました。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『海辺の歌(Sanger ved Havets Begynnelse)』
Simax PSC 1398 classical/jazz/traditional/contemporary

 
シェティル・ビョルンスタ(1952–)
 海辺の歌(Sanger ved Havets Begynnelse)
  第1の歌(Første Sang) 第2の歌(Andre Sang)
  第3の歌(Tredje Sang) 第4の歌(Fjerde Sang)
  第5の歌(Femte Sang) 第6の歌(Sjette Sang)
  第7の歌(Syvende Sang) 第8の歌(Åttende Sang)
  第9の歌(Niende Sang) 第10の歌(Tiende Sang)
  第11の歌(Ellevte Sang) 第12の歌(Tolvte Sang)
  第13の歌(Trettende Sang) 第14の歌(Fjortende Sang)
  ソールヴェイ・アンスネス(ヴォーカル)
  ニルス・オークラン(ヴァイオリン、ハリングフェレ)
  シェティル・ビョルンスタ(ピアノ)
  ルーネ・アルネセン(パーカッション)
 
録音 2022年4月27日 ハウゲスン・コンサートホール「フェスティヴィテーテン」(ハウゲスン、ノルウェー)(ライヴ録音)
制作 シェティル・ビョルンスタ
録音エンジニア ヴォルフガング・B・オグホイ
ライヴ・サウンドデザイン スヴェン・ペーション
ミクシング マイク・ハートゥング
マスタリング モルガン・ニコライセン

 
ノルウェーのシェティル・ビョルンスタ Ketil Bjørnstad は、ジャズピアニストと作曲家として活動、テリエ・リプダール、アーリル・アンデシェン、ヨン・クリステンセン、デイヴィッド・ダーリングといったミュージシャンたちとのコラボレーションで知られます。一方で彼は、文筆家として小説と詩、エッセイを発表してきました。そうした背景は、ライヴ録音されたオラトリオ《クジラの歌》(Grappa GRCD 4328)をはじめとする作品に色濃く反映し、彼の音楽に奥行きと味わいをもたらしています。
 
新しいアルバムの《海辺の歌》は、フランスの詩人ポール・ヴァレリー Paul Valéry(1871–1945)の詩『海辺の墓場(Le cimetière Marin)』による作品です。ビョルンスタは、ヴァレリーの詩がインスピレーションになったファッテイン・ヴァーレンの交響詩《海辺の墓場(Le cimetière Marin)》(Simax PSC 3115)に若いころから親しんでおり、この詩による新作をファッテイン・ヴァーレン・フェスティヴァルから委嘱された際、ヴァレリーの詩を研究。紹介されたペレ・クリステンセン Pelle Christensen(1923–1995)によるノルウェー語訳をテクストにした作品の構想を練りました。
 
《海辺の歌》は、詩の全24節が「第1の歌」から「第14の歌」として歌われ、演奏されます。ビョルンスタの多彩なメロディを豊かな表情と表現力で歌うソールヴェイ・アンスネス Solveig Andsnes のヴォーカル。響きとテクスチュアが音楽に的確な表情を与えるニルス・オークラン Nils Økiland の弾くヴァイオリンとハリングフェレ(ハルダンゲル・フィドル)。ビョルンスタが30年以上にわたって共演してきたルーネ・アルネセン Rune Arnesen のパーカッション。特定のジャンルを超えた音世界の作品。《クジラの歌》のスヴェン・ペーション Sven Persson が、ライヴ・サウンドデザインを担当しました。
 
2022年4月27日にハウゲスンで行われたコンサートのライヴ録音。ヴァレリーの原詩、シーセル・デイ・ルイス Cecil Day Lewis による英語訳、クリステンセンのノルウェー語訳がブックレットに掲載されています。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『ARCHORA/AIÖN』
Sono Luminus DSL 92268 CD+Blu-ray contemporary/classical

 
アンナ・ソルヴァルスドウッティル(1977–)
 ARCHORA(2022)
 AIÖN(2018)
  Morphosis Transcension Entropia
  アイスランド交響楽団
  エヴァ・オッリカイネン(指揮)
 
録音 2022年10月17日–20日 ハルパ「北極光リサイタルホール(Norðurljós Recital Hall)」(レイキャヴィーク、アイスランド)
 
[Blu-ray disc: 5.1 DTS HD-MA (24bit/192kHz), 9.1 Auro-3D (96kHz), 9.1 Dolby Atmos (48kHz), 2.0 LPCM  (24bit/192kHz), FLAC + MP3 Region: ABC worldwide]

 
アンナ・ソルヴァルスドウッティル Anna Þorvaldsdóttir(1977–)は、現代アイスランドでもっとも明確な音世界をもつ作曲家として国際的に注目されています。《ARCHORA》は、「根源的エネルギーという概念と偏在するパラレルワールドという考え」を軸に展開する約19分の音楽です。BBC プロムス、ロサンジェルス・フィルハーモニック、ミュンヘン・フィルハーモニック、パリ管弦楽団、アイスランド交響楽団、オーストリアのティロルで毎年開催される音楽祭「Klangspuren Schwaz」の共同委嘱で作曲され、2022年8月11日、エヴァ・オッリカイネン Eva Ollikainen 指揮の BBC フィルハーモニックがロイヤル・アルバート・ホールで初演しました。「BBC プロムス」のこのコンサートは、「ガーディアン紙」から「2022年クラシカル音楽界のハイライト」と評されています。
 
ヨーテボリ交響楽団とアイスランド交響楽団が共同委嘱した《AIÖN》は、「時を自由に行き来できるという抽象的隠喩」からインスピレーションを得た、3つの楽章で構成されたシンフォニックな規模の管弦楽曲です。ヨーテボリ交響楽団の「Point Music Festival」で初めて演奏され、2023年6月16日、にオッリカイネンが BBC 交響楽団を指揮してオールドバラ音楽祭でイギリス初演されました。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『ヴァイオリン・ソロのための音楽』
Sterling CDA 1846-2 CDR classical

 
ユーハン・ヘルミク・ルーマン(1694-1758)
 アッサッジョ(Assagio) ロ短調 BeRI 324(ヴァイオリン・ソロのための)
ウジェーヌ・イザイ(1858–1931)
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.27 no.4
セルゲイ・プロコフィエフ(1891–1953)
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.115
モーセス・ペルガメント(1893–1977)
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(1961)
  ハンス・エンフルー(ヴァイオリン)
 
録音 2021年2月、2022年2月(プロコフィエフ) ネースビュー・パルク(スウェーデン)
録音エンジニア・マスタリング トゥルビョーン・イーヴァション

 
ハンス・エンフルー Hans Enflo(1945–)は、ストックホルム生まれの音楽家、教育者、文化研究家、管理者。グンナル・ヴィーク、スヴェン・カルペ、モーウンス・ハイマン、チャールズ・バルケル、ルイス・パーシンジャーにヴァイオリンを学び、マーセル四重奏協会で室内楽を演奏、ソリストとしてもプレーしました。長年にわたり多方面の文化活動、ダーグ・ヴィレーン基金とスウェーデン芸術音楽協会などの音楽プロモーション活動を手がけてきました。『ヴァイオリン・ソロのための音楽』では、彼がヴァイオリンを学ぶ課程やヴァイオリニストとして活動していて出会った作品を演奏しています。ニューヨークでルイス・パーシンジャーの下で学んでいた際、彼から教わったイザイとプロコフィエフの《ソナタ》。ストックホルムの楽譜店の棚で偶然見つけた、モーセス・ペルガメント Moses Pergament の十二音技法による《ソナタ》。ルーマン Johan Helmich Roman の《アッサッジョ ロ短調》は、カルマル市郊外のルーマンが晩年を過ごしたハーラルスコーラ村で1979年に行われた記念碑の除幕式でエンフルーが演奏したという作品です。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。

『夢(Drömmar)- ニルス・フェルリーンの詩(Dikter av Nils Ferlin)』
Sterling CDA 1869-2 CDR classical

 
ヨニー・ブーデ(1912–1983)
 夢(Drömmar)
グンナル・テューレソン(1906–2001)
 芽吹きの幻影(Syner i lövsprickningen)
ヨニー・ブーデ(1912–1983)
 ゲッセマネ(Getsemane)
リレ・ブルール・セーデルルンド(1912–1957)
 サーカス(Cirkus)
ヨニー・ブーデ(1912–1983)
 急ぎ(Brådska)
トゥール・ベリネル(1913–1990)
 絶え間ない不安から(Av ständig oro)
ヨニー・ブーデ(1912–1983)
 だが、牧場を歩くと(Men går jag över ängarna)
グンナル・テューレソン(1906–2001)
 秋のメロディ(Höstmelodi)
ヨニー・ブーデ(1912–1983)
 色とりどりのランタンをもって(Med många kulörta lyktor)
トリニ・ビョルク(1938–1921)
 民謡の調子で(I folkviseton)
 まったく前と同じように(Precis som förut)
ヨニー・ブーデ(1912–1983)
 日陰の道に咲く花よ/予言者(Du skumma gators blomma/Profeten)
リレ・ブルール・セーデルルンド(1912–1957)
 幾千もの海を超えて(Över tusen hav)
ヨニー・ブーデ(1912–1983)
 もしもあなたがこれらの枯葉を見たら(Ser du dessa vissna löv)
リレ・ブルール・セーデルルンド(1912–1957)
 小さな芸術家(En liten konstnär)
ヨニー・ブーデ(1912–1983)
 古い知人に(Till en gammal bekant)
リレ・ブルール・セーデルルンド(1912–1957)
 ワルツのメロディ(En valsmelodi)
 花を少し置いていっていいですか(Får jag lämna några blommor)
ヨニー・ブーデ(1912–1983)
 風がささやいている(Vinden viskar)
 僕はどうでもいい(Inte angår det mej)
  トシュテン・モッスベリ(テノール)
  スティーナ・ヘルベリ・アイバック(ハープ)
  ユーナス・イーサクソン(ギター)
  アンドレーアス・ニューベリ(ヴァイオリン)
  ヤン・ベリネール(ベース)
  アンデシュ・カールクヴィスト(ピアノ)
 
編曲 ユーナス・イーサクソン、スティーナ・ヘルベリ・アイバック
録音 2022年6月13日、17日、8月15日、16日、18日 グリスリンゲ・ゴード(インガロー島、スウェーデン)
録音エンジニア・マスタリング ヨーラン・ステーグボーン

 
トシュテン・モッスベリ Torsten Mossberg は、麻酔科学と集中治療学が専門の医師という本業のかたわら、テノール歌手として活動。『セーデルルンド歌曲集』(CDA 1657-2)に始まり、ベルマンの『フレードマンの手紙』『フレードマンの歌』を歌った『生まれたからには』(CDA 1841-2)やエーヴェット・トーブの「広く知られていない歌」による『向こうはとても静かだ』(CDA 1857-2)といったアルバムも作ってきました。
 
新しいソング・コレクションでは、作詞家としても人気のあったスウェーデンの詩人ニルス・フェルリーン Nils Ferlin(1898–1961)の詩に作曲された20曲を歌っています。ヨニー・ブーデ Johnny Bode、グンナル・テューレソン Gunnar Turesson、リレ・ブルール・セーデルルンド Lille Bor Söderlundh、トリニ・ビョルク Trigny Björk。セーデルルンドが曲を書いた《ワルツのメロディ》は、フェルリーンの詩に作曲されたもっとも人気のあった歌のひとつです。前作の『向こうはとても静かだ』と同様、イーサクソン Jonas Isaksson とヘルベリ・アイバック Stina Hellberg Agback が編曲した器楽による共演版で歌われます。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。

『ヴァルデマルの税(Waldemarsskatten)』
Sterling CDO 1131/1132-2 2CDR’s classical 

 
アンドレーアス・ハッレーン(1842–1925)
 歌劇《ヴァルデマルの税(Waldemarsskatten)》(1889)
  アンデシュ・ラーション(バリトン、ヴァルデマル・アッテルダーグ)
  レーナ・ホール(ソプラノ、アヴァ)
  スティーグ・テュスクリンド(バリトン、市長)
  アンデシュ・ロレンツソン(バス、修道院長クレメンス)
  クリスティーナ・グリーン(ソプラノ、ビュルギャ)
  ラーシュ・アルヴィドソン(バスバリトン、ユング・ハンセ)
  ラーシュ=エーリク・ユーンソン(テノール、オーロフ・エスキルソン)
  カーリン・インゲベック(ソプラノ、ドゥーヴァ)
  マルティナ・ディーケ(メゾソプラノ、ウンナ)
  イングリッド・トビーアソン(アルト、ドロヴン)
  ラーゲ・ウェディーン(テノール/バリトン、デンマークの伝令)
  フレードリク・セッテシュトレム
  (テノール/バリトン、エッベ・ストランゲソン)
  リカルド・コッリン(テノール/バリトン、市民)
  ヤン・ソルベリ(バリトン、王の従者)
  ユーハン・ペイレル(バリトン、従者)
  スウェーデン放送合唱団 スウェーデン放送交響楽団
  B・トミ・アンデション(指揮)
  
録音 2000年–2001年 ベールヴァルドホール(ストックホルム)
制作 シンシア・セッテルクヴィスト
録音エンジニア モーリス・ムーガルド
マスタリング・編集 クット・カールソン

 
ユーハン・アンドレーアス・ハッレーン Johan Andreas Hallén(1842–1925)は、スウェーデン・ロマンティシズムを代表する作曲家のひとり。《スウェーデン・ラプソディ第2番》、交響詩《死の島》、歌劇《ヴァイキング王ハーラル》第3幕フィナーレが、スウェーデン音楽アンソロジー「Musica Sveciae」シリーズに収録されています(MSCD 621)。
 
《ヴァルデマルの税》は、彼が手がけた4つのオペラのひとつ。1898年に作曲され、1899年4月9日、ストックホルムに完成した新しい王立歌劇場で初演された作品です。舞台は、ハンザ同盟の中心都市のひとつ、ゴトランド島のヴィスビュー。1361年、当時の強国デンマークのヴァルデマル四世の襲撃を受け、破壊と略奪を避けるための身代金として税を払ったという史実を基にアクセル・クリンコウストレム Axel Klinckowström(1867–1936)がストーリーを作り、台本に執筆。ハッレーンが4幕のロマンティック・オペラに作りあげました。初演は大きな成功をおさめ、イーヴァル・ハルストレムの《山の王の花嫁》(CDO 1001/1002-2)、ヴィルヘルム・ペッテション=ベリエルの《アルンヨット》(抜粋 CDO 1082-2)とともに、スウェーデンでもっとも上演回数の多い歌劇のひとつになりました。
 
ヨーテボリとストックホルムの歌劇場でワーグナー、リヒャルト・シュトラウス、モーツァルト、ヴェルディのバリトン役を歌ってきたアンデシュ・ラーション Anders Larsson(1969–)。ストックホルムのオペラでリヒャルト・シュトラウスやモーツァルトのソプラノ役を歌い、スヴェン=ダーヴィド・サンドストレムやイングヴァル・リードホルムの大作にも参加したレーナ・ホール Lena Hoel(1957–)。スウェーデン放送のオーケストラと合唱団をB・トミ・アンデション B. Tommy Andersson が指揮。スウェーデン放送のスタッフによる録音です。
 
価格 4,950円(税込価格)(本体価格 4,500円)
 

高品質メディア(Sony DADC/Diamond Silver Discs)を使用した、レーベル・オフィシャルのCD-Rによるリリースです。

『エッレル ピアノ作品全集 第9集』
Toccata Classics TOCC 0669 classical

 
ヘイノ・エッレル(1887–1970)
 瞑想曲 ロ長調(1938) 小品 嬰ト短調(1916)
 トッカータ ロ長調(1919) 行進曲のテンポで ト長調(1919)
 行進曲のテンポで 変ホ長調 アレグロ・モデラート ホ短調(1909)
 アンダンテ・エスプレッシーヴォ 変ロ長調 ソステヌート 変ホ短調
 モデラート・コン・アニマ 変ロ短調 ソステヌート 変ロ短調
 ワルツのテンポで ト長調 アレグロ・ヴィヴァーチェ ホ長調
 小品 嬰ハ短調 レント ハ短調 ワルツ 変イ長調(1913)
 即興曲 へ短調(c.1910) ワルツ 変ロ長調(1913)
 アンダンテ・モデラート ト短調(1914/42)
 フモレスケ「うるさいハエ(Une mouche importune)」(1916)
 4つの抒情の小品(1947)
  ソステヌート ロ長調 モデラート・アッサイ ロ短調
   レント・エスプレッシーヴォ 嬰へ長調
  アンダンテ・コン・モート 嬰へ短調
 ソステヌート-左手のための(1940)
 ピアノソナタ第3番 変ホ短調(1944)
 故郷の調べ(Kodumaine viis)(1918–40s)
   ステン・ラスマン(ピアノ)
 
録音 2018年3月24日–25日、6月18日 The Old Granary Studio,  Priory Farm, Maypole Green(トフト・モンクス、べクルズ、サフォーク、イングランド)

 
エストニアのピアニスト、ステン・ラスマン Sten Lassmann(1982–)による、エストニアの作曲家ヘイノ・エッレル Heino Eller の全ピアノのシリーズの最後のアルバム。《ピアノソナタ第3番》と《故郷の調べ》以外の曲は、世界初録音。
 
価格 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)

『Island Song』
CAM Jazz CAMJ 7972 jazz

 
『Island Song』
 Imago Metamorphosis I–I Metamorphosis III–IV Gentle
 Otsir Elder Island Song (solo piano) Mire IP/Halley
 Three Island Song Metamorphosis (Coda)
  Mire3
   ヨーナ・トイヴァネン(ピアノ)
   トマス・マルクッソン(ベース)
   ユーハン・ビョルクルンド(ドラム)
   
録音 2022年9月 音楽スタジオ「Artesuono」(カヴァリッコ、イタリア)

 
ジャズ・ピアニスト、作曲家のヨーナ・トイヴァネンがリーダーのトリオ「Mire 3(MIRE III)」のデビュー・アルバムが CAM Jazz Recods からリリースされます。
 
トイヴァネン Joona Toivanen(1981–)は、フィンランドに生まれ、スウェーデンのヨーテボリを拠点に活動。ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、アメリカとツアーで周り、国際的なトップ・ジャズミュージシャンと共演してきました。抒情的で繊細なピアニズムと音楽に内在するストーリーを語るテクニック、そして、伝統と前衛の間を自由に行き来するスタイルの音楽で知られます。Mire3 は、トマス・マルクッソン Thomas Markusson のベース、ユーハン・ビョルクルンド Johan Björklund のドラム、トイヴァネンのピアノ。ジャズ、スカンディナヴィアの民俗音楽、「今日」の音楽など、さまざまな要素をあわせもつアンサンブルです。
 
価格 2,585円(税込価格)(税抜価格 2,350円)

『Contra Post』
Caprice CAP 21941 Vinyl LP jazz

 
『Contra Post』
 Contra Post(Palle Danielsson) Tiramisu(Palle Danielsson)
 Indecisione(Rita Marcotulli) Penta(Palle Danielsson)
 7 Notes, 7 Days, 7 Planets(Rita Marcotulli)
 Out of Habit(Rita Marcotulli) Monk's Mood(Thelonius Monk)*
 Not Yet(Joakim Milder) Luna(Palle Danielsson)*
 Blue Lilacs(Palle Danielsson)
  パレ・ダニエルソン(ベース)
  ヨアキム・ミルデル(サクソフォーン) 
  リタ・マルコトゥッリ(ピアノ)
  アンデシュ・シェルベリ(ドラム)
  ヨーラン・クリングハーゲン(ギター)*
 
録音 1994年5月30日–31日 レインボースタジオ(オスロ、ノルウェー)、1994年4月29日、6月29日 パレ・ダニエルソン宅(ストックホルム、スウェーデン)
制作・ミクシング ヤン=エーリク・コングスハウグ、パレ・ダニエルソン
録音エンジニア ヤン=エーリク・コングスハウグ、オーケ・リントン
Vinyl LP マスタリング・制作 ユーナス・クッルハンマル

 
ジャズ・ベーシストのパレ・ダニルソンが1994年にCD録音した『Contra Post』(CAP 21440)のLPリリース。Caprice Records のLP化シリーズを手がけているサクソフォーン奏者で「ジャズ・ファン」のユーナス・クッルハンマル Johas Kullhammar が、マスタリングと制作を担当しています。
 
パレ・ダニルソン Palle Danielsson は、1946年、ストックホルム生まれ。王立ストックホルム音楽大学で学んだあと、エーイェ・テリーン、ボボ・ステーンソン、ヤン・ガルバレクたちスカンディナヴィアのミュージシャンと共演を始めました。1974年から5年間、キース・ジャレット・カルテットで演奏したことで国際的にも知られるようになりました。大ヒット曲の《献呈(Tillägnan)》を書いたジャズ・ピアニストのモニカ・ドミニクが、実の姉です。
 
『Contra Post』は、パレ・ダニルソンのバンドリーダーとソロアーティストとしてのデビュー・アルバムです。ヨアキム・ミルデル Joakim Milder のサクソフォーン、リタ・マルコトゥッリ Rita Marcotulli のピアノ、アンデシュ・シェルベリ Anders Kjellberg のドラム、ヨーラン・クリングハーゲン Göran Klinghagen がゲスト参加して2つのナンバーのギターを担当しています。1994年、ヤン=エーリク・コングスハウグ Jan-Erik Kongshaug の主宰するオスロのレインボースタジオと、パレ・ダニエルソンの自宅で録音されました。
 
オリジナルCDのナンバー10曲がすべて、一部順序を変えて収録されています。
 
価格 3,630円(税込価格)(本体価格 3,300円)

『Songs from a Social Distance』
Stunt Records STUCD 23032/STULP 23031 jazz

 
『Songs from a Social Distance』
 Gmail Needs My Password Again(Teitur/Roy Freirich)
 Forgot My Sunglasses(Teitur/Roy Freirich)
 Turn Signal(Teitur/Roy Freirich)
 I Touched My Face(Teitur/Roy Freirich)
 Post Office(Teitur/Roy Freirich)
 Forgot My Sunglasses II(Teitur/Roy Freirich)
 Filling out a Form(Teitur/Roy Freirich)
 Everything Is Somewhere Else(Teitur/Roy Freirich)
 There Will Be Places(Teitur/Roy Freirich)
 Forgot My Sunglasses III(Teitur/Roy Freirich)
  タイトゥル(ヴォーカル)
  オーフス・ジャズ・オーケストラ
   マス・ベランセン(ピアノ) マーク・ソールボー(ギター)
   フレゼリク・セーカム(ベース) ジョン・リデル(ドラム)
   ラース・ヴィシング(トランペット)
   ヤン・ルンゴー・サーアンセン(トランペット)
   ラース・スベア・アナセン(トランペット)
   ヤコプ・サーアンセン(トランペット)
   ステファン・フリース・レンギーヴェ(トロンボーン)
   トビアス・スタウンゴー(トロンボーン)
   ニルス・ヤコプ・ヌアゴー(トロンボーン)
   ヘンリク・レーセン(トロンボーン)
   カタリーナ・ブリーン(アルトサックス、クラリネット)
   ヨハン・トフテゴー・クヌセン(アルトサックス)
   ミケール・ブラト(テナーサックス)
   セサル・ホアニケット(テナーサックス)
   ミケール・オールセン(バリトンサックス)
  セーアン・ムラー(指揮)
  
録音 2021年2月27日 デンマーク

 
北欧の音楽シーンでもっとも感性豊かなミュージシャンのひとり、タイトゥルと、オーフス・ジャズ・オーケストラのコラボレーション。タイトゥル Teitur(タイトゥル・ラセン Teitur Lassen)は、1977年、フェロー諸島のホイヴィクで生まれ、ミュージシャン、作曲家、シンガーソングライター、プロデューサーとして活動しています。ヴォーカルのほかギター、ピアノ、ヴァイオリン、エレクトロニクスを手がけ、イギリスの歌手シールやフランスのエミリー・シモン、オランダ管楽アンサンブル、ニコ・ミューリーたち国際的な音楽家たちと共演、あるいは録音のプロデュースを行なってきました。デンマーク音楽賞をはじめ多くの賞を受けています。
 
オーフス・ジャズ・オーケストラ Aarhus Jazz Orchestra は、デンマークのオーフス市を拠点とするアンサンブルです。2012年まで「クリューヴァス・ビッグバンド(Klüvers Big Band)」(STUCD 12122)として活動していました。デンマーク芸術基金とオーフス市が支援。ジャズ・オーケストラとしては唯一、国の補助を得ています。デンマークの音楽シーンを代表するプレーヤーで構成され、コンサート、放送、レコード録音と幅広く活動。ランディ・ブレッカー、デイヴィッド・サンボーン、マリリン・マスアといったミュージシャンと共演してきました。
 
『Songs from a Social Distance』(ソーシャル・ディスタンスの日々を歌う)では、COVID-19 のパンデミックによるシャットダウンやさまざまな制限のあった2020年にタイトゥルが新しく作った曲が演奏されます。やりとりした手紙や経験からインスピレーションを得て書かれ、不当な扱いやフラストレーションをめぐる証言ともみなされる作品です。
 
価格(CD) 2,530円(税込価格)(本体価格 2,300円)
価格(Vinyl LP) 3,630円(税込価格)(本体価格 3,300円)

『Monica Söderberg med Peter Linds orckester』
Vax Records VaxCD 1070 jazz

 
『Monica Söderberg med Peter Linds orckester』
 I cried for you(Arthur Freed/Gus Arnheim/Abe Lyman)
 Blås på det onda(悪いものにひと吹き)(Povel Ramel/Beppe Wolgers)
 Tangerine(Victor Schertzinger/Johnny Mercer)
 Blues in the night (Harold Arlen/Johnny Mercer)
 April fool(Al Saxon/Don Black)
 No regrets(Harry Tobias/Roy Ingraham)
 Scotch and soda (Dave Guard/Gretchen Guard)
 Måne du gamle vän(月よ、古き友よ)(Lasse Dahlqvist)
 April love(Sammy Fain/Paul Francis Webster)
 The song is ended (but the melody lingers on)(Irving Berlin)
  モニカ・セーデルベリ(ヴォーカル)
  ペーテル・リンド・オーケストラ
   ヨン・ホーグマン(サクソフォーン、クラリネット)
   ペーテル・リンド(トランペット)
   ハムプス・アダーミ(トロンボーン)
   ペッテル・カールソン・ヴェルデン(ピアノ)
   シェル・グルンドストレム(ベース)
   ビョーン・ショーディン(ドラム)

 
 スウェーデンのシンガー、モニカ・セーデルベリ Monica Söderberg の新しいアルバム。声楽の教師としても活動する彼女にとって、ウッレ・アドルウフソンの曲を歌った『Min Allra Bästa Tid(わが最良の時)』(2010)(YTF Records)以来の録音です。ペーテル・リンド Peter Lind のオーケストラが共演。アーサー・フリード、ハロルド・アーレン、サミー・フェイン、アーヴィン・バーリンたちのスタンダード・ナンバーに加え、スウェーデンのシンガーソングライターたち、ポーヴェル・ラメルとラッセ・ダールクヴィストの人気曲を歌っています。セーデルベリとミュージシャンたちは、インスピレーションと高揚感を重視し、すべての曲のアレンジをセッション当日、スタジオで最終的な姿に練り上げたといわれます。
 
価格 2,695円(税込価格)(本体価格 2,450円)

『Nordic Symphonic』
Swedish Society Discofil SCD 1188 traditional/classical

 
『Nordic Symphonic』
 Fuffe(Erik Rydvall)
 Bruce(Anders Löfberg)
 Metropolitan(Anders Löfberg/Erik Rydvall/Magnus Zetterlund)
 8-bitar(Erik Rydvall)
 Nordic Symphonic Suite
  Preludium(Anders Löfberg)
  Alessandros polska(Magnus Zetterlund)
  Lurven(Erik Rydvall)
 Sigrid och Småfolket(Erik Rydvall/Håkan Wirenstrand)
 Chicken - Hen(Pee Wee Ellis - Erik Rydvall)
 Morsis(Erik Rydvall)
 Döden(Anders Löfberg/Erik Rydvall)
 Variación Andina(Freddy Pucha)
  ノルディック
   エーリク・リュドヴァル(ニッケルハルパ)
   マグヌス・セッテルルンド(マンドリン)
   アンデシュ・ローフベリ(チェロ)
  ムシカ・ヴィテ
  モッテン・スンデーン(リーダー)
  エミリ・タトロウ(指揮)
  
録音 2022年秋 ニューガタン6(Nygatan 6)(ヴェクショー、スウェーデン)
制作 カール=ユーハン・アンカルブルム
録音エンジニア・ミクシング トゥルビョーン・イーヴァション
マスタリング クラース・ペーション

 
Swedish Society Discofil レーベルは、2022年、アルバム『Sápmi(サプミ)』(SCD 1184)をリリースしました。このアルバムは、室内合唱団「エーリク・ヴェストベリ・ヴォーカルアンサンブル」と「サーミの土地」と呼ばれる地方のアーティストとのコラボレーションで作られ、「日常の音楽」と「フォークミュージック」の出会いから生まれるものの姿を示してみせました。北欧の国々では今、こうしたコラボレーションがさかんに行われ、「ジャンル」のクロスオーバーによる新しい音楽の楽しみが追求されています。
 
『Nordic Symphonic』は、フォークミュージック・バンド「ノルディック Nordic」と室内管弦楽団「ムシカ・ヴィテ Musica Vitae」のコラボレーションで作られたアルバムです。
 
「ノルディック」は、スウェーデンでもっとも活発な活動をつづけるフォークミュージック・バンドとして知られ、2021年の「WOMEX(World Music Expo)」に参加して大きな成功を収めました。ニッケルハルパ奏者のエーリク・リュドヴァル Erik Rydvall(1983–)、マンドリン奏者のマグヌス・セッテルルンド Magnus Zetterlund(1980–)、チェリストのアンデシュ・ローフベリ Anders Löfberg のアンサンブル。スウェーデンの民俗楽器「キー付きフィドル」ニッケルハルパは、近年、若い奏者と製作者が次々と生まれ、新しい聴き手を獲得するとともに、ヴァイオリンやチェロといった「クラシカル」の楽器との共演が改めて注目されています。ニッケルハルパとマンドリンとチェロとの融合から生まれる「ノルディック」のサウンド、リズム、グルーヴ、即興とレゲエ・タッチの音楽には独自の魅力があると言われます。
 
スウェーデン南部、スコーネとクロノベリの音楽協会「Musik i Syd」のアンサンブル「ムシカ・ヴィテ」は、ヴェクショーを拠点に活動し、バルトークとヤナーチェクの弦楽オーケストラ作品や、クラリネットのカーリン・ドゥーンブッシュやオーボエのヘレン・ヤーレン、テューバのオイスタイン・ボーズヴィークたちと共演した Caprice と BIS レーベルの録音でも親しまれています。
 
アルバムでは、「ノルディック」が作曲した「フォーク」ナンバー、アメリカのサックス奏者ピー・ウィー・エリスの「フュージョン」クラシックの《Chicken - Hen》、フレディ・プカのポルカ《Variación Andina》よるプログラムが、「ノルディック」のメンバーとカール=ユーハン・アンカルブルム Karl-Johan Ankarblom とハンス・ユーテク Hans Hjortek による「チェンバー・フォークミュージック」のための編曲で演奏されます。
 
価格 2,365円(税込価格)(本体価格 2,150円)

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